JP2017125822A - 鋼材電位測定方法および鋼材電位測定装置 - Google Patents

鋼材電位測定方法および鋼材電位測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼材が埋設されたコンクリート構造物における鋼材の電位を効率よく測定するための方法および装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の鋼材電位測定方法は、鋼材電位測定装置1を用いて、コンクリート構造物11に埋設された鋼材11bの電位を測定する鋼材電位測定方法であって、鋼材電位測定装置1が、基準接触部2と、複数の照合電極31および複数の照合電極31を保持する照合電極保持部32を有する照合電極ユニット3と、基準接触部2と複数の照合電極31のそれぞれとの間の電位差を計測する電位差計測装置4とを備え、複数の照合電極31のそれぞれが、互いに間隔を置いて2次元に配列され、照合電極ユニット3を、コンクリート構造物11の表面に沿って移動させて複数の照合表面11dに順次配置して、基準接触部2と複数の照合電極31のそれぞれとの間の電位差を計測することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、鋼材が埋設されたコンクリート構造物における鋼材の電位を測定するための鋼材電位測定方法および鋼材電位測定装置に関する。
鉄筋コンクリートなど、鋼材が埋設されたコンクリート構造物においては、経年劣化による鋼材の腐食が問題となっている。コンクリート構造物に埋設された鋼材の腐食状態を調査する方法としては、たとえば特許文献1に、コンクリート中の2箇所の鋼材の自然電位の差を測定することにより鋼材の腐食箇所を検出する方法が開示されている。特許文献1に開示された腐食検出方法では、図6(a)に示されるように、電極を備えた2つの本検出端101a、101bを一定の間隔でコンクリート103表面に接触させ、電位測定装置100により、コンクリート103中の鋼材102の2箇所の自然電位の差が測定される。そして、図6(a)および図6(b)に示されるように、一方の本検出端101bを移動させて順次コンクリート103表面に接触させて自然電位の差を測定することで、他方の本検出端101aにおける自然電位に対して相対的に低い自然電位が検出される箇所が探し出され、鋼材の腐食箇所が特定される。
特開平10−221292号公報
しかし、特許文献1に開示された腐食検出方法では、本検出端101bを、鋼材の真上に位置する表面に接触させる必要があるので、鉄筋探査機などにより事前に鋼材の埋設された位置を確認して、コンクリート構造物の表面に、罫書きを入れるなど、マーカーを付する必要がある。その上で、図6(a)および図6(b)に示されるように、埋設されているすべての鋼材102の1本1本に対して、鋼材102の全領域にわたって本検出端101bを移動させて電位差を測定する必要がある。したがって、たとえば橋梁などの巨大構造物に用いられるコンクリート構造物の鋼材の腐食状態を調査するような場合には、調査対象となる非常に広い領域にわたって、埋設された鋼材の位置を調べ、コンクリート構造物の表面にマーカーを付し、その後、非常に多くの測定点を測定しなければならないので、莫大な労力と時間が費やされるという問題がある。さらに、そのような労力と時間を節約するために調査範囲を小さく限定することにより、調査対象の全体像を把握することが困難になるという問題がある。さらに、この種の腐食検出方法では、本検出端101a、101bとコンクリート103表面との良好な電気的接触を得るために、コンクリート103表面に30分間程度の散水を行なうのが一般的であるが、全領域の測定に時間がかかってしまい、全領域の測定が完了するまでに表面の湿潤状態が変化してしまうので、領域によって測定条件が変化し、正確な測定結果が得られないという問題がある。
本発明は、かかる問題に鑑みなされたもので、鋼材が埋設されたコンクリート構造物における鋼材の電位を効率よく測定するための方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の鋼材電位測定方法は、鋼材電位測定装置を用いて、コンクリート構造物に埋設された鋼材の電位を測定する鋼材電位測定方法であって、前記鋼材電位測定装置が、基準位置に接触する基準接触部と、前記コンクリート構造物の表面に接触する複数の照合電極と、前記複数の照合電極を保持する照合電極保持部とを有する照合電極ユニットと、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとが接続され、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測する電位差計測装置とを備え、前記複数の照合電極のそれぞれが、前記照合電極保持部に、互いに直交する第1の方向および第2の方向を含む面内で互いに間隔を置いて2次元に配列され、前記鋼材電位測定方法が、前記基準接触部を前記基準位置に接触させる工程と、前記照合電極ユニットを前記コンクリート構造物の照合表面に配置することによって、前記複数の照合電極を前記照合表面内の表面に接触させる工程と、前記電位差計測装置により、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測する工程とを含み、前記照合電極ユニットを、前記コンクリート構造物の表面に沿って移動させて、複数の照合表面に順次配置して、前記複数の照合表面毎に、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測することを特徴とする。
また、前記複数の照合電極のそれぞれについて、照合電極固有の電極電位のずれを補正するために、計測された電位差を校正する工程を含むことが好ましい。
また、前記複数の照合表面毎に、前記複数の照合電極のそれぞれについての前記電位差の統計値を求める工程を含むことが好ましい。
また、前記複数の照合電極の配列間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも小さく、最も離間して配列される照合電極間の間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも大きいことが好ましい。
