JP2017133472A - 送風装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】風量を適切に調整すると共に低回転時の機械損失を抑制する送風装置を提供する。
【解決手段】
本発明の送風装置30は、エンジン4のクランク軸23を中心に回転する第1羽根41を有する第1ファン31と、第1ファン31と同一軸上に重なるように配置され、第1ファン31と共に回転する第2羽根51を有する第2ファン32と、第1ファン31と第2ファン32との間に設けられ、第1ファン31に対し第2ファン32を回転軸方向に移動させる可動機構33と、を備え、第1羽根41と第2羽根51とは、回転方向に重なるように配置されて導風板55を構成している。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の冷却に用いられる送風装置に関する。
内燃機関のクランク軸と共に回転する冷却ファンを含む送風装置が広く用いられている。
例えば、特許文献1には、クランク軸にクラッチ機構を介して接続される冷却ファンが開示されている。クラッチ機構は、始動時等のエンジンが冷えている状態においてクランク軸と冷却ファンとの接続を切断する。これにより、エンジンの冷却が不要な場合、冷却ファンの回転を停止させることができる。また、特許文献1には、クラッチ機構の接続/切断状態に対応してスロットルアクチュエータの作動量を制御する出力制御装置が設けられている。この制御によって、車両走行中にクラッチ機構が接続/切断動作したときの負荷変動を抑制している。
特開2013−124633号公報
ところで、冷却ファンはクランク軸に接続されているため、クランク軸の回転数を上昇させると、冷却ファンの回転数も上昇する。したがって、冷却ファンの風量も増加する。クランク軸の回転数が増加すると発熱量が多くなるため、冷却ファンの風量を更に増加させたいことがある。しかしながら、特許文献1に記載の冷却ファンは、風量を増加させるために回転数を上昇させなければならず、高回転時におけるエンジンの冷却を効率良く行うことができなかった。つまり、特許文献1に記載の冷却ファンは、エンジンの発熱量の増加に応じた風量を得ることができないことがあった。
また、例えば、高回転時に最適な風量を得られる冷却ファンを低回転で用いた場合、風量が大きくなり過ぎるため、エンジンを過剰に冷却してしまう虞があった。また、この場合、冷却ファン(羽根)の空気抵抗が増加するため、クランク軸の回転を阻害する(負荷になる)ことがあった。つまり、冷却ファンが機械損失を増加させていた。
本発明は上記した課題を解決すべく、風量を適切に調整すると共に低回転時の機械損失を抑制する送風装置を提供する。
本発明の送風装置は、内燃機関のクランク軸を中心に回転する第1羽根を有する第1ファンと、前記第1ファンと同一軸上に重なるように配置され、前記第1ファンと共に回転する第2羽根を有する第2ファンと、前記第1ファンと前記第2ファンとの間に設けられ、前記第1ファンと前記第2ファンの少なくとも一方を回転軸方向に移動させる可動機構と、を備え、前記第1羽根と前記第2羽根とは、回転方向に重なるように配置されて導風板を構成している。
この構成によれば、第1ファンと第2ファンとが同一軸上に重なり、第1羽根と第2羽根とが回転方向に重なっている。可動機構が第1ファンまたは/および第2ファンを回転軸方向に移動させると、第1羽根と第2羽根との重なり量が変化する。詳細には、2つの羽根の重なり量が多ければ、導風板の面積は小さくなる。一方、2つの羽根の重なり量が少なければ、導風板の面積は大きくなる。このように、第1ファンまたは/および第2ファンを回転軸方向に移動させることで、導風板の面積を増減させることができる。これにより、2つのファンの回転数や内燃機関の温度等の条件(状態)に応じて、2つのファンによる風量を適切に調整することができる。
この場合、前記可動機構は、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の変化に応じて、前記第1ファンと前記第2ファンの少なくとも一方を連続的に前記回転軸方向に移動させることが好ましい。
この構成によれば、2つのファンの回転数の変化に応じて、導風板の面積が連続的に増減する。これにより、低回転から高回転までの広い回転領域で、各ファンの風量調整を適切に行うことができる。
