JP2017128895A - 防護ネットの衝撃緩衝機構、防護ネットの補強機構およびプラント設備 - Google Patents

防護ネットの衝撃緩衝機構、防護ネットの補強機構およびプラント設備 Download PDF

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久訓 渡辺
明夫 北田
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明夫 北田
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信 西崎
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Abstract

【課題】積雪等の堆積物が防護ネット上に堆積するような状況でも、防護対象物を覆う防護ネットを飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物のより確実な防護を図る。【解決手段】防護ネットを支持するワイヤロープ43と固定枠との間に設けられた衝撃緩衝機構50は、固定枠に固定された固定部材51と、ワイヤロープ43が掛止されると共にワイヤロープ43を介して作用する防護ネットからの荷重を受けて移動可能な外筒52と、固定部材51と外筒52との間で緩衝材として機能する緩衝部材53と、固定部材51と外筒52との間に設けられ、外筒52を介して所定値未満の荷重が作用する際には固定部材51に対する外筒52の上記荷重の作用方向側への相対移動を制限すると共に、外筒52を介して所定値以上の荷重が作用すると上記相対移動の制限を解除するメカニカルヒューズ54とを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、防護対象物を覆う防護ネットの衝撃緩衝機構、防護ネットの補強機構および防護対象物を備えたプラント設備に関する。
従来、防護対象物を覆う防護ネットに作用する衝撃を衝撃緩衝機構によって緩衝する技術が知られている。例えば、特許文献1には、枠体に支持部を介して支持される線状部材によって膜状部材(防護ネット)の周縁部を全周にわたって支持し、支持部と線状部材との間に緩衝体を設けるものが開示されている。この緩衝体は、外周面に線状部材が巻回される外筒と、外筒の内側に配設されると共に、当該外筒と支持部との間で緩衝部材として機能する複数の鋼管とを有する。これにより、飛来物の衝突によって膜状部材に強い動荷重が作用すると、当該動荷重が線状部材を介して緩衝体の外筒へと伝達され、移動しようとする外筒と支持部との間で動荷重を受けた複数の鋼管が変形する。この結果、膜状部材に作用する衝撃が緩衝体(複数の鋼管)の変形によって吸収される。
特開2015−163761号公報
しかしながら、例えば積雪等の堆積物が防護ネット上に堆積し、防護ネットに比較的大きな静荷重が作用した状態では、当該静荷重によって緩衝部材に変形が生じることがある。この結果、飛来物の衝突の際に、緩衝部材が緩衝体として機能しないおそれがある。一方、積雪等の堆積物による静荷重に対して防護ネットを補強する手法としては、防護ネットの下方に静荷重保持用のワイヤロープを張り巡らせる技術が考えられる。しかしながら、この手法では、このワイヤロープを張り巡らせたことで防護ネットの剛性が高くなり、防護ネットに飛来物が衝突した際に飛来物を捕捉できないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、積雪等の堆積物が防護ネット上に堆積するような状況でも、防護対象物を覆う防護ネットを飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物のより確実な防護を図ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の第1の態様は、防護対象物を覆うと共に支持部材を介して固定体に支持される防護ネットの衝撃緩衝機構であって、前記固定体に固定された固定部材と、前記支持部材が掛止されると共に前記支持部材を介して作用する前記防護ネットからの荷重を受けて移動可能な可動部材と、前記固定部材と前記可動部材との間で緩衝材として機能する緩衝部材と、前記固定部材と前記可動部材との間に設けられ、前記可動部材を介して所定値未満の荷重が作用する際には前記固定部材に対する前記可動部材の前記荷重の作用方向側への相対移動を制限すると共に、前記可動部材を介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記相対移動の制限を解除するメカニカルヒューズと、を備えることを特徴とする。
これにより、防護ネットから支持部材を介して所定値未満の静荷重が衝撃緩衝機構の可動部材に作用している間は、固定部材に対する可動部材の荷重の作用方向側への相対移動、すなわち、固定体に対する防護ネットの相対移動がメカニカルヒューズにより制限される。この結果、衝撃緩衝機構の緩衝部材に静荷重をできる限り作用させないようにして衝撃緩衝機構の機能維持を図りながら、防護ネットを支持部材および衝撃緩衝機構を介して固定体によって支持することができる。一方、防護ネットから支持部材を介して所定値以上の動荷重が衝撃緩衝機構の可動部材に作用した際には、メカニカルヒューズによる固定部材に対する可動部材の移動制限が解除され、可動部材が緩衝部材による緩衝を受けながら固定部材に対して相対移動する。この結果、防護ネットへの飛来物の衝突による衝撃を衝撃緩衝機構の緩衝部材によって良好に吸収し、防護機能を果たすことができる。従って、本発明によれば、積雪等の堆積物が防護ネット上に堆積するような状況でも、防護対象物を覆う防護ネットを飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物のより確実な防護を図ることが可能となる。
本発明の第1の態様による防護ネットの衝撃緩衝機構において、前記メカニカルヒューズは、側部に切込みが形成された棒状の部材であってもよい。これにより、メカニカルヒューズに所定値以上の荷重が作用すると、メカニカルヒューズが側部に形成された切込み部から破断し、固定部材に対する可動部材の移動制限が解除される。このように、メカニカルヒューズを棒状の部材とすることで、メカニカルヒューズの簡易化、ひいては小型化を図ることができる。また、メカニカルヒューズの側部に切込みを形成することで、メカニカルヒューズの破断挙動をより適正に調整することが可能となる。
