JP2009103158A - 緩み止めマウンティングボルト及びこれを用いた固定具 - Google Patents

緩み止めマウンティングボルト及びこれを用いた固定具 Download PDF

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Abstract

【課題】2部材間をボルトの緩みを防止して確実に固定する。
【解決手段】構造物Aに接続ボルト取付台座3を介して接続ボルト2を上下方向に回動可能に取り付けて、この接続ボルト2に固定物Bに係合するカップリング4を通すとともに、このカップリング4を締め込みロックするロックナット6を螺合装着し、接続ボルト2上のカップリング4の係止溝41と固定物Bに取り付けた受けフック5の係止爪52とを係合させて、このカップリング4をロックナット6で締め込み、カップリング4のディテント溝42とロックナット6のディテントボール63とを係合させてロックする。
【選択図】図1

Description

本発明は、2部材間の固定に使用する緩み止めマウンティングボルト及びこれを用いた固定具に関する。
一般に、2部材間の固定にボルト、ナットが使用される。この種のボルト、ナットは従前から数多くの提案がなされており、その一例が特許文献1、2に記載されている。このようなボルト、ナットで、2部材間を固定する場合、2部材の各面に例えばブラケットが取り付けられて、これらのブラケット間にボルトが通されてナットで締め込まれたり、2部材間が直接、ボルト、ナットで締結されたりするなど、種々の固定形式が採られている。なお、ボルト、ナットには、周知のとおり、各種の形態があり、2部材間の固定構造に応じて、適宜のボルト、ナットが採用されることになる。
特開2001−349311公報 特開2002−130223公報
しかしながら、2部材間を通常のボルト、ナットで固定した場合、各部材や各部材の設置面に発生する振動などで、ボルトが緩むことがあり、2部材間に確実な固定を得がたいという問題があり、また、2部材の一方を他方から取り外すような場合、ボルト、ナットによる固定形式では、ボルト、ナットを緩め、これを2部材間から完全に取り外さなければならず、取り外し作業が容易でないという問題がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、2部材間をボルトの緩みを防止して確実に固定し、併せて2部材の一方を他方から容易に取り外すことのできる緩み止めマウンティングボルト及びこれを用いた固定具を提供すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の緩み止めマウンティングボルトは、
(1)2部材間を固定する緩み止めマウンティングボルトであって、
(2)外周面にねじを有する軸と、
(3)前記軸の一端に設けられ、前記軸を前記2部材の一方に取り付け固定するための軸取付部材と、
(4)前記軸を挿通可能な穴と、この穴の周囲で前記軸の一端側に向けられる片側一方の面に形成され、前記2部材の他方に係合する手段と、前記穴の周囲で前記軸の他端側に向けられる片側他方の面に形成されたディテント溝とを有し、前記軸上に配置され、前記2部材の他方に係合するリング部材と、
(5)前記軸に螺合可能なねじ穴と、このねじ穴の周囲で前記軸の一端側に向けられる片側一方の面に溝を形成され、この溝にディテントスプリングを介して出没可能に配置されたディテントボールとを有し、前記軸上に螺着され、前記リング部材を締め付けるとともに、前記ディテント溝と前記ディテントボールとの係合によりロックするロック部材と、を備えたことを要旨とする。
この場合、軸は軸方向に対して直角の断面がD形に形成され、リング部材の穴が前記軸の断面形状に対応するD形に形成されることが好ましい。軸取付部材は、2部材の一方に取り付けられる台座と、前記台座に設けられた枢支ピンとを有し、軸は一端が前記台座に前記枢支ピンを介して取り付けられることが好ましい。リング部材は片側一方の面に係止溝を備え、2部材の他方にフック部材が取り付けられて、前記係止溝を前記フック部材に係合させることが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の固定具は、物を対称な2方向から固定する2つの部材を備え、その一方の部材に、上記緩み止めマウンティングボルトを採用することを要旨とする。
