JP2012140884A - 多翼送風機 - Google Patents

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Toru Iwata
透 岩田
Kanjiro Kinoshita
歓治郎 木下
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Abstract

【課題】正面翼部と背面翼部とを有する羽根車を備えた多翼送風機において、逆流によるファン性能の悪化を抑制する。
【解決手段】多翼送風機は、吸入口(24)を有する正面板(12a)とこの正面板(12a)に対向する背面板(12b)とを有するケーシング(12)と、電動機(18)と、羽根車(14)と、を備える。羽根車(14)は、通気孔(31d)が形成され且つ電動機(18)の駆動軸(18a)に取り付けられる主板(31)と、この主板(31)の外周部(31c)において周方向に間隔をおいて配設された多数の羽根(32)とを有する。羽根(32)は、主板(31)の外周部(31c)よりも正面板(12a)側に位置する正面翼部(35)と、主板(31)の外周部(31c)よりも背面板(12b)側に位置する背面翼部(36)と、を含む。多翼送風機には、背面部(12b)と背面翼部(36)との間で逆流が生ずるのを抑制する抑制部材(45, 46)が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、多翼送風機に関するものである。
従来、下記特許文献1及び2に開示されているように、主板と、この主板の外周部に設けられた多数の羽根とを有する羽根車を備えた多翼送風機が知られている。この特許文献1及び2に開示された多翼送風機では、図6に示すように、羽根81は、主板82の前面側に位置する正面翼部83と、主板81の背面側に位置する背面翼部84とを有している。なお、図6は、特許文献1の実施形態2に示された多翼送風機を示している。
正面翼部83間の間隙には図外の吸入口からケーシング内に流入した空気が直接流れ込み、背面翼部84間の間隙には、主板82に形成された通気孔82aを通過した空気が流れ込む。したがって、主板82とケーシングの正面部との間の寸法が小さくなる送風機であっても、背面翼部84を利用することによりファン性能が悪化することを防止することができる。なお、背面翼部84とケーシングの背面部との間には、所定の隙間が形成されていて、羽根81が振動したとしてもケーシングと干渉しないようになっている。
特開2010−159659号公報 特開2010−163989号公報
前記特許文献1及び2に開示された多翼送風機では、主板82の後面側に背面翼部84を設けることによってファン性能の悪化を防止しているが、この多翼送風機においては、ファン性能の悪化に関して依然として問題が残されている。すなわち、この多翼送風機では、背面翼部84とケーシングの背面部との間に所定の隙間が形成されているため、背面翼部84間から吹き出された空気の一部が、背面翼部84とケーシングの背面部との間の隙間に流入するという逆流が生じ、これによってファン性能が悪化するという問題がある。
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、正面翼部と背面翼部とを有する羽根車を備えた多翼送風機において、逆流によるファン性能の悪化を抑制することにある。
前記の目的を達成するため、本発明に係る多翼送風機は、吸入口(24)を有する正面部(12a)と、この正面部(12a)に対向する背面部(12b)とを有するケーシング(12)と、駆動軸(18a)を有する電動機(18)と、通気孔(31d)が形成され且つ前記電動機(18)の前記駆動軸(18a)に取り付けられる主板(31)と、この主板(31)の外周部(31c)において周方向に間隔をおいて配設された多数の羽根(32)とを有し、前記正面部(12a)と前記背面部(12b)との間に配置される羽根車(14)と、を備える。そして、前記多数の羽根(32)は、前記主板(31)の外周部(31c)よりも前記正面部(12a)側に位置する正面翼部(35)と、前記主板(31)の外周部(31c)よりも前記背面部(12b)側に位置する背面翼部(36)と、を含む。そして、この多翼送風機には、前記背面部(12b)と前記背面翼部(36)との間で逆流が生ずるのを抑制する抑制部材(45, 46)が設けられている。
本発明では、電動機(18)によって羽根車(14)が駆動されると、空気がケーシング(12)の吸入口(24)を通してケーシング(12)内に吸入される。この空気は、主として主板(31)の前面側を流れて正面翼部(35)間を流れる。ケーシング(12)内に吸い込まれた空気の一部は、主板(31)の通気孔(31d)を通過して主板(31)の後面側を流れ、背面翼部(36)間を流れる。正面翼部(35)間を流れた空気及び背面翼部(36)間を流れた空気は、ケーシング(12)外に吹き出される。このとき、抑制部材(45, 46)によってケーシング(12)の背面部(12b)と背面翼部(36)との間で逆流(羽根車(14)の径方向外側に吹き出された空気の一部が背面部(12b)と背面翼部(36)との間に流入する流れ)が生ずるのが抑制されるため、背面翼部(36)間から吹き出された空気は、効率よくケーシング(12)外に吹き出される。したがって、本発明による多翼送風機によれば、逆流によるファン性能の悪化を抑制することができるとともに、送風音を低減することができる。また、逆流の流入量が低減されると、その分だけ損失が小さくなり、逆流に起因する静圧の低下が抑制される。
ここで、前記抑制部材(45)は、環状であるのが好ましく、この場合において、前記多数の羽根(32)よりも内周側に配置されるとともに前記背面部(12b)に固定されていてもよい。
この態様では、抑制部材(45)が羽根(32)の内周側の位置に配置されているため、ケーシング(12)の背面部(12b)と背面翼部(36)との間のクリアランスをそのまま確保することができる。したがって、抑制部材(45)によってケーシング(12)を大型化させる必要が生ずることを回避できる。また、抑制部材(45)が環状に形成されているため、羽根車(14)の全周に亘って逆流を抑制することができる。
また、前記抑制部材(46)が環状である場合には、前記羽根車(14)よりも外周側に配置されるとともに前記背面部(12b)に固定されていてもよい。
この態様では、抑制部材(46)が羽根(32)の外周側の位置に配置されているため、ケーシング(12)の背面部(12b)と背面翼部(36)との間のクリアランスをそのまま確保することができる。したがって、抑制部材(46)によってケーシング(12)を大型化させる必要が生ずることを回避できる。また、抑制部材(46)が環状に形成されているため、羽根車(14)の全周に亘って逆流を抑制することができる。
この好ましい態様において、前記抑制部材(45, 46)は、前記背面部(12b)と前記背面翼部(36)との間の間隙幅に相当する高さを有するのが好ましい。
この態様では、抑制部材(45, 46)が背面翼部(36)からの吹き出される気流(主流)の障害になることを防止しつつ、逆流を抑制することができる。
前記正面翼部(35)及び前記背面翼部(36)は、それぞれ内側翼(41)と外側翼(42)とを有しいてもよく、この場合において、前記内側翼(41)及び前記外側翼(42)は、周方向に見たときに互いに重なり部分が存在するように配置されているのが好ましい。
この態様では、外側翼(42)の負圧面の内縁側の部位において空気の剥離が生じるのを抑制することができるため、より一層送風音を低減できるとともに、ファン効率をより高いものとすることができる。
前記電動機(18)は、少なくとも一部が前記ケーシング(12)内に配置されているのが好ましく、この場合、前記背面翼部(36)は、前記駆動軸(18a)と直交する方向に見たときに、前記電動機(18)において前記ケーシング(12)内に位置する部位と重なる位置が存在するように配置されているのが好ましい。
この態様では、ケーシング(12)内のスペースが有効に利用されるため、ファン性能を維持しつつ小型化を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、正面翼部と背面翼部とを有する羽根車を備えた多翼送風機において、逆流によるファン性能の悪化を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る多翼送風機の正面図である。 図1のII−II線における断面図である。 (A)(B)前記多翼送風機に設けられた羽根車の内側翼及び外側翼の構成を説明するための図である。 本発明のその他の実施形態に係る多翼送風機の正面図である。 本発明のその他の実施形態に係る多翼送風機の正面図である。 従来の多翼送風機の羽根車を示す。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る多翼送風機10は、渦巻形のケーシング12と、このケーシング12内に収容された羽根車14と、この羽根車14を駆動するための電動機18とを備えている。
