JP2000321170A - 光監視装置 - Google Patents

光監視装置

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JP2000321170A
JP2000321170A JP11135044A JP13504499A JP2000321170A JP 2000321170 A JP2000321170 A JP 2000321170A JP 11135044 A JP11135044 A JP 11135044A JP 13504499 A JP13504499 A JP 13504499A JP 2000321170 A JP2000321170 A JP 2000321170A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバの後方散乱現象の一つであるレイ
リー散乱光の強度が光ファイバの光損失に依存すること
を利用して、光ファイバ長手方向の連続的な光損失分布
を観測して、自然物や人工構造物等の監視対象物の変
位、変形等を監視するセンシングでは、広域に存在する
多数の監視対象物の監視が必要であるが、これを実現す
る技術が無かったため、開発が求められていた。 【解決手段】 監視対象物10の変位や変形により光フ
ァイバ12に破断や変形を生じさせる光ファイバセンサ
11の前記光ファイバ12が、通信用の光ケーブル5に
収納された複数本の光ファイバ17、17a、17bの
内の一部を介して光パルス試験器50と接続され、光フ
ァイバ17aを介して入射光の戻り光の観測による光試
験がなされる光監視装置1を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然物や人工構造
物等である監視対象物の変位や変形を監視する光監視装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ長手方向の連続的な光
損失分布を観測する方法として、光ファイバの後方散乱
現象の一つであるレイリー散乱光の強度が光ファイバの
光損失に依存することを利用した手法が開発、実用化さ
れ、様々なセンシングの用途に応用されつつある。しか
し、様々な自然物や人工構造物等の変位監視や変形監視
等では、多数の監視対象が広範囲にわたって分散してい
ることもあり、このような場合に各監視対象の監視を効
率良く行うための適切なものが存在せず、開発が求めら
れているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自然物や人工構造物等
の変形監視等を行うための光ファイバセンサとしては、
監視対象物に対する取り付け等の施工性に優れるととも
に、監視対象物の変位や変形を光ファイバの曲げや破断
に効率良く作用させる構造であることが求められてお
り、これまで、これら条件を満たす適当なものが無かっ
た。さらには、低コスト化の要求もあり、これら条件を
満たす光ファイバセンサの開発が必要であった。
【0004】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、自然物や人工構造物等である監視対象物の変位や
変形を広範囲に亘って検出可能であり、しかも常時監視
が容易である、低コストの光監視装置を提供することを
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、自然物や人工構造物等である監視対象物
の変位や変形を光により監視する光監視装置であって、
監視対象物に設置されて該監視対象物の変位や変形によ
り光ファイバに破断や変形を生じさせる光ファイバセン
サの前記光ファイバが、一本の光ケーブル(5)または
複数本の光ケーブルを集合してなる通信線路の複数本の
光ファイバの内の一部と連続され、前記光ケーブル側の
複数の光ファイバは光パルス試験器に対して切替接続可
能であり、前記光ファイバセンサ側の光ファイバは前記
通信線路の光ファイバを介して前記光パルス試験器に対
して試験光を入射可能に接続されるようになっているこ
とを特徴とする光監視装置を前記課題の解決手段とし
た。
【0006】本発明では、通信線路の光ファイバを利用
して、光ファイバセンサ側の光ファイバを光パルス試験
器に接続し、光ファイバセンサの設置箇所の異常、すな
わち、各種自然物や人工構造物である監視対象物の変位
や変形の発生を監視する(異常の監視)。前記異常の監
視は、光ファイバセンサに組み込まれている光ファイバ
が破断、曲げ等の変形を受けたことを検出することでな
される。光ファイバの破断や変形等は、光パルス試験器
からの入射光の戻り光の観測結果から検出することがで
きる。光パルス試験器は、光ケーブル側の複数本の光フ
ァイバが切替接続されることで、各光ファイバに対して
試験光の入射と戻り光の観測とを行う(光試験)。これ
により、光パルス試験器に接続された光ファイバ、並び
に、該光ファイバに接続されている光ファイバ等からな
る光線路全線について光試験がなされるから、光ファイ
バセンサの光ファイバについても、光ケーブルの光ファ
イバを介して試験光が入射されて光試験がなされる。