また、前記照合電極保持部が、前記第1の方向に沿って延びる一対の第1の辺および前記第2の方向に沿って延びる一対の第2の辺を有する略矩形状に形成され、前記複数の照合電極が、前記照合電極保持部に、前記第1の方向および前記第2の方向に沿って略等間隔の行列状に配列され、前記第1の辺と前記第1の辺に最も近い照合電極との間の間隔、および前記第2の辺と前記第2の辺に最も近い照合電極との間の間隔がともに、前記第1の方向および前記第2の方向における照合電極の配列間隔の略半分であることが好ましい。
本発明の鋼材電位測定装置は、コンクリート構造物に埋設された鋼材の電位を測定するために用いられる鋼材電位測定装置であって、基準位置に接触する基準接触部と、前記コンクリート構造物の表面に接触する複数の照合電極と、前記複数の照合電極を保持する照合電極保持部とを有する照合電極ユニットと、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとが接続され、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測する電位差計測装置とを備え、前記複数の照合電極のそれぞれが、前記照合電極保持部に、互いに直交する第1の方向および第2の方向を含む面内で互いに間隔を置いて2次元に配列されていることを特徴とする。
また、前記複数の照合電極の配列間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも小さく、最も離間して配列される照合電極間の間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも大きいことが好ましい。
また、前記照合電極保持部が、前記第1の方向に沿って延びる一対の第1の辺および前記第2の方向に沿って延びる一対の第2の辺を有する略矩形状に形成され、前記複数の照合電極が、前記照合電極保持部に、前記第1の方向および前記第2の方向に沿って略等間隔の行列状に配列され、前記第1の辺と前記第1の辺に最も近い照合電極との間の間隔、および前記第2の辺と前記第2の辺に最も近い照合電極との間の間隔がともに、前記第1の方向および前記第2の方向における照合電極の配列間隔の略半分であることが好ましい。
また、前記鋼材電位測定装置が、情報処理装置を備え、前記情報処理装置が、前記複数の照合電極のそれぞれについて、照合電極固有の電極電位のずれを補正するために、計測された電位差を校正するように構成されることが好ましい。
また、前記鋼材電位測定装置が、情報処理装置を備え、前記情報処理装置が、前記複数の照合表面毎に、前記複数の照合電極のそれぞれについての前記電位差の統計値を求めるように構成されることが好ましい。
本発明の鋼材電位測定方法および鋼材電位測定装置によれば、鋼材が埋設されたコンクリート構造物における鋼材の電位を効率よく測定することができる。
本発明の鋼材電位測定方法で用いられる鋼材電位測定装置の一実施形態を示す図である。 図1の鋼材電位測定装置の照合電極ユニットを照合電極側から見た図であり、(a)は斜視図であり、(b)は平面図ある。 本発明の鋼材電位測定方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明の鋼材電位測定方法の一実施形態を示す模式図であり、(a)は、基準電極が基準表面に接触され、照合電極ユニットが照合表面に配置された状態を示しており、(b)は、照合電極ユニットの配置される位置が順次変更されている状態を示しており、(c)は、測定対象とするコンクリート構造物の表面の全域にわたって照合電極ユニットが順次配置された状態を示している。 本発明の一実施形態に係る鋼材電位測定方法により得られた、計測された電位差と計測された領域とを関連付けた電位差分布を模式的に示す図であり、(a)は、照合電極に対応する領域毎の分布を示し、(b)は、照合表面毎の分布を示している。 (a)は、従来の腐食検出方法に用いられる鋼材腐食測定装置を模式的に示す側面図であり、(b)は、従来の腐食検出方法に用いられる鋼材腐食測定装置を模式的に示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る鋼材電位測定方法および鋼材電位測定装置を説明する。
本発明の一実施形態に係る鋼材電位測定方法は、鋼材電位測定装置を用いて、コンクリート構造物に埋設された鋼材の電位を測定する方法である。本実施形態の鋼材電位測定方法の適用の対象となるコンクリート構造物11は、図1に示されるように、コンクリート11a中に鋼材11bが埋設された構造物である。コンクリート構造物11としては、コンクリート中に鋼材が埋設された構造物であれば特に限定されることはないが、たとえば、河川や海上に架け渡される橋の橋梁や、高速道路等の橋脚、ダムなどの巨大な土木構造物、ビルなどの建築物があげられる。また、コンクリート11a中に埋設される鋼材11bとしては、図1に示される本実施形態では、格子状に配列された鉄筋が例示されているが、鋼材の種類や大きさ、鋼材の配列方法は特に限定されることはない。本実施形態の鋼材電位測定方法により測定される鋼材の電位から、たとえば鋼材の腐食状態や鋼材の周囲の状態などを判定することができるが、これに限定されることはなく、測定される鋼材の電位に有意差が表れる鋼材の状態であれば、いかなる鋼材の状態も判定することができる。以下、本実施形態の鋼材電位測定方法を、セメントにより結合されたコンクリート11a中に鋼材(鉄筋)11bが埋設されたコンクリート構造物(壁部)11における鋼材(鉄筋)11bの電位を測定して、鋼材11bの腐食状態を判定するために用いた例をもとに説明する。
<鋼材電位測定装置>