ケーシング12は、羽根車14を収容するケーシング本体21と、このケーシング本体21から空気の吐出方向Tに突出する吐出管部22とを有している。吐出管部22は、ケーシング本体21と連通しており、空気の吐出方向Tの端部に吐出口23を有している。ケーシング12は、吸入口24を有する正面部としての正面板12aと、この正面板12aに対向するように配置された背面部としての背面板12bと、これら正面板12a及び背面板12bの間に配設された胴板12cとを有している。正面板12aは、ケーシング本体21の一面を構成する円環状の部位と、この部位から一方向に延び且つ吐出管部22の一面を構成する部位とを有する。背面板12bも、正面板12aとほぼ同様の外形形状である。
胴板12cは、周壁部12eと、内側管壁部12fと、外側管壁部12gとを有している。周壁部12eは、正面板12a及び背面板12bの間において羽根車14の周囲に沿って配設されており、ケーシング本体21の周壁(外周部)を構成している。ただし、吐出管部22が設けられている関係で、周壁部12eには、ケーシング本体21の内部と吐出管部22の内部を連通させる開口部(図示省略)が所定範囲に亘って形成されている。
内側管壁部12fは、周壁部12eにおける回転方向Dの基端側の部位から吐出方向Tに延設されており、吐出管部22の内側の壁を構成している。外側管壁部12gは、周壁部12eにおける回転方向Dの先端側の部位から吐出方向Tに延設されており、吐出管部22の外側の壁を構成している。そして、吐出口23は、吐出方向Tの端部における内側管壁部12fの縁部、外側管壁部12gの縁部、及び正面板12a及び背面板12bの各縁部によって形成されている。
ケーシング12の正面板12aにおいて、吸入口24の縁部がベルマウス28として形成されている。ベルマウス28は、羽根車14に対して正面F側に対向配置されている。ベルマウス28は、ケーシング12内へ空気を吸い込む吸入口24となる円形の開口を有し、空気を羽根車14に案内する役割を果たす。図2に示すように、ベルマウス28の内周面は湾曲形状を有しており、ベルマウス28の内径は、正面F側から背面R側に向かうにつれて小さくなっている。
電動機18は、ケーシング12の背面板12bに固定されている。電動機18は、駆動軸18aを有しており、この駆動軸18aがモータ本体18bから正面板12aに向かって延びる姿勢でケーシング12内に配設されている。なお、図例では、電動機18は、ケーシング12内に完全に収まっているが、この構成に限られるものではなく、電動機18の一部がケーシング12の外側に突出していてもよい。
羽根車14は、円盤状の主板31と、主板31の外周部に設けられ、回転方向Dに沿って配列された多数の羽根32と、これらの羽根32の正面F側の端部に連結されたリング部33とを有している。リング部33は、各羽根32をつなぐ環状の部材である。
羽根車14は、例えば樹脂成形、板金加工などによって作製することができる。樹脂成形の場合、主板31、羽根32及びリング部33を一体成形してもよく、主板31、複数の羽根32及びリング部33を別々に成形した後、これらを組み立てて羽根車14を作製してもよい。
主板31は、電動機18の駆動軸18aに支持される肉厚のハブ31aと、このハブ31aよりも薄肉でハブ31aに対して傾斜した方向に延びる傾斜部31bと、傾斜部31bの外端部につながり多数の羽根32が設けられた外周部31cと、を有する。ハブ31aは、駆動軸18aと垂直な方向に広がる形状となっている。また、外周部31cはハブ31aと平行な方向に広がる形状となっている。
傾斜部31bは、外周に向かうほどケーシング12の背面板12bに近づくように傾斜している。そして、主板31は、モータ本体18bとの間に所定の間隙が確保されるように配置されている。傾斜部31bには、主板31の正面側の空間と背面側の空間とを連通させる通気孔31dが形成されている。
