JP2017128266A - 車両用冷却装置 - Google Patents

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Zenichi Shinpo
善一 新保
賢治 伊阪
Kenji Isaka
賢治 伊阪
石川 英治
Eiji Ishikawa
英治 石川
啓如 柴田
Keijo Shibata
啓如 柴田
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Abstract

【課題】部品点数が少なく、構造が簡単な車両用冷却装置を提供する。
【解決手段】車両用冷却装置は、車両前端部12の外気A1を取込む開口部14Aと、開口部14Aから開口部14Aの車両後方側に配置されたラジエータサポート22の後方へ外気A1を導くダクト30と、を備えている。さらに、車両用冷却装置は、調整バルブ34と、サーモエレメント36と、リンク機構38とを備えている。調整バルブ34は、ダクト30の車両後方側に設けられ、ダクト30を開閉する。サーモエレメント36はラジエータ16の近傍に配置され、ラジエータ16の冷却媒体の温度上昇に応じて出力部36Cの変位量が増加する。リンク機構38は出力部の変位量の増加に応じて調整バルブ34の開度を増加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用冷却装置に関する。
下記特許文献1には、エンジンルーム内冷却装置が開示されている。このエンジンルーム内冷却装置は、車両のフードパネルとラジエータサポートとの間に外気導入口を備え、外気導入口を通してエンジンルーム内の冷却が要求される部位へ外気を導く構成とされている。エンジンルーム内冷却装置は、外気導入口に設けられた外気の流れの方向を変化させるプレートと、プレートの開度を変化させるアクチュエータと、アクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動回路及びマイクロコンピュータとを備えている。さらに、エンジンルーム内冷却装置は、車両の運転状態に応じて外気の流れの方向を変化させているので、車速を検知するセンサと、エンジン回転数を検知するセンサとを備えている。それぞれのセンサの検知結果はマイクロコンピュータに送信され、マイクロコンピュータは検知結果に基づいてプレートの開度を調整する。
特開平8−197965号公報
上記エンジンルーム内冷却装置では、各種センサ、アクチュエータ、アクチュエータ駆動回路、マイクロコンピュータ及びこれらの機器を電気的に接続するワイヤハーネスが必要になる。このため、エンジンルーム内冷却装置において、部品点数が多く、構造が複雑になるので、改善の余地があった。
本発明は上記課題を考慮し、部品点数が少なく、構造が簡単な車両用冷却装置を得ることが目的である。
請求項1に記載された発明に係る車両用冷却装置は、車両前端部に設けられ、外気を取込む開口部と、開口部から開口部の車両後方側に配置されたラジエータを支持するラジエータサポートの後方まで延設され、開口部から取込まれた外気をラジエータサポートの後方へ導くダクトと、ダクトの車両後方側に設けられ、車両後方側を開閉する調整バルブと、ラジエータの近傍に配置され、ラジエータの冷却媒体の温度上昇に応じて出力部の変位量が増加するサーモエレメントと、サーモエレメントと連携し、出力部の変位量の増加に応じて調整バルブの開度を増加するリンク機構と、を備えている。
上記車両用冷却装置は、開口部と、ダクトとを備える。開口部は、車両前端部に設けられ、外気を取込む。ダクトは、開口部から開口部の車両後方側に配置されたラジエータを支持するラジエータサポートの後方まで延在される。ダクトは開口部から取込まれた外気をラジエータサポートの後方へ導く。
ここで、上記車両用冷却装置は、更に、調整バルブと、サーモエレメントと、リンク機構と、を備える。調整バルブは、ダクトの車両後方側に設けられ、この車両後方側を開閉する。サーモエレメントは、ラジエータの近傍に配置され、ラジエータの冷却媒体の温度上昇に応じて出力部の変位量が増加する。リンク機構は、サーモエレメントと連携し、出力部の変位量の増加に応じて調整バルブの開度を増加する。これにより、冷却媒体の温度上昇に応じて、サーモエレメントの出力部がリンク機構を介して調整バルブの開度を自動的に増加させることができ、開口部からダクトを通してラジエータサポートの後方に導かれる外気の流量を増加させることができる。外気の流量の増加により、例えばパワーユニットや排気系の冷却性能を向上させることができる。加えて、調整バルブ、サーモエレメント及びリンク機構を主要な部品として車両用冷却装置を構成することができる。