この場合、他方の部材は、筒形形状のガイドケースと、前記ガイドケースを設置面に取り付け固定するケース取付部材と、前記ガイドケースにばね部材を介して一方向に付勢されて挿通されたガイドピンとを備えて構成され、物に前記ガイドピンが係合可能な溝形形状部が併せて設けられることが好ましい。
本発明の緩み止めマウンティングボルトは、上記の構成により、2部材間をボルトの緩みを防止して確実に固定し、併せて2部材の一方を他方から容易に取り外すことができる。
また、本発明の固定具は、上記の構成により、マウンティングボルトの作用効果を利用して、物を対称的な2方向から確実かつ簡易に固定することができる。
次に、本発明の一実施の形態について図を用いて説明する。図1に緩み止めマウンティングボルト(以下、単にマウンティングボルトという。)を示している。図2乃至図9にマウンティングボルトの各部の構成を示している。
図1に示すように、マウンティングボルト1は、2部材間を固定する装置で、接続ボルト2と、接続ボルト取付台座3と、カップリング4と、ロックナット6とを備える。なお、この場合、2部材の一方は機械、台、容器など各種の構造物A、又は構造物の一部であり、ここでは箱形の構造物として例示したが、その形状は任意である。2部材の他方は機械、台、容器など各種の固定物でBあり、ここでは構造物Aよりも小さい箱形の固定物として例示したが、その大きさ、形状は任意である。以下、マウンティングボルト1の各部について、詳しく説明する。
接続ボルト2は外周面にねじ21を有する軸20である。この接続ボルト2は、図2に示すように、軸20の断面(軸方向に対して直角の断面形状)がD形にカットされ、外周の円弧状の面にねじ21が切られ、カットされた面にはねじが切られていない。また、軸20の一端側外周面に軸心を通り、軸方向に対して直交するピン挿通穴22が貫通形成される。
接続ボルト取付台座3は、接続ボルト2の一端に取り付けられ、接続ボルト2を箱形の構造物Aの一側面に取り付け固定するための軸取付部材である。この接続ボルト取付台座3は、台座本体31と、枢支ピン32とを有する。この場合、台座本体31は、図3に示すように、2つのねじ挿通穴310を有する取付プレート311と、この取付プレート311の両側に立ち上げ固定され、取付プレート311の一方端から延出して、各突出端に軸受用の穴313を有する一対の軸受プレート312とにより構成される。枢支ピン32は、図4に示すように、台座本体31の各穴313間、及び接続ボルト2のピン挿通穴22に挿通可能な軸321からなり、基端に外周方向に延びるフランジ322が形成され、先端に円錐形状の溝を形成されてかしめ部323が設けられる。このようにして、図5に示すように、接続ボルト2の一端が一対の軸受プレート312間に差し込まれ、枢支ピン32が一方の軸受プレート312の穴313から挿入され、接続ボルト2のピン挿通穴22を通して、他方の軸受プレート312の穴313に挿通され、枢支ピン32の先端かしめ部323がかしめられて、接続ボルト2の一端が接続ボルト取付台座3に回動可能に取り付けられる。
カップリング4は、接続ボルト2上に配置され、箱形の固定物Bに係合するリング部材である。このカップリング4は、図6に示すように、全体がリング形状に形成され、中心に接続ボルト2を挿通可能な筒形形状の穴40と、この穴40の周囲で接続ボルト2の一端側に向けられる片側一方の面に固定物Bに係合する手段として係止溝41が形成され、また、穴40の周囲で接続ボルト2の他端側に向けられる片側他方の面にディテント溝42が形成される。この場合、中心の穴40は、図6(a)及び(b)に示すように、接続ボルト2の断面形状に対応する断面D形の筒形形状に形成される。片側一方の面の係止溝41は、図6(b)及び(c)に示すように、筒形形状の穴40とリング部材の外周との間に全周に亘って断面略コ字形に形成され、特に、リング部材の外周の内側面は底面から開口面に向けて徐々に拡開するテーパ状をなす。片側他方の面のディテント溝42は複数設けられ、ここでは、図6(a)及び(b)に示すように、片側他方の面に12個のディテント溝42が円周方向に30度間隔で形成される。また、このカップリング4の場合、固定物Bに係合する手段として、片側一方の面に係止溝41が設けられたことで、固定物Bの一側面に受けフック5が取り付けられる(図1参照)。この受けフック5は、図7に示すように、平板からなり、平面に2つのねじ挿通穴50が穿たれた取付部51と、平板の一端を折り曲げて形成された係止爪52とを有する。この場合、係止爪52は、平板の一端が鉤形に折り曲げられ、かつ円弧状に曲げられて形成される。
