JP2017134021A - 高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維の定量方法 - Google Patents

高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維の定量方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、穀粉を含む加工食品中に含まれる難消化性成分のうち、添加した高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維を定量する方法を提供することにある。【解決手段】 まず、被験食品試料をアミラーゼ系酵素に次いでアルカリ溶液で処理し、必要な場合は、そのアルカリ溶液の処理前又は後に、セルラーゼ及びヘミセルラーゼのうち少なくとも一種以上を用いて処理する。次に、その残渣たる濾物重量を計測することにより、製造時に添加した高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維を直接的に定量することができる【選択図】なし

Description

本発明は、穀粉及び高架橋澱粉を用いて製造された食品において、製造に用いた高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維を定量する方法に関する。
Englystらは、澱粉をその消化性の難易度により3分類(易消化性、遅消化性、難消化性)し、アミラーゼによる消化を免れて大腸内に到達する澱粉を「難消化性澱粉」(resistant starch:RS)と命名した(非特許文献1)。そして、現在では、1992年にEURESTA(RS摂取の生理学的意義に関するヨーロッパ農産業食品関連研究共同作業部会)で定められたRSの定義である「健康なヒトの小腸内での酵素消化作用を逃れる澱粉および澱粉分解産物の総量」が広く受け入れられている。そして、このRSは、その難消化たるメカニズムの相違により、4種類(RS1、RS2、RS3、RS4)に分類される(非特許文献2)。RS1は、澱粉が細胞壁などで物理的に封入されることにより消化酵素が澱粉に接触できない状態のものをいい、加工度が低く自然そのものに近い穀物などが該当する。RS2は、十分に加熱されていない未糊化の澱粉をいい、消化酵素により分解され難い馬鈴薯澱粉、バナナ澱粉、ハイアミロースコーンスターチが該当する。RS3は、いったん糊化した澱粉を低温で放置することにより再結晶化して安定構造をとるようになった老化澱粉をいう。RS4は、ヒドロキシプロピル化、アセチル化、リン酸架橋などの化学修飾を施して消化性を低くしたものをいい、食品加工後も難消化性が保たれる。
これらRSは、澱粉でありながら難消化性であるため、エネルギーになりにくく、整腸作用や血糖値上昇抑制作用などの生理機能を有することがすでに確認されており、欧州ではRSを14%以上含む食品について「食後の血糖応答が小さい」とのヘルスクレーム(健康強調表示)が認められている。また、日本では、RS2である結晶性アミロースを含む食品及びRS3であるハイアミロースコーンスターチを含む食品が、特定保健用食品としての表示が許可されている。
日本における特定保健用食品とは、食品の持つ特定の保健の用途を表示して販売される食品をいう。特定保健用食品として販売するためには、製品ごとに食品の有効性や安全性について審査を受け、表示について国の許可を受ける必要がある。よって、RSを関与成分とする食品について特定保健用食品として許可を得て販売しようとする場合、添加したRS原料そのものの量ではなく、製造された食品における、添加されたRS原料に由来する関与成分たる難消化性成分を直接的に定量する必要がある。
ここで、RSの難消化性成分の定量には、食物繊維の定量法として知られるProsky法(AOAC 985.29)(非特許文献3)、Prosky変法(AOAC 991.43)(非特許文献4)、酵素−HPLC法(AOAC 2001.03)(非特許文献5)、McCleary法(AOAC 2002.02)(非特許文献6)のいずれかを目的に応じて使い分けることが一般的である。Prosky法によれば、不溶性食物繊維と高分子水溶性食物繊維の合計量を同時定量することができ、酵素−HPLC法によれば、さらにこれらに加えて低分子水溶性食物繊維との合計量を定量することができる。また、Prosky変法によれば、不溶性食物繊維と高分子水溶性食物繊維とを分別してそれぞれを定量することができる。一方、McCleary法は、RSを定量する方法として開発され、RS1、RS2、RS3、RS4のすべてを定量できる方法であるとされている。
