JP6903853B2 - 車両用ドアラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドア内に配置される車両用ドアラッチ装置に関する。
車両用ドアラッチ装置は、ドアの閉鎖時に車体側のストライカに噛合可能なラッチと、ラッチに係合することによりドアを閉鎖位置に保持可能なポールと、ポールを解除作動可能な解除機構とを備える。
例えば、特許文献1に記載された車両用ドアラッチ装置の解除機構は、第1軸により枢支されるとともに、ドアの車外側に設けられるアウターハンドルに操作力伝達部材(ロッド)を介して連結される第1アウターレバーと、第2軸により枢支されるとともに、一端が第1アウターレバーに連結され、他端がドアの車内側に設けられるインナーハンドルに間接的に連結される第2アウターレバーとを有している。
第1アウターレバーと第2アウターレバーとの連結は、アウターハンドルの開操作よる第1アウターレバーの解除回転は第2アウターレバーに対して伝達可能とするが、インナーハンドルの開操作による第2アウターレバーの解除回転は第1アウターレバーへ伝達不能とする一方向伝達構造とすることで、インナーハンドルの開操作がアウターハンドルに伝達されないようにしている。
また、車両用ドアラッチ装置においては、車両衝突等でドアに衝撃が作用しても、解除機構が解除作動しないように種々対策が施されている。
特開2017−197919号公報
しかし、特許文献1に記載の車両用ドアラッチ装置においては、側面衝突事故等により車外側から衝撃を受けて、ドアが車内側に変形した場合には、第1アウターレバーに対して解除回転させる力が作用しても、第1アウターレバーの先端部がドア内に設けたスティフナーに対して解除方向へ係合して、第1アウターレバーの解除回転を阻止可能である。しかし、第1アウターレバーの先端部がスティフナーに係合しない場合には、第1アウターレバーが解除回転し、その回転で第2アウターレバーをも解除方向へ回転させ、最終的にポールを解除作動させてドアが開いてしまう虞がある。
また、車内側から衝撃を受けた場合には、第1アウターレバーには解除回転させる力が作用し難いものの、インナーハンドルの開操作に連動する第2アウターレバーに対しては解除回転させる力が作用する可能性が大である。
このように、第2アウターレバーに対して解除回転させる力が作用すると、第1アウターレバーと第2アウターレバーとが前述のように一方向連結構造で連結された構造においては、第1アウターレバーが初期位置に止まったまま、第2アウターレバーが単独で解除回転し、当該回転運動がポールに伝達される虞がある。
本発明は、上記課題に鑑み、第1アウターレバーと第2アウターレバーとを備えた構成において、衝突事故等により、第2アウターレバーに対して解除回転させる力が作用しても、第2アウターレバーが解除回転しないようにした車両用ドアラッチ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ドアの閉止時に車体側のストライカと係合するラッチと、前記ラッチと前記ストライカとの噛合を保持し、解除方向へ回転することにより前記ラッチと前記ストライカとの噛合を解除可能なポールと、前記ポールを解除方向へ回転可能な解除機構を備え、前記解除機構は、第1軸により枢支されるとともに、前記ドアの車外側に配置されるアウターハンドルに操作力伝達部材を介して連結され、前記アウターハンドルの開操作により解除回転可能な第1アウターレバーと、前記第1軸から軸線方向へ直交する方向へ離間した位置にある第2軸により枢支されるとともに、前記アウターハンドルの開操作に応じて、前記第1アウターレバーに連動して解除回転することにより当該解除回転を前記ポールへ伝達可能とし、前記ドアの車内側に配置されるインナーハンドルが開操作された場合、解除回転するとともに、前記第1アウターレバーを解除回転させるように、前記第1アウターレバーに連結される第2アウターレバーとを有し、前記第1アウターレバーの重心位置は、前記第1アウターレバーが初期位置にある状態で、前記第1軸の中心を原点とする2次元座標の第1〜第4象限のうち第3象限に位置し、前記第2アウターレバーの重心位置は、前記第2アウターレバーが初期位置にある状態で、前記第2軸の中心を原点とする2次元座標の第1〜第4象限のうち第3象限に位置し、前記第1アウターレバーは、初期位置にある状態で、前記第1軸の中心を原点とする前記2次元座標の第4象限に位置する第1連結部を有し、前記第2アウターレバーは、初期位置にある状態で、前記第2軸の中心を原点とする前記2次元座標の第2象限に位置する被連結部が前記第1連結部に連結されると共に、スプリングにより初期位置に付勢され、前記ドアが車内方向から衝撃力を受けた場合、前記第1アウターレバーは、初期位置において反解除方向への力作用、前記第2アウターレバーは、初期位置において解除方向への力作用することを特徴とする。
好ましくは、前記第2アウターレバーは、前記スプリングの付勢力により初期位置に向けて復帰回転した場合、前記第1アウターレバーを初期位置に向けて復帰回転させる。
好ましくは、前記第1アウターレバーには、前記操作力伝達部材が連結される連結部が設けられ、前記連結部は、前記アウターハンドルの開操作による前記操作力伝達部材の移動を前記第1アウターレバーに伝達可能で、かつ前記インナーハンドルの開操作による前記第1アウターレバーの解除回転を前記操作力伝達部材に伝達不能とする構成を有する。
好ましくは、前記第1アウターレバーは、前記ドアに設けられたスティフナーに係合することにより解除回転を阻止可能な係合部を有し、前記第1アウターレバーにおける前記第1軸と前記係合部との間の位置に、前記連結部を設ける。
本発明によると、衝突事故等により第2アウターレバーに対して解除回転させる力が作用しても、第2アウターレバーの解除回転を第1アウターレバーに作用する解除回転と反対方向の力により打ち消してドアの開放を防止できる。
本発明に係る車両用ドアラッチ装置が適用される左側のドアの側面図である。 図1におけるII−II線縦断面図である。 車両用ドアラッチ装置の後から見た正面図である。 車両用ドアラッチ装置の分解斜視図である。 噛合アッセンブリーの前から見た裏面図である。 初期状態にあるときの要部の正面図である。 アウターハンドルが開操作されたときの要部の正面図である。 インナーハンドルが開操作されたときの要部の正面図である。 初期状態にあるときの第1アウターレバー及び第2アウターレバーの拡大正面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、2に示すように、本実施形態に係る車両用ドアラッチ装置1が適用されるドアDは、前部が車体左側面に上下方向の軸廻りに開閉可能に支持されるサイドドアであって、車外側には、車外からドアDを開けるときに操作されるアウターハンドルOHが設けられ、同じく車内側には、車内からドアDを開けるときに操作されるインナーハンドルIHが設けられる。
図3、4に示すように、車両用ドアラッチ装置1は、左側のドアD内に配置される左用であって、車体側のストライカSに噛合することによってドアDを閉鎖状態に保持する噛合要素等を含む噛合アッセンブリー2と、当該噛合アッセンブリー2の裏面側に取り付けられ、施解錠要素等を含む操作アッセンブリー3とを備える。
なお、本実施形態の説明で使用する表面側及び裏面側は、車両用ドアラッチ装置1を単体で見た方位であって、車両用ドアラッチ装置1をドアDに取り付けた状態においては、表面側が後面側となり、裏面側が前面側となる。
噛合アッセンブリー2は、複数のボルト4によりドアD内に固定される合成樹脂製のボディ5及び当該ボディ5の表面(図4において右側を向く面)側の開口を閉塞し、ボディ5とともにドアD内に固定される金属製のカバープレート6を含むボディ本体(符号無し)と、ボディ5の裏面(図4において左側を向く面)に固定される金属製のバックプレート7を備える。ボディ本体内には、車体側のストライカSに噛合可能な噛合要素であるラッチ8及び当該ラッチ8に係合可能なポール9が設けられる。ボディ5の裏面側には、アウターハンドルOHに操作力伝達部材であるボーデンケーブル30を介して連結される第1アウターレバー10及び当該第1アウターレバー10に常時連動可能に連結される第2アウターレバー11が設けられる。