ロックナット6は、接続ボルト2上に螺着され、カップリング4を締め付けロックするロック部材(ナット)である。このロックナット6は、図8に示すように、中心に接続ボルト2(のねじ21)に螺合可能なねじ穴60と、このねじ穴60の周囲で接続ボルト2の一端側に向けられる片側一方の面に溝61を形成され、この溝61にディテントスプリング62を介して出没可能に配置されたディテントボール63とを有する。この場合、ロックナット6は、全体が略円筒形状に形成され、図9(a)に示すように、外周面に円周方向に60度間隔で6つの凹溝64が形成され、中心のねじ穴60は接続ボルト2が螺合可能に円筒形状に形成される。また、図9(a)及び(b)に示すように、片側一方の面に円周方向に60度間隔で6つの溝61が円筒形状に軸方向に向けて形成され、これら6つの溝61にそれぞれ、図8に示すように、ディテントボール63がディテントスプリング62を介して取り付けられる。このようにして各ディテントボール63は各溝61において外部に向けて付勢された状態になっている。なお、この場合、各ディテントボール63は、球面全体の5分の2が各溝61から突き出される。
このようにしてマウンティングボルト1は、図1に示すように、接続ボルト2が接続ボルト取付台座3に回動可能に取り付けられ、この接続ボルト2にカップリング4を通し、ロックナット6を螺合装着されて組み立てられる。そして、このマウンティングボルト1は構造物Aの一側面に取り付けられる。この場合、接続ボルト2を上にして、接続ボルト取付台座3の取付プレート311が構造物Aの一側面所定の位置に当接され、取付プレート311の各ねじ挿通穴310に取付ねじ314を通して締め付け固定される。この取り付けにより、接続ボルト2を枢支ピン32を回動中心にして上下方向に回動可能とする。これに併せて、このマウンティングボルト1の直上の、固定物Bの一側面に受けフック5が取り付けられる。この場合、係止爪52を下にして、受けフック5の取付部51が固定物Bの一側面所定の位置に当接され、取付部51の各ねじ挿通穴50に取付ねじ53を通して締め付け固定される。
図10にこのマウンティングボルト1による2部材間の固定形式を具体的に示している。まず、図10(a)に示すように、構造物Aの一側面の接続ボルト2を接続ボルト取付台座3の枢支ピン32を回動中心にして下方に回動し、また、カップリング4及びロックナット6を接続ボルト2の自由端側に寄せておく。このマウンティングボルト1の解除状態で、固定物Bを構造物Aの上に載せ、所定の固定位置まで移動する。続いて、図10(b)に示すように、接続ボルト2を接続ボルト取付台座3の枢支ピン32を回動中心にして上方に回動し、斜め上方に向けた状態から、接続ボルト2上でカップリング4を下方へ移動して、カップリング4の係止溝41と固定物Bの受けフック5(の係止爪52)とを係合させる。そして、この状態からロックナット6を締め込んでいく。このロックナット6がカップリング4の上に接触したところで、このロックナット6をさらに締め込むと、接続ボルト2の軸20はD形にカットされ、カップリング4の穴40がD形に形成されて、カップリング4の回転方向は固定されているので、カップリング4は回転することなく、図10(c)に示すように、ロックナット6がカップリング4を上から押圧した状態で、ロックナット6の各ディテントボール63がカップリング4の対応する各ディテント溝42に嵌合し、カップリング4をロックナット6とともにロックする。このようにして受けフック5に係合させたカップリング4をロックナット6で締め込みロックして、固定物Bと構造物Aの各側面間を固定する。