日本でその表示が許可されている特定保健用食品は、上記のとおり、結晶性アミロース(RS2)を含有する食品及びハイアミロースコーンスターチ(RS3)を含有する食品であるが、その関与成分たるRSの分析には、それぞれProsky法(AOAC 985.29)及びMcCleary法(AOAC 2002.02)が採用されている。そこで、これら特定保健用食品の許可申請時に採用された分析方法を参考に、穀粉及び高架橋澱粉(RS4)を含有する食品中の不溶性食物繊維を定量しようと試みた。しかし、Prosky法は、上述の通り、不溶性食物繊維と高分子水溶性食物繊維の合計量を定量するものであるから、不溶性食物繊維を直接的に定量するという目的に合致していない。一方、McCleary法は、アミラーゼ系酵素により加水分解される消化性澱粉等を除いた後、その残渣(RSやアラビノキシランなど)を2N KOHで加水分解して得られるグルコースを定量してRS量に換算するものであるから、不溶性食物繊維たるRSを定量するのに最も適した方法であると思われた。ところが、意外なことに、2N KOHのアルカリ加水分解工程では、高架橋澱粉(RS4)は全く分解されず、目的とするRS4由来の不溶性食物繊維を定量できないことが判明した。
そこで、次に、Prosky変法を利用できないかと考えた。ところが、Prosky変法で定量される不溶性食物繊維が、原料穀粉に由来するのか、添加した高架橋澱粉に由来するのかの区別ができず、高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維を分別して定量することは不可能であった。
H.N.Englyst et al.,Eur.J.Clin.Nutr.,46,S33−S50,1992 M.G.Sajilata et al.,Compr.Rev.Food Sci.Food Safety,5,117,2006 Prosky,L.et al.,J.AOAC Int.93,234−242,1985 Lee,S.C.et al.,J.AOAC Int.75,395−416,1992 Ohkuma,K.et al.,J.AOAC Int.83,1013−1019,2000 Barry V.McCleary et al.,J.AOAC Int.85,No.5,1103−1111,2002
本発明の目的は、穀粉を含む加工食品中に含まれる難消化性成分のうち、添加した高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維を定量する方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討したところ、被験食品試料をアミラーゼ系酵素に次いでアルカリ溶液で処理し、必要な場合は、さらにセルラーゼ及びヘミセルラーゼのうち少なくとも一種以上を用いて処理し、その残渣重量を計測することにより、上記課題を解決し、製造時に添加した高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維を直接的に定量することができることを見出した。
すなわち、本発明は、上記知見に基づいて完成された以下[1]〜[7]から構成される定量方法である。
〔1〕穀粉及び高架橋澱粉を含有する食品中における高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量方法であって、
(A)その食品試料を熱安定性α‐アミラーゼ、プロテアーゼ及びアミログルコシダーゼで分解する工程と、
(B)前記工程(A)で得た加水分解物の濾物に含まれる穀粉由来の不溶性食物繊維をアルカリで加水分解する工程と、
(C)前記工程(B)で得た加水分解物の濾物重量を測定することにより、高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維量を求める工程とを含む、方法。
[2]前記工程(A)で使用されるアルカリの反応液における最終濃度が1〜4Nであることを特徴とする、上記[1]に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
[3]前記工程(A)が、38〜62℃において40〜80分間行われることを特徴とする、上記[1]又は[2]に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
[4]前記工程(B)の前又は後に、(D)セルラーゼ及びヘミセルラーゼのうち少なくとも一種以上を用いて穀粉由来の不溶性食物繊維を分解する工程を含む、上記[1]〜[3]のいずれかひとつに記載される不溶性食物繊維の定量方法。
[5]前記工程(D)で使用されるセルラーゼ及びヘミセルラーゼのうち少なくとも一種による処理温度及び処理時間が、それぞれ40〜50℃及び8〜24時間であることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれかひとつに記載される不溶性食物繊維の定量方法。
[6]前記工程(D)で使用されるセルラーゼ及びヘミセルラーゼのうち少なくとも一種による処理温度及び処理時間が、それぞれ40〜50℃及び8〜24時間であることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれかひとつに記載される不溶性食物繊維の定量方法。
