JP2017128821A - 混繊不織布 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均ポアサイズが10.0〜60.0μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が5.0〜35.0%であって、目付が120g/m2以上、厚みが1.0〜10.0mmである混繊不織布。単糸繊度が1.0×10−2dtex未満の極細繊維と単糸繊度1.0×10−1〜5.0dtexの異形断面繊維を混繊して構成される層を少なくとも1層以上含み、更に異形断面繊維の断面形状について、断面の異形度が2.0以上であることが好ましく、短軸長をa、長軸長をbとしたときに扁平率b/aが3.0以上であることがより好ましい不織布。
【選択図】なし
Description
(3)異形断面繊維の断面形状について、断面の異形度が2.0以上であることを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の混繊不織布。
(4)異形断面繊維の断面形状について、短軸長をa、長軸長をbとしたときに扁平率b/aが3.0以上であることを特徴とする請求項(1)〜(3)のいずれかに記載の混繊不織布。
本発明の不織布は、平均ポアサイズが10.0〜60.0μmであって、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が5.0〜35.0%であることが必要である。
15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が5.0%以上であれば、ダスト捕集に寄与するポアが十分であり、実用的なダスト捕集性能が発揮される。一方、35.0%以下とすることで圧損の上昇が抑制され、フィルターとして実用的な圧損レベルとなるのである。35.0%を超えない範囲で分布頻度が高いほど、ダストの高捕集化につながるため、その分布頻度は10.0〜35.0%が好ましく、15.0〜35.0%がより好ましい。
なお、ポリエステル以外のポリマーとしては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレンサルファイドおよびこれらの共重合体等が挙げられる。
薬液等で溶出可能な易溶出ポリマーを海成分に、熱可塑性ポリマーを島成分に配し、その島成分単一の繊度が1.0×10−2dtex未満である海島複合繊維の短繊維および同様の海成分に形状が丸ではない異形の島成分を配した海島複合繊維の短繊維を準備し、それぞれを個別にカード機に通し、ニードルパンチ装置へ投入する前処理として開繊させて原綿とする。なお、この短繊維はニードルパンチによる絡合力を高める観点から、クリンパー等により捲縮が付与されていることが好ましい。次いで、ミキサー装置にこれらの原綿を任意の重量比で投入して混合し、混合原綿を得る。そして、ニードルパンチ装置の供給部に混合原綿を投入し、さらに開繊・引き揃えを行って、シート状の繊維ウェブを形成し、これをクロスラッパー部で積層したシートにして、ニードルパンチ部へと運搬する。ニードルパンチ部に到達すると、シート状に並べられた混合原綿同士を、上下に動くニードルによって絡合させて、極細繊維/異形断面繊維混合フェルトの前駆体とする。一方、積層基材として使用するフェルトを熱可塑性ポリマー単成分からなるミクロンオーダーの繊維を使用し、同様にニードルパンチ法によって作製する。こうして得られた積層基材フェルトの上に混合フェルトの前駆体を重ねて、再びニードルパンチ装置に通すことにより、フェルト層間での絡合により積層一体化されたフェルトが得られる。
実施例および比較例については、下記の評価を行った。
短カット前の長繊維を検尺機によって100mカセ取りし、電子天秤を使用して重量を測定した。この測定重量を100倍することで繊度を算出し、構成される長繊維本数で除した。これを10回繰り返し、その平均の小数点以下3桁目を四捨五入して小数点以下2桁目まで求めた値を単糸繊度とした。また、極細繊維および異形断面繊維の単糸繊度は、次のように求めた。すなわち、前駆体となる海島複合繊維を100mカセ取りして、0.2重量%マレイン酸水溶液に浸漬し、130℃で30分攪拌処理した後、1重量%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、75℃で40分攪拌処理して海成分を除去して、乾燥重量を電子天秤にて測定した。次いで、この測定重量を100倍することで繊度を算出し、使用した海島複合繊維束の総島数(長繊維本数×海島複合繊維1本中の島数)で除した。これを10回繰り返し、その平均を有効数字2桁目まで求めた。
不織布から異形断面繊維を抜き出し、剃刀によって繊維軸と垂直方向に切断して、その切断面を日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡SU−1510により撮影した。この画像から、切断面に外接する真円の径を外接円径とし、さらに、内接する真円の径を内接円径として、下記の式から異形度を求めた。
異形度=(繊維断面の外接円径)/(繊維断面の内接円径)
これを無作為に抽出した10本について求め、その平均の小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁目まで求めた値を異形度とした。
不織布から扁平断面繊維を抜き出し、剃刀によって繊維軸と垂直方向に切断して、その切断面を日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡SU−1510により撮影した。この画像から、扁平断面となっているものについて、切断面の長軸長と短軸長を測定し、下記の式により扁平率を算出した。
扁平率=(断面の長軸長)/(断面の短軸長)
これを無作為に抽出した10本について求め、その平均の小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁目まで求めた値を扁平率とした。
多孔質材料自動細孔測定システム Perm−Porometer(PMI社製)を用いて、バブルポイント法(ASTMF−316−86に基づく)により算出されたポアサイズ分布頻度および平均ポアサイズを評価した。測定サンプル径を25mmとし、表面張力既知の測定液としては、Galwick(表面張力:16mN/m)を使用して細孔径分布測定を実施した。この測定器により自動計算して得られたMEAN FLOW PORE DIAMETERを平均ポアサイズの値とした。測定は1サンプルにつき任意の5ヶ所をサンプリングし、その平均の小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁目まで求めた値を用いた。また、ポアサイズ分布頻度は自動計算により得られた値を百分率で換算して%表示とし、小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁目まで求めた値を用いた。
