JP2017133318A - アウトサイドハンドル装置 - Google Patents

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守人 野村
康太 植竹
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康太 植竹
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    • E05B79/22Operative connections between handles, sill buttons or lock knobs and the lock unit

Abstract

【課題】1回目だけでなく2回目以降の衝撃においてもグリップの回転を抑制することができるアウトサイドハンドル装置を提供する。【解決手段】アウトサイドハンドル装置は、グリップと、ベルクランク32と、動力伝達機構と、阻止機構80とを備える。動力伝達機構は、ベルクランク32の動作に基づいて移動する移動部66を有する。移動部66には係合部67が設けられる。阻止機構80は、第1阻止部82と第2阻止部83とを備える。第1阻止部82は、第1方向から動力伝達機構の係合部67に係合して動力伝達機構の動作を阻止する。第2阻止部83は、第1方向とは異なる第2方向から動力伝達機構の係合部67に係合して動力伝達機構の動作を阻止する。第1阻止部82及び第2阻止部83は、移動可能でありかつ慣性力を受けてないとき係合部67から離間する。【選択図】図11

Description

本発明は、衝突時にグリップの回転動作を抑制する機構を備える車両ドアのアウトサイドハンドル装置に関する。
アウトサイドハンドル装置として、衝突時にグリップの回転動作を阻止する阻止機構を備えるものが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の阻止機構(同文献では「慣性システム」と呼ばれている。)は、グリップ(同文献においてドアレバー)に係合し得る円筒状本体と、慣性質量体を有するアームとを備える。円筒状本体は、主回転軸に回転可能である。アームは、主回転軸に平行な回転軸のまわりを回転し、円筒状本体に係合し得る。
第1の衝突時(他の車の衝突)、その衝撃によりアームの回転により円筒状本体を回転させて、円筒状本体とグリップとを係合させ、アンロック位置(車両ドアのロック装置をアンロック状態に移行させるグリップの位置)へのグリップの回転を阻止する。第1の衝突の後に連続する第2の衝突時、アームに、第1の衝撃とは反対方向の力(負の慣性の力)が作用すると、アームと円筒状本体との係合が解除され、円筒状本体は、初期位置に戻り得る状態になる。回転ダンパにより円筒状本体の復帰が緩慢になるように構成されているため、暫くの期間、円筒状本体はグリップに係合し続ける。このように、従来技術では、第1の衝だけでなく第2の衝突においてもアウトサイドハンドルの回転が抑制される。
特表2015−506425号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、第2の衝突の衝撃が大きいとき、または第2の衝突のタイミングによっては、円筒状本体が初期位置に復帰するおそれがある。円筒状本体が初期位置に復帰すると、円筒状本体とグリップの係合が解除され、車両ドアのロックを解除する方向にグリップが回転して、第2の衝撃の直後に車両ドアが開放する。すなわち、最初の衝突に起因して次の衝突が生じる状況において車両ドアが開放するおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、1回目だけでなく2回目以降の衝撃においてもグリップの回転を抑制することができるアウトサイドハンドル装置を提供することにある。
(1)上記課題を解決するアウトサイドハンドル装置は、車両ドアに取り付けられるグリップと、前記グリップに係合するベルクランクと、前記ベルクランクの動力を前記車両ドアのロック装置に伝達する動力伝達機構と、前記動力伝達機構の動作を阻止する阻止機構とを備え、前記動力伝達機構は、前記ベルクランクの動作に基づいて移動する移動部を有し、前記移動部には係合部が設けられ、前記阻止機構は、第1方向から前記動力伝達機構の前記係合部に係合して前記動力伝達機構の動作を阻止する第1阻止部と、前記第1方向とは異なる第2方向から前記動力伝達機構の前記係合部に係合して前記動力伝達機構の動作を阻止する第2阻止部とを有し、前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、移動可能でありかつ慣性力を受けてないとき前記係合部から離間する。
この構成によれば、車両への衝撃により、アウトサイドハンドル装置に慣性力が作用するとき、動力伝達機構における移動部の係合部に第1阻止部及び第2阻止部の一方が係合部に当接して両者が係合するため、移動部の移動が止められて動力伝達機構の動作が阻止される。更に、最初の衝撃の後の第2の衝撃に基づいて最初とは異なる方向に慣性力が加えられるとき、係合部と第1阻止部及び第2阻止部の一方との係合が解除される一方で、係合部と第1阻止部及び第2阻止部の他方とが係合するようになるため、第2の衝撃においても移動部の移動が止められて動力伝達機構の動作が阻止される。このようにして、1回目だけでなく2回目以降の衝撃においても動力伝達機構の動作が阻止されて、グリップの回転が抑制される。
(2)上記アウトサイドハンドル装置において、前記動力伝達機構の前記移動部と、前記阻止機構とを収容するケースを更に備える。上記構成によれば、移動部及び阻止機構に埃、塵または水等の異物が付着することが抑制されるため、慣性力が作用しても阻止機構の機能が十分に発揮されないといった事態の発生が抑制される。
(3)上記アウトサイドハンドル装置において、前記動力伝達機構は、前記ベルクランクに係合する鉤部材と、前記鉤部材に係合するレバーと、インナケーブルの一端部が前記レバーに接続され前記インナケーブルの他端部が前記ロック装置に接続されるケーブルとを備え、前記移動部は、前記鉤部材、前記レバー、及び前記インナケーブルのうちの少なくとも1つに設けられている。すなわち、この構成では、移動部及びこの移動部に係合する阻止機構はグリップの周辺に配置される。
(4)上記アウトサイドハンドル装置において、前記移動部は前記インナケーブルに設けられ、前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部と、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部とを含み、前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記第1係合部及び前記第2係合部にそれぞれ向かいあうように配置されている。この構成によれば、車両への衝撃においてアウトサイドハンドル装置に慣性力が加わり阻止機構が動作するとき、インナケーブルの移動が制限されて動力伝達機構の動作が阻止される。
(5)上記アウトサイドハンドル装置において、前記移動部は前記鉤部材の軸部に設けられ、前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部と、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部とを含み、前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記第1係合部及び前記第2係合部にそれぞれ向かいあうように配置されている。この構成によれば、車両への衝撃においてアウトサイドハンドル装置に慣性力が加わり阻止機構が動作するとき、鉤部材の移動が制限されて動力伝達機構の動作が阻止される。