[7]穀粉が、小麦粉(表皮を除く胚乳部分を粉砕したもの)より不溶性食物繊維含量が多いものである、上記[4]又は[5]に記載される不溶性食物繊維の定量方法。
[8]高架橋澱粉が、沈降積0.8以下であって、かつ、不溶性食物繊維含量70%以上である、[1]〜[7]のいずれかひとつに記載される不溶性食物繊維の定量方法。
[9]以下の式を用いて算出する、上記[1]〜[8]のいずれかひとつに記載される不溶性食物繊維の定量方法。
Figure 2017134021
本発明によれば、これまでのAOAC法では区別して定量することができなかった、穀粉及び高架橋澱粉を含有する食品中の、高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維を分別して直接的に定量することができるようになるため、特定保健用食品の許可申請に必要とされる関与成分の直接定量値を提示することができることとなる。通常、酵素やアルカリを用いた加水分解処理によれば、穀粉か高架橋澱粉かの由来によらず不溶性食物繊維はすべて加水分解されると考えられる(上記McCleary法を参照)が、特定の処理条件によれば、意外にも、穀粉由来の不溶性食物繊維のみを加水分解して除くことができる一方、高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維は加水分解されないため、それらを区別して定量できる方法を見出したことは、特筆すべきところである。
本発明における「穀粉」とは、主に、穀類(小麦、米、とうもろこし、キビ、ヒエ、アワ、大麦、はと麦)、豆類、ソバ、キヌア、芋類、木の実などを粉状化したものを指し、それらから取り出された澱粉も包含する。具体的には、例えば、小麦粉、米粉、コーンフラワー、タピオカ粉、馬鈴薯粉、甘藷粉、そば粉などが挙げられ、さらには小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、サトイモ澱粉に加えて、原則、それら澱粉に物理的又は化学的処理を施した加工澱粉も包含する。ただし、その化学的処理を施した澱粉には、後述する本発明における「高架橋澱粉」は含まれない。
本発明における「穀粉及び高架橋澱粉を含有する食品」とは、上記穀粉及び高架橋澱粉を必須とし、これらに少なくとも水及び食塩を加え、必要であればさらに適宜副原料(例えば、油脂、卵、乳、ガム類、乳化剤、膨張剤など)を加えて、撹拌若しくは捏ねるなどした後に加熱調理したものをいい、水等を加えて撹拌若しくは捏ねるなどする前段階の粉体状ミックスを包含する。穀粉及び高架橋澱粉を含有する食品の代表例としては、ベーカリー製品及び麺製品が挙げられる。ベーカリー製品としては、ブルマン、イギリス食パン、ワンローフ等の食パン類、バゲット、パリジャン等のフランスパン類、スイートロール、バンズ、テーブルロール等のロール類、アンパン、メロンパン等の菓子パン類、クロワッサン等のデニッシュ類のほか、イングリッシュマフィン、ベーグル、ピザ、ナン、ドーナツ、フリッター、蒸しパン、米粉パン、シリアル含有パン、アレルゲンフリーパン、中華饅頭が挙げられ、ラスク、クルトン、パン粉等といったベーカリー製品の二次加工品も挙げられる。また、ベーカリー製品には、焼き菓子類が包含され、具体的には、クッキー、ビスケット、バターケーキ、スポンジケーキ、チーズケーキ、パイ、ショートブレッド、クラッカー、スナック菓子、プレッツェル等が包含される。麺製品としては、中華麺、うどん、パスタ、蕎麦、素麺、冷麦、冷麺、ビーフン、きしめん、餃子皮、春巻皮、ワンタン皮などが挙げられる。なお、これら「穀粉及び高架橋澱粉を含有する食品」の加工形態や流通形態の別は問わず、冷凍食品、チルド食品、レトルト食品(缶詰を含む)、乾燥やロングライフ処理を施したインスタント食品のいずれであってもよい。
本発明における「架橋澱粉」は、澱粉を原料として架橋処理を施した澱粉である。架橋澱粉の原料となる澱粉としては、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉、甘藷澱粉、豆澱粉、サトイモ澱粉、もち種馬鈴薯澱粉、もち種タピオカ澱粉、もち種米澱粉、ワキシーコーン澱粉、もち種小麦澱粉などが例示される。この架橋処理に用いる架橋剤は、トリメタリン酸ナトリウム若しくはオキシ塩化リン又はアジピン酸が例示され、得られる澱粉は、それぞれリン酸架橋澱粉又はアジピン酸架橋澱粉である。ここで、リン酸架橋澱粉は、上記トリメタリン酸ナトリウム又はオキシ塩化リンにトリポリリン酸ナトリウムなどのリン酸塩等を併用処理して得られる、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプンを包含する。なお、これら架橋澱粉には、上記架橋処理に加えてエステル化又はエーテル化処理を施した澱粉、例えば、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉などが包含される。
本発明の穀粉含有食品に添加される「高架橋澱粉」とは、上記架橋澱粉のうち、少なくともその沈降積が0.8以下であって、Prosky変法により測定した不溶性食物繊維量が70%以上であるものを指す。具体的には、架橋剤としてトリメタリン酸ナトリウムを用いる場合、澱粉100質量部に対して6~10部を用いて定法(必要であれば、特開2008−202050を参照)により製造することができる。
本発明の「沈降積」は、以下の方法によって測定された値をいう。まず、澱粉試料0.15g(固形物換算)を試験管に計量し、あらかじめ調製しておいた試薬(塩化アンモニウム26質量%、塩化亜鉛10質量%、水64%により調製)15mlを注ぎ込む。次に、卓上バイブレーターを用いて、試験管中の澱粉試料を均一に分散させ、直ちに沸騰浴中に固定して10分間加熱後、25〜35℃まで冷却する。そして、この試験管中の澱粉試料を、卓上バイブレーターを用いて再度分散させ、10ml容量メスシリンダーに10ml流し込み、25℃にて20時間静置後、その沈殿物の目盛値を読み取る。この目盛値が「沈降積」である。
ここで、Prosky法を説明する。まず、熱安定性α−アミラーゼ及びプロテアーゼに次いでアミログルコシダーゼにより食品試料中の澱粉及びタンパク質を分解する。次に、この分解物試料にエタノールを添加し、得られる沈殿物をろ過回収してエタノールとアセトンで洗浄する。最後に、この洗浄後試料の乾燥重量から別途測定したタンパク質や無機物質の重量を差し引くことにより、食品試料中の正味の食物繊維含量(不溶性食物繊維と高分子水溶性食物繊維の合計量)が求められる。なお、食品試料に脂質が多く含まれる場合は、上記酵素処理前に溶剤によってあらかじめ脱脂しておく必要がある。一方、Prosky変法とは、上記Prosky法において、酵素処理後の分解物試料にエタノールを添加せず、その分解物試料をろ過して得られる残留物を、同手順の洗浄その他を経て測量し、タンパク質や無機物質の重量を差し引くことにより食品試料中の正味の不溶性食物繊維含量を求めるものである。
本発明の不溶性食物繊維の定量方法の概要は、上記Prosky変法における酵素処理後の分解物試料に、特定濃度のアルカリ水溶液を加えて特定の時間及び温度で処理し、これをろ過して得られる残留物を、上記同手順の洗浄その他を経て測量し、その重量からタンパク質や無機物質の重量を差し引くことにより食品試料中の正味の不溶性食物繊維含量を求めるものである。
本発明の定量方法は、当初、食品試料中の不溶性食物繊維のうち穀粉由来のもののみをセルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼにより加水分解して除き、高架橋澱粉由来のもののみを濾物として測定する方法を検討したところ、これら酵素によっては目的を達成できないことが判明したことから、アルカリによる加水分解を検討して得られた知見に基づくものである。しかしながら、本発明の不溶性食物繊維の定量方法は、上記のとおり、被験食品試料にアルカリ溶液を加えて処理することを特徴とするところ、その食品製造時に用いられる穀粉が、ソバ粉のように不溶性食物繊維含量が比較的高く、アルカリ処理のみでは穀粉由来の不溶性食物繊維すべてを加水分解して除くことが難しい場合がある。そのような場合は、アルカリ処理の前又は後に、さらにセルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼ処理を施し、穀粉由来の不溶性食物繊維を加水分解して除くことが望ましい。
本発明の不溶性食物繊維の定量方法を以下詳細に説明する。本発明の不溶性食物繊維の定量方法で用いられる酵素のうち、熱安定性α‐アミラーゼ、プロテアーゼ及びアミログルコシダーゼは、上記Prosky法、Prosky変法、酵素−HPLC法といった公知の食物繊維定量法で通常用いられる酵素であればよく、その反応時間及び温度についても同様である。
上記酵素反応に次いで行われるアルカリ処理に用いられるアルカリ溶液は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化マグネシウム水溶液など、いずれのアルカリ水溶液であっても構わないが、水酸化ナトリウム水溶液を用いるのが好ましい。このアルカリ水溶液による処理は、反応液中のアルカリ最終濃度が1〜4Nであることが好ましく、反応温度は38〜62℃、反応時間は40〜80分であることが好ましい。
本発明で用いられるセルラーゼ及びヘミセルラーゼは特に限定されるものではないが、スミチームAC−G(新日本化学工業(株)製)がセルラーゼ及びヘミセルラーゼの両酵素を含む製剤である点でより好ましい。このセルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼによる処理は、上記のProsky変法をはじめとする公定法における酵素処理及び本発明のアルカリ処理の後に行うことが必須である。その反応条件は、各酵素製剤によって若干異なるが、pH4〜4.5、処理温度40〜50℃、処理時間8〜24時間の範囲で反応させるのが好ましい。
本発明の不溶性食物繊維の定量方法の詳細な一例を以下に示す。但し、以下に記載される数値等は、上記発明の詳細な説明の範囲内の一例を示すだけのものであって、本発明の要旨をことさら限定するものではない。