図4に示すように、操作アッセンブリー3は、外殻を形成し、噛合アッセンブリー2のボディ5の裏面に固定される合成樹脂製のケーシング20を有する。ケーシング20内には、ドアD内に配索されるボーデンケーブル31(図1参照)を介してインナーハンドルIHに連結されるインナーレバー21と、第2アウターレバー11に連結され、ポール9を解除方向へ作動可能な解除部であるリフトレバー22と、施解錠要素とが設けられる。
施解錠要素は、ドアDの外側面に設けられるロック・アンロック操作用のキーシリンダK及び車内側に設けられるロック・アンロック操作用のロックノブ(図示略)に連結されてロック状態及びアンロック状態に切換可能であって、ロック状態にある場合には、リフトレバー22をロック位置に変位させることで、アウターハンドルOH及びインナーハンドルIHの開操作に応じてリフトレバー22を解除作動させて、当該解除作動によりポール9を解除方向へ回転させてドアDの開きを可能にし、ロック状態にある場合には、リフトレバー22をロック位置に変位させることで、アウターハンドルOH及びインナーハンドルIHの開操作に応じてリフトレバー22が解除作動しても、当該解除作動がポール9に対して空振りしてドアDの開きを不能にする構成であるが、施解錠要素は、本発明に直接関係しないので詳細説明は省略する。また、以下の説明においては、施解錠要素がアンロック状態にある場合とする。
図3、4に示すように、ラッチ8は、ボディ5とカバープレート6との間の収容空間に回転軸線方向が前後方向を向くラッチ軸12により枢支されるとともに、ボディ5の裏面側に配置されるラッチスプリング13により開方向(図3において反時計方向)へ付勢され、ドアDが開いているときには、アンラッチ位置(図3に示すフルラッチ位置から反時計方向へ略90度回転した位置)に保持され、ドアDが全閉位置のときには、フルラッチ位置(図3に示す位置)に保持され、ドアDが半ドア位置のときには、アンラッチ位置とフルラッチ位置との間のハーフラッチ位置に保持される。
ポール9は、ボディ5内にあって、カバープレート6とバックプレート7の間に回転軸線方向が前後方向を向く軸部92が回転可能に枢支されるとともに、ボディ5の裏面側に配置されるポールスプリング14により係合方向(図3において時計方向)へ付勢されて、爪部91がラッチ8に設けられたハーフラッチ係合部82に係合することによりラッチ8をハーフラッチ位置に保持し、爪部91がラッチ8に設けられたフルラッチ係合部81に係合することによりラッチ8をフルラッチ位置に保持する。
ポール9は、アウターハンドルOHまたはインナーハンドルIHの開操作に応じたリフトレバー22の解除作動により、図3に示す係合位置(爪部91がフルラッチ係合部81に係合した位置)からポールスプリング14の付勢力に抗して解除方向(図3において反時計方向)へ所定角度回転して爪部91がフルラッチ係合部81から外れることでドアDの開きを可能にする。
ドアDが閉じられると、ストライカSがボディ5のストライカ進入溝51及びカバープレート6のストライカ進入切欠部61に図3の右方から進入してラッチ8の噛合溝83に噛合する。これにより、ラッチ8は、ラッチスプリング13の付勢力に抗して、オープン位置からハーフラッチ位置を経てフルラッチ位置に回転し、ポール9の爪部91がラッチ8のフルラッチ係合部81に係合することで、ラッチ8のオープン方向(図3において反時計方向)への回転を阻止して、ドアDを全閉位置に保持する。
ボディ5の車外側を向く側部には、ケーブル保持部52が設けられる。ケーブル保持部52には、上端部がアウターハンドルOHの近傍に固定されるボーデンケーブル30のアウターチューブ301の下端部が固定される。
図2に示すように、アウターチューブ301の上端から上方へ延出するインナーケーブル302の上端は、アウターハンドルOHのドア開操作に従動して上方へ回転するアウターハンドルレバーOH1に連結される。アウターチューブ301の下端から下方へ延出するインナーケーブル302の下端は、後述のように連結部16により第1アウターレバー10に連結される。これにより、アウターハンドルOHの開操作は、インナーケーブル302及び連結部16を介して第1アウターレバー10に伝達される。