(6)上記アウトサイドハンドル装置において、前記移動部は、第1移動部と第2移動部とを含み、前記第1移動部は、前記インナケーブルに設けられ、前記第2移動部は、前記鉤部材の軸部に設けられ、前記第1移動部に設けられる前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部を有し、前記第2移動部に設けられる前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部を有し、前記第1移動部に対応して前記阻止機構としての第1阻止機構が設けられ、前記第2移動部に対応して前記阻止機構としての第2阻止機構が設けられる。この構成によれば、車両への衝撃においてアウトサイドハンドル装置に慣性力が加わり阻止機構が動作するとき、インナケーブルまたは鉤部材の移動が制限されて動力伝達機構の動作が阻止される。
(7)上記アウトサイドハンドル装置において、前記移動部は、前記レバーの周縁部に設けられ、前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部と、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部とを含み、前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記第1係合部及び前記第2係合部にそれぞれ向かいあうように配置されている。この構成によれば、車両への衝撃においてアウトサイドハンドル装置に慣性力が加わり阻止機構が動作するとき、レバーの回転が制限されて動力伝達機構の動作が阻止される。
(8)上記アウトサイドハンドル装置において、前記第1係合部及び前記第1阻止部の少なくとも一方は、複数の凸部により構成され、前記第2係合部及び前記第2阻止部の少なくとも一方は、複数の凸部により構成される。この構成によれば、凸部の噛合構造により、第1係合部と第1阻止部とが係合し、また、第2係合部と第2阻止部とが係合する。
(9)上記アウトサイドハンドル装置において、前記動力伝達機構は、前記ベルクランクに係合する鉤部材と、前記鉤部材に係合するレバーと、インナケーブルの一端部が前記レバーに接続され前記インナケーブルの他端部が前記ロック装置に接続されるケーブルとを備え、前記移動部は、前記鉤部材、前記レバー、及び前記インナケーブルのうちの少なくとも1つに設けられ、前記係合部は、前記移動部が設けられている部材を貫通する貫通孔として構成され、前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記貫通孔に挿通する突起部として構成され、前記移動部が設けられている部材において前記貫通孔で連通される2つの面にそれぞれ向かいあうように配置されている。
この構成によれば、車両への衝撃においてアウトサイドハンドル装置に慣性力が加わり阻止機構が動作するとき、鉤部材、レバー、及びインナケーブルのうちの少なくとも1つに設けられる貫通孔と第1阻止部または第2阻止部との係合により、これら部品の移動が制限されて、動力伝達機構の動作が阻止される。
上記アウトサイドハンドル装置によれば、1回目だけでなく2回目以降の衝撃においてもグリップの回転を抑制することができる。
車両ドアの斜視図。 第1実施形態に係るアウトサイドハンドル装置の斜視図。 ラッチ機構の模式図。 アウトサイドハンドル装置の分解斜視図。 グリップと第1ユニットの分解斜視図。 図2のA−A線に沿う部分断面図であり、(a)は、グリップが初期位置にあるときの断面図、(b)は、グリップが操作位置にあるときの断面図。 第2ユニットの正面図。 第2ユニットの分解斜視図。 図2のA−A線に沿う部分断面図。 アウトサイドハンドル装置の部分斜視図。 動力伝達機構及び阻止機構の斜視図。 慣性力が作用していないときの、動力伝達機構及び阻止機構の斜視図。 慣性力が作用しているときの、動力伝達機構及び阻止機構の斜視図。 第1ユニットにおける第2ユニットの配置を示す図。 (a)〜(c)は、阻止機構の動作を示す平面図。 第2実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、動力伝達機構及び阻止機構の斜視図。 第3実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、動力伝達機構及び阻止機構を示す斜視図。 第4実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、動力伝達機構及び阻止機構を示す斜視図。 第5実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、動力伝達機構及び阻止機構を示す斜視図。 第6実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、(a)は、動力伝達機構及び阻止機構を示す斜視図、(b)は、(a)のD−D線に沿う断面図。 第7実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、動力伝達機構及び阻止機構を示す斜視図。 第8実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、動力伝達機構及び阻止機構を示す斜視図。 他の実施形態に係るアウトサイドハンドル装置について、第1ユニットにおける第2ユニットの配置を示す図。
<第1実施形態>
図1〜図15を参照して、アウトサイドハンドル装置について説明する。
アウトサイドハンドル装置の説明では、アウトサイドハンドル装置を車両に搭載したときの配置を基準にして、前後方向及び幅方向を定義する。アウトサイドハンドル装置の「前方」及び「後方」とは、車両の前方及び後方と一致する。アウトサイドハンドル装置における「内方」とは、車幅方向において車内に向く方向を示す。
アウトサイドハンドル装置(以下、「ハンドル装置7」という。)は、車両ドア1のアウタパネル2の外面側に配置されるグリップ20と、ベルクランク32(図4参照)と、ベルクランク32の動作に基づいてロック装置8を動作させる動力伝達機構60(図2参照)と、動力伝達機構60の動作を阻止する阻止機構80(図8参照)とを備える。ハンドル装置7は、グリップ20の操作によりロック装置8を動作させて、車両ドア1を開閉可能にする。
図2に示されるように、このようなハンドル装置7は、3つの構造体により構成され得る。具体的には、ハンドル装置7は、グリップ20と、ベルクランク32を含む第1ユニット30と、阻止機構80及び動力伝達機構60を含む第2ユニット50との3つの構造体により構成され得る。
ロック装置8の一例を説明する。ロック装置8は、インナパネル3の後方に配置される(図1参照)。ロック装置8は、閉鎖状態にある車両ドア1を拘束するラッチ機構10と、動力制御機構19とを備える。動力制御機構19は、車両ドア1の操作部(アウトサイドハンドル、インサイドハンドル、チャイルドロック等の操作部)の操作に基づいて、ラッチ機構10に伝達される動力を制御する。例えば、動力制御機構19は、車両ドア1の操作部の操作に基づいて、アウトサイドハンドルまたはインサイドハンドルからの動力をラッチ機構10に伝達したりまたは当該動力の伝達を切断したり、モータによりラッチ機構10を動作させたりする。