本実施形態の鋼材電位測定方法で用いられる鋼材電位測定装置1は、コンクリート構造物11に埋設された鋼材11bの電位を測定するために用いられる。より具体的には、鋼材電位測定装置1は、コンクリート構造物11の表面から、コンクリート構造物11に埋設された鋼材11bの電位(自然電位または相対電位)を測定する。そして、測定された鋼材11bの電位から、鋼材11bの腐食状態を判定することができる。本実施形態の鋼材電位測定装置1は、図1に示されるように、基準位置に接触する基準接触部2と、コンクリート構造物11の表面に接触する複数の照合電極31と複数の照合電極31を保持する照合電極保持部32とを有する照合電極ユニット3と、基準接触部2と複数の照合電極31のそれぞれとが接続され、基準接触部2と複数の照合電極31のそれぞれとの間の電位差を計測する電位差計測装置4とを備えている。この鋼材電位測定装置1によれば、基準位置における電位と、照合電極31が接触するコンクリート構造物11表面の近傍(略真下)に位置する鋼材11bの自然電位との間の電位差が電位差計測装置4により計測される。後述するように、基準位置をコンクリート構造物11に埋設された鋼材11bとした場合には、電位差計測装置4により計測される電位差は、コンクリート構造物11中の鋼材11bの自然電位を示し、基準位置をコンクリート構造物11の表面(基準表面11c)とした場合には、電位差計測装置4により計測される電位差は、基準表面11cの近傍の鋼材11bの自然電位と、照合電極31が接触するコンクリート構造物11表面の近傍の鋼材11bの自然電位との差(相対電位)を示す。たとえば、前者の場合には、所定の電位値(閾値)よりも鋼材11bの自然電位が低いときに、その位置の鋼材11bが腐食している可能性があると判定される。後者の場合には、基準表面11cにおける鋼材11bの自然電位よりも、照合電極31が接触する表面における鋼材11bの自然電位が、所定の電位差(閾値)以上に低ければ、その位置の鋼材11bが腐食している可能性があると判定される。なお、鋼材11bの自然電位とは、外部から電位が印加されていない状態の鋼材11bが有する電位のことであり、公知の自然電位測定方法により測定される自然電位のことである。
<基準接触部>
基準接触部2は、照合電極31が接触する表面で測定される鋼材11bの自然電位に対して基準となる電位を有する基準位置に接触される部材である。具体的には、基準接触部2としては、図1に示されるように、鋼材11bの自然電位を測定する場合には、基準位置となる鋼材11bに接触される基準端子21を用いることができる。また、鋼材11bの相対電位を測定する場合には、基準となる自然電位(基準電位)を有する鋼材11bの領域のかぶり厚さ方向の近傍に位置する(領域の略真上の)、コンクリート構造物11の表面(基準表面11c)に接触される基準電極22を基準接触部2として用いることができる。ただし、基準接触部2および基準位置は、照合電極31が接触する表面で測定される鋼材11bの自然電位に対して基準となる電位を得ることができれば、他の組み合わせであってもよい。
基準端子21は、図1に示されるように、コンクリート構造物11に埋設された鋼材11bに接触されるとともに、リード線などの導線6を介して電位差計測装置4の一方または他方の端子に電気的に接続される。基準端子21としては、公知のワニ口クリップなどを用いることができるが、鋼材11bと電位差計測装置4とを導通可能に接続することができれば、その材質や形状は特に限定されることはない。また、基準端子21が接触される鋼材11bの位置は、腐食などが生じていない健全な個所を任意に選択することができる。
基準電極22は、図1に示されるように、コンクリート構造物11の基準表面11cに接触されるとともに、リード線などの導線6を介して電位差計測装置4の一方または他方の端子に電気的に接続される。基準電極22は、図示されていないが、電極本体と、基準表面11cに接触する側に湿潤パッドとを備えている。基準電極22の電極本体は、銅/硫酸銅電極、銀/塩化銀電極、カロメル電極など公知の電極を採用することができる。また、基準電極22の湿潤パッドは、注水・保水機能を有し、基準電極22がコンクリート構造物11の表面に安定して接触保持可能となるように構成されている。湿潤パッドは、スポンジなどの保水材を有しており、水道水や水酸化カルシウム溶液などの電解質溶液で湿潤状態にされる。基準電極22が湿潤パッドを備えていることにより、基準電極22が基準表面11cに接触した際に、コンクリート構造物11の表面が確実に湿潤状態に保たれるとともに、基準電極22と基準表面11cとの電気的な接触が良好になる。また、基準電極22は、本実施形態では、薄板状の電極本体に湿潤パッドが積層された略直方体形状を有している。しかしながら、基準電極22は、電位差計測装置4で電位差を測定する際の基準とするために、コンクリート構造物11の基準表面11cに接触可能であれば、いかなる形状や大きさであってもよく、上述した実施形態に限定されることはない。なお、本実施形態では、基準電極22は、離間して埋設された複数の鋼材11bにまたがる大きさに形成されている。これにより、従来法とは異なり、コンクリート構造物11に埋設された鋼材11bの位置を探し出して、基準電極22を鋼材11bの直上に設ける手間が省け、確実かつ容易に基準電位を得ることができる。また、基準表面11cとしては、コンクリート構造物11の表面の中から、たとえば鋼材11bの腐食していない領域のかぶり厚さ方向の近傍に位置する(領域の略真上の)表面が任意に選択される。ただし、基準表面11cは、基準となる自然電位を有する鋼材11bの領域のかぶり厚さ方向の近傍に位置する、コンクリート構造物11の表面であればよく、鋼材11bの多少腐食した領域のかぶり厚さ方向の近傍に位置する、コンクリート構造物11の表面であってもよい。基準表面11cの大きさは、基準電極22の大きさにより画定される。
<照合電極ユニット>
照合電極ユニット3は、複数の照合電極31と、複数の照合電極31を保持する照合電極保持部32とを備え、基準となる電位に対して測定の対象となる自然電位を有する鋼材11bの領域の近傍のかぶり厚さ方向の近傍に位置する(領域近傍の略真上の)、コンクリート構造物11の表面(照合表面11d)に配置されることで、複数の照合電極31を照合表面11d内の複数の表面に接触させる部材である。照合電極ユニット3では、図2(a)および図2(b)に示されるように、複数の照合電極31のそれぞれが、照合電極保持部32に、互いに直交する第1の方向Xおよび第2の方向Yを含む面内で互いに間隔を置いて2次元に配列されている。したがって、照合電極ユニット3が照合表面11dに配置されたときに、2次元に配列された複数の照合電極31が照合表面11d内の複数の表面に同時に接触されるので、鋼材11bの複数の領域の自然電位または相対電位を同時に測定することができる。これにより、鋼材11bの複数の領域の電位を効率的に測定することができる。その結果、鋼材11bの複数の領域の腐食状態を同時に判定することができ、鋼材11bが埋設されたコンクリート構造物11における鋼材11bの腐食状態を効率よく判定することができる。なお、照合表面11dとしては、コンクリート構造物11の表面の中から、測定の対象とする鋼材11bの領域のかぶり厚さ方向の近傍に位置する(領域の略真上の)、コンクリート構造物11の表面が任意に選択される。照合表面11dの大きさは、照合電極ユニット3の大きさにより画定される。
