JP2017134248A - 光学シート、光学シートの製造方法、表示装置 - Google Patents

光学シート、光学シートの製造方法、表示装置 Download PDF

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紘一 木下
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博 関口
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Abstract

【課題】より鮮明な映像を表示することができる光学シートを提供する。
【解決手段】光学シート20は、観察者側から投射される励起光により発光する蛍光体層21と、蛍光体層21に積層され、観察者と反対側から照射される励起光を吸収する励起光遮断層22と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学シート、光学シートの製造方法及び表示装置に関する。
ヘッドアップディスプレイ(以下、「HUD」ともいう)は、映像源からガラス等に映像光を投射し、観察者に対して各種の映像を表示する表示装置である。HUDは、例えば、自動車のフロントウィンドウに映像を表示する表示装置として使用される。従来、自動車のフロントウィンドウに挟み込まれた飛散防止用の中間層に蛍光体の粒子を入れ、そこに紫外線の映像光を投影して蛍光体を発光させることにより、映像を表示するHUDが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−24312号公報
HUDの映像を自動車のフロントウィンドウだけでなく、サイドウィンドウ、リアウィンドウ等の側面に配置されたウィンドウにも表示させることが考えられている。しかし、一般的な自動車の側面に配置されたウィンドウは、合わせガラスではないため、蛍光体を混入させることが難しい。また、仮に蛍光体を混入させることができたとしても、外光(太陽光)に含まれる紫外線により蛍光体が発光し、映像源から投射された紫外線の映像光により表示される映像が鮮明に見えなくなることが考えらえる。
本発明の課題は、より鮮明な映像を表示することができる光学シート、光学シートの製造方法及び表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されない。
・第1の発明は、観察者側から投射される励起光により発光する蛍光体層(21)と、前記蛍光体層に積層され、観察者と反対側から照射される励起光を吸収する励起光遮断層(22)と、を備える光学シート(20)である。
・第2の発明は、第1の発明の光学シート(20)であって、前記蛍光体層は、それぞれ異なる色で発光する複数の蛍光体層(21B、21R、21G)を含むことを特徴とする光学シートである。
・第3の発明は、第1又は第2の発明の光学シート(20)であって、前記励起光遮断層の観察者と反対側に粘着層(24)が配置されていることを特徴とする光学シートである。
・第4の発明は、第3の発明の光学シート(20)であって、前記励起光遮断層は、前記粘着層と一体に形成されていることを特徴とする光学シートである。
・第5の発明は、第3又は第4の発明の光学シート(20)であって、前記粘着層の表面を覆う剥離紙(33)を備えることを特徴とする光学シートである。
・第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明の光学シート(20)であって、前記蛍光体層の観察者側に保護層(23)が配置されていることを特徴とする光学シートである。
・第7の発明は、観察者側から投射される励起光により発光する蛍光体層と、前記蛍光体層に積層され、観察者と反対側から照射される励起光を吸収する励起光遮断層と、前記励起光遮断層の観察者と反対側に配置された粘着層と、前記蛍光体層の観察者側に配置された保護層とを備えた光学シートの製造方法であって、基材(31)上に剥離層(32)を積層する第1工程と、前記剥離層上に前記粘着層を積層する第2工程と、前記粘着層上に前記励起光遮断層を積層する第3工程と、前記励起光遮断層上に前記蛍光体層を積層する第4工程と、前記蛍光体層上に前記保護層を積層する第5工程と、を備える光学シートの製造方法である。
・第8の発明は、第1から第6までのいずれかの発明の光学シート(20)と、前記光学シートに映像光を投射する映像源(11)と、を備える表示装置(10)である。
本発明によれば、より鮮明な映像を表示することができる光学シート、光学シートの製造方法及び表示装置を提供することができる。