この場合、前記第2ファンは、前記第2羽根を前記第1羽根に重ねて前記導風板の面積を最小にするように前記第1ファンに接触または近接した縮小位置と、前記第2羽根を前記第1羽根から前記回転軸方向にずらして前記導風板の面積を最大にするように前記第1ファンから前記回転軸方向に離間した拡大位置と、の間で移動可能に設けられ、前記可動機構は、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の低下に伴って、前記第2ファンを前記縮小位置に向けて移動させ、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の上昇に伴って、前記第2ファンを前記拡大位置に向けて移動させることが好ましい。
この構成によれば、各ファンの回転数が低い場合、導風板の面積が縮小する。これにより、各ファンによる風量が低下し、内燃機関の過冷却を抑制することができる。また、導風板の面積が小さいため、回転時の空気抵抗が減少する。これにより、クランク軸の回転負荷(機械損失)を小さくすることができる。一方、各ファンの回転数が高い場合、導風板の面積が拡大する。これにより、各ファンによる風量が増加し、発熱量が増加した内燃機関を有効に冷却することができる。
この場合、前記可動機構は、前記第1ファンと前記第2ファンの少なくともいずれか一方に凹設され、回転中心側から径方向外側に延びるガイド溝と、前記第1ファンと前記第2ファンとに接触しつつ、前記第1ファンと前記第2ファンの回転に伴う遠心力に基づいて前記ガイド溝に沿って移動可能に設けられる伝達部材と、を含み、前記ガイド溝は、径方向内側から外側に向けて徐々に浅くなるように形成され、前記伝達部材は、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の低下に伴って、前記ガイド溝の径方向内側に移動し、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の上昇に伴って、前記ガイド溝の径方向外側に移動することが好ましい。
他の場合、前記可動機構は、前記第1ファンと前記第2ファンの少なくともいずれか一方に凹設され、回転中心側から径方向外側に延びるガイド溝と、前記第1ファンと前記第2ファンとに接触しつつ前記ガイド溝に沿って移動可能に設けられる伝達部材と、前記第2ファンを前記縮小位置に向けて付勢する付勢部材と、を含み、前記ガイド溝は、径方向内側から外側に向けて徐々に浅くなるように形成され、前記伝達部材は、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の低下に伴って、前記付勢部材に付勢されて前記縮小位置に向かう前記第2ファンに押圧されることで、前記ガイド溝の径方向内側に移動し、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の上昇に伴って、前記ガイド溝の径方向外側に移動することで前記第2ファンを前記拡大位置に向けて移動させることが好ましい。
これらの構成によれば、各ファンの回転数に応じて増減する遠心力によって、伝達部材がガイド溝に沿って移動する。伝達部材が径方向に移動することで、第1ファンに対して第2ファンが接近または離間する。つまり、遠心力を利用した伝達部材の移動が、第2ファンの移動に変換される。したがって、各ファン(クランク軸)の回転数を制御するだけで、導風板の面積を増減させることができる。これにより、例えば、第2ファンを移動させるための駆動装置を追加する必要がなく、簡易な構造で各ファンの風量調整を円滑に行うことができる。
本発明によれば、送風装置は、風量を適切に調整することができる。また、送風装置は、低回転時の機械損失を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る自動二輪車を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る自動二輪車のエンジンを示す側面図である。 図2のIII−III断面図である。 本発明の一実施形態に係る送風装置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る送風装置の第1ファンを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る送風装置の第2ファンを示す斜視図である。 図2のVII−VII断面図である。 本発明の一実施形態に係る送風装置であって、拡大位置に変位した第2ファンを示す断面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前、後、左、右、上および下の方向は、自動二輪車の着座シートに着座した運転者を基準とする。