本発明の第1の態様による防護ネットの衝撃緩衝機構において、前記可動部材は、前記固定部材を囲むように配置された筒状の部材であってもよく、前記緩衝部材は、前記固定部材と、前記可動部材の前記固定部材に対して前記荷重の作用方向とは反対側に位置する内周面との間に設けられてもよく、前記メカニカルヒューズは、前記固定部材と、前記可動部材の前記固定部材に対して前記荷重の作用方向側に位置する内周面とに固定されてもよい。このように、筒状の部材である可動部材の内側において、緩衝部材とは異なる位置にメカニカルヒューズを配置することで、緩衝部材を配置するためのスペースをより良好に確保することが可能となる。
本発明の第1の態様による防護ネットの衝撃緩衝機構において、前記可動部材は、前記固定部材を囲むように配置された筒状の部材であってもよく、前記緩衝部材は、前記固定部材と、前記可動部材の前記固定部材に対して前記荷重の作用方向とは反対側に位置する内周面との間に設けられてもよく、前記メカニカルヒューズは、前記固定部材と、前記荷重の作用方向と直行する方向において前記固定部材と並ぶ前記可動部材の内周面とに固定されてもよい。このように、筒状の部材である可動部材の内側において、緩衝部材とは異なる位置にメカニカルヒューズを配置することで、緩衝部材を配置するためのスペースをより良好に確保することが可能となる。
本発明の第2の態様は、防護対象物を覆う防護ネットの補強機構であって、固定体に固定されると共に前記防護ネットの下方で互いに間隔を空けて張り巡らされ、前記防護ネットの撓みを抑制する複数の補強ロープと、前記補強ロープと前記固定体との間、および、前記補強ロープ同士の間の何れか一方に設けられ、前記補強ロープを介して所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープの張力を維持すると共に、該補強ロープを介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記張力の維持を解除するメカニカルヒューズと、を備えることを特徴とする。
これにより、防護ネットから補強ロープを介して所定値未満の静荷重がメカニカルヒューズに作用している間は、補強ロープの張力が維持されるため、補強ロープで防護ネットを良好に補強することができる。一方、防護ネットから補強ロープを介して所定値以上の動荷重がメカニカルヒューズに作用した際には、メカニカルヒューズによる補強ロープの張力の維持が解除される。この結果、補強ロープの張力の維持が解除された部分については、防護ネットを大きく撓まわせることができるため、飛来物の衝突によって防護ネットが局所的に変形して損傷してしまうのをより良好に抑制し、防護ネットによって飛来物を確実に捕捉することが可能となる。従って、本発明によれば、積雪等の堆積物が防護ネット上に堆積するような状況でも、防護対象物を覆う防護ネットを飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物のより確実な防護を図ることができる。
本発明の第2の態様による防護ネットの補強機構において、前記メカニカルヒューズは、前記補強ロープと前記固定体との間に設けられ、前記補強ロープを介して前記所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープと前記固定体とを連結すると共に、該補強ロープを介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記連結を解除してもよい。このように、メカニカルヒューズを補強ロープと固定体との間に設けることで、メカニカルヒューズの補強ロープへの取付作業やメンテナンスをより容易に行うことができる。
本発明の第2の態様による防護ネットの補強機構において、前記メカニカルヒューズは、前記補強ロープ同士の間に設けられ、前記補強ロープを介して前記所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープ同士を連結すると共に、該補強ロープを介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記連結を解除してもよい。このように、メカニカルヒューズを補強ロープ同士の間に設けることで、連結が解除された後の補強ロープが垂れ下がる長さを比較的短くすることができるため、補強ロープが保護対象物に衝突するのをより良好に抑制することが可能となる。
本発明の第3の態様は、防護対象物を覆うと共に支持部材を介して固定体に支持される防護ネットの衝撃緩衝機構であって、前記固定体に固定された固定部材と、前記支持部材が掛止されると共に前記支持部材を介して作用する前記防護ネットからの荷重を受けて移動可能であり、前記固定部材に対して前記荷重の作用方向とは反対側に位置する当接部を有する可動部材と、前記固定部材と前記可動部材との間で緩衝材として機能する緩衝部材と、前記固定部材と前記可動部材の前記当接部とに軸方向の端面が当接するように配置され、前記可動部材を介して所定値未満の荷重が作用する際には前記固定部材に対する前記可動部材の前記荷重の作用方向側への相対移動を制限すると共に、前記可動部材を介して前記所定値以上の荷重が作用すると座屈して前記相対移動の制限を解除する筒状部材と、を備えることを特徴とする。
これにより、防護ネットから支持部材を介して所定値未満の静荷重が衝撃緩衝機構の可動部材に作用している間は、固定部材と可動部材の当接部との間に軸方向の端面が当接するように配置された筒状部材によって、固定部材に対する可動部材の相対移動、すなわち、固定体に対する防護ネットの相対移動が制限される。この結果、衝撃緩衝機構の緩衝部材に静荷重をできる限り作用させないようにして衝撃緩衝機構の機能維持を図りながら、支持部材および衝撃緩衝機構を介して防護ネットを固定体によって支持することができる。一方、防護ネットから支持部材を介して所定値以上の動荷重が衝撃緩衝機構の可動部材に作用した際には、筒状部材が座屈することによって、可動部材が緩衝部材および座屈後の筒状部材による緩衝を受けながら固定部材に対して相対移動する。この結果、防護ネットへの飛来物の衝突による衝撃を衝撃緩衝機構の緩衝部材および座屈後の筒状部材によって良好に吸収し、防護機能を果たすことができる。従って、本発明によれば、積雪等の堆積物が防護ネット上に堆積するような状況でも、防護対象物を覆う防護ネットを飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物のより確実な防護を図ることが可能となる。
本発明の第3の態様による防護ネットの衝撃緩衝機構において、前記緩衝部材は、前記筒状部材の内側に配置されてもよい。これにより、筒状部材の内側のスペースを有効に利用することができる。