羽根32は、主板31の外周部31cよりも正面板12a側に位置する正面翼部35と、主板31の外周部31cよりも背面板12b側に位置する背面翼部36と、を含む。換言すれば、主板31は、駆動軸18a方向における羽根32の中間部に接続されている。そして、正面翼部35は、主板31の外周部31cから正面板12aに向かう方向に延び、背面翼部36は、主板31の外周部31cから背面板12bに向かう方向に延びている。正面翼部35及び背面翼部36は、電動機18の駆動軸18aと直交する方向に見たときに、電動機18のモータ本体18bと重なる位置が存在するように配置されている。なお、電動機18の駆動軸18aと直交する方向に見たときに、正面翼部35及び背面翼部36の双方が、電動機18と重なる位置が存在するように配置されている態様に限られるものではなく、少なくとも背面翼部36において、電動機18においてケーシング12内に位置する部位と重なる位置が存在するように配置されていればよい。
羽根32は、外縁が内縁よりも回転方向Dの前側に位置する前向き羽根として構成されている。すなわち、この実施形態の多翼送風機10は、シロッコファンとして形成されている。
各羽根32の正面翼部35と背面翼部36は、それぞれ内側翼41と外側翼42とを含む。図3(A)(B)に示すように、正面翼部35の内側翼41は、径方向における内縁41a(気流の流れる方向の上流側縁)から外縁(気流の流れる方向の下流側縁)41bまでの長さL1が、主板31の外周部31cに向かうにしたがって次第に長くなっている。つまり、正面翼部35の内側翼41は、内縁41aが回転軸に対して傾斜した方向に延びる傾斜羽根となっている。そして、外縁41bの位置は、軸方向(図2の左右方向、駆動軸18aに平行な方向)においてほぼ一定となっている。
一方、背面翼部36の内側翼41についても、径方向における内縁41aから外縁41bまでの長さが、主板31の外周部31c(羽根32の中間部)に向かうにしたがって次第に長くなっている。そして、内側翼41の内縁41aは、主板31から最も離れた位置(軸方向端部であり、背面板12b側の端部)において、半径方向の最も外側に位置している。つまり、背面翼部36も傾斜羽根となっている。そして、内側翼41の外縁41bの位置は、軸方向(図2の左右方向、駆動軸18aに平行な方向)においてほぼ一定となっている。したがって、内側翼41は、主板31の接合部において最も翼弦長が長い形状となっている。
外側翼42は、正面翼部35及び背面翼部36において同じ形状となっている。正面翼部35及び背面翼部36において、外側翼42は、回転方向Dに見て、いずれも内側翼41よりも前側に位置している。
外側翼42の内縁(気流の流れる方向の上流側縁)42aは、内側翼41の内縁41aよりも半径方向外側で、かつ内側翼41の外縁41bよりも半径方向内側に位置している。また、外側翼42の外縁(気流の流れる方向の下流側縁)42bは、内側翼41の外縁41bよりも半径方向外側に位置している。したがって、内側翼41及び外側翼42は、周方向に見たときに互いに重なり部分が存在するように配置されている。図2に示すように、外側翼42における内縁42aから外縁42bまでの長さ(翼弦長)L2(図3(A)(B)参照)は、軸方向のどの位置でもほぼ一定である。
図2に示すように、本実施形態に係る多翼送風機10には、ケーシング12内で逆流が生ずるのを抑制するための抑制部材45,46が設けられている。この抑制部材45,46は、羽根車14から吹き出された空気の一部が向きを変えて羽根車14とケーシング12の背面板12bとの間に流れ込む逆流を減らすためのものであり、背面板12bにおける内面に固定されている。
抑制部材45,46は、断面矩形状で且つ環状に形成されており、羽根車14と同心状に配置されている。抑制部材45,46は、合成樹脂、金属等によって形成することができ、抑制部材45,46が合成樹脂によって形成される場合には、抑制部材45,46をケーシング12と一体的に成型してもよい。なお、抑制部材45,46は、接着剤によってケーシング12に接合される態様としてもよい。
本実施形態では、抑制部材45,46は、羽根32よりも内周側に配置される(内側抑制部材45)とともに、羽根32の外周側にも配置されている(外側抑制部材46)。
