JP2017132147A - オフセット輪転印刷機及びオフセット輪転印刷機の印刷制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紙継ぎ後に生じる突発的な見当ずれを瞬時に修正可能で、かつ、既存の設備を流用することで設備コストを抑えることが可能なオフセット輪転印刷機及びオフセット輪転印刷機の印刷制御方法を提供する。【解決手段】 オフセット輪転印刷機は、印刷部と、給紙部と、アウトフィードローラー機構とを備える。印刷部は、自動見当調整制御部が検出した見当ずれに基づいて該見当ずれを修正するフィードバック制御と、予め定めた設定値に基づいて見当ずれを修正するフィードフォワード制御とを選択的に実行可能に構成され、紙継ぎ信号に基づき、フィードバック制御からフィードフォワード制御に切り替えるよう構成されている。アウトフィードローラー機構は、紙継ぎ信号に基づき、予め設定された通常時の引き率よりも低い引き率で連続紙を牽引するよう構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、紙継ぎ後に生じる見当ずれを修正するためのオフセット輪転印刷機及びオフセット輪転印刷機の印刷制御方法に関するものである。
従来、それぞれ異なる色の印刷が可能な印刷ユニットが上下方向に並べて複数配置され、これら複数の印刷ユニットによって連続紙に重ね刷りを行う多色刷りオフセット輪転機が広く知られている。このような多色刷りオフセット輪転機では、連続紙に所定の張力(テンション)が付与されると共に、連続紙に対して複数の印刷ユニットから湿し水やインキが供給されるため、連続紙が伸長し、重ね刷りされた印刷画像のずれ(見当ずれ)が生じやすいという問題がある。このため、従来の多色刷りオフセット輪転機には、複数の印刷ユニットによって重ね刷りされた印刷画像の見当ずれを自動で修正するための自動見当調整装置及び版胴微動調整機構が設置されることが一般的である。
従来の自動見当調整装置は、複数の印刷ユニットによって連続紙に印刷された複数の見当マークの位置をカメラで読み取り、複数の見当マークのマーク間距離が設定値を超えた場合に、対象となる印刷ユニットの版胴を版胴微動調整機構によって上下方向(連続紙の走行方向)や左右方向(連続紙の幅方向)に微動させる、いわゆるフィードバック制御によって見当ずれを修正するよう構成されている。しかしながら、従来の自動見当調整装置では、版胴を微動させながらフィードバック制御によって見当ずれを徐々に修正するものであるため、紙継ぎ(ペースター)によって生じる突発的かつ大きな見当ずれを修正するのに多大な時間を要し、大量の損紙が発生するという問題がある。なお、このような紙継ぎ時の突発的な見当ずれは、新巻取紙の表面は乾燥により水分を吸収しやすくなっており、旧巻取紙よりも湿し水等の吸収により伸長し易くなっていること、及び、粘着材によって旧巻取紙と新巻取紙とが二枚重ねとされた部位(紙継ぎ部)が最下流の印刷ユニットの出口に設けられたドラッグローラー等を通過する際に急激なテンション上昇が生じ、これにより更に連続紙の伸長が促進されることに起因していると考えられる。
そこで近年、紙継ぎ後に突発的に生じる絵柄見当のずれや断裁見当のずれを修正するための見当制御方法が提案されている(特許文献1)。特許文献1の見当制御方法は、旧巻取紙(旧リール)から新巻取紙(新リール)への紙継ぎによって発生する絵柄見当のずれ量と断裁見当のずれ量とを予測し、紙継ぎ時に、予測した絵柄見当のずれ量に基づいて版胴又はブランケット胴の回転位相を調整することで絵柄見当のずれ量を修正すると共に、予測した断裁見当のずれ量に基づいてコンペンセータローラーの位置を調整することで断裁見当のずれ量を修正するというものである。このような特許文献1の見当制御方法によれば、予測した絵柄見当のずれ量及び予測した断裁見当のずれ量に基づいて版胴又はブランケット胴の回転位相やコンペンセータローラーの位置を調整することにより、従来の自動見当調整装置のフィードバック制御による自動見当調整と比較して、速やかにずれ量を修正することが可能となり、これにより、損紙を低減させることが可能である。
特開2006−321213号公報
しかしながら、特許文献1の見当制御方法は、断裁見当のずれ量を修正するために、印刷ユニットの出口側にコンペンセータローラーを設置すると共に、このコンペンセータローラーを高精度に制御するために高価なコンペン用駆動モーターを用いる必要があるため、設備コストがかかるという問題がある。また、特許文献1の見当制御方法は、紙継ぎ時の制御から通常時の制御に復帰させる際に、コンペンセータローラーを再度大幅に移動させる必要があり、その際に大きなテンション変動が生じることから、コンペンセータローラーの移動に起因した見当ずれを引き起こすおそれがあるという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、紙継ぎ後に生じる突発的な見当ずれを瞬時に修正可能で、かつ、既存の設備を流用することで設備コストを抑えることが可能なオフセット輪転印刷機及びオフセット輪転印刷機の印刷制御方法を提供することにある。
本発明に係るオフセット輪転印刷機は、連続紙に対して重ね刷りを行うよう構成された印刷部と、複数の巻取紙を順次紙継ぎすることで前記印刷部に対して前記連続紙を供給する給紙部と、前記印刷部の下流側に設けられ、前記印刷部から排出された前記連続紙を牽引するよう構成されたアウトフィードローラー機構とを備えたオフセット輪転印刷機であって、前記印刷部は、版胴及び該版胴を回転駆動させる印刷胴駆動手段をそれぞれが有する複数の印刷ユニットと、前記連続紙に対する各版胴の見当ずれを検出可能に構成された自動見当調整制御部と、各版胴間の見当ずれを調整可能に構成された版胴微動調整機構とを備え、前記アウトフィードローラー機構は、前記連続紙を牽引するアウトフィードローラーと、前記印刷胴駆動手段から独立して前記アウトフィードローラーを回転駆動させるアウトフィードローラー駆動手段とを備え、該アウトフィードローラー駆動手段によって前記版胴の表面速度との相対速度を変化させることにより、前記連続紙の引き率を調整可能に構成されており、前記給紙部は、旧巻取紙から新巻取紙への紙継ぎ時に紙継ぎ信号を出力するよう構成されており、前記印刷部は、前記自動見当調整制御部が検出した見当ずれに基づいて該見当ずれを修正するフィードバック制御と、予め定めた設定値に基づいて見当ずれを修正するフィードフォワード制御とを選択的に実行可能に構成され、前記紙継ぎ信号に基づき、前記フィードバック制御から前記フィードフォワード制御に切り替えるよう構成されており、前記アウトフィードローラー機構は、前記紙継ぎ信号に基づき、予め設定された通常時の引き率よりも低い引き率で前記連続紙を牽引するよう構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係るオフセット輪転印刷機の印刷制御方法は、上述したオフセット輪転印刷機を用いて行う印刷制御方法であって、前記紙継ぎ信号に基づいて、前記フィードバック制御から前記フィードフォワード制御に切り替える制御切り替え工程と、前記アウトフィードローラー機構の引き率を通常時の引き率よりも低い引き率に変更する引き率変更工程とを実行することを特徴とする。
本発明によれば、紙継ぎ後に生じる突発的な見当ずれを瞬時に修正可能で、かつ、既存の設備を流用することで設備コストを抑えることが可能なオフセット輪転印刷機及びオフセット輪転印刷機の印刷制御方法を提供することができる。
