JP2017129024A - 遠心ファンの羽根車 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備え、ブレードの回転軸線方向一方側のブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車において、送風性能の向上や送風音の低下を図る。【解決手段】シュラウド(80)は、曲板状のシュラウド曲板部(81)と、シュラウド側ブレード軸端部(72)に対向する部分の一部分だけに対応する平板状のシュラウド平板部(82)と、を有する。ブレード軸端部(72)には、シュラウド平板部(82)に沿うブレード平坦面(72a)と、シュラウド曲板部(81)に沿うブレード湾曲面(72b、72c)と、が形成されている。ブレード軸端部(72)とシュラウド(80)との相互間には、ブレード平坦面(72a)とシュラウド平板部(82)とが溶着されてなる溶着部(8b)が形成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、遠心ファンの羽根車、特に、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車に関する。
空気調和装置や空気清浄機等においては、空気の吸入や供給、排出のために遠心ファンが使用されることがある。遠心ファンを構成する羽根車は、主として、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を有している。
そして、このような遠心ファンの羽根車として、特許文献1、2(特開2005−155510号公報、特開2015−86827号公報)に示すように、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間を溶着させてなるものがある。これらの遠心ファンの羽根車では、ブレード軸端部の翼長方向全体及びそのシュラウドの対応部分を階段形状にし、階段形状の平坦面同士を溶着させている。
特許文献1、2においては、ブレード及びシュラウドに形成された階段形状によって、シュラウド付近における空気流れが阻害されやすく、送風性能の低下や送風音の増加の発生を招くことがある。
本発明の課題は、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車において、送風性能の向上や送風音の低下を図ることにある。
第1の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を有しており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる。そして、ここでは、シュラウドが、ブレードに対して回転軸線方向に遠ざかるにつれて径が小さくなるように湾曲した曲板状のシュラウド曲板部と、ブレード軸端部に対向する部分の一部分だけに対応して形成された平板状のシュラウド平板部と、を有している。ブレード軸端部には、シュラウド平板部に沿う平坦面からなるブレード平坦面と、シュラウド曲板部に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面と、が形成されている。ブレード軸端部とシュラウドとの相互間には、ブレード平坦面とシュラウド平板部とが溶着されてなる溶着部が形成されている。
ここでは、上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の大部分は曲板部(シュラウド曲板部)及び湾曲面(ブレード湾曲面)のままにし、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用している。このため、ここでは、従来のようなブレード及びシュラウドに階段形状を形成して溶着する構造を採用する場合に比べて、シュラウド付近における空気流れが阻害されにくくなっている。
これにより、ここでは、シュラウド付近における空気流れを改善して、送風性能の向上や送風音の低下を図ることができる。
第2の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第1の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、ブレード平坦面が、ブレード軸端部の翼長方向の中央付近に配置されている。
ここでは、上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うようにしているため、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼前縁寄りの部分や翼後縁寄りの部分で行う場合に比べて、強固な溶着が可能になる。
これにより、ここでは、溶着に必要なブレード平坦面の面積、及び、これに対応するシュラウド平板部の面積を小さくすることができる。
第3の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第2の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、シュラウドには、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分を挿入可能な前縁側凹部がブレード湾曲面に沿うように形成されている。
上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと、ブレードやシュラウドの成形時のひずみ等によって、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部との間に隙間が発生するおそれがある。このようなブレード軸端部の翼前縁寄りの部分の隙間は、シュラウドの中央部の開口を通じてブレードの翼前縁に向かう空気流れを乱す原因になるため、送風音を増加させるおそれがある。
そこで、ここでは、上記のように、シュラウドに、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分を挿入可能な前縁側凹部を形成している。このため、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの乱れを抑えることができる。ここで、シュラウドに前縁側凹部を形成すると、送風性能や送風音への悪影響が発生するところ、ここでは、上記のように、前縁側凹部をブレード湾曲面に沿うように形成することによって、前縁側凹部による送風性能や送風音への悪影響を抑えるようにしている。
これにより、ここでは、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの乱れを抑えて、この隙間による送風音の増加を抑えることができる。
第4の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第3の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、前縁側凹部が、シュラウド曲板部に平行な曲板部をなすようにシュラウド曲板部から突出している。
ここでは、前縁側凹部による送風性能や送風音への悪影響を効果的に抑えることができる。