【0007】周知の通り、光ファイバに光を入射する
と、当該光ファイバの破断箇所やコネクタ接続箇所での
フレネル反射光や、光ファイバの密度等の微小な不均一
による光の散乱(レイリー散乱)によって生じた後方散
乱光が光ファイバの入射端に戻ってくることが知られて
おり、光パルス試験器(いわゆるOTDR)から光ファ
イバへ試験光を入射してから戻り光を受光するまでの時
間(以下、「戻り時間」)を計測することで、破断点の
位置(光パルス試験器からの距離)を把握できる。光フ
ァイバからは、通常、レイリー散乱光の後方散乱光等の
光ファイバ固有の光散乱等による戻り光のみが観測され
るが、例えば、この光ファイバが破断すると、光パルス
試験器から破断点までのレイリー散乱光の後方散乱光
と、破断点からの強いフレネル反射光とが光パルス試験
器にて観測され、破断点以後の光ファイバからのレイリ
ー散乱光の後方散乱光が観測されなくなる。これによ
り、光ファイバの破断が検出されるとともに、フレネル
反射光の戻り光の戻り時間から破断点の位置を把握する
ことができる。光ファイバが破断されなくても、光ファ
イバが変形する場合、例えば、光ファイバが急激に折り
曲げられ、この折れ曲がり箇所での光損失の増大を観測
することで、折れ曲がり箇所を検出することが可能であ
る。また、光ファイバの断面方向への潰れ等によって
も、光損失が増大が観測される。すなわち、光パルス試
験器にて戻り光の強度が急変化が観測される箇所(光パ
ルス試験器への戻り光の戻り時間)から、光ファイバの
折れ曲がり等の変形箇所の存在や、その位置を把握でき
る。
【0008】本発明の光監視装置に適用される光ファイ
バセンサは、様々な自然物や人工構造物等である監視対
象物の変位や変形の発生によって、光ファイバに破断や
曲げ等の変形を生じさせる。したがって、光パルス試験
器により、前記光ファイバの破断や変形等を検出するこ
とで、監視対象物の変位や変形等を検出することができ
る。光ファイバの破断や曲げは、光ファイバの破断点か
らのフレネル反射光の観測や、損失増大の観測によって
検出される。
【0009】例えば、光ファイバセンサの光ファイバが
破断して、破断点からのフレネル反射光が観測された
り、折れ曲がり箇所等での損失増大が観測されたり、破
断点以後の光ファイバからの戻り光が観測されなくなる
と、この光ファイバセンサを設置した監視対象物の変
位、変形、崩壊等が検出される。また、フレネル反射光
の戻り時間等から、光ファイバセンサの設置位置単位
で、光ファイバの破断位置を把握することも可能であ
り、これにより、監視対象物の変位、変形、崩壊等の発
生位置を把握することが可能である。破断点における破
断された光ファイバの断面形状によっては、充分な強度
のフレネル反射光が発生しないことがあるが、破断点以
後の光ファイバからの戻り光の有無や、損失増大等をも
観測することで、破断点の有無や、光ファイバ変形箇所
の有無を確実に把握できる。このように、本発明では、
光ファイバの破断や折れ曲がり等の変形箇所等を検出す
ることで、監視対象物の変位、変形、崩壊等の発生を検
出でき、しかも、光パルス試験器への戻り光の戻り時間
等から光ファイバの破断点の位置や折れ曲がり箇所等の
位置を計測することで、変位、変形、崩壊等の発生箇所
を把握できる。
【0010】ところで、高速情報通信ネットワークの構
築にあたっては、道路、鉄道線路、河川堤防を利用した
光ケーブルの布設が急速に拡大しており、本発明でも、
道路、鉄道線路、河川堤防等に布設された通信用の光ケ
ーブルを利用して、光パルス試験器に光ファイバセンサ
の光ファイバを接続することが適している。前記光ケー
ブルには多数本の光ファイバが収納されていることが普
通であり、しかも、将来の通信回線の増設等を目的とし
て未使用の光ファイバを収納しておくことも多い。本発
明では、通信用の光ケーブルの光ファイバの一部を監視
用専用線として光ファイバセンサの光ファイバを接続
し、光ファイバセンサの光ファイバと光パルス試験器と
の間の接続に利用するが、通信用光ケーブルの構造等に
影響を与えることは無く、通常使用される光ケーブルを
そのまま利用できる。
【0011】通信用光線路では、光パルス試験器を利用
した光試験により、断線等の異常の発見(線路監視)、
復旧等の保守が行われている。具体的には、例えば、光
ケーブルの各光ファイバを光パルス試験器に対して選択
的に切替接続しつつ、各光ファイバに試験光を入射し
て、その戻り光からフレネル反射光や損失増大を観測す
る。フレネル反射光や損失増大が観測されれば、前記光
ファイバに破断、あるいは曲げ、潰れ等の変形が生じて
いることが把握される。また、光コネクタによるコネク
タ接続箇所や光ファイバの融着接続等の接続箇所につい
ても、フレネル反射光や損失増大の観測により接続状態
が確実に維持されているかどうかを監視することができ
る。本発明では、光ケーブルの光ファイバを利用して、
光ファイバセンサの光ファイバが光パルス試験器に接続
されるので、光ファイバセンサが光ファイバに破断や曲
げ等の変形を生じさせる構成であれば、通信用光ケーブ
ルの通常の線路監視によって、光ファイバセンサの光フ