1.本発明の不溶性食物繊維の定量方法(一例)
(1)熱安定性α−アミラーゼによる消化:
まず、食品試料を乳鉢及び乳棒で粉砕し、30メッシュ篩を通過して均一に混合された粉体試料約1gを0.1mg単位まで秤量する。これをトールビーカーに入れ、0.08mol/Lリン酸緩衝液40mLを加え、pHが6.0±0.5であることを確認・調整する。次いで、熱安定性α‐アミラーゼ溶液(ターマミル120L、Novo Nordisk社製)0.1mLを加え、該トールビーカーをアルミニウム箔で覆い、沸騰水浴中に30分間放置(但し、5分毎に撹拌)する。なお、タンパク質及び灰分を定量するため、2試料(タンパク質定量用をSP、灰分定量用をSAとし、SPとSAの重量差は20mg以内)を用意し、本熱安定性α‐アミラーゼ処理をして以降の手順へ進める。
(2)プロテアーゼによる消化:
上記ビーカーを冷却後、0.275mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7.5±0.1に調整する。プロテアーゼ溶液(P−5380、Sigma製、50mg/mL)0.1mLを加え、ビーカーを再びアルミニウム箔で覆い、60℃±2℃の恒温水槽中で時々撹拌しながら30分間反応させる。
(3)アミログルコシダーゼによる消化:
上記ビーカーを冷却後、0.325mol/L塩酸水溶液を加えてpH4.3±0.3に調整する。アミログルコシダーゼ溶液(Sigma社製A−9913)0.1mLを加えてアルミニウム箔で覆い、60℃±2℃の恒温水槽中で時々撹拌しながら30分間反応させる。
(4)アルカリ処理:
上記ビーカーを室温に戻してその重量を量り、そこへ予め量っておいた該ビーカー重量を差し引いた重量と同量(10mg単位まで秤量)の4N NaOH水溶液を素早く加える(本反応液の最終アルカリ濃度は2Nである)。これを軽く撹拌後、40±2℃の恒温水槽中に入れて5分毎に10回撹拌しながら1時間反応させる。反応後、素早く氷浴中に移して冷却後、塩酸水溶液(1:1(w/w))でpH4.0〜4.2に調整する。
(5)セルラーゼ及びヘミセルラーゼ酵素処理:
上記ビーカーにセルラーゼ及びヘミセルラーゼを含む酵素剤(新日本化学工業(株)製スミチームAC−G)5mgを加え、ビーカーをアルミニウム箔で覆い、振とう機能付き恒温水槽中(50℃±2℃、80往復ストローク/分)で15時間反応させる。反応後、4N NaOH水溶液でpH7.0まで中和する。なお、本処理工程は、そば粉など、原料穀粉の不溶性食物繊維含量が、小麦粉(全粒粉除く)の不溶性食物繊維含量より高い場合に行う。
(6)ろ過:
予めセライト濾過層を形成しておいたガラスフィルター上で、上記酵素反応液を吸引ろ過する。ろ過後のビーカーを、水10mL(2回)、95%エタノール10mL(2回)及びアセトン10mL(2回)で洗い込みながら、フィルター上の残留物を吸引ろ過して洗浄する。
(7)乾燥・秤量:
上記残留物はフィルターとともに105±5℃で一晩(約16時間)乾燥し、デシケーター中で冷却後、0.1mgまで秤量する。それぞれの重量をRmg、Rmgとする。
(8)残留物中のタンパク質の定量:
上記R(mg)測定後の残留物をセライトとともにフィルターから掻き取り、ケルダール法または燃焼法によって残留物中の窒素含量を定量し、窒素係数6.25を乗じてタンパク質含量(P%)を求める。
(9)残留物中の灰分の定量:
上記R(mg)測定後の残留物をセライト及びフィルターとともに525±5℃で5時間灰化する。これをデシケーター中で冷却後、0.1mg単位まで秤量し、残留物の灰分含量(A%)を求める。
(10)空試験(試薬ブランク):
被験食品試料をトールビーカーに入れずに、上記(1)〜(9)を行ったものを、空試験(試薬ブランク)とする。乾燥・秤量後の残留物をそれぞれRPBmg、RABmgとし、残留物中のタンパク質含量(P%)及び灰分含量(A%)を求める。
(11)計算:
Figure 2017134021
2.穀粉(原料)中の不溶性食物繊維の定量
各種穀粉の不溶性食物繊維量について、従来のProsky変法による定量値及び本発明の方法による定量値を表1に示す。なお、酵素(スミチームACH,X,AC−G)による処理時間は、15時間であった。
Figure 2017134021
以上より、少なくとも1Nのアルカリ処理によれば、穀粉中の不溶性食物繊維を加水分解して取り除ける一方、高架橋澱粉中の不溶性食物繊維は加水分解されないことから、高架橋澱粉中の不溶性食物繊維を濾物として直接的に定量できることが確認された。また、小麦や大麦といった不溶性食物繊維量が比較的少ない穀粉の場合、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼによる処理を経ずとも、高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維を分別定量できることが確認された。他方、ライ麦やそばといった不溶性食物繊維量が比較的多い穀粉の場合は、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼによる処理を付加することにより、さらに精度よく高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維を分別定量できることが確認された。なお、上記表には記載されていないが、セルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼによる処理と、アルカリ処理との工程順序を入れ替えて定量した場合も、同様の数値が得られることが確認されている。
