JP2017125685A - 厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置 - Google Patents

厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017125685A
JP2017125685A JP2016003196A JP2016003196A JP2017125685A JP 2017125685 A JP2017125685 A JP 2017125685A JP 2016003196 A JP2016003196 A JP 2016003196A JP 2016003196 A JP2016003196 A JP 2016003196A JP 2017125685 A JP2017125685 A JP 2017125685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interference
thickness
optical path
light
reflected light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016003196A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6709407B2 (ja
Inventor
佐藤 修
Osamu Sato
佐藤  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lasertec Corp
Original Assignee
Lasertec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lasertec Corp filed Critical Lasertec Corp
Priority to JP2016003196A priority Critical patent/JP6709407B2/ja
Publication of JP2017125685A publication Critical patent/JP2017125685A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6709407B2 publication Critical patent/JP6709407B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】薄い半導体層の厚さを正確に測定できる厚さ測定装置及び測定方法を提供する。【解決手段】本発明による厚さ測定装置は、試料から出射した反射光を受光し、フリンジスキャンを行って白色干渉光を出射する干渉光学系18と、干渉光学系から出射した白色干渉光を受光して干渉画像信号を出力する撮像装置30と、干渉画像信号を用いて試料に含まれる半導体層の厚さを算出する信号処理装置とを具える。信号処理装置は、干渉画像を用いて白色干渉信号を形成する手段と、白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行って時間周波数スペクトルを形成する手段と、形成された時間周波数スペクトルを分光スペクトルに変換する手段と、形成された分光スペクトルから、2つの波長λ1とλ2との間に含まれるピーク数又はボトム数を検出する手段と、検出されたピーク数又はボトム数から半導体層の厚さを算出する厚さ算出手段とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、白色干渉を利用して半導体層の厚さを測定する厚さ測定装置、特に厚さが1μm前後の半導体層の厚さを高精度に測定できる厚さ測定装置及び厚さ分布測定方法に関するものである。
半導体デバイスの微細化に伴い、薄い半導体層の厚さを測定できる厚さ測定装置の開発が要請されている。例えば、TSVの製造プロセスにおいては、半導体基板に貫通電極を形成するための孔が形成され、孔の内部に電極材料が埋め込まれ、その後基板の裏面側が機械的に研磨されて厚さの薄い半導体基板が形成されている。その後、エッチング処理により孔の底部が除去されて、電極の先端が露出される。この際、エッチングの処理時間は孔の底部の厚さにより規定されるため、スループットを改善する観点より孔の底部を構成する半導体層の厚さはできるだけ薄くすることが望まれている。従って、1μm程度の薄い厚さの半導体層を測定できる厚さ測定装置の開発が要請されている。また、TSV以外の技術においても、厚さの薄い半導体層や半導体膜等の厚さを高精度に測定することが求められている。また、TSVにおける貫通電極用の孔の直径は数μm程度に微細化されているため、数μm径の程度の微細なエリアの厚さ及び厚さ分布を測定できることも求められている。
半導体層や半導体基板の厚さを測定する厚さ測定装置として、白色干渉を利用した測定装置が既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知の測定装置では、照明光源と試料との間にシアリング機構を有するマッハ・ツェンダー光学系が配置され、白色光源から出射した照明光をマッハ・ツェンダー光学系を介して試料に向けて投射し、試料からの反射光を再びマッハ・ツェンダー光学系を介して2次元撮像装置により受光している。そして、マッハ・ツェンダー光学系により形成された白色干渉パターンを2次元撮像装置により撮像し、白色干渉信号が出力されている。すなわち、この既知の測定装置では、試料に向かう往路において、マッハ・ツェンダー光学系のシアリング作用(横ずらし作用)により2本の照明ビームが形成されて試料上の2つの点が照明されている。そして、試料から撮像装置に向かう復路において、試料の異なる2つの照明点から出射した2本の反射ビームが合成されると共にフリンジスキャンが行われて白色干渉画像が形成されている。
撮像装置から出力される白色干渉信号は信号処理装置に供給され、白色干渉画像中に含まれる2つの白色干渉パターンのピークが検出され、ピーク間距離を求めることにより半導体層の厚さが算出されている。
特開2013−2934公報
上述した既知の厚さ測定装置では、マッハ・ツェンダー干渉系によりフリンジスキャンを行っているため、高分解能で半導体層の厚さを測定できる利点がある。しかしながら、半導体層を形成する2つの界面からの反射光による白色干渉パターンのピーク間距離から厚さを求めているため、測定できる半導体層の厚さに限界があった。すなわち、白色干渉パターンの幅は2.5μm〜5μm程度であるため、半導体層の厚さが5μm以下になると、2つの白色干渉パターン同士が重なり合ってしまい、ピーク間距離が検出できなくなってしまう。従って、半導体層の厚さが薄くなると、測定できなくなる不具合があった。