ァイバの破断や曲げ変形の検出をも行うことができる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
監視装置において、通信線路の光ファイバへ入射した試
験光の前記光パルス試験器への戻り光の観測結果から、
前記通信線路の光ファイバ並びに光ファイバセンサ側の
光ファイバの破断や変形等を生じた異常箇所を検出する
検出部と、この検出部からの指令に基づいて前記異常箇
所の位置を表示する表示部とを備えることを特徴とす
る。この発明によれば、通信用の光ケーブルの光ファイ
バから検出された異常箇所の位置を示す情報、光ファイ
バセンサの光ファイバから検出された異常箇所の位置を
示す情報は、いずれも検出部からの指令に基づいて、同
一の表示部に表示される。このため、光ファイバセンサ
の光ファイバを含む光線路全体について、異常箇所の位
置が簡単に把握できるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光監視装置の実施
の形態を図面を参照して説明する。第1、第2実施例の
光監視装置は、様々な自然物や人工構造物等である監視
対象物の変位や変形を監視するものであり、いずれも、
複数箇所に散在する監視対象物の変位や、大型の監視対
象物の部分的な変形等を監視するものである。図1およ
び図3において、符号1は光監視装置、2は道路、3お
よび4は伝送装置、5および6は光ケーブル、7は監視
ユニット、8は情報ボックス、9はクロージャ、10
a,10bは監視対象物、11は光ファイバセンサであ
る。なお、以下の各実施例の光ファイバセンサ11に組
み込まれる光ファイバ12としては、例えば、コア径数
μm〜10μm程度、径125μmのシングルモード光
ファイバが採用される。また、光パルス試験器50であ
るOTDRとしては、例えば、試験光波長1310n
m、パルス幅10ns以上(出来るだけ細かく)、空間
分解能2m以上(出来るだけ短く)の高分解能形のもの
を採用する。
【0014】(第1実施例)図1の光監視装置1では、
監視対象物10a、10bが存在する領域(以下「監視
対象領域10c」)に張り巡らすようにして布設した1
本または複数本の光ファイバ12(図1では2本)の複
数箇所に、光ファイバセンサ11が設置されている。具
体的には、図1では、監視対象領域10cに張り巡らす
ようにして布設した1本の保護管12aの両端からそれ
ぞれ光ファイバ12を挿入しており、保護管12aのほ
ぼ全長にわたって2本の光ファイバ12が収納されてい
る。
【0015】光ファイバセンサ11は、監視対象物10
aの局所的な変形や、監視対象物10b間の変位によ
り、光ファイバ12に破断や曲げ等の変形を生じさせる
構成であり、各種構造が採用可能である。例えば、監視
対象物10aの変形の可能性のある箇所に設置して、監
視対象物10aの変形による該監視対象物10aの異な
る2箇所の相対変位を保護管12aに作用させて光ファ
イバ12に破断や変形を生じさせる構成や、隣接する監
視対象物10b間の相対変位を保護管12aに作用させ
ることで光ファイバ12に破断や変形を生じさせる構成
等が採用可能である。
【0016】図1に示すように、伝送装置3、4間を接
続する通信線路を構成する光ケーブル5、6の途中に設
置された情報ボックス8内には、例えばクロージャ9で
ある分岐接続体が設置され、光ケーブル5、6に収納さ
れている例えば数百心、数千心等の多数本(多心)の光
ファイバ17、18同士が接続点20を介して接続さ
れ、伝送装置3、4間の通信回線を構成している。ま
た、光ケーブル5の光ファイバ17の内の一部は、監視
対象物10a、10bの監視専用線として割り当てられ
(説明の便宜上「光ファイバ17a」とする)、この光
ファイバ17aには、クロージャ9内にて光ファイバセ
ンサ11側の光ファイバ12が接続点20を介して接続
される。さらに、光ケーブル5の光ファイバ17の内の
別の一部は、情報ボックス8やクロージャ9の内部の浸
水検知用の浸水検知モジュール40や温度検知用の温度
検知モジュールと接続される保守専用線(説明の便宜上
「光ファイバ17b」とする)として割り当てられる。
図1においては、クロージャ9内に設置された浸水検知
モジュール40の光ファイバ41の一端は光ファイバ1
7bと、光ファイバ41の他端は光ケーブル6側の光フ
ァイバ18とそれぞれ接続点21を介して接続されるこ
とで、光ケーブル5、6の光ファイバ17b、18が光
ファイバ41を介して接続されるようになっている。な
お、光ファイバ12の監視対象領域10cからクロージ
ャ9までの間は光ケーブル12bになっているので布設
作業性に優れる。また、光ファイバ12は、監視対象領
域10c近傍にて光ケーブル12bの光ファイバと分岐
接続箱等を介して接続するようにしても良い。
【0017】図1においては、監視専用線の光ファイバ
17aと光ファイバ12との接続点19は融着接続部、
光ケーブル5側の光ファイバ17と光ケーブル6側の光
ファイバ18との間の接続点20は光コネクタ22によ
るコネクタ接続、保守専用線の光ファイバ17bと浸水
検知モジュール40側の光ファイバ41との接続点21
は融着接続になっているが、接続点19、20、21と
しては前述の構成に限定されず、融着接続部、コネクタ