第5の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第2〜第4の観点のいずれかにかかる遠心ファンの羽根車において、シュラウドには、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分を縁取るように後縁側凸部が形成されている。
上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと、ブレードやシュラウドの成形時のひずみ等によって、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との間に隙間が発生するおそれがある。このようなブレード軸端部の翼後縁寄りの部分の隙間は、ブレードの正圧面に沿って翼前縁から翼後縁に向かう空気流れの一部を途中で正圧面側から負圧面側に漏らす原因になるため、送風性能を低下させるおそれがある。
そこで、ここでは、上記のように、シュラウドに、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分を縁取るように後縁側凸部を形成している。このため、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの漏れを抑えることができる。
これにより、ここでは、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの漏れを抑えて、この隙間による送風性能の低下を抑えることができる。
第6の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第5の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、後縁側凸部が、ブレード軸端部の正圧面側だけに対応して配置されている。
ここでは、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの漏れを効果的に抑えることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車において、シュラウド付近における空気流れを改善して、送風性能の向上や送風音の低下を図ることができる。
本発明の一実施形態にかかる羽根車を備えた遠心ファンが採用された空気調和装置の外観斜視図である。 空気調和装置の概略側面断面図である。 羽根車の外観斜視図である。 図3のA矢視図(シュラウドの一部を除いて図示)である。 図3のB矢視図(主板の一部を除いて図示)である。 図4のC部を拡大した図である。 図5のD部を拡大した図である。 図7のIV−IV断面を示す図である。 図6のI−I断面を示す図である。 図6のII−II断面を示す図である。 図6のIII−III断面を示す図である。 変形例にかかる羽根車の外観斜視図である。 図12のA矢視図(シュラウドの一部を除いて図示)である。 図13のC部を拡大した図である。 図14のII−II断面を示す図である。 図14のIII−III断面を示す図である。
以下、本発明にかかる遠心ファンの羽根車の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる遠心ファンの羽根車の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の全体構成
図1に本発明の一実施形態にかかる羽根車8を備えた遠心ファン4が採用された空気調和装置1の外観斜視図(天井は省略)を示す。空気調和装置1は、ここでは、天井設置型の空気調和装置であり、主として、内部に各種構成機器を収納するケーシング2と、ケーシング2の下側に配置された化粧パネル3と、を有している。
空気調和装置1のケーシング2は、下面が開口した箱状の部材であり、図2(空気調和装置1の概略側面断面図)に示されるように、空調室の天井に形成された開口に挿入されて配置されている。そして、化粧パネル3は、空調室の空気をケーシング2に吸入するために略中央に配置された吸入口3aと、ケーシング2から空調室に空気を吹き出すために吸入口3aの外周を囲むように配置された吹出口3bと、を有しており、天井の開口に嵌め込まれるように配置されている。
ケーシング2内には、主として、化粧パネル3の吸入口3aを通じて空調室の空気をケーシング2内に吸入して外周方向に吹き出す遠心ファン4と、遠心ファン4の外周を囲む熱交換器5と、吸入口3aから吸入される空気を遠心ファン4に案内するためのベルマウス6と、が配置されている。遠心ファン4は、ケーシング2の天板2aの略中央に設けられたファンモータ7と、ファンモータ7に連結されて回転駆動される羽根車8と、を有している。
尚、遠心ファン4が設けられる空気調和装置1は、天井設置型のものに限定されるものではなく、他の型式であってもよい。また、羽根車8の構成については、後述する。
(2)羽根車の構成
次に、羽根車8の構成について、図3〜図11を用いて説明する。ここで、図3は、羽根車8の外観斜視図である。図4は、図3のA矢視図(シュラウド80の一部を除いて図示)である。図5は、図3のB矢視図(主板60の一部を除いて図示)である。図6は、図4のC部を拡大した図である。図7は、図5のD部を拡大した図である。図8は、図7のIV−IV断面を示す図である。図9は、図6のI−I断面を示す図である。図10は、図6のII−II断面を示す図である。図11は、図6のIII−III断面を示す図である。
羽根車8は、主として、ファンモータ7に連結される円板状の主板60と、主板60の回転軸線O周りに主板60の反ファンモータ7側に環状に配置された複数(ここでは、7枚)のブレード70と、複数のブレード70を主板60との回転軸線O方向間に挟むように配置された環状のシュラウド80と、を有している。ここで、羽根車8の回転方向をRとする。
主板60は、その中央部に、略円錐台形状のハブ部61が吸入口3a側に向かって突出するように形成された樹脂製の部材である。ハブ部61には、主板60の同心円上に並んで形成された長孔からなる複数(ここでは、3個)の冷却用空気孔62等が形成されている。また、主板60のハブ部61よりも外周側の部分は、環状平板形状の平板部63を形成している。
シュラウド80は、その外周部から中央部の開口に向かうにつれて吸入口3a側に湾曲しながら突出するベル形状の樹脂製の部材である。ここで、シュラウド80のうち、ブレード70に対して回転軸線O方向に遠ざかるにつれて(すなわち、吸入口3a側に近づくにつれて)径が小さくなるように湾曲した曲板状の部分をシュラウド曲板部81とする。
ブレード70は、ここでは、主板60及びシュラウド80とは別に成形された樹脂製の部材である。ブレード70の回転軸線O方向側の一端部は、主板60に対向して配置される主板側ブレード軸端部71であり、主板60に固定されている。ブレード70の回転軸線O方向側の他端部は、シュラウド80に対向して配置されるシュラウド側ブレード軸端部72であり、シュラウド80に固定されている。ブレード70は、ここでは、羽根車8を回転軸線O方向に沿って見た際に、主板側ブレード軸端部71がシュラウド側ブレード軸端部72よりも後傾した翼形状を有している。また、ブレード70は、主として、ブレード本体73と、ブレード本体73に嵌め込みにより装着されブレード本体73との間に中空の空間Sを形成するブレード蓋体74と、を有する中空ブレードであり、これにより、ブレード70の軽量化が図られている。尚、ブレード70の中空化は、2つの部材73、74の嵌め込み構造によるものではなく、ブロー成形等によるものであってもよい。また、ここでは、ブレード70の翼後縁部に遠心ファン4の性能を向上させるための凹凸形状が形成されているが、凹凸形状を形成しなくても十分な性能が得られる場合には必ずしも形成しなくてもよい。また、ここでは、ブレード70が主板60及びシュラウド80と別部材であるが、これに限定されるものではなく、ブレード70が主板60と一体に成形されていてもよい。この場合には、ブレード70をシュラウド80に固定するだけでよいことになる。