本発明の第4の態様は、防護対象物を覆う防護ネットの補強機構であって、本発明の第1または第3の態様による衝撃緩衝機構と、前記衝撃緩衝機構と連結し、前記防護ネットを支持する支持機構と、固定体に固定されると共に前記防護ネットの下方で互いに間隔を空けて張り巡らされ、前記防護ネットの撓みを抑制する複数の補強ロープと、前記補強ロープと前記固定体との間、および、前記補強ロープ同士の間の何れか一方に設けられ、該補強ロープを介して第2の所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープの張力を維持すると共に、該補強ロープを介して前記第2の所定値以上の荷重が作用すると前記張力の維持を解除するメカニカルヒューズと、を備えることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、防護ネットと、本発明の第1または第3の態様による衝撃緩衝機構と、前記衝撃緩衝機構と連結し、前記防護ネットを支持する支持機構と、前記防護ネットにより覆われる防護対象物と、を備えることを特徴とするプラント設備である。また、本発明の第6の態様は、防護ネットと、本発明の第2または第4の態様による補強機構と、前記防護ネットにより覆われる防護対象物と、を備えることを特徴とするプラント設備である。
本発明にかかる防護ネットの衝撃緩衝機構、防護ネットの補強機構、およびプラント設備は、積雪等の堆積物が防護ネット上に堆積するような状況でも、防護対象物を覆う防護ネットを飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物のより確実な防護を図ることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係るプラント設備の要部を示す概略図である。 図2は、図1のプラント設備が備える防護ネットの支持機構の要部を示す概略図である。 図3は、衝撃緩衝機構の一例を示す説明図である。 図4は、図3の衝撃緩衝機構が作動した状態を示す説明図である。 図5は、図3の衝撃緩衝機構の各構成要素の荷重変位線図の一例を示す説明図である。 図6は、変形例に係る衝撃緩衝機構を示す説明図である。 図7は、図6の衝撃緩衝機構が作動した状態を示す説明図である。 図8は、他の変形例に係る衝撃緩衝機構を示す説明図である。 図9は、図8の衝撃緩衝機構の各構成要素の荷重変位線図の一例を示す説明図である。 図10は、さらに他の変形例に係る衝撃緩衝機構を示す説明図である。 図11は、図10の衝撃緩衝機構の各構成要素の荷重変位線図の一例を示す説明図である。 図12は、本発明の他の実施形態に係るプラント設備の要部を示す説明図である。 図13は、図12のプラント設備が備える防護ネットの補強機構の要部を示す説明図である。 図14は、図13の防護ネットに飛来物が衝突した際の当該防護ネットおよび補強ロープの変形の様子の一例を示す説明図である。 図15は、図13の防護ネットに飛来物が衝突した際の当該防護ネットおよび補強ロープの変形の様子の一例を示す説明図である。 図16は、変形例に係る防護ネットの補強機構の要部を示す説明図である。 図17は、図16の防護ネットに飛来物が衝突した際の当該防護ネットおよび補強ロープの変形の様子の一例を示す説明図である。
以下に、本発明にかかる防護ネットの衝撃緩衝機構、防護ネットの補強機構および防護対象物を備えたプラント設備の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るプラント設備10の要部を示す概略図であり、図2は、プラント設備10が備える防護ネット30の支持機構40の要部を示す概略図である。プラント設備10は、例えば原子力発電所や再処理工場といった設備であり、図1に示すように、プラント設備10内において建屋外に配置される防護対象物(例えば、ポンプ等)20と、防護対象物20を覆うように配置されて当該防護対象物20を防護する防護ネット30と、防護ネット30を支持する支持機構40と、防護ネット30に作用する衝撃を緩衝する衝撃緩衝機構50とを備える。
支持機構40は、衝撃緩衝機構50と連結して防護ネット20を支持するための機構であり、防護ネット20を支持する固定枠(固定体)41と、固定枠41に固定された4つの支持部42と、固定枠41に固定されると共に、防護ネット30の周縁部に縫い付けられた2本のワイヤロープ(支持部材)43と、ワイヤロープ43の張力を調整可能な張力調整機構(例えば、ターンバックルやシャックル)44とを含む。
固定枠41は、本実施形態では、4つのH鋼で構成されており、防護対象物20の周りを囲むように(すなわち、防護ネット30の周りを囲むように)、防護対象物20の上方に配置される。ただし、固定枠41は、I形鋼や山形鋼、溝形鋼であってもよい。支持部42は、図2に示すように、それぞれ固定枠41の端部に溶接等により固定された上下一対の上側鋼板42a,下側鋼板42bと、下側鋼板42bに固定された台座42cとから構成されており、当該支持部42に衝撃緩衝機構50が取り付けられる。2本のワイヤロープ43は、本実施形態では、それぞれ3つの衝撃緩衝機構50に掛止(巻回)された上で、その両端が張力調整機構44を介して固定枠41に固定される。これにより、張力調整機構44によって2本のワイヤロープ43の張力を適宜調整すれば、防護ネット30を防護対象物20の上方に所望の張力で張ることが可能となる。
続いて、図2から図5に従って、衝撃緩衝機構50について詳細に説明していく。図3は、衝撃緩衝機構50を上方からみた図である。なお、図2においては、ワイヤロープ43の記載を省略している。また、図3においては、支持部42、すなわち上側鋼板42a,下側鋼板42bおよび台座42cの記載を省略する(図4,図6,図7,図8および図10においても同様とする)。
衝撃緩衝機構50は、図2および図3に示すように、支持部42の上側鋼板42aおよび台座42cに締結された3つのボルト511,ナット512、および、3つのボルト511,ナット512により支持部42に対する移動が規制される抑え板513からなる固定部材51と、固定部材51を囲むように支持部42の台座42c上に配置されると共に外周面にワイヤロープ43が掛止(巻回)される外筒(可動部材)52と、固定部材51と外筒52との間に配置されて緩衝材として機能する緩衝部材53と、固定部材51と外筒52との間に設けられて両部材の相対移動を制限する2つのメカニカルヒューズ54とを含む。