接続等を適宜選択して適用すれば良い。但し、接続作業
性の点でコネクタ接続が優れていることから、この点で
は、接続点19、21もコネクタ接続とすることが有利
である。
【0018】なお、光ケーブル5には、将来の通信回線
の増設に鑑みて、何処にも接続されない空きの光ファイ
バを確保することも可能である。図1では、情報ボック
ス8内に設置されたクロージャ9を分岐接続体として例
示したが、分岐接続体としては、情報ボックス8を使用
せずに直接光ケーブル5、6に設けられるクロージャ、
例えば架空光ケーブルに設けられたクロージャであって
も良く、この場合でも、光ファイバ同士の接続部を収納
する機能等には変わりは無い。また、分岐接続体は、ク
ロージャに限定されず、分岐接続箱、成端箱、光配線盤
等、各種構成が採用可能である。
【0019】ところで、光ケーブル5、6は、地下埋
設、架空布設等により布設され、情報ボックス8やクロ
ージャ9の設置位置も、地中、地上、空中、建物内等様
々である。情報ボックス8は、地中あるいは地上に設置
されることが多く、例えば、地中管路布設された光ケー
ブルに対しては、マンホールやハンドホールを利用して
設けられる。特に、屋外設置(地中も含む)された情報
ボックス8並びにその内部に収納されたクロージャ9
は、地下水や雨水等の浸水に対する防水対策、地熱や日
照による内部温度の異常上昇の対策をとることが好まし
く、これに鑑みて、提案されている。浸水検知モジュー
ル40は、吸湿膨潤材の浸水による膨張や、浸水による
浮きの浮上等を駆動力として光ファイバ41に曲げを与
える構成になっている。また、図1においては、浸水検
知モジュール40の設置位置はクロージャ9内部である
が、これに限定されず、情報ボックス8内にてクロージ
ャ9外側に設置しても良い。温度検知モジュールは温度
を検知するセンサであり、各種形態があるが、例えば、
線膨張係数の大きい材料の変形や、バイメタルや形状記
憶合金の変形等を駆動力として、光ファイバ41に曲げ
を与える構成等が採用される。この温度検知モジュール
の設置位置も、クロージャ9内部、情報ボックス8内の
クロージャ9外側に設置しても良い。なお、光ファイバ
センサ11、浸水検知モジュール41、温度検知モジュ
ールは、いずれも光ファイバを破断させる構成であって
も良いが、光ファイバを破断させない程度の曲げ等の変
形を与える構成であることが、何等かの原因による誤作
動時の復旧作業性や、異常検出後の再利用に低コスト化
の面で好ましい。
【0020】光ファイバ17a、17bは、光ケーブル
5端末に設置された監視ユニット7にて、光パルス試験
器50に対して接続されるようになっている。図1にお
いて具体的には、監視ユニット7内にて、光ファイバ1
7aは、光ファイバ16と光コネクタ16aを介して光
スイッチ23と接続され、光ファイバ17bは直接光ス
イッチ23に接続され、光スイッチ23が、光パルス試
験器50側の光ファイバ51を光ファイバ16、17b
に対して切替接続することで、光ファイバ試験器50に
対して1心単位で選択的に切替接続されるようになって
いる。そして、光パルス試験器50に対して接続された
光ファイバ17a、17bに対して試験光を入射して光
試験を行い、光ファイバ17a、17b並びに光ファイ
バ12、41に生じた断線や曲げ等の変形を検出するこ
とで、異常発生を把握できる。なお、光スイッチ23に
よる光ファイバ17a、17bに対する光パルス試験器
50側の光ファイバ51の切替接続と光試験とは、順
次、自動で所定の順で繰り返し連続的になされる。光試
験自体の所要時間は短いから、各光ファイバ17a、1
7bに対する光パルス試験器50の接続と光試験とを繰
り返し連続的に行うことで、実質的に光ファイバ17
a、17bに係る光線路の常時監視が実現される。
【0021】光ファイバ17a、17b、12、41の
光試験により、接続点19、21等の後方散乱光や光損
失の発生箇所以外からフレネル反射光や損失増大が観測
されなければ、光ファイバ17a、17b、12、41
に係る光線路には断線や曲げ等の異常が生じていない
(試験結果が「正常」)。しかし、上記箇所以外からフ
レネル反射光や損失増大が観測されれば、光ファイバ1
7a、17b、12、41に断線や曲げ等の異常が生じ
ていることが判る(試験結果が「異常検出」)。光試験
による戻り光の戻り時間から異常箇所の位置を把握する
ことができるから、これにより、どの光ファイバ17
a、17b、12、41で異常が生じたかが判る。
【0022】監視対象物10a、10bの局所的な変位
や、変形、崩壊等は、光ファイバ12に異常箇所が検出
されることで把握され、クロージャ9内の浸水も、光フ
ァイバ41に異常箇所が検出されることで把握される。
但し、監視対象領域10cでは、布設した1本の保護管
12a内に収納されている2本の光ファイバ12が、光
ファイバセンサ11によって破断あるいは変形される
(2本の光ファイバ12の内の片方のみが破断されるケ
ースも場合によっては存在する)こととなる。光ファイ
バ17a、17bに異常箇所が検出されると、工事等に
よる光ケーブル5の誤切断やいたずら等の何等かの原因
による故障を生じた可能性がある。これにより、光ファ