さらに、従来の厚さ測定装置では、マッハ・ツェンダー光学系を介して照明光を試料に向けて投射して試料上の2つの点を照明し、試料から出射した反射光はマッハ・ツェンダー光学系を介して2次元撮像装置に入射させている。そのため、光学系全体が複雑化すると共に光路調整が煩雑化する欠点もあった。さらに、試料上の2つの点から出射した反射ビームによる干渉を利用しているので、測定点の位置ずれに起因する誤差が発生するおそれも指摘されている。
TSVプロセスでは、シリコン基板上に多数のビアが形成され、ビアの直径は数μm程度に微細化されている。従って、微細なエリアや局所的に位置するエリアの厚さを測定することも強く要請されている。また、TSVでは、ビアの底部の厚さだけでなく、ビアが形成されていないエリアの厚さも同時に測定できることも要請されている。
本発明の目的は、厚さによる制約を受けることなく、薄い半導体層の厚さを正確に測定できる厚さ測定装置及び測定方法を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、微細なエリアの厚さを測定できると共に、複数のエリアの厚さを同時に測定できる厚さ分布測定装置を実現することにある。
本発明の別の目的は、1本の照明ビームを試料に投射し、フリンジスキャンするだけで半導体層の2つの界面から出射した反射光による白色干渉パターンを形成することができ、光学系の構成が比較的簡単化され、光路調整が比較的容易に行うことができる厚さ測定装置を提供することにある。
本発明による厚さ測定装置は、白色干渉を利用して試料に含まれる半導体層の厚さを測定する厚さ測定装置であって、
広帯域の照明光を発生する光源装置と、
光源装置から出射した照明光を測定すべき半導体層に向けて垂直に投射すると共に半導体層から出射した反射光を集光する対物レンズと、
前記光源装置から出射し対物レンズに向かう照明光と対物レンズにより集光された反射光とを分離するビームスプリッタと、
前記対物レンズにより集光された反射光を受光し、フリンジスキャンを行って白色干渉光を出射する干渉光学系と、
前記干渉光学系から出射した白色干渉光を受光して干渉画像信号を出力する撮像装置と、
前記干渉画像信号を用いて、試料に含まれる半導体層の厚さを算出する信号処理装置とを具え、
前記信号処理装置は、前記干渉画像信号を用いて白色干渉信号を形成する手段と、
白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行って周波数スペクトルを形成する手段と、
形成された周波数スペクトルを分光スペクトルに変換する手段と、
形成された分光スペクトルから、2つの波長λ1とλ2との間に含まれるピーク数又はボトム数を検出する手段と、
検出されたピーク数又はボトム数から前記半導体層の厚さを算出する厚さ算出手段とを有することを特徴とする。
白色干渉パターンは、複数の波長光の干渉パターンの合成である。従って、撮像装置から出力される干渉画像を用いて白色干渉信号を形成し、白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行うことにより各波長光の干渉信号成分に分解することができる。すなわち、フーリエ変換処理を行うことにより時間周波数スペクトルが得られ、時間周波数スペクトルを波長変換することにより分光干渉スペクトルが形成される。よって、照明光の波長帯域λ1〜λ2に含まれる干渉ピークの数を検出することにより、試料に含まれる半導体層の厚さを測定することができる。このように、白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行って分光スペクトルを求めているので、白色干渉パターンが空間的に重なり合っても、半導体層の厚さを測定することができる。この結果、厚さの薄い、例えば1μm又はそれ以下の厚さの半導体層の厚さを測定することが可能になる。さらに、照明光の波長帯域λ1〜λ2を特定し、この波長帯域に含まれる干渉ピーク数を検出して演算処理するだけで厚さの測定値を求めることができる。
さらに、本発明では、光学系の構成として顕微鏡の構成を採用する。すなわち、対物レンズを介して照明光を試料に対して垂直に投射し、試料から出射する反射光を対物レンズにより集光する。対物レンズにより集光された反射光を干渉光学系を介して撮像装置により撮像する。このような顕微鏡の構成を採用することにより、撮像装置の各画素毎に信号処理することができ、この結果微細なエリアの厚さを容易に測定することができる。よって、TSVの微細な貫通孔の底部の厚さも容易に測定できる。さらに、1回の撮像処理により多数の部位の厚さを同時に測定できるので、この結果、試料の厚さ分布を測定することも可能である。さらに、特に重要なこととして、1台の厚さ測定装置を用いるだけで、試料表面の顕微鏡画像が撮像されると共に厚さ測定することができる利点が達成される。この結果、試料の厚さを測定できるだけでなく、試料表面を画像観察することが可能になる。
尚、本明細書において、「半導体層」とは、成膜装置を用いて基板や半導体層上に形成された半導体層だけでなく、薄い厚さの半導体材料体や半導体基板を研磨することにより形成される各種厚さの薄い半導体部材を含む概念である。また、半導体層は、シリコン層だけでなく、窒化シリコンや炭化シリコンのようなシリコン化合物やGaAs等の化合物半導体等の各種半導体材料を含む概念である。
本発明による厚さ測定装置の好適実施例は、干渉光学系は、試料で反射した1本の反射ビームを分割して2本の反射光を形成する光分割素子と、分割された一方の反射光を伝搬させる第1の光路と、分割された他方の反射光に連続的に変化する光路長ないし位相差を導入する第2光路と、第1の光路を伝搬した反射光と第2の光路を伝搬した反射光とを合成して干渉光を出射させる光合成素子とを有し、
前記第2の光路を伝搬する反射光に対して連続的に変化する光路長ないし位相差を導入することによりフリンジスキャンが行われることを特徴とする。
本発明では、1本の照明ビームにより試料の1点を照明し、半導体層を規定する2つの界面から出射した1本の反射ビームは、干渉光学系により2分割する。そして、一方の光路を伝搬する間に連続的に変化する光路長が導入されてフリンジスキャンが行われる。この結果、試料上の2つの照明点を形成することなく、すなわちシアリング(横ずらし)することなく、白色干渉パターンを形成することができる。この結果、光学系の全体構成が簡単化される利点が達成される。また、試料に起因する誤差が発生しない利点が達成される。