そして、ブレード70の主板側ブレード軸端部71の主板60への固定は、主板側ブレード軸端部71と主板60との相互間を溶着させることによって行われており、その溶着部分が主板側溶着部8aを形成している。ここで、ブレード70を主板60に溶着する手法としては、主板60の平板部63及びブレード70の主板側ブレード軸端部71の平坦面71aに超音波を付与して溶着させる手法(超音波溶着)が採用されている。但し、ブレード70を主板60に溶着する手法としては、平板部63及び平坦面71aを溶着する手法であれば超音波溶着に限定されるものではなく、例えば、平板部63及び平坦面71aにレーザーを照射して溶着させる手法(レーザー溶着)を採用する等のように、別の溶着手法を採用してもよい。
また、ブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72のシュラウド80への固定は、シュラウド側ブレード軸端部72とシュラウド80との相互間を溶着させることによって行われており、その溶着部分がシュラウド側溶着部8bを形成している。ここで、シュラウド80には、シュラウド側ブレード軸端部72に対向する部分の一部分だけに対応して平板状のシュラウド平板部82が形成されており、シュラウド側溶着部8bが、シュラウド平板部82に配置されている。すなわち、シュラウド80の大部分は、ブレード70に対して回転軸線O方向に遠ざかるにつれて径が小さくなるように湾曲した曲板状のシュラウド曲板部81によって構成されているところ、シュラウド曲板部81のうちシュラウド側ブレード軸端部72に対応する部分の一部分だけに回転軸線O方向に垂直な平板状のシュラウド平板部82が形成されている。そして、ブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72には、シュラウド平板部82に沿う平坦面からなるブレード平坦面72aと、シュラウド曲板部81に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面72b、72cと、が形成されている。ブレード平坦面72aは、シュラウド平板部82に対向しており、シュラウド平板部82と同様に、回転軸線O方向に垂直な面をなしている。したがって、シュラウド側ブレード軸端部72は、ブレード平坦面72aがシュラウド平板部82に対向し、かつ、ブレード湾曲面72b、72cがシュラウド曲板部81に対向することで、全体がシュラウド80に沿った状態になっており、そのうち、ブレード平坦面72aとシュラウド平板部82とが溶着されることによって、シュラウド側溶着部8bが形成されている。ここで、ブレード70をシュラウド80に溶着する手法としては、シュラウド80のシュラウド平板部82及びブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72のブレード平坦面72aに超音波を付与して溶着させる手法(超音波溶着)が採用されている。但し、ブレード70をシュラウド80に溶着する手法としては、シュラウド平板部82及びブレード平坦面72aを溶着する手法であれば超音波溶着に限定されるものではなく、例えば、シュラウド平板部82及びブレード平坦面72aにレーザーを照射して溶着させる手法(レーザー溶着)を採用する等のように、別の溶着手法を採用してもよい。
ここでは、ブレード平坦面72aは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼長方向の中央付近に対応するように配置されている。このため、シュラウド平板部82もシュラウド側ブレード軸端部72の翼長方向の中央付近に配置されている。そして、ブレード湾曲面72b、72cのうち翼前縁寄りの部分、すなわち、ブレード平坦面72aよりも翼前縁寄りの湾曲面が、前縁側ブレード湾曲面72bをなしており、ブレード湾曲面72b、72cのうち翼後縁寄りの部分、すなわち、ブレード平坦面72aよりも翼後縁寄りの湾曲面が、後縁側ブレード湾曲面72cをなしている。
また、シュラウド80には、シュラウド平板部82の周囲部分にシュラウド曲板部81との間を繋ぐシュラウド段差部83が形成されており、シュラウド側ブレード軸端部72には、ブレード平坦面72aの周囲部分にブレード湾曲面72b、72cとの間を繋ぐシュラウド段差部83に嵌合可能なブレード段差部72dが形成されている。そして、シュラウド平板部82とブレード平板部72aとが回転軸線O方向に重なった状態で、ブレード段差部77がシュラウド段差部83に嵌り合うようになっている。すなわち、シュラウド段差部83及びブレード段差部72dによって、シュラウド80の所定位置にブレード70が位置決めされるようになっている。
(3)遠心ファンの羽根車の特徴
遠心ファン4の羽根車8には、ブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72とシュラウド80との相互間に形成されるシュラウド側溶着部8b付近の構造に関して、以下のような特徴がある。
<A>
ここでは、上記のように、シュラウド80が、曲板状のシュラウド曲板部81と、ブレード軸端部72に対向する部分の一部分だけに対応して形成された平板状のシュラウド平板部82と、を有している。ブレード軸端部72には、シュラウド平板部82に沿う平坦面からなるブレード平坦面72aと、シュラウド曲板部81に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面72b、72cと、が形成されている。ブレード軸端部72とシュラウド80との相互間には、ブレード平坦面72aとシュラウド平板部82とが溶着されてなる溶着部8bが形成されている。すなわち、ここでは、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の大部分は曲板部(シュラウド曲板部81)及び湾曲面(ブレード湾曲面72b、72c)のままにし、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部82)及び平坦面(ブレード平坦面72a)を形成して溶着する構造を採用している。このため、ここでは、従来のようなブレード及びシュラウドに階段形状を形成して溶着する構造を採用する場合に比べて、シュラウド80付近における空気流れが阻害されにくくなっている。
これにより、ここでは、シュラウド80付近における空気流れを改善して、送風性能の向上や送風音の低下を図ることができる。
<B>
ここでは、上記のように、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部82)及び平坦面(ブレード平坦面72a)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部72の翼長方向の中央付近の部分で行うようにしている。このため、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分や翼後縁寄りの部分で行う場合に比べて、強固な溶着が可能になる。