図3に示されるように、ラッチ機構10は、溝部11aを有する本体部11と、ストライカ4に係合するラッチ12と、ラッチ12の回転を規制するポール13とを備える。ラッチ12は、ストライカ4を挿通する溝部12aを有する。本体部11は、インナパネル3において溝部11aが露出し、かつ溝部11aが車幅方向に沿って延びるように配置される。溝部11aには、車体の乗降口に取り付けられたストライカ4を挿入する。本体部11の溝部11aとラッチ12の溝部12aとの両者にストライカ4が挿入し、本体部11の溝部11aの延長方向とラッチ12の溝部12aの延長方向とが交差するようにラッチ12が回転すると、ストライカ4がラッチ12により拘束される。ラッチ12が、ストライカ4を拘束する位置(以下、「ロック位置」という。)に配置されると、ポール13がラッチ12に係合しラッチ12の回転が規制されるため、ストライカ4とラッチ12との係合が維持される。ポール13は、後述のケーブル61の動作により、ラッチ12に係合する位置から、ラッチ12に係合しない位置まで移動または回転する。従って、ケーブル61の操作に基づいてポール13が動作し、ストライカ4とラッチ12の係合が解除されると、車両ドア1の開閉が可能になる。なお、ポール13とケーブル61との間には、上述の動力制御機構19が介在する。
ロック装置8内の電装部品及びグリップ20内の電装部品(後述参照)は、車両本体の制御装置により制御される。
ロック装置8の内面側(車内に向く面側)には、ロック装置用接続部14とハンドル用接続部15とが設けられる(図2参照)。ロック装置用接続部14とは、ロック装置8内の電装部品から延びる配線の接続端部である。ロック装置用接続部14には、車両本体の制御装置から延びる第1配線5(電力供給配線及び信号配線を含む)が接続される。ハンドル用接続部15とは、グリップ20内の電装部品に接続される配線(以下、「ハンドル用配線16」という。)における車両本体側の接続端部である。ハンドル用接続部15には、車両本体の制御装置から延びる第2配線6(電力供給配線及び信号配線を含む)が接続される。
図4及び図5を参照して、グリップ20について説明する。
グリップ20は、手で把持される部分である胴部21と、胴部21の前端部から突出する第1突出部22と、胴部21の後端部から突出する第2突出部23とを有する。また、グリップ20には、第1突出部22の近傍に筒状の配線案内部25が設けられている。配線案内部25には、グリップ20内の電装部品から延びる配線が挿通する。電装部品から延びる配線の末端である接続部24(図9参照)は、筒状の配線案内部25の先端に配置される。なお、グリップ20内に配置される電装部品としては、例えば、手の接触または接近を検出する検出センサが挙げられる。
第1突出部22と第2突出部23と配線案内部25とは同じ方向に突出する。第2突出部23の先端部には、後述のベルクランク32に係合する係合爪部23aが設けられている。
グリップ20の第1突出部22は、配線案内部25と共に、第1ユニット30のベース31の第1貫通孔31dに挿通する。グリップ20の第1突出部22の端部は、回転部材(図示省略)を介して、第1ユニット30のベース31に取り付けられる。この構成により、グリップ20はベース31に対して回転する。グリップ20の第2突出部23は、第1ユニット30のベース31の第2貫通孔31eに挿通する。
グリップ20の第2突出部23の係合爪部23aは、後述のベルクランク32に係合する(図6参照)。グリップ20は、ベース31に対して回転すると、グリップ20の第2突出部23が外方(車幅方向における外方)に移動して、ベルクランク32を回転させる。なお、以降の説明では、グリップ20がベルクランク32を回転させていないときの、グリップ20の位置を「初期位置」といい、グリップ20の第2突出部23側の部分がアウタパネル2から離間するようにグリップ20が回転したときの、グリップ20の位置を「操作位置」という。そして、グリップ20が初期位置から操作位置に向かって回転することを、グリップ20が「操作方向」に回転する、という。
図5及び図6を参照して、第1ユニット30について説明する。
図5に示されるように、第1ユニット30は、車両ドア1のアウタパネル2の内側に取り付けられるベース31と、ベース31の内側(車幅方向における内側)に取り付けられるベルクランク32とを備える。
ベース31は、アウタパネル2に取り付けられるベース本体部31aと、ベース本体部31aの周縁から突出する縁部31bとを備える。ベース31の前側には第1貫通孔31dが設けられ、ベース31の後側には第2貫通孔31eが設けられている。第1貫通孔31dにおける前方領域には、グリップ20の第1突出部22が挿通する。第1貫通孔31dにおける後方領域には、配線案内部25が挿通する。ベース31において第1貫通孔31dと第2貫通孔31eとの間の部分には、第2ユニット50のフレーム51が配置されるユニット配置領域31fが設けられている。ベルクランク32は、第2貫通孔31eの付近に配置される。
図5に示されるように、ベルクランク32は、回転軸33と、回転軸33を介してベース31に回転可能に支持されるクランク体40とを備える。クランク体40は、クランク体40に係合するグリップ20を内方(車幅方向の内方)に引き込む方向にコイルばね34で付勢されている(図6矢印Bの方向)。回転軸33は、その中心軸がグリップ20の回転軸に平行となるように、配置される。
クランク体40は、回転軸33を受ける軸受部41と、軸受部41から延びてグリップ20の係合爪部23aに係合する第1アーム42と、軸受部41から第1アーム42とは異なる方向に延びる第2アーム43とを備える。第2アーム43の質量は、第1アーム42の質量に比べて大きい。具体的には、クランク体40が単一材料で構成されている場合、第2アーム43の大きさ(体積)は第1アーム42よりも大きい。
第2アーム43は、外面43aと、側面43bと、内面43dと、鉤部材54の係合部54bに係合する面(以下、「係合面43c」という。)とを有する。外面43aは、アウタパネル2側の面であり、内面43dは、インナパネル3側の面である。側面43bは、外面43aと内面43dとの間の面である。係合面43cは、側面43bと内面43dとの間に設けられて内方(車内に向かう方向)に延びる。係合面43cは、側面43bと内面43dとの境界部の全部に設けられてもよいし、本実施形態に示されるように、境界部の一部分に設けられてもよい(図11参照)。
図6(a)に示されるように、グリップ20が初期位置に配置されているとき、係合面43cは、後方(車両前後方向における後方)に向く。そして、図6(b)に示されるように、グリップ20が操作方向に回転すると、係合面43cは、アウタパネル2側(すなわち、ベース31側)に向く。すなわち、グリップ20が操作方向に回転すると、係合面43cは、鉤部材54の係合部54bにおいてベルクランク32側とは反対側(すなわち、ベルクランク32の回転軸33に向く側とは反対側)に回り込むようにして係合部54bに摺接する。この構成によれば、ベルクランク32の回転時、鉤部材54の係合部54bにはベルクランク32の回転軸33に向く力が作用し、鉤部材54の係合部54bとベルクランク32とが互いに押圧し合うようになるため、鉤部材54の係合部54bとベルクランク32の係合面43cとの係合が外れ難くなる。
また、第2アーム43には、後述の鉤部材54の軸部54a(図11参照)が挿通する挿通溝44(図5参照)が設けられている。挿通溝44は、回転軸33に沿う方向に延びる係合面43cの延長方向に対して垂直に交差するように延びる。これにより、鉤部材54は、回転軸33の中心軸に沿う方向への移動が制限され、かつ軸部54aに沿う方向には移動が許容されるようになる。
図7〜図10を参照して、第2ユニット50について説明する。
第2ユニット50は、フレーム51と、ベルクランク32の回転動力をロック装置8に伝達する動力伝達機構60と、カバー70と、阻止機構80とを備える。第2ユニット50は、更に、レバー52を付勢するコイルばね53を備える。
フレーム51は、動力伝達機構60の構成要素と阻止機構80とを支持する。具体的には、動力伝達機構60とは、動力伝達機構60の構成要素である、ケーブル61のアウタ63の端部63a、鉤部材54、及びレバー52と、阻止機構80の構成要素である慣性部材81とを支持する。