以上説明したように、このマウンティングボルト1では、構造物Aに接続ボルト取付台座3を介して接続ボルト2を上下方向に回動可能に取り付けて、この接続ボルト2に固定物Bに係合するカップリング4を通すとともに、このカップリング4を締め込みロックするロックナット6を螺合装着し、接続ボルト2を固定物B側に向けて回動させた状態から、接続ボルト2上のカップリング4の係止溝41と固定物Bに取り付けた受けフック5の係止爪52とを係合させて、このカップリング4をロックナット6で締め込み、カップリング4のディテント溝42とロックナット6のディテントボール63とを係合させてロックするようにしたので、ロックナット6を確実に回り止めして接続ボルト2の緩みを防止することができ、これにより構造物A側のカップリング4と固定物B側の受けフック5との係合状態を確実に固定して、固定物Bと構造物Aの2部材間を確実に固定することができる。また、ロックナット6を締め込み方向とは反対の方向に回せば、ロックナット6を緩めて、カップリング4と受けフック5との係合を簡単に解除することができ、従来のようにボルト、ナットを2部材間から完全に取り外す必要がなく、構造物Aから固定物Bを容易に取り外すことができる。
また、このマウンティングボルト1の場合、接続ボルト2をD形にカットするとともに、カップリング4の穴40をD形に形成して、接続ボルト2上でカップリング4の回転方向を固定したので、カップリング4上でロックナット6を締め込むときに、カップリング4の回転を防止して、ロックナット6の各ディテントボール63をカップリング4の対応する各ディテント溝42に確実に係合させて、カップリング4を確実にロックすることができる。さらに、接続ボルト2を接続ボルト取付台座3に枢支ピン32を介して取り付けて、この取付台座3を介して構造物Aに回動可能に取り付けるので、マウンティングボルト1を構造物Aへ簡易に取り付けることができる。またさらに、カップリング4の固定物Bに対する係合手段として係止溝41を形成して、固定物Bに取り付けた受けフック5に係合させるので、構造物A側のマウンティングボルト1と固定物Bとを簡易に結合することができる。
なお、この実施の形態では、接続ボルト2をD形にカットし、カップリング4中心の穴40をD形に形成したが、接続ボルト2を円筒形とし、カップリング4中心の穴40を円形に形成してもよく、このようにしても、カップリング4の回転を防止することができないが、この点を除けば、概ね上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、接続ボルト2を接続ボルト取付台座3に回動可能に取り付けて、この接続ボルト2を介して構造物Aに取り付けているが、この接続ボルト2の取付部材は接続ボルト2の一端を構造物Aに取り付けることのできる部材であれば、フック形状のもの、ねじ構造のもの、差し込み構造のもの、支持構造のものなど、その形式は任意である。
さらに、この実施の形態では、カップリング4の固定物Bに対する係合手段として、カップリング4の片側一方の面に係止溝41を形成したが、この係合手段は、係止構造のもの、嵌合構造のもの、押え構造のものなど、その形式は任意である。また、この係合手段に合せて、固定物Bに受けフック5を設けたが、この受けフック5に代えて、カップリング4に採用される各種の係合手段に対応して他の形式の係合手段を設けることもできる。なお、固定物Bの外形を利用して、カップリング4を係合させることができる場合には、固定物Bに特別の係合手段はなくてもかまわない。
またさらに、この実施の形態では、マウンティングボルト1を構造物Aに取り付けて、固定物Bにマウンティングボルト1に係合可能な手段を設けたが、反対に、マウンティングボルト1を固定物Bに取り付けて、構造物Aにマウンティングボルト1に係合可能な手段を設けてもよいことは勿論である。
図1にこのマウンティングボルト1を用いた固定具7を併せて示している。図11及び図12にマウンティングボルトに併用されるストッパー8の各部の構成を示している。図1に示すように、この固定具7は、物を対称な2方向から固定する2つの部材を備えて構成され、その一方の部材に、既述のマウンティングボルト1が採用され、他方の部材にストッパー8が採用される。マウンティングボルト1については既に詳しく説明しているので、ここではマウンティングボルト1について重複した説明を省略し、他方の部材であるストッパー8についてのみ詳しく説明する。
