JP2017131385A - シーリングプレート - Google Patents
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Abstract
【課題】天井穴に対する感熱開放継手等の上下方向の設置位置に多少のばらつきがあっても、一様にシーリングプレートのカバー部と天井板下面との間に隙間ができないように天井穴を塞ぐことができるシーリングプレートを提供する。【解決手段】開口部の周囲においてカバー部2から直角方向へ立ち上がる複数の長係止部3と短係止部4を設けて、その開口部の側の面に係止突起を設けた。これにより、長係止部3と短係止部4のいずれかによってシーリングプレート1を感熱開放継手7等に固定することができる。そのため、感熱開放継手7等の取り付け高さの誤差がある程度大きくてもシーリングプレート1を感熱開放継手7等に取り付けることができる。【選択図】図4
Description
本発明は、感熱開放継手等に取付けられ、天井に形成された取付穴の内側面と前記感熱開放継手等の外側面との隙間を前記天井の下側から覆うシーリングプレートに関する。
従来、感熱部を有した閉鎖型スプリンクラヘッドに用いられるシーリングプレートが知られている。このシーリングプレートは、天井板に形成された天井穴の内側面とスプリンクラヘッドの外側面との隙間を、天井板の下側から覆うものであり、シーリングプレート上部に形成された円筒状本体をスプリンクラヘッドに固定して、下部に形成された皿状プレートにより天井板とスプリンクラヘッドの隙間を覆うものである(例えば、特許文献1,2参照)。
一方、感熱部が無い開放型スプリンクラヘッドと、感熱部を有した感熱開放継手とを具えた消火設備が開発されている。この消火設備では、一つまたは複数の開放型スプリンクラヘッドを感熱開放継手から配管し、感熱開放継手で熱を感知した際に開放型スプリンクラヘッドから消火薬剤を放出する。ところで、閉鎖型スプリンクラヘッド、開放型スプリンクラヘッドや感熱開放継手等は天井裏の固定部材によって固定されるが、天井穴に対して正確な位置に取り付けることは難しい。そのため、天井穴を大きめに開けた上で、隙間をシーリングプレートで覆っていた。これにより、感熱開放継手等の水平方向の取り付け誤差により天井穴との隙間が均一でない場合でも、隙間がシーリングプレートに覆われるため室内の美観を損ねることはなく、天井裏の粉塵などが室内に入り込むことも防げた。
特許文献1,2のシーリングプレートは円筒状本体の内側上部に設けた雌ネジをスプリンクラヘッドの外側に設けた雄ネジに螺入して固定することができる。しかし、特許文献1,2のシーリングプレートはネジ同士の係合によって調整できる上下幅が狭い。そのため、スプリンクラヘッドの取り付け位置と天井面との誤差が大きい場合には、シーリングプレートと天井板の間に隙間が生じたり、雄ネジに雌ネジが届かずシーリングプレートの取り付け自体に支障が生じたりしてしまう。
また、特許文献1,2のシーリングプレートでは、スプリンクラヘッドを天井裏で固定する際にわずかの傾きがあっても、天井面との間に隙間が生ずることになる。さらに、感熱開放継手の接続口のような側面から突出する部分がある場合、特許文献1,2のシーリングプレートの構造では上部が突出部分に干渉し、それ以上螺入させることができず天井面との間に隙間が開いてしまう場合がある。また、特許文献1,2のシーリングプレートでは、作業者がねじ込みによってシーリングプレートを固定しなくてはならず、作業に手間が生じる。
本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、以下の構成を有する。
(1)本発明は、開口部を有したカバー部と、前記開口部の周囲において前記カバー部から直角方向へ立ち上がる複数の長係止部と、前記開口部の周囲において前記カバー部から直角方向へ立ち上がり、立ち上がり方向の長さが前記長係止部より短い複数の短係止部と、を備え、前記長係止部と前記短係止部は前記開口部の側に係止突起を有し、前記長係止部は2つの前記短係止部の間に設けられ、前記短係止部は2つの前記長係止部の間に設けられることを特徴とするシーリングプレートである。