一実施形態に係るオフセット輪転印刷機の概略構成を示す図である。 本実施形態に係るオフセット輪転印刷機の制御構成を概略的に示すブロック構成図である。 本実施形態に係る印刷部の制御構成を概略的に示すブロック構成図である。 本実施形態に係る遅延タイマー設定画面及び補正タイマー設定画面の一例を概略的に示す図である。 本実施形態に係る補正動作方向設定画面の一例を概略的に示す図である。 本実施形態に係るレールフレーム部の制御構成を概略的に示すブロック構成図である。 本実施形態に係る折部の制御構成を概略的に示すブロック構成図である。 本実施形態に係る低引き率制御設定画面の一例を概略的に示す図である。 本実施形態に係る紙継ぎ時の見当調整制御における印刷部の事前設定の流れを概略的に示すフローチャートである。 本実施形態に係る紙継ぎ時の見当調整制御におけるアウトフィードローラー機構の事前設定の流れを概略的に示すフローチャートである。 印刷部における紙継ぎ時の見当調整制御の流れを概略的に示すフローチャートである。 アウトフィードローラー機構における紙継ぎ時の見当調整制御の流れを概略的に示すフローチャートである。 他の実施形態に係るオフセット輪転印刷機の概略構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[オフセット輪転印刷機の機械的構成]
まず、本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1の機械的構成について、図1を用いて説明する。なお、本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1は、自動紙継ぎを実行可能に構成された給紙部と、連続紙に対して重ね刷りを行うことが可能で、かつ、印刷胴間の見当ずれを調整可能に構成された印刷部と、印刷部の下流側に配されたアウトフィードローラーとを備える既存のシャフトレス輪転印刷機を適宜流用することが可能であるため、各構成の詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1は、複数の巻取紙Rを保持する複数(図示の例では2台)の給紙部10a,10bと、給紙部10a,10bから供給される連続紙Wに印刷を施す複数(図示の例では2台)の印刷部20a,20bと、印刷後の単数又は複数の連続紙Wを所定のカットオフ(断裁長)で断裁して個々の枚葉状シート群を作成し、該枚葉状シート群を折り畳んで所望の折丁を作成する折部60と、印刷部20a,20bから折部60に至る連続紙Wの走行経路を形成する複数(図示の例では2つ)のレールフレーム部50a,50bと、不良紙を搬送経路から逸らせることにより排紙する排紙機構(図示せず)とを備えている。なお、図示の例では、給紙部10a,10b、印刷部20a,20b及びレールフレーム部50a,50bがそれぞれ2つずつ設けられる構成を図示したが、これに限定されず、作成する折丁の構成に応じて、給紙部、印刷部及びレールフレーム部の構成及びその設置数は任意に設定することができる。
各給紙部10a(10b)は、複数の巻取紙Rを順次紙継ぎすることで、オフセット輪転印刷機1を停止することなく、印刷部20a(20b)に対して連続紙Wを供給するよう構成されている。具体的には、各給紙部10a(10b)は、連続紙Wがロール状に巻き取りされた複数(図示の例では3つ)の巻取紙Rを保持する保持アーム(図示せず)と、連続紙Wを印刷部4a(4b)へ向けて送り出すインフィード装置12a(12b)と、連続紙(走行紙)Wと待機状態の新巻取紙Rとを自動的に紙継ぎする自動紙継ぎ装置とを備えている。自動紙継ぎ装置は、所定のタイミングで連続紙Wを新巻取紙Rにのり付けするペースターローラー又はペースターブラシ15a(15b)と、旧巻取紙の連続紙Wを切断するカッター(図示せず)とが取り付けられたペースターアーム14a(14b)を備えており、オフセット輪転印刷機1を停止することなく、旧巻取紙Rから繰り出されている連続紙Wと新巻取紙Rとを自動的に紙継ぎすることが可能に構成されている。なお、給紙部10a(10b)は、複数の巻取紙Rを順次紙継ぎすることで、オフセット輪転印刷機1を停止することなく、印刷部20a(20b)に対して連続紙Wを供給可能で、かつ、旧巻取紙Rから新巻取紙Rへの紙継ぎ時に紙継ぎ信号を出力可能なものであれば、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。
印刷部20a(20b)は、それぞれ、上下方向に並べて配置された複数(第1実施形態では4つ)の印刷ユニット(第1印刷ユニット22a〜第4印刷ユニット22d)と、最下流の第4印刷ユニット22dを除く3つの印刷ユニット(第1〜第3印刷ユニット22a〜22c)に設けられた版胴微動調整機構28(図3参照)と、第1〜第4印刷ユニット22a〜22dの連続紙Wに対する見当ずれを検出可能に構成された自動見当調整制御部48と、印刷部20a(20b)のフレームに設けられ、印刷部20a(20b)の駆動制御に用いる各種情報を設定入力可能な印刷部グラフィックパネル30とを備えている。なお、自動見当調整制御部48及び印刷部グラフィックパネル30については、後述の制御的構成に関する説明において詳述する。
第1〜第4印刷ユニット22a〜22dは、それぞれ、インキ供給装置(図示せず)、湿し水供給装置(図示せず)、版胴(印刷胴)23a及びブランケット胴(印刷胴)23bが連続紙Wを挟んで一対配され、各版胴23a(又は各ブランケット胴23b)にシャフトレスモーター等の印刷胴駆動手段24(図3参照)が設けられたシャフトレス印刷ユニットである。版胴23aは、新聞の横方向の4頁分に相当する軸方向の長さ(W)と新聞の縦方向の1頁分に相当する長さ(L)とを有する所謂4(W)×1(L)型の一本胴(1倍胴)であり、ブランケット胴23bは、1倍版胴の2倍の周長を有する所謂4(W)×2(L)型の2倍胴である。これら版胴23a及びブランケット胴23bは、ギヤー等の適宜の手段で連結されており、同期して回転するよう構成されている。版胴微動調整機構28が設けられていない最下流の第4印刷ユニット22dの版胴23aは、第1〜第3印刷ユニット22a〜22cの各版胴23aの調整基準となる所謂基準印刷胴として機能する。なお、インキ供給装置、湿し水供給装置、版胴23a及びブランケット胴23bは、種々の公知のものを任意に用いることができるため、その説明を省略する。
第1〜第4印刷ユニット22a〜22dは、下方から上方に向かって走行する連続紙Wに対し、それぞれ異なる色(本実施形態では、下から順にシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4色)で重ね刷りを行うことで、連続紙Wに両面カラー印刷(本実施形態では両面4色印刷)を施すよう構成されている。また、第1〜第4印刷ユニット22a〜22dは、それぞれ、印刷画像の余白部分に、自動見当調整装置(図示せず)が見当ずれを検出するための見当マーク(図示せず)を印刷するよう構成されている。なお、見当マークは、種々の公知の見当マークを採用することができるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、自動見当調整装置は、連続紙Wの表面に印刷された見当マークを読み取る表面側カメラ群26aと、連続紙Wの裏面に印刷された見当マークを読み取る裏面側カメラ群26bとを用いて、第1〜第4印刷ユニット22a〜22dによって重ね刷りされた印刷画像のずれ(見当ずれ)を検出するよう構成された、オフセット輪転印刷機1の付帯設備である。表面側カメラ群26aは、連続紙Wを介して一方のアウトフィードローラー52aと対向するよう設置され、裏面側カメラ群26bは、連続紙Wを介して他方のアウトフィードローラー52bと対向するよう設置されている。なお、自動見当調整装置は、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。また、表面側カメラ群26a及び裏面側カメラ群26bの設置位置も特に限定されるものではなく、例えばガイドローラーと対向する位置等の適宜の位置に配置することが可能である。