固定部材51の抑え板513は、例えば鋼板によって形成され、図3に示すように、平板513aと、平板513aから防護ネット30側、すなわち防護ネット30から衝撃緩衝機構50に作用する荷重の作用方向(図3における下方向。以下、単に「荷重の作用方向」という)に向けて突出する2つの突出部513bとを有する。3つのボルト511は、平板513aよりも荷重の作用方向側(防護ネット30側)で当該平板513aに当接すると共に2つの突出部513bを挟むように配置され、上側鋼板42aおよび台座42cにナット512と共に締結される。これにより、抑え板513の上記荷重の作用方向への移動が規制される。また、突出部513bを挟むように各ボルト511およびナット512を配置することで、抑え板513の荷重の作用方向に直交する方向(図2における左右方向)への移動をも規制することができる。ただし、抑え板513は、台座42cに溶接等により完全に固定されてもよい。
外筒52は、例えば鋼管によって形成された筒状の部材であり、台座42c上に摺動自在(移動可能)に配置される。上述したように、外筒52の外周面には、ワイヤロープ43が掛止(巻回)されており、それにより、外筒52には、ワイヤロープ43を介して防護ネット30からの荷重が伝達される。
緩衝部材53は、図3に示すように、固定部材51(抑え板513)に対して上記荷重の作用方向とは反対側(防護ネット30とは反対側)に位置するように、当該抑え板513と外筒52との間に設けられる。緩衝部材53は、台座42c上に摺動自在に配置される大径管531と、当該大径管531の内側に位置するように台座42c上に摺動自在に配置される複数(本実施形態では、7つ)の小径管532とを含む。これら大径管531および複数の小径管532は、荷重を受けると径方向に変形することが可能な鋼管からなる。大径管531は、その外周面が抑え板513と外筒52の内周面とに当接するように配置される。また、小径管532は、その外周面が大径管531の内周面と隣接する他の小径管532の外周面に当接するように、大径管531の内側に配置される。
メカニカルヒューズ54は、図3に示すように、長手方向の略中央部における側部に切込み(ノッチ)が形成された棒状部材であり、所定値P1以上の荷重が作用すると降伏した後に切込み部分から破断するように設計されている。このように、メカニカルヒューズ54を棒状部材とすることで、メカニカルヒューズ54の簡易化、ひいては小型化を図ることができる。また、メカニカルヒューズ54の側部に切込みを形成することで、当該メカニカルヒューズ54の破断挙動をより適正に調整することができる。本実施形態において、メカニカルヒューズ54は、抑え板513の突出部513bの平板513aとは反対側の端部と、固定部材51よりも荷重の作用方向側に位置する外筒52の内周面との双方に、例えば溶接等により固定される。このように、外筒52の内側において、メカニカルヒューズ54を緩衝部材53とは異なる位置に配置することで、緩衝部材53を配置するためのスペースをより良好に確保することが可能となる。
以上の構成により、メカニカルヒューズ54に所定値P1未満の荷重が作用している際には、当該メカニカルヒューズ54によって固定部材51、すなわち、固定枠41に対する外筒52の防護ネット30からの荷重の作用方向への移動が制限される。この結果、外筒52に掛止されたワイヤロープ43を介して防護ネット30を固定枠41により支持することが可能となる。従って、上記所定値P1は、防護ネット30の自重に加えて、防護ネット30に堆積すると推定される積雪等の堆積物の重さをも考慮した上で、飛来物が衝突すること等による比較的強い動荷重が防護ネット30に作用しない限りは(メカニカルヒューズ54に静荷重のみが作用する限りは)メカニカルヒューズ54が破断せずに、衝撃緩衝機構50を介して防護ネット30を支えきれる程度の値として定められる。
上述した衝撃緩衝機構50の動作について説明する。図4は、衝撃緩衝機構50が作動した状態を示す説明図であり、図5は、衝撃緩衝機構50の緩衝部材53およびメカニカルヒューズ54の荷重変位線図の一例を示す説明図である。図5の横軸は、緩衝部材53およびメカニカルヒューズ54の変位量、すなわち固定部材51に対する外筒52の変位量を示し、縦軸は、外筒52の変位量に応じた緩衝部材53およびメカニカルヒューズ54に作用している荷重の大きさを示す。図5に示すように、ワイヤロープ43および外筒52を介してメカニカルヒューズ54に防護ネット30から所定値P1未満の静荷重(例えば、図5におけるPs)が作用している際には、メカニカルヒューズ54によって固定部材51に対する外筒52の荷重の作用方向への移動が制限(規制)され、衝撃緩衝機構50は、図3に示す状態を維持する。
これにより、メカニカルヒューズ54が破断に至るまでの間(図5におけるL1までの間)は、緩衝部材53にできる限り荷重を作用させないようにして、緩衝部材53の変形を抑制することができる(実際には、メカニカルヒューズ54の変形量に応じて緩衝部材53も変形するが、ごく微小なものであるため、図5においてはその記載を省略する)。この結果、防護ネット30に積雪等の堆積物が堆積し、防護ネット30に比較的大きな静荷重が作用したとしても、衝撃緩衝機構50の緩衝部材53の機能を良好に維持させながら、ワイヤロープ43および衝撃緩衝機構50を介して防護ネット30を固定枠41により支持することができる。従って、衝撃緩衝機構50の定期的な健全性の監視や交換作業の頻度を低減することが可能となる。
一方、防護ネット30に飛来物が衝突し、防護ネット30に比較的強い動荷重が作用したことにより、固定部材51と外筒52との間でメカニカルヒューズ54に所定値P1以上の引張荷重が作用すると、メカニカルヒューズ54が降伏点に達した後に切込み部分から破断し(図5におけるL1)、固定部材51に対する外筒52の移動制限が解除される。この結果、図4に示すように、緩衝部材53の大径管531,小径管532が径方向につぶれながら、すなわち、外筒52が緩衝部材53による緩衝を受けながら固定部材51側へと移動する(図5におけるL2以降)。これにより、防護ネット30に飛来物が衝突したことによる衝撃を衝撃緩衝機構50の緩衝部材53の変形によって良好に吸収して、防護機能を果たすことができる。
以上説明したように、実施形態に係るプラント設備10によれば、積雪等の堆積物が防護ネット30上に堆積するような状況でも、防護対象物20を覆う防護ネット30を飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物20のより確実な防護を図ることが可能となる。
ただし、本実施形態においては、固定部材51と、固定部材51に対して上記荷重の作用方向側に位置する外筒52の内周面とにメカニカルヒューズ54を固定するものとしたが、メカニカルヒューズ54の配置位置は、これに限られない。例えば、図6および図7に示す変形例に係る衝撃緩衝機構50Bのように、メカニカルヒューズ54を抑え板513の平板513aの端部と、上記荷重の作用方向と直行する方向(図6における左右方向)において当該平板513aと並ぶ(上記荷重の作用方向と直行する方向からみて平板513aと重なる)外筒52の内周面とに溶接等により固定してもよい。これにより、緩衝部材53を配置するためのスペースをより良好に確保することが可能となる。