250mm×250mm角に切り出した不織布の重量を秤量し、単位面積(1m2)当たりの重量に換算した値の小数点以下1桁目を四捨五入して整数値としたものを不織布の目付とした。
ダイヤルシックネスゲージ(TECLOCK社 SM−114 測定子形状10mmφ、目量0.01mm、測定力2.5N以下)を用いて繊維シートの厚みを測定した。測定は1サンプルにつき任意の5ヶ所で行い、その平均の小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁目まで求めた値を不織布の厚みとした。
作製した不織布を測定直径15cmのホルダーにセットし、面風速3.0m/minで鉛直方向に空気を通過させ、フィルター上流および下流の粒径2.0μm以下の大気塵粉塵数をパーティクルカウンター(RION社製、型式:KC−01D)で測定し、次式より捕集効率を算出した。
捕集効率(%)=1−(下流粒子数/上流粒子数)×100
測定は1サンプルから任意に3ヵ所サンプリングして実施し、その平均の小数点以下1桁目を四捨五入して整数値としたものを捕集効率とした。
作製した不織布を測定直径15cmのホルダーにセットし、面風速3.0m/minで鉛直方向に空気を通過させ、フィルター上下流の圧力差を差圧計にて測定した。測定は1サンプルから任意の3ヶ所をサンプリングして実施し、その平均の小数点以下1桁目を四捨五入して整数値としたものを圧力損失とした。
VDI3926に準拠した評価装置を用いて、ダストにはPural NFを使用し、入口ダスト濃度5g/m3、濾過速度2m/min、1000Paの払落し圧力損失制御の条件で、集塵と払落しを初期30回で実施(パルス用圧縮エアータンク圧力500kPa、パルス噴射時間50ms)し、出口ダスト濃度を測定した。その後、エージング処理として、払落しを5秒間隔で5000回繰り返した。次いで、エージング処理後のサンプルの集塵性能を安定化させるために、再び10回の集塵と払落しを行い、そのまま、最終30回の集塵と払落し処理を行い、出口ダスト濃度を測定した。また、パルス耐性の指標として、初期30回の出口ダスト濃度値から最終30回の出口ダスト濃度値を差し引いた値を出口ダスト濃度差として用いた。なお、出口ダスト濃度は小数点以下3桁目を四捨五入し、小数点以下2桁目まで求めた値とした。
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を島成分、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を10mol%共重合したPET(共重合PET)を海成分(島成分/海成分=70/30)として、紡糸温度295℃、紡糸速度1500m/minにて溶融紡糸した後、ロール延伸によって単糸繊度5.5dtexの海島複合繊維(1)(島成分繊度:3.7×10−3dtex)を作製した。また口金を変更して、繊維断面の海成分中に扁平形状の島が4つ配された、単糸繊度5.5dtexの海島複合繊維(2)(島成分繊度:9.6×10−1dtex、島成分扁平率:5.5)を作製した。これら海島複合繊維について、クリンパーによる捲縮付与(捲縮数:12山/25mm)およびカット(繊維長:51mm)を実施した。この海島複合繊維をカード機に通して開繊した後に、海島複合繊維(1)および(2)を(1)/(2)=50/50の割合で混合し、ニードルパンチ装置へ仕込んだ。仕込んだ海島複合繊維をさらに開繊・引き揃えながら繊維ウェブを形成させ、これをクロスラッパー部で積層した。次いで、積層した繊維ウェブを装置のコンベアによって、ニードルパンチ部へ運搬し、上下に動くニードル(パンチ密度:40本/cm2)によって積層ウェブ中の繊維同士を絡合させて表層(A)の前駆体となるフェルト(目付:100g/m2)を作製した。
次いで、この積層フェルトを0.2重量%マレイン酸水溶液に浸漬し、130℃で30分攪拌処理した後、1重量%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、75℃で40分攪拌処理した。処理後の積層フェルトを純水で洗浄して残留した水酸化ナトリウムおよび共重合PETの分解物を除去した後、送風乾燥機(55℃)で乾燥を行った。この薬液処理によって、海島複合繊維の海成分を溶解除去し、積層フェルト中に極細繊維(単糸繊度:3.7×10−3dtex)および扁平断面繊維(単糸繊度:9.6×10−1dtex、扁平率:5.5)が発生し、基材(B)フェルトの上に表層(A)が積層されたフェルトを得た。
混合した海島複合繊維および基材に使用したPET繊維のニードルパンチ装置への供給量を変更して、表層(A)および基材(B)の目付をそれぞれ、表層(A):90g/m2、基材(B):140g/m2(実施例2)、表層(A):120g/m2、基材(B):110g/m2(実施例3)、表層(A):150g/m2、基材(B):80g/m2(実施例4)、表層(A):40g/m2、基材(B):190g/m2(実施例5)、表層(A):45g/m2、基材(B):185g/m2(実施例6)、表層(A):55g/m2、基材(B):175g/m2(実施例7)に変更したこと以外は、実施例1に従い実施した。
大気塵捕集効率を評価した結果、84%と優れた捕集効率を発揮し、29Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.11mg/m3と優れ、最終30回は0.05mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.06mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、85%と優れた捕集効率を発揮し、46Paと良好な低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.11mg/m3と優れ、最終30回は0.05mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.06mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、88%と優れた捕集効率を発揮し、63Paと十分な低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.0mg/m3と優れ、最終30回は0.06mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.02mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、70%と十分な捕集効率を発揮し、9Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.24mg/m3と十分で、最終30回は0.31mg/m3であり、出口ダスト濃度差が-0.07mg/m3と十分なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、76%と良好な捕集効率を発揮し、11Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.19mg/m3と良好で、最終30回は0.23mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.04mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、80%と優れた捕集効率を発揮し、11Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.14mg/m3と優れ、最終30回は0.06mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.08mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
混合した海島複合繊維および基材に使用したPET繊維のニードルパンチ装置への供給量を変更して、表層(A)および基材(B)の目付を表層(A):30g/m2、基材(B):200g/m2に変更したこと以外は、実施例1に従い実施した。
得られたフェルトは、平均ポアサイズが62.4μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が15.2%であり、目付が230g/m2、厚みが1.6mmであった。
大気塵捕集効率を評価した結果、11Paと優れた低圧損性を示したものの、捕集効率は66%と不十分であった。また、集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.30mg/m3と不十分で、最終30回は0.47mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.17mg/m3とパルス耐性に劣るものであった。
海島複合繊維(1)および(2)の混合比率をそれぞれ、(1)/(2)=70/30(実施例8)、(1)/(2)=40/60(実施例9)、(1)/(2)=20/80(実施例10)に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
実施例8で得られたフェルトは、平均ポアサイズが34.7μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が35.0%であり、目付が230g/m2、厚みが1.6mmであった。
大気塵捕集効率を評価した結果、90%と優れた捕集効率を発揮し、26Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.05mg/m3と優れ、最終30回は0.03mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.02mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、75%と良好な捕集効率を発揮し、13Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.18mg/m3と良好で、最終30回は0.21mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.03mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、72%と十分な捕集効率を発揮し、9Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.24mg/m3と優れ、最終30回は0.30mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.06mg/m3と十分なパルス耐性を示した。
海島複合繊維(1)および(2)の混合比率を(1)/(2)=80/20に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
得られたフェルトは、平均ポアサイズが32.3μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が47.0%であり、目付が230g/m2、厚みが1.6mmであった。
大気塵捕集効率を評価した結果、捕集効率は91%と優れたものであり、集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.04mg/m3と優れ、最終30回は0.03mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.01mg/m3と優れたパルス耐性を示した。しかし、圧損が72Paと高く、低圧損性は不十分なものであった。
表層(A)の前駆体となるフェルトの繊維構成をそれぞれ、海島複合繊維(1)を60、単糸繊度2.2dtexのPET繊維(丸断面)を40の割合で混合し、前駆体フェルトの目付を85g/m2(比較例3)、単糸繊度1.1dtexのPET繊維(丸断面)を41、海島複合繊維(2)を59の割合で混合し、前駆体フェルトの目付を146g/m2(比較例4)、海島複合繊維(1)のみに変更し、前駆体フェルトの目付を160g/m2(比較例5)にしたこと以外は実施例1に従い実施した。
大気塵捕集効率を評価した結果、8Paと優れた低圧損性を示したものの、捕集効率は62%と不十分であった。また、集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.32mg/m3と不十分で、最終30回は0.45mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.13mg/m3とパルス耐性に劣るものであった。