本発明によって、感熱開放継手等の設置位置が高く天井面からの突出が小さい場合は、長係止部によりシーリングプレートを感熱開放継手等に取り付け、隙間を塞ぐことができる。また感熱開放継手等の設置位置が低く天井面からの突出が大きい場合は、シーリングプレートを深く嵌めることで、短係止部により感熱開放継手等に取り付けて隙間を塞ぐことができる。このとき、感熱開放継手のように横方向に突出した接続口等がある場合でも、突出部分を避けるように長係止部を嵌め込むことにより、シーリングプレートを取り付けることができる。このため、天井穴に対する感熱開放継手等の上下方向の設置位置に多少のばらつきがあっても、一様にシーリングプレートのカバー部と天井板下面との間に隙間ができないように天井穴を塞ぐことができる。
また本発明によると、感熱開放継手等の取り付けに若干の傾きが生じてしまった場合でも、感熱開放継手等に設けられた取付溝に対して、2つ以上の係止部の係止突起がそれぞれ上下にずれて係合することで、カバー部が天井面と平行になり隙間なく取り付けることができる。
さらに、シーリングプレートを取り外す際には、作業者がシーリングプレートを回転させることにより長係止部の先端部が感熱開放継手の接続口周辺等に押し付けられて外側に広がるとともに、下方へ押圧される。これにより、係止突起が感熱開放継手等から外れてシーリングプレートを取り外すことができる。
さらに、シーリングプレートを取り外す際には、作業者がシーリングプレートを回転させることにより長係止部の先端部が感熱開放継手の接続口周辺等に押し付けられて外側に広がるとともに、下方へ押圧される。これにより、係止突起が感熱開放継手等から外れてシーリングプレートを取り外すことができる。
(2)また、本発明は、前記短係止部は、前記カバー部の側に間隙を有することを特徴とする(1)のシーリングプレートである。
本発明によって、感熱開放継手等の取付溝に係合する短係止部の係止突起部分が外側に広がりやすくなるため、作業者はシーリングプレートを感熱開放継手等に取り付けやすく、取り外しやすい。
(3)また、本発明は、前記長係止部は、前記カバー部の側に幅広部を有し、先端側に幅狭部を有することを特徴とする(1)または(2)のシーリングプレートである。
本発明によって、感熱開放継手等に接続するときに、長係止部の幅狭部の幅が狭いため、突出した接続口等を避けやすく嵌め込みやすい。さらに、長係止部の幅広部が幅広の曲面であることから長係止部の外側への広がりが適度に抑制されて、長係止部により感熱開放継手等に係止されている際にシーリングプレートが外れてしまうことがない。
(4)また、本発明は、前記長係止部は、前記幅広部と前記幅狭部の間において、前記開口部の円周方向にテーパー状の肩部を有することを特徴とする(3)のシーリングプレートである。
長係止部の外側への押圧に対し、幅広部は幅が広いために弾力が強く、幅狭部は幅が狭いために弾力が弱い。幅狭部を上下に長くすると、幅狭部の係止突起による係合の際に感熱開放継手等を締め付ける弾力が弱くなり、シーリングプレートが脱落するおそれがある。これを避けるため、できるだけ幅広部を上下に長くし弾力を確保するのが望ましい。しかし、幅広部を長くしすぎると幅広部の上端の一部が感熱開放継手の接続口の周辺等に干渉し、設置の際に不都合が生じる可能性がある。
これに対して本発明では、幅広部と幅狭部の間にテーパー状の肩部を設けることで、幅狭部の係止突起による係合の際に必要な弾力を確保することができ、感熱開放継手等からシーリングプレートが脱落しないように締め付けることができる。また下方の係止突起による係合の際、幅狭部が感熱開放継手の接続口等を避けて上方へ入り込んだときに、テーパー状の肩部が接続口に当たった際に回転を促すため、幅広部の上端が感熱開放継手の接続口に干渉するのを防止できる。
また、シーリングプレートを取り外す際には、作業者がシーリングプレートを回転させることにより肩部が感熱開放継手の接続口周辺等に押し付けられて外側に広がるとともに、下方へ押圧される。これにより、係止突起が感熱開放継手等から外れてシーリングプレートを取り外すことができる。
これに対して本発明では、幅広部と幅狭部の間にテーパー状の肩部を設けることで、幅狭部の係止突起による係合の際に必要な弾力を確保することができ、感熱開放継手等からシーリングプレートが脱落しないように締め付けることができる。また下方の係止突起による係合の際、幅狭部が感熱開放継手の接続口等を避けて上方へ入り込んだときに、テーパー状の肩部が接続口に当たった際に回転を促すため、幅広部の上端が感熱開放継手の接続口に干渉するのを防止できる。