図4、5に示すように、第1アウターレバー10は、ボディ5の裏面とバックプレート7との間に回転軸線方向が前後方向を向く第1軸15により枢支されるとともに、車外側(図5において右側)を向く先端部には係合部101が設けられ、係合部101と回転中心(第1軸15の中心)O1との間には、連結部16が設けられる。
連結部16は、回転軸線方向が前後方向を向く軸部161により第1アウターレバー10に回転可能に連結されるととともに、アウターハンドルOHの開操作に応じてインナーケーブル302が上方移動した場合には、インナーケーブル302の下端に固着された端末部302aが連結部16に下側から係合することで、アウターハンドルOHの開操作を第1アウターレバー10に伝達可能とし、後述のように、インナーハンドルIHの開操作に応じて第1アウターレバー10が初期位置から解除回転した場合には、当該回転がインナーケーブル302を介してアウターハンドルOHに伝達されないように、インナーケーブル302の端末部302aを連結する。これにより、インナーハンドルIHの開操作は、アウターハンドルOHに伝達されることはない。
係合部101は、ドアDが変形していない通常の場合には、ドアDの内面に設けられたスティフナーD1に対して係合することなく、第1アウターレバー10の初期位置から解除回転を許容するが、衝突事故等によりドアDが車内側に変形してスティフナーD1が、図9に2点鎖線で示すように車内側に変位して係合部101の移動軌跡内に突入した場合には、スティフナーD1に対して下側から係合することで、第1アウターレバー10の解除方向への回転を阻止する。
第2アウターレバー11は、ボディ5の裏面とバックプレート7との間に、第1軸15に対して回転軸線方向と直交する方向へ離間した位置にあって、かつ第1軸15と平行な第2軸17により枢支されるとともに、第2軸17に巻装されるレバースプリング18の付勢力により初期方向(図6〜8において時計方向)へ付勢されて、常時は初期位置(図6〜8に示す位置)に保持される。なお、第2軸17は、第1軸15よりも車内側に位置し、かつ第1軸15よりも下方となる位置に設けられる。
第2アウターレバー11の車外側を向く端部には、二股状に第1アーム部111及び第2アーム部112が設けられ、第1アーム部111と第2アーム部112との間には、連結溝113が設けられる。連結溝113には、第1アウターレバー10の連結軸102が第1アウターレバー10と第2アウターレバー11とが互いに常時同期回転し得るように係合する。第2アウターレバー11の車内側を向く端部には、第2アウターレバー11の回転によりリフトレバー22が上下方向へ移動し得るように連結される。
リフトレバー22は、第2アウターレバー11の解除回転、及びインナーハンドルIHの開操作によるインナーレバー21の回転に基づいて、上方へ移動し、当該移動によりポール9の端部に当接して、ポール9を解除方向へ回転させる。
次に、第1アウターレバー10及び第2アウターレバー11について、さらに詳細に説明する。
先ず、第1アウターレバー10に関して説明する。図9に示す正面視において、第1アウターレバー10の回転中心(第1軸15の軸心)O1を原点とし、当該原点O1を通る左右方向の直線をx軸とし、原点O1を通りx軸と直交する上下方向の直線をy軸とし、x軸において車内側(右側)を向く方向を正方向とし、y軸において上方を向く方向を正方向として、原点O1とする2次元座標により第1象限から第4象限を規定した場合、第1アウターレバー10が初期位置にある場合、第1アウターレバー10の重心G1は、先端部の係合部101及び連結部16が第3象限に位置することに関連して、原点O1と連結部16との間に位置する第3象限に設定される。また、連結軸102は、第4象限に位置する部分に設けられる。
上述のように第1アウターレバー10の重心G1位置を第3象限に設定すると、車両用ドアラッチ装置1に対して、車外側(図9において左側)から衝撃力F1が作用した場合には、その衝撃力により発生する慣性力は、第1アウターレバー10の重心G1に対して衝撃力F1と反対方向(図9において左方向)へ作用することから、第1アウターレバー10には、第1軸15を中心に時計方向へ解除回転させる力が作用する。また、車内側(図9において右側)から衝撃力F2が作用した場合には、その衝撃力F2により発生する慣性力は、第1アウターレバー10の重心G1に対して衝撃力F2と反対方向(図9において右方向)へ作用することから、第1アウターレバー10には、第1軸15を中心に解除回転と反対方向の反時計方向への力が作用する。