図1に示すように、ストッパー8は、ガイドケース81と、ケース取付部材82と、ばね部材83と、ガイドピン84とにより構成される。また、物にはガイドピン84が係合可能な溝形形状部9が併せて設けられる。なお、ここで物は既述の固定物Bであり、溝形形状部9は固定物Bの他側面の、下部中央に円筒形状にして設けられる。この場合、溝形形状部9は固定物Bに直接、円筒形状の溝を形成して設けられてもよく、また固定物Bとは別の円筒形状の部材を設置して設けられてもよい。また、この溝形形状部9の形状、大きさ、固定物Bのおける形成位置又は設置位置は固定物Bの大きさ、形状に応じて種々に変更されることは言うまでもない。
ガイドケース81は筒形形状に形成される。この場合、ガイドケース81は、図11(a)及び(c)に示すように、外形が横方向に長い直方体形状に形成され、その内部に円筒形状のガイド穴80が形成され、このガイド穴80はガイドケース81の基端面において少し小径になっている。ケース取付部材82は、図11(b)に示すように、ガイドケース81の底面四隅付近に4個のねじ穴820が形成されて、これらのねじ穴820に4本の取付ねじ821を通して締結する形式になっている(図1参照)。ばね部材83にはコイルスプリングが採用される(図1参照)。このコイルスプリング83は後述するガイドピン84の軸841に装着可能に軸841の外径よりも僅かに大きい内径を有し、ガイドケース81のガイド穴80に配置可能にガイド穴80よりも僅かに小さい外径を有する。ガイドピン84は、図12に示すように、軸841と、ガイド844とからなる。軸841はガイドケース81の基端面のガイド穴801に挿通可能で、かつこのガイド穴80よりも長い円筒形をなす。軸841の一端はテーパ形状842に形成され、その先端は半球状に形成される。軸841の他端は平坦に形成され、その軸心上にねじ穴843が形成され、このねじ穴843にフランジ付きのねじ85(図1参照)が螺着されるようになっている。このフランジ付きのねじ85は軸841の抜け止めとなる。ガイド844は軸841の外周に嵌合可能に軸841の外径よりも僅かに大きい内径を有し、ガイドケース81のガイド穴80を摺動可能にガイド穴801の内径よりも少し小さい外径を有する、軸841よりも短い円筒形をなす。このガイド844は軸841上にテーパ形状842に隣接して固定取り付けされる。
このようにしてストッパー8は、図1に示すように、ガイドピン84の軸841周囲にばね部材(コイルスプリング)83を装着され、このガイドピン84がガイドケース81のガイド穴80、801に挿通配置されて組み立てられる。この場合、ガイドピン84の軸841(ねじ穴843側)はガイドケース81先端側のガイド穴80から挿入され、軸841をガイドケース81基端側内のガイド穴801に通されて、軸841のねじ穴843にフランジ付きのねじ85が螺着され、このねじ85により抜け止めされる。これにより、ガイドケース81のガイド穴80内でコイルスプリング83がガイドピン84のガイド844とガイドケース81内の基端面との間で伸張されて、ガイドケース81内のガイドピン84が先端方向に付勢され、ガイドピン84の先端テーパ形状842がガイド844の一部とともにガイドケース81から先方に突出される(図10(a)参照)。そして、このストッパー8は構造物Aの上面に取り付けられる。この場合、ガイドケース81は先端のテーパ形状842を固定物Bの他側面(溝形形状部9)に対向可能に底面が構造物Aの上面所定の位置に設置され、構造物Aの内側からガイドケース81の底面の各ねじ穴820に取付ねじ821を通して締め付け固定される。