3.各食品における高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維の定量
次に、実際の加工食品(穀粉及び高架橋澱粉を含む食品)における高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維量を上記本発明の方法により定量した。また、本発明の定量方法によれば、加工食品における穀粉由来の不溶性食物繊維を分別し、目的の高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維が定量されていることを確認するため、比較対照として、高架橋澱粉を含まない食品についても本発明の方法により定量した。また、従来のProsky変法による定量値も合わせて示す。
(1)うどん中の高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量
高架橋澱粉を添加したうどん(配合は表2に示す。)を次のとおり作製した。まず、食塩を水に溶解して調製した練水を小麦粉及び各澱粉の混合粉に加え、ミキサーで15分間混練した。次に、前記混練物を圧延ロールで圧延して1.5mmの麺帯とし、#10角の切刃を通して麺線として30cmにカットした。この麺を室温で一昼夜寝かせることで乾燥麺を得た。得られた比較例1及び実施例1の各乾燥麺の水分含量は、それぞれ15.1重量%及び13.2重量%であった。添加した高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量結果は、表3に示す。なお、以降の実施例で使用した高架橋澱粉「パインスターチRT」(松谷化学工業(株))は、沈降積0.5、不溶性食物繊維含量83.8重量%(Prosky変法による)であった。また、小麦粉(強力粉)及びそば粉の不溶性食物繊維含量は、それぞれ1.49%及び5.87%(Prosky変法による)であった。
Figure 2017134021
Figure 2017134021
本発明の方法による定量は、1N NaOHによる40℃・1時間処理の後、ヘミセルラーゼ系酵素による処理を経ずに行った。理論値(高架橋澱粉の添加量に基づく算出値)と本発明の方法による定量値がほぼ一致することから、本発明の方法によれば、麺食品中の架橋澱粉由来の不溶性食物繊維が分別定量されることが明らかとなった。また、本発明の方法によれば、比較例1の不溶性食物繊維量は0.09%であって、一般的に食物繊維の定量限界値とされる0.5%以下であることから、非常に有用な定量方法であるいえる。一方、Prosky変法による定量値が本発明の方法による定量値より高い理由は、Prosky変法が、高架橋澱粉以外の原料穀粉(本例では小麦粉)由来の澱粉も定量しているからであり、食品中の高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維のみを定量することはできないことが明らかとなった。
(2)そば中の高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量)
高架橋澱粉を添加したそば(配合は表4に示す。)を次のとおり作製した。まず、食塩を水に溶解して調製した練水を小麦粉、そば粉及び各澱粉の混合粉に加え、ミキサーで15分間混練した。次に、前記混練物を圧延ロールで圧延して1.2mmの麺帯とし、#20角の切刃を通して麺線として30cmにカットした。この麺を熱風乾燥後、室温で一昼夜寝かせることで乾燥麺を得た。このようにして得られた比較例2及び実施例2の各乾燥麺の水分含量は、それぞれ14.4重量%及び13.5重量%であった。添加した高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量結果は、表5に示す。
Figure 2017134021
Figure 2017134021
本発明の方法による定量は、1N NaOHによる40℃・1時間処理の後、ヘミセルラーゼ系酵素による処理を経ずに行った。理論値(高架橋澱粉の添加量に基づく算出値)と本発明の方法による定量値がほぼ一致することから、本発明の方法によれば、麺食品中の架橋澱粉由来の不溶性食物繊維が分別定量されることが明らかとなった。また、本発明の方法によれば、比較例1の不溶性食物繊維量は0.48%であって、一般的に食物繊維の定量限界値とされる0.5%以下であることから、非常に有用な定量方法であるいえる。一方、Prosky変法による定量値が本発明の方法による定量値より高い理由は、Prosky変法が、高架橋澱粉以外の原料穀粉(本例ではそば粉)由来の澱粉も定量しているからであり、食品中の高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維のみを定量することはできないことが明らかとなった。