次に、第2アウターレバー11について説明する。図9に示す正面視において、第2アウターレバー11の回転中心(第2軸17の軸心)O2を原点とし、当該原点O2を通る左右方向の直線をx軸とし、原点O2を通りx軸と直交する上下方向の直線をy軸とし、x軸において車内側(右側)を向く方向を正方向とし、y軸において上方を向く方向を正方向として、原点O2とする2次元座標により第1象限から第4象限を規定した場合、第2アウターレバー11が初期位置にある場合、第2アウターレバー11の重心G2は、原点O2に近設する第3象限に設定される。また、連結溝113は、第2象限に位置する。
上述のように第2アウターレバー11の重心G2の位置を第3象限に設定すると、車両用ドアラッチ装置1に対して、車外側(図9において左側)から衝撃力F1が作用した場合には、その衝撃力F1により発生する慣性力は、第2アウターレバー11の重心G2に対して衝撃力F1と反対方向(図9において左方向)へ作用することから、第2アウターレバー11には、時計方向、すなわち解除方向と反対方向への力が作用する。また、車内側(図9において右側)から衝撃力F2が作用した場合には、その衝撃力F2により発生する慣性力は、第2アウターレバー11の重心G2に対して衝撃力F2と反対方向(図9において右方向)へ作用することから、第2アウターレバー11には、反時計方向、すなわち解除方向への力が作用する。
次に、図6〜9に基づいて、本実施形態に係る車両用ドアラッチ装置1の作用について説明する。
ドアDが閉状態にある場合には、図6に示すように、ラッチ8は、フルラッチ位置にあり、ポール9は、係合位置にあって、ポールスプリング14の付勢力により爪部91がラッチ8のフルラッチ係合部81に係合している。
(アウターハンドルOHによる開操作)
ドアDの閉状態においてアウターハンドルOHが開操作された場合には、アウターハンドルレバーOH1の回転に基づいて、インナーケーブル302の上端部が引っ張り上げられることから、アウターハンドルOHの開操作は、インナーケーブル302、端末部302a及び連結部16を介して第1アウターレバー10に伝達される。これにより、第1アウターレバー10は、第1軸15を中心に図6に示す初期位置から時計方向へ解除回転し、図7に示す解除位置まで回転する。第1アウターレバー10の時計方向への解除回転は、連結軸102が第1アーム部111に当接することで、第2アウターレバー11に伝達される。これにより、第2アウターレバー11は、レバースプリング18の付勢力に抗して、第2軸17を中心に図6に示す初期位置から第1アウターレバー10と反対方向の反時計方向へ解除回転し、図7に示す解除位置まで回転する。
第2アウターレバー11が解除回転すると、第2アウターレバー11の端部に連結されたリフトレバー22は、図7に示すように、上方へ解除作動して、当該リリース作動をポール9に伝達する。これにより、ポール9は、図6に示す係合位置から解除方向(反時計方向)へ回転して、図7に示すように、爪部91がラッチ8のフルラッチ係合部81から離脱して、ラッチ8のオープン方向への回転を自由にしてドアDの開きを可能にする。
(インナーハンドルIHによる開操作)
ドアDの閉状態においてインナーハンドルIHが開操作された場合には、インナーハンドルIHの開操作は、ボーデンケーブル31を介してインナーレバー21に伝達されて、インナーレバー21は解除回転する。インナーレバー21の解除回転は、リフトレバー22に伝達され、リフトレバー22は、図6に示す初期位置から上方へ解除作動して、図8に示すように当該解除作動をポール9に伝達する。これにより、ポール9は、図6に示す係合位置から解除方向へ回転して、図8に示すように、爪部91がラッチ8のフルラッチ係合部81から離脱して、ラッチ8のオープン方向への回転を自由にしてドアDの開きを可能にする。
