JP2006056435A - 鉄道車両用外幌の取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車体との着脱が容易な鉄道車両用外幌の取付構造を提供すること。
【解決手段】 車両に固定された締結金具42と鉄道車両用外幌1に固定された締結金具41とを重ね合わせ、締結部材によって締結金具41,42同士を連結するものであって、締結部材が、重ね合わされた締結金具41,42に形成された貫通孔60を貫くボルト58と、締結金具41,42に固定されるケーシング52内に、径方の寸法を変化させることができるナット51が弾性部材54によって保持されたフローティングナット50と、を有する鉄道車両用外幌の取付構造。
【選択図】 図5

Description

本発明は、新幹線などの高速鉄道車両において車体同士を連結する連結部分を覆う鉄道車両用外幌であって、特に車体との着脱が容易な鉄道車両用外幌の取付構造に関する。
新幹線等の高速鉄道車両では、連結された車体間が当該連結部分で不連続になり、従来からその連結部分で発生する空力音が車外騒音源の一つとして挙げられている。そのため、車体同士の連結部分は、その車体同士を連続させる外幌で覆うことが望ましい。鉄道車両では、曲線軌道上を走行する場合、車体の間隔が曲線内側では縮まり、反対に曲線外側では広がってしまう。従って、車体間を連続させる外幌は、そうした曲線軌道上の伸縮に対応できるものであることが必要があり、例えば特許文献1に記載されているジャバラの外幌などが挙げられる。
ところが、ジャバラでは空気抵抗が大きく、高速走行する新幹線などには適していない。そこで、車体間を滑らかに連続させる外幌としては特許文献2に記載されたものを挙げることができる。特許文献2に記載されている外幌は、車体毎に分割されたものであって、一方には筒状の雌型連結部が形成され、他方にはその中に挿入する雄型連結部が形成され、予圧縮を与えて一対の外幌部材を突き合わせるようにしたものである。この外幌によれば、曲線軌道上の車体間の広狭変化にも対応でき、ジャバラのように空気抵抗は大きくなく、空力音を抑えることもできる。
特開平6−255482号公報(第2−3頁、図9) 特開2002−321617号公報(第2−4頁、図1)
ところが、前記特許文献2のように車体ごとに分割された外幌は、曲線軌道を移動する際の車体間隔の広狭変化に対応できるものの、曲率が小さい曲線軌道上では外側の車体間隔が大きくなって外幌部材間に隙間ができてしまう他、構造が複雑になるためコスト高になってしまう欠点があった。従って、鉄道車両用外幌には、分割式ではなく車体間をつなぐようにしたものであり、ジャバラ状の外幌のように曲線軌道上での車体間の伸縮に対応できるが、車体に沿った滑らかな平面で形成されたものであることが望ましい。
その一方で、車体間をつなぐように外幌を両方の車体に固定するものでは、メンテナンスなどにより車両を切り離す場合に、その都度、外幌を車体から取り外さなければならないため、メンテナンスなどの作業性を悪くしてしまう。
外幌の取り付けは通常、外幌と車体との間で締結金具同士が重ね合わされ、それがボルトの締付によって固定される。そして、締め付けるボルトは一方の車体側だけで三十数個ある。従って、前記特許文献2のように分割式の外幌であれば、車両の切り離しの場合でも外幌自身を車体から取り外す必要はないが、車体間をつなぐように構成した外幌は三十数個全てのボルトを着脱しなければならず、非常に手間で時間のかかる作業になる。
そこで本発明は、かかる課題を解決すべく、車体との着脱が容易な鉄道車両用外幌の取付構造を提供することを目的とする。
本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造は、車両に固定された締結金具と鉄道車両用外幌に固定された締結金具とを重ね合わせ、締結部材によって当該締結金具同士を連結するものであって、前記締結部材が、重ね合わされた前記締結金具に形成された貫通孔を貫くボルトと、前記締結金具に固定されるケーシング内に、径方の寸法を変化させることができるナットが弾性部材によって保持されたフローティングナットと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造は、前記ナットが、ナット体を貫通した孔にテーパ面が形成され、そこに雌ネジ部を有する分割されたネジコマがバネによって付勢された状態で摺動可能に装填され、当該ネジコマの軸方向の摺動によって径方の寸法がが変化するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造は、前記フローティングナットが、ケーシング内にバネによって保持されたスリーブが当該ケーシング内の回転を制限して車体周方向に移動可能に装填されたものであり、前記ナットが、そのスリーブ内に回転を制限された状態で装填されたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造は、前記締結金具が、車両の前後方向に噛み合う段差になった鉤部が形成されたものであることを特徴とする。