請求項1記載された本発明に係る車両用冷却装置は、部品点数を少なくし、構造を簡単にすることができるという優れた効果を有する。
第1実施の形態に係る車両用冷却装置(調整バルブは閉状態である)が適用された車両前部の構造を車両側面から見た断面図(図2のF1−F1線で切った要部拡大断面図)である。 図1に示される車両前部の要部の構造を車両後方側から見た背面図である。 車両用冷却装置の調整バルブが開状態にある車両前部の構造を示す図1に対応する断面図である。 第2実施の形態に係る車両用冷却装置が適用された車両前部の要部の構造を示す図2に対応する背面図である。 第3実施の形態に係る車両用冷却装置が適用された車両前部の要部の構造を示す図2又は図4に対応する背面図である。 図5に示されるF6−F6線で切った車両前部の要部の構造を示す拡大断面図である。 第3実施の形態に係る車両用冷却装置において、ラジエータタンクからサーモエレメントまでの距離と温度との関係を示すグラフである。
(第1実施の形態)
図1〜図3を用いて、本発明の第1実施の形態に係る車両用冷却装置について説明する。なお、図中、適宜示される矢印FRは車両前方向を示し、矢印INは車両幅方向内側を示す。また、矢印UPは車両上方向を示す。
[車両用冷却装置の構成]
図1に示されるように、車両10の車両前端部12に、車両幅方向及び車両上下方向に沿って延設されたバンパグリル14が組付けられている。このバンパグリル14には、車両前後方向に貫通された開口部14Aが設けられている。開口部14Aには、車両幅方向を長手方向として延在されたフィン14Bが車両上下方向に沿って複数配置されている。開口部14Aにより車両前方側の外気A1がエンジンルーム24内に取込まれる。エンジンルーム24内には、図示を省略したパワーユニット、排気系等が配設されている。ここで、パワーユニットはエンジン、モータ、又はエンジン及びモータである。
図1及び図2に示されるように、開口部14Aの車両後方側にはラジエータ16が配置されている。本実施の形態では、開口部14Aはラジエータ16の上面位置よりも車両上方側の位置に配置されている。ラジエータ16は、車両幅方向及び車両上下方向に延設され、車両前後方向を厚さ方向として、車両後方視において矩形状に形成されている。ラジエータ16は、開口部14Aよりも車両下方側に配設された図示省略のラジエータグリルから取込まれる外気A2によってパワーユニットを冷却する冷却媒体としての冷却水を冷却する熱交換器として使用されている。
図1に示されるように、ラジエータ16の車両前面側には隙間18を介してエアコンデンサ20が配置されている。エアコンデンサ20は、ラジエータ16の矩形状と同様の矩形状に形成されている。エアコンデンサ20は、空調機の冷凍サイクルの冷媒を外気によって冷却する熱交換器として使用されている。
図1及び図2に示されるように、ラジエータ16及びエアコンデンサ20は、開口部14Aの車両後方側に配置されたラジエータサポート22により支持されている。ラジエータサポート22は、上枠部位(ラジエータサポートアッパ)22Aと、図示を省略した下枠部位(ラジエータサポートロワ)と、左右一対の横枠部位22B及び22Cとを有し、車両背面視において矩形枠状に形成されている。横枠部位22Bは図示を省略したクラッシュボックスを介してフロントサイドメンバに接続され、同様に、横枠部位22Cは図示を省略したクラッシュボックスを介してフロントサイドメンバに接続されている。
ラジエータ16の車両後方側にはラジエータ16の背面を覆うファンシュラウド26が設けられている。ファンシュラウド26は、車両背面視においてラジエータ16の矩形状と同様の矩形状に形成されている。図2に示されるように、ファンシュラウド26の中央部には、車両前後方向に貫通する円形状のファン開口部26Aが形成され、このファン開口部26Aにクーリングファン28が組付けられている。クーリングファン28は、電動モータ28A及び電動モータ28Aの回転軸に接続されたプロペラ28Bを含んで構成されている。
本実施の形態に係る車両用冷却装置は、図1及び図2に示されるように、前述のバンパグリル14に設けられた開口部14Aと、ダクト30と、調整バルブ34と、サーモエレメント36と、リンク機構38とを含んで構成されている。