大気塵捕集効率を評価した結果、7Paと優れた低圧損性を示したものの、捕集効率は32%と不十分であった。また、集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.92mg/m3と不十分で、最終30回は1.77mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.85mg/m3とパルス耐性に劣るものであった。
大気塵捕集効率を評価した結果、捕集効率は94%と優れたものであったが、圧損が617Paと極めて高く、低圧損性が不十分であった。また、集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.01mg/m3と優れていたが、最終30回は2.88mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−2.87mg/m3とパルス耐性に劣るものであった。なお、集塵性能評価後のフェルト表面を走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製 SU−1510)で観察すると、破れの生じている箇所が確認され、パルスによる衝撃でフェルト表面が破損したことにより、最終30回の出口ダスト濃度が高まったと推測する。
基材(B)の目付をそれぞれ、30g/m2(実施例11)、80g/m2(実施例12)、680g/m2(実施例13)、930g/m2(実施例14)に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
実施例11で得られたフェルトは、平均ポアサイズが34.8μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が15.5%であり、目付が120g/m2、厚みが1.0mmであった。
大気塵捕集効率を評価した結果、80%と優れた捕集効率を発揮し、14Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.21mg/m3と十分で、最終30回は0.27mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.06mg/m3と十分なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、83%と優れた捕集効率を発揮し、15Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.17mg/m3と良好で、最終30回は0.20mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.03mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、80%と優れた捕集効率を発揮し、18Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.15mg/m3と優れ、最終30回は0.06mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.09mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
基材(B)を積層せず、表層(A)の目付を90g/m2に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
得られたフェルトは、平均ポアサイズが20.5μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が15.7%であり、目付が90g/m2、厚みが0.5mmであった。
大気塵捕集効率を評価した結果、捕集効率は83%と優れており、圧損は28Paと優れた低圧損性を示した。また、集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.11mg/m3と優れていたものの、最終30回は1.58mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−1.47mg/m3とパルス耐性に劣るものであった。なお、集塵性能評価後のフェルトは破れが生じており、パルスの衝撃による破損で最終30回の出口ダスト濃度が高まったと推測する。
基材(B)を構成する繊維を単糸繊度3.3dtexのPET繊維に変更し、基材(B)の目付をそれぞれ、300g/m2(実施例15)、530g/m2(実施例16)、630g/m2(実施例17)に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
基材(B)を構成する繊維を単糸繊度3.3dtexのPET繊維に変更し、基材(B)の目付を730g/m2に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
得られたフェルトは、平均ポアサイズが43.0μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が4.8%であり、目付が800g/m2、厚みが11.2mmであった。大気塵捕集効率を評価した結果、8Paと優れた低圧損性を示したものの、捕集効率は38%と不十分なものであった。また、集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.89mg/m3と不十分であったが、最終30回は0.91mg/m3と変動が少なく、出口ダスト濃度差が−0.02mg/m3とパルス耐性は良好なものであった。
海島複合繊維(1)の島成分繊度を変更して、表層(A)に含まれる極細繊維の繊度をそれぞれ、1.2×10−2dtex(実施例18)、9.6×10−3dtex(実施例19)、7.0×10−3dtex(実施例20)に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
大気塵捕集効率を評価した結果、71%と十分な捕集効率を発揮し、9Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.25mg/m3と十分で、最終30回は0.33mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.08mg/m3と十分なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、75%と良好な捕集効率を発揮し、12Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.20mg/m3と良好で、最終30回は0.25mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.05mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、80%と優れた捕集効率を発揮し、16Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.10mg/m3と優れ、最終30回は0.08mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.02mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