そして、このような構成によっても、ワイヤロープ43および外筒52を介してメカニカルヒューズ54に防護ネット30から所定値P1未満の静荷重が作用している際には、メカニカルヒューズ54によって固定部材51に対する外筒52の荷重の作用方向への移動が制限され、衝撃緩衝機構50Bは、図6に示す状態を維持する。これにより、防護ネット30に積雪等の堆積物が堆積し、防護ネット30に比較的大きな静荷重が作用している状態が継続したとしても、緩衝部材53にできる限り荷重を作用させないようにして緩衝部材53の変形を抑制し、衝撃緩衝機構50Bの機能の維持を図ることができる。
一方、防護ネット30に飛来物が衝突したことにより、ワイヤロープ43および外筒52を介して防護ネット30から所定値P1以上の荷重がメカニカルヒューズ54に作用すると、メカニカルヒューズ54が降伏点に達した後に切込み部分から破断し、固定部材51に対する外筒52の移動制限が解除される。この結果、図7に示すように、緩衝部材53の大径管531,小径管532が径方向につぶれながら、すなわち、外筒52が緩衝部材53による緩衝を受けながら固定部材51側へと移動する。これにより、防護ネット30に飛来物が衝突したことによる衝撃を衝撃緩衝機構50Bの緩衝部材53の変形によって良好に吸収し、防護機能を果たすことができる。
また、メカニカルヒューズ54は、抑え板513の平板513aの上記荷重の作用方向とは反対側(図3おける上側)の端面と、外筒52の内周面との間に配置され、固定部材51と外筒52との間で所定値P1以上の圧縮荷重が作用すると破断するものであってもよい。この場合、メカニカルヒューズ54は、固定部材51と外筒52とに挟持されればよく、必ずしも両部材に固定されなくともよい。
更に、本実施形態において、メカニカルヒューズ54は、側部に切込みが形成された棒状の部材であるが、メカニカルヒューズ54の構成は、これに限られるものではない。例えば、メカニカルヒューズ54の側部から切込みを省略してもよい。更に、メカニカルヒューズ54は、所定値P1以上の荷重が作用した際に固定部材51に対する外筒52の相対移動の制限を解除するものであれば、棒状部材以外のいかなるものであってもよいし、必ずしも破断するものでなくともよい。例えば、メカニカルヒューズ54は、所定値P1以上の荷重が作用した際に、固定部材51や外筒52との固定部からメカニカルヒューズ54自体が外れるもの等であってもよい。
更に、図8から図10に従って、他の変形例に係る衝撃緩衝機構50C,50Dの構造および機能について説明していく。図8は、衝撃緩衝機構50Cを示す説明図である。衝撃緩衝機構50Cは、上記衝撃緩衝機構50の緩衝部材53に代えて緩衝部材53Cを、メカニカルヒューズ54に代えて筒状部材55を有する。衝撃緩衝機構50Cの緩衝部材53Cおよび筒状部材55以外の構成要素については、上記衝撃緩衝機構50と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態において、緩衝部材53Cは、図8に示すように、複数の小径管532のみで構成され、外筒52の内側において、筒状部材55の側方に3つずつ配置される。ただし、複数の小径管532の数は、これに限られない。また、本実施形態では、複数の小径管532を外筒52および筒状部材55の内周面に当接するように配置するものとしたが、複数の小径管532の配置位置はこれに限られない。更に、筒状部材55の側方に配置された3つ小径管532をそれぞれ大径管で囲むものとしてもよい。
筒状部材55は、例えば鋼管であり、所定値P2以上の圧縮荷重が作用すると座屈するように設計される。本実施形態において、筒状部材55は、図8に示すように、抑え板513の平板513aの上記荷重の作用方向とは反対側に位置する端面と、固定部材51に対して上記荷重の作用方向とは反対側に位置する当接部52aとしての外筒52の内周面とに、軸方向の端面がそれぞれ当接するように配置される。このように、固定部材51に対して筒状部材55を緩衝部材53Cと同じ側に配置することで、筒状部材55の変形に必要なストロークを十分に確保することができる。なお、筒状部材55の軸方向の端面は、抑え板513の平板513aと外筒52の内周面とに当接してさえいればよく、筒状部材55が両部材の間で若干の傾きを有してもよい。
以上の構成により、筒状部材55に所定値P2未満の荷重が作用している際には、当該筒状部材55によって固定部材51、すなわち、固定枠41に対する外筒52の防護ネット30からの荷重の作用方向への移動が制限される。この結果、外筒52に掛止されたワイヤロープ43を介して防護ネット30を固定枠41で支持することができる。従って、所定値P2は、防護ネット30の自重に加えて、防護ネット30に堆積すると推定される積雪等の堆積物の重さをも考慮した上で、飛来物が衝突すること等による比較的強い動荷重が防護ネット30に作用しない限りは(筒状部材55に静荷重のみが作用する限りは)筒状部材55が座屈せずに、衝撃緩衝機構50Cを介して防護ネット30を支えきれる程度の値として定められる。
衝撃緩衝機構50Cの動作について説明する。図9は、衝撃緩衝機構50Cの緩衝部材53Cおよび筒状部材55の荷重変位線図の一例を示す説明図である。横軸は、緩衝部材53Cおよび筒状部材55の変位量、すなわち固定部材51に対する外筒52の変位量を示し、縦軸は、外筒52の変位量に応じた緩衝部材53Cおよび筒状部材55に作用している荷重の大きさを示す。図示するように、ワイヤロープ43および外筒52を介して筒状部材55に防護ネット30から所定値P2未満の静荷重(例えば、図9におけるPs)が作用している際には、筒状部材55によって固定部材51に対する外筒52の荷重の作用方向への移動が制限され、衝撃緩衝機構50Cは、図8に示す状態を維持する。
これにより、筒状部材55が座屈に至るまでの間(図9におけるL1までの間)は、緩衝部材53Cにできる限り荷重を作用させないようにして、緩衝部材53Cの変形を抑制することができる。この結果、防護ネット30に積雪等の堆積物が堆積し、防護ネット30に比較的大きな静荷重が作用しても、衝撃緩衝機構50Cの緩衝部材53Cの機能を良好に維持させながら、ワイヤロープ43および衝撃緩衝機構50Cを介して防護ネット30を固定枠41で支持することができる。従って、衝撃緩衝機構50Cの定期的な健全性の監視や交換作業の頻度を低減することが可能となる。