詳しく説明すると、まずダクト30は、開口部14Aから車両後方側のラジエータサポート22まで延設された第1ダクト32と、第1ダクト32の車両後端部に連結されてラジエータサポート22の後方まで延設された第2ダクト22Dとを備えている。平面形状を省略しているが、第1ダクト32の開口部14Aに連結される一端部32Aは、車両幅方向を長手方向として車両幅全体にわたって形成され、車両前面視において車両幅方向に細長い矩形状のダクト開口を有している。第1ダクト32の第2ダクト22Dに連結される他端部32Bは一端部32Aのダクト開口と同様に車両幅方向に細長い矩形状のダクト開口を有している。他端部32Bのダクト開口の車両幅方向の長さは、ここでは一端部32Aのダクト開口の車両幅方向の長さに対して2分の1以下に設定されている。このように構成される第1ダクト32は、車両平面視において、一端部32Aから他端部32Bに向かって、徐々に、又は段階的に車両幅方向の長さを縮小する形状に形成されている。第1ダクト32は例えば樹脂材料を成形することにより形成されている。
第2ダクト22Dは、本実施の形態において、ラジエータサポート22の上枠部位22Aに形成されている。上枠部位22Aは、車両上下方向を厚さ方向として車両上下方向に離間して配置された天壁22A1及び底壁22A2と、車両前後方向を厚さ方向として車両前後方向に離間して配置された前壁22A3及び後壁22A4とにより形成されている。このため、図1に示されるように、上枠部位22Aは車両側面視において中空矩形状に形成されている。第2ダクト22Dは、図2に示されるように、車両背面視において上枠部位22Aの車両幅方向右側に形成され、前壁22A3を車両前後方向に貫通するダクト開口22A5及び後壁22A4を車両前後方向に貫通するダクト開口22A6を含んで構成されている。図1に示されるように、第2ダクト22Dは、第1ダクト32により導かれた外気A1をダクト開口22A5から取込み、そして取込まれた外気A1をダクト開口22A6から後方へ、すなわちラジエータサポート22の後方へ導く構成とされている。この外気A1は、エアコンデンサ20及びラジエータ16を通過する外気A2とは別経路となるダクト30を通ってエンジンルーム24に供給され、パワーユニット、排気系等を冷却する。ここで、ラジエータサポート22は、複雑な形状でも製作可能となる樹脂材料、特に炭素繊維強化樹脂材料やガラス繊維強化樹脂材料の成形により形成されている。なお、ラジエータサポート22は、鋼板等の金属材料により形成してもよい。
図1及び図2に示されるように、調整バルブ34は、ダクト30の車両後方側、具体的には第2ダクト22Dのダクト開口22A6部分に設けられ、バタフライバルブにより構成されている。詳しく説明すると、調整バルブ34は、車両前後方向を厚さ方向とする矩形板状の弁体(ジスク)34Aと、弁体34Aの車両上下方向中間部に設けられ、かつ、車両幅方向を軸方向とする弁棒(ステム)34Bとを含んで構成されている。図1及び図3に示されるように、弁体34Aは、弁棒34Bを中心として、時計回りの矢印B方向に回転可能とされ、ダクト30の車両後端部(ダクト開口22A6)を開閉可能としている。図1に示されるように、ダクト開口22A6の周縁部には、車両側面視においてL字状に形成されて弁体34Aの周囲に当接する回転制限部34Cが取付けられている。回転制限部34Cは、弁体34Aの回転を制限して、調整バルブ34の閉位置を決定する構成とされている。図示を省略しているが、弁棒34Bには、弾性部材としてのねじりばね(又はトーションばね)が取付けられ、弁体34Aが回転制限部34Cに常時当接する弾性力が弁体34Aに作用している。ここで、図1には調整バルブ34の閉状態が示され、図3には閉状態から弁体34Aを90度回転させて最大開度となった調整バルブ34の開状態が示されている。
図1に示されるように、弁体34Aの車両幅方向一端部には、弁棒34Bに連結され、車両後方側へ立設された回転アーム34Dが設けられている。そして、回転アーム34Dの車両後方側端部には、車両幅方向内側へ突出する接触ピン34Fが設けられている。調整バルブ34では、接触ピン34Fが車両前方向及び車両下方向となる矢印C方向に押下げられると、回転アーム34D及び弁棒34Bを介して弁体34Aを矢印B方向に回転させることができる。