図1を参照して、本実施形態に係る送風装置30を備える自動二輪車1について説明する。図1は自動二輪車1を示す斜視図である。図2はエンジン4を示す側面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、スクータータイプの車両である。自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体カバー3と、エンジン4と、を備えている。
車体フレーム2は、鋼材またはアルミニウム合金材等によって形成されている。車体フレーム2の前部には、左右一対のフロントフォーク10が左右操舵可能に支持されている。フロントフォーク10の下部には、前輪11が回転可能に支持されている。フロントフォーク10の上部には、ハンドルバー12が設けられている。車体フレーム2の後側上部には、着座シート13が開閉可能に設けられている。着座シート13の下側には、収納ボックス(図示せず)が設けられている。
車体カバー3は、フロントカウル15と、ステップボード16と、シートカウル17と、を含んでいる。フロントカウル15は、運転者の脚部を保護するためにフロントフォーク10を覆うように設けられている。ステップボード16は、フロントカウル15の下端から後方に向けて延設されている。ステップボード16は、着座シート13に着座した運転者が両足を置くために設けられている。シートカウル17は、着座シート13の下側を覆うように設けられている。
内燃機関としてのエンジン4は、車体フレーム2の後方下部に搭載されている。エンジン4は、例えば、空冷式の単気筒ガソリンエンジンである。図2および図3に示すように、エンジン4は、クランクケース20と、シリンダー21と、変速装置22と、を含んでいる。
クランクケース20は、車体フレーム2の中央下部にスイングピボットP(図2参照)を介して上下方向に揺動可能に連結されている。クランクケース20の内部には、左右方向に延びるクランク軸23が軸支されている(図3参照)。クランクケース20の右側には、クランク軸23と同一軸上に送風装置30が配置されている。詳細な説明は後述するが、送風装置30は、外気を取り入れてエンジン4を冷却するために設けられている。クランクケース20の右側には、送風装置30を覆うファンカバー20aが取り付けられている。
シリンダー21は、クランクケース20の前側に設けられている。シリンダー21は、シリンダーブロック21aと、シリンダーヘッド21bと、ヘッドカバー21cと、を含んでいる。シリンダーブロック21aは、クランクケース20の前端面から略水平(正確には、前側に向けて僅かに上り勾配)に延設されている。シリンダーヘッド21bは、シリンダーブロック21aの先端部(前端部)に設けられている。ヘッドカバー21cは、シリンダーヘッド21bの先端面(前端面)を覆うように設けられている。
図3に示すように、シリンダー21の内部には、ピストン24が略前後方向に往復運動可能に設けられている。ピストン24は、コンロッド25を介してクランク軸23に連結されている。シリンダーブロック21aの外周面には、複数の冷却用フィン21dが形成されている。シリンダーブロック21aとシリンダーヘッド21bとの間には、燃焼室Cが形成されている。シリンダーヘッド21bの上側には、燃焼室Cに連通する吸気ポート(図示せず)が形成されている。吸気ポートには、吸気管26aを介してスロットルボディ26bが接続されている(図2参照)。シリンダーヘッド21bの下側には、燃焼室Cに連通する排気ポート(図示せず)が形成されている。排気ポートには、排気管27aを介して排気マフラー27bが接続されている(図1参照)。