第1実施形態の表示装置10を搭載した自動車1を説明する図である。 第1実施形態の表示装置10を説明する図である。 光学シート20の製造方法を説明する図である。 第2実施形態における光学シート20Aを説明する図である。 第3実施形態における光学シート20Bを説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。また、実施形態の各図においては、部材の断面を示すハッチングを適宜に省略する。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての例示であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含まれる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の表示装置10を搭載した自動車1を説明する図である。図1(a)は、自動車1の全体を説明する図である。図1(b)は、自動車1の運転席周辺を説明する図である。図1(b)は、自動車1の運転席からフロントウィンドウW1側(自動車1の進行方向)を見た状態を示している。図2は、第1実施形態の表示装置10を説明する図である。
なお、図1及び図2には、理解を容易にするために、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20の上下方向をZ方向とし、厚み方向をY方向とし、左右方向をX方向とする座標系を記載した。ここで、上下方向(Z方向)のうち−Z側を下側とし、+Z側を上側とする。また、厚み方向(Y方向)のうち+Y側を背面側とし、−Y側を運転者側とする。また、左右方向(X方向)のうち−X側を左側とし、+X側を右側とする。
第1実施形態の自動車(車両)1は、一般的な乗用車である。自動車1は、図1(a)に示すように、車外側から見て、フロントウィンドウW1、右サイドウィンドウW2、左サイドウィンドウW3(図1(b)参照)等を備えている。なお、自動車1の他のウィンドウについては説明を省略する。また、自動車1は、図1(b)に示すように、車内側から見て、フロントウィンドウW1の右側に運転席が設けられ、フロントウィンドウW1の下方側に内装パネル2が配置されている。内装パネル2は、フロントウィンドウW1の下方側に配置された化粧パネル(ダッシュボード)である。内装パネル2は、右側に操縦桿となるハンドル3、速度計等の計器類4が配置されている。
自動車1は、フロントウィンドウW1の右側に、右サイドウィンドウW2及び右サイドミラーM1を備えている。右サイドウィンドウW2は、自動車1の右側に設けられたドアD1の内部に昇降可能に支持されている。右サイドミラーM1は、ドアD1の外側であって、運転者に視認可能な位置に配置されている。また、自動車1は、フロントウィンドウW1の左側(助手席側)に、左サイドウィンドウW3及び左サイドミラーM2を備えている。左サイドウィンドウW3は、自動車1の左側に設けられたドアD2の内部に昇降可能に支持されている。左サイドミラーM2は、ドアD2の外側であって、運転者に視認可能な位置に配置されている。
自動車1は、フロントウィンドウW1の上方側に、天井部5を備えている。天井部5は、自動車1に設けられた前後の座席(不図示)の上方を覆う部材である。自動車1は、天井部5のフロントウィンドウW1側に、バックミラー6のほか、表示装置10の映像源11(後述)を備えている。
表示装置10は、走行している自動車1の進行方向に存在する歩行者、障害物、他の自動車等(以下、「対象物」ともいう)の接近を知らせる警告用のメッセージを、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20(後述)に表示する装置、いわゆるヘッドアップディスプレイである。運転者は、光学シート20に表示されるメッセージ(例えば、「歩行者注意」)を見ることにより、進行方向から視線を大きく反らすことなしに、進行方向の前方に存在する対象物の接近等を把握することができる。なお、光学シート20に表示される映像(情報)は、本実施形態の例に限らず、他の映像(例えば、歩行者等の対象物を表すシンボルマーク等)であってもよいし、これらの映像とメッセージとの組み合わせであってもよい。
表示装置10は、映像源11と、光学シート20とを備えている。表示装置10は、表示すべきメッセージの映像に対応した紫外線の光(以下、「映像光」ともいう)を、映像源11から投射することにより、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20にメッセージを表示させることができる。
映像源11は、励起光としての映像光を、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20に投射する装置であり、例えば、LED、レーザー、ブラックライト等により構成される。第1実施形態において、映像源11は、天井部5に配置されている。そのため、映像源11は、図2に示すように、右サイドウィンドウW2に対して下向きに映像光を投射する。なお、映像源11を配置する位置は、天井部5に限らず、例えば、内装パネル2の上に配置されていてもよい。その場合、映像光は、右サイドウィンドウW2に対して上向きに投射される。