海島複合繊維(2)の島成分繊度を変更して、表層(A)に含まれる扁平断面繊維の繊度をそれぞれ、1.0×10−1dtex(実施例21)、3.0×10−1dtex(実施例22)に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
大気塵捕集効率を評価した結果、96%と優れた捕集効率を発揮し、48Paと良好な低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.06mg/m3と優れ、最終30回は0.13mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.07mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、92%と優れた捕集効率を発揮し、26Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.07mg/m3と優れ、最終30回は0.04mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.03mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
海島複合繊維(2)の代わりに、繊維断面の海成分中に扁平形状の島が2つ配された、単糸繊度15.0dtexで島成分繊度が3.0dtex(実施例23)、5.0dtex(実施例24)の海島複合繊維を使用したこと以外は実施例1に従い実施した。
大気塵捕集効率を評価した結果、83%と優れた捕集効率を発揮し、11Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.11mg/m3と優れ、最終30回は0.05mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.06mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、76%と良好な捕集効率を発揮し、10Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.18mg/m3と良好で、最終30回は0.22mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.04mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
表層(A)に含まれる扁平断面繊維を正三角形断面繊維(実施例25)、Y形断面繊維(実施例26)に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
大気塵捕集効率を評価した結果、75%と良好な捕集効率を発揮し、12Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.19mg/m3と良好で、最終30回は0.23mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.04mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、76%と良好な捕集効率を発揮し、11Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.18mg/m3と良好で、最終30回は0.21mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.03mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
表層(A)に含まれる扁平断面繊維の扁平率を3.0(実施例27)、8.0(実施例28)に変更したこと以外は実施例1に従い実施した。
大気塵捕集効率を評価した結果、79%と良好な捕集効率を発揮し、13Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.16mg/m3と良好で、最終30回は0.18mg/m3であり、出口ダスト濃度差が−0.02mg/m3と良好なパルス耐性を示した。
大気塵捕集効率を評価した結果、98%と優れた捕集効率を発揮し、23Paと優れた低圧損性を示した。さらに集塵性能評価における出口ダスト濃度は、初期30回で0.04mg/m3と優れ、最終30回は0.02mg/m3であり、出口ダスト濃度差が0.02mg/m3と優れたパルス耐性を示した。
2 1の表層を支持する基材
3 異形断面繊維の断面における外接円
4 異形断面繊維の断面
5 異形断面繊維の断面における内接円
Claims (6)
- 平均ポアサイズが10.0〜60.0μm、15.0μm未満のポアサイズ分布頻度が5.0〜35.0%であって、目付が120g/m2以上、厚みが1.0〜10.0mmであることを特徴とする混繊不織布。
- 単糸繊度が1.0×10−2dtex未満の極細繊維と単糸繊度1.0×10−1〜5.0dtexの異形断面繊維を混繊して構成される層を少なくとも1層以上含むことを特徴とする請求項1に記載の混繊不織布。
- 異形断面繊維の断面形状について、断面の異形度が2.0以上であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の混繊不織布。
- 異形断面繊維の断面形状について、短軸長をa、長軸長をbとしたときに扁平率b/aが3.0以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の不織布。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の混繊不織布が少なくとも一部を構成する繊維製品。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の混繊不織布が少なくとも一部を構成するフィルター。
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