本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造では、車体側と外幌側との締結金具が重ね合わされ、その一方に固定されたケーシング内にナットがフローティング状態で保持されている。締結金具に形成された貫通孔を通してボルトを通した場合、ボルトとナットとの軸芯がずれていてもケーシング内をナットが移動し、ボルトの軸芯にナットの軸芯が合わせられる。ボルト先端がナットのネジ孔内に挿入されると、ナットは径方向の寸法が変化するため、ボルトの押し込み荷重によって径が広がり、そのボルトはナットと螺合することなく押し込まれる。そして、ボルトが最後まで押し込まれたところで、そのボルトを回転させればナットが螺合して締付が行われる。
よって、本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造によれば、ボルトとナットとの芯合わせが簡単で、更にボルトをナットに螺合させずに押し込み、最後に僅かに回転させるだけでボルトとナットと締め付けることができるため、鉄道車両用外幌の取付けに際して車体との着脱を容易に行うことができる。
次に、本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、車体間の連結部を覆う本実施形態の鉄道車両用外幌を示す図であり、車体端部、すなわち妻面を示している。図2は、鉄道車両用外幌1の側面を示した図である。そして、図3は図2のA−A断面を示した図である。
本実施形態の鉄道車両用外幌1は、天井部11、側面部12及び床面部13の各部から構成されている。鉄道車両用外幌1は、図3に示すように袋状のシート20内に高分子合成スポンジ体23が入れられている。高分子合成スポンジ体23は、シート外面部21側が平面で、シート内面部22が湾曲面となって凹んでいる。
ここで、図4は、図2のB−B断面を示した図である。高分子合成スポンジ体23は、図4に示すように外幌の周方向(図面縦方向)において複数の高分子合成スポンジ体23が間隔をあけて配置され、シート外面部21とシート内面部22とに接着されている。
シート20は、基材が編み物で構成されたものであり、その一面に伸縮復元性に富むエストラマー25がコーティングされ、耐久性を確保できるようになっている。その際、エストラマー25は、編み物の表面繊維にのみ絡んでコーティングが行われ、編み物の伸縮復元性が阻害されないようになっている。
基材としても編み物は、高強度の繊維である芳香族ポリアミド繊維が緯編組織に編成されており、編み物の引張強度と伸び量とによって飛来物の衝撃エネルギーを吸収する緩衝機能が備えられている。基材にコーティングされたエストラマー25としては、特に耐久性、伸縮復元性に富んだウレタンエストラマーが採用される。高速走行する鉄道車両において、繰り返し受ける衝撃に対して破損や裂傷が生じ難い外幌とするためである。また、同様の理由から高分子合成スポンジ体23にはネオプレンスポンジが採用されている。
こうしたシート20及び高分子合成スポンジ体23からなる鉄道車両用外幌1は、伸縮復元性を有し、高速走行時の膨らみ、幌のバタツキによる騒音発生や幌寿命の低下を防止した構成になっている。また、高分子合成スポンジ体23が周方向(図4の上下方向)に間隔があけられていることにより、伸縮反力やせん断反力が車両の転覆限界以内に収められている。また、シート外面部21側には、裏面に設けられたスポンジシートを介して高分子合成スポンジ体23に接着されている。これにより、繰り返し永せん断歪みが加わった場合でもシート外面部21側にしわの発生が防止できるようになっている。
鉄道車両用外幌1は、図2に示すように分割幌体31が周方向に連続したものである。分割幌体31は、図4に示すように、連結部30においてシート外面部21側の余長部分26が内側に折り込まれている。そして、その隣り合う部分の余長部分26が重ねられ、互いに接着・縫製されることによって、シート外面部21には周方向にテンションがかけられている。隣り合う分割幌体31の連結部30に位置する高分子合成スポンジ体23は、互いに対向する端面を相互に凸形の湾曲面として衝合させることにより、その連結部30との隙間が生じないようになっている。