本発明による厚さ測定装置の別の好適実施例は、干渉光学系としてマッハ・ツェンダー光学系が用いられ、当該マッハ・ツェンダー光学系のシアリング光路を第1の光路としスキャン光路を第2の光路とし、シアリング光路のシアリング量は零に設定され、スキャン光路中に配置した楔の光路への挿入量を連続的に変化させることによりフリンジスキャンが行われることを特徴とする。マッハ・ツェンダー光学系は、2つの光路が近接するように構成できるので、外部振動や温度変化等による影響を受けにくい特性があり、極めて有益である。
本発明の厚さ測定装置の好適実施例は、干渉光学系は、前記第1及び第2の界面からそれぞれ出射し干渉光学系の第1の光路を伝搬する反射光と第1及び第2の界面からそれぞれ出射し干渉光学系の第2の光路を伝搬する反射光との干渉により形成される第1の白色干渉パターン、前記第1の界面から出射し干渉光学系の第1の光路を伝搬する反射光と前記第2の界面から出射し干渉光学系の第2の光路を伝搬する反射光との干渉により形成される第2の白色干渉パターン、及び前記第2の界面から出射し干渉光学系の第1の光路を伝搬する反射光と前記第1の界面から出射し干渉光学系の第2の光路を伝搬する反射光との干渉により形成された第3の白色干渉パターンを形成することを特徴とする。
本発明では、試料に向けて1本の照明ビームを投射しているので、試料中の2つの界面でそれぞれ反射した2本の反射光は互いに重なり合った1本の反射ビームとして試料から出射する。この反射ビームをビームスプリッタにより2分割し、第1の光路を伝搬の反射光の位相状態は固定した状態に維持し、フリンジスキャンにより第2の光路を伝搬する反射光に対して連続的に変化する光路長を導入して位相を進め又は遅らせば、フリンジスキャン中に異なる2つの界面でそれぞれ反射した2本の反射光が非同相から同相となり、白色干渉パターンが形成される。形成された白色干渉パターンについてフーリエ変換処理を行って時間周波数スペクトルを形成することにより、試料中の半導体層の厚さを求めることができる。
本発明の別の好適実施例は、第1の白色干渉パターンと第2及び第3の白色干渉パターンとは互いに重なり合っており、重なり合った3つの白色干渉パターンについてフーリエ変換処理が行われることを特徴とする。本発明では、3つの白色干渉パターンが重なり合っても、フーリエ変換処理を行って時間周波数スペクトルを形成することにより、半導体層の厚さを算出することができる。
本発明による厚さ分布測定装置は、白色干渉を利用して試料に含まれる半導体層の厚さ分布を測定する厚さ分布測定装置であって、
広帯域の照明光を発生する光源装置と、
光源装置から出射した照明光を測定すべき半導体層に向けて垂直に投射すると共に半導体層から出射した反射光を集光する対物レンズと、
前記光源装置から出射し対物レンズに向かう照明光と対物レンズにより集光された反射光とを分離するビームスプリッタと、
前記対物レンズにより集光された反射光を受光し、フリンジスキャンを行って白色干渉光を出射する干渉光学系と、
前記干渉光学系から出射した白色干渉光を受光して2次元干渉画像信号を出力する2次元撮像装置と、
前記2次元干渉画像信号を用いて、試料に含まれる半導体層の厚さを算出する信号処理装置とを具え、
前記信号処理装置は、前記2次元干渉画像信号から白色干渉信号を形成する手段と、
前記白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行って周波数スペクトルを形成する手段と、
形成された周波数スペクトルを分光スペクトルに変換する手段と、
形成された分光スペクトルから、2つの波長λ1とλ2との間に含まれるピーク数又はボトム数を検出する手段と、
検出されたピーク数又はボトム数から前記半導体層の厚さを算出する厚さ算出手段とを有することを特徴とする。
本発明では、白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行って時間周波数スペクトルを求め、さらに、波長変換を行って分光スペクトルを形成しているので、予め設定した波長範囲λ1〜λ2内に含まれるピーク数又はボトム数を検出することにより、半導体層の厚さを求めることができる。この結果、半導体層の厚さが薄く白色干渉パターンが重なり合っても、半導体層の厚さを求めることができる。
本発明による厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置の一例を示す図である。 試料に照明光が投射された際に発生する反射光の状態を示す図である。 フリンジスキャン中における白色干渉パターンの発生状況を示す図である。 フリンジスキャン中における白色干渉パターンの発生状況を示す図である。 半導体層の表面及び裏面から出射した反射光の干渉状態及び干渉信号波形を示す図である。 信号処理装置の一例を示す図である。 TSVの底部の厚さを測定した際の白色干渉信号、周波数スペクトル、及び分布干渉スペクトルを示す図である。
図1は本発明による厚さ測定装置並びに厚さ分布測定装置の一例を示す。本例では、試料として凹部が形成されたシリコン基板を用い、シリコン基板の表面と凹部の底面との間のシリコン材料体(シリコン層)の厚さを測定する。勿論、本発明による厚さ測定装置は、各種シリコン層や、窒化シリコンや炭化シリコン等のシリコン化合物層の厚さを測定することができる。また、例えばGaAs等の化合物半導体の膜厚を測定することも可能である。さらに、2次元干渉画像を撮像することにより、複数の凹部の底部の厚さを同時に測定することができる。また、勿論、シリコン基板の種々の部位の厚さを同時に測定することができる。
照明光を発生する光源装置は、シリコンに対して透明な近赤外域の広帯域照明光を発生する照明光源を有し、照明光源として例えばハロゲンランプやSLDを用いることができる。本例では、照明光源としてハロゲンランプとSLDの両方を用いる。ハロゲンランプとSLDは、共に波長が1μm付近の近赤外域の照明光を発生する点において共通する。しかし、SLDは高いコンフォーカリティ(可干渉性)を有するため、膜厚の厚い半導体層の厚さ測定に有効であり、ハロゲンランプは可干渉性が比較的低いため、薄い膜の半導体層の測定に好適である。本例では、2つの光源の可干渉性が異なることに鑑み、測定すべき試料の厚さに応じてハロゲンランプとSLDとを切り換える構成を採用する。
ハロゲンランプから出射した照明光を光ファイバ1を介して出射させる。照明光は、コリメータレンズ2及びフィルタ3を介して切換ミラー(ハーフミラー)4に入射する。フィルタ3は、照明光の波長範囲を規定する機能を果たす。本例では、照明光として、900〜1700nmの波長域の照明光を用いて白色干渉画像を撮像し、得られた白色干渉信号を用いて厚さ測定を行う。