版胴微動調整機構28は、それぞれ、版胴23aの軸端部に設けられた適宜の見当調整モーター(図示せず)を備えており、見当調整モーターの駆動によって版胴23aを軸方向に移動させることが可能に構成されている。なお、版胴微動調整機構28は、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。
本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1は、印刷胴駆動手段24によって版胴23aの回転位相を調整することで、天地方向の見当ずれを修正可能に構成され、かつ、版胴微動調整機構28によって版胴23aを軸方向に移動させることで、左右方向の見当ずれを修正可能に構成されている。なお、版胴微動調整機構28として、版胴23aの軸方向の位置を調整可能な見当調整モーター等の手段と、版胴23aの回転位相を調整可能な見当調整モーター等の手段との双方を有する版胴微動調整機構を用いる場合には、版胴微動調整機構28によって天地方向の見当ずれと左右方向の見当ずれとの双方を修正する構成としても良い。このような版胴微動調整機構としては、種々の公知の版胴微動調整機構を採用することが可能である。
レールフレーム部50a(50b)は、各印刷部20a(20b)の上部(下流側)に位置し、各印刷部20a(20b)から送り出された倍幅の連続紙Wを2分の1幅の連続紙(以下、「半裁連続紙」という)に断裁し、ページ順に重ねて折部60まで導くよう構成されている。具体的には、各レールフレーム部50a(50b)は、印刷部20a(20b)から排出された倍幅の連続紙Wを牽引することでレールフレーム部50a(50b)の内部へ引き込むアウトフィードローラー機構51と、連続紙Wの走行方向に沿って連続紙Wの幅方向の中央部で断裁し、倍幅の連続紙Wを半裁連続紙とするスリッターナイフ54と、半裁連続紙を必要に応じて操作側(OS)から駆動側(DS)へ又は駆動側(DS)から操作側(OS)へ移動させるターンバー装置55と、半裁連続紙毎に設けられ、後述するレールフレーム制御部58の公知の経路長調整制御に基づき半裁連続紙の折部60までの経路長を変更することで、折部60における半裁連続紙の断裁位置を調整するよう構成されたアジャストローラー56とを備えている。なお、レールフレーム部50a(50b)は、アウトフィードローラー機構51を備えるものであれば、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。
アウトフィードローラー機構51は、最下流の第4印刷ユニット22dの出口に設けられ、連続紙Wを所定の引き率で牽引する一対のアウトフィードローラー52a,52bと、一対のアウトフィードローラー52a,52bを回転駆動させるアウトフィードローラー駆動手段53(図6参照)とを備えている。一対のアウトフィードローラー52a,52bは、最下流の第4印刷ユニット22dの出口の下流側における連続紙Wの走行が安定する位置に配されており、アウトフィードローラー駆動手段53が連結された一方のアウトフィードローラー52aの回転駆動力をプーリーベルト等を介して他方のアウトフィードローラー52bに伝達させることにより、同期して回転するよう構成されている。アウトフィードローラー駆動手段53は、印刷胴駆動手段24から独立してアウトフィードローラー52a,52bを回転駆動させる駆動モーター等から構成され、アウトフィードローラー52a,52bの表面速度(周速度)を版胴23aの表面速度(周速度)に対して加減速させることで、連続紙Wの引き率を調整可能(ドロー制御可能)に構成されている。ここで、引き率とは、版胴23aの表面速度を基準として、アウトフィードローラー52a,52bの表面速度を速く又は遅くするかを示す値であり、例えばアウトフィードローラー52a,52bの引き率が2.00%の場合には、アウトフィードローラー52a,52bが版胴23aの表面速度の102%の表面速度となるよう制御されることを意味する。
折部60は、レールフレーム部50a,50bから送り出された複数の半裁連続紙を重ね合わせて下流側のフォーマー部に送り出す折上ドラッグローラー61と、折上ドラッグローラー61によって重ね合わされた半裁連続紙を走行方向に沿って半裁連続紙の幅方向の中央部で縦折りするフォーマー板62と、縦折りされた半裁連続紙を幅方向(走行方向と直交する方向)に断裁して個々の枚葉状シート群を作成する鋸胴(図示せず)と、断裁された枚葉状シート群を幅方向に沿って横折りして折丁を作成する折胴(図示せず)と、排出口67から排出された折丁を下流側に搬送する搬送機構(図示せず)と、折部60のフレームに設けられ、折部60及びレールフレーム部50a,50bの駆動制御に用いる各種情報を設定入力可能な折機グラフィックパネル65とを備えている。なお、折部60は、種々の公知の構成を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。また、図示の例では、折上ドラッグローラー61及びフォーマー62が上下方向に並べて2段設けられる態様を例示したが、これに限定されず、折上ドラッグローラー61及びフォーマー板62の設置台数は任意に変更可能であり、例えば下段のみ設置されるとしても良い。折機グラフィックパネル65については、後述の制御的構成に関する説明において詳述する。
[オフセット輪転印刷機の制御構成]
次に、本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1の制御構成について、図2〜図8を用いて説明する。本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1は、図2に示すように、オフセット輪転印刷機1の全体的な制御を統括する主幹制御部(主幹盤)2を備えている。
主幹制御部2は、図2に示すように、適宜の輪転機専用ネットワークNWによって、給紙部10a,10bの後述する各給紙制御部16と、印刷部20a,20bの後述する各印刷制御部46,46、各印刷駆動制御部47,47及び各自動見当調整制御部48,48と、レールフレーム部50a,50bの後述するレールフレーム制御部58及びレールフレーム駆動制御部59と、折部60の後述する折機制御部63及び折機駆動制御部66と通信可能に接続されている。
給紙部10a,10bは、それぞれ、紙継ぎ動作を制御すると共に、紙継ぎ時に、印刷部20a(20b)の後述する印刷制御部46及び折部60の折機制御部63に対してそれぞれ紙継ぎ信号を出力するよう構成された給紙制御部16を備えている。
印刷部20a,20bは、図3に示すように、それぞれ、印刷部グラフィックパネル30を介して入力された各種設定情報に基づいて印刷部20a,20bの各構成要素を統括的に制御する印刷制御部(印刷機制御盤)46と、印刷駆動手段24の駆動制御を実行する印刷駆動制御部(印刷機電動機盤)47と、表面側カメラ群26a及び裏面側カメラ群26bによって読み取った見当マークの位置情報を処理して見当ずれ不良を判断する自動見当調整制御部(自動見当制御盤)48と、各種情報を格納する記憶部(図示せず)とを備えている。印刷制御部46と印刷駆動制御部47及び自動見当調整制御部48とは、輪転機専用ネットワークNWによって通信可能に接続されている。なお、図3における破線は、輪転機専用ネットワークNWを介して接続されることを意味している。