また、シーリングプレートを取り外す際には、作業者がシーリングプレートを回転させることにより肩部が感熱開放継手の接続口周辺等に押し付けられて外側に広がるとともに、下方へ押圧される。これにより、係止突起が感熱開放継手等から外れてシーリングプレートを取り外すことができる。
本発明によれば、天井穴に突出して取り付けられた部材の周囲の隙間を、容易に塞ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形が行われてもよい。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
なお、説明の便宜のため、シーリングプレート1を設置した状態での上下方向を「上下」と称することとする。また、シーリングプレート1の開口部5がある中心方向を「内側」、開口部5から離れる方向を「外側」とし、開口部5を中心とする円に沿った方向を「円周方向」とする。
なお、説明の便宜のため、シーリングプレート1を設置した状態での上下方向を「上下」と称することとする。また、シーリングプレート1の開口部5がある中心方向を「内側」、開口部5から離れる方向を「外側」とし、開口部5を中心とする円に沿った方向を「円周方向」とする。
図1は、本発明の実施形態におけるシーリングプレート1を斜め上方から見た斜投影図であり、図2は、本発明の実施形態におけるシーリングプレート1の上面図と断面図である。図2(a)は上面図を、図2(b)は図2(a)におけるA−A線での断面図を、図2(c)は図2(a)におけるB−B線での断面図を示す。また、図3は、本発明の実施形態におけるシーリングプレート1の長係止部3と短係止部4の部分拡大図および切断部端面図である。図3(a)は図2(b)における長係止部3のC−C線での拡大図、図3(b)は図3(a)におけるD−D線での切断部端面図であり、図3(c)は図2(c)における短係止部4のE−E線での拡大図、図3(d)は図3(c)におけるF−F線での切断部端面図である。図4は、本発明の実施形態におけるシーリングプレート1の設置状態の側面図であり、天井板8のみを切断部端面で記載している。なお、図4では、接続口71に接続される配管は省略している。図5,図6については、後述する。
本発明の実施形態におけるシーリングプレート1は、弾性を持った樹脂などの素材で作られ、感熱開放継手7を天井から突出させて設置した際に生じる隙間を塞ぐために用いられる。図1の斜投影図に示すように、シーリングプレート1の中心には、感熱開放継手7を嵌め込む円形の開口部5が設けられており、開口部5の周囲には天井穴81の隙間を塞ぐための円盤状のカバー部2が設けられている。また、カバー部2の内側からは開口部5に面して、直角方向へ立ち上がるように、四つの長係止部3と、長係止部3より上下幅の短い四つの短係止部4が交互に並んで設けられており、感熱開放継手7に嵌め込む際の係合に用いられる。
図1,2に示すようにカバー部2の上面には、外周部に沿って外円リブ21が、内周部に沿って内円リブ23が設けられており、外円リブ21と内円リブ23の間に中円リブ22が設けられている。図2(b),(c)の断面図に示すとおり、外円リブ21、中円リブ22、内円リブ23は、カバー部2の他の部分より厚く形成されており、外円リブ21と中円リブ22の上端は同じ高さ、内円リブ23の上端はそれよりも高い位置になっている。カバー部2の下面は、外円リブ21から内円リブ23に向かってすり鉢状に低くなっている。外円リブ21,中円リブ22、内円リブ23は、開口部5と中心を共有する同心円状に形成されている。
内円リブ23の内側には、四つの長係止部3と四つの短係止部4が、図1および図2(b),(c)に示すようにカバー部2から直角方向へ立ち上がるように開口部5の周囲に交互に並んで設けられている。長係止部3と短係止部4は共に、開口部5の中心を軸とする同一径の円筒から切り出したような、曲面状の板により形成されている。短係止部4の上下方向の長さは、長係止部3より短い。また、隣り合う長係止部3と短係止部4は、開口部5の円周上で45度の角度となる位置に配置され、細い切れ込み6により分離されている。