照合電極ユニット3において、複数の照合電極31は、互いに間隔を置いて2次元に配列されていれば、その配列間隔は特に限定されることはないが、図1に示されるように、複数の照合電極31の配列間隔が、コンクリート構造物11に離間して埋設された2つの鋼材11b間の距離よりも小さく、最も離間して配列される照合電極31間の間隔が、コンクリート構造物11に離間して埋設された2つの鋼材11b間の距離よりも大きいことが好ましい。より具体的には、2次元に配列された複数の照合電極31の中で、最も短い距離をおいて離間して配置された2つの照合電極31の中心間の距離が、最も短い距離をおいて離間して配置された2つの鋼材11bの中心間の距離よりも小さく、最も長い距離をおいて離間して配置された2つの照合電極31の中心間の距離が、最も短い距離をおいて離間して配置された2つの鋼材11bの中心間の距離よりも大きいことが好ましい。複数の照合電極31がこのように配列されることにより、鉄筋探査機などにより事前に鋼材の埋設された位置を確認しなくても、照合電極ユニット3が照合表面11dに配置されたときに、複数の鋼材11bが埋設された領域の表面に、複数の鋼材11b間の距離よりも短い間隔で複数の照合電極31が照合表面11d内の表面に接触して、複数の鋼材11bの自然電位または相対電位を実質的に漏れなく同時に測定できる。その結果、鋼材11bの腐食状態分布を効率的に判定することができる。本実施形態では、複数の照合電極31は、図2(a)および図2(b)に示されるように、照合電極保持部32に、第1の方向Xおよび第2の方向Yに沿って略等間隔の行列状(または格子状)に配列されており、第1および第2の方向X、Yにおいて最も短い距離をおいて離間して配置された照合電極31間の間隔(電極中心間距離)d1が、2つの鋼材11b間の距離d3(図1参照)よりも小さく、第1および第2の方向X、Yにおいて最も長い距離をおいて離間した照合電極31間の間隔(電極中心間距離)D1が、2つの鋼材11b間の距離d3(図1参照)よりも大きくなるように配列されている。したがって、本実施形態の照合電極31の配列では、第1および第2の方向X、Yの両方において、鋼材11bの電位分布を実質的に漏れなく効率的に測定することができる。なお、本実施形態の照合電極ユニット3には、3×3=9個の照合電極が設けられているが、その数は、対象とするコンクリート構造物11の表面に応じて任意に設定することが可能であり、たとえば4×4=16個、5×5=25個、3×4=12個、3×5=15個などとすることができる。また、間隔d1および間隔D1はそれぞれ、上述したように距離d3に応じて定められるが、たとえば、d1=50〜200mm(本実施形態では100mm)、D1=150〜500mm以上(本実施形態では200mm)とすることができる。
照合電極保持部32は、2次元に配列された複数の照合電極31を互いに絶縁された状態で保持する部材である。照合電極保持部32は、本実施形態では、図2(a)および図2(b)に示されるように、第1の方向Xに沿って延びる一対の第1の辺33、33および第2の方向Yに沿って延びる一対の第2の辺34、34を有する略矩形状に形成されている。そして、照合電極保持部32は、第1の辺33と第1の辺33に最も近い照合電極31との間の間隔d2、および第2の辺34と第2の辺34に最も近い照合電極31との間の間隔d2がともに、第1の方向Xおよび第2の方向Yにおける照合電極31の配列間隔d1の略半分であるように形成されている。したがって、図4(b)に示されるように、照合電極ユニット3を、コンクリート構造物11の表面に沿って移動させて、隣接する照合表面11dに順次配置するだけで、複数の照合電極31のそれぞれをコンクリート構造物11の表面に略等間隔で接触させることができる。これにより、鋼材11bの自然電位または相対電位の分布を略等間隔で測定することが容易となり、コンクリート構造物11中の鋼材11bの腐食状態の分布を短時間で正確に判定することができる。
なお、照合電極保持部32は、本実施形態では、図1に示されるように、コンクリート構造物11に離間して埋設された複数の鋼材11bにまたがる大きさに形成されているが、2次元に配列された複数の照合電極31を互いに絶縁された状態で保持することができる大きさに形成されていれば、その大きさは特に限定されることはなく、複数の照合電極31の配列に応じてその大きさを任意に設定することができる。また、照合電極保持部32は、本実施形態では、絶縁性を有する樹脂材料により形成されているが、複数の照合電極31を互いに絶縁された状態で保持できれば、特に限定されることはなく、他の材料により形成されていてもよい。
<照合電極>
照合電極31は、図1に示されるように、上述した照合表面11d内の表面に接触される電極である。照合電極31は、照合表面11d内の表面に接触されるとともに、リード線などの導線6を介して電位差計測装置4の他方または一方の端子に接続される。照合電極31は、図示されていないが、電極本体と、コンクリート構造物11表面に接触する側に配置された湿潤パッドとを備えている。照合電極31の電極本体は、銅/硫酸銅電極、銀/塩化銀電極、カロメル電極など公知の電極を採用することができる。また、照合電極31の湿潤パッドは、注水・保水機能を有し、照合電極31がコンクリート構造物11の表面に安定して電気的に接触可能となるように構成されている。湿潤パッドは、スポンジなどの保水材を有しており、水道水や水酸化カルシウム溶液などの電解質溶液で湿潤状態にされている。照合電極31が湿潤パッドを備えていることにより、照合電極31がコンクリート構造物11の表面に接触する際に、コンクリート構造物11の表面が確実に湿潤状態に保たれるとともに、照合電極31とコンクリート構造物11の照合表面11dとの電気的な接触が良好になる。ただし、照合電極31は、コンクリート構造物11の照合表面11d内の表面に接触可能であればよく、上述した実施形態に限定されることはない。