イバ12、41の光試験により、通信用の光ケーブル5
の断線や異常な曲げ等も検出することができるから、光
ファイバ12、41の光試験の結果は、光ケーブル5、
6の保守にも利用することができる。
【0023】監視対象領域10cに布設される複数本の
光ファイバ12を同一のクロージャ9にて光ケーブル5
の光ファイバ17aと接続するには、光ケーブル5内の
光ファイバ17の内、光ファイバ12の本数と同じ心数
を監視専用線の光ファイバ17aとして割り当て、各光
ファイバ17aを光スイッチ23に接続して、光パルス
試験器50に対して切替接続可能とする。図1では、一
つの監視対象領域10c毎に2本(2心)、光ケーブル
5の光ファイバ17に対して4本(4心)の光ファイバ
12を接続しており、合計4心の光ファイバ17を監視
専用線の光ファイバ17aとして割り当てている。光パ
ルス試験器50による各光ファイバ12の光試験の結果
から、監視対象領域10cに生じた異常箇所は各光ファ
イバ12毎に把握でき、光試験による戻り光の戻り時間
から異常箇所の位置(光パルス試験器50からの距離)
も光ファイバ12毎に把握できる。監視ユニット7内に
は、光ファイバ16の余長24を1000m程度確保し
ておき、監視ユニット7から距離が近く、光パルス試験
器50による線路監視が困難な光線路の線路監視を可能
にしている。光ファイバ16は、光ファイバ17aに対
して光コネクタ16aにより着脱可能になっているか
ら、適当な長さの光ファイバ16の選択使用により、光
ファイバセンサ11の光ファイバ12の光パルス試験器
50からの距離を調整できる。なお、各光ファイバ12
の終端(光パルス試験器50から遠い側の端部)は無反
射処理しておく。
【0024】一方、保守専用線の光ファイバ17bは、
通信用光ケーブル5に1心確保すれば良く、光試験によ
って異常発生の有無が簡単に判る。浸水検知モジュール
40の光ファイバ41を介して光ファイバ17bと接続
された光ケーブル6の光ファイバ18の光パルス試験器
50から遠い側の端末18aは、通常、無反射処理して
おく。
【0025】図2は、光パルス試験器50に接続された
検出部52の一例を示す。検出部52は、光ファイバ1
7a、17bの光試験による戻り光の受光データから、
位置計測部52aにて、フレネル反射光の発生箇所や光
ファイバの曲げによる顕著な光損失(一定レベル以上の
光損失。判定レベルは、予め設定しておく)の発生箇所
の位置(光パルス試験器50からの距離)を把握し、記
憶部52bに記憶されたデータベースから読み出したデ
ータと前記位置計測部52aにて把握された異常箇所の
位置とを比較部52cにて比較対照する。すなわち、比
較部52cでは、当該光試験によって得られたデータ
(位置計測部52aにて把握された異常箇所の位置)
に、光試験の結果が「正常」の場合に認識され得る後方
散乱光や光損失の発生箇所以外のデータが含まれている
かどうかを比較対照する。
【0026】光試験によって得られたデータ、並びに、
記憶部52bから読み出された「正常」時のデータは出
力部52dから電気信号等として出力されて、図1およ
び図2中検出部52に接続されている表示部53にて地
図画面上に表示される。また、光試験によって得られた
データ、並びに、記憶部52bから読み出された「正
常」時のデータを、表示部53にて異なる色彩等を以っ
て区別可能に表示することで、監視対象領域10cが広
大であっても異常箇所の位置が地図画面上にて明瞭に判
る。また、地図画面上には、光ファイバ12、41の光
試験によって把握された異常箇所に加えて、通信用の光
ケーブル5、6等に生じた異常箇所(光ファイバ17
a、17bに検出された異常箇所)をも合わせて表示す
ることで、通信線路の故障復旧にも役立てることができ
る。すなわち、光ファイバ17a、17bに断線等の異
常箇所が検出されれば、光ファイバ17a、17bのみ
ならず、光ケーブル5、6自体に切断、急激な曲げ等が
生じている可能性があり、これにより通信回線の光ファ
イバ17についても、断線等の故障の有無を監視でき
る。出力部52dから出力されたデータは、ハブ54
(図2中「HUB」)やルータ55を経由して、別の管
理システムの表示部等に伝送しても良い。一箇所の表示
部にて、複数の光監視装置1からのデータを統合表示す
ることで、より広域あるいはより多数の監視対象領域1
0cの監視を一箇所で行うことができる。
【0027】さらに、表示部53には、詳細情報とし
て、この光監視装置1が監視する1または複数の監視対
象領域10c個別に、光ファイバセンサ11毎の異常発
生の有無を表示できるようにすることが好ましい。すな
わち、監視対象領域10cでは、布設した1本の保護管
12a内に収納されている2本の光ファイバ12毎に異
常箇所の位置が把握されるから、保護管12aの両端か
ら異常箇所の位置を把握することで、例えば、監視対象
物10aの変形規模(面積、変形幅等)や、変位を生じ
た監視対象物10bの数等を把握できる。例えば、監視
対象領域10cの地盤に存在する監視対象物10a、1
0bの複数が、前記地盤の変動等により変位や変形を生
じたことを監視する場合は、保護管12a内に収納され