フレーム51は、フレーム本体部51aと、ケーブル61のアウタ63の端部63aを支持する第1支持部51bと、鉤部材54を支持する第2支持部51c(後述の貫通孔75でフレーム51側を構成する。)と、レバー52を回転可能に支持する支軸51dと、コイルばね53を保持する保持部51eとを有する。第1支持部51bと、第2支持部51cと、支軸51dと、保持部51eとは、フレーム本体部51aの内面側(車内に向く面側)に配置される。第1支持部51bと第2支持部51cとは、フレーム本体部51aにおいて後側に配置される。
動力伝達機構60は、ケーブル61と、レバー52と、レバー52を介しケーブル61に接続される鉤部材54とを備える。
動力伝達機構60は、ベルクランク32の回転に基づいて移動する移動部66を有する。本実施形態では、移動部66は、ケーブル61のインナケーブル62においてアウタ63から露出する部分に設けられている。すなわち、移動部66は、インナケーブル62の移動と共に移動する。
移動部66には、阻止機構80の第1阻止部82及び第2阻止部83が係合する係合部67が設けられている。係合部67は、インナケーブル62から突出する。係合部67は、第1係合部68と第2係合部69とを含むように構成されている。第1係合部68は、移動部66の移動方向に垂直な方向に向く。第2係合部69は、移動部66の移動方向に垂直な方向であって第1係合部68とは反対方向に向く。
例えば、係合部67は、複数の凸部67aにより構成される。凸部67aは、インナケーブル62の延長方向に等間隔で配列される。凸部67aは、インナケーブル62の周方向に延びる環形状に構成され、インナケーブル62の延長方向に(すなわち、移動部66の移動方向に)垂直な面67x,67yを有する。環状の凸部67aにより構成される係合部67においては、第1係合部68は、車幅方向の外方に突出する部分であり、第2係合部69は、車幅方向の内方に突出する部分である(図15参照)。係合部67が阻止機構80の第1阻止部82及び第2阻止部83のいずれか一方と係合すると、移動部66の移動方向とは反対方向に力が加えられるため、その移動が阻止される。
レバー52は、コイルばね53により所定回転方向に付勢され、ストッパに当接して所定位置(以下、「第1位置」という。)で止まる。レバー52は、コイルばね53の付勢力に抗する力により所定回転方向とは反対方向に回転して、所定位置(以下、「第2位置」)に配置される。レバー52の第1端部52aには、ケーブル61のインナケーブル62の先端部が接続部材65を介して回転可能に接続される。レバー52の第2端部52bには、鉤部材54の端部(係合部54bとは反対側の端部)が接続部材55を介して回転可能に接続される。なお、第2端部52bは、レバー52の回転中心部を挟んで第1端部52aとは反対側にある端部である。
鉤部材54は、剛性を有する部材により構成される。鉤部材54は、軸部54aと、軸部54aの先端に配置される係合部54bとを有する。鉤部材54の係合部54bは、軸部54aに対して垂直に延びる。鉤部材54の軸部54aの延長方向は、ベルクランク32の回転軸33に沿う方向に直交する。係合部54bの延長方向は回転軸33に沿う方向に沿う。この構成により、鉤部材54は、ベルクランク32の回転動作に伴って、軸部54aの延長方向に移動する。
また、鉤部材54は、ベルクランク32との配置関係で次のように配置される。レバー52が第1位置に配置され、かつグリップ20が初期位置にあるとき、鉤部材54の係合部54bは、ベルクランク32の係合面43cに接触するか、または係合面43cから隙間をあけて対向するところに配置される。
カバー70は、カバー本体部71と、カバー本体部71から延びる延長部72とを備える。カバー本体部71は、レバー52と、コイルばね53と、ケーブル61のインナケーブル62の露出部分と、鉤部材54の軸部54aの一部とを覆う。フレーム51とカバー70とは、レバー52、コイルばね53等を収容する収容空間を有するケース77(図10参照)を構成する。
カバー70の延長部72の端部には、収容体74を回転可能に支持する一対の支持部73が設けられている。収容体74には、ハンドル用配線16の接続部17が取り付けられる。すなわち、ハンドル用配線16の接続部17は、収容体74を介してカバー70の延長部72において回転可能に支持される。
上述のハンドル用配線16(グリップ20内の電装部品に接続される配線)はケース77を挿通する。ハンドル用配線16の接続部17は、ケース77から出されて上述したようにカバー70の支持部73で回転可能に支持され、グリップ20内の電装部品から延びる配線の接続部24に接続される(図9参照)。ハンドル用配線16において接続部17とは反対側の部分は、ケース77から引き出されてケーブル61に沿うように配置される。ハンドル用配線16とケーブル61とは保護部材64(例えば、樹脂チューブ)で一体にされる(図7参照)。
図10に示されるように、カバー70とフレーム51とが接触する境界部分には、鉤部材54の軸部54aが挿通する貫通孔75が設けられている。具体的には、貫通孔75は、フレーム51側の凹形状の第2支持部51cと、カバー70側の凹形状の支持部71aとに構成される。鉤部材54の係合部54bはケース77の外側に配置される。
貫通孔75の大きさは、ベルクランク32の回転に伴う鉤部材54の軸部54aの移動を制限しないように構成される。これにより、ベルクランク32の円滑な回転を確保される。また、貫通孔75の大きさは、鉤部材54とベルクランク32との係合が外れることがないように、鉤部材54の軸部54aの軸ぶれを抑えるように構成されている。
図11〜図13を参照して、阻止機構80について説明する。
阻止機構80は、衝突等において大きい慣性力がグリップ20に加わることによりグリップ20が移動するとき、そのグリップ20の移動に伴って動力伝達機構60が動作することを阻止する。
図11及び図12に示されるように、阻止機構80は、慣性部材81と、慣性部材81の揺動を制限する制限部90とを備える。
慣性部材81は、インナケーブル62の移動部66の係合部67に係合する第1阻止部82及び第2阻止部83と、第1阻止部82と前記第2阻止部83とを所定間隔をあけて支持する支持部84とを有する。
支持部84には錘85が収容されている。錘85の質量は、衝突時のように大きい慣性力に働くときに慣性部材81が大きく揺れるように設定される。
慣性部材81は、回転の軸となる軸部86を有する。軸部86は、慣性部材81の側面それぞれから突出するように設けられている。軸部86は、慣性部材81の側面において、錘85と第1阻止部82(または第2阻止部83)との間の部分に配置される。これらの軸部86は、フレーム51に設けられた2つの軸受56(図8参照)により回転可能に支持される。慣性部材81において軸部86よりも錘85側の部分には、軸部86の延長方向と同じ方向に突出する突起87が設けられている。突起87は、後述のコイルばね91に係合する。
第1阻止部82及び第2阻止部83は、軸部86に対して錘85とは反対側に延びる。また、第1阻止部82と第2阻止部83とは、インナケーブル62の移動部66が挿通するように間隔をあけて配置される。第1阻止部82は、支持部84から延びるアーム82aと、アーム82aにおいて第2阻止部83に向かって突出する凸部82b(図15参照)とを有する。凸部82bは、移動部66の移動方向に垂直な面82xを有する。この面82xは、インナケーブル62に設けられた移動部66の係合部67の面67xに係合し得る。第2阻止部83は、支持部84から延びるアーム83aと、アーム83aにおいて第1阻止部82に向かって突出する凸部83b(図15参照)とを有する。凸部83bは、移動部66の移動方向に垂直な面83xを有する(図15参照)。この面83xは、インナケーブル62に設けられた移動部66の係合部67の面67xに係合し得る。