印刷制御部46は、自動見当調整制御部48からの見当調整信号に基づいて見当ずれを修正するフィードバック制御と、印刷部グラフィックパネル30を介して入力された設定値に基づいて見当ずれを修正するフィードフォワード制御とを選択的に実行可能に構成されている。
具体的には、印刷制御部46は、紙継ぎが行われていない通常時において、自動見当調整制御部48からの見当調整信号に基づくフィードバック制御を実行するよう構成されている。なお、自動見当調整制御部48からの見当調整信号に基づくフィードバック制御は、種々の公知のフィードバック制御と同様の制御方法及びプログラムに基づいて実行可能であるため、その詳細な説明を省略する。
また、印刷制御部46は、給紙部10a(10b)の給紙制御部16からの紙継ぎ信号に基づいて、フィードバック制御を一時的に停止させ、フィードバック制御からフィードフォワード制御に切り替えるよう構成されている。このフィードフォワード制御は、印刷部グラフィックパネル30を介して版胴23a毎に設定された遅延タイマー値、補正タイマー値及び補正動作方向に基づいて、第1〜第3印刷ユニット22a〜22cの各版胴微動調整機構28と、第1〜第3印刷ユニット22a〜22cの各印刷胴駆動手段24とによって第1〜第3印刷ユニット22a〜22cの各版胴23aを天地方向又は左右方向に強制的に移動させることによって実行される。
本実施形態において、遅延タイマーとは、給紙部10a(10b)の給紙制御部16から紙継ぎ信号が出力されてからフィードフォワード制御に切り替えるまでの時間をいう。この遅延タイマーは、適宜設定することが可能であるが、例えば、紙継ぎ信号が出力されてから連続紙Wの紙継ぎ部(粘着材によって旧巻取紙と新巻取紙とが二枚重ねとされた部位)が各版胴23aを通過するまでの時間とすることができる。また、補正タイマー値とは、版胴微動調整機構28及び印刷胴駆動手段24による各版胴23aの移動時間をいう。なお、本実施形態では、補正タイマー値とフィードフォワード制御の継続時間(すなわち、フィードバック制御を一時的に停止させてからフィードバック制御を再開させるまでの時間)とが一致するものとして説明するが、補正タイマー値とフィードフォワード制御の継続時間とが異なる値に設定されても良い。また、補正タイマー値に代えて、版胴微動調整機構28及び印刷胴駆動手段24による各版胴23aの補正量(移動量)を設定する構成としても良い。これら遅延タイマー値、補正タイマー値及び補正継続タイマー値は、計算値又は実測値等に基づいて適宜設定することが可能である。補正動作方向とは、各版胴23aを動作させる方向をいい、天方向及び地方向のいずれか一方を選択可能で、かつ、左方向及び右方向のいずれか一方を選択可能である。
印刷駆動制御部47は、予め定められた印刷速度で各版胴23aの回転駆動が実行されるよう各印刷駆動手段24を駆動制御すると共に、紙継ぎが行われた紙継ぎ時において、印刷制御部46からの制御信号に基づき、第1〜第3印刷ユニット22a〜22cの各版胴23aの回転位相が天方向又は地方向に調整されるよう印刷駆動手段24を駆動制御するよう構成されている。
自動見当調整制御部48は、表面側カメラ群26a及び裏面側カメラ群26bと電気的に接続されており、表面側カメラ群26a及び裏面側カメラ群26bから各色の見当マークに関する画像データをリアルタイムで取得可能に構成されている。自動見当調整制御部48は、表面側カメラ群26a及び裏面側カメラ群26bから取得した画像データを画像処理することで各見当マークのマーク間距離を特定し、該特定したマーク間距離が予め記憶部に格納された設定値以上であるか否かを判断することにより、見当ずれの発生を検出すると共に、見当ずれが生じている印刷ユニットの特定、見当ずれの方向及び見当ずれの量(見当マークのマーク間距離)を特定するよう構成されている。また、自動見当調整制御部48は、見当ずれを検出した際に、印刷制御部46に対して見当調整信号を出力するよう構成されている。なお、本実施形態に係る自動見当調整制御部48において、見当ずれが存在するか否かの上記判断処理は、種々の公知の判断処理と同様の方法及びプログラムに基づいて実行可能であるため、その詳細な説明を省略する。
記憶部は、印刷部グラフィックパネル30を介して版胴23a毎に設定された遅延タイマー値、補正タイマー値及び補正動作方向に関する情報と、フィードバック制御及びフィードフォワード制御を実行するための各種プログラムと、その他、印刷処理を実行する上で必要となる種々の情報やプログラム等が格納されている。
印刷部グラフィックパネル30は、所謂タッチパネルであり、図4及び図5に示すように、遅延タイマー値を設定するための遅延タイマー設定画面(図4参照)と、補正タイマー値を設定するための補正タイマー設定画面(図4参照)と、補正動作方向を設定するための補正動作方向設定画面(図5参照)とを含む種々の設定画面を表示可能に構成されている。
遅延タイマー設定画面は、天地方向に補正する場合の遅延タイマー設定画面と、左右方向に補正する場合の遅延タイマー設定画面とが個別に表示され、それぞれ異なる遅延タイマー値に設定できるよう構成されている。また、補正タイマー設定画面は、遅延タイマー設定画面と同様に、天地方向に補正する場合の補正タイマー設定画面と、左右方向に補正する場合の補正タイマー設定画面とが個別に表示され、それぞれ異なる補正タイマー値に設定できるよう構成されている。これら天地方向の遅延タイマー設定画面、左右方向の遅延タイマー設定画面、天地方向の補正タイマー設定画面及び左右方向の補正タイマー設定画面は、種々の設定入力画面とすることが可能であるが、例えば図4に示すような設定入力画面を採用することが可能である。
図4に示す設定入力画面は、遅延タイマー値又は補正タイマー値を設定する版胴を選択するための第1〜第6版胴選択ボタン31a〜31fと、選択された版胴に対する設定処理(設定値の変更処理)を開始するための変更ボタン33と、設定値を入力するための設定値表示領域34及び増減ボタン35と、入力された設定値を登録するための登録ボタン36と、設定処理を取り消すための取消ボタン37とが設けられている。
第1版胴選択ボタン31aは、第3印刷ユニット22cの連続紙Wの表側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第2版胴選択ボタン31bは、第3印刷ユニット22cの連続紙Wの裏側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第3版胴選択ボタン31cは、第2印刷ユニット22bの連続紙Wの表側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第4版胴選択ボタン31dは、第2印刷ユニット22bの連続紙Wの裏側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第5版胴選択ボタン31eは、第1印刷ユニット22aの連続紙Wの表側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第6版胴選択ボタン31fは、第1印刷ユニット22aの連続紙Wの裏側に配置された版胴23aを選択するためのボタンである。これら第1〜第6選択ボタン31a〜31fは、実際の第1〜第3印刷ユニットの積層順序及び連続紙Wに対する版胴の位置に整合するよう配置されることが、視認性向上及び誤入力防止の観点から好ましい。第1〜第6選択ボタン31a〜31fの近傍には、各版胴の現在の設定値を表示する現在設定地表示領域32a〜32fが設けられている。