SLD5から出射した照明光は、コリメータレンズ6を介して切換ミラー4に入射する。切換ミラー4はハーフミラーで構成され、光ファイバ1から出射した照明光は切換ミラー4で反射し、試料に向けて進行する。また、SLD5から出射した照明光は、切換ミラー4を透過して、試料に向けて進行する。従って、ハロゲンランプ又はSLDを選択的に点灯することにより、照明光源を切り換えることができる。
切換ミラー4から出射した照明光は、リレーレンズ7及び全反射ミラー8を介してビームスプリッタ9に入射する。ビームスプリッタ9はハーフプリズムにより構成する。照明光は、ビームスプリッタ9で反射し、対物レンズ10により平行光束に変換され、平行光束として試料11に入射する。試料11はステージ12に保持され、ステージ12はX、Y及びZ方向に移動可能な3次元ステージにより構成する。
図2は、試料の一例を示す線図的断面図である。本例では、試料として、TSV技術において用いられるシリコン基板13を用いる。シリコン基板13には貫通電極形成用の凹部14が複数個形成され、本例では、凹部の底面14aとシリコン基板の表面13aとの間の厚さdをシリコン層の厚さとして測定する。TSVの製造工程では、貫通電極形成用の凹部が形成された後に、凹部にはCu等が充填され、その後にシリコン基板の裏面は機械的な研磨処理が行われる。この際、凹部の底部の厚さdが1〜10μm程度になるように研磨される。その後、エッチング処理により凹部の底部が除去され、充填されたCu等が露出することで、貫通電極が形成される。この処理において、スループットを改善するためには、凹部の底部の厚さはできるだけ薄くする必要がある。一方、研磨し過ぎた場合銅が研磨され、汚染の問題が発生する。従って、研磨後に研磨処理へのフィードバックやエッチング処理へのフィードフォワードを行うために、1μm前後の凹部の底部の厚さを高精度に測定できることが強く要請されている。
試料に照明光が投射されると、シリコン基板の表面13aで反射する反射光が発生する。また、凹部14の底面14aで反射する反射光も発生し、シリコン基板の裏面13bで反射した反射光も発生する。本例では、シリコン基板の表面13aで反射した反射光と凹部の底面14aで反射した反射光とが合成され、1本の反射ビームとしてシリコン基板13から出射する。従って、位相状態の異なる2つの反射光成分を含む合成反射ビームが試料から出射する。尚、2つの反射光成分は同一の光路を伝搬する。
図1を参照するに、試料から出射した反射光は、対物レンズ10により集光され、ビームスプリッタ9を透過し、試料に向かう照明光から分離される。さらに、反射光は、リレーレンズ15、全反射ミラー16及びレンズ17を介して干渉光学系18に入射する。本例では、干渉光学系としてマッハ・ツェンダー光学系を用いる。マッハ・ツェンダー光学系18は、ビームスプリッタとして機能するハーフミラー20を有し、試料から出射した反射光はハーフミラー20により第1及び第2のサブビーム(サブ反射光)に分割される。
第1のサブビームはシアリング光路21aを伝搬し、第2のサブビームはスキャン光路21bを伝搬する。シアリング光路21aを伝搬する反射光は、第1の楔組22aに入射する。この第1の楔組22aは、通過ビームの横ずらし量(シアリング量)を規定する。本例では、シアリング量は零に設定する。従って、シアリング光路21aを伝搬する第1のサブビームとスキャン光路21bを伝搬する第2のサブビームは、干渉光学系から出射した後空間的に一致するように合成される。尚、シアリング光路の光路長は固定されているため、シアリング光路を伝搬する第1のサブビームの位相状態は固定されている。第1の楔組22aから出射したサブビームは、全反射ミラー23を経て合成ミラー24に入射する。
ハーフミラー20により分割された第2のサブビームは、全反射ミラー25を経て第2の楔組22bに入射する。第2の楔組22bは、入射した第2のサブビームに連続的に変化する光路長(位相量ないし位相差)を導入してフリンジスキャンを実行する。具体的には、第2の楔組22bの一方の楔の光路への挿入量を増大又は減少させて光路長(シアリング光路を伝搬する光との位相差)を連続的に変化させ、これにより第2のサブビームの位相を連続的に変化させる。楔による導入光路長はドライバ26により制御され、楔の位置情報(導入された光路長に対応する)は位置センサ27により検出され、検出された位置情報は信号処理装置28に供給される。
第2の楔組22bから出射した第2のサブビームは合成ミラー24に入射する。よって、シアリング光路を伝搬したサブビームとスキャン光路を伝搬したサブビームとは合成ミラー24により空間的に重ね合わされて白色干渉光を形成する。この白色干渉光は、結像レンズ29を介して2次元撮像装置30上に結像される。従って、撮像装置30上には、試料11の2次元観察画像及び、位相状態が固定されたサブビームと、位相が連続的に変化するサブビームとの白色干渉画像が形成される。すなわち、シアリング光路21aを伝搬したサブビームの位相は固定状態にあり、スキャン光路21bを伝搬するサブビームは、フリンジスキャンにより時間的に連続して変化する光路長が導入される。従って、フリンジスキャン中に、第1のサブビームと第2のサブビームとが同相状態になると、白色干渉が発生し、白色干渉パターンが形成される。具体的には、シアリング光路を伝搬する半導体基板13の基板表面13aで反射した反射光及び凹部の底面14aで反射した反射光(図2参照)に対して、スキャン光路を伝搬する基板表面13aからの反射光又は凹部の底面14aから出射した反射光とが同相になると白色干渉が発生する。よって、撮像装置30により白色干渉パターンが撮像され、時系列の干渉画像信号が出力される。撮像装置から出力される時系列の干渉画像信号は信号処理装置28に供給され、半導体層の厚さが測定される。尚、導入光路長を零とし、シアリング量を零とすることにより、試料表面の2次元画像を撮像することができる。
図3は、シアリング光路を伝搬する反射光の波面とスキャン光路を伝搬する反射光の波面との位相関係を説明するための図である。本例では、半導体層の厚さが比較的厚く、3つの独立した白色干渉パターンが個別に形成される例について説明する。図3において、横軸は位相の進行状態(位相軸)を示す。シアリング光路を伝搬する基板表面13aからの反射光及び凹部の底面14aからの反射光(図2参照)の波面をそれぞれ第1及び第2の波面40a及び40bとして図示する。また、スキャン光路を伝搬する基板表面からの反射光及び凹部の底面からの反射光の波面をそれぞれ第3及び第4の波面40c及び40dとして図示する。第1の波面40aと第2の波面40bとは、半導体層の厚さdの2倍の光路長に対応する位相差が形成され、同様に第3の波面と第4の波面とは半導体層の厚さdの2倍の光路長に対応する位相差が形成されている。