長係止部3は、開口部5の周りに、90度ずつの角度で均等に配置されており、図3(a)に示されるように円周方向(図の左右方向)で対称の形状をしている。さらに図3(a),図3(b)に示されるように、長係止部3は下方のカバー部2の側に、内円リブ23に繋がる幅が広い幅広部31を有し、上方の先端側に幅が狭い幅狭部32を有している。幅広部31と幅狭部32の間には、円周方向の側面がハの字形のテーパー状に形成された肩部33が形成されている。また、幅狭部32の上端である先端部34は、円周方向の側面にハの字形にテーパーが形成されているとともに、内側にもテーパー状の斜面が形成されている。
シーリングプレート1は、係止のための突起である係止突起が感熱開放継手7の溝に嵌り込むことで係止がなされ、固定される。図3(a)に示すように、長係止部3の内側には幅広部31から肩部33にかけて、複数の係止突起からなる中間部係止突起35が設けられており、肩部33から幅狭部32にかけて、複数の係止突起からなる上部係止突起36が設けられている。中間部係止突起35および上部係止突起36に設けられた複数の係止突起は、ともに円周方向に長い形状であり、図3(a),図3(b)のように、個々の係止突起は中間部係止突起35よりも上部係止突起36の方が大きく内側へ突出している。また、上部係止突起36の方が係止突起の密度が高い。
長係止部3の外側への押圧に対し、幅広部31は幅が広いために弾力が強く、幅狭部32は幅が狭いために弾力が弱い。幅狭部32を上下に長くすると、幅狭部32の上部係止突起36による係合の際に感熱開放継手7を締め付ける弾力が弱くなり、シーリングプレート1が脱落するおそれがある。これを避けるため、できるだけ幅広部31を上下に長くし弾力を確保するのが望ましい。しかし、幅広部31を長くしすぎると幅広部31の上端の一部が感熱開放継手7の接続口71の周辺に干渉し、設置の際に不都合が生じる可能性がある。
本実施形態では、幅広部31と幅狭部32の間にテーパー状の肩部33を設けることで、幅狭部32の上部係止突起36による係合の際に必要な弾力を確保することができ、感熱開放継手7からシーリングプレート1が脱落しないように締め付けることができる。また中間部係止突起35や短係止部4の下部係止突起45による係合の際、幅狭部32が感熱開放継手7の接続口71を避けて上方へ入り込んだときに、テーパー状の肩部33が接続口71の周辺に当接してシーリンクプレート1の回転を促すため、幅広部31の上端が感熱開放継手7の接続口71の周辺に干渉するのを防止できる。
本実施形態では、幅広部31と幅狭部32の間にテーパー状の肩部33を設けることで、幅狭部32の上部係止突起36による係合の際に必要な弾力を確保することができ、感熱開放継手7からシーリングプレート1が脱落しないように締め付けることができる。また中間部係止突起35や短係止部4の下部係止突起45による係合の際、幅狭部32が感熱開放継手7の接続口71を避けて上方へ入り込んだときに、テーパー状の肩部33が接続口71の周辺に当接してシーリンクプレート1の回転を促すため、幅広部31の上端が感熱開放継手7の接続口71の周辺に干渉するのを防止できる。
短係止部4は、開口部5の周りに90度ずつの角度で均等に配置されており、図3(c)のように円周方向で対称の形状をしている。短係止部4の円周方向の両端には、最下部で内円リブ23に繋がる脚部41が、短係止部4の上方には、2つの脚部41の間を接続する接続部42が設けられ、短係止部4の中央には、接続部42の中央部から下垂して、脚部41と内円リブ23との間に間隙43を有する下垂部44が設けられている。長係止部3の幅広部31と短係止部4の脚部41の間は切れ込み6により隔てられている。
図3(c),図3(d)で示されるように、下垂部44には、円周方向に長い形状の1つの係止突起からなる下部係止突起45が設けられている。下部係止突起45は、中間部係止突起35の係止突起と同じ大きさで形成され、中間部係止突起35の最下部の係止突起から、中間部係止突起35の係止突起の上下間隔と同じ間隔で下方に設けられている。
図3(c),図3(d)で示されるように、下垂部44には、円周方向に長い形状の1つの係止突起からなる下部係止突起45が設けられている。下部係止突起45は、中間部係止突起35の係止突起と同じ大きさで形成され、中間部係止突起35の最下部の係止突起から、中間部係止突起35の係止突起の上下間隔と同じ間隔で下方に設けられている。
<シーリングプレート1の設置>