図4に示す設定入力画面を用いて遅延タイマー値又は補正タイマー値を設定するためには、まず、第1〜第6版胴選択ボタン31a〜31fのいずれか1つを押下することによって設定対象となる版胴を選択し、変更ボタン33の押下によって選択された版胴に対する設定処理を開始する。次に、設定値表示領域34に表示される数値が所望の設定値となるよう増減ボタン35を操作し、設定値表示領域34に所望の設定値が表示された状態で登録ボタン36を押下すると共に変更ボタン33を押下する。これにより、選択された版胴に対して所望の遅延タイマー値又は補正タイマー値が登録される。
補正動作方向設定画面は、天方向又は地方向を選択するための天地方向設定画面と、左方向又は右方向を選択するための左右方向設定画面とが個別に表示され、それぞれ動作方向を選択できるよう構成されている。これら天地方向設定画面及び左右方向設定画面は、種々の設定入力画面とすることが可能であるが、例えば図5に示すような設定入力画面を採用することが可能である。なお、左右方向設定画面は、図5に示す天地方向設定画面の方向選択ボタン42a〜42fが、「天」選択ボタンが「左」選択ボタンに、「地」選択ボタンが「右」選択ボタンにそれぞれ変更になるのみであるため、その説明を省略する。
天地方向設定画面は、図5に示すように、補正動作方向を設定する版胴を選択するための第1〜第6版胴選択ボタン41a〜41fと、設定方向を選択するための方向選択ボタン42a〜42fと、選択された版胴に対する設定処理(設定方向の変更処理)を開始するための変更ボタン43と、設定処理を取り消すための取消ボタン44とが設けられている。
第1版胴選択ボタン41aは、第3印刷ユニット22cの連続紙Wの表側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第2版胴選択ボタン41bは、第3印刷ユニット22cの連続紙Wの裏側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第3版胴選択ボタン41cは、第2印刷ユニット22bの連続紙Wの表側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第4版胴選択ボタン41dは、第2印刷ユニット22bの連続紙Wの裏側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第5版胴選択ボタン41eは、第1印刷ユニット22aの連続紙Wの表側に配置された版胴23aを選択するためのボタンであり、第6版胴選択ボタン41fは、第1印刷ユニット22aの連続紙Wの裏側に配置された版胴23aを選択するためのボタンである。これら第1〜第6選択ボタン41a〜41fは、実際の第1〜第3印刷ユニットの積層順序及び連続紙Wに対する版胴の位置に整合するよう配置されることが、視認性向上及び誤入力防止の観点から好ましい。第1〜第6選択ボタン41a〜41fの近傍には、天方向を選択するための「天」選択ボタンと地方向を選択するための「地」選択ボタンとからなる方向選択ボタン42a〜42fが設けられている。
図5に示す天地方向設定画面を用いて補正動作方向を設定するためには、まず、変更ボタン33の押下により設定処理を開始させた後、第1〜第6版胴選択ボタン41a〜41fのいずれか1つを押下することによって設定対象となる版胴を選択する。次に、「天」選択ボタン又は「地」選択ボタンのいずれか一方を押下すると共に、変更ボタン33を押下する。これにより、選択された版胴のフィードフォワード制御時における回転位相の調整方向が設定される。なお、天地方向設定画面では、方向選択ボタン42a〜42fを非選択状態とすることにより、版胴を天方向及び地方向のいずれにも動作させない設定(未使用の設定)とすることも可能である。
レールフレーム部50a,50bは、図6に示すように、予め定められた各種設定情報又は適宜のフィードバック制御によりレールフレーム部50a,50bの各構成要素を統括的に制御するレールフレーム制御部(レールフレーム盤)58と、レールフレーム制御部58からの各種制御信号に基づいてレールフレーム部50a,50bの各構成要素の駆動手段を制御するレールフレーム駆動制御部(レールフレーム電動機盤)59と、各種情報を格納する記憶部(図示せず)とを備えている。レールフレーム制御部58とレールフレーム駆動制御部59とは、輪転機専用ネットワークNWによって通信可能に接続されている。なお、図6における破線は、輪転機専用ネットワークNWを介して接続されることを意味している。アウトフィードローラー機構51以外の構成要素に関する制御については、種々の公知の制御と同様であるため、その説明を省略する。
レールフレーム駆動制御部59は、折部60の折機制御部63からの引き率切換信号に基づいて、アウトフィードローラー機構51によって予め設定された通常時の引き率にて連続紙Wを牽引させる通常引き率制御(通常ドロー制御)と、通常時の引き率よりも低い引き率にて連続紙Wを牽引させる低引き率制御(低ドロー制御)とを選択的に実行可能に構成されている。
具体的には、レールフレーム駆動制御部59は、折部60の折機制御部63から引き率切換信号を受信した際に、一時的にアウトフィードローラー機構51による引き率を低下させるよう構成されている。また、レールフレーム駆動制御部59は、折部60の折機制御部63から引き率復帰信号を受信した際に、アウトフィードローラー機構51による引き率を段階的に(例えば3秒毎に0.01%ずつ)通常時の引き率に復帰させるよう構成されている。このような低引き率制御は、折機グラフィックパネル65を介してアウトフィードローラー機構51毎(印刷部20a,20b毎)に設定された通常時の引き率(引き率設定値)、引き率減算量(ドロー減算量)、制御開始部数及び制御中保持部数に基づいて実行される。
本実施形態において、引き率減算量とは、低引き率制御時に予め設定された通常時の引き率から減算する引き率の量をいう。制御開始部数とは、給紙部10a(10b)の給紙制御部16から紙継ぎ信号が出力されてから低引き率制御に切り替えるまでに上流側のアウトフィードローラー52aを通過する部数をいう。この制御開始部数は、低引き率制御の切り替えタイミングが印刷出口テンションの上昇タイミングとなるよう適宜設定することが可能であるが、例えば、紙継ぎ信号が出力されてから連続紙Wの紙継ぎ部(粘着材によって旧巻取紙と新巻取紙とが二枚重ねとされた部位)が上流側のアウトフィードローラー52aに到達するまでに上流側のアウトフィードローラー52aを通過する部数、すなわち、給紙部10a(10b)の自動紙継ぎ装置から上流側のアウトフィードローラー52aまでの距離部数とすることができる。また、制御中保持部数とは、低引き率制御を継続させる部数をいい、連続紙Wの紙継ぎ部が折部60を通過して安定したタイミングで通常時の引き率に復帰するよう適宜設定することが可能である。なお、制御開始部数及び制御中保持部数等の部数による設定に代えて、時間によって開始タイミング及び継続時間を設定する構成としても良い。これら制御開始部数及び制御中保持部数は、計算値又は実測値等に基づいて適宜設定することが可能である。
記憶部は、連続紙Wの搬送処理を実行する上で必要となる種々の情報やプログラム等が格納されている。