シアリング光路を伝搬する2つの反射光成分の波面、すなわち第1及び第2の波面40a及び40bの位相は固定されている。一方、スキャン光路を伝搬する反射光による第3及び第4の波面40c及び40dの位相は、フリンジスキャンにより進行する。本例では、マッハ・ツェンダー光学系18の第2の楔組の楔の光路中への挿入量を連続的に変化させ、スキャン光路を伝搬する2つの反射光の波面の位相を連続的に進ませる。すなわち、図3において、第3及び第4の波面40c及び40dの位相は、左側から右側に移動する。
図3に示すように、初期位置において、シアリング光路を伝搬する位相固定された反射光に対して、スキャン光路を伝搬する反射光の位相が遅れた状態に設定する。この状態からフリンジスキャンを開始し、スキャン光路を伝搬する反射光の位相を連続的に進める。第3及び第4の波面の位相が進むと、第2の波面40bと第3の波面40cとが同相関係になり、白色干渉が発生する。すなわち、シアリング光路を伝搬する凹部底面からの位相固定された反射光とスキャン光路を伝搬する基板表面からの反射光とが合成されて白色干渉を起こし、白色干渉パターンを形成する。この白色干渉の振幅は比較的小さい。さらにフリンジスキャンを行い第3及び第4の波面の位相を進めると、一旦同相状態が解除された後、第1の波面40aと第3の波面40cとが同相となると共に第2の波面40bと第4の波面40dとが同相となる。この位相状態において、振幅の比較的大きな白色干渉が発生する。さらに位相を進めると、一旦同相状態が解除され、続いて、第1の波面と第4の波面とが同相となり、白色干渉が発生する。
図3の実施例においては、測定すべき半導体層の厚さが厚いため、3つの白色干渉パターンがそれぞれ独立して観測された。よって、隣接する2つの白色干渉パターンのピーク間距離を測定することにより、半導体層の厚さdを測定することができる。しかしながら、測定対象となる半導体層の厚さが薄くなると、隣接する白色干渉パターン同士が重なり合い、ピーク間距離の測定手法では、白色干渉パターンのピークを検出することができず、半導体層の厚さが測定されない不具合が発生する。この位相状態を図4に示す。図4において、3つの白色干渉パターンは部分的に重なり合い、3つの白色干渉パターンが発生しているにもかかわらず、1つの白色干渉パターンとして形成された状態を示す。この場合、従来のピーク検出手法では、白色干渉パターンのピークが検出されないため、厚さ測定を行うことができない。これに対して、本発明による厚さ測定装置では、白色干渉パターンが個別に形成される場合及び重なり合って形成される場合のいずれにおいても厚さ測定することができる。
以下において、本発明の基本原理について説明する。白色干渉により形成される白色干渉パターンは、波長の異なる多数の波長光により形成される干渉パターンの合成である。従って、白色干渉信号についてフーリエ変換(FFT)処理を行うことにより、各波長光の信号成分に分解することができる。すなわち、2次元撮像装置から出力される白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行うことにより時間周波数スペクトルが形成される。形成された時間周波数スペクトルについて、位置センサ27から出力される楔の位置情報と楔材料の屈折率情報とによる光学的距離を基準として変換することにより、波数とスペクトル強度との関係が得られ、波数を波長に変換することにより分光干渉スペクトルが形成される。本発明では、得られた分光干渉スペクトルから半導体層の厚さを算出する。
図5(A)は厚さがdの試料に垂直に照明光が入射し、試料の表面50aで反射した反射光と裏面50bで反射した反射光との干渉状態を示す図である。照明光の波長をλとし、試料の屈折率をnとすると、光学的光路長差2ndが以下の条件を満たす場合、試料の表面50aからの反射光と裏面50bからの反射光とが干渉し合い最大輝度値の干渉パターン(干渉画像)を発生する。
2nd=mλ m=1、2、・・・・・・ (1)
また、以下の条件を満たす場合、反射光同士がキャンセルし合い、最小輝度値の干渉パターンが発生する。
2nd=(2m−1)×(λ/2) m=1、2、・・・・・・
図5(B)は干渉パターンを形成する照明光の波長と信号強度との関係すなわち分光干渉信号を示すグラフである。横軸は照明光の波長を示し、縦軸は信号強度を示す。図5(A)において、波長λ1で試料の表面からの反射光と裏面からの反射光とが同相となり、第1の干渉ピークが形成されている。この場合、以下の式が成立する。
2nd=mλ1 (2)
尚、上式において、mは不明である。
次に、別の波長λ2において、同相条件を満たし干渉ピークが形成されているものとする。この干渉ピークは、第1の干渉ピークから数えてM番目の干渉ピークとする。この場合、以下の式が成立する。
2nd=(m+M)λ2 (3)
上記(2)式を(3)式に代入して試料の厚さdを求めると、以下の(4)が得られる。
d=M/{2n(1/λ2+1/λ1)} (4)
上記(4)式より、試料の厚さdは、照明光の波長帯域両端波長λ1及びλ2、波長帯域λ1〜λ2に含まれる干渉ピークの数M、及び試料の屈折率nから求めることができる。
具体的な測定手法は、一例として以下のように行うことができる。例えばフィルタを用いて照明光の波長帯域を予め設定する。また、試料の屈折率nは予め入手する。次に、図1に示す測定装置を用い、フリンジスキャンを行って白色干渉画像を撮像する。さらに、白色干渉画像についてフーリエ変換処理を行って時間周波数スペクトルを形成する。続いて、形成された時間周波数スペクトルを波長のスペクトルに変換して、分光干渉スペクトルを形成する。そして、得られた分光干渉スペクトルの波長域900〜1700nm内で、干渉ピークを取る波長λ1及びλ2と、その間に含まれる干渉ピークの数Mを検出する。そして、上記(4)式に、分光干渉波長λ1及びλ2、試料の屈折率n及び干渉ピーク数Mを入力して演算処理することにより試料の厚さdが求められる。より具体的には、分光波長帯域及び試料の屈折率は既知であるから、図1に示す測定装置を用いて白色干渉信号を形成すれば、得られた白色干渉信号を用いて信号処理装置が式(4)に基づいて演算処理することにより自動的に厚さを算出する。