照合電極31は、本実施形態では、図2(a)に示されるように、略円柱状に形成されているが、照合表面11d内の表面に接触するように形成されていれば、その形状は特に限定されることはなく、略角柱状など他の形状に形成されていてもよい。また、照合電極31は、本実施形態では、図1に示されるように、その接触領域(の直径)がコンクリート構造物11に埋設された鋼材11bの幅にほぼ対応する大きさまたは鋼材11bの幅よりもわずかに大きい大きさになるように形成されている。照合電極31は、照合表面11d内の表面に接触可能であれば、その接触領域の大きさは特に限定されることはないが、鋼材11b毎の電位を測定するために、コンクリート構造物11に埋設された複数の鋼材11bにまたがらない大きさであることが好ましい。
<電位差計測装置>
電位差計測装置4は、基準接触部2と複数の照合電極31のそれぞれとの間の電位差を計測する。電位差計測装置4は、図1に示されるように、プラス側およびマイナス側の2つの端子を有している。電位差計測装置4の一方または他方の端子は、リード線などの導線6を介して基準接触部2に電気的に接続されている。電位差計測装置4の他方または一方の端子は、リード線などの導線6を介して複数の照合電極31のそれぞれに電気的に接続されている。電位差計測装置4としては、公知の自然電位測定法で用いられる電位差計を用いることができるが、特にそのような電位差計に限定されることはなく、2点間の電位差を計測できる装置であればいかなるものであっても用いることができる。
<情報処理装置>
本実施形態の鋼材電位測定装置1はさらに、図1に示されるように、情報処理装置5を備えている。情報処理装置5は、電位差計測装置4と情報通信可能に接続され、電位差計測装置4から電位差などの情報を受信し、受信した情報を処理し、受信した情報および/または処理した情報を表示装置に表示するように構成されている。情報処理装置5は、本実施形態では、情報を処理するための処理装置本体51および情報を表示するための表示装置52を備えている。情報処理装置5は、図5(a)および図5(b)に模式的に示されるように、得られた電位差とその電位差が得られた位置とを関連付けた電位差分布を表示装置52に2次元または3次元表示させることもできるし、得られた電位差と閾値とを比較して腐食状態を判定した後の、鋼材11bの腐食状態の分布を2次元または3次元表示させることもできる。なお、図5(a)および図5(b)中、細格子線に囲まれた領域aが、複数の照合電極31のそれぞれが接触したコンクリート構造物11の表面の領域に対応し、太格子線に囲まれた領域Aが、照合表面11dの領域に対応する。そして、図中斜線で示された領域が、閾値よりも低い(絶対値が大きい)電位差が得られた領域を示している。情報処理装置5としては、特に限定されることはなく、たとえば、CPUなどの演算処理装置、ハードディスクなどの記憶装置、ネットワークインターフェースなどの通信装置、キーボード・マウスなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置などを内部または外部に備えたパーソナルコンピュータなどの公知の計算装置を用いることができる。
情報処理装置5は、複数の照合電極31のそれぞれについて、照合電極31固有の電極電位のずれを補正するために、計測された電位差を校正するように構成されている。より具体的には、情報処理装置5は、複数の照合電極31のそれぞれについて予め求められた校正式を用いて、複数の照合電極31のそれぞれについて電位差計測装置4により計測された電位差を校正するように構成されている。校正式は、たとえば、既知の異なる電位を有する2つの標準表面のそれぞれに対して、複数の照合電極31を接触させて、照合電極31のそれぞれについて電位差計測装置4により標準表面毎の2つの電位を計測し、計測された2つの電位と既知の2つの電位とから線形式として求めることができる。情報処理装置5により、複数の照合電極31のそれぞれについて計測された電位差が校正されることで、複数の照合電極31それぞれについて高い精度で電位差を求めることができる。したがって、鋼材の腐食の程度を精度よく判定することができ、より高い精度で腐食状態の分布を判定することができる。なお、校正式は、照合電極31固有の電極電位のずれを補正することができればよく、たとえば1つまたは3つ以上の標準表面を用いるなど、上述した方法以外によって求めてもよい。
また、情報処理装置5は、複数の照合表面11d毎に、複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の統計値を求めるように構成されている。ここで、照合表面11d毎の電位差の統計値とは、同じ照合表面11d内で得られた複数の電位差(計測された電位差および/または校正された電位差)の平均値、照合電極31毎の偏差値、標準偏差値、中心値、最大値、最小値、その他の統計値算出手法により算出される値のことをいう。たとえば、複数の照合表面11d毎に電位差の平均値を求めることにより、照合電極31それぞれに対応する小さい領域単位の電位分布ではなく、大きい領域の照合表面11d単位で電位分布を測定することができる。したがって、コンクリート構造物11中の鋼材11bの腐食状態を大きい領域の照合表面11d単位で判定することができ、その結果、腐食状態分布を2次元または3次元表示したときの分布の視認性が向上し、鋼材11bの腐食状態分布を大雑把に把握することができる。さらに、照合電極31に対応する領域毎の電位差分布を模式的に示した図4(a)と、照合表面11d毎の平均の電位差分布を模式的に示した図4(b)とを参照すると分かるように、たとえば、図4(a)に示されるように、図4(a)のほぼ中央に特異値と判断される可能性がある領域が1つだけあったとしても、図4(b)に示されるように、照合表面11d毎に平均を求めることにより、特異値をキャンセルすることができるので、鋼材の腐食状態をより正確に判定することができる。また、たとえば、複数の照合表面11d毎に、照合電極31毎の偏差値または電位差の標準偏差値を求めることにより、照合表面11d内における鋼材11bの腐食状態のバラツキを評価することができ、照合表面11d毎の腐食状態のバラツキの程度の違いの分布を判定することができる。