図1及び図2に示されるように、サーモエレメント36は、調整バルブ34の接触ピン34Fの車両下方側において、ファンシュラウド26の車両幅方向中間部、かつ、車両上方側に形成された通風口26Bの車両後方側に配置されている。通風口26Bは車両前後方向に貫通されている。つまり、サーモエレメント36は、ラジエータ16の近傍であって、ラジエータ16の車両後方側に配置されている。サーモエレメント36は、車両上下方向を軸方向とする円筒状の本体36Aと、本体36Aの上部に設けられた円筒状の入力部(感温部)36Bと、本体36Aの下部に設けられた軸状の出力部(変位部)36Cとを含んで構成されている。サーモエレメント36は上部が開口された有底円筒状の保持部材40に収納され、保持部材40は図示を省略するがファンシュラウド26に取付けられている。サーモエレメント36では、ラジエータ16を通過した外気A2の下流側が通風口26Bを通して入力部36Bに供給されると、この外気Aの下流側の温度変化に応じて出力部36Cの車両上下方向の変位量が変化する構成とされている。
詳しく説明すると、パワーユニットや排気系が高温になったとき、ラジエータ16の冷却水の温度が上昇する。外気A2がラジエータ16を通過すると、冷却水から熱が伝達されて外気A2の温度が上昇する。この外気A2がクーリングファン28によりファンシュラウド26の通風口26Bを通してサーモエレメント36の入力部36Bに供給される。サーモエレメント36では、入力部36Bの温度上昇に応じて、出力部36Cの本体36Aからの車両下方向への突出量が増加し、出力部36Cの突出方向の先端面36C1が本体36Aの底面36A1に対して変位する。すなわち、保持部材40の底面40Aを基準位置として、サーモエレメント36の車両上下方向の全体長さが長くなる。
図1に示されるように、リンク機構38は、調整バルブ34の車両後方側、かつ、サーモエレメント36の車両上方側の位置に、サーモエレメント36と連携して配置されている。詳しく説明すると、リンク機構38は、車両上下方向を長手方向とするリンク38Aと、回転軸38Dとを含んで構成されている。リンク38Aの上部には接触ピン34Fを矢印C方向へ移動させる前壁を有するピン移動部38Bが一体に形成され、リンク38Aの下部には車両下方側へ突出する円弧状の押上部38Cが一体に形成されている。回転軸38Dは、リンク38Aの車両上下方向中間部から車両前方側へオフセットされた位置に車両幅方向を軸方向として設けられている。リンク38Aは回転軸38Dを中心として車両前方側及び車両下方側の矢印D方向に揺動する構成とされている。
[本実施の形態の作用及び効果]
本実施の形態に係る車両用冷却装置は、図1及び図2に示されるように、開口部14Aと、ダクト30とを備える。開口部14Aは、車両前端部12に設けられ、外気A1を取込む。ダクト30は、開口部14Aから開口部14Aの車両後方側に配置されたラジエータ16を支持するラジエータサポート22の後方まで延在される。ダクト30は開口部14Aから取込まれた外気A1をラジエータサポート22の後方へ導く。外気A1は、図示を省略したラジエータグリルから取込まれる外気A2に対して別経路により取込まれる。
ここで、上記車両用冷却装置は、更に、調整バルブ34と、サーモエレメント36と、リンク機構38と、を備える。調整バルブ34は、ダクト30の車両後方側、具体的には第2ダクト22Dのダクト開口22A6部分に設けられ、このダクト開口22A6を開閉する。サーモエレメント36は、ラジエータ16の近傍、具体的にはファンシュラウド26の車両後方側であって、ファンシュラウド26に形成された通風口26Bに対応する位置に配置されている。サーモエレメント36では、ラジエータ16の冷却水の温度上昇に応じて、出力部36Cの車両上下方向の変位量が増加する。リンク機構38は、出力部36Cの変位量の増加に応じて調整バルブ34の開度を増加する。
例えば、パワーユニットの暖気中やパワーユニットの負荷が小さいとき、又排気系が低温度のとき、ラジエータ16の冷却水の温度は低い。図1に示されるように、外気A2がラジエータ16に流れ、ラジエータ16を通過した下流側の外気A2の温度は低い状態にある。車両用冷却装置では、外気A2がファンシュラウド26の通風口26Bを通ってサーモエレメント36の入力部36Bに導かれる。サーモエレメント36では、入力部36Bに供給された外気A2の温度に応じて出力部32Cの変位量が変化するが、外気A2の温度が低いので、出力部32Cの変位量は小さい。このため、図1に示されるように、リンク機構38は作動せず、調整バルブ34はダクト30を閉状態に保持する。つまり、開口部14Aから取込まれた外気A1は、調整バルブ34により堰止められ、ラジエータサポート22の後方側へ導かれないので、エンジンルーム24へ外気A1が供給されない。