第1阻止部82は、インナケーブル62の移動部66が所定範囲内で移動する限りにおいては移動部66の位置に関わらず、インナケーブル62の移動部66の第1係合部68に係合し得る。第2阻止部83は、インナケーブル62の移動部66が所定範囲内で移動する限りにおいては移動部66の位置に関わらず、インナケーブル62の移動部66の第2係合部69に係合し得る。
例えば、第1阻止部82は複数の凸部82bにより構成される。第1阻止部82の複数の凸部82bは、移動部66の移動方向に沿って配列される。凸部82bの配列間隔は、係合部67の凸部67aの配列間隔と同じ距離であり、凸部82b間の隙間寸法は、係合部67の凸部67aが入り込む寸法に設定されている。同様に、第2阻止部83は複数の凸部83bにより構成される。第2阻止部83の複数の凸部83bは、移動部66の移動方向に沿って配列される。凸部83bの配列間隔は、係合部67の凸部67aの配列間隔と同じ距離であり、凸部83b間の隙間寸法は、係合部67の凸部67aが入り込む寸法に設定されている。
制限部90は、第1阻止部82と第2阻止部83との間であって第1阻止部82及び第2阻止部83に接触しないところに移動部66が配置されるように、慣性部材81を静止させる。また、制限部90は、慣性部材81が揺れると、揺れた方向とは反対方向に慣性部材81に力を加える。すなわち、制限部90は、慣性部材81を揺動させるように、慣性部材81の回転を制限する。
具体的には、制限部90は、コイルばね91により構成される。コイルばね91の両端部91a,91aの間には慣性部材81の突起87が配置される。そして、慣性部材81が揺動したときに突起87とコイルばね91の端部91aとが当接するように、コイルばね91の両端部91a,91aの間隔が設定される。
図13を参照して、阻止機構80の動作を説明する。車両に衝撃(特に車両の側面への衝撃)が加わって阻止機構80に慣性力が作用すると、慣性部材81が揺動し、第1阻止部82または第2阻止部83の一方が移動部66の係合部67に接近し、両者が係合する。一方、車両が旋回走行するとき阻止機構80には慣性力が加わるが、このように慣性力が小さいときは、制限部90の作用により慣性部材81の揺動幅が小さいため、阻止機構80の第1阻止部82(または第2阻止部83)と移動部66の係合部67とは係合しない。
図14を参照して、ハンドル装置7の取り付け方法を説明する。なお、図14は、車両ドア1に取り付けたハンドル装置7からカバー70を取り外したものである。
まず、第1ユニット30をアウタパネル2の内面側に取り付ける。次いで、グリップ20をアウタパネル2の外面側に配置して、グリップ20を第1ユニット30に取り付ける。そして、第1ユニット30の所定位置に第2ユニット50を配置する。そうすると、第2ユニット50に取り付けられているハンドル用配線16の接続部17は、第1ユニット30の第1貫通孔31dに対向したところに配置される。また、鉤部材54の係合部54bは、ベルクランク32において係合面43cと内面43dとの境界付近に配置される。
次に、第1ユニット30に第2ユニット50を差し込む。具体的には、第1ユニット30のユニット配置領域31fに第2ユニット50のフレーム51を配置して、第1ユニット30のベース31の縁部31bに設けられている突起31c(図4参照)と、第2ユニット50のカバー70の周縁から突出するように設けられている爪部76とを係合する。そうすると、鉤部材54の係合部54bは、ベルクランク32において係合面43cと内面43dとの境界付近に配置される(図14参照)。続いて、ハンドル用配線16の接続部17を、グリップ20内の電装部品から延びる配線の接続部24に接続する。このように、ハンドル装置7は、車両ドア1に簡単に取り付けられる。
ハンドル装置7の動作を説明する。
ここで説明する動作は、車両ドア1の閉鎖状態で、グリップ20が操作されるときのハンドル装置7の動作である。グリップ20が操作されてグリップ20の第2突出部23側がアウタパネル2から離れる方向に引かれると、ベルクランク32が回転し、これに伴い鉤部材54が移動してレバー52が回転し、ケーブル61のインナケーブル62が引かれる。インナケーブル62を介して伝達される動力は動力制御機構19を介してラッチ機構10のポール13に伝達され、ポール13が回転する。ポール13が回転するとラッチ12とポール13の係合が解除されて、ラッチ12の回転が可能になり、ラッチ12とストライカ4との係合が解除され得るようになる。このようにして、グリップ20の操作により車両ドア1が開放される。
図15を参照して、車両に衝撃が加わるときの阻止機構80の動作を説明する。なお、図15は、図11に示される矢印C方向からみた、阻止機構80及びその周辺部の平面図である。
ここでは、2つの状況について説明する。第1の状況は、車両に最初の衝撃が加わった直後に次の衝撃が加わるような状況である。第2の状況は、車両に衝撃が加わり、その衝撃で慣性部材81が一方向に回転しその直後に慣性部材81が逆方向に回転する状況(慣性部材81の跳ね返り状況)である。
第1の状況について説明する。
車両が壁に衝突したり、車両に他の車両が衝突したりすると、車両に大きな衝撃が加わる。特に、衝撃が車幅方向に作用し、グリップ20に車幅方向外方の慣性力が加わると、車両ドア1からグリップ20が引かれる操作と同じ力がグリップ20に加わることになるため、車両ドア1のロック装置8が動作して、車両ドア1が開放され得る。また、最初の衝突後、続けて車両に第2の衝撃が加わることがある。例えば、最初の衝撃により車両が滑って壁等の障害物に激突すると、車両には、最初の衝撃とは異なる方向からの衝撃が加わる。すなわち、車両には、短時間の間に2回以上の衝撃が加わることがある。このように2回以上の衝撃が加わるときの阻止機構80の動作を以下に説明する。
図15(a)に示されるように、車両に衝撃等の強い力が加わっていないとき、移動部66は、第1阻止部82と第2阻止部83との間に位置する。
車両の側面から内方に向かって衝撃が加わると、衝撃が加わった車両ドア1において外方への慣性力が作用する。そうすると、グリップ20が外方に回転し、グリップ20の第2突出部23がアウタパネル2から離間すると共にベルクランク32のクランク体40が回転して、インナケーブル62が引かれる。一方、図15(b)に示されるように、阻止機構80では、慣性力により慣性部材81が揺れ、第1阻止部82及び第2阻止部83は車幅方向の外方に移動する。衝撃等の慣性力が作用するとき、慣性部材81の回転速度は、グリップ20の回転速度よりも大きくなるようにコイルばね91の力及び慣性部材81の質量が設定されているため、グリップ20の回転量が大きくなる前に(大きくなる前とは、例えば、グリップ20の遊びに相当する回転量よりも大きくなる前)、慣性部材81の第1阻止部82が動力伝達機構60の移動部66に当接し、第1阻止部82と第1係合部68とが係合する。これにより、グリップ20の回転が阻止され、ロック装置8のラッチ12と車両のストライカ4との係合が維持される。
最初の衝撃に続けて第2の衝撃が、最初の衝撃とは異なる方向から加わると、グリップ20に加わる慣性力の方向が変わる。このような慣性力によって、グリップ20に外方への慣性力が加わり、かつ、慣性部材81には、最初の衝撃とは異なる方向の慣性力が加わることがある。このように、第2の衝撃により、グリップ20に外方への慣性力が加わると同時に、慣性部材81に加わる慣性力が反転すると、第1の衝撃で形成された第1阻止部82と第1係合部68との係合が解除されると同時にグリップ20が回転して動力伝達機構60の移動部66が移動し出す。また、第1阻止部82と第1係合部68との係合が解除されると同時に第2阻止部83が当該移動部66の第2係合部69に接近するため、図15(c)に示されるように、移動部66の移動の直後に、第2阻止部83と第2係合部69とが係合する。すなわち、第1阻止部82と第1係合部68の係合解除の直後に第2阻止部83と第2係合部69とが係合する。このようにして、動力伝達機構60の動作が阻止される。