(3)クッキー中の高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量
高架橋澱粉を添加したクッキー(配合は表6に示す。)は、次のとおり作製した。まず、ミキサーで均一に混合した粉体(配合A)に、均一に混合した液体(配合B)を徐々に加えた後さらに水を加えて生地を形成し、これをラップに包んで30分間室温に放置した。シーターにて厚さ4mmに圧延し、型抜きした。これを上火170℃及び下火150℃で17分間焼成した。最終的に得られた比較例3及び実施例3の各クッキーの水分含量は、それぞれ6.6重量%及び8.3重量%であった。添加した高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量結果は、表7に示す。
Figure 2017134021
Figure 2017134021
本発明の方法による定量は、1N NaOHによる40℃・1時間処理の後、酵素処理スミチームAC−Gで処理することにより行った。理論値(高架橋澱粉の添加量に基づく算出値)と本発明の方法による定量値がほぼ一致することから、本発明の方法によれば、菓子食品中の架橋澱粉由来の不溶性食物繊維が分別定量されることが明らかとなった。また、本発明の方法によれば、比較例1の不溶性食物繊維量は0.11%であって、一般的に食物繊維の定量限界値とされる0.5%以下であることから、非常に有用な定量方法であるいえる。一方、Prosky変法による定量値が本発明の方法による定量値より高い理由は、Prosky変法が、高架橋澱粉以外の原料由来の澱粉も定量しているからであり、食品中の高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維のみを定量することはできないことが明らかとなった。
本発明によれば、これまでのAOAC法では分別して定量することができなかった、穀粉及び高架橋澱粉を含有する食品中の、高架橋澱粉由来の不溶性食物繊維を分別して直接的に定量することができるようになる。そのため、特定保健用食品の認可申請に必要とされる関与成分の直接定量値を提示することができることとなる。

Claims (8)

  1. 穀粉及び高架橋澱粉を含有する食品中における高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維の定量方法であって、
    (A)その食品試料を熱安定性α‐アミラーゼ、プロテアーゼ及びアミログルコシダーゼで分解する工程と、
    (B)前記工程(A)で得た加水分解物の濾物に含まれる穀粉由来の不溶性食物繊維をアルカリで加水分解する工程と、
    (C)前記工程(B)で得た加水分解物の濾物重量を測定することにより、高架橋澱粉に由来する不溶性食物繊維量を求める工程とを含む、方法。
  2. 前記工程(A)で使用されるアルカリの反応液における最終濃度が1〜4Nであることを特徴とする、請求項1に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
  3. 前記工程(A)が、38〜62℃において40〜80分間行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
  4. 前記工程(B)の前又は後に、(D)セルラーゼ及びヘミセルラーゼのうち少なくとも一種以上を用いて穀粉由来の不溶性食物繊維を分解する工程を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
  5. 前記工程(D)で使用されるセルラーゼ及びヘミセルラーゼのうち少なくとも一種による処理温度及び処理時間が、それぞれ40〜50℃及び8〜24時間であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
  6. 穀粉が、小麦粉(表皮を除く胚乳部分を粉砕したもの)より不溶性食物繊維含量が多いものである、請求項4又は5に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
  7. 高架橋澱粉が、沈降積0.8以下であって、かつ、不溶性食物繊維含量70%以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
  8. 以下の式を用いて算出する、請求項1〜7にいずれか一項に記載の不溶性食物繊維の定量方法。
    Figure 2017134021
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