折部60は、図7に示すように、折機グラフィックパネル65及び折機操作盤64を介して入力された各種設定情報に基づいて折部60の各構成要素を統括的に制御する折機制御部(折機制御盤)63と、折機制御部63からの各種制御信号に基づいて折部60の各構成要素の駆動手段を制御する折機駆動制御部(折機電動機盤)66と、各種情報を格納する記憶部(図示せず)とを備えている。折機制御部63と折機駆動制御部66とは、輪転機専用ネットワークNWによって通信可能に接続されている。なお、図7における破線は、輪転機専用ネットワークNWを介して接続されることを意味している。折部60の各構成要素に関する制御については、種々の公知の制御と同様であるため、その説明を省略する。
折機制御部63は、輪転機専用ネットワークNWを介して受信した給紙制御部16からの紙継ぎ信号に基づいて、紙継ぎ信号を出力した給紙制御部16の給紙部10a(10b)に対応するレールフレーム駆動制御部59に対して、通常時の引き率よりも低い引き率に切り替えるための引き率切換信号を輪転機専用ネットワークNWを介して出力するよう構成されている。また、折機制御部63は、引き率切換信号を出力した後、所定の期間の経過後(所定の部数通過後)に、引き率切換信号を出力したレールフレーム駆動制御部59に対して、通常時の引き率に復帰させるための引き率復帰信号を出力するよう構成されている。折機制御部63は、折部60のカウンター(エンコーダー)と接続されており、該カウンターが計数した鋸胴又は折胴の回転数に基づいて、上流側のアウトフィードローラー52aを通過した部数を計数可能に構成されている。
折機グラフィックパネル65は、所謂タッチパネルであり、折部60の各構成要素を制御するために必要となる各種設定入力画面に加え、図8に示すように、アウトフィードローラー機構51の低引き率制御に関する情報を入力するための低引き率制御設定画面を表示可能に構成されている。
低引き率制御設定画面70は、図8に示すように、通常時の引き率(引き率設定値)を入力するための引き率設定値入力部72と、現在の引き率が表示される現在値表示領域74と、低引き率制御の実行有無を選択するための実行選択ボタン76と、引き率減算量(ドロー減算量)を入力するための引き率減算量入力部78と、制御開始部数を入力するための制御開始部数入力部80と、制御中保持部数を入力するための保持部数入力部82と、設定処理(設定値の変更処理)を開始するための変更ボタン84とが、アウトフィードローラー機構51毎(印刷部20a,20b毎)にそれぞれ設けられている。
引き率設定値入力部72、引き率減算量入力部78、制御開始部数入力部80及び保持部数入力部82は、それぞれ、押下された際にテンキーが表示され、該テンキーによって所望の数値を入力することが可能に構成されている。なお、これら引き率設定値入力部72、引き率減算量入力部78、制御開始部数入力部80及び保持部数入力部82は、予め設定された入力可能範囲内の数値のみを受け付けるよう構成されても良い。
低引き率制御設定画面70を用いて低引き率制御の設定をするためには、まず、設定対象となるアウトフィードローラー機構51側(印刷部20a又は印刷部20b)の変更ボタン84を押下することによって、変更ボタン84が押下された側のアウトフィードローラー機構51に関する設定処理を開始する。次に、引き率設定値入力部72に通常時の引き率を、引き率減算量入力部78に引き率の減算量を、制御開始部数入力部80に制御開始部数を、保持部数入力部82に制御中保持部数をそれぞれ入力する。これにより、変更ボタン84が押下された側のアウトフィードローラー機構51に関する低引き率制御の設定が登録される。また、実行選択ボタン76を押下して使用状態(実行状態)とすることで、紙継ぎ時に低引き率制御への切り替えが実行される。
記憶部は、折機グラフィックパネル65を介してアウトフィードローラー機構51毎(印刷部20a,20b毎)に設定された通常時の引き率(引き率設定値)、引き率減算量、制御開始部数及び制御中保持部数に関する情報と、引き率変更を実行するための各種プログラムと、その他、折丁の作成処理を実行する上で必要となる種々の情報やプログラム等が格納されている。
[紙継ぎ時の見当調整制御]
次に、本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1における紙継ぎ時の見当調整制御(印刷制御)について、図9〜図12に基づいて説明する。
まず、紙継ぎ時の見当調整制御を実行するための事前設定について、説明する。本実施形態に係る紙継ぎ時の見当調整制御では、図9に示す印刷部20a,20bの事前設定と、図10に示すアウトフィードローラー機構51の事前設定とが行われる。印刷部20a,20bの事前設定は、2つの印刷部20a,20bのそれぞれに設けられた印刷部グラフィックパネル30を介してそれぞれ行われ、アウトフィードローラー機構51の事前設定は、折部60の折機グラフィックパネル65を介して行われる。
印刷部20a(20b)の事前設定では、図9に示すように、まず、印刷部グラフィックパネル30の表示画面に表示された任意のメイン画面から紙継時の補正値設定メニューを選択する(S1)。これにより、印刷部グラフィックパネル30の表示画面上に天地方向に補正する場合の遅延タイマー設定画面と、左右方向に補正する場合の遅延タイマー設定画面とが順次表示されるため、これらの遅延タイマー設定画面を介して、版胴23a毎に遅延タイマー値を設定する(S2)。遅延タイマー設定画面による遅延タイマー値の登録が完了すると、印刷部グラフィックパネル30の表示画面上に天地方向に補正する場合の補正タイマー設定画面と、左右方向に補正する場合の補正タイマー設定画面とが順次表示されるため、これらの補正タイマー設定画面を介して、版胴23a毎に紙継ぎ時の補正タイマー値を設定する(S3)。補正タイマー設定画面による補正タイマー値の登録が完了すると、印刷部グラフィックパネル30の表示画面上に天方向又は地方向を選択するための天地方向設定画面と、左方向又は右方向を選択するための左右方向設定画面とが順次表示されるため、これら天地方向設定画面及び左右方向設定画面を介して、版胴23a毎に紙継ぎ時の補正動作方向を設定する(S4)。天地方向設定画面及び左右方向設定画面による補正動作方向の選択が完了すると、設定漏れの有無が判定され(S5)、設定漏れが存在する場合には、エラー表示等がなされ、不足箇所の入力又は選択が促される。一方、全ての入力及び選択が完了し、設定漏れが存在しない場合には、設定情報が記憶部に格納された上で、印刷部20a(20b)の事前設定が終了する。
アウトフィードローラー機構51の事前設定では、図10に示すように、まず、折機グラフィックパネル65の表示画面に表示された任意のメイン画面から紙継時の補正値設定メニューを選択する(S1´)。これにより、折機グラフィックパネル65の表示画面上に低引き率制御設定画面が表示される。低引き率制御設定画面には、アウトフィードローラー機構51毎(印刷部20a,20b毎)に各種入力部等が設けられているため、アウトフィードローラー機構51毎(印刷部20a,20b毎)に、制御開始部数の入力(S2´)、引き率減算量の入力(S3´)及び制御中保持部数の入力(S4´)を行い、各数値の設定を行う。各数値の設定が完了すると、設定漏れの有無が判定され(S5´)、設定漏れが存在する場合には、エラー表示等がなされ、不足箇所の入力又は選択が促される。一方、全ての入力及び選択が完了し、設定漏れが存在しない場合には、設定情報が記憶部に格納された上で、アウトフィードローラー機構51の事前設定が終了する。
次に、紙継ぎ時の見当調整制御について、説明する。本実施形態に係る紙継ぎ時の見当調整制御では、図11に示す印刷部20a,20bにおける見当調整制御と、図12に示すアウトフィードローラー機構51における引き率変更制御とが並行して行われる。なお、一方の印刷部20a及び一方のレールフレーム部50aのアウトフィードローラー機構51における引き率変更制御と、他方の印刷部20b及び他方のレールフレーム部50bのアウトフィードローラー機構51における引き率変更制御とは、それぞれ独立して実行される。