図10にこの固定具7により固定物Bを対称な2方向から固定する固定形式を具体的に示している。まず、図10(a)に示すように、構造物Aの一側面の接続ボルト2を接続ボルト取付台座3の枢支ピン32を回動中心にして下方に回動し、また、カップリング4及びロックナット6を接続ボルト2の自由端側に寄せておく。このマウンティングボルト1の解除状態で、固定物Bを構造物Aの上に載せ、所定の固定位置まで移動する。この際、図10(b)に示すように、固定物Bの溝形形状部9をストッパー8の軸841に合わせ、ストッパー8の軸841先端(テーパ形状842)を固定物Bの溝形形状部9に差し込み、固定物Bを押す(この動作により、ストッパー8の軸841をコイルスプリング83の付勢力に抗して押圧して、軸841をガイドケース81に対して後退させる)。この状態から、接続ボルト2を接続ボルト取付台座3の枢支ピン32を回動中心にして上方に回動し、斜め上方に向けた状態から、接続ボルト2上でカップリング4を下方へ移動して、カップリング4の係止溝41と固定物Bの受けフック5(の係止爪52)とを係合させる。そして、この状態からロックナット6を締め込んでいく。このロックナット6がカップリング4の上に接触したところで、このロックナット6をさらに締め込むと、接続ボルト2はD形にカットされ、カップリング4の穴40がD形に形成されて、カップリング4の回転方向が固定されているので、カップリング4は回転することなく、図10(c)に示すように、ロックナット6がカップリング4を上から押圧した状態で、ロックナット6の各ディテントボール63がカップリング4の対応する各ディテント溝42に嵌合し、カップリング4をロックナット6とともにロックする。なお、この場合の固定物Bを押える力の方向を矢印で示す。このようにして固定物Bの他側面をストッパー8で弾性的に押えるとともに、受けフック5に係合させたカップリング4をロックナット6で締め込みロックして、固定物Bと構造物Aの各一側面間を固定するとともに、固定物Bを対称な2方向から固定する。
以上説明したように、この固定具7は、既述のマウンティングボルト1と、固定物Bの他側面を押えるストッパー8とにより構成して、固定物Bを対称な2方向から固定するようにしたので、マウンティングボルト1の既述の作用効果を利用して、固定物Bを対称な2方向から確実かつ簡易に固定することができる。
また、この固定具7では、特にストッパー8を、円筒形形状のガイドケース81と、このガイドケース81にコイルスプリング83を介して挿通させたガイドピン84とにより構成し、このガイドケース81を固定物Bの他側面側で構造物Aの上面所定の位置に取り付けて、固定物Bの溝形形状部9に係合させ、他側面側を弾性的に押えるようにしたので、マウンティングボルト1とともに、固定物Bを対称的な2方向から、より確実に、より簡易に固定することができる。また、このストッパー8により固定物Bを弾性的に押えることで、固定物Bに振動が発生しても、この振動を確実に防止することができる。
なお、この実施の形態では、固定具7をマウンティングボルト1とストッパー8とにより構成したが、これらマウンティングボルト1及びストッパー8をそれぞれ、物の形状や大きさに応じて、一つ又は複数の構成とすることができる。また、この固定具7は一方の部材にマウンティングボルト1を採用することが特に重要で、一方の部材にマウンティングボルト1を使用すれば、他方の部材を既述のストッパー8に限定することはなく、物を他方の側から押えることのできる部材であれば、既存の他のストッパーに代えてもよい。また、マウンティングボルト1はストッパーとして使用することもでき、物の両側をマウンティングボルト1で固定するようにしてもよい。
本発明の一実施の形態における緩み止めマウンティングボルト及びこれを用いた固定具の側面断面図 (a)同マウンティングボルトに使用される接続ボルトの平面図(b)同マウンティングボルトに使用される接続ボルトの側面図 (a)同マウンティングボルトに使用される接続ボルト取付台座の平面図(b)同マウンティングボルトに使用される接続ボルト取付台座の一部断面側面図 同マウンティングボルトに使用される枢支ピンの一部断面側面図 (a)同マウンティングボルトに使用される接続ボルト及び接続ボルト取付台座の平面図(b)同マウンティングボルトに使用される接続ボルト及び接続ボルト取付台座の側面図 (a)同マウンティングボルトに使用されるカップリングの片側一方の端面図(b)同マウンティングボルトに使用されるカップリングの断面図(c)同マウンティングボルトに使用されるカップリングの片側他方の端面図 (a)同マウンティングボルトに使用される受けフックの断面側面図(b)同マウンティングボルトに使用される受けフックの正面図 