ている一方の光ファイバ12の破断位置と他方の光ファ
イバ12の破断位置とから、監視対象領域10cの異常
が生じた範囲(変位や変形を生じた範囲。以下「異常範
囲」)を概略把握できる(両破断位置が異常範囲の幅等
にほぼ相当する)。監視対象領域10cでの光ファイバ
センサ11の設置密度を高めると、監視対象領域10c
の異常範囲の大きさ、形状等をより細かく把握できる。
一方の光ファイバ12の破断後には、当該光ファイバ1
2による破断点以降の監視が出来なくなるが、他方の光
ファイバ12からも観測データを採ることで、監視を継
続することができ、その結果、一方の光ファイバ12の
破断点以降に存在する光ファイバセンサ11による特定
の監視対象物10a、10bの変位検出や、監視対象領
域10cの異常範囲の大きさ等が、他方の光ファイバ1
2の光試験データから判る。
【0028】(第2実施例)以下、本発明の第2実施例
の光監視装置60を、図3を参照して説明する。なお、
図3中、図1と同一の構成部分には同一の符号を付し、
その説明を簡略化する。第1実施例の光監視装置1で
は、通信専用の回線の断線等の線路監視を行っていない
が、本実施例の光監視装置60では、通信回線の線路監
視をも行うようになっている。この光監視装置60で
は、監視ユニット61に設けられた光配線架62に収納
した光分岐箱63を介して光ケーブル5側の光ファイバ
17と伝送装置3側の光ファイバ3aとを接続するとと
もに、光分岐箱63内蔵の光カプラ等の光分岐素子64
を介して、光ケーブル5の各光ファイバ17から光ファ
イバ65を分岐している。各光ファイバ65は光スイッ
チ23に接続され、光スイッチ23にて光パルス試験器
50側の光ファイバ51を各光ファイバ65に対して切
替可能に接続することで、各光ファイバ17が光パルス
試験器50に対して単心単位で選択的に接続されるよう
になっている。光パルス試験器50からの試験光は光分
岐素子64を介して光ファイバ17に入射されて光ファ
イバ17に係る光線路に伝送され、その後方散乱光等の
戻り光は、光分岐素子64を介して光パルス試験器50
側に戻る。一方、監視専用線の光ファイバ17aや保守
専用線の光ファイバ17bについては、光分岐素子63
によって光ファイバ65を分岐すること無く、直接、光
スイッチ23にて光パルス試験器50に対して接続され
るようになっている。また、光ファイバ16の余長24
も第1実施例と同様に確保される。但し、これら光ファ
イバ17a、17bについても、光分岐素子63により
分岐した光ファイバ65を介して光パルス試験器50に
対して接続される構成を採用することが可能であり、例
えば、光ケーブル5内の光ファイバ17の内、光分岐箱
63が接続されていない空きの回線を光ファイバ17
a、17bとして割り当てた際に、光分岐箱63を接続
して光ファイバ65を光パルス試験器50に接続するだ
けで、光ファイバ17a、17bとして機能させること
ができる。
【0029】光試験に用いられる試験光波長は、通信波
長と異ならせて、光通信に影響を与えないようにする。
例えば、通信波長1.31μmに対しては試験光波長
1.55μm、通信波長1.55μmに対しては試験光
波長1.65μmというようにずらしておく。また、光
ケーブル5、6の光ファイバ17、18や伝送装置3側
の光ファイバ3a等によって構成される通信回線では、
光分岐素子64と各伝送装置3、4との間にそれぞれ介
在された光フィルタ66、67によって試験光波長の光
がカットされ、各伝送装置3、4への試験光の入射が防
止されており、伝送装置3、4では試験光による通信ノ
イズ等の影響が回避される。図3において、具体的に
は、光フィルタ66は光分岐箱63内に組み込まれて、
光分岐素子64から伝送装置3側に接続される光線路の
途中に介在され、光フィルタ67は伝送装置4近傍にて
光ケーブル6の光ファイバ18に介在されている。
【0030】光スイッチ23による光ファイバ16、1
7b、65に対する光パルス試験器50側の光ファイバ
51の切替接続と光試験とは、順次、自動で所定の順で
繰り返し連続的になされる。光試験自体の所要時間は短
いから、各光ファイバ16、17b、65に対する光パ
ルス試験器50の切替接続と光試験とを繰り返し連続的
に行うことで、実質的に光ファイバ17、17a、17
bに係る光線路の断線等の常時監視が実現される。これ
により、光ファイバ12、41についても断線や曲げが
監視され、監視対象物10a、10bの変形や変位の常
時監視を実現できる。すなわち、この光監視装置60に
よれば、監視専用線の光ファイバ17aや保守専用線の
光ファイバ17bに加えて、通信回線の光ファイバ17
に係る光線路についても、光パルス試験器50によりそ
れぞれ光試験することで、断線等を常時監視できる。
【0031】図1および図3においては、伝送装置3、
4間の通信線路は、多心の光ケーブル5、6を一括して
接続して構成されているが、接続する光ケーブルの本数
はさらに多くても良く、本数に限定は無い。さらに、通
信線路には、別の通信線路との接続や、光スプリッタに
よる分岐接続によってPDS(Passive Double Star)
回線を構成するもの、複数本の光ケーブルを結束等によ