印刷部20a(20b)における見当調整制御では、図11に示すように、紙継ぎ動作が開始されるまでは、自動見当調整制御部48からの見当調整信号に基づく通常のフィードバック制御により、第1〜第3印刷ユニット22a〜22cの各版胴23aの見当ずれが自動的に調整される(S10)。なお、このような通常のフィードバック制御については、公知であるため、その説明を省略する。
そして、連続紙Wを繰り出している旧巻取紙Rの減少に伴い、給紙部10a(10b)において旧巻取紙Rから新巻取紙Rへの紙継ぎ動作が開始されると(S11)、給紙部10a(10b)の給紙制御部16から紙継ぎ信号が出力される(S12)。給紙制御部16から出力された紙継ぎ信号は、輪転機専用ネットワークNWを介して印刷部20a(20b)の印刷制御部46にリアルタイムに入力される。
印刷部20a(20b)の印刷制御部46は、紙継ぎ信号が入力されると、紙継ぎ信号が入力されてからの時間を計数し(S13)、この計数した時間が印刷部グラフィックパネル30を介して事前に設定された遅延タイマー値に到達したか否かを版胴23a毎にリアルタイムで判定する(S14)。また、印刷制御部46は、計数した時間が遅延タイマー値に到達したと判定した際に、遅延タイマー値に到達した版胴23aに対するフィードバック制御を一時的に停止させ(S15)、予め設定された見当ずれの予測値に基づくフィードフォワード制御に移行する(S16)。これにより、連続紙Wの紙継ぎ部(粘着材によって旧巻取紙と新巻取紙とが二枚重ねとされた部位)が各版胴23aを通過し、突発的かつ大きな見当ずれが発生するタイミングで、フィードバック制御からフィードフォワード制御に切り替えられる。
フィードフォワード制御が開始されると、印刷部グラフィックパネル30を介して事前に設定された補正動作方向に向けて、印刷胴駆動手段24による版胴23aの天地方向位置(回転位相)の調整と、版胴微動調整機構28による版胴23aの左右方向位置の調整とが開始される共に、これらの調整の開始からの時間を計数する(S17)。そして、この計数した時間が印刷部グラフィックパネル30を介して事前に設定された補正タイマー値に到達したか否かをそれぞれリアルタイムで判定し(S18)、計数した時間が補正タイマー値に到達したと判定した際に、印刷胴駆動手段24による版胴23aの天地方向位置(回転位相)の調整と、版胴微動調整機構28による版胴23aの左右方向位置の調整とを停止させ、フィードフォワード制御を終了させる(S19)。また、フィードフォワード制御の終了と同時に、通常のフィードバック制御を復帰(再開)させる(S20)。これにより、紙継ぎ動作が終了する(S21)。
次に、アウトフィードローラー機構51における引き率変更制御について、図12に基づいて説明する。アウトフィードローラー機構51における引き率変更制御では、紙継ぎ動作が開始されるまでは、予め定められた通常時の引き率にて連続紙Wを牽引させる通常引き率制御が実行される(S10´)。
そして、連続紙Wを繰り出している旧巻取紙Rの減少に伴い、給紙部10a(10b)において旧巻取紙Rから新巻取紙Rへの紙継ぎ動作が開始されると(S11´)、給紙部10a(10b)の給紙制御部16から紙継ぎ信号が出力される(S12´)。給紙制御部16から出力された紙継ぎ信号は、輪転機専用ネットワークNWを介してレールフレーム部50a(50b)のレールフレーム制御部58にリアルタイムに入力される。
レールフレーム部50a(50b)のレールフレーム制御部58は、紙継ぎ信号が入力されると、紙継ぎ信号が入力されてから上流側のアウトフィードローラー52aを通過した部数を計数し(S13´)、この計数した部数が折機グラフィックパネル65を介して事前に設定された制御開始部数に到達したか否かをリアルタイムで判定する(S14´)。また、レールフレーム制御部58は、計数した部数が制御開始部数に到達したと判定した際に、低引き率制御を開始する(S15´)。具体的には、レールフレーム制御部58は、アウトフィードローラー機構51の引き率を、通常時の引き率から折機グラフィックパネル65を介して事前に設定された引き率減算量を減算した引き率に切り替える。これにより、連続紙Wの紙継ぎ部がアウトフィードローラー機構51を通過し、突発的かつ大きなテンションが印刷部20a(20b)内の連続紙Wに付与されるタイミングで、通常時の引き率よりも低い引き率に切り替えられる。
低引き率制御が開始されると、低引き率制御が開始されてから上流側のアウトフィードローラー52aを通過した部数を計数し(S16´)、この計数した部数が折機グラフィックパネル65を介して事前に設定された制御中保持部数に到達したか否かをリアルタイムで判定する(S17´)。また、レールフレーム制御部58は、計数した部数が制御中保持部数に到達したと判定した際に、低引き率制御を終了し、アウトフィードローラー機構51の引き率を通常時の引き率に復帰させる(S18´)。これにより、紙継ぎ動作が終了する(S19´)。
以上のように、本実施形態に係る印刷制御方法では、紙継ぎ時に突発的に生じる大きな見当ずれの予測ずれ量を予め設定しておき、紙継ぎ時に、フィードバック制御を一時的に停止させた上で、予測ずれ量(予め定めた設定値)分だけ各版胴23aを天地方向及び左右方向に強制的に移動させるフィードフォワード制御を行い、強制移動後に通常のフィードバック制御を復帰させる。これにより、フィードバック制御のみによって見当ずれを徐々に修正する場合に比べて、見当ずれの調整時間を飛躍的に短縮することが可能となる。また、本実施形態に係る印刷制御方法では、フィードフォワード制御による各版胴23aの強制移動に加え、アウトフィードローラー機構51の引き率を通常時の引き率よりも低い引き率に切り替える低引き率制御を行い、その後、連続紙Wの紙継ぎ部が折部60を通過して安定したタイミングで通常時の引き率に復帰させる。これにより、連続紙Wの紙継ぎ部がレールフレーム部50a,50b及び折部60を通過する際に生じる急激なテンション上昇をアウトフィードローラー機構51の引き率の低下によって相殺乃至低減させることが可能となる。そして、このように見当ずれの調整時間を飛躍的に短縮すると共に、連続紙Wの紙継ぎ部に起因する急激なテンション変動を相殺乃至低減させることにより、損紙の発生を大幅に抑えることが可能となるため、ランニングコストの低減、紙資源の有効利用及び生産効率の向上を図ることができる。
以上のとおり、本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1は、連続紙Wに対して重ね刷りを行うよう構成された印刷部20a,20bと、複数の巻取紙Rを順次紙継ぎすることで印刷部20a,20bに対して連続紙Wを供給する給紙部10a,10bと、印刷部20a,20bの下流側に設けられ、印刷部20a,20bから排出された連続紙Wを牽引するよう構成されたアウトフィードローラー機構51,51とを備えたオフセット輪転印刷機1であって、印刷部20a,20bは、版胴23a及び版胴23aを回転駆動させる印刷胴駆動手段24をそれぞれが有する複数の印刷ユニット22a〜22dと、連続紙Wに対する各版胴23aの見当ずれを検出可能に構成された自動見当調整制御部48と、各印刷胴23a間の見当ずれを調整可能に構成された版胴微動調整機構28とを備え、アウトフィードローラー機構51,51は、連続紙Wを牽引するアウトフィードローラー52a,52bと、印刷胴駆動手段24から独立してアウトフィードローラー52a,52bを回転駆動させるアウトフィードローラー駆動手段53とを備え、アウトフィードローラー駆動手段53によって版胴23aの表面速度との相対速度を変化させることにより、連続紙Wの引き率を調整可能に構成されており、給紙部10a,10bは、旧巻取紙Rから新巻取紙Rへの紙継ぎ時に紙継ぎ信号を出力するよう構成されており、印刷部20a,20bは、自動見当調整制御部48が検出した見当ずれに基づいて該見当ずれを修正するフィードバック制御と、予め定めた設定値に基づいて見当ずれを修正するフィードフォワード制御とを選択的に実行可能に構成され、紙継ぎ信号に基づき、フィードバック制御からフィードフォワード制御に切り替えるよう構成されており、アウトフィードローラー機構51は、紙継ぎ信号に基づき、予め設定された通常時の引き率よりも低い引き率で連続紙Wを牽引するよう構成されている。