同マウンティングボルトに使用されるロックナットの断面側面図 (a)同マウンティングボルトに使用される(ディテントスプリング及びディテントボールを取り外した状態の)ロックナットの片側一方の端面図(b)同マウンティングボルトに使用される(ディテントスプリング及びディテントボールを取り外した状態の)ロックナットの断面側面図 (a)−(c)同マウンティングボルトによる2部材間の固定形式、及び同固定具による物を対称な2方向から固定する固定形式を示す側面断面図 (a)同固定具のストッパーに使用されるガイドケースの側面断面図(b)同ストッパーに使用されるガイドケースの底面図(c)同ストッパーに使用されるガイドケースの端面図 (a)同固定具のストッパーに使用されるガイドピンの平面図(b)同ストッパーに使用されるガイドピンの一部断面側面図
符号の説明
A 構造物(2部材の一方)
B 固定物(2部材の他方)
1 緩み止めマウンティングボルト
2 接続ボルト
20 軸
21 ねじ
22 ピン挿通穴
3 接続ボルト取付台座
31 台座本体
310 ねじ挿通穴
311 取付プレート
312 軸受プレート
313 軸受用の穴
314 取付ねじ
32 枢支ピン
321 軸
322 フランジ
323 かしめ部
4 カップリング
40 穴
41 係止溝
42 ディテント溝
5 受けフック
50 ねじ挿通穴
51 取付部
52 係止爪
53 取付ねじ
6 ロックナット
60 ねじ穴
61 溝
62 ディテントスプリング
63 ディテントボール
64 凹溝
7 固定具
8 ストッパー
80 ガイド穴
801 ガイド穴
81 ガイドケース
82 ケース取付部材
820 ねじ穴
821 取付ねじ
83 ばね部材(コイルスプリング)
84 ガイドピン
841 軸
842 テーパ形状
843 ねじ穴
844 ガイド
85 フランジ付きのねじ
9 溝形形状部

Claims (6)

  1. 2部材間を固定する緩み止めマウンティングボルトであって、
    外周面にねじを有する軸と、
    前記軸の一端に設けられ、前記軸を前記2部材の一方に取り付け固定するための軸取付部材と、
    前記軸を挿通可能な穴と、この穴の周囲で前記軸の一端側に向けられる片側一方の面に形成され、前記2部材の他方に係合する手段と、前記穴の周囲で前記軸の他端側に向けられる片側他方の面に形成されたディテント溝とを有し、前記軸上に配置され、前記2部材の他方に係合するリング部材と、
    前記軸に螺合可能なねじ穴と、このねじ穴の周囲で前記軸の一端側に向けられる片側一方の面に溝を形成され、この溝にディテントスプリングを介して出没可能に配置されたディテントボールとを有し、前記軸上に螺着され、前記リング部材を締め付けるとともに、前記ディテント溝と前記ディテントボールとの係合によりロックするロック部材と、
    を備えたことを特徴とする緩み止めマウンティングボルト。
  2. 軸は軸方向に対して直角の断面がD形に形成され、リング部材の穴が前記軸の断面形状に対応するD形に形成される請求項1に記載の緩み止めマウンティングボルト。
  3. 軸取付部材は、2部材の一方に取り付けられる台座と、前記台座に設けられた枢支ピンとを有し、軸は一端が前記台座に前記枢支ピンを介して取り付けられる請求項1又は2に記載の緩み止めマウンティングボルト。
  4. リング部材は片側一方の面に係止溝を備え、2部材の他方にフック部材が取り付けられて、前記係止溝を前記フック部材に係合させる請求項1乃至3のいずれかに記載の緩み止めマウンティングボルト。
  5. 物を対称な2方向から固定する2つの部材を備え、
    その一方の部材に、請求項1乃至4のいずれかに記載の緩み止めマウンティングボルトを採用することを特徴とする固定具。
  6. 他方の部材は、筒形形状のガイドケースと、前記ガイドケースを設置面に取り付け固定するケース取付部材と、前記ガイドケースにばね部材を介して一方向に付勢されて挿通されたガイドピンとを備えて構成され、物に前記ガイドピンが係合可能な溝形形状部が併せて設けられる請求項5に記載の固定具。
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