一方、防護ネット30に飛来物が衝突し、防護ネット30に比較的強い動荷重が作用したことにより、固定部材51と外筒52との間で筒状部材55に所定値P2以上の圧縮荷重が作用すると、筒状部材55が座屈し(図9におけるL1)、固定部材51に対する外筒52の移動制限が解除される。この結果、座屈後の筒状部材55が更に軸方向につぶれながら、かつ、緩衝部材53C(複数の小径管532)が径方向につぶれながら、すなわち外筒52が筒状部材55および緩衝部材53Cによる緩衝を受けながら固定部材51側へと移動する(図9におけるL1以降)。これにより、防護ネット30に飛来物が衝突したことによる衝撃を衝撃緩衝機構50Cの筒状部材55および緩衝部材53Cの変形によって良好に吸収し、防護機能を果たすことができる。従って、積雪等の堆積物が防護ネット30上に堆積するような状況でも、防護対象物20を覆う防護ネット30を飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物20のより確実な防護を図ることが可能となる。
ただし、本実施形態の衝撃緩衝機構50Cでは、緩衝部材53Cとして複数の小径管532を用いるものとしたが、緩衝部材53Cの構成は、これに限られるものではない。例えば、図10に示す衝撃緩衝機構50Dのように、筒状部材55の内側に緩衝部材53Dを詰め込むように配置してもよい。これにより、筒状部材55の内側のスペースを有効に利用することが可能となる。緩衝部材53Dとしては、例えば、発砲アルミやウレタンフォーム、中空金属、ポーラス金属等を用いることができる。
図11は、衝撃緩衝機構50Dの緩衝部材53Dおよび筒状部材55の荷重変位線図の一例を示す説明図である。横軸は、緩衝部材53Dおよび筒状部材55の変位量、すなわち固定部材51に対する外筒52の変位量を示し、縦軸は、外筒52の変位量に応じた緩衝部材53Dおよび筒状部材55に作用している荷重の大きさを示す。図示するように、ワイヤロープ43および外筒52を介して筒状部材55に防護ネット30から所定値P2未満の静荷重(例えば、図11におけるPs)が作用している際には、筒状部材55によって固定部材51に対する外筒52の荷重の作用方向への移動が制限され、衝撃緩衝機構50Dは、図10に示す状態を維持する。
これにより、筒状部材55が座屈に至るまでの間(図11におけるL1までの間)は、緩衝部材53Dにできる限り荷重を作用させないようにして、緩衝部材53Dの変形を抑制することができる。この結果、防護ネット30に積雪等の堆積物が堆積し、防護ネット30に比較的大きな静荷重が作用しても、衝撃緩衝機構50Dの緩衝部材53Dの機能を良好に維持させながら、ワイヤロープ43および衝撃緩衝機構50Dを介して防護ネット30を固定枠41で支持することができる。従って、衝撃緩衝機構50Dの定期的な健全性の監視や交換作業の頻度を低減することが可能となる。
一方、防護ネット30に飛来物が衝突し、防護ネット30に比較的強い動荷重が作用したことにより、固定部材51と外筒52との間で筒状部材55に所定値P2以上の圧縮荷重が作用すると、筒状部材55が座屈し(図11におけるL1)、固定部材51に対する外筒52の移動制限が解除される。この結果、座屈後の筒状部材55が更に軸方向につぶれながら、かつ、緩衝部材53Dが径方向につぶれながら、すなわち外筒52が筒状部材55および緩衝部材53Dによる緩衝を受けながら外筒52が固定部材51側へと移動する(図11におけるL1以降)。これにより、防護ネット30に飛来物が衝突したことによる衝撃を衝撃緩衝機構50Dの筒状部材55および緩衝部材53Cの変形によって良好に吸収し、防護機能を果たすことができる。従って、積雪等の堆積物が防護ネット30上に堆積するような状況でも、防護対象物20を覆う防護ネット30を飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物20のより確実な防護を図ることが可能となる。
なお、緩衝部材53Dを筒状部材55の内側に配置することに加えて、筒状部材55の外側に複数の小径管532を配置してもよい。また、筒状部材55を複数設けてもよい。更に、筒状部材55が座屈する荷重を容易に調整可能とするように、筒状部材55の側部に切込みを形成してもよい。また、衝撃緩衝機構50C,50Dにおいても、固定部材51と外筒52との間にメカニカルヒューズ54を設けてもよい。
上記衝撃緩衝機構50〜50Dにおいて、外筒52は、角筒であってもよい。また、外筒52は、固定部材51に対して相対移動が可能な可動部材であれば、筒状の部材でなくてもよい。例えば、可動部材として平板を台座42c上に摺動自在に配置し、当該平板にワイヤロープ43を掛止すると共に、固定部材51と平板との間に緩衝部材53を配置してもよい。この場合、固定部材51に対して平板の上記荷重が作用する方向への相対移動を制限するように、固定部材51と平板との間にメカニカルヒューズ54、または、筒状部材55を設ければよい。また、緩衝部材53,53C,53Dは、固定部材51と外筒52との間で緩衝材として機能するものであれば、本実施形態に示すものに限られない。例えば、緩衝部材53,53C,53Dは、固定部材51と外筒52との間に設けられたコイルスプリング等の弾性体やダンパ機構であってもよい。
更に、ワイヤロープ43の外筒52への掛止方法は、本実施形態に示すものに限られない。例えば、外筒52の外周面にフックを形成し、当該フックにワイヤロープ43を掛止するなどの種々の方法が考えられる。また、本実施形態では、2本のワイヤロープ43と4つの衝撃緩衝機構50を介して防護ネット30を固定枠41によって支持するものとしたが、ワイヤロープ43の数は、1本でもよく、3本以上でもよい。更に、衝撃緩衝機構50(50B〜50D)は、ワイヤロープ43と固定枠41との間に少なくとも1つ設けられればよく、防護ネット30と固定枠41との間で衝撃を緩衝することさえできれば、いかなる場所に配置されてもよい。また、防護ネット30は、必ずしも周縁部に縫い付けらえたワイヤロープ43により支持されるものでなくてもよい。例えば、防護ネット30の四隅のみを衝撃緩衝機構50(50B〜50D)を介してワイヤロープ等の支持具により支持してもよい。
更に、図12から図17に従って、本発明の他の実施形態に係るプラント設備10Bについて説明していく。図12は、プラント設備10Bの要部を示す概略図であり、図13は、防護ネット30の補強機構60の要部を示す概略図である。図示するように、プラント設備10Bは、上記プラント設備10に加えて、防護ネット30を補強するための補強機構60を備える。本実施形態において、プラント設備10Bの補強機構60以外の構成要素は、上記プラント設備10と同様であるため、説明を省略する。図12および図13に示すように、補強機構60は、防護ネット30の下方に格子状に張り巡らされ、固定枠41に固定された複数の補強ロープ61と、固定枠41と複数の補強ロープ61との間に設けられたメカニカルヒューズ62とを含む。