また、ポール9の解除作動と並行して、リフトレバー22の解除作動は、第2アウターレバー11にも伝達され、第2アウターレバー11は、図6に示す初期位置から第2軸17を中心に反時計方向へ解除回転する。第2アウターレバー11の反時計方向への解除回転は、第2アーム部112が連結軸102に当接することにより第1アウターレバー10に伝達される。これにより、第1アウターレバー10は、第1軸15を中心に図6に示す初期位置から時計方向へ解除回転し図8に示す位置まで回転する。この場合、第1アウターレバー10に連結された連結部16は上方へ移動することから、連結部16は、インナーケーブル302の端末部302aに対して係合しないため、図8に示すように、第1アウターレバー10が初期位置から時計方向へ解除回転しても、インナーケーブル302の端末部302aは、初期位置に止まったままで、第1アウターレバー10の時計方向への解除回転、すなわちインナーハンドルIHの開操作はアウターハンドルOHに伝達されない。
(ドアDに車外側から衝撃力F1を受けた場合)
図9を参照して説明すると、衝突事故等により、ドアDに車外側から衝撃力F1を受けた場合には、第1アウターレバー10の重心G1は、初期位置にあるとき第3象限に位置するため、第1アウターレバー10には、第1軸15を中心に時計方向である解除方向への力が作用する。また、第2アウターレバー11の重心G1は、初期位置にあるとき第3象限に位置するため、第2アウターレバー11には、第2軸17を中心に時計方向で解除方向と反対方向への力が作用する。
この場合、ドアDの車内側への変形に伴って、スティフナーD1が実線で示す位置から2点鎖線で示す車内側へ変位して第1アウターレバー10の係合部101の移動軌跡内に進入すれば、係合部101はスティフナーD1に係合可能となって、第1アウターレバー10の時計方向への解除回転は阻止される。これにより、ドアDの解放は阻止される。
また、スティフナーD1が第1アウターレバー10の係合部101の移動軌跡内に進入しない場合であっても、第1アウターレバー10に作用する時計方向への解除回転は、連結軸102が解除方向と反対方向への力が作用している第2アウターレバー11の第1アーム部111に当接して受け止められることから、第2アウターレバー11に作用する解除方向と反対方向への力により打ち消される。これにより、第1、2アウターレバー10、11が解除回転して、リフトレバー22が解除作動するような事態を阻止できる。
(ドアDに車内側から衝撃力F2を受けた場合)
図9に基づいて説明すると、衝突事故等によりドアDに車内側から衝撃力F2を受けた場合には、第1アウターレバー10には、第1軸15を中心に解除方向と反対方向の反時計方向への力が作用する。また、第2アウターレバー11には、第2軸17を中心に反時計方向の解除方向への力が作用する。したがって、第2アウターレバー11に作用する反時計方向の解除回転は、第2アーム部112が解除方向と反対方向への力が作用している第1アウターレバー10の連結軸102に当接して受け止められることから、第2アウターレバー11に作用する反時計方向への解除回転は、第1アウターレバー10に作用する反時計方向への解除方向と反対方向の力により打ち消される。これにより、従来技術のように、第2アウターレバー11が単独で解除回転して、リフトレバー22を解除作動させるような事態を阻止できる。
以上のように、第1アウターレバー10に作用する時計方向への解除回転は、第2アウターレバー11に作用する解除回転と反対方向への力により打ち消され、また、第2アウターレバー11に作用する反時計方向への解除回転は、第1アウターレバー10に作用する解除回転と反対方向への力に打ち消されるため、車外側及び車内側のいずれの側から衝撃を受けても、ポール9を解除作動させるような動きを阻止できる。
なお、前記実施形態で説明した2次元座標の第1象限〜第4象限は、左側のドアD用の車両用ドアラッチ装置1の正面視を基準とした定めたものである。したがって、本実施形態の車両用ドアラッチ装置1と左右線対称構造である右ドア用の車両用ドアラッチ装置においては、2次元座標の象限と要素との位置関係を本実施形態と同じくするには、2次元座標の第1象限〜第4象限は裏面視を基準として定められる。換言すると、2次元座標の象限は、x軸において車内側を向く方向を正方向とし、y軸において上方を向く方向を正方向として解釈する。