図6は信号処理装置の一例を示す。2次元撮像装置30から出力される時系列の干渉画像信号は、増幅器(図示せず)により増幅された後A/D変換器60に入力し、デジタル信号に変換され、信号処理装置28に入力する。入力した干渉画像信号は、白色干渉信号形成手段61に入力する。白色干渉信号形成手段には、位置センサ27から出力される楔の位置情報も入力する。白色干渉信号形成手段61は、入力した画像信号と楔の位置情報とを用いて、図3及び図4の最下段に示す白色干渉信号を形成する。この白色干渉信号は2次元撮像装置の各受光素子ごとに又は複数の受光素子ごとに作成する。従って、各受光素子ごとに厚さ情報が出力される。尚、本例では、白色干渉信号は、楔の位置情報と画像信号の輝度値との関係として図示した。しかし、フリンジスキャン中の経過時間を用い、時間と輝度値との関係として表すこともできる。各受光素子ごとに形成された白色干渉信号は、フーリエ変換手段62に入力する。フーリエ変換手段62は、入力した白色干渉信号についてフーリエ変換処理を実行して、時間周波数スペクトルを形成する。形成された時間周波数スペクトルは、分光スペクトル変換手段63に供給される。分光スペクトル変換手段63には、位置センサ27から出力される楔の位置情報及び楔の屈折率情報も入力する。分光スペクトル変換手段は、楔の位置情報及び屈折率情報に基づく光学距離を算出し、光学距離をベースにしてフリンジスキャンにおけるスキャン量を算出する。そして、入力した周波数スペクトルについて、光学距離を基準にして変換処理を実行し、波数とスペクトル強度との関係を形成し、さらに、波数を波長に変換することにより分光干渉スペクトルを形成する。
分光干渉スペクトルは、ピーク検出手段63に供給する。ピーク検出手段は、干渉波長帯域λ1及びλ2内において発生したピークの数を検出する。この際、ベース情報も供給される。ベース情報は、例えば照明光源の輝度分野や光ファイバの光吸収特性等を含む光学装置全体の特性を意味する。ピーク検出手段63は、入力した分光干渉スペクトルについて、ベース情報及び干渉波長帯域を考慮して、干渉波長帯域λ1〜λ2の範囲内のピーク数を検出する。
検出されたピーク数は、厚さ算出手段64に供給する。厚さ算出手段には、干渉波長帯域情報、試料の屈折率情報も供給される。厚さ算出手段64は、これら入力した情報を用い、式(4)に基づいて試料の厚さdを算出する。
図7は、図2に示すTSVウエハの凹部(測定すべき底部の厚さは9.0μm)について厚さ測定を行った際の実際のデータを示す。図7(A)は白色干渉信号を示す。白色干渉信号は、横軸が楔の位置を示し、縦軸は信号強度を示す。勿論、横軸は、フリンジスキャン中の経過時間を用いることも可能である。従って、白色干渉信号は、時間と画像信号の輝度値との関係として表示してもよい。図7(B)は、図7(A)に示す白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行い、得られたフーリエスペクトル(時間周波数スペクトル)を示し、横軸は次数(周波数)を示し、縦軸はスペクトル強度を示す。図7(C)は、形成されたフーリエスペクトルを変換して得た分光干渉スペクトルを示す。本例では、照明光の波長域内において、λ1=1.16μmとλ2=1.64μmで分光干渉ピークを示し、波長範囲λ1からλ2内に16個のピークを示す。楔の屈折率は3.55であり、測定される底部の厚さは9.06μmと算出され、高精度な厚さ測定を行うことができることが実証された。
上述した実施例では、シリコン基板に形成された凹部の底部の厚さを測定したが、各種基板上に形成された半導体層の厚さを測定することも可能である。例えば、シリコン基板上に形成したシリコン酸化膜の厚さを測定する実験を行ったところ、良好な測定結果を得ることができた。また、シリコン基板上にSiO層を形成し、その上に別のシリコン層を形成した多層構造体について、中間のSiO層の厚さを測定することも可能である。この場合、SiO層とシリコン基板との界面からの反射光と、SiO層と上側の別のシリコン層との界面からの反射光との干渉を利用することにより、測定可能である。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。上述した実施例では、半導体材料としてシリコン、窒化シリコンのようなシリコン化合物を用いたが、勿論GaAs等の他の半導体材料の半導体層の厚さ測定に適用することも可能である。
さらに、上述した実施例では、2次元撮像装置の各受光素子ごとに白色干渉信号を形成し、各受光素子ごとに厚さを測定したが、指定した画素の受光素子から出力される干渉画像信号を用いて指定したエリアの厚さだけを選択的に測定することも可能である。この場合、厚さ測定に先立って試料表面の2次元画像を撮像し、必要なエリアないし部位を指定することができる。さらに、TSV用のシリコン基板の場合、孔の底部の厚さと孔と隣接する基板の厚さも同時に測定できる利点が達成される。この場合、孔の周囲の基板の厚さ情報を用いてベース情報とすることも可能である。
1 光ファイバ
2 コリメータレンズ
3 フィルタ
4 切換ミラー
5 SLD
6 コリメータレンズ
7,15,17 リレーレンズ
8,16,23,25 全反射ミラー
9 ビームスプリッタ
10 対物レンズ
11 試料
12 ステージ
13 シリコン基板
14 凹部
18 マッハ・ツェンダー光学系
20 ハーフミラー
21a シアリング光路
21b スキャン光路
22a 第1の楔組
22b 第2の楔組
24 合成ミラー
26 ドライバ
27 位置センサ
28 信号処理装置
29 結像レンズ
30 撮像装置
40a〜40d 波面
61 白色干渉信号形成手段
62 フーリエ変換手段
63 分光スペクトル変換手段
64 ピーク検出手段
65 厚さ算出手段


Claims (13)

  1. 白色干渉を利用して試料に含まれる半導体層の厚さを測定する厚さ測定装置であって、
    広帯域の照明光を発生する光源装置と、
    光源装置から出射した照明光を測定すべき半導体層に向けて垂直に投射すると共に半導体層から出射した反射光を集光する対物レンズと、
    前記光源装置から出射し対物レンズに向かう照明光と対物レンズにより集光された反射光とを分離するビームスプリッタと、
    前記対物レンズにより集光された反射光を受光し、フリンジスキャンを行って白色干渉光を出射する干渉光学系と、
    前記干渉光学系から出射した白色干渉光を受光して干渉画像信号を出力する撮像装置と、
    前記干渉画像信号を用いて、試料に含まれる半導体層の厚さを算出する信号処理装置とを具え、
    前記信号処理装置は、前記干渉画像信号を用いて白色干渉信号を形成する手段と、
    白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行って周波数スペクトルを形成する手段と、