車両への衝撃がなくなると、慣性部材81は当初の位置に戻るため、阻止機構80と係合部67とは係合せず、移動部66の移動は許容されるようになる。すなわち、車両が静止すると、車両ドア1が開閉可能になる。
第2の状況における、阻止機構80の動作を説明する。
車両の側面から内方に向かって衝撃が加わると、第1の状況と同様に、グリップ20が外方に回転する。また、阻止機構80では、慣性力により慣性部材81が揺れ、第1阻止部82が、移動部66の係合部67に向かってに接近する。しかし、慣性部材81の回転速度が過大であると、第1阻止部82の凸部82bの面82xと係合部67の凸部67aの面67xとが係合する前に、慣性部材81が跳ね返る。このような慣性部材81の跳ね返りが生じると、これと同時に、第2阻止部83が、移動部66の係合部67に向かってに接近するため、跳ね返りの直後に、第2阻止部83と係合部67とが係合する。このようにして、慣性部材81の跳ね返りが生じるときでも、動力伝達機構60の動作が阻止される。
ハンドル装置7の作用を説明する。
上述の阻止機構80の動作の説明で示されたように、阻止機構80では、慣性部材81が揺動する。そして、慣性部材81は、いずれの方向に回転しても、移動部66の係合部67に係合するように構成されている。このため、連続した複数の衝突があるときでも、慣性力が作用するときは慣性部材81はいずれかの方向に回転するため、阻止機構80と移動部66の係合部67とが係合し得る。また、慣性部材81の回転速度が過大であることにより、最初の接近(第1阻止部82または第2阻止部83が移動部66に接近すること)では阻止機構80と移動部66の係合部67とが係合しない場合でも、慣性部材81の跳ね返りにより2回目の接近があるため、阻止機構80と移動部66の係合部67とが係合し得る。このようにして、衝突に起因して動力伝達機構60の動作し車両ドア1が開放されることが抑制される。
以下、ハンドル装置7の効果を説明する。
(1)実施形態では、動力伝達機構60は、ベルクランク32の動作に基づいて移動する移動部66を有する。移動部66には係合部67が設けられる。阻止機構80は、第1阻止部82と第2阻止部83とを備える。第1阻止部82は、第1方向から動力伝達機構60の係合部67に係合して動力伝達機構60の動作を阻止する。第2阻止部83は、第1方向とは異なる第2方向から動力伝達機構60の係合部67に係合して動力伝達機構60の動作を阻止する。第1阻止部82及び第2阻止部83は、移動可能でありかつ慣性力を受けてないとき係合部67から離間する。第1方向とは、好ましくは車幅方向における一方の方向である。第2方向とは、好ましくは第1方向と反対方向である。また、好ましくは、第1阻止部82及び第2阻止部83は、車幅方向に揺動可能に支持される。ここで、揺動とは、回転軸を中心に正回転と負回転とを繰り返す振り子のような運動と、所定経路(例えば、直線経路または湾曲した経路)に沿って往復運動を繰り返す運動とを含む。
この構成によれば、車両への衝撃により、ハンドル装置7に慣性力が作用するとき、動力伝達機構60における移動部66の係合部67に第1阻止部82及び第2阻止部83の一方が係合部67に当接して両者が係合するため、移動部66の移動が止められて動力伝達機構60の動作が阻止される。更に、最初の衝撃の後の第2の衝撃に基づいて最初とは異なる方向に慣性力が加えられるとき、係合部67と第1阻止部82及び第2阻止部83の一方との係合が解除される一方で、係合部67と第1阻止部82及び第2阻止部83の他方とが係合するようになる。このため、第2の衝撃においても移動部66の移動が止められて動力伝達機構60の動作が阻止される。このようにして、1回目だけでなく2回目以降の衝撃においても動力伝達機構60の動作が阻止され、グリップ20の回転が抑制される。
なお、第1阻止部82及び第2阻止部83は、本実施形態では、慣性力を受けるとき一体で揺動するように一体物として構成されるが、後述の第4実施形態(図18参照)に示されるようにこれらは別体としても構成され得る。
(2)実施形態において、ハンドル装置7はケース77を備える。ケース77は、動力伝達機構60の移動部66と、阻止機構80とを収容する。移動部66及び阻止機構80に埃等が溜まったりまたは水が付着したりすると、移動部66の係合部67と阻止機構80の第1阻止部82または第2阻止部83との係合が阻害されたり、慣性部材81の揺動が阻害されたりして、車両への衝撃等で慣性力が作用しても阻止機構80の機能が十分に発揮されないようになる虞がある。この点、上記構成によれば、移動部66及び阻止機構80に埃、塵または水等の異物が付着することが抑制されるため、慣性力が作用しても阻止機構80の機能が十分に発揮されないといった事態の発生が抑制される。
(3)実施形態において、移動部66は、インナケーブル62に設けられている。なお、移動部66の配置はこれに限定されない。すなわち、移動部66は、鉤部材54、レバー52、及びインナケーブル62のうちの少なくとも1つに設けられ得る。すなわち、この構成では、移動部66及びこの移動部66に係合する阻止機構80はグリップ20の周辺に配置される。
(4)実施形態において、移動部66はインナケーブル62に設けられている。係合部67は、第1係合部68と第2係合部69とを有する。第1係合部68は、移動部66の移動方向に垂直な方向に向く。第2係合部69は、移動部66の移動方向に垂直な方向であって、第1係合部68とは反対方向に向く。第1阻止部82及び第2阻止部83は、第1係合部68及び第2係合部69にそれぞれ向かいあうように配置されている。この構成によれば、車両への衝撃においてハンドル装置7に慣性力が加わり阻止機構80が動作するとき、インナケーブル62の移動が制限されて動力伝達機構60の動作が阻止される。
(5)実施形態において、第1係合部68と第1阻止部82との係合構造及び第2係合部69と第2阻止部83との係合構造は噛合構造として構成される。具体的には、第1係合部68及び第1阻止部82の少なくとも一方が、複数の凸部(67a,82b)により構成され、かつ第2係合部69及び第2阻止部83の少なくとも一方が、複数の凸部(67a,83b)により構成され得る。この構成によれば、第1係合部68と第1阻止部82とが係合し、また第2係合部69と第2阻止部83とが係合する。
<第2実施形態>
図16を参照して、ハンドル装置7の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態及びこれ以降の実施形態の説明では、第1実施形態と実質的に同じ構成については同実施形態と同じ符号を付し、異なる構成には別の符号を付して説明する。
本実施形態では、移動部166は鉤部材54の軸部54aに設けられている。係合部167の構造は第1実施形態と同じである。また、阻止機構180の構造も第1実施形態と同じである。この構成によれば、車両への衝撃においてハンドル装置7に慣性力が加わり阻止機構180が動作するとき、鉤部材54の移動が制限されて動力伝達機構60の動作が阻止される。
<第3実施形態>
図17を参照して、ハンドル装置7の第3実施形態を説明する。ハンドル装置7は、2つの移動部(以下、それぞれを「第1移動部266」、「第2移動部366」という。)と、2つの阻止機構(以下、それぞれを「第1阻止機構280」、「第2阻止機構380」という。)と備える。具体的には、第1実施形態と同様に、インナケーブル62に第1移動部266が設けられてこれに対応する第1阻止機構280が設けられる。また、第2実施形態と同様に、鉤部材54に第2移動部366が設けられてこれに対応する第2阻止機構380が設けられる。この構成によっても、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果が得られる。