内側抑制部材45は、背面翼部36における内側翼41の内縁41aの軸方向端部よりも内周側に位置しており、かつ、羽根車14の半径方向において電動機18のモータ本体18bと、背面翼部36の内側翼41における背面板12b側の端部との間に位置している。また、内側抑制部材45は、電動機18の駆動軸18aと同心状に配設されている。
内側抑制部材45の突出高さ(内側抑制部材45の先端と背面板12bとの間の距離に相当)は、ケーシング12の背面板12bと背面翼部36との間の間隙幅に相当する高さとなっている。そして、内側抑制部材45と羽根車14との間の間隙幅は、羽根車14と背面板12bとの間の間隙幅よりも小さくなっている。
一方、外側抑制部材46は、背面翼部36における外側翼42の外縁42bよりも外周側に位置しており、電動機18の駆動軸18aと同心状に配設されている。
外側抑制部材46の突出高さ(外側抑制部材46の先端と背面板12bとの間の距離に相当)は、ケーシング12の背面板12bと背面翼部36との間の間隙幅に相当する高さとなっている。そして、外側抑制部材46と羽根車14との間の間隙幅は、羽根車14と背面板12bとの間の間隙幅よりも小さくなっている。
以上のように構成された多翼送風機10においては、電動機18が駆動して羽根車14が回転すると、空気はベルマウス28を通してケーシング12内に吸い込まれる。この吸い込まれた空気は、正面F側から羽根車14の軸方向に沿って羽根車14内に流入するが、その一部は、主板31の正面側を流れて正面翼部35同士の隙間を通過し、半径方向外側に吹き出される。また、羽根車14内に流入した空気の他部は、主板31の通気孔31dを通して主板31の背面側へと流れ込み、背面翼部36同士の隙間を通過して、半径方向外側に吹き出される。これら羽根車14から吹き出された空気は、ケーシング12の内部を回転方向Dに沿って移動し、吐出管部22の吐出口23から吹き出される。
以上説明したように、本実施形態では、電動機18によって羽根車14が駆動されると、空気が吸入口24を通してケーシング12内に吸入される。この空気は、主として主板31の正面側を流れて正面翼部35間を流れる。ケーシング12内に吸い込まれた空気の一部は、主板31の通気孔31dを通過して主板31の後面側を流れ、背面翼部36間を流れる。正面翼部35間を流れた空気及び背面翼部36間を流れた空気は、ケーシング12外に吹き出される。このとき、抑制部材45,46によってケーシング12の背面板12bと背面翼部36との間で逆流(羽根車14の径方向外側に吹き出された空気の一部が背面板12bと背面翼部36との間に流入する流れ)が生ずるのが抑制されるため、背面翼部36間から吹き出された空気は、効率よくケーシング12外に吹き出される。したがって、この多翼送風機10によれば、逆流によるファン性能の悪化を抑制することができるとともに、送風音を低減することができる。また、逆流の流入量が低減されると、その分だけ損失が小さくなり、逆流に起因する静圧の低下が抑制される。
また本実施形態では、内側抑制部材45が羽根32よりも内周側に配置されるとともに背面板12bに固定されているので、ケーシング12の背面板12bと背面翼部36との間のクリアランスをそのまま確保することができる。したがって、内側抑制部材45によってケーシング12を大型化させる必要が生ずることを回避できる。また、内側抑制部材45が環状に形成されているため、羽根車14の全周に亘って逆流を抑制することができる。
また本実施形態では、外側抑制部材46が羽根32よりも外周側に配置されるとともに背面板12bに固定されているので、ケーシング12の背面板12bと背面翼部36との間のクリアランスをそのまま確保することができる。したがって、外側抑制部材46によってケーシング12を大型化させる必要が生ずることを回避できる。また、外側抑制部材46が環状に形成されているため、羽根車14の全周に亘って逆流を抑制することができる。
また本実施形態では、内側抑制部材45及び外側抑制部材46が、それぞれ背面板12bと背面翼部36との間の間隙幅に相当する高さを有しているので、各抑制部材45,46が背面翼部36からの吹き出される気流(主流)の障害になることを防止しつつ、逆流を抑制することができる。