    形成された周波数スペクトルを分光スペクトルに変換する手段とを有することを特徴とする厚さ測定装置。
  2. 請求項1に記載の厚さ測定装置において、前記撮像装置は複数の受光素子を有し、各受光素子ごとに時系列の干渉画像信号を出力し、
    前記信号処理装置は、各受光素子ごとに信号処理を行って半導体層の厚さ出力することを特徴とする厚さ測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の厚さ測定装置において、前記干渉光学系は、対物レンズにより集光された反射光を分割して2本の反射光を形成する光分割素子と、分割された一方の反射光を伝搬させる第1の光路と、分割された他方の反射光に連続的に変化する光路長ないし位相差を導入する第2光路と、第1の光路を伝搬した反射光と第2の光路を伝搬した反射光とを合成して干渉光を出射させる光合成素子とを有し、
    前記第2の光路を伝搬する反射光に連続的に変化する光路長ないし位相差を導入することによりフリンジスキャンが行われることを特徴とする厚さ測定装置。
  4. 請求項1、2又は3に記載の厚さ測定装置において、前記干渉光学系としてマッハ・ツェンダー光学系が用いられ、当該マッハ・ツェンダー光学系のシアリング光路を第1の光路としスキャン光路を第2の光路とし、シアリング光路のシアリング量は零に設定され、スキャン光路中に配置した楔の光路への挿入量を連続的に変化させることによりフリンジスキャンが行われることを特徴とする厚さ測定装置。
  5. 請求項3又は4に記載の厚さ測定装置において、前記測定すべき半導体層は第1及び第2の界面を有し、
    前記干渉光学系は、前記第1及び第2の界面からそれぞれ出射し干渉光学系の第1の光路を伝搬する反射光と第1及び第2の界面からそれぞれ出射し干渉光学系の第2の光路を伝搬する反射光との干渉により形成される第1の白色干渉パターン、前記第1の界面から出射し干渉光学系の第1の光路を伝搬する反射光と前記第2の界面から出射し干渉光学系の第2の光路を伝搬する反射光との干渉により形成される第2の白色干渉パターン、及び前記第2の界面から出射し干渉光学系の第1の光路を伝搬する反射光と前記第1の界面から出射し干渉光学系の第2の光路を伝搬する反射光との干渉により形成された第3の白色干渉パターンを形成することを特徴とする厚さ測定装置。
  6. 請求項5に記載の厚さ測定装置において、前記第1の白色干渉パターンと第2及び第3の白色干渉パターンとは互いに重なり合っており、重なり合った3つの白色干渉パターンについてフーリエ変換処理が行われることを特徴とする厚さ測定装置。
  7. 請求項5に記載の厚さ測定装置において、前記第1の白色干渉パターンと第2及び第3の白色干渉パターンとは互いに独立しており、少なくとも第1の白色干渉パターンと第2又は第3の白色干渉パターンとについてフーリエ変換処理が行われることを特徴とする厚さ測定装置。
  8. 請求項1から7までのいずれか1項に記載の厚さ測定装置において、
    前記信号処理装置は、形成された分光スペクトルから選択した2つの波長λ1及びλ2と、その間に含まれるピーク数又はボトム数Mを検出する手段を有し、
    前記厚さ算出手段は、前記白色干渉パターンの波長帯域を示す波長情報(λ1,λ2)と、前記検出されたピーク数又はボトム数Mと、測定すべき半導体層の屈折率nとを用いて半導体層の厚さを算出することを特徴とする厚さ測定装置
  9. 請求項1から8までのいずれか1項に記載の厚さ分布測定装置において、前記光源装置は、コヒーレンシーの大きい照明光を発生する第1の照明光源と、第1の照明光源から出射する照明光のコヒーレンシーよりも小さいコヒーレンシーの照明光を発生する第2の照明光源とを有し、測定すべき半導体層に応じて光源を切り換えることを特徴とする厚さ測定装置。
  10. 白色干渉を利用して試料に含まれる半導体層の厚さ分布を測定する厚さ分布測定装置であって、
    広帯域の照明光を発生する光源装置と、
    光源装置から出射した照明光を測定すべき半導体層に向けて垂直に投射すると共に半導体層から出射した反射光を集光する対物レンズと、
    前記光源装置から出射し対物レンズに向かう照明光と対物レンズにより集光された反射光とを分離するビームスプリッタと、
    前記対物レンズにより集光された反射光を受光し、フリンジスキャンを行って白色干渉光を出射する干渉光学系と、
    前記干渉光学系から出射した白色干渉光を受光して2次元干渉画像信号を出力する2次元撮像装置と、
    前記2次元干渉画像信号を用いて、試料に含まれる半導体層の厚さを算出する信号処理装置とを具え、
    前記信号処理装置は、前記2次元干渉画像信号から白色干渉信号を形成する手段と、
    前記白色干渉信号についてフーリエ変換処理を行って周波数スペクトルを形成する手段と、
    形成された周波数スペクトルを分光スペクトルに変換する手段とを有することを特徴とする厚さ分布測定装置。
  11. 請求項10に記載の厚さ分布測定装置において、前記信号処理装置は、2次元撮像装置の各受光素子から出力される干渉画像信号ごとに信号処理を行って半導体層の厚さ分布を出力することを特徴とする厚さ分布測定装置。
  12. 請求項10又は11に記載の厚さ分布測定装置において、前記試料は複数の凹部が形成されているシリコン基板を有し、前記照明光はシリコン基板の前記凹部が形成されていない基板表面に向けて投射され、
    前記干渉光学系は、前記凹部が形成されていない基板表面からの反射光と凹部の底面からの反射光との干渉光、及び前記凹部が形成されていない基板表面からの反射光と凹部が形成されている基板表面からの反射光との干渉光を出射することを特徴とする厚さ分布測定装置。
  13. 請求項10又は11に記載の厚さ測定装置において、前記試料は、基板と、基板上に形成した第1のシリコン材料層と、その上に形成した第2のシリコン材料層とを有し、第1のシリコン材料層又は第2のシリコン材料層の厚さ分布を測定することを特徴とする厚さ測定装置。



JP2016003196A 2016-01-12 2016-01-12 厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置 Active JP6709407B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016003196A JP6709407B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016003196A JP6709407B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017125685A true JP2017125685A (ja) 2017-07-20