この構成において、第1阻止機構280の振動周期と第2阻止機構380の振動周期とが異なるように、第1阻止機構280及び第2阻止機構380の錘85の質量またはコイルばね91の力を調整してもよい。ここで振動周期とは、慣性力が作用していないとき慣性部材81が単振動するときの周期である。この構成によれば、第1阻止機構280と第2阻止機構380とは、衝撃を受けたときの回転速度が異なるようになり、両者の動きは同期しない。このため、最初の衝撃後において、第1阻止機構280と第1移動部266の係合部267とが係合していない期間(すなわち、第1阻止機構280の第1阻止部282と係合部267との係合から、第2阻止部283と係合部267との係合までの期間)に、第2阻止機構380の第1阻止部382及び第2阻止部383の一方と第2移動部366の係合部367とが係合し得る。これにより、第1の衝撃に次ぐ第2の衝撃が加わるとき、第2の衝撃後から動力伝達機構60の動作が阻止されるまでの時間が短縮され得る。
<第4実施形態>
図18を参照して、ハンドル装置7の第4実施形態を説明する。本実施形態は、第3実施形態の変形例である。第1阻止機構480は第1阻止部481を有する。第2阻止機構580は第2阻止部581を有する。第1阻止機構480の第1阻止部481と第2阻止機構580の第2阻止部581とは互いに反対方向に向く。なお、本実施形態では、第1阻止部481は、第3実施形態における第2阻止部283に対応する(図17及び図18参照)。また、第2阻止部581は、第3実施形態における第1阻止部382に対応する(図17及び図18参照)。この構成では、第3実施形態に準じた効果が得られる。
<第5実施形態>
図19を参照して、ハンドル装置7の第5実施形態を説明する。本実施形態では、本実施形態では、移動部666は、半円形状のレバー152の周縁部に設けられている。レバー152の回転軸は車幅方向に沿う。移動部666は、阻止機構680に係合する係合部667を有する。
係合部667は、第1係合部668と第2係合部(図示省略)とを含む。第1係合部668を構成する凸部668aは、レバー152の回転軸に沿う方向で一方に突出する。第2係合部を構成する凸部は、レバー152の回転軸に沿う方向で他方に突出する。阻止機構680の第1阻止部及び第2阻止部は、第1係合部668及び第2係合部にそれぞれ向かいあうように配置されている。この構成によれば、車両への衝撃においてハンドル装置7に慣性力が加わり阻止機構680が動作するとき、レバー152の回転が制限されて動力伝達機構60の動作が阻止される。
<第6実施形態>
図20(a)及び図20(b)を参照して、ハンドル装置7の第6実施形態を説明する。本実施形態では、移動部766はインナケーブル62に設けられる。係合部767は、移動部766を貫通する貫通孔767aとして構成される。阻止機構780の第1阻止部782及び第2阻止部783は、貫通孔767aに挿通する突起部782a,783aとして構成されている。また、第1阻止部782及び第2阻止部783は、移動部766において貫通孔767aで連通される2つの面にそれぞれ向かいあうように配置されている。この構成によれば、車両への衝撃においてハンドル装置7に慣性力が加わり阻止機構780が動作するとき、係合部767と第1阻止部782または第2阻止部783との係合により、移動部766の移動が制限されて、動力伝達機構60の動作が阻止される。なお、この構成において、移動部766が設けられる部材はインナケーブル62に限定されない。移動部766は鉤部材54、レバー52及びインナケーブル62のうちの少なくとも1つに設けられ得る。
<第7実施形態>
図21を参照して、ハンドル装置7の第7実施形態を説明する。本実施形態は、第1〜第6実施形態における阻止機構の変形例である。本実施形態の阻止機構880では、慣性部材881は、回転軸を中心に回転するものではなく、所定経路を往復する。具体的には、慣性部材881は、ガイドレール(図示省略)で移動可能に支持される。また、慣性部材881は、慣性力が加わっていないときに、第1阻止部882と第2阻止部883との中間位置に移動部866が配置されるように、ばね部材を介して支持されている。すなわち、第1阻止部882及び第2阻止部883の一方が移動部866に接近するとき他方が離間するように構成され、かつ第1阻止部882及び第2阻止部883は移動部866を中心として往復運動するように構成されている。このため、第1〜第6実施形態と同様の効果が得られる。
<第8実施形態>
図22を参照して、ハンドル装置7の第8実施形態を説明する。本実施形態は、第1実施形態における阻止機構の変形例である。本実施形態では、移動部866はインナケーブル62に設けられる。移動部966には、車幅方向及び車両前後方向に垂直な方向に貫く貫通孔967が設けられ、貫通孔967の内面に第1係合部968と第2係合部969とが設けられている。阻止機構980は、第1阻止部982と第2阻止部983とを有する挿通部981を備える。挿通部981は、移動部966の第1係合部968と第2係合部969との間に配置される。挿通部981は、支持部984から突出する複数の係合歯981aにより構成される。係合歯981aにおいて第1係合部968に対向する部分が第1阻止部982であり、第2係合部969に対向する部分が第2阻止部983である。この構成によれば、車両への衝撃によりハンドル装置7に慣性力が作用するとき、揺動により挿通部981が移動部966の第1係合部968または第2係合部969に係合する。このため、本実施形態に係るハンドル装置7は、第1実施形態に準じた効果を奏する。
<その他の実施形態>
・図23を参照して、ハンドル装置7について、他の実施形態を説明する。
第1実施形態では、グリップ20が操作されるとき、ケーブル61のインナケーブル62の移動方向と鉤部材54の移動方向とが逆である。これに対して図23に示されるハンドル装置107では、ケーブル61のインナケーブル62の移動方向と鉤部材54の移動方向とが同じ方向である。具体的には、前者では、レバー52において回転中心部を間に挟む2箇所にそれぞれインナケーブル62と鉤部材54とが接続されているが、後者では、レバー152において回転中心部に対して同じ側の2箇所にインナケーブル62と鉤部材54とが接続される。このような構造においても、動力伝達機構60に移動部66を設け、この移動部66に対応して阻止機構80を設けることができる。
・第1実施形態に係るハンドル装置7において、係合部67に設けられる凸部67aと第1阻止部82の凸部82b(または第2阻止部83の凸部83b)との係合構造は次のように変更され得る。例えば、凸部67aは、根元から先端に行くに従ってレバー52側(図15(a)の2点鎖線参照。すなわち、グリップ20が外方に回転するときインナケーブル62が移動する方向。)に傾けられ得る。第1阻止部82の凸部82b及び第2阻止部83の凸部83bは、根元から先端に行くに従って、アウタ63の端部63a側(図15の2点鎖線参照。すなわち、グリップ20が外方に回転するときインナケーブル62が移動する方向とは反対方向。)に傾けられ得る。この構成によれば、係合部67の凸部67aと第1阻止部82の凸部82b(または第2阻止部83の凸部83b)とが係合すると、互いに係合する両者間でインナケーブル62の延長方向とは垂直方向における押圧力が作用するようになるため、その係合が外れ難くなる。これにより、両者の係合時間が長くなり、慣性部材81が一方向に回転しその直後にその逆の方向に回転するといった慣性部材81の跳ね返りが抑制される。