また、情報処理装置5は、複数の照合電極31のそれぞれについて、略同一の接触箇所において2回または3回以上計測された電位差の平均値を求めるように構成されていてもよい。情報処理装置5がこのように構成されることにより、複数の照合電極31のうちいずれかに電子回路のノイズなどに起因した異常値が偶然発生したとしても、その異常値をキャンセルすることができるので、測定精度を維持し、測定対象の電位分布を正しく把握することができる。ここで、従来のスポット式の単一の電極を用いた電位測定では、仮想的には、本実施形態の鋼材電位測定装置1と同様に同一箇所を複数回測定することにより測定精度を維持させることができるが、現実的には、測定にさらに多くの時間を費やしてしまうので、複数回の測定により測定精度を維持することが困難である。また、従来の回転式電極を用いた電位測定では、比較的迅速な測定が可能なので同一箇所の複数回の測定が許容されるが、現実的には、電極の回転位置を測定回毎に同一測定箇所に対応させなければ同一箇所から得られた複数の電位差を平均処理することができないので、複数回測定して測定精度を維持することが困難である。しかし、本実施形態の鋼材電位測定装置1によれば、鋼材11bの複数の領域の電位を効率的に測定することができるので、複数回の測定を行なったとしても従来法と比べて測定の十分な迅速化が図れるとともに、測定精度を維持することができ、測定の迅速化と精度の維持の両立を図ることができる。
さらに、情報処理装置5は、同一の照合表面11dにおいて、2回または3回以上の測定回毎に複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の偏差を求め、それぞれの測定回の偏差の互いの差分を所定の閾値と比較し、複数の照合電極31のそれぞれについての電位差が異常値(電子回路のノイズなどに起因して、本来の電位差を示していない値)であるか否かを判定するように構成されていてもよい。より具体的には、情報処理装置5によれば、まず、同一の照合表面11dに対して、1回目の測定により得られた複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の偏差と、2回目の測定により得られた複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の偏差との差分が求められる。ここで、電位差の偏差とは、1回の測定において複数の照合電極31により得られた複数の電位差の平均と、複数の照合電極31のそれぞれにより得られた電位差との差である。つぎに、それぞれの照合電極31毎の偏差の差分が所定の閾値(たとえば10mV)と比較されて、偏差の差分が所定の閾値以下であれば電位差が異常値ではないと判定され、偏差の差分が所定の閾値よりも大きければ電位差が異常値であると判定される。したがって、本実施形態の鋼材電位測定装置1によれば、異常値をより確実に把握することができるので、測定結果の信頼性を向上させることができる。もし、電位差が異常値であると判定されれば、異常値があると判定された照合表面11dについて電位差が再測定されるか、または、異常値は、測定結果の信頼性を判断するための参考値とされる。なお、1回目の測定により得られた電位差と、2回目の測定により得られた電位差との差分を求めるのではなく、1回目の測定により得られた偏差と、2回目の測定により得られた偏差との差分を求めることにより、各照合電極31を互いに相対的に評価することができる。
<鋼材電位測定方法>
つぎに、上述の鋼材電位測定装置1を用いた本実施形態の鋼材電位測定方法を、図3に示されたフローチャート、ならびに図4および図5に示された模式図を用いて説明する。
本実施形態の鋼材電位測定方法は、図3に示されるように、工程S1〜工程S4を含んでいる。まず、工程S1において、基準接触部2を基準位置に接触させる。本実施形態では、図4(a)に示されるように、基準接触部2である基準電極22を、基準位置である基準表面11cに接触させる。より具体的には、湿潤状態とされた基準電極22の湿潤パッドをコンクリート構造物11の基準表面11cに当接させ、基準表面11cの位置で基準電極22を保持する。基準電極22を接触させる基準表面11cは、事前の調査等により、直下の鋼材11bの腐食がないまたは少ない箇所が選択される。なお、たとえば、基準電極22を接触させる基準表面11cとして、直下の鋼材11bの腐食が少ない箇所を選択した場合において、後の工程で基準表面11cにおける自然電位よりも高い自然電位の領域が見つかった場合には、その領域を、より腐食が少ないまたは腐食がない箇所として、新たに基準表面11cとしてもよい。また、図4(a)に示された例では、基準電極22を基準表面11cに接触させているが、基準端子21を鋼材11bに接触させてもよい。
つぎに、工程S2において、照合電極ユニット3をコンクリート構造物11の照合表面11dに配置することによって、複数の照合電極31を照合表面11d内の表面に接触させる(図4(a))。より具体的には、基準電極22と同様に、照合電極31の湿潤状態とされた湿潤パッドをコンクリート構造物11の照合表面11d内の表面に当接させ、その表面位置で照合電極31を保持する。本実施形態では、照合電極ユニット3は、図4(a)に示されるように、複数の鋼材11bをまたぐように覆っており、照合表面11dは、複数の鋼材11bをまたぐ大きさとされている。なお、工程S1と工程S2は逆の順番であってもよい。
工程S1および工程S2により、基準接触部2および照合電極ユニット3の配置が完了した後、工程S3において、電位差計測装置4(図1を参照)により、基準接触部2である基準電極22と複数の照合電極31のそれぞれとの間の電位差を計測する。これにより、基準表面11cにおける鋼材11bの自然電位(基準電位)と、照合表面11d内の各表面における鋼材11bの自然電位との差(相対電位)が測定される。このとき、照合電極ユニット3が照合表面11dに配置されたときに、2次元に配列された複数の照合電極31が照合表面11d内の複数の表面に同時に接触されるので、鋼材11bの複数の領域の相対電位を同時に測定することができる。したがって、本実施形態の鋼材電位測定方法によれば、従来法と比べて、鋼材11bの複数の領域の電位を効率的に測定することができる。さらに、鋼材11bの複数の領域の腐食状態を同時に判定することができ、従来法と比べて、鋼材11bが埋設されたコンクリート構造物11における鋼材11bの腐食状態を効率よく判定することができる。なお、照合表面11d内の各表面における自然電位が基準電位よりも所定の閾値以上低ければ、その照合表面11d内の各表面のかぶり厚さ方向の近傍に位置する(各表面の略真下近傍の)鋼材11bに腐食箇所が存在すると判定される。一方、照合表面11d内の各表面における自然電位が基準電位とほぼ同じか、またはその差が所定の閾値の範囲内である場合には、複数の照合電極31が接触している各表面の近傍の鋼材11bに腐食箇所が存在しないと判定される。