図2および図3に示すように、クランクケース20とシリンダー21との右側を覆うように、エアーダクト28が設けられている。エアーダクト28は、ファンカバー20aから前方に延びるように形成されている。エアーダクト28は、送風装置30から送られる冷却風をシリンダーブロック21aの冷却用フィン21dに導くために設けられている。
変速装置22は、動力伝達装置(図示せず)を変速機ケース(図示せず)に内蔵して構成されている。変速装置22は、クランクケース20の左側に接続され、後側に向けて延設されている。なお、動力伝達装置は、例えば、ベルト式無段変速機である。
変速装置22の右側後端部には、駆動輪としての後輪14が回転可能に支持されている(図1参照)。後輪14は、動力伝達装置を介してクランク軸23に接続されている。変速装置22と車体フレーム2との間には、リアクッションユニット(図示せず)が架設されている。このエンジン4は、変速装置22をスイングアームとして機能させる所謂ユニットスイング式のエンジンとして構成されている。なお、変速装置22の上方には、外気を取り込んで浄化するエアークリーナー(図示せず)が配設されている。
ここで、エンジン4の作用について説明する。エンジン4を始動させるとシリンダー21内に負圧が発生し、エアークリーナーに外気が吸い込まれる。エアークリーナーによって清浄化(埃等の異物除去)された空気は、スロットルボディ26bに送られる。スロットルボディ26bは、清浄な空気と燃料との混合気を燃焼室Cに供給する。混合気は、点火プラグS(図3参照)によって着火され、燃焼室C内で燃焼する。ピストン24は、燃焼圧によってシリンダー21内を往復運動し、コンロッド25を介してクランク軸23を回転させる。クランク軸23の回転力は、変速装置22の動力伝達装置を介して後輪14を回転させる。燃焼後の排気は、排気管27a(排気マフラー27b)を通って外部に排出される。
次に、図3ないし図8を参照して、送風装置30について説明する。図4は送風装置30を示す斜視図である。図5は送風装置30の第1ファン31を示す斜視図である。図6は送風装置30の第2ファン32を示す斜視図である。図7は、図2のVII−VII断面図である。図8は拡大位置P2に変位した第2ファン32を示す断面図である。
図3および図4に示すように、送風装置30は、第1ファン31と、第2ファン32と、可動機構33(図7参照)と、を備えている。第1ファン31と第2ファン32とは、クランク軸23と同一軸上に取り付けられている。可動機構33は、第1ファン31と第2ファン32との間に設けられている(図7参照)。
図5に示すように、第1ファン31は、第1ベース部40と、複数の第1羽根41と、を含んでいる。第1ベース部40は、左端面を径方向に拡げたラッパ様に形成されている。複数の第1羽根41は、第1ベース部40と一体に形成されている。
第1ベース部40は、右方向に向けて縮径する略円錐状に形成されている。詳細には、第1ベース部40は、略円板状の第1円板部42の中心部から右方向に向かって延びる略丸棒状の軸固定部43を有している。軸固定部43の基端部(左端部)には、クランク軸23の右端部が回転不能に嵌合する(図3参照)。これにより、第1ファン31は、クランク軸23と同軸回転するように支持される。軸固定部43の先端部(右端部)には、径方向に広がるフランジ部44が形成されている。なお、軸固定部43の先端側(フランジ部44)は、分離可能に構成されている。
複数の第1羽根41は、第1円板部42の外縁部に沿って等間隔に並設されている。複数の第1羽根41は、それぞれ、第1円板部42の右面から右方向に突設されている。各第1羽根41は、側面から見て、径方向内側から外側に向かって回転方向と反対向きに傾斜する姿勢で設けられている(後ろ向き羽根)。各第1羽根41は、回転方向から見て略矩形の板状に形成されている。各第1羽根41の板厚方向(回転方向)中間部には、径方向内側から外側に向けてスライドスリット45が切り込まれている。スライドスリット45の径方向内側端面および先端面(右端面)は、開放されている。
図6に示すように、第2ファン32は、第2ベース部50と、複数の第2羽根51と、を含んでいる。第2ベース部50は、左端面を径方向に拡げたラッパ様に形成されている。複数の第2羽根51は、第2ベース部50と一体に形成されている。なお、第2羽根51の枚数は、第1羽根41の枚数と同一である。