り集合したもの等、多種多様な構成が採用可能であるこ
とは言うまでも無い。光ファイバセンサ11側の光ファ
イバ12の接続対象である通信用の光ケーブルとして
は、伝送装置3、4間を接続するものに限定されず、例
えば伝送装置3と端末装置間を接続する光ケーブル等、
各種構成の通信用光ケーブルが採用可能である。
【0032】光ファイバセンサの光ファイバは、光ケー
ブル5の光ファイバ17に接続せずに、光パルス試験器
50または光スイッチ23に対して直接接続されていて
も良い。例えば、光ファイバセンサの光ファイバとして
は、光ケーブル5の光ファイバ17を光ケーブル5から
引き出して監視対象領域10cまで延長したものであっ
ても良い。この構成では、接続点の減少により、光試験
の戻り光とともに観測されるノイズを減少でき、より高
精度の監視を行うことができる。また、伝送装置3、4
間の通信線路が複数本の光ケーブルを集合したものであ
る場合には、適宜位置から分岐した光ケーブルをそのま
ま光ファイバセンサの光ファイバとして監視対象領域1
0cに引き込むことが可能である。この場合も、光ファ
イバセンサの光ファイバとなる光ケーブルは、光パルス
試験器や光スイッチから途中まで、通信用光ファイバを
収納した光ケーブル等の他の光ケーブルと一体的になっ
ているので、この光ケーブルに係る線路監視の結果は、
通信用の光ケーブルの保守にも利用できる。この構成で
も、接続点の減少により監視精度を向上できることは言
うまでも無い。
【0033】通信線路を構成する光ケーブルの接続数
が、光ケーブル5、6の2本のみならず、さらに多い場
合には、通信線路途中への情報ボックス8や分岐接続体
の設置数も増大することが考えられ、例えば光ケーブル
6の光パルス試験器50から遠い側の端末に設置された
分岐接続体にて、光ケーブル6の光ファイバ18に光フ
ァイバセンサ11側の光ファイバ12や浸水検知モジュ
ール40の光ファイバ41が接続されれば、光ケーブル
6内の多数本の光ファイバ18の一部が監視専用線と保
守専用線とに割り当てられるが、光ケーブル6側の監視
専用線や保守専用線の光ファイバ18に対する光ケーブ
ル5側の光ファイバ17の接続は変更の必要は無い。さ
らに、光ケーブル6に接続された通信用の別の光ケーブ
ルを介して光パルス試験器50から遠い側にクロージャ
等の分岐接続体が設置された場合でも通信用光ケーブル
間の光ファイバ同士の接続は同様である。これにより、
クロージャ9よりも光パルス試験器50から遠い箇所に
て通信線路の光ファイバと接続された光ファイバ12
も、通信線路の光ケーブルの光ファイバを介して光パル
ス試験器50と接続される。なお、複数設置された分岐
接続体や情報ボックスに設置される浸水検知モジュール
40や温度検知モジュールの光ファイバは、光ケーブル
5、6…の光ファイバを介して直列に接続することが好
ましく、この場合には、光ケーブル5、6…により構成
される通信線路の内の1心のみを保守専用線として割り
当てれば良く、光ケーブル5、6…内の光ファイバの
内、より多くのものを通信回線や監視専用線に割り当て
ることができる。通信回線の光ファイバを収納する光ケ
ーブルを複数本接続する構成でも、互いに接続された通
信用の光ケーブルの長手方向に沿って、光ファイバセン
サの光ファイバとなる光ケーブルを、途中接続点無しに
光パルス試験器50や光スイッチ52から引き通すよう
にして布設して、通信線路の適当位置から分岐する構成
を採用可能である。このように、光ファイバセンサの光
ファイバが、通信線路の一部の光ファイバと連続されて
いる構成には、接続点を介したもの、接続点を介さず
に、通信線路側の光ファイバを通信線路から分岐させて
そのまま監視対象物まで引き込んだものが存在する。
【0034】第1、第2実施例の光監視装置1、60
は、光ケーブル5、6…の光ファイバに、光ファイバセ
ンサ11の光ファイバ12を接続するだけで簡単に構成
でき、広範囲の監視対象領域10cの複数箇所に存在す
る監視対象物10a、10bの変位や変形、崩壊等を、
監視対象物10a、10bから離れた所に設置した一箇
所の監視場所にて監視することができる。しかも、監視
場所では、表示部53に表示される情報や、検出部52
にて異常箇所の検知時に発報される警報等により、光フ
ァイバセンサ11を設置した各所の監視対象物10a、
10bの変位や変形、崩壊等を即座に把握できる。ま
た、光ケーブル5、6…の適宜箇所にクロージャ9等の
分岐接続体を設置して光ケーブル5、6…の光ファイバ
に光ファイバセンサ11の光ファイバ12を接続するだ
けで、目的位置への光ファイバセンサ11の自由に行う
ことができる。つまり、監視対象領域10cが、光ケー
ブル5、6に沿った複数箇所に分布している場合には、
通信線路の複数箇所から、光ファイバセンサ11の光フ
ァイバ12が分岐される構成が採用可能である。また、
通信線路から光ファイバ12として多心の光ケーブルを
分岐し、分岐後さらに複数の光ファイバ12に分岐する
構成も採用可能である。
【0035】さらに、同一の光ファイバ12により複数
の光ファイバセンサ11を監視できるから低コスト化が
可能であり、広範囲の監視や複数箇所の監視を安価で実
現できる。また、この光監視装置1、60は、監視場所