工程S3の後、工程S4において、他に測定すべき表面が存在するか否かを判断する。他に測定すべき表面が存在すれば(工程S4のYes)、照合電極ユニット3を、コンクリート構造物11の表面に沿って移動させて、工程S2および工程S3を繰り返す(図4(b)〜図4(c))。すなわち、照合電極ユニット3を、コンクリート構造物11の表面に沿って移動させて、複数の照合表面11dに順次配置して、複数の照合表面11d毎に、基準接触部2である基準電極22と複数の照合電極31のそれぞれとの間の電位差を計測する。そして、他に測定すべき表面が存在しなくなるまで(工程S4のNo)、工程S2および工程S3を繰り返す。ここで、本実施形態の鋼材電位測定装置1では、図2(b)に示されるように、照合電極ユニット3の照合電極保持部32が略矩形状に形成され、照合電極31が、照合電極保持部32に略等間隔で行列状に配置され、照合電極保持部32の第1の辺33および第2の辺34のそれぞれと照合電極31との間隔が、照合電極31間の間隔の略半分になるように配置されている。したがって、図4(b)に示されるように、照合電極ユニット3を第1の方向Xおよび/または第2の方向Yに沿って移動させて、第1の方向Xおよび/または第2の方向Yで隣接する複数の照合表面11dに順次配置するだけで、複数の照合電極31のそれぞれをコンクリート構造物11の表面に略等間隔で接触させることができる。したがって、鋼材11bの電位の分布を等間隔で測定することが容易となり、コンクリート構造物11中の鋼材11bの腐食状態の分布を効率よく短時間で正確に判定することができる。特に、工程S1および工程S2の前に、基準電極22および照合電極31とコンクリート構造物11の表面との良好な電気的接触を得るために、コンクリート構造物11の表面に散水を行なうような場合であっても、本実施形態の腐食電位測定方法によれば、効率よく鋼材11bの電位分布を測定し、効率よく鋼材11bの腐食状態を判定することができるので、表面の湿潤状態が変化する前に測定を完了させることができ、従来法と比べて、より正確に鋼材11bの電位を測定し、腐食状態を判定することができる。
本実施形態の鋼材電位測定方法はさらに、図3に示されるように、工程S1〜工程S4に引き続いて行なわれる工程S5および工程S6を含んでいてもよい。工程S5においては、複数の照合電極31のそれぞれについて、照合電極31固有の電極電位のずれを補正するために、計測された電位差を校正する。より具体的には、情報処理装置5により、複数の照合電極31のそれぞれについて予め求められた校正式を用いて、複数の照合電極31のそれぞれについて電位差計測装置4により計測された電位差を校正する。情報処理装置5により、複数の照合電極31のそれぞれについて計測された電位差を校正することで、鋼材11bの電位を精度よく測定することができ、鋼材11bの腐食の程度を精度よく判定することができる。
また、工程S6においては、複数の照合表面11d毎に、複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の統計値を求める。求められる統計値としては、上述したように、同じ照合表面11d内で得られる複数の電位差(計測された電位差および/または校正された電位差)の平均値、照合電極31毎の偏差値、標準偏差値、中心値、最大値、最小値、その他の統計値算出手法により算出される値である。たとえば、複数の照合表面11d毎に電位差の平均値を求めることにより、照合電極31それぞれに対応する小さい領域単位の腐食状態ではなく、大きい領域の照合表面11d単位で腐食状態を判定することができるので、コンクリート構造物11中の鋼材11bの腐食状態分布を大雑把に把握することができる。さらに、照合電極31に対応する領域の中に特異値と判断される可能性がある領域があったとしても、照合表面11d毎に平均を求めることにより、特異値をキャンセルすることができるので、鋼材の腐食状態をより正確に判定することができる(図5(a)および図5(b)を参照)。
また、本実施形態の鋼材電位測定方法はさらに、同一の照合表面11dに対して工程3を繰り返し、複数の照合電極31のそれぞれについて、同一の接触箇所において2回または3回以上計測された電位差の平均値を求める工程を含んでいてもよい。複数の照合電極31のそれぞれについて2つまたは3つ以上の電位差の平均値を求めることにより、複数の照合電極31のうちいずれかに電子回路のノイズなどに起因した異常値が偶然発生したとしても、その偶発的な異常値をキャンセルすることができるので、測定精度を維持し、測定対象の電位分布を正しく把握することができる。本実施形態の鋼材電位測定方法によれば、上述したように鋼材11bの複数の領域の電位を効率的に測定することができるので、複数回の測定を行なったとしても従来法と比べて測定の十分な迅速化が図れるとともに、測定精度を維持することができ、測定の迅速化と精度の維持の両立を図ることができる。
また、本実施形態の鋼材電位測定方法はさらに、同一の照合表面11dに対して工程3を繰り返し、同一の照合表面11dにおいて、2回または3回以上の測定回毎に複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の偏差を求め、それぞれの測定回の偏差の互いの差分を所定の閾値と比較し、複数の照合電極31のそれぞれについての電位差が異常値であるか否かを判定する工程を含んでいてもよい。より具体的には、この工程では、まず、同一の照合表面11dに対して、1回目の測定により得られた複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の偏差と、2回目の測定により得られた複数の照合電極31のそれぞれについての電位差の偏差との差分を求める。つぎに、それぞれの照合電極31毎の偏差の差分を所定の閾値(たとえば10mV)と比較して、電位差の偏差が所定の閾値以下であれば電位差が異常値ではないと判定し、電位差の偏差が所定の閾値よりも大きければ電位差が異常値であると判定する。したがって、本実施形態の鋼材電位測定方法によれば、異常値をより確実に把握することができるので、測定結果の信頼性を向上させることができる。もし、電位差が異常値であると判定されれば、異常値があると判定された照合表面11dについて電位差を再測定するか、または、異常値は、測定結果の信頼性を判断するための参考値とする。