また本実施形態では、羽根車14の内側翼41及び外側翼42は、周方向に見たときに互いに重なり部分が存在するように配置されているので、外側翼42の負圧面の内縁側の部位において空気の剥離が生じるのを抑制することができる。このため、より一層送風音を低減できるとともに、ファン効率をより高いものとすることができる。
また本実施形態では、駆動軸18aと直交する方向に見たときに、背面翼部36が電動機18においてケーシング12内に位置する部位と重なる位置が存在するように配置されているので、ケーシング12内のスペースが有効に利用される。このため、ファン性能を維持しつつ小型化を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、図4に示すように、羽根車14の羽根32の端部に翼端板51が設けられる構成としてもよい。翼端板51は、背面翼部36における軸方向の端部に設けられる部材であり、羽根32同士の間隙を塞ぐものである。
前記実施形態では、羽根32が内側翼41と外側翼42とを含む形態としたが、これに限られるものではない。例えば、図5に示すように、内縁32aから外縁32bまでの長さ(翼弦長)が軸方向のどの位置でもほぼ一定である羽根32のみを有する形態であってもよい。なお、リング部33は、図5に示すように、羽根32から半径方向に突出する位置に配置されていてもよく、羽根32の範囲内に収まるように配置されてもよい(図2参照)。
また、前記実施形態では、前向き羽根32を有する羽根車14を備えた多翼送風機10として構成された例について説明したが、後ろ向き羽根32を有する羽根車14を備えた多翼送風機10として構成してもよい。
12 ケーシング
12a 正面板
12b 背面板
12c 胴板
14 羽根車
18 電動機
18a 駆動軸
18b モータ本体
21 ケーシング本体
22 吐出管部
23 吐出口
24 吸入口
28 ベルマウス
31 主板
31a ハブ
31b 傾斜部
31c 外周部
31d 通気孔
32 羽根
35 正面翼部
36 背面翼部
41 内側翼
42 外側翼
45 内側抑制部材
46 外側抑制部材

Claims (6)

  1. 吸入口(24)を有する正面部(12a)と、この正面部(12a)に対向する背面部(12b)とを有するケーシング(12)と、
    駆動軸(18a)を有する電動機(18)と、
    通気孔(31d)が形成され且つ前記電動機(18)の前記駆動軸(18a)に取り付けられる主板(31)と、この主板(31)の外周部(31c)において周方向に間隔をおいて配設された多数の羽根(32)とを有し、前記正面部(12a)と前記背面部(12b)との間に配置される羽根車(14)と、を備え、
    前記多数の羽根(32)は、前記主板(31)の外周部(31c)よりも前記正面部(12a)側に位置する正面翼部(35)と、前記主板(31)の外周部(31c)よりも前記背面部(12b)側に位置する背面翼部(36)と、を含み、
    前記背面部(12b)と前記背面翼部(36)との間で逆流が生ずるのを抑制する抑制部材(45, 46)が設けられている多翼送風機。
  2. 前記抑制部材(45)は、環状であり、前記多数の羽根(32)よりも内周側に配置されるとともに前記背面部(12b)に固定されている請求項1に記載の多翼送風機。
  3. 前記抑制部材(46)は、環状であり、前記羽根車(14)よりも外周側に配置されるとともに前記背面部(12b)に固定されている請求項1又は2に記載の多翼送風機。
  4. 前記抑制部材(45, 46)は、前記背面部(12b)と前記背面翼部(36)との間の間隙幅に相当する高さを有する請求項2又は3に記載の多翼送風機。
  5. 前記正面翼部(35)及び前記背面翼部(36)は、それぞれ内側翼(41)と外側翼(42)とを有し、
    前記内側翼(41)及び前記外側翼(42)は、周方向に見たときに互いに重なり部分が存在するように配置されている請求項1から4の何れか1項に記載の多翼送風機。
  6. 前記電動機(18)は、少なくとも一部が前記ケーシング(12)内に配置されており、
    前記背面翼部(36)は、前記駆動軸(18a)と直交する方向に見たときに、前記電動機(18)において前記ケーシング(12)内に位置する部位と重なる位置が存在するように配置されている請求項1から5の何れか1項に記載の多翼送風機。
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