第2ベース部50は、右方向に向けて縮径する略円錐状に形成されている。詳細には、第2ベース部50は、略円板状の第2円板部52の中心部から右方向に向かって延びる略円筒状の軸摺動部53を有している。軸摺動部53の先端部(右端部)には、径方向に僅かに広がる受け端部54が形成されている。
複数の第2羽根51は、第2円板部52の外周面に等間隔に並設されている。複数の第2羽根51は、それぞれ、第2円板部52の外周面から径方向外側に突設されている。各第2羽根51は、上記の第1羽根41と同様に、後ろ向き羽根である。各第2羽根51は、回転方向から見て略矩形の板状に形成されている。各第2羽根51の左端面は、第2円板部52の左側面と面一に形成されている。
ここで、図7に示すように、第2ファン32は、第1ファン31と同一軸上に重なるように配置されている。第2ファン32は、第1ファン31の右側(回転軸方向一方)から重ねられる。第1ファン31の軸固定部43(フランジ部44を除く)は、第2ファン32の軸摺動部53に摺動可能に嵌合する。なお、軸固定部43は、先端部分(フランジ部44)を取り外した状態で軸摺動部53に嵌合する。その後に、取り外された先端部分が取り付けられる。軸固定部43を軸摺動部53に嵌合させた状態で、第2円板部52は、第1円板部42において各第1羽根41の径方向内側に配置される(図4も参照)。また、各第2羽根51は、第1羽根41のスライドスリット45に摺動可能に嵌合する。
以上によって、第2ファン32(各第2羽根51)は、第1ファン31(各第1羽根41)に対して回転軸方向(左右方向)に移動可能に支持される。重なり合った各第1羽根41と各第2羽根51とは、回転方向から見ると1枚の羽根(以下、「導風板55」ともいう。)を成している。このように、各第1羽根41と各第2羽根51とは、回転方向に重なるように配置されて導風板55を構成している。
第2ファン32は、第1ファン31に接触(または接触せず近接でもよい。)した縮小位置P1(図7参照)と、第1ファン31から回転軸方向に離間した拡大位置P2(図8参照)と、の間で移動可能に設けられている。第2ファン32を縮小位置P1に移動させると、各第2羽根51を各第1羽根41に重ねて各導風板55の面積が最小になる(図7参照)。第2ファン32を拡大位置P2に移動させると、各第2羽根51を各第1羽根41から回転軸方向にずらして各導風板55の面積が最大になる(図8参照)。なお、第2ファン32が縮小位置P1に移動した状態で、第2羽根51は、回転方向から見て各第1羽根41に略全部が重なるように配置される(図7参照)。第2ファン32が拡大位置P2に移動した状態で、第2羽根51は、回転方向から見て各第1羽根41に一部分のみが重なるように配置される(図8参照)。以上のように、各第1羽根41と各第2羽根51との重なり量を変化させることで、導風板55の面積が増減するようになっている。
なお、各第1羽根41および各第2羽根51は、1枚以上設けられていればよい。各羽根41,51は、径方向内側から外側に向かって回転方向と同一方向に傾斜する前向き羽根であってもよい。また、各羽根41,51は、径方向内側から外側に向かって湾曲するように形成されてもよい。
続いて、図7に示すように、可動機構33は、3つのガイド溝60と、3つの錘部材61と、コイルバネ62と、を含んでいる。
3つのガイド溝60は、第1ファン31と第2ファン32とに凹設されている。なお、以下の説明では、第1ファン31に形成されるガイド溝60を「第1ガイド溝601」と呼び、第2ファン32に形成されるガイド溝60を「第2ガイド溝602」と呼ぶ。また、第1ガイド溝601および第2ガイド溝602に共通する説明では、単に、ガイド溝60と呼ぶ。
図5および図6に示すように、各第1ガイド溝601と各第2ガイド溝602とは、側面から見て矩形状に凹んでいる。3つの第1ガイド溝601は、第1円板部42の右面(外側面)にて回転方向に等間隔で凹設されている(図5参照)。3つの第2ガイド溝602は、第2円板部52の左面(内側面)にて回転方向に等間隔で凹設されている(図6参照)。各第1ガイド溝601と各第2ガイド溝602とは、互いに対向する位置に形成されている。第2ファン32を第1ファン31に重ねることで、各第2ガイド溝602は、各第1ガイド溝601に重ねられ、放射状に延びる空間を形成する(図7参照)。つまり、各ガイド溝60は、回転中心側から径方向外側に延びている。各ガイド溝60は、径方向内側から外側に向けて徐々に浅くなるように形成されている。各ガイド溝601,602の底面は、径方向内側から外側に向けて浅くなるように傾斜している。