次に、本実施形態の鉄道車両用外幌1の取付構造について説明する。鉄道車両用外幌1は、シート側面部28に対して締結金具41が固定されている。一方、車体側にも、その妻面に締結金具42が固定されている。締結金具41と42は、図3に示す鉄道車両用外幌1の左右の取付部2,3において同じ構成であるが、ボルト及びナットからなる締結部材の構成が異なっている。ここで図5は、そうした取付部3側における鉄道車両用外幌1の取付構造を示した拡大図である。
締結金具41は、図5に示すように、シート側面部28に当てて固定された固定部41aを有し、そこから直交して鉄道車両用外幌1の幅方向に広がった連結部41bが形成されている。連結部41bは、外側(図面下側)には所定の間隔で締結部材であるボルト58の挿入位置に凹部41cが形成され、反対の内側には周方向に沿って段差になった鉤部41dが形成されている。
一方、車体側の締結金具42は、車体の妻面に対して固定される固定部42aを有し、その固定部42aから車体前後方向(図面左右方向)に直交した連結部42bが構成されている。そして、その連結部42bには外側(図面下側)に向けて突設するように段差になった鉤部42dが形成されている。
締結金具41,42は、その連結部41b,42bが重ねられ、互いに同じ高さの段差で形成された鉤部41d,42dが引っ掛けられるようになっている。鉤部41d,42dは、車体の前後方向に噛み合うように引っ掛けられ、鉄道車両用外幌1が伸びて引っ張られる場合の荷重を受けられるようにしている。そして、鉤部41d,42d同士が引っ掛けられた連結部41b,42bは、その重ねられた部分を締結部材によって外れないように連結される。すなわち、一方の取付部2では、ボルト58が凹部41cの位置に形成された貫通孔60を通して外側から挿入され、その先の連結部42b側に設けられたナット49に締め付けられる。そして、他方の取付部3では、ボルト58が凹部41cの位置に形成された貫通孔60を通して外側から挿入され、その先の連結部42b側に設けられたフローティングナット50に締め付けられる。
ここで、図6は、取付部3の取付構造を示した図5のC−C断面図である。そして、図7は、取付部3に設けられた締結部材のフローティングナット50を示した分解斜視図である。フローティングナット50は、特開2002−89532号公報に記載されたナットを利用して構成されたものである。そこで先ず、そのナットについて説明する。図8は、ナットを示した軸方向の断面図であり、図9は、そのナットを示した軸方向に直交した断面図である。
ナット51は、外周面が六角形をしたナット体61に構成されている。ナット体61は外周が六角形で中心に孔があけられ、その孔の約下半分にはテーパ面62が形成されている。そのテーパ面62には図9に示すように軸芯側へ突出したガイド63が、周方向に等しい間隔で3個突設されている。そして、このガイド63によって3分割されたテーパ面62には、楔形形状をした3個のネジコマ64が摺接してはめ込まれている。このネジコマ64には、内周側にボルト58の雄ネジと螺合する雌ネジ65が刻設されている。
次に、ナット体61は、中心孔の約上半分が内径を大きくして形成され、その上端開口部において内側に突設したリング形状のスプリング受66が固定されている。一方、3個に分割されているネジコマ64の上にもリング状のスプリング受67が配置され、両スプリング受66と67との間にスプリング68が装填されている。従って、ナット体61の中に装填されたネジコマ6は、スプリング68によって常時下方に付勢されている。そして、テーパ面62によってスプリング68の付勢力が軸芯側に働くようになっている。
本実施形態では、こうしたナット51が図5及び図6に示すようにケーシング52内に入れられてフローティングナット50が構成されている。
フローティングナット50は、図7に示すように、ナット51に対してスリーブ53が設けられている。つまり、ナット51はこのスリーブ53内にはめ込まれる。スリーブ53は、コの字形(図6参照)をした上下の梁部53a,53aが六角形状のナット51に合わせた内面形状をしており、ナット51がスリーブ53内で回転しないようになっている。そして、スリーブ53には、はめ込まれたナット51のネジ孔に重なるように貫通孔53bが形成されている。
また、スリーブ53は、上下の梁部53a,53aの幅がケーシング52内の横幅方向に僅かな隙間で挿入できるように構成されている。従って、スリーブ53もケーシング52内で回転しないようになっている。ただし、スリーブ53はケーシング52の上下方向(長手方向)の寸法に比べて短く、ケーシング52内の上下方向の移動は可能になっている。そうしたスリーブ53には、梁部53a,53aの上下に円形の凸部53cが形成され、そこにスプリング54がはめ合わせられるようになっている。従って、スプリング54,54はスリーブ53に取り付けられ、ケーシング52内に一体的に挿入される。