このように構成されたオフセット輪転印刷機1によれば、上述した本実施形態に係る印刷制御方法を実行することが可能となるため、上述したとおり、見当ずれの調整時間を飛躍的に短縮させることが可能となると共に、連続紙Wの紙継ぎ部に起因する急激なテンション変動を相殺乃至低減させることが可能となり、これにより、損紙の発生を大幅に抑え、ランニングコストの低減、紙資源の有効利用及び生産効率の向上を図ることが可能となる。また、本実施形態に係るオフセット輪転印刷機1は、自動紙継ぎを実行可能に構成された給紙部と、連続紙に対して重ね刷りを行うことが可能で、かつ、印刷胴間の見当ずれを調整可能に構成された印刷部と、印刷部の下流側に配されたアウトフィードローラーとを備える既存のシャフトレス輪転印刷機を流用することが可能であるため、設備コストを飛躍的に抑えることが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態の説明では、版胴23aが所謂4(W)×1(L)型の一本胴(1倍胴)であるものとして説明したが、図13に示すように、版胴23aとして所謂4(W)×2(L)型の2倍版胴23a´を用いたオフセット輪転印刷機1´とすることも可能である。また、このような2倍版胴23a´として、幅方向に分割された分割版胴(所謂シェル版胴)を用いる場合には、分割された版胴のそれぞれに見当調整モーター等の移動手段を設け、分割された版胴を他の分割された版胴と独立して周方向(天地方向)及び軸方向(左右方向)に移動可能とすることが好適である。このような構成によれば、分割された版胴毎に自動見当調整を実行することが可能となる。なお、この場合には、分割された版胴毎に上述の「紙継ぎ時の見当調整制御を実行するための事前設定」を行い、分割された版胴毎に上述の「紙継ぎ時の見当調整制御」が実行されることとなる。
また、上述した実施形態では、遅延タイマー設定画面、補正タイマー設定画面及び補正動作方向設定画面が印刷部グラフィックパネル30に表示され、低引き率制御設定画面70が折機グラフィックパネル65に表示されるものとして説明したが、これに限定されず、印刷部グラフィックパネル30及び折機グラフィックパネル65のいずれか一方のみに表示されるとしても良いし、主幹グラフィックパネル(図示せず)等の他の画面に表示されるものとしても良い。
さらに、上述した実施形態では、フィードバック制御とフィードフォワード制御との切り替え制御を印刷部20a,20bの印刷制御部46が実行し、アウトフィードローラー機構51の引き率変更制御を折部60の折機制御部63が実行するものとして説明したが、これに限定されず、これら切り替え制御及び引き率変更制御の双方を印刷制御部46又は折機制御部63が輪転機専用ネットワークNWを介して実行する構成としても良いし、印刷制御部46及び折機制御部63以外の制御部が輪転機専用ネットワークNWを介して実行する構成としても良い。
さらに、上述した実施形態では、1段目(最上流側)にシアン色の印刷を施す第1印刷ユニット22aが配置され、以下順にマゼンタ色の印刷を施す第2印刷ユニット22b、イエロー色の印刷を施す第3印刷ユニット22c及びブラック色の印刷を施す第4印刷ユニット22dが積み重ねられることで印刷部20a(20b)が構成されるものとして説明したが、これに限定されず、ブラック色の印刷を施す第4印刷ユニット22dを1段目に配置し、以下順にシアン色の印刷を施す第1印刷ユニット22a、マゼンタ色の印刷を施す第2印刷ユニット22b及びイエロー色の印刷を施す第3印刷ユニット22cが積み重ねられることで印刷部20a(20b)が構成されるとしても良い。このように基準胴となる第4印刷ユニット22dが1段目に配置される場合には、フィードフォワード制御における各版胴23a,23a´の天地方向及び左右方向の補正動作方向が、基準胴となる第4印刷ユニット22dが4段目に配置される場合における補正動作方向と逆方向に設定されることとなる。
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1,1´ オフセット輪転印刷機、10a,10b 給紙部、20a,20b 印刷部、22a〜22d 印刷ユニット、23a,23a´ 印刷胴、24 印刷胴駆動手段、51 アウトフィードローラー機構、52a,52b アウトフィードローラー、53 アウトフィードローラー駆動手段、R 巻取紙、W 連続紙

Claims (2)

  1. 連続紙に対して重ね刷りを行うよう構成された印刷部と、
    複数の巻取紙を順次紙継ぎすることで前記印刷部に対して前記連続紙を供給する給紙部と、
    前記印刷部の下流側に設けられ、前記印刷部から排出された前記連続紙を牽引するよう構成されたアウトフィードローラー機構と
    を備えたオフセット輪転印刷機であって、
    前記印刷部は、版胴及び該版胴を回転駆動させる印刷胴駆動手段をそれぞれが有する複数の印刷ユニットと、前記連続紙に対する各版胴の見当ずれを検出可能に構成された自動見当調整制御部と、各版胴間の見当ずれを調整可能に構成された版胴微動調整機構とを備え、
    前記アウトフィードローラー機構は、前記連続紙を牽引するアウトフィードローラーと、前記印刷胴駆動手段から独立して前記アウトフィードローラーを回転駆動させるアウトフィードローラー駆動手段とを備え、該アウトフィードローラー駆動手段によって前記版胴の表面速度との相対速度を変化させることにより、前記連続紙の引き率を調整可能に構成されており、
    前記給紙部は、旧巻取紙から新巻取紙への紙継ぎ時に紙継ぎ信号を出力するよう構成されており、
    前記印刷部は、前記自動見当調整制御部が検出した見当ずれに基づいて該見当ずれを修正するフィードバック制御と、予め定めた設定値に基づいて見当ずれを修正するフィードフォワード制御とを選択的に実行可能に構成され、前記紙継ぎ信号に基づき、前記フィードバック制御から前記フィードフォワード制御に切り替えるよう構成されており、
    前記アウトフィードローラー機構は、前記紙継ぎ信号に基づき、予め設定された通常時の引き率よりも低い引き率で前記連続紙を牽引するよう構成されている
    ことを特徴とするオフセット輪転印刷機。
  2. 請求項1に記載のオフセット輪転印刷機を用いて行う印刷制御方法であって、
    前記紙継ぎ信号に基づいて、前記フィードバック制御から前記フィードフォワード制御に切り替える制御切り替え工程と、前記アウトフィードローラー機構の引き率を通常時の引き率よりも低い引き率に変更する引き率変更工程とを実行する
    ことを特徴とするオフセット輪転印刷機の印刷制御方法。
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