JP2017134681A - 火災及び侵入の検知並びに報知システム - Google Patents
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Abstract
Description
光ファイバの機能を利用した検知手段として、例えば、後方散乱光を受光し、光ファイバに加わった熱により変化したラマン散乱光強度によって温度を測定し温度を検知するとともに、ラマン散乱光が入射端に戻ってくるまでの時間をOTDR(Optical Time Domain Reflect-meter)の手法で測定することにより熱が加わった光ファイバ中の位置を特定する光ファイバ式分布形温度センサーが知られており(特開平7−167717号公報)、火災の熱を検知する機能を利用することにより火災の検知が可能となる。
本発明に係る火災及び侵入の検知並びに報知システムは、火災による温度及び侵入を検知する検知用の少なくとも1本の光ファイバケーブル1と、光ファイバケーブル1と接続する防災受信機2とを備えている。防災受信機2は、光ファイバケーブル1に接続されて火災による温度を検知する火災検知手段及び侵入を検知する侵入検知手段5と、火災検知手段4及び侵入検知手段5で検知した異常信号を受け、警報を発する警報発生手段6と、異常信号に応じた異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する報知手段7を有している。
また、異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する防災受信機2の報知手段7は外部にある警備員室、消防署、警察署等の関係部所と通信線10で接続され、異常信号を受けたとき、異常の内容及び異常箇所の情報を関係部所へ報知するようになっている。本例では、報知手段7による外部への報知は通信線10を介して行うようになっているが、無線で行われるようにしてもよい。
警報発生手段6に接続されている警報器10は建造物に設置しておく必要はなく、建造物から離れた場所、例えば警備員室などに設置してもよい。敷設した光ファイバケーブル1の先端には終端器11が取り付けられている。
このとき、ワイヤーは検知が速やかにかつ検知箇所の特定を高分解能に精度良く行われるように、通路に対して密に配線されるように蛇行して設けられてもよい。侵入者の歩行による床の振動や歪を感知するため床または通路へ配線し敷設するのがより好ましい。
(第1実施例)
図1は本発明に係る火災及び侵入の検知並びに報知システムの第1実施例を示すものである。
本例では光ファイバケーブル1は、火災による温度と侵入の検知用の1本の光ファイバケーブル1aで構成され、防災受信機2に有する火災検知手段4、侵入検知手段5に接続されている。本例では、火災検知手段4、侵入検知手段5を有するブリルアン散乱を利用する検知方法であるブリルアン散乱検知手段3を利用しており、1本の光ファイバケーブル1aは1台のブリルアン散乱検知手段3に接続されている。
火災検知はブリルアン散乱の後方散乱光強度を測定して温度を検知する機能から火災を検知し、侵入検知はブリルアン周波数シフト量を測定して歪を検知し侵入者がワイヤーを踏んだときなどの光ファイバケーブル1aの歪から侵入を検知する。
また、火災検知手段4及び侵入検知手段5はいずれもブリルアン散乱を検知方法に利用しているので、火災検知手段4及び侵入検知手段5を1台のブリルアン散乱検知手段として構成でき、これにより敷設が簡単となり、一層の省スペース化と、前記防災受信機の小型化が図れる。
図2は本発明に係る火災及び侵入の検知並びに報知システムの第2実施例を示すものである。
本例では光ファイバケーブル1は、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bと侵入の検知用の光ファイバケーブル1cがバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bにラマン散乱を利用した火災検知手段4が接続され、侵入の検知用の光ファイバケーブル1cにレイリー散乱を利用した侵入検知手段5が接続されている。
また、本例にあっても、第1実施例と同様に、ワイヤーには、光ファイバケーブル1b、1cに沿ってテンションメンバ(図示せず。)を配置しても良いし、必要に応じて。光ファイバケーブル1b、1cに検知精度を落とさない程度にテンションメンバを配置しても良い。
このように構成される第2実施例によれば、特に、火災の発生と発生箇所を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、侵入の発生および発生箇所をより高分解能で検知できる。
図3は本発明に係る火災及び侵入の検知並びに報知システムの第3実施例を示すものである。