複数の補強ロープ61のそれぞれは、図13において破線で示す防護ネット30の下方に若干の距離をおいて位置するように、その両端が防護ネット30の両側方に位置する固定枠41の下部に固定されている。なお、図示しないが、補強ロープ61と固定枠41との間には、補強ロープ61の張力を調整可能なターンバックル等の張力調整機構が設けられる。このように、複数の補強ロープ61を防護ネット30の下方に所定の張力をもって張り巡らせることで、防護ネット30の撓みを抑制することができる。この結果、防護ネット30に積雪等の堆積物が堆積することにより、防護ネット30に比較的大きな静荷重が作用しても、当該静荷重により撓もうとする防護ネット30を複数の補強ロープ61で良好に補強することが可能となる。
そして、図13に示すように、複数の補強ロープ61のうちの何れかにおいて、補強ロープ61の一つの固定端、すなわち補強ロープ61と固定枠41における固定部との間には、メカニカルヒューズ62が設けられている。本実施形態において、メカニカルヒューズ62は、固定枠41における補強ロープ61の固定部と当該補強ロープ61の一端との双方に固定され、固定枠41と補強ロープ61とを連結する。このように、固定枠41と補強ロープ61との間にメカニカルヒューズ62を設けることにより、メカニカルヒューズ62の取付作業やメンテナンス作業を容易に行うことができる。
メカニカルヒューズ62は、長手方向の略中央部において側部に切込み(ノッチ)が形成された棒状部材であり、所定値P3以上の荷重が作用すると降伏点に達し、その後に切込み部分から破断するように設計されている。これにより、防護ネット30から補強ロープ61を介して所定値P3未満の静荷重がメカニカルヒューズ62に作用している間は、メカニカルヒューズ62によって補強ロープ61と固定枠41との連結が維持される。すなわち、補強ロープ61の張力が維持されるため、補強ロープ61によって防護ネット30を良好に補強することができる。従って、所定値P3は、防護ネット30の自重に加えて、防護ネット30に堆積すると推定される積雪等の堆積物の重さをも考慮した上で、飛来物が衝突すること等による比較的強い動荷重が防護ネット30に作用しない限りは(メカニカルヒューズ62に静荷重のみが作用する限りは)メカニカルヒューズ62が破断せずに、補強ロープ61により防護ネット30の補強が可能となる程度の値として定められる。
一方、図14に示すように、防護ネット30に例えばH鋼などの飛来物Hが衝突して防護ネット30が撓み、防護ネット30から補強ロープ61を介して所定値P3以上の動荷重がメカニカルヒューズ62に作用すると、図15に示すように、メカニカルヒューズ62が切込み部分から破断して、補強ロープ61と固定枠41との連結が解除される(補強ロープ61の張力の維持が解除される)。すなわち、図15に示すように、当該メカニカルヒューズ62が破断した補強ロープ61は、メカニカルヒューズ62が設けられていない端部だけが固定枠41に固定され、下方に垂れ下がる状態となる。
これにより、図15に示すように、補強ロープ61が固定枠41から外れた部分については、防護ネット30を大きく撓まわせることができる。この結果、例えば飛来物Hが複数の補強ロープ61の間に位置するように防護ネット30に衝突した際に、防護ネット30が補強ロープ61の間に入り混むように局所的に大きく変形してしまうのをより良好に抑制することが可能となる。従って、防護ネット30の局所的な変形による損傷を抑制し、防護ネット30により飛来物を捕捉することができる。
以上説明したように、実施形態に係るプラント設備10Bによれば、積雪等の堆積物が防護ネット30上に堆積するような状況でも、防護対象物20を覆う防護ネット30を飛来物の衝突から保護し、ひいては防護対象物20のより確実な防護を図ることが可能となる。ただし、メカニカルヒューズ62を複数の補強ロープ61のうちの何れに設けるかは、飛来物Hの衝突により防護ネット30が損傷しやすいと考えられる箇所や、特に防護対象物20の保護を重点的に行うべき箇所など、種々の観点から決定されればよい。
また、メカニカルヒューズ62の取付位置は、図13〜図15に示すものに限られない。例えば、図16に示す防護ネット30の補強機構60Bのように、防護ネット30の下方に沿って延びる補強ロープ61を2本に分けて構成し、当該2本の補強ロープ61同士を連結するようにメカニカルヒューズ62を設けてもよい。これにより、飛来物Hの防護ネット30への衝突によってメカニカルヒューズ62が破断した後には、図17に示すように、2本の補強ロープ61のそれぞれが固定枠41から下方に垂れ下がる状態となる。この結果、固定枠41から垂れ下がる各補強ロープ61の長さを短くすることができるため、当該補強ロープ61が防護対象物20に衝突するのをより良好に抑制することが可能となる。
更に、メカニカルヒューズ62から切込みを省略してもよい。また、メカニカルヒューズ62は、所定値P3以上の荷重が作用した際に補強ロープ61と固定枠41との連結、または補強ロープ61同士の連結を解除するものであれば、棒状部材以外のいかなるものであってもよいし、必ずしも破断するものでなくともよい。例えば、メカニカルヒューズ62は、所定値P3以上の荷重が作用した際に、固定枠41との固定部や補強ロープ62との固定部からメカニカルヒューズ62自体が外れるものであってもよい。
また、本実施形態に係るプラント設備10Bにおいて、防護ネット30を支持するための機構は、上記支持機構40に限られない。例えば、上記支持機構40から衝撃緩衝機構50を省略してもよい。また、複数の補強ロープ61を防護ネット30に当接するように張り巡らし、当該複数の補強ロープ61自体によって防護ネット30を支持するものとしてもよい。更に、複数の補強ロープ61が固定される固定体は、固定枠41に限られず、複数の補強ロープ61を防護ネット30の下方に張り巡らせることさえできれば、いかなる位置に固定されてもよい。また、複数の補強ロープ61は、必ずしも防護ネット30の下方に格子状に張り巡らされるものでなくてもよい。例えば、防護ネット30の長手方向に沿って一方向のみに張られるものであってもよい。
10,10B プラント設備
20 防護対象物
30 防護ネット
40 支持機構
41 固定枠
42 支持部
42a 上側鋼板
42b 下側鋼板
42c 台座
43 ワイヤロープ
44 張力調整機構
50,50B,50C,50D 衝撃緩衝機構
51 固定部材
511 ボルト
512 ナット
513 抑え板
513a 平板
513b 突出部
52 外筒
52a 当接部
53,53C,53D 緩衝部材