JP6709407B2 JP6709407B2 (ja) 2020-06-17

Family

ID=59364077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016003196A Active JP6709407B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6709407B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020056579A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 株式会社ディスコ 厚み計測装置
CN113189019A (zh) * 2021-04-21 2021-07-30 山西大学 基于光学频率梳的多层结构材料特性测量装置和方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102631633B1 (ko) * 2021-08-17 2024-02-01 주식회사 유니아이 박막 필름의 정밀 두께 측정 시스템

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59105508A (ja) * 1982-12-08 1984-06-18 Canon Inc 白色干渉膜厚測定方法
JPS63222208A (ja) * 1987-03-11 1988-09-16 Japan Spectroscopic Co 凹部深さ測定装置
JPS63229309A (ja) * 1987-03-18 1988-09-26 Nikon Corp 微細パタ−ンの深さ測定方法及びその装置
JP2013002934A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 Lasertec Corp 形状測定装置並びに深さ測定装置及び膜厚測定装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59105508A (ja) * 1982-12-08 1984-06-18 Canon Inc 白色干渉膜厚測定方法
JPS63222208A (ja) * 1987-03-11 1988-09-16 Japan Spectroscopic Co 凹部深さ測定装置
JPS63229309A (ja) * 1987-03-18 1988-09-26 Nikon Corp 微細パタ−ンの深さ測定方法及びその装置
JP2013002934A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 Lasertec Corp 形状測定装置並びに深さ測定装置及び膜厚測定装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020056579A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 株式会社ディスコ 厚み計測装置
JP7103906B2 (ja) 2018-09-28 2022-07-20 株式会社ディスコ 厚み計測装置
CN113189019A (zh) * 2021-04-21 2021-07-30 山西大学 基于光学频率梳的多层结构材料特性测量装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6709407B2 (ja) 2020-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI634311B (zh) 形狀測定裝置及形狀測定方法
JP6750793B2 (ja) 膜厚測定装置及び膜厚測定方法
JP5394317B2 (ja) 回転対称非球面形状測定装置
US9417608B2 (en) Apparatus and method for generating interference fringe pattern
JP5657444B2 (ja) 温度測定装置及び温度測定方法
KR20080032680A (ko) 광학시스템 및 그 광학시스템에서 얻은 영상을 이용한입체형상측정방법
KR102285818B1 (ko) 실시간으로 자동 초점이 가능한, 측정 대상물의 입체형상을 측정하는 입체형상 측정장치
JP6709407B2 (ja) 厚さ測定装置及び厚さ分布測定装置
JP5428538B2 (ja) 干渉装置
JP6887350B2 (ja) 光画像計測装置
KR970003422A (ko) 다층 박막 시스템을 기판상에 형성하고 박막의 2개의 표면 사이의 거리를 측정하는 방법 및 장치
JP2009069041A (ja) 光ピックアップ用波面測定装置
US11274915B2 (en) Interferometer with multiple wavelength sources of different coherence lengths
WO2007116679A1 (ja) 光学測定装置及び光学測定方法
KR101398835B1 (ko) 콤 생성 및 검출 장치를 이용한 실시간 분광형 간섭 측정 장치 및 측정 방법
JP2012202860A (ja) パターン検査装置およびパターン検査方法
JP2014115228A (ja) 干渉計測装置、および干渉計測方法
KR101436745B1 (ko) 분광계를 이용하여 파장별 측정을 구현하는 형상 측정 장치
TWI596685B (zh) Surface 3D testing equipment and testing methods
KR102036067B1 (ko) 3d 형상 및 굴절률 측정이 가능한 광학 측정 장치
JP2010008328A (ja) 光干渉計及びそれを用いた膜厚測定方法
JP2017090123A (ja) 干渉計
KR20100123519A (ko) 입체형상측정을 위한 광학시스템
JP2004053307A (ja) 微細構造計測方法及びその計測装置
JP5239049B2 (ja) 粗さ測定方法及び粗さ測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6709407

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250