これにより、ここでは、溶着に必要なブレード平坦面72aの面積、及び、これに対応するシュラウド平板部82の面積を小さくすることができる。
(4)変形例
上記のように、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部82)及び平坦面(ブレード平坦面72a)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと(図9参照)、ブレード70やシュラウド80の成形時のひずみ等によって、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との間に隙間が発生するおそれがある(図10参照)。そして、このようなシュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分の隙間は、シュラウド80の中央部の開口を通じてブレード70の翼前縁に向かう空気流れを乱す原因になるため、送風音を増加させるおそれがある。
そこで、ここでは、図12〜図15に示すように、シュラウド80に、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分を挿入可能な前縁側凹部84を形成している。このため、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの乱れを抑えることができる。ここで、シュラウド80に前縁側凹部84を形成すると、送風性能や送風音への悪影響が発生するところ、ここでは、前縁側凹部84をブレード湾曲面72bに沿うように形成することによって、前縁側凹部84による送風性能や送風音への悪影響を抑えるようにしている。
これにより、ここでは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの乱れを抑えて、この隙間による送風音の増加を抑えることができる。
特に、ここでは、図15に示すように、前縁側凹部84を、シュラウド曲板部81に平行な曲板部をなすようにシュラウド曲板部81から回転軸線O方向反ブレード70側に突出させている。
これにより、ここでは、前縁側凹部84による送風性能や送風音への悪影響を効果的に抑えることができる。
尚、ここでは採用していないが、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの乱れを抑える効果をさらに向上させるために、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分と前縁側凹部84との間にシール材を設けるようにしてもよい。また、前縁側凹部84を形成することなく、羽根車8に要求される送風性能や送風音を満たすことが可能な場合には、前縁側凹部84を形成しなくてもよい。
また、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと(図9参照)、ブレード70やシュラウド80の成形時のひずみ等によって、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との間にも隙間が発生するおそれがある。そして、このようなシュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分の隙間は、ブレード70の正圧面に沿って翼前縁から翼後縁に向かう空気流れの一部を途中で正圧面側から負圧面側に漏らす原因になるため、送風性能を低下させるおそれがある。
そこで、ここでは、図12〜図14及び図16に示すように、シュラウド80に、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分を縁取るように後縁側凸部85を形成している。このため、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの漏れを抑えることができる。
これにより、ここでは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの漏れを抑えて、この隙間による送風性能の低下を抑えることができる。
特に、ここでは、図16に示すように、後縁側凸部85を、シュラウド側ブレード軸端部72の正圧面側だけに対応して配置している。
これにより、ここでは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの漏れを効果的に抑えることができる。
尚、後縁側凸部85を形成することなく、羽根車8に要求される送風性能や送風音を満たすことが可能な場合には、後縁側凸部85を形成しなくてもよい。
本発明は、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車に対して、広く適用可能である。
4 遠心ファン
8 羽根車
8b シュラウド側溶着部
60 主板
70 ブレード
72 シュラウド側ブレード軸端部
72a ブレード平坦面
72b、72c ブレード湾曲面
80 シュラウド
81 シュラウド曲板部
82 シュラウド平板部
84 前縁側凹部
85 後縁側凸部
特開2005−155510号公報 特開2015−86827号公報
本発明は、遠心ファンの羽根車、特に、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車に関する。
空気調和装置や空気清浄機等においては、空気の吸入や供給、排出のために遠心ファンが使用されることがある。遠心ファンを構成する羽根車は、主として、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を有している。
そして、このような遠心ファンの羽根車として、特許文献1、2(特開2005−155510号公報、特開2015−86827号公報)に示すように、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間を溶着させてなるものがある。これらの遠心ファンの羽根車では、ブレード軸端部の翼長方向全体及びそのシュラウドの対応部分を階段形状にし、階段形状の平坦面同士を溶着させている。
特許文献1、2においては、ブレード及びシュラウドに形成された階段形状によって、シュラウド付近における空気流れが阻害されやすく、送風性能の低下や送風音の増加の発生を招くことがある。
本発明の課題は、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車において、送風性能の向上や送風音の低下を図ることにある。
第1の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を有しており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる。そして、ここでは、シュラウドが、ブレードに対して回転軸線方向に遠ざかるにつれて径が小さくなるように湾曲した曲板状のシュラウド曲板部と、ブレード軸端部に対向する部分の一部分だけに対応して形成された平板状のシュラウド平板部と、を有している。ブレード軸端部には、シュラウド平板部に沿う平坦面からなるブレード平坦面と、シュラウド曲板部に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面と、が形成されている。ブレード軸端部とシュラウドとの相互間には、ブレード平坦面とシュラウド平板部とが溶着されてなる溶着部が形成されている。