図4のように、シーリングプレート1は感熱開放継手7が設けられる天井穴81に設置する。感熱開放継手7は前もって、感熱部72が天井板8の下方に突出した状態で、天井裏の図示しない構造により固定する。そして、シーリングプレート1を、長係止部3と短係止部4を上にした状態で室内側から感熱開放継手7に取り付ける。このとき天井穴81の中心から感熱開放継手7の中心が多少ずれていても、はじめに開ける天井穴81をカバー部2より小さくしておくことにより、感熱開放継手7の周りの天井穴81の隙間を塞ぐことができる。シーリングプレート1は長係止部3の内側に設けた上部係止突起36、中間部係止突起35または短係止部4の内側に設けた下部係止突起45により感熱開放継手7に取り付けられる。
図4のように、シーリングプレート1は感熱開放継手7が設けられる天井穴81に設置する。感熱開放継手7は前もって、感熱部72が天井板8の下方に突出した状態で、天井裏の図示しない構造により固定する。そして、シーリングプレート1を、長係止部3と短係止部4を上にした状態で室内側から感熱開放継手7に取り付ける。このとき天井穴81の中心から感熱開放継手7の中心が多少ずれていても、はじめに開ける天井穴81をカバー部2より小さくしておくことにより、感熱開放継手7の周りの天井穴81の隙間を塞ぐことができる。シーリングプレート1は長係止部3の内側に設けた上部係止突起36、中間部係止突起35または短係止部4の内側に設けた下部係止突起45により感熱開放継手7に取り付けられる。
前述のように、感熱開放継手7は天井裏の図示しない構造により固定されるが、感熱開放継手7を固定する作業において、天井板8からの突出量を誤差無く一定にすることは難しい。しかしながら、感熱開放継手7の天井板8からの突出量が異なっていても、本発明のシーリングプレート1は感熱開放継手7に取り付けることができる。
図5は、本発明の実施形態における感熱開放継手7の天井面からの突出量が小さい場合の模式図であり、上部係止突起36の係合によってシーリングプレート1が固定されている。感熱開放継手7は側面図で、シーリングプレート1は切断部端面で表している。
シーリングプレート1を取り付ける際は、まず、作業者がシーリングプレート1を室内側から感熱開放継手7の周囲に押し込み、長係止部3の先端部34に設けられた内側上部の斜面(図3(b)参照)に、感熱開放継手7の取付溝部73を当接させて長係止部3を押し広げる。その後さらに押し込むことによって、カバー部2の外円リブ21が天井穴81の周辺の天井板8に当接する。そのとき、長係止部3の弾性により上部係止突起36が四方から取付溝部73に嵌り込んで、シーリングプレート1が固定され、天井穴81の隙間が塞がれて、図5のように取り付けることができる。
上部係止突起36における係止突起の上下間隔は、感熱開放継手7の取付溝部73に複数本設けられた溝の間隔と等しくなっているため、図5に示すように、係止突起が隙間なく溝に係合する。長係止部3は下部において、外側に拡がらない内円リブ23に接続されているが、上方部分は切れ込み6があるため(図3(a)参照)外側に拡がることができ、弾力も弱い。長係止部3の上部係止突起36の位置では内円リブ23から離れているため溝へ押し付ける弾力が弱いが、係止突起と溝が多く係合することにより弾力の弱さを補っている。そのため、シーリングプレート1を、感熱開放継手7の取付溝部73に十分な強度で固定することができる。
感熱開放継手7の突出量が中程度の場合は、作業者はシーリングプレート1を感熱開放継手7に沿って上の方向にさらに押し込み、中間部係止突起35により感熱開放継手7に係合させて固定する。図3(a),図3(b)に示すように、中間部係止突起35における係止突起の上下の配置間隔は、上部係止突起36における係止突起の配置間隔の2倍になっており、係止突起の高さは低い。中間部係止突起35の位置では、長係止部3が取り付けられている内円リブ23に近いことから、取付溝部73へ押し付ける弾力が強い。そのため、上部係止突起36よりも係止突起の高さを小さく、数を少なくして、シーリングプレート1の取り付けや取り外しを行いやすくしている。