一方、パワーユニットの負荷が大きくなり、又排気系の温度が高くなると、ラジエータ16の冷却水の温度が上昇する。図3に示されるように、外気A2がラジエータ16に流れ、ラジエータ16を通過した下流側の外気A2の温度が上昇する。車両用冷却装置では、温度上昇した外気A2がファンシュラウド26の通風口26Bを通ってサーモエレメント36の入力部36Bに導かれる。サーモエレメント36では、入力部36Bに供給された外気A2の温度に応じて出力部32Cの変位量が変化するが、外気A2の温度が高いので、出力部32Cの変位量が大きくなる。このため、図3に示されるように、リンク機構38が作動し、回転軸38Dを中心としてリンク38Aが車両前方側へ矢印D方向に揺動し、ピン移動部38Bが調整バルブ34の接触ピン34Fを矢印C方向に押下げる。これにより、調整バルブ34の弁体34Aが弁棒34Bを中心として矢印B方向に回転し、調整バルブ34はダクト30を開状態とする。調整バルブ34の開度は、出力部32Cの変位量が大きければ、この変位量に応じて大きくなる。つまり、開口部14Aから取込まれた外気A1は、調整バルブ34の開状態により、ラジエータサポート22の後方側へ導かれ、エンジンルーム24へ外気A1が供給され、パワーユニット又は排気系が冷却される。なお、冷却水の温度が低くなると、出力部36Cの変位量が小さくなり、この変位量に応じて調整バルブ34は開状態から閉状態へ移行する。
このように、車両用冷却装置では、ラジエータ16の冷却水の温度上昇(外気A2の下流側の温度上昇)に応じて、サーモエレメント36の出力部36Cがリンク機構38を介して調整バルブ34の開度を自動的に増加させることができる。このため、開口部14Aからダクト30を通してラジエータサポート22の後方に導かれる外気A1の流量を増加させることができる。外気A1の流量の増加により、例えばパワーユニットや排気系の冷却性能を向上させることができる。冷却が必要とされないときには、外気A1はエンジンルーム24に導かれないので、車両10の空力特性を向上させることができる。加えて、調整バルブ34、サーモエレメント36及びリンク機構38を主要な部品として車両用冷却装置を構成することができる。
従って、本実施の形態に係る車両用冷却装置によれば、部品点数を少なくし、構造を簡単にすることができる。詳しく説明すると、車両用冷却装置では、温度を測定する各種センサ、バルブを調整する例えば電磁ソレノイドやモータ等のアクチュエータ、アクチュエータ駆動回路、マイクロコンピュータ、ワイヤハーネス等、大幅に部品を削減することができる。
また、本実施の形態に係る車両用冷却装置では、部品点数を少なくすることができるので、コストを削減することができる。
さらに、本実施の形態に係る車両用冷却装置では、図2に示されように、サーモエレメント36の入力部36Bは、車両背面視において、クーリングファン28のファン開口部26A(或いはプロペラ28B)に重合わせた位置に配置されている。表現を代えれば、ファンシュラウド26の通風口26Bはファン開口部26Aに重合わせた位置に配置されている。このため、ラジエータ16を通過した外気A2は、クーリングファン28にアシストされて、通風口26Bを通って、直接、かつ、効率良くサーモエレメント36の入力部36Bに供給される。従って、車両用冷却装置を即座に、かつ、確実に作動させることができる。
また、本実施の形態に係る車両用冷却装置では、図1に示されるように、ダクト30が、第1ダクト32と、ラジエータサポート22の上枠部位22Aを利用して形成された第2ダクト22Dとを含んで構成されている。このため、ラジエータサポート22を迂回する外気A1の経路が必要とされないので、外気A1を効率良く取込むことができ、迂回に要するスペースが必要とされないので、車両用冷却装置を小型化することができる。
(第2実施の形態)
次に、図4を用いて、本発明の第2実施の形態に係る車両用冷却装置について説明する。なお、本実施の形態並びに後述する第3の実施の形態において、前述の第1実施の形態の構成要素と同一又は同等の構成要素には同一符号を付け、重複する説明は省略する。
図4に示されるように、本実施の形態に係る車両用冷却装置は、第1実施の形態に係る車両用冷却装置のファンシュラウド26に配置された通風口26Bに代えて、ファンシュラウド26の車両幅方向右側の上部に通風口26Cを備えている。通風口26Cは、車両背面視において、ファン開口部26Aと重なる位置ではないが、ファン開口部26Aの周囲であってラジエータ16に重なる位置に配置されている。