ここでは、上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の大部分は曲板部(シュラウド曲板部)及び湾曲面(ブレード湾曲面)のままにし、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用している。このため、ここでは、従来のようなブレード及びシュラウドに階段形状を形成して溶着する構造を採用する場合に比べて、シュラウド付近における空気流れが阻害されにくくなっている。
これにより、ここでは、シュラウド付近における空気流れを改善して、送風性能の向上や送風音の低下を図ることができる。
また、ここでは、ブレード平坦面が、ブレード軸端部の翼長方向の中央付近に配置されている。
ここでは、上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うようにしているため、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼前縁寄りの部分や翼後縁寄りの部分で行う場合に比べて、強固な溶着が可能になる。
これにより、ここでは、溶着に必要なブレード平坦面の面積、及び、これに対応するシュラウド平板部の面積を小さくすることができる。
さらに、ここでは、シュラウドには、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分を縁取るように後縁側凸部が形成されている。
上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと、ブレードやシュラウドの成形時のひずみ等によって、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との間に隙間が発生するおそれがある。このようなブレード軸端部の翼後縁寄りの部分の隙間は、ブレードの正圧面に沿って翼前縁から翼後縁に向かう空気流れの一部を途中で正圧面側から負圧面側に漏らす原因になるため、送風性能を低下させるおそれがある。
そこで、ここでは、上記のように、シュラウドに、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分を縁取るように後縁側凸部を形成している。このため、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの漏れを抑えることができる。
これにより、ここでは、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの漏れを抑えて、この隙間による送風性能の低下を抑えることができる。
しかも、ここでは、後縁側凸部が、ブレード軸端部の正圧面側だけに対応して配置されている。
ここでは、ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの漏れを効果的に抑えることができる。
第2の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第1の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、後縁側凸部が、ブレード軸端部の正圧面から離れて配置されている。
第3の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を有しており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる。そして、ここでは、シュラウドが、ブレードに対して回転軸線方向に遠ざかるにつれて径が小さくなるように湾曲した曲板状のシュラウド曲板部と、ブレード軸端部に対向する部分の一部分だけに対応して形成された平板状のシュラウド平板部と、を有している。ブレード軸端部には、シュラウド平板部に沿う平坦面からなるブレード平坦面と、シュラウド曲板部に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面と、が形成されている。ブレード軸端部とシュラウドとの相互間には、ブレード平坦面とシュラウド平板部とが溶着されてなる溶着部が形成されている。
ここでは、上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の大部分は曲板部(シュラウド曲板部)及び湾曲面(ブレード湾曲面)のままにし、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用している。このため、ここでは、従来のようなブレード及びシュラウドに階段形状を形成して溶着する構造を採用する場合に比べて、シュラウド付近における空気流れが阻害されにくくなっている。
これにより、ここでは、シュラウド付近における空気流れを改善して、送風性能の向上や送風音の低下を図ることができる。
しかも、ここでは、シュラウドが、シュラウド平板部の周囲部分にシュラウド曲板部との間を繋ぐシュラウド段差部を有している。そして、シュラウド段差部は、シュラウド曲板部からシュラウド平面部の内周寄りの周囲部分まで回転軸線方向主板側に向かって延びる部分と、シュラウド平面部の外周寄りの周囲部分からシュラウド曲板部まで回転軸線方向主板側に向かって延びる部分と、を有している。
の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、ブレード平坦面が、ブレード軸端部の翼長方向の中央付近に配置されている。
ここでは、上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うようにしているため、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼前縁寄りの部分や翼後縁寄りの部分で行う場合に比べて、強固な溶着が可能になる。
これにより、ここでは、溶着に必要なブレード平坦面の面積、及び、これに対応するシュラウド平板部の面積を小さくすることができる。
の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第1、第2又は第4の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、シュラウドには、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分を挿入可能な前縁側凹部がブレード湾曲面に沿うように形成されている。
上記のように、ブレードとシュラウドとが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部)及び平坦面(ブレード平坦面)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレードとシュラウドとの溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと、ブレードやシュラウドの成形時のひずみ等によって、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部との間に隙間が発生するおそれがある。このようなブレード軸端部の翼前縁寄りの部分の隙間は、シュラウドの中央部の開口を通じてブレードの翼前縁に向かう空気流れを乱す原因になるため、送風音を増加させるおそれがある。