感熱開放継手7の天井穴81からの突出量がある程度大きい場合、作業者がシーリングプレート1を感熱開放継手7に沿って上の方向へまっすぐ押し込むと、長係止部3の先端部34が感熱開放継手7の接続口71に干渉する可能性がある。そのような場合にシーリングプレート1を水平方向に少し回転させて押し込むことで、図4のように長係止部3が隣り合う接続口71の間に入り込むようになっている。これは、長係止部3において先端部34の円周方向側面に設けられたテーパー(図3(a)参照)が接続口71の周辺に押し付けられることによってシーリングプレート1の回転を促し、長係止部3が接続口71の真下の位置からずれることによる。そのため、作業者は接続口71と長係止部3の位置関係を確認せずにシーリングプレート1の取り付け作業を行うことができる。
図6は、本発明の実施形態における感熱開放継手7の突出量が大きい場合の模式図であり、下部係止突起45の係合によってシーリングプレート1が固定されている。感熱開放継手7は側面図で、シーリングプレート1は切断部端面で表している。図6のように取り付ける際は、まず、作業者がシーリングプレート1を室内側から感熱開放継手7に沿って上の方向に押し込む。感熱開放継手7の突出量が大きいとき、長係止部3の係止突起による係合ではシーリングプレート1のカバー部2と天井板8との間に隙間が生じてしまう。そこで、さらにシーリングプレート1を押し込み、カバー部2が天井板8に接するようにする。こうして、短係止部4の下部係止突起45を取付溝部73のいずれかの溝に係合させてシーリングプレート1を感熱開放継手7に固定することができる。
短係止部4には、図3(c)に示すように間隙43に囲まれた下垂部44の内側の面に下部係止突起45が設けられており、図3(d)のように下垂部44の下部は内円リブ23に固定されておらず、中部から下部にかけての側方は脚部41に接続していない。そのため、感熱開放継手7の取付溝部73により下部係止突起45が外方へ押された際に、下部係止突起45のある下垂部44の下端が外側へ移動することができ、その後、下部係止突起45が取付溝部73に嵌まる。このように短係止部4は、間隙43によって、感熱開放継手7の取付溝部73に係合する下部係止突起45の部分で外側に広がりやすくなるため、作業者はシーリングプレート1の取り付けや取り外しを行いやすい。また、下部係止突起45の位置は弾力による締め付けが強いため、係止突起が1つであり低い形状であっても、またさらに間隙43に囲まれていても、十分な強度で固定できる。
図6に示すように、短係止部4は高さが低いため、シーリングプレート1の取り付けの際に接続口71と干渉しない。このとき、短係止部4は接続口71の真下に位置する。一方、長係止部3は、この際に図4のように感熱開放継手7の接続口71の間に位置するので、短係止部4による固定の際に障害とならない。
シーリングプレート1は、感熱開放継手7に固定する際に、上述した上部係止突起36、中間部係止突起35、下部係止突起45の、上下に広い範囲の係止突起を利用できる。そのため、感熱開放継手7が天井穴81の深い位置にあっても浅い位置にあっても、シーリングプレート1によって天井穴81を塞ぐことができる。
また、シーリングプレート1は、特許文献1,2のシーリングプレートのようにネジ込みによって固定されるのではなく、嵌め込みによって固定される。シーリングプレート1は、上下方向の可用性を高めるために長係止部3が上下に長くなっており、図4のように長係止部3が感熱開放継手7の接続口71の間に入り込むと、シーリングプレート1の回転が制限される。そのため、感熱開放継手7の取付溝部73への係止突起の係合は、ネジ構造ではなく、長係止部3または短係止部4の弾性による復元力によってなされる。これによりシーリングプレート1は、上下に広い範囲の係止突起を利用できる上、接続口71への干渉を避けることができる。また、作業者はシーリングプレート1をネジのように何周も回して固定する必要がなく、単に下から押し上げ、接続口71を避ける必要がある場合のみ少しの角度だけ水平に回してから天井板8まで押し上げればよいので、作業しやすい。
図5,6のように、シーリングプレート1はネジ構造で高さ位置を連続的に変化させる構造ではないため、固定の上下位置が非連続的になる。しかし、カバー部2は弾性を有する素材であるため、シーリングプレート1を押し込むことでカバー部2を変形させて天井板8に密着させることができる。また、感熱開放継手7の取り付けに傾きが生じてしまった場合でも、カバー部2の弾性によって傾きが吸収され、天井板8に密着させることができる。加えて、溝への嵌め込みがネジ構造ではなく四方からの係止突起によってなされているため、万一傾きが大きかった場合でも向かい合う二方の突起がずれて感熱開放継手7の取付溝部73に嵌り込むことで、隙間を塞いで固定される。