図5ないし図7に示すように、伝達部材としての各錘部材61は、円柱状に形成されている。各錘部材61は、第1ガイド溝601と第2ガイド溝602との間に挟持されている(図7参照)。各錘部材61は、各ガイド溝601,602の底面上を転がる(または滑る)ようにガイド溝60に嵌合している。各錘部材61の回転方向両端面は、ガイド溝60の側壁に摺接している。各錘部材61は、第1ファン31と第2ファン32とに接触しつつガイド溝60に沿って移動可能に設けられている。なお、各ガイド溝60(601,602)の深さは、径方向内側に錘部材61を位置させたときに、第2ファン32が第1ファン31に当接するように設定されている。
図7に示すように、付勢部材としてのコイルバネ62は、第1ファン31の軸固定部43に巻き付くように設けられている。コイルバネ62は、第1ファン31のフランジ部44と第2ファン32の受け端部54との間に配置されている。コイルバネ62は、フランジ部44を座面として受け端部54を左方向に付勢する。すなわち、コイルバネ62は、第2ファン32を縮小位置P1に向けて付勢する。
ここで、送風装置30の作用について説明する。なお、送風装置30は、輻流送風機(遠心送風機)であって、回転軸に直交する方向(遠心方向)に気流を作る。
まず、自動二輪車1が停止している場合、クランク軸23および各ファン31,32も停止している。また、自動二輪車1がアイドリング中または低速走行中である場合、クランク軸23および各ファン31,32は、低い回転数で回転している。これらの状況では、図7に示すように、各錘部材61は、コイルバネ62に付勢されて縮小位置P1に向かう第2ファン32に押圧されることで、ガイド溝60の径方向内側に移動している。そして、第2ファン32は縮小位置P1に移動しており、導風板55の面積が最小になっている。
次に、自動二輪車1の走行速度を上げるためにエンジン4(クランク軸23)の回転数を上げた場合、クランク軸23および各ファン31,32の回転数は上昇する。第1ファン31および第2ファン32の回転数の上昇に伴って、各ファン31,32の回転に伴う遠心力も上昇する。各錘部材61は、当該遠心力に基づいてガイド溝60に沿って径方向外側に移動する。図8に示すように、各ガイド溝60の深さは径方向内側よりも外側で浅いため、各錘部材61は、第2ファン32を第1ファン31から右方向に徐々に離間させる。つまり、各錘部材61は、第2ファン32を拡大位置P2に向けて移動させる。すると、各第2羽根51が第1羽根41から右方向に突出し、導風板55の面積が最大になる。なお、エンジン4の回転数が数千回転(例えば2000rpm)以上になった場合に、第2ファン32が縮小位置P1から拡大位置P2に向けて移動を開始するように構成することが好ましい。また、エンジン4の回転数が高回転域(例えば5000rpm)になった場合に、第2ファン32が拡大位置P2に到達することが好ましい。
一方、エンジン4の回転数(自動二輪車1の走行速度)を下げた場合、各ファン31,32等の回転数の低下に伴って遠心力も低下する。当該遠心力の低下に伴って、各錘部材61は、コイルバネ62に付勢されて縮小位置P1に向かう第2ファン32に押圧されることで、ガイド溝60の径方向内側に移動する。つまり、各錘部材61は、第2ファン32を縮小位置P1に向けて移動する(図7参照)。すると、各第2羽根51が第1羽根41のスライドスリット45に進入し、導風板55の面積が最小になる。
以上説明したように、第1ファン31は、エンジン4のクランク軸23を中心に回転する複数の第1羽根41を有している。第2ファン32は、第1ファン31と共に回転する第2羽根51を有している。可動機構33は、第1ファン31に対して第2ファン32を回転軸方向(左右方向)に移動させる。以上説明した本実施形態に係る送風装置30によれば、第1ファン31と第2ファン32とが同一軸上に重なり、各第1羽根41と各第2羽根51とが回転方向に重なっている。可動機構33が第2ファン32を回転軸方向に移動させると、各第1羽根41と各第2羽根51との重なり量が変化する。詳細には、2つの羽根41,51の重なり量が多ければ、導風板55の面積は小さくなる。一方、2つの羽根41,51の重なり量が少なければ、導風板の面積は大きくなる。このように、第2ファン32を回転軸方向に移動させることで、導風板55の面積を増減させることができる。これにより、2つのファン31,32の回転数に応じて、2つのファン31,32による風量を適切に調整することができる。