光学シート20は、光透過性を有するシート状の積層材であり、図1(b)に示すように、右サイドウィンドウW2の内側(室内側)の全面に貼り付けられている。後述するように、光学シート20の裏面側には粘着層24(後述)が形成されているため、施工者は、自動車1の右サイドウィンドウW2に光学シート20を容易に実装することができる。
光学シート20は、運転者の視界を妨げない観点から、右サイドウィンドウW2を通して運転席から見える進行方向の斜め前方の光(外界の光)の一部を、右サイドウィンドウW2の背面側から運転者側へ透過させて、その光と映像光とを重ねて見せる、いわゆるシースルー機能を備えている。そのため、運転者は、進行方向右側の視界を妨げられることなしに、外界の光の一部と映像光とを重ね合わせて見ることができる。
光学シート20は、蛍光体層21、紫外線吸収層22、保護層23及び粘着層24を備えている。
蛍光体層21は、映像源11から投射された映像光(紫外線)を励起光として光を放出する層である。蛍光体層21の特定の領域に映像光が投射されると、その領域の蛍光体層21に含まれる蛍光体の粒子が励起する。励起した蛍光体の粒子は、基底状態に戻るときに光を放出する。そのため、蛍光体層21は、映像光の投射された領域が発光する。
図1(b)及び図2において、領域Aは、映像光の投射により発光した領域を模式的に示したものである。なお、図1(b)において、領域Aは、例えば、表示する映像が「歩行者注意」等のメッセージであれば、そのメッセージを構成する文字の形状となる。
蛍光体層21をベースとなる光透過性の部材として使用可能な材料は、例えば、アクリル樹脂、アミド樹脂、ウレタン樹脂等である。蛍光体層21の厚みは、例えば、10〜100μmmの範囲とすることが好ましい。また、蛍光体となる化合物として使用可能な材料は、例えば、ZnS:Ag、(ZnCd)S:Cu、(ZnCd)S:Ag、
ZnSiO:Mn、Cd:Mn、(SrMg)(PO:Mn、
YVO:En、CaWO、ZnS:Ag,Al、ZnS:Cu,Al、CaWO
S:Eu、(SrCaBaMg)(POCl:Eu、
LaPO:Ce,Tb、Y:Eu、
Ca10(POFCl:Sb,Mn、BaMgAl1017:Eu、
ZnSiO:Mn、(Y,Gd)BO:Eu、GdS:Tb、
(Y,Sr)TaO:Nb等である。蛍光体の粒子の粒径は、0.1〜15μmの範囲とすることが好ましい。また、蛍光体層21における蛍光体の粒子の含有量は、右サイドウィンドウW2の光透過率を70%以上とする場合、例えば、10〜50wt%の範囲とすることが好ましい。
紫外線吸収層22は、右サイドウィンドウW2の背面側から入射する太陽光に含まれる紫外線を吸収する層である。紫外線吸収層22をベースとなる光透過性の部材として使用可能な材料は、例えば、アクリル系樹脂、アミド系樹脂、ウレタン系樹脂等である。紫外線吸収層22の厚みは、例えば、10〜100μmの範囲とすることが好ましい。また、吸収剤となる化合物として使用可能な材料は、例えば、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、オクトクリレン、エチルヘキシルトリアゾン、オキシベンゾン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、t−ブチルメトキシジベンソイルメタン、ジエチルアミノヒドロキシジベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、メチレンビズベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール等である。吸収剤の粒子の粒径は、例えば、50〜400nmの範囲とすることが好ましい。また、紫外線吸収層22における吸収剤の粒子の含有量は、右サイドウィンドウW2の光透過率を70%以上とする場合、例えば、10〜50wt%の範囲とすることが好ましい。
保護層23は、光学シート20の最も運転者側(−Y側)に設けられた層である。保護層23は、光学シート20の運転者側(−Y側)の表面に傷が付くのを抑制するための層である。保護層23は、例えば、蛍光体層21が紫外線吸収層22に積層された側とは反対側の面に、ハードコード機能を有する紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート等)を塗布することにより形成することができる。
粘着層24は、光学シート20の最も背面側(+Y側)に設けられた層である。粘着層24は、紫外線吸収層22と右サイドウィンドウW2とを接合する粘着剤層である。粘着層24は、紫外線吸収層22と右サイドウィンドウW2との間を透過する映像光が屈折しないように、これらの層と同等の屈折率を有する材料が用いられる。粘着層24として使用可能な材料は、例えば、光透過性の高いウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤等である。