1 車両用ドアラッチ装置 2 噛合アッセンブリー
3 操作アッセンブリー 4 ボルト
5 ボディ 51 ストライカ進入溝
6 カバープレート 61 ストライカ進入切欠部
7 バックプレート 8 ラッチ
81 フルラッチ係合部 82 ハーフラッチ係合部
83 噛合溝 9 ポール
91 爪部 92 軸部
10 第1アウターレバー 101 係合部
102 連結軸 11 第2アウターレバー
111 第1アーム部 112 第2アーム部
113 連結溝 12 ラッチ軸
13 ラッチスプリング 14 ポールスプリング
15 第1軸 16 連結部
161 軸部 17 第2軸
20 ケーシング 21 インナーレバー
22 リフトレバー 30 ボーデンケーブル
31 ボーデンケーブル 301 アウターチューブ
302 インナーケーブル 302a 端末部
D ドア D1 スティフナー
IH インナーハンドル O1 回転中心
OH アウターハンドル OH1 アウターハンドルレバー
S ストライカ

Claims (4)

  1. ドアの閉止時に車体側のストライカと係合するラッチと、
    前記ラッチと前記ストライカとの噛合を保持し、解除方向へ回転することにより前記ラッチと前記ストライカとの噛合を解除可能なポールと、
    前記ポールを解除方向へ回転可能な解除機構を備え、
    前記解除機構は、
    第1軸により枢支されるとともに、前記ドアの車外側に配置されるアウターハンドルに操作力伝達部材を介して連結され、前記アウターハンドルの開操作により解除回転可能な第1アウターレバーと、
    前記第1軸から軸線方向へ直交する方向へ離間した位置にある第2軸により枢支されるとともに、前記アウターハンドルの開操作に応じて、前記第1アウターレバーに連動して解除回転することにより当該解除回転を前記ポールへ伝達可能とし、前記ドアの車内側に配置されるインナーハンドルが開操作された場合、解除回転するとともに、前記第1アウターレバーを解除回転させるように、前記第1アウターレバーに連結される第2アウターレバーとを有し、
    前記第1アウターレバーの重心位置は、前記第1アウターレバーが初期位置にある状態で、前記第1軸の中心を原点とする2次元座標の第1〜第4象限のうち第3象限に位置し、
    前記第2アウターレバーの重心位置は、前記第2アウターレバーが初期位置にある状態で、前記第2軸の中心を原点とする2次元座標の第1〜第4象限のうち第3象限に位置し、
    前記第1アウターレバーは、初期位置にある状態で、前記第1軸の中心を原点とする前記2次元座標の第4象限に位置する第1連結部を有し、
    前記第2アウターレバーは、初期位置にある状態で、前記第2軸の中心を原点とする前記2次元座標の第2象限に位置する被連結部が前記第1連結部に連結されると共に、スプリングにより初期位置に付勢され、
    前記ドアが車内方向から衝撃力を受けた場合、
    前記第1アウターレバーは、初期位置において反解除方向への力作用
    前記第2アウターレバーは、初期位置において解除方向への力作用することを特徴とする車両用ドアラッチ装置。
  2. 前記第2アウターレバーは、前記スプリングの付勢力により初期位置に向けて復帰回転した場合、前記第1アウターレバーを初期位置に向けて復帰回転させることを特徴とする請求項記載の車両用ドアラッチ装置。
  3. 前記第1アウターレバーには、前記操作力伝達部材が連結される連結部が設けられ、
    前記連結部は、前記アウターハンドルの開操作による前記操作力伝達部材の移動を前記第1アウターレバーに伝達可能で、かつ前記インナーハンドルの開操作による前記第1アウターレバーの解除回転を前記操作力伝達部材に伝達不能とする構成を有することを特徴とする請求項1または2記載の車両用ドアラッチ装置。
  4. 前記第1アウターレバーは、前記ドアに設けられたスティフナーに係合することにより解除回転を阻止可能な係合部を有し、
    前記第1アウターレバーにおける前記第1軸と前記係合部との間の位置に、前記連結部を設けたことを特徴とする請求項記載の車両用ドアラッチ装置。
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