以上説明したように、可動機構33は、第1ファン31および第2ファン32の回転数の変化に応じて、第1ファン31に対して第2ファン32を連続的に回転軸方向に移動させる。本実施形態に係る送風装置30によれば、各ガイド溝60の深さを径方向に滑らかに変化させているため、2つのファン31,32の回転数の変化に応じて、導風板55の面積が連続的に増減する。これにより、低回転から高回転までの広い回転領域で、各ファン31,32の風量調整を適切に行うことができる。なお、各ガイド溝60(601,602)の深さを変更することで、2つのファン31,32の離間距離を制御することができる。例えば、各ガイド溝601,602の底面に段差を形成してもよいし、当該底面の曲率半径を変更してもよい。
以上説明したように、可動機構33は、各ファン31,32の回転数の低下に伴って、第2ファン32を縮小位置P1に向けて移動させ、各ファン31,32の回転数の上昇に伴って、第2ファン32を拡大位置P2に向けて移動させる。本実施形態に係る送風装置30によれば、各ファン31,32の回転数が低い場合、各導風板55の面積が縮小する。これにより、各ファン31,32による風量が低下し、エンジン4の過冷却を抑制することができる。また、各導風板55の面積が小さいため、回転時の空気抵抗が減少する。これにより、クランク軸23の回転負荷(機械損失)を小さくすることができる。一方、各ファン31,32の回転数が高い場合、各導風板55の面積が拡大する。これにより、各ファン31,32による風量が増加し、発熱量が増加したエンジン4を有効に冷却することができる。
さらに、本実施形態に係る送風装置30によれば、各ファン31,32の回転数に応じて増減する遠心力によって、各錘部材61が各ガイド溝60に沿って移動する。各錘部材61が径方向に移動することで、第1ファン31に対して第2ファン32が接近または離間する。つまり、遠心力を利用した各錘部材61の移動が、第2ファン32の移動に変換される。したがって、各ファン31,32(クランク軸23)の回転数を制御するだけで、各導風板55の面積を増減させることができる。これにより、例えば、第2ファン32を移動させるための駆動装置を追加する必要がなく、簡易な構造で各ファン31,32の風量調整を円滑に行うことができる。
なお、本実施形態に係る送風装置30は、第1ファン31に対して第2ファン32を移動可能に構成されていたが、本発明はこれに限定されない。可動機構33は、第2ファン32に対して第1ファン31を移動可能に構成してもよいし、両ファン31,32を移動可能に構成してもよい。すなわち、可動機構33は、第1ファン31と第2ファン32の少なくとも一方を回転軸方向に移動させればよい。
なお、本実施形態に係る送風装置30の可動機構33は、ガイド溝60を第1ファン31および第2ファン32に形成していたが、本発明はこれに限定されない。ガイド溝60として、第1ガイド溝601のみを形成してもよいし、第2ガイド溝602のみを形成してもよい。
なお、本実施形態に係る送風装置30の可動機構33は、各ファン31,32の遠心力を利用して各錘部材61を移動させていたが、本発明はこれに限定されない。図示は省略するが、例えば、第1ファン31または/および第2ファン32を回転軸方向に移動させる駆動装置を設けてもよい。この場合、駆動装置は、制御装置に制御され、クランク軸23(各ファン31,32)の回転数、車速、エンジン4の温度等の諸条件に基づいて駆動されることが好ましい。つまり、駆動装置は、諸条件に基づいて第1ファン31または/および第2ファン32を移動させ、各導風板55の面積を増減させる。
なお、本実施形態の説明では、本発明を自動二輪車1に適用した場合を示したが、これに限らず、同様の構造を有する鞍乗型車両(例えば、前二輪、後一輪の三輪車等)に対し、本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る送風装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えや組み合わせが可能であって、上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