図2に示すように、第1実施形態の表示装置10において、映像源11から投射された映像光Lは、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20の蛍光体層21の領域Aに入射して、領域Aの蛍光体層21に含まれる蛍光体を励起する。励起した蛍光体の粒子は、基底状態に戻るときに光を放出するため、蛍光体層21の領域Aが発光する。観察者Eは、蛍光体層21の発光により形成された領域Aの映像を、自動車1の進行方向の斜め前方から透過する外光と重ね合わせて見ることができる。なお、第1実施形態の表示装置10において、右サイドウィンドウW2の光学シート20に表示された映像は、運転者だけでなく、助手席、後部座席に座っている同乗者も見ることができる。したがって、第1実施形態における観察者Eは、自動車1の運転者又は同乗者のいずれであってもよい。
次に、光学シート20の製造方法について説明する。
図3は、光学シート20の製造方法を説明する図である。図3に示す各分図(a)〜(e)は、光学シート20製造過程を順に示している。
まず、図3(a)に示すように、基材31上に剥離層32を積層する(第1工程)。剥離層32は、施工時において、光学シート20から基材31を除去する際に、基材31の剥離を助ける機能を有する。光学シート20から基材31を除去すると、剥離層32も基材31と共に除去される。基材31及び剥離層32は、粘着層24に貼り付けられた剥離紙33を構成する。なお、剥離層32として使用可能な層構成は、例えば、界面剥離型の剥離層、層間剥離型の剥離層、凝縮剥離型の剥離層等である。
次に、図3(b)に示すように、剥離層32の表層側に、粘着層24を積層する(第2工程)。
次に、図3(c)に示すように、粘着層24の表層側に、例えば、ロールラミネート法等により紫外線吸収層22を積層する(第3工程)。
次に、紫外線吸収層22の表層側に、例えば、ダイコート法等により蛍光体層21を積層する(第4工程)。
次に、蛍光体層21の表層側に、保護層23を積層する(第5工程)。
以上の工程により、剥離紙33(基材31、剥離層32)、粘着層24、紫外線吸収層22、蛍光体層21及び保護層23は、一体化された積層体となる。光学シート20は、この積層体を、実装する自動車1の右サイドウィンドウW2の形状に合わせて裁断することにより完成する。
光学シート20は、剥離紙33が付いた状態で積層して保管することができる。光学シート20の施工者は、光学シート20から剥離紙33を剥がし、右サイドウィンドウW2の内側(室内側)の全面に貼り付けることにより、光学シート20を右サイドウィンドウW2に実装することができる。
以上説明したように、第1実施形態の表示装置10において、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20の蛍光体層21は、映像源11から投射された映像光により励起して発光する。そのため、観察者は、放出された光により形成された映像を、自動車1の進行方向の斜め前方から透過する外光と重ね合わせて見ることができる。そのため、表示装置10は、右サイドウィンドウW2のように、合わせガラスではないガラス(例えば、強化ガラス)であっても、その表面に鮮明な映像を表示することができる。
また、右サイドウィンドウW2の背面側から照射される紫外線(外光に含まれる紫外線)は、蛍光体層21の背面側(+Y側)に配置された紫外線吸収層22に吸収される。これによれば、蛍光体層21に作用する紫外線は、主に映像源11から投射された映像光となるため、外光に含まれる紫外線により、光学シート20の蛍光体層21が発光することがない。したがって、第1実施形態の表示装置10は、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20に、より鮮明な映像を表示することができる。
なお、右サイドウィンドウW2に紫外線吸収剤を添加した場合、右サイドウィンドウW2は、ガラスの成分と紫外線吸収剤とが化学反応して着色された状態となることがある。その場合、右サイドウィンドウW2は、外光に含まれる紫外線が照射されていない状態においても、表面に色が付いたように見えてしまう。これに対して、第1実施形態の光学シート20は、紫外線吸収層22が右サイドウィンドウW2と別体で積層されるため、ガラスの成分と紫外線収集剤との化学反応を抑制することができる。したがって、第1実施形態の表示装置10は、右サイドウィンドウW2の透明性を損なうことがない。