そこで、ここでは、上記のように、シュラウドに、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分を挿入可能な前縁側凹部を形成している。このため、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの乱れを抑えることができる。ここで、シュラウドに前縁側凹部を形成すると、送風性能や送風音への悪影響が発生するところ、ここでは、上記のように、前縁側凹部をブレード湾曲面に沿うように形成することによって、前縁側凹部による送風性能や送風音への悪影響を抑えるようにしている。
これにより、ここでは、ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部との隙間による空気流れの乱れを抑えて、この隙間による送風音の増加を抑えることができる。
の観点にかかる遠心ファンの羽根車は、第の観点にかかる遠心ファンの羽根車において、前縁側凹部が、シュラウド曲板部に平行な曲板部をなすようにシュラウド曲板部から突出している。
ここでは、前縁側凹部による送風性能や送風音への悪影響を効果的に抑えることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車において、シュラウド付近における空気流れを改善して、送風性能の向上や送風音の低下を図ることができる。
本発明の一実施形態にかかる羽根車を備えた遠心ファンが採用された空気調和装置の外観斜視図である。 空気調和装置の概略側面断面図である。 羽根車の外観斜視図である。 図3のA矢視図(シュラウドの一部を除いて図示)である。 図3のB矢視図(主板の一部を除いて図示)である。 図4のC部を拡大した図である。 図5のD部を拡大した図である。 図7のIV−IV断面を示す図である。 図6のI−I断面を示す図である。 図6のII−II断面を示す図である。 図6のIII−III断面を示す図である。 変形例にかかる羽根車の外観斜視図である。 図12のA矢視図(シュラウドの一部を除いて図示)である。 図13のC部を拡大した図である。 図14のII−II断面を示す図である。 図14のIII−III断面を示す図である。
以下、本発明にかかる遠心ファンの羽根車の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる遠心ファンの羽根車の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の全体構成
図1に本発明の一実施形態にかかる羽根車8を備えた遠心ファン4が採用された空気調和装置1の外観斜視図(天井は省略)を示す。空気調和装置1は、ここでは、天井設置型の空気調和装置であり、主として、内部に各種構成機器を収納するケーシング2と、ケーシング2の下側に配置された化粧パネル3と、を有している。
空気調和装置1のケーシング2は、下面が開口した箱状の部材であり、図2(空気調和装置1の概略側面断面図)に示されるように、空調室の天井に形成された開口に挿入されて配置されている。そして、化粧パネル3は、空調室の空気をケーシング2に吸入するために略中央に配置された吸入口3aと、ケーシング2から空調室に空気を吹き出すために吸入口3aの外周を囲むように配置された吹出口3bと、を有しており、天井の開口に嵌め込まれるように配置されている。
ケーシング2内には、主として、化粧パネル3の吸入口3aを通じて空調室の空気をケーシング2内に吸入して外周方向に吹き出す遠心ファン4と、遠心ファン4の外周を囲む熱交換器5と、吸入口3aから吸入される空気を遠心ファン4に案内するためのベルマウス6と、が配置されている。遠心ファン4は、ケーシング2の天板2aの略中央に設けられたファンモータ7と、ファンモータ7に連結されて回転駆動される羽根車8と、を有している。
尚、遠心ファン4が設けられる空気調和装置1は、天井設置型のものに限定されるものではなく、他の型式であってもよい。また、羽根車8の構成については、後述する。
(2)羽根車の構成
次に、羽根車8の構成について、図3〜図11を用いて説明する。ここで、図3は、羽根車8の外観斜視図である。図4は、図3のA矢視図(シュラウド80の一部を除いて図示)である。図5は、図3のB矢視図(主板60の一部を除いて図示)である。図6は、図4のC部を拡大した図である。図7は、図5のD部を拡大した図である。図8は、図7のIV−IV断面を示す図である。図9は、図6のI−I断面を示す図である。図10は、図6のII−II断面を示す図である。図11は、図6のIII−III断面を示す図である。
羽根車8は、主として、ファンモータ7に連結される円板状の主板60と、主板60の回転軸線O周りに主板60の反ファンモータ7側に環状に配置された複数(ここでは、7枚)のブレード70と、複数のブレード70を主板60との回転軸線O方向間に挟むように配置された環状のシュラウド80と、を有している。ここで、羽根車8の回転方向をRとする。
主板60は、その中央部に、略円錐台形状のハブ部61が吸入口3a側に向かって突出するように形成された樹脂製の部材である。ハブ部61には、主板60の同心円上に並んで形成された長孔からなる複数(ここでは、3個)の冷却用空気孔62等が形成されている。また、主板60のハブ部61よりも外周側の部分は、環状平板形状の平板部63を形成している。
シュラウド80は、その外周部から中央部の開口に向かうにつれて吸入口3a側に湾曲しながら突出するベル形状の樹脂製の部材である。ここで、シュラウド80のうち、ブレード70に対して回転軸線O方向に遠ざかるにつれて(すなわち、吸入口3a側に近づくにつれて)径が小さくなるように湾曲した曲板状の部分をシュラウド曲板部81とする。
ブレード70は、ここでは、主板60及びシュラウド80とは別に成形された樹脂製の部材である。ブレード70の回転軸線O方向側の一端部は、主板60に対向して配置される主板側ブレード軸端部71であり、主板60に固定されている。ブレード70の回転軸線O方向側の他端部は、シュラウド80に対向して配置されるシュラウド側ブレード軸端部72であり、シュラウド80に固定されている。ブレード70は、ここでは、羽根車8を回転軸線O方向に沿って見た際に、主板側ブレード軸端部71がシュラウド側ブレード軸端部72よりも後傾した翼形状を有している。また、ブレード70は、主として、ブレード本体73と、ブレード本体73に嵌め込みにより装着されブレード本体73との間に中空の空間Sを形成するブレード蓋体74と、を有する中空ブレードであり、これにより、ブレード70の軽量化が図られている。尚、ブレード70の中空化は、2つの部材73、74の嵌め込み構造によるものではなく、ブロー成形等によるものであってもよい。また、ここでは、ブレード70の翼後縁部に遠心ファン4の性能を向上させるための凹凸形状が形成されているが、凹凸形状を形成しなくても十分な性能が得られる場合には必ずしも形成しなくてもよい。また、ここでは、ブレード70が主板60及びシュラウド80と別部材であるが、これに限定されるものではなく、ブレード70が主板60と一体に成形されていてもよい。この場合には、ブレード70をシュラウド80に固定するだけでよいことになる。