4 エンジン(内燃機関)
23 クランク軸
30 送風装置
31 第1ファン
32 第2ファン
33 可動機構
41 第1羽根
51 第2羽根
55 導風板
60 ガイド溝
61 錘部材(伝達部材)
62 コイルバネ(付勢部材)
P1 縮小位置
P2 拡大位置

Claims (5)

  1. 内燃機関のクランク軸を中心に回転する第1羽根を有する第1ファンと、
    前記第1ファンと同一軸上に重なるように配置され、前記第1ファンと共に回転する第2羽根を有する第2ファンと、
    前記第1ファンと前記第2ファンとの間に設けられ、前記第1ファンと前記第2ファンの少なくとも一方を回転軸方向に移動させる可動機構と、を備え、
    前記第1羽根と前記第2羽根とは、回転方向に重なるように配置されて導風板を構成していることを特徴とする送風装置。
  2. 前記可動機構は、前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の変化に応じて、前記第1ファンと前記第2ファンの少なくとも一方を連続的に前記回転軸方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
  3. 前記第2ファンは、前記第2羽根を前記第1羽根に重ねて前記導風板の面積を最小にするように前記第1ファンに接触または近接した縮小位置と、前記第2羽根を前記第1羽根から前記回転軸方向にずらして前記導風板の面積を最大にするように前記第1ファンから前記回転軸方向に離間した拡大位置と、の間で移動可能に設けられ、
    前記可動機構は、
    前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の低下に伴って、前記第2ファンを前記縮小位置に向けて移動させ、
    前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の上昇に伴って、前記第2ファンを前記拡大位置に向けて移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の送風装置。
  4. 前記可動機構は、
    前記第1ファンと前記第2ファンの少なくともいずれか一方に凹設され、回転中心側から径方向外側に延びるガイド溝と、
    前記第1ファンと前記第2ファンとに接触しつつ、前記第1ファンと前記第2ファンの回転に伴う遠心力に基づいて前記ガイド溝に沿って移動可能に設けられる伝達部材と、を含み、
    前記ガイド溝は、径方向内側から外側に向けて徐々に浅くなるように形成され、
    前記伝達部材は、
    前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の低下に伴って、前記ガイド溝の径方向内側に移動し、
    前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の上昇に伴って、前記ガイド溝の径方向外側に移動することを特徴とする請求項3に記載の送風装置。
  5. 前記可動機構は、
    前記第1ファンと前記第2ファンの少なくともいずれか一方に凹設され、回転中心側から径方向外側に延びるガイド溝と、
    前記第1ファンと前記第2ファンとに接触しつつ前記ガイド溝に沿って移動可能に設けられる伝達部材と、
    前記第2ファンを前記縮小位置に向けて付勢する付勢部材と、を含み、
    前記ガイド溝は、径方向内側から外側に向けて徐々に浅くなるように形成され、
    前記伝達部材は、
    前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の低下に伴って、前記付勢部材に付勢されて前記縮小位置に向かう前記第2ファンに押圧されることで、前記ガイド溝の径方向内側に移動し、
    前記第1ファンおよび前記第2ファンの回転数の上昇に伴って、前記ガイド溝の径方向外側に移動することで前記第2ファンを前記拡大位置に向けて移動させることを特徴とする請求項3に記載の送風装置。
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