また、第1実施形態の表示装置10によれば、施工者は、裁断された光学シート20から剥離紙33を剥がし、自動車1の右サイドウィンドウW2の内側(室内側)の全面に貼り付けることにより、右サイドウィンドウW2に光学シート20を容易に実装することができる。また、光学シート20の実装された右サイドウィンドウW2は、光学シート20の貼り付けられていない通常の右サイドウィンドウW2と同じ作業でドアD1(図1参照)の内部に取り付けることができる。そのため、自動車1の製造工場は、製造工程を増やすことなしに、HUDに対応した自動車1を製造することができる。
第1実施形態の表示装置10において、映像源11は、天井部5に配置されている。そのため、第1実施形態の表示装置10は、自動車1に実装した場合において、内装パネル2のスペースを有効に利用することができる。
第1実施形態の光学シート20は、右サイドウィンドウW2の内側の全面に貼り付けられている。そのため、第1実施形態の光学シート20は、右サイドウィンドウW2の昇降を繰り返した場合でも、光学シート20の端部が剥がれる等の不具合を生じにくい。
第1実施形態の光学シート20は、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた際に、最も運転者側(−Y側)に保護層23を備えている。そのため、第1実施形態の光学シート20は、運転者の指等により光学シート20の表面が擦られたり、右サイドウィンドウW2の昇降が繰り返えされたりした場合でも、光学シート20の表面に傷が付くことを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の表示装置10Aについて説明する。
図4は、第2実施形態における光学シート20Aを説明する図である。第2実施形態の表示装置10Aは、紫外線吸収層が粘着層と一体に形成されている点が第1実施形態と相違する。第2実施形態の表示装置10Aにおいて、その他の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、図4においては、光学シート20Aのみを図示し、表示装置10Aの全体の図示を省略する。また、第2実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図4に示すように、第2実施形態の光学シート20Aは、蛍光体層21と剥離層32との間に、UV粘着層25が配置されている。UV粘着層25は、紫外線吸収層が粘着層と一体に形成された層である。UV粘着層25として使用可能な材料は、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等である。また、UV粘着層25の厚みは、例えば、20〜200μmの範囲とすることが好ましい。
第2実施形態の光学シート20Aは、紫外線吸収層が粘着層と一体に形成されたUV粘着層25を備えている。そのため、第2実施形態の光学シート20Aは、紫外線吸収層22と粘着層24とが別体で積層された第1実施形態の光学シート20Aに比べて、全体の厚みを薄くすることができる。また、光学シート20Aは、製造時において、紫外線吸収層を積層する工程を省略することができるため、より容易に作製することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の表示装置10Bについて説明する。
図5は、第3実施形態における光学シート20Bを説明する図である。第3実施形態の表示装置10Bは、蛍光体層210が、それぞれ異なる色で発光する複数の蛍光体層により構成される点が第1実施形態と相違する。第3実施形態の表示装置10Bにおいて、その他の構成は、第1実施形態の表示装置10と同じである。そのため、図5では、光学シート20Bのみを図示し、表示装置10Bの全体の図示を省略する。また、第3実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図5に示すように、第3実施形態の光学シート20Bにおいて、蛍光体層210は、第1蛍光体層21B、第2蛍光体層21R及び第3蛍光体層21Gにより構成されている。第1蛍光体層21Bは、映像光が投射されると青色に発光する蛍光体層である。第2蛍光体層21Rは、映像光が投射されると赤色に発光する蛍光体層である。第3蛍光体層21Gは、映像光が投射されると緑色に発光する蛍光体層である。図示していないが、第3実施形態において、映像源11(図2参照)は、青、赤及び緑に対応した映像光を投射する。そのため、第3実施形態の表示装置10Bは、光学シート20Bの各蛍光体層を個別に発光させることができる。
第3実施形態の表示装置10Bにおいて、映像源11から光学シート20Bに、青、赤及び緑に対応した映像光を投射すると、蛍光体層210は、青、赤及び緑にそれぞれ発光する。そのため、第3実施形態の表示装置10Bは、右サイドウィンドウW2に貼り付けられた光学シート20Bにカラーの映像を表示させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