本例では、光ファイバケーブル1は、第2実施例と同様に、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bと侵入の検知用の光ファイバケーブル1fがバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブル1bに火災検知手段4がそれぞれ接続され、侵入の検知用の光ファイバケーブル1fに侵入検知手段5がそれぞれ接続されている。
本例では、火災検知手段4はラマン散乱のアンチストークス光を検知方法に利用し、侵入検知手段5は光ファイバリング干渉型による検知方法に利用している。
また、2本の光ファイバケーブル1fの光ファイバリング型センサ終端器15の内部では、ボビン(図示せず)に巻回された所定の長さの光ファイバ16の両端に2本の光ファイバケーブル1fの各端部がそれぞれ接続されている。所定の長さの光ファイバ16は光ファイバリング干渉型において振動を感知する箇所の不感知箇所を発生させないために接続されている。所定の長さは敷設時の光ファイバケーブル1fの長さなどの条件による設計によって求められる。本例では2Kmの長さの光ファイバ16を接続する。また、本例では光ファイバリング型センサ終端器15の中に光ファイバボビンを設置しているが、設置場所は光ファイバリング型センサ終端器15に限らず不感知箇所をなくす位置であれば、どの位置でも良い。
このように構成される第3実施例によれば、火災の発生と発生箇所を速やかに且つより高分解能で検知でき、また、侵入を速やかに且つより高分解能で検知できる。
1a 火災による温度、侵入の検知用の光ファイバケーブル
1b 火災による温度の検知用の光ファイバケーブル
1c 侵入の検知用の光ファイバケーブル
1f 侵入の検知用の光ファイバケーブル
2 防災受信機
3 ブリルアン散乱検知手段
4 火災検知手段
5 侵入検知手段
6 警報発生手段
7 報知手段
8 配線
9 警報器
10 通信線
11 終端器
12 建造物
13 出入り口
14 通路
15 光ファイバリング型センサ終端器
16 光ファイバ
Claims (8)
- 火災による温度及び侵入を検知する少なくとも1本の光ファイバケーブルを有した1本のワイヤーを備え、前記ワイヤーは監視する所定の箇所に敷設され、また、前記光ファイバケーブルと接続する防災受信機を備え、
前記防災受信機は、前記光ファイバケーブルに接続されて火災による温度を検知する火災検知手段及び侵入を検知する侵入検知手段と、前記火災検知手段及び前記侵入検知手段で検知した異常信号を受け、警報を発する警報発生手段と、異常信号に応じた異常内容及び異常発生箇所を外部へ報知する報知手段を有していることを特徴とする火災及び侵入の検知並びに報知システム。 - 前記ワイヤーの前記光ファイバケーブルは1本で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の火災及び侵入の検知並びに報知システム。
- 前記光ファイバケーブルは、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルと、侵入の検知用の光ファイバケーブルが前記ワイヤーにバンドルされて1本に構成され、火災による温度の検知用の光ファイバケーブルに前記火災検知手段が接続され、侵入の検知用の光ファイバケーブルに前記侵入検知手段が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の火災及び侵入の検知並びに報知システム。
- 前記防災受信機に有する前記火災検知手段及び前記侵入検知手段は、一台のブリルアン散乱検知手段としていずれもブリルアン散乱を検知方法に利用するものであることを特徴とする請求項2に記載の火災及び侵入の検知並びに報知システム。
- 1本の前記光ファイバケーブルから光路分岐器を介して前記防災受信機に有する前記火災検知手段と前記侵入検知手段に接続され、前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段はレイリー散乱を検知方法に利用するものであることを特徴とする請求項2に記載の火災及び侵入の検知並びに報知システム。
- 前記防災受信機に有する前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段はレイリー散乱を検知方法に利用するものであることを特徴とする請求項3に記載の火災及び侵入の検知並びに報知システム。
- 1本の前記光ファイバケーブルから光路分岐器を介して前記防災受信機に有する前記火災検知手段と前記侵入検知手段に接続され、前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段は光ファイバリング干渉型を検知方法に利用するものであることを特徴とする請求項2に記載の火災及び侵入の検知並びに報知システム。
- 前記防災受信機に有する前記火災検知手段はラマン散乱を検知方法に利用するものであり、前記侵入検知手段は光ファイバリング干渉型を検知方法に利用するものであることを特徴とする請求項3に記載の火災及び侵入の検知並びに報知システム。
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