1 鋼材電位測定装置
2 基準接触部
21 基準端子
22 基準電極
3 照合電極ユニット
31 照合電極
32 照合電極保持部
33 第1の辺
34 第2の辺
4 電位差計測装置
5 情報処理装置
51 処理装置本体
52 表示装置
6 導線
11 コンクリート構造物
11a コンクリート
11b 鋼材(鉄筋)
11c 基準表面
11d 照合表面
X 第1の方向
Y 第2の方向

Claims (10)

  1. 鋼材電位測定装置を用いて、コンクリート構造物に埋設された鋼材の電位を測定する鋼材電位測定方法であって、
    前記鋼材電位測定装置が、
    基準位置に接触する基準接触部と、
    前記コンクリート構造物の表面に接触する複数の照合電極と、前記複数の照合電極を保持する照合電極保持部とを有する照合電極ユニットと、
    前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとが接続され、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測する電位差計測装置とを備え、
    前記複数の照合電極のそれぞれが、前記照合電極保持部に、互いに直交する第1の方向および第2の方向を含む面内で互いに間隔を置いて2次元に配列され、
    前記鋼材電位測定方法が、
    前記基準接触部を前記基準位置に接触させる工程と、
    前記照合電極ユニットを前記コンクリート構造物の照合表面に配置することによって、前記複数の照合電極を前記照合表面内の表面に接触させる工程と、
    前記電位差計測装置により、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測する工程とを含み、
    前記照合電極ユニットを、前記コンクリート構造物の表面に沿って移動させて、複数の照合表面に順次配置して、前記複数の照合表面毎に、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測することを特徴とする鋼材電位測定方法。
  2. 前記複数の照合電極のそれぞれについて、照合電極固有の電極電位のずれを補正するために、計測された電位差を校正する工程を含む請求項1記載の鋼材電位測定方法。
  3. 前記複数の照合表面毎に、前記複数の照合電極のそれぞれについての前記電位差の統計値を求める工程を含む請求項1または2記載の鋼材電位測定方法。
  4. 前記複数の照合電極の配列間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも小さく、最も離間して配列される照合電極間の間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼材電位測定方法。
  5. 前記照合電極保持部が、前記第1の方向に沿って延びる一対の第1の辺および前記第2の方向に沿って延びる一対の第2の辺を有する略矩形状に形成され、
    前記複数の照合電極が、前記照合電極保持部に、前記第1の方向および前記第2の方向に沿って略等間隔の行列状に配列され、
    前記第1の辺と前記第1の辺に最も近い照合電極との間の間隔、および前記第2の辺と前記第2の辺に最も近い照合電極との間の間隔がともに、前記第1の方向および前記第2の方向における照合電極の配列間隔の略半分であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼材電位測定方法。
  6. コンクリート構造物に埋設された鋼材の電位を測定するために用いられる鋼材電位測定装置であって、
    基準位置に接触する基準接触部と、
    前記コンクリート構造物の表面に接触する複数の照合電極と、前記複数の照合電極を保持する照合電極保持部とを有する照合電極ユニットと、
    前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとが接続され、前記基準接触部と前記複数の照合電極のそれぞれとの間の電位差を計測する電位差計測装置とを備え、
    前記複数の照合電極のそれぞれが、前記照合電極保持部に、互いに直交する第1の方向および第2の方向を含む面内で互いに間隔を置いて2次元に配列されていることを特徴とする鋼材電位測定装置。
  7. 前記複数の照合電極の配列間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも小さく、最も離間して配列される照合電極間の間隔が、前記コンクリート構造物に離間して埋設された2つの鋼材間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項6記載の鋼材電位測定装置。
  8. 前記照合電極保持部が、前記第1の方向に沿って延びる一対の第1の辺および前記第2の方向に沿って延びる一対の第2の辺を有する略矩形状に形成され、
    前記複数の照合電極が、前記照合電極保持部に、前記第1の方向および前記第2の方向に沿って略等間隔の行列状に配列され、
    前記第1の辺と前記第1の辺に最も近い照合電極との間の間隔、および前記第2の辺と前記第2の辺に最も近い照合電極との間の間隔がともに、前記第1の方向および前記第2の方向における照合電極の配列間隔の略半分であることを特徴とする請求項6または7記載の鋼材電位測定装置。
  9. 前記鋼材電位測定装置が、情報処理装置を備え、
    前記情報処理装置が、前記複数の照合電極のそれぞれについて、照合電極固有の電極電位のずれを補正するために、計測された電位差を校正するように構成されることを特徴とすする請求項6〜8のいずれか1項に記載の鋼材電位測定装置。
  10. 前記鋼材電位測定装置が、情報処理装置を備え、
    前記情報処理装置が、前記複数の照合表面毎に、前記複数の照合電極のそれぞれについての前記電位差の統計値を求めるように構成されることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の鋼材電位測定装置。
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