本変形形態の説明において、「本実施形態」とは、第1〜第3実施形態又はそのいずれかに対応する。そのため、例えば、光学シート20は、光学シート20A又は光学シート20Bであってもよい。
本実施形態では、励起光遮断層を紫外線吸収層22とした例について説明した。これに限らず、励起光遮断層は、例えば、紫外線反射層でもよい。即ち、励起光遮断層は、右サイドウィンドウW2等の背面側から入射する太陽光に含まれる紫外線等の励起光の通過を遮断することができれば、どのような部材、材料で構成されてもよい。
本実施形態では、光学シート20を自動車1の右サイドウィンドウW2に貼り付けた例について説明した。これに限らず、光学シート20は、助手席側の左サイドウィンドウW3に貼り付けてもよいし、右サイドウィンドウW2及び左サイドウィンドウW3の両方に貼り付けてもよい。また、光学シート20は、自動車1の側面に配置されたウィンドウでれば、どのウィンドウに貼り付けてもよい。例えば、光学シート20は、リアウィンドウ、サンルーフ等に貼り付けてもよい。また、光学部材は、自動車以外の、鉄道車両、船舶、航空機等のウィンドウに適用してもよい。更に、光学部材は、乗物以外にも、例えば、ビル、店舗、従来等のウィンドウに適用することもできる。
例えば、表示装置10を、背景等の外界の光を透過する店舗のショーウィンドウに適用することができる。その場合、表示装置10は、客に店舗の外側からショーウィンドウに展示されている商品を見せると共に、ショーウィンドウに商品の情報(商品名、価格等)を表示することができる。
本実施形態において、映像源11は、光学シート20を貼り付けるサイドウィンドウ(例えば、右サイドウィンドウW2)の縁部(窓枠)に配置してもよいし、サイドウィンドウに隣接するピラーに配置してもよい。
本実施形態において、映像源11は、表示する映像の大きさ、位置等に応じて、映像光の投射角度が自動的に変更されるように構成してもよい。また、映像源11は、自動車1の室内に複数配置してもよい。その場合、複数の映像源11は、表示装置10の制御部(不図示)により、表示する映像の大きさ、位置等に応じて切り替えられる。
10、10A、10B 表示装置
11 映像源
20、20A、20B 光学シート
21、210 蛍光体層
21B 第1蛍光体層
21R 第2蛍光体層
21G 第3蛍光体層
22 紫外線吸収層
23 保護層
24 粘着層
25 UV粘着層
33 剥離紙

Claims (8)

  1. 観察者側から投射される励起光により発光する蛍光体層と、
    前記蛍光体層に積層され、観察者と反対側から照射される励起光を吸収する励起光遮断層と、
    を備える光学シート。
  2. 請求項1に記載の光学シートであって、
    前記蛍光体層は、それぞれ異なる色で発光する複数の蛍光体層を含むこと、
    を特徴とする光学シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光学シートであって、
    前記励起光遮断層の観察者と反対側に粘着層が配置されていること、
    を特徴とする光学シート。
  4. 請求項3に記載の光学シートであって、
    前記励起光遮断層は、前記粘着層と一体に形成されていること、
    を特徴とする光学シート。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の光学シートであって、
    前記粘着層の表面を覆う剥離紙を備えること、
    を特徴とする光学シート。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光学シートであって、
    前記蛍光体層の観察者側に保護層が配置されていること、
    を特徴とする光学シート。
  7. 観察者側から投射される励起光により発光する蛍光体層と、前記蛍光体層に積層され、観察者と反対側から照射される励起光を吸収する励起光遮断層と、前記励起光遮断層の観察者と反対側に配置された粘着層と、前記蛍光体層の観察者側に配置された保護層とを備えた光学シートの製造方法であって、
    基材上に剥離層を積層する第1工程と、
    前記剥離層上に前記粘着層を積層する第2工程と、
    前記粘着層上に前記励起光遮断層を積層する第3工程と、
    前記励起光遮断層上に前記蛍光体層を積層する第4工程と、
    前記蛍光体層上に前記保護層を積層する第5工程と、
    を備える光学シートの製造方法。
  8. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光学シートと、
    前記光学シートに映像光を投射する映像源と、
    を備える表示装置。
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