そして、ブレード70の主板側ブレード軸端部71の主板60への固定は、主板側ブレード軸端部71と主板60との相互間を溶着させることによって行われており、その溶着部分が主板側溶着部8aを形成している。ここで、ブレード70を主板60に溶着する手法としては、主板60の平板部63及びブレード70の主板側ブレード軸端部71の平坦面71aに超音波を付与して溶着させる手法(超音波溶着)が採用されている。但し、ブレード70を主板60に溶着する手法としては、平板部63及び平坦面71aを溶着する手法であれば超音波溶着に限定されるものではなく、例えば、平板部63及び平坦面71aにレーザーを照射して溶着させる手法(レーザー溶着)を採用する等のように、別の溶着手法を採用してもよい。
また、ブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72のシュラウド80への固定は、シュラウド側ブレード軸端部72とシュラウド80との相互間を溶着させることによって行われており、その溶着部分がシュラウド側溶着部8bを形成している。ここで、シュラウド80には、シュラウド側ブレード軸端部72に対向する部分の一部分だけに対応して平板状のシュラウド平板部82が形成されており、シュラウド側溶着部8bが、シュラウド平板部82に配置されている。すなわち、シュラウド80の大部分は、ブレード70に対して回転軸線O方向に遠ざかるにつれて径が小さくなるように湾曲した曲板状のシュラウド曲板部81によって構成されているところ、シュラウド曲板部81のうちシュラウド側ブレード軸端部72に対応する部分の一部分だけに回転軸線O方向に垂直な平板状のシュラウド平板部82が形成されている。そして、ブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72には、シュラウド平板部82に沿う平坦面からなるブレード平坦面72aと、シュラウド曲板部81に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面72b、72cと、が形成されている。ブレード平坦面72aは、シュラウド平板部82に対向しており、シュラウド平板部82と同様に、回転軸線O方向に垂直な面をなしている。したがって、シュラウド側ブレード軸端部72は、ブレード平坦面72aがシュラウド平板部82に対向し、かつ、ブレード湾曲面72b、72cがシュラウド曲板部81に対向することで、全体がシュラウド80に沿った状態になっており、そのうち、ブレード平坦面72aとシュラウド平板部82とが溶着されることによって、シュラウド側溶着部8bが形成されている。ここで、ブレード70をシュラウド80に溶着する手法としては、シュラウド80のシュラウド平板部82及びブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72のブレード平坦面72aに超音波を付与して溶着させる手法(超音波溶着)が採用されている。但し、ブレード70をシュラウド80に溶着する手法としては、シュラウド平板部82及びブレード平坦面72aを溶着する手法であれば超音波溶着に限定されるものではなく、例えば、シュラウド平板部82及びブレード平坦面72aにレーザーを照射して溶着させる手法(レーザー溶着)を採用する等のように、別の溶着手法を採用してもよい。
ここでは、ブレード平坦面72aは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼長方向の中央付近に対応するように配置されている。このため、シュラウド平板部82もシュラウド側ブレード軸端部72の翼長方向の中央付近に配置されている。そして、ブレード湾曲面72b、72cのうち翼前縁寄りの部分、すなわち、ブレード平坦面72aよりも翼前縁寄りの湾曲面が、前縁側ブレード湾曲面72bをなしており、ブレード湾曲面72b、72cのうち翼後縁寄りの部分、すなわち、ブレード平坦面72aよりも翼後縁寄りの湾曲面が、後縁側ブレード湾曲面72cをなしている。
また、シュラウド80には、シュラウド平板部82の周囲部分にシュラウド曲板部81との間を繋ぐシュラウド段差部83が形成されており、シュラウド側ブレード軸端部72には、ブレード平坦面72aの周囲部分にブレード湾曲面72b、72cとの間を繋ぐシュラウド段差部83に嵌合可能なブレード段差部72dが形成されている。そして、シュラウド平板部82とブレード平板部72aとが回転軸線O方向に重なった状態で、ブレード段差部77がシュラウド段差部83に嵌り合うようになっている。すなわち、シュラウド段差部83及びブレード段差部72dによって、シュラウド80の所定位置にブレード70が位置決めされるようになっている。
(3)遠心ファンの羽根車の特徴
遠心ファン4の羽根車8には、ブレード70のシュラウド側ブレード軸端部72とシュラウド80との相互間に形成されるシュラウド側溶着部8b付近の構造に関して、以下のような特徴がある。
<A>
ここでは、上記のように、シュラウド80が、曲板状のシュラウド曲板部81と、ブレード軸端部72に対向する部分の一部分だけに対応して形成された平板状のシュラウド平板部82と、を有している。ブレード軸端部72には、シュラウド平板部82に沿う平坦面からなるブレード平坦面72aと、シュラウド曲板部81に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面72b、72cと、が形成されている。ブレード軸端部72とシュラウド80との相互間には、ブレード平坦面72aとシュラウド平板部82とが溶着されてなる溶着部8bが形成されている。すなわち、ここでは、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の大部分は曲板部(シュラウド曲板部81)及び湾曲面(ブレード湾曲面72b、72c)のままにし、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部82)及び平坦面(ブレード平坦面72a)を形成して溶着する構造を採用している。このため、ここでは、従来のようなブレード及びシュラウドに階段形状を形成して溶着する構造を採用する場合に比べて、シュラウド80付近における空気流れが阻害されにくくなっている。
これにより、ここでは、シュラウド80付近における空気流れを改善して、送風性能の向上や送風音の低下を図ることができる。
<B>
ここでは、上記のように、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部82)及び平坦面(ブレード平坦面72a)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部72の翼長方向の中央付近の部分で行うようにしている。このため、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分や翼後縁寄りの部分で行う場合に比べて、強固な溶着が可能になる。
これにより、ここでは、溶着に必要なブレード平坦面72aの面積、及び、これに対応するシュラウド平板部82の面積を小さくすることができる。
(4)変形例