このように構成される車両用冷却装置では、第1実施の形態に係る車両用冷却装置により得られる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施の形態に係る車両用冷却装置では、クーリングファン28を介さずに、ラジエータ16を通過した外気A2が直接サーモエレメント36の入力部36Bに供給される。このため、冷却水の温度の変化を精度良く感知することができる。
(第3実施の形態)
次に、図5〜図7を用いて、本発明の第3実施の形態に係る車両用冷却装置について説明する。
図5及び図6に示されるように、本実施の形態に係る車両用冷却装置は、ラジエータ16の近傍であって、ラジエータ16の車両幅方向一端部(又は両端部)に設けられたラジエータタンク16Bの車両後方側にサーモエレメント36を配置して構成されている。サーモエレメント36の配置位置を除いて、車両用冷却装置は前述の第1実施の形態に係る車両用冷却装置の構成とほぼ同様の構成とされている。
詳しく説明すると、ラジエータタンク16Bはラジエータ16の車両幅方向側部に車両上下方向に沿って延設されている。ラジエータタンク16Bは樹脂製とされ、ラジエータタンク16Bの内部にはラジエータ16に供給する冷却水16Cが貯溜されている。車両用冷却装置のサーモエレメント36は、ラジエータタンク16Bの車両後方側に若干の隙間42を介して配置されている。
図7にラジエータタンク16Bの冷却水16Cからサーモエレメント36の入力部36Bまでの距離と温度変化との関係が示されている。横軸は冷却水16Cから入力部36Bまでの距離である。縦軸は冷却水16Cから入力部36Bまでの温度変化である。図7に示されるように、冷却水16Cが温度T1のとき、ラジエータタンク16B及び隙間42の空気により、若干の温度低下があるものの、入力部36Bには冷却水16Cの温度T1に応じた温度t1が伝達される。同様に、冷却水16Cが温度T1よりも高い温度T2のとき、同様に、若干の温度低下があるものの、入力部36Bには冷却水16Cの温度T2に応じた温度t2が伝達される。この温度t1、t2の温度差Δtは、サーモエレメント36の出力部36Cの変位量として出力される。
このように構成される車両用冷却装置では、第1実施の形態に係る車両用冷却装置により得られる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施の形態に係る車両用冷却装置では、既存のラジエータタンク16Bの近傍にサーモエレメント36が配置される。このため、第1実施の形態に係る車両用冷却装置の通風口26B若しくは第2実施の形態に係る車両用冷却装置の通風口26Cはファンシュラウド26に必要無くなる。このため、ファンシュラウド26を加工することなく、車両用冷却装置を構築することができる。
[上記実施の形態の補足説明]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本発明は、ダクトがラジエータサポートの上方にラジエータサポートを迂回して延設されてもよい。このとき、ダクトの第2ダクトはラジエータサポートと別部材として形成されると共に、第2ダクトは第1ダクトと一体に形成されている。また、本発明は、外気を取込む開口部が、車両正面視においてラジエータの車両幅方向側部に対応する位置、ラジエータの車両上下方向下部に対応する位置に配置されてもよい。さらに、本発明は、外気がエアインテークの開口部から取込まれ、ラジエータの冷却水の温度上昇に応じてエアインテークからエンジンルームに導かれる外気を調整する車両用冷却装置に適用可能である。
12 車両前端部
14A 開口部
16 ラジエータ
22 ラジエータサポート
34 調整バルブ
36 サーモエレメント
36C 出力部
38 リンク機構

Claims (1)

  1. 車両前端部に設けられ、外気を取込む開口部と、
    前記開口部から当該開口部の車両後方側に配置されたラジエータを支持するラジエータサポートの後方まで延設され、前記開口部から取込まれた外気を前記ラジエータサポートの後方へ導くダクトと、
    前記ダクトの車両後方側に設けられ、当該車両後方側を開閉する調整バルブと、
    前記ラジエータの近傍に配置され、前記ラジエータの冷却媒体の温度上昇に応じて出力部の変位量が増加するサーモエレメントと、
    前記サーモエレメントと連携し、前記出力部の変位量の増加に応じて前記調整バルブの開度を増加するリンク機構と、
    を備えた車両用冷却装置。
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