よって、以上のような構成部材からなるフローティングナット50は、先ずナット51がその六角形状を合わせてスリーブ53内に挿入され、そうしたスリーブ53がケーシング52内に入れられる。このとき、スリーブ53の凸部53cにスプリング54,54がはめ合わされ、そのスプリング54,54が押し縮められながらケーシング52内に入れられる。スプリング54,54のバネ力は等しいものであり、バネ力に比べてナット51やスリーブ53による荷重が小さいため、ナット51は、スプリング54,54のバランスによってケーシング52内のほぼ中央高さに位置するようになる。こうしてケーシング52内のナット51は、スプリング54,54の伸縮によって上下方向に自由に動くことができるようになっている。
フローティングナット50は、図6に示すように、車体側の締結金具42に固定される。すなわち、締結金具42の連結部42bに対し、ナット51を保持したケーシング53がベースプレート55を介してネジ止めされる。従って、ケーシング52内のナット51は、常時、車体側の締結金具42に取り付けられた状態になっている。
締結金具42には、ナット51のネジ孔位置に合わせてボルト58を通す貫通孔60が形成され、その締結金具42に重ね合わされる鉄道車両用外幌1側の締結金具41にも貫通孔60が形成されている。貫通孔60は、ボルト58の径よりも大きい径で形成されたばか孔である。また、ベースプレート55の貫通孔55aもボルト58の径よりも大きい径で形成されたばか孔である。
従って、鉄道車両用外幌1は、取付部2側では車体に対して常時固定された状態にあり、反対の取付部3側で車体との間で着脱が行われる。そこで、先ず車両同士が連結される場合には、一方の車両に鉄道車両用外幌1が取付部2側で取り付けられる。一方、取付部3側では、図3及び図5に示すように、締結金具41,42の連結部41b,42bが重ね合わされ、そこに形成された鉤部41d,42dが引っ掛けられる。このとき、連結部41b,42bに形成された貫通孔60が重なっている。そのため、鉄道車両用外幌1の外側から連結部41bに形成された凹部41cにおいて、貫通孔60にボルト58が入れられる。
挿入した貫通孔60の先には、連結部42bに固定されたフローティングナット50があり、そこにボルト58の先端が入れられる。このときナット51のネジ孔が挿入されるボルト58の軸芯と多少ずれていても、ボルト58の先端をフローティング状態のナット51に対して確実に入れられる。ナット51は、スリーブ53を介してスプリング54,54によって保持され、上下方向に移動可能になっている。従って、ボルト58の先端がずれて入って来ても、それにならうようにナット51が上下に動くからである。
そこで、貫通孔60を通してケーシング52内に入れられたボルト58は、その先端がナット51内に挿入される。そして、本実施形態では、ボルト58のナット51に対する締め付けが次のようにして容易に行うことができる(図8、図9参照)。
ナット51にボルト58のネジ先が押し込まれると、分割されたネジコマ64の雌ネジにボルト58の雄ネジが当たる。ケーシング52内のナット51は、ボルト58の挿入方向においてほとんど位置ズレしないように収められている。従って、ボルト58がナット51内に押し込まれると、ナット体61内のネジコマ64だけがスプリング68の付勢力に抗してテーパ面62を拡径側(図面上側)へ押し退けられる。
3個のネジコマ64は、テーパ面62を摺動して外側に広がり、雌ネジの径がボルト58の雄ネジの径より大きくなる。従って、押し込まれたボルト58は、雄ネジ部がネジコマ64の雌ネジ部に螺合することなく飛び越えて無回転のまま締め付け箇所まで差し込まれることになる。そして、ボルト58が最後まで押し込まれると、ネジコマ64がスプリング68の付勢力によってテーパ面62を小径方向に摺動して移動し、3個のネジコマ64からなる雌ネジの内径が縮まる。そのため、ネジコマ64の雌ネジがボルト58の雄ネジに食い込み、ボルト58がナット51に対して螺合した状態になる。
そこで、最後にボルト58を締め付け方向へ僅かに回転させれば、ネジコマ64がテーパ面62を小径方向に僅かに滑ってボルト58に対して強く締め付けられる。そして、ナット51は、スリーブ53によって回転が制限されているため、ボルト58とナット51の締め付けによって締結金具41,42の連結部41b,42bが強く挟み込まれて完締めされる。従って、締結金具41,42は、鉤部41d,42dがガタ無く噛み合い、鉄道車両用外幌1が、取付部3において車体に対し強固に連結される。