上記のように、ブレード70とシュラウド80とが対向する部分の一部分だけに平板部(シュラウド平板部82)及び平坦面(ブレード平坦面72a)を形成して溶着する構造を採用するにあたり、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと(図9参照)、ブレード70やシュラウド80の成形時のひずみ等によって、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との間に隙間が発生するおそれがある(図10参照)。そして、このようなシュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分の隙間は、シュラウド80の中央部の開口を通じてブレード70の翼前縁に向かう空気流れを乱す原因になるため、送風音を増加させるおそれがある。
そこで、ここでは、図12〜図15に示すように、シュラウド80に、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分を挿入可能な前縁側凹部84を形成している。このため、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの乱れを抑えることができる。ここで、シュラウド80に前縁側凹部84を形成すると、送風性能や送風音への悪影響が発生するところ、ここでは、前縁側凹部84をブレード湾曲面72bに沿うように形成することによって、前縁側凹部84による送風性能や送風音への悪影響を抑えるようにしている。
これにより、ここでは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの乱れを抑えて、この隙間による送風音の増加を抑えることができる。
特に、ここでは、図15に示すように、前縁側凹部84を、シュラウド曲板部81に平行な曲板部をなすようにシュラウド曲板部81から回転軸線O方向反ブレード70側に突出させている。
これにより、ここでは、前縁側凹部84による送風性能や送風音への悪影響を効果的に抑えることができる。
尚、ここでは採用していないが、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの乱れを抑える効果をさらに向上させるために、シュラウド側ブレード軸端部72の翼前縁寄りの部分と前縁側凹部84との間にシール材を設けるようにしてもよい。また、前縁側凹部84を形成することなく、羽根車8に要求される送風性能や送風音を満たすことが可能な場合には、前縁側凹部84を形成しなくてもよい。
また、ブレード70とシュラウド80との溶着をブレード軸端部の翼長方向の中央付近の部分で行うと(図9参照)、ブレード70やシュラウド80の成形時のひずみ等によって、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との間にも隙間が発生するおそれがある。そして、このようなシュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分の隙間は、ブレード70の正圧面に沿って翼前縁から翼後縁に向かう空気流れの一部を途中で正圧面側から負圧面側に漏らす原因になるため、送風性能を低下させるおそれがある。
そこで、ここでは、図12〜図14及び図16に示すように、シュラウド80に、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分を縁取るように後縁側凸部85を形成している。このため、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの漏れを抑えることができる。
これにより、ここでは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの漏れを抑えて、この隙間による送風性能の低下を抑えることができる。
特に、ここでは、図16に示すように、後縁側凸部85を、シュラウド側ブレード軸端部72の正圧面側だけに対応して配置している。
これにより、ここでは、シュラウド側ブレード軸端部72の翼後縁寄りの部分とシュラウド曲板部81との隙間による空気流れの漏れを効果的に抑えることができる。
尚、後縁側凸部85を形成することなく、羽根車8に要求される送風性能や送風音を満たすことが可能な場合には、後縁側凸部85を形成しなくてもよい。
本発明は、回転軸線周りに環状に配置される複数のブレードと、ブレードの回転軸線方向側を挟むように配置される主板及びシュラウドと、を備えており、ブレードの回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部とシュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車に対して、広く適用可能である。
4 遠心ファン
8 羽根車
8b シュラウド側溶着部
60 主板
70 ブレード
72 シュラウド側ブレード軸端部
72a ブレード平坦面
72b、72c ブレード湾曲面
80 シュラウド
81 シュラウド曲板部
82 シュラウド平板部
84 前縁側凹部
85 後縁側凸部
特開2005−155510号公報 特開2015−86827号公報

Claims (6)

  1. 回転軸線周りに環状に配置される複数のブレード(70)と、前記ブレードの前記回転軸線方向側を挟むように配置される主板(60)及びシュラウド(80)と、を備えており、前記ブレードの前記回転軸線方向一方側の端部であるブレード軸端部(72)と前記シュラウドとの相互間が溶着されてなる遠心ファンの羽根車において、
    前記シュラウドは、前記ブレードに対して前記回転軸線方向に遠ざかるにつれて径が小さくなるように湾曲した曲板状のシュラウド曲板部(81)と、前記ブレード軸端部に対向する部分の一部分だけに対応して形成された平板状のシュラウド平板部(82)と、を有しており、
    前記ブレード軸端部には、前記シュラウド平板部に沿う平坦面からなるブレード平坦面(72a)と、前記シュラウド曲板部に沿う湾曲面からなるブレード湾曲面(72b、72c)と、が形成されており、
    前記ブレード軸端部と前記シュラウドとの相互間には、前記ブレード平坦面と前記シュラウド平板部とが溶着されてなる溶着部(8b)が形成されている、
    遠心ファン(4)の羽根車(8)。
  2. 前記ブレード平坦面は、前記ブレード軸端部の翼長方向の中央付近に配置されている、
    請求項1に記載の遠心ファンの羽根車。
  3. 前記シュラウドには、前記ブレード軸端部の翼前縁寄りの部分を挿入可能な前縁側凹部(84)が前記ブレード湾曲面に沿うように形成されている、
    請求項2に記載の遠心ファンの羽根車。
  4. 前記前縁側凹部は、前記シュラウド曲板部に平行な曲板部をなすように前記シュラウド曲板部から突出している、
    請求項3に記載の遠心ファンの羽根車。
  5. 前記シュラウドには、前記ブレード軸端部の翼後縁寄りの部分を縁取るように後縁側凸部(85)が形成されている、
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の遠心ファンの羽根車。
  6. 前記後縁側凸部は、前記ブレード軸端部の正圧面側だけに対応して配置されている、
    請求項5に記載の遠心ファンの羽根車。
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