1…車両ドア、2…アウタパネル、3…インナパネル、4…ストライカ、5…第1配線、6…第2配線、7…ハンドル装置、8…ロック装置、10…ラッチ機構、11…本体部、11a…溝部、12…ラッチ、12a…溝部、13…ポール、14…ロック装置用接続部、15…ハンドル用接続部、16…ハンドル用配線、17…接続部、19…動力制御機構、20…グリップ、21…胴部、22…第1突出部、23…第2突出部、23a…係合爪部、24…接続部、25…配線案内部、30…第1ユニット、31…ベース、31a…ベース本体部、31b…縁部、31c…突起、31d…第1貫通孔、31e…第2貫通孔、31f…ユニット配置領域、32…ベルクランク、33…回転軸、34…コイルばね、40…クランク体、41…軸受部、42…第1アーム、43…第2アーム、43a…外面、43b…側面、43c…係合面、43d…内面、44…挿通溝、50…第2ユニット、51…フレーム、51a…フレーム本体部、51b…第1支持部、51c…第2支持部、51d…支軸、51e…保持部、52…レバー、52a…第1端部、52b…第2端部、53…コイルばね、54…鉤部材、54a…軸部、54b…係合部、55…接続部材、56…軸受、60…動力伝達機構、61…ケーブル、62…インナケーブル、63…アウタ、63a…端部、64…保護部材、65…接続部材、66…移動部、67…係合部、67a…凸部、67x…面、67y…面、68…第1係合部、69…第2係合部、70…カバー、71…カバー本体部、71a…支持部、72…延長部、73…支持部、74…収容体、75…貫通孔、76…爪部、77…ケース、80…阻止機構、81…慣性部材、82…第1阻止部、82a…アーム、82b…凸部、82x…面、83…第2阻止部、83a…アーム、83b…凸部、83x…面、84…支持部、85…錘、86…軸部、87…突起、90…制限部、91…コイルばね、91a…端部、107…ハンドル装置、152…レバー、166…移動部、167…係合部、180…阻止機構、266…第1移動部、267…係合部、280…第1阻止機構、282…第1阻止部、283…第2阻止部、366…第2移動部、367…係合部、380…第2阻止機構、382…第1阻止部、383…第2阻止部、480…第1阻止機構、481…第1阻止部、580…第2阻止機構、581…第2阻止部、666…移動部、667…係合部、668…第1係合部、668a…凸部、680…阻止機構、766…移動部、767…係合部、767a…貫通孔、780…阻止機構、782…第1阻止部、782a…突起部、783…第2阻止部、783a…突起部、866…移動部、880…阻止機構、881…慣性部材、882…第1阻止部、883…第2阻止部、966…移動部、967…貫通孔、968…第1係合部、969…第2係合部、980…阻止機構、981…挿通部、981a…係合歯、982…第1阻止部、983…第2阻止部、984…支持部。

Claims (9)

  1. 車両ドアに取り付けられるグリップと、
    前記グリップに係合するベルクランクと、
    前記ベルクランクの動力を前記車両ドアのロック装置に伝達する動力伝達機構と、
    前記動力伝達機構の動作を阻止する阻止機構とを備え、
    前記動力伝達機構は、前記ベルクランクの動作に基づいて移動する移動部を有し、前記移動部には係合部が設けられ、
    前記阻止機構は、第1方向から前記動力伝達機構の前記係合部に係合して前記動力伝達機構の動作を阻止する第1阻止部と、前記第1方向とは異なる第2方向から前記動力伝達機構の前記係合部に係合して前記動力伝達機構の動作を阻止する第2阻止部とを有し、前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、移動可能でありかつ慣性力を受けてないとき前記係合部から離間する、アウトサイドハンドル装置。
  2. 前記動力伝達機構の前記移動部と、前記阻止機構とを収容するケースを更に備える
    請求項1に記載のアウトサイドハンドル装置。
  3. 前記動力伝達機構は、前記ベルクランクに係合する鉤部材と、前記鉤部材に係合するレバーと、インナケーブルの一端部が前記レバーに接続され前記インナケーブルの他端部が前記ロック装置に接続されるケーブルとを備え、
    前記移動部は、前記鉤部材、前記レバー、及び前記インナケーブルのうちの少なくとも1つに設けられている
    請求項1または請求項2に記載のアウトサイドハンドル装置。
  4. 前記移動部は前記インナケーブルに設けられ、
    前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部と、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部とを含み、
    前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記第1係合部及び前記第2係合部にそれぞれ向かいあうように配置されている
    請求項3に記載のアウトサイドハンドル装置。
  5. 前記移動部は前記鉤部材の軸部に設けられ、
    前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部と、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部とを含み、
    前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記第1係合部及び前記第2係合部にそれぞれ向かいあうように配置されている
    請求項3に記載のアウトサイドハンドル装置。
  6. 前記移動部は、第1移動部と第2移動部とを含み、
    前記第1移動部は、前記インナケーブルに設けられ、前記第2移動部は、前記鉤部材の軸部に設けられ、
    前記第1移動部に設けられる前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部を有し、
    前記第2移動部に設けられる前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部を有し、
    前記第1移動部に対応して前記阻止機構としての第1阻止機構が設けられ、前記第2移動部に対応して前記阻止機構としての第2阻止機構が設けられる
    請求項3に記載のアウトサイドハンドル装置。
  7. 前記移動部は、前記レバーの周縁部に設けられ、
    前記係合部は、前記移動部の移動方向に垂直な方向に向く第1係合部と、前記移動部の移動方向に垂直な方向であって前記第1係合部とは反対方向に向く第2係合部とを含み、
    前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記第1係合部及び前記第2係合部にそれぞれ向かいあうように配置されている
    請求項3に記載のアウトサイドハンドル装置。
  8. 前記第1係合部及び前記第1阻止部の少なくとも一方は、複数の凸部として構成され、前記第2係合部及び前記第2阻止部の少なくとも一方は、複数の凸部として構成される
    請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載のアウトサイドハンドル装置。
  9. 前記動力伝達機構は、前記ベルクランクに係合する鉤部材と、前記鉤部材に係合するレバーと、インナケーブルの一端部が前記レバーに接続され前記インナケーブルの他端部が前記ロック装置に接続されるケーブルとを備え、前記移動部は、前記鉤部材、前記レバー、及び前記インナケーブルのうちの少なくとも1つに設けられ、
    前記係合部は、前記移動部が設けられている部材を貫通する貫通孔として構成され、
    前記第1阻止部及び前記第2阻止部は、前記貫通孔に挿通する突起部として構成され、前記移動部が設けられている部材において前記貫通孔で連通される2つの面にそれぞれ向かいあうように配置されている
    請求項3に記載のアウトサイドハンドル装置。
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