また、図1,2のように、カバー部2を裏打ちしている外円リブ21、中円リブ22、内円リブ23は共に円周方向のリブであり、放射状方向にはリブが無いため、カバー部2の弾性を阻害せずに強度が上げられている。
<シーリングプレート1の取り外し>
上部係止突起36で固定されているシーリングプレート1は、弱い弾力で感熱開放継手7の取付溝部73に嵌まっているので、取り外しが容易である(図5参照)。また、中間部係止突起35や下部係止突起45で固定されているシーリングプレート1は水平に回転させることにより容易に取り外すことができる。図4のような状態で、シーリングプレート1を回転させると長係止部3の先端部34と肩部33が感熱開放継手7の接続口71の周辺に押し付けられて外側に広がるとともに、下方へ押圧される。これにより、係止突起が取付溝部73から外れてシーリングプレート1を取り外すことができる。
なお、本願発明の実施形態では、感熱開放継手7に取り付けるものとしたが、スプリンクラヘッドなどに取り付けても良い。
また、長係止部3と短係止部4はそれぞれ4つずつ設けたが、少なくとも互いに対向する位置に2つずつ設けても良い。
上部係止突起36で固定されているシーリングプレート1は、弱い弾力で感熱開放継手7の取付溝部73に嵌まっているので、取り外しが容易である(図5参照)。また、中間部係止突起35や下部係止突起45で固定されているシーリングプレート1は水平に回転させることにより容易に取り外すことができる。図4のような状態で、シーリングプレート1を回転させると長係止部3の先端部34と肩部33が感熱開放継手7の接続口71の周辺に押し付けられて外側に広がるとともに、下方へ押圧される。これにより、係止突起が取付溝部73から外れてシーリングプレート1を取り外すことができる。
なお、本願発明の実施形態では、感熱開放継手7に取り付けるものとしたが、スプリンクラヘッドなどに取り付けても良い。
また、長係止部3と短係止部4はそれぞれ4つずつ設けたが、少なくとも互いに対向する位置に2つずつ設けても良い。
1 シーリングプレート、2 カバー部、21 外円リブ、22 中円リブ、23 内円リブ、3 長係止部、31 幅広部、32 幅狭部、33 肩部、34 先端部、35 中間部係止突起、36 上部係止突起、4 短係止部、41 脚部、42 接続部、43 間隙、44 下垂部、45 下部係止突起、5 開口部、6 切れ込み、7 感熱開放継手、71 接続口、72 感熱部、73 取付溝部、8 天井板、81 天井穴
Claims (4)
- 開口部を有したカバー部と、
前記開口部の周囲において前記カバー部から直角方向へ立ち上がる複数の長係止部と、
前記開口部の周囲において前記カバー部から直角方向へ立ち上がり、立ち上がり方向の長さが前記長係止部より短い複数の短係止部と、を備え、
前記長係止部と前記短係止部は前記開口部の側に係止突起を有し、
前記長係止部は2つの前記短係止部の間に設けられ、
前記短係止部は2つの前記長係止部の間に設けられることを特徴とする
シーリングプレート。 - 前記短係止部は、前記カバー部の側に間隙を有することを特徴とする
請求項1のシーリングプレート。 - 前記長係止部は、前記カバー部の側に幅広部を有し、先端側に幅狭部を有することを特徴とする
請求項1または2のシーリングプレート。 - 前記長係止部は、前記幅広部と前記幅狭部の間において、前記開口部の円周方向にテーパー状の肩部を有することを特徴とする
請求項3のシーリングプレート。
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JP2016013565A JP2017131385A (ja) | 2016-01-27 | 2016-01-27 | シーリングプレート |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2016
- 2016-01-27 JP JP2016013565A patent/JP2017131385A/ja active Pending
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