に設置される光パルス試験器50や表示部53等以外に
は、電気的作動部が無く、落雷等による誘導電流の影響
を受ける心配が無いため、光パルス試験器50やその付
属の計器等のみ、誘導電流の影響を受けないように保護
しておけば、落雷の可能性の大きい山間部等に設置して
も、監視性能を損なうことは無く、設置場所の自由度が
大幅に向上する。このため、例えば、道路に臨む地山斜
面、道路を形成する地盤そのもの、河川堤防、海洋や湖
沼沿岸に設けられる防波堤、橋梁等、各種自然物や人工
構造物の変位や変形の監視に適している。本発明に係る
光監視装置の適用対象の自然物とは、地山斜面や崖等の
崩壊の可能性のある不安定地層、変位の可能性のある岩
石等である。
【0036】なお、本発明は、前記実施の形態に限定さ
れず、例えば、光ファイバセンサ部や監視ユニットの構
造等は適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の光監視装置によれば、一
本の光ケーブルまたは複数本の光ケーブルを集合してな
る通信線路の光ファイバと連続されている光ファイバを
利用して光ファイバセンサを組み立てて、光ファイバセ
ンサを設置した監視対象物の変位や変形の発生を、光フ
ァイバセンサの光ファイバの光試験により監視する構成
であり(光ファイバの曲げや破断等の異常の監視)、通
信線路の線路監視により光ファイバセンサの光ファイバ
の断線や変形等をも監視できるようになっているので、
通信線路の断線等の線路監視と光ファイバセンサによる
監視対象物の変位や変形の監視とを同一の光パルス試験
器の監視設備で統合して監視することができる。また、
変位や変形を生じた監視対象物の位置の特定等が容易に
なるといった優れた効果を奏する。
【0038】請求項2記載の発明によれば、通信線路の
光ファイバから検出された異常箇所の位置を示す情報、
光ファイバセンサの光ファイバから検出された異常箇所
の位置を示す情報は、いずれも検出部からの指令に基づ
いて、同一の表示部に表示されるため、光ファイバセン
サの光ファイバを含む光線路全体について、異常箇所の
位置が簡単に把握できるようになり、光ファイバセンサ
の光ファイバを含む光線路全体の線路保守等も容易にな
るといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の光監視装置の全体を示
す光配線図である。
【図2】 図1の光監視装置における検出部の構成の一
例を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第2実施例の光監視装置の全体を示
す光配線図である。
【符号の説明】
1,60…光監視装置、5,6…光ケーブル、10a、
10b…監視対象物、11…光ファイバセンサ、12…
光ファイバ(光ファイバセンサの光ファイバ)、17,
17a,17b,18…光ケーブルの光ファイバ、50
…光パルス試験器(OTDR)、52…検出部、53…
表示部、64…光分岐素子(光カプラ)、65…光ファ
イバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片寄 浩一 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 野村 義和 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 Fターム(参考) 2F065 AA65 FF00 LL03 2F076 BA11 BB09 BB11 BD06 2G086 CC03 DD03 DD05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自然物や人工構造物等である監視対象物
    (10)の変位や変形を光により監視する光監視装置で
    あって、 監視対象物に設置されて該監視対象物の変位や変形によ
    り光ファイバ(12)に破断や変形を生じさせる光ファ
    イバセンサ(11)の前記光ファイバが、一本の光ケー
    ブル(5)または複数本の光ケーブルを集合してなる通
    信線路の複数本の光ファイバ(17、17a、17b、
    18)の内の一部と連続され、前記光ケーブル側の複数
    の光ファイバは光パルス試験器(50)に対して切替接
    続可能であり、前記光ファイバセンサ側の光ファイバは
    前記通信線路の光ファイバを介して前記光パルス試験器
    に対して試験光を入射可能に接続されるようになってい
    ることを特徴とする光監視装置(1、60)。
  2. 【請求項2】 通信線路の光ファイバへ入射した試験光
    の前記光パルス試験器への戻り光の観測結果から、前記
    通信線路の光ファイバ並びに光ファイバセンサ側の光フ
    ァイバの破断や変形等を生じた異常箇所を検出する検出
    部(52)と、この検出部からの指令に基づいて前記異
    常箇所の位置を表示する表示部(53)とを備えること
    を特徴とする請求項1記載の光監視装置。
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