531 大径管
532 小径管
54 メカニカルヒューズ
55 筒状部材
60,60B 補強機構
61 補強ロープ
62 メカニカルヒューズ

Claims (12)

  1. 防護対象物を覆うと共に支持部材を介して固定体に支持される防護ネットの衝撃緩衝機構であって、
    前記固定体に固定された固定部材と、
    前記支持部材が掛止されると共に前記支持部材を介して作用する前記防護ネットからの荷重を受けて移動可能な可動部材と、
    前記固定部材と前記可動部材との間で緩衝材として機能する緩衝部材と、
    前記固定部材と前記可動部材との間に設けられ、前記可動部材を介して所定値未満の荷重が作用する際には前記固定部材に対する前記可動部材の前記荷重の作用方向側への相対移動を制限すると共に、前記可動部材を介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記相対移動の制限を解除するメカニカルヒューズと、
    を備えることを特徴とする防護ネットの衝撃緩衝機構。
  2. 前記メカニカルヒューズは、側部に切込みが形成された棒状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の防護ネットの衝撃緩衝機構。
  3. 前記可動部材は、前記固定部材を囲むように配置された筒状の部材であり、
    前記緩衝部材は、前記固定部材と、前記可動部材の前記固定部材に対して前記荷重の作用方向とは反対側に位置する内周面との間に設けられ、
    前記メカニカルヒューズは、前記固定部材と、前記可動部材の前記固定部材に対して前記荷重の作用方向側に位置する内周面とに固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の防護ネットの衝撃緩衝機構。
  4. 前記可動部材は、前記固定部材を囲むように配置された筒状の部材であり、
    前記緩衝部材は、前記固定部材と、前記可動部材の前記固定部材に対して前記荷重の作用方向とは反対側に位置する内周面との間に設けられ、
    前記メカニカルヒューズは、前記固定部材と、前記荷重の作用方向と直行する方向において前記固定部材と並ぶ前記可動部材の内周面とに固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の防護ネットの衝撃緩衝機構。
  5. 防護対象物を覆う防護ネットの補強機構であって、
    固定体に固定されると共に前記防護ネットの下方で互いに間隔を空けて張り巡らされ、前記防護ネットの撓みを抑制する複数の補強ロープと、
    前記補強ロープと前記固定体との間、および、前記補強ロープ同士の間の何れか一方に設けられ、前記補強ロープを介して所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープの張力を維持すると共に、該補強ロープを介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記張力の維持を解除するメカニカルヒューズと、
    を備えることを特徴とする防護ネットの補強機構。
  6. 前記メカニカルヒューズは、前記補強ロープと前記固定体との間に設けられ、前記補強ロープを介して前記所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープと前記固定体とを連結すると共に、該補強ロープを介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記連結を解除することを特徴とする請求項5に記載の防護ネットの補強機構。
  7. 前記メカニカルヒューズは、前記補強ロープ同士の間に設けられ、前記補強ロープを介して前記所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープ同士を連結すると共に、該補強ロープを介して前記所定値以上の荷重が作用すると前記連結を解除することを特徴とする請求項5に記載の防護ネットの補強機構。
  8. 防護対象物を覆うと共に支持部材を介して固定体に支持される防護ネットの衝撃緩衝機構であって、
    前記固定体に固定された固定部材と、
    前記支持部材が掛止されると共に前記支持部材を介して作用する前記防護ネットからの荷重を受けて移動可能であり、前記固定部材に対して前記荷重の作用方向とは反対側に位置する当接部を有する可動部材と、
    前記固定部材と前記可動部材との間で緩衝材として機能する緩衝部材と、
    前記固定部材と前記可動部材の前記当接部とに軸方向の端面が当接するように配置され、前記可動部材を介して所定値未満の荷重が作用する際には前記固定部材に対する前記可動部材の前記荷重の作用方向側への相対移動を制限すると共に、前記可動部材を介して前記所定値以上の荷重が作用すると座屈して前記相対移動の制限を解除する筒状部材と、
    を備えることを特徴とする防護ネットの衝撃緩衝機構。
  9. 前記緩衝部材は、前記筒状部材の内側に配置されることを特徴とする請求項8に記載の防護ネットの衝撃緩衝機構。
  10. 防護対象物を覆う防護ネットの補強機構であって、
    請求項1から4,8および9の何れか一項に記載の衝撃緩衝機構と、
    前記衝撃緩衝機構と連結し、前記防護ネットを支持する支持機構と、
    固定体に固定されると共に前記防護ネットの下方で互いに間隔を空けて張り巡らされ、前記防護ネットの撓みを抑制する複数の補強ロープと、
    前記補強ロープと前記固定体との間、および、前記補強ロープ同士の間の何れか一方に設けられ、該補強ロープを介して第2の所定値未満の荷重が作用する際には該補強ロープの張力を維持すると共に、該補強ロープを介して前記第2の所定値以上の荷重が作用すると前記張力の維持を解除するメカニカルヒューズと、
    を備えることを特徴とする防護ネットの補強機構。
  11. 防護ネットと、請求項1から4,8および9の何れか一項に記載の衝撃緩衝機構と、前記衝撃緩衝機構と連結し、前記防護ネットを支持する支持機構と、前記防護ネットにより覆われる防護対象物とを備えることを特徴とするプラント設備。
  12. 防護ネットと、請求項5から7,10の何れか一項に記載の補強機構と、前記防護ネットにより覆われる防護対象物とを備えることを特徴とするプラント設備。
JP2016008234A 2016-01-19 2016-01-19 防護ネットの衝撃緩衝機構、防護ネットの補強機構およびプラント設備 Pending JP2017128895A (ja)

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