一方、車両の切り離しによって鉄道車両用外幌1を車体から外す場合には、一方の取付部2はそのままで、もう一方の取付部3において取り外しが行われる。それには、鉄道車両用外幌1の外側からボルト58が取り外される。ボルト58は、反締め付け方向に僅かに回転させれば、ナット51は回転が制限されており、そのナット体61内のネジコマ64がテーパ面62を拡径方向に滑り、3個のネジコマ64からなる雌ネジの内径が広がる。そのため、ボルト58の雄ネジに対するネジコマ64の雌ネジの螺合が外れてゆるむ。従って、ボルト58はそのまま或いは軽く回転させることによって引き抜くことができる。
よって、本実施形態の鉄道車両用外幌の取付構造によれば、ナット51がケーシング52内にフローティング状態で入れられいるため、ナット51のネジ孔が挿入されるボルト58の軸芯と多少ずれていても、ボルト58の先端をフローティング状態のナット51に対して確実にかつ簡単に入れられることができ、この点で鉄道車両用外幌1の取付けを容易に行うことができるようになった。
また、本実施形態の鉄道車両用外幌の取付構造によれば、フローティングナット50を構成するナット51が、ネジコマ64によって雌ネジの径がボルト58の雄ネジの径より大きくなるようにしたので、ボルト58をネジコマ64の雌ネジ部に螺合することなく飛び越えて無回転のまま締め付け箇所まで差し込め、最後に僅かに回転させるだけでナット51にボルト58を締め付けることができ、この点でも鉄道車両用外幌1の取付けを容易に行うことができるようになった。
なお、本発明に係る鉄道車両用外幌の取付構造の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、フローティングナット50を車体側の締結金具42に常時固定した構造としたが、締結金具41,42の配置を外側と内側(図5の上下)で逆転させれば、外幌側の締結金具に常時固定する構造にすることができる。
車体間の連結部を覆う実施形態の鉄道車両用外幌を示す図であり、車体端部、すなわち妻面を示している。 実施形態の鉄道車両用外幌を示した側面図である。 実施形態の鉄道車両用外幌を示した図2のA−A断面図である。 実施形態の鉄道車両用外幌を示した図2のB−B断面図である。 鉄道車両用外幌の取付構造の一実施形態を示した横方向の断面図である。 鉄道車両用外幌の取付構造の一実施形態を示した縦方向の断面図である。 鉄道車両用外幌の取付構造に使用される締結部材のフローティングナットを示した分解斜視図である。 フローティングナットを構成するナットを示した軸方向の断面図である。 フローティングナットを構成するナットを示した軸方向に直交した断面図である。
符号の説明
1 鉄道車両用外幌
2,3 取付部
20 シート
23 高分子合成スポンジ体
41,42 締結金具
41a,42a 固定部
41b,42b 連結部
41c 凹部
41d,42c 鉤部
50 フローティングナット
51 ナット
52 ケーシング
53 スリーブ
54 スプリング
55 ベースプレート
58 ボルト
60 貫通孔
61 ナット体
62 テーパ面
64 コマネジ

Claims (4)

  1. 車両に固定された締結金具と鉄道車両用外幌に固定された締結金具とを重ね合わせ、締結部材によって当該締結金具同士を連結する鉄道車両用外幌の取付構造において、
    前記締結部材は、重ね合わされた前記締結金具に形成された貫通孔を貫くボルトと、
    前記締結金具に固定されるケーシング内に、径方の寸法を変化させることができるナットが弾性部材によって保持されたフローティングナットと、を有することを特徴とする鉄道車両用外幌の取付構造。
  2. 請求項1に記載する鉄道車両用外幌の取付構造において、
    前記ナットは、ナット体を貫通した孔にテーパ面が形成され、そこに雌ネジ部を有する分割されたネジコマがバネによって付勢された状態で摺動可能に装填され、当該ネジコマの軸方向の摺動によって径方の寸法がが変化するものであることを特徴とする鉄道車両用外幌の取付構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する鉄道車両用外幌の取付構造において、
    前記フローティングナットは、ケーシング内にバネによって保持されたスリーブが、当該ケーシング内の回転を制限して車体周方向に移動可能に装填されたものであり、前記ナットが、そのスリーブ内に回転を制限された状態で装填されたものであることを特徴とする鉄道車両用外幌の取付構造。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載する鉄道車両用外幌の取付構造において、
    前記締結金具は、車両の前後方向に噛み合う段差になった鉤部が形成されたものであることを特徴とする鉄道車両用外幌の取付構造。
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