JP2017090123A - 干渉計 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成、構造を有する干渉計を提供する。【解決手段】干渉計は、粗面から構成された参照面51、光源10、分割光学系21,22、結像光学系30、及び、撮像装置40を備えており、分割光学系は、光源から出射された光ビームLB0を、第1光ビームLB11及び第2光ビームLB12に分割し、第1光ビームLB11によって参照面51を照射し、第2光ビームLB12によって被対象物面61を照射し、結像光学系30は、参照面51で反射・散乱した光及び被対象物面61で反射・散乱した光が干渉することで生成された空間像SIを撮像装置40に結像させ、以て、被対象物面61の変位量を計測する。【選択図】 図1

Description

本開示は、干渉計に関し、具体的には、所謂スペックル干渉計に関する。
従来から、光の波長レベルの測長や振動計測に干渉計が用いられている。代表的な干渉計としてマイケルソン干渉計が知られており、光源から出射された光ビームをビームスプリッターによって2つの光ビームに分割し、一方の光ビームで被対象物を照射し、他方の光ビームで反射ミラーを照射し、被対象物によって反射された光と反射ミラーによって反射された光とを、再度、同じビームスプリッターで結合させる。ビームスプリッターから被対象物までの距離(第1基線長)及びビームスプリッターから反射ミラーまでの距離(第2基線長)に依存して光が干渉し、発生する干渉縞の明暗で第1基線長と第2基線長の差や変動を計測することができる。この方式では波長以下の長さの計測も可能で、微小な振動測定等にも応用される。但し、このマイケルソン干渉計を用いた測長や振動計測は、被対象物が鏡面加工された平面でなければならず、粗面を有する物体を計測することは困難である。
一方で、鏡面ではない粗面を対象にした計測技術として、スペックル干渉計の開発が進められている。スペックル干渉計では、粗面によって発生するスペックルパターンのパターン変化を分析することで振動等の変位量を計測することができる。また、被対象物の歪変形を計測することもできる。スペックル干渉計の最大の特徴は、スペックルパターンを観察するために鏡面が必要とされず、粗面で計測できることにある。このように粗面計測が可能であるが故に、固形の対象物だけでなく、柔らかい生体物質にも対応できることが大きな利点である。スペックル干渉計を用いた計測方法は、そのアルゴリズム上、計測したスペックルパターンをデジタル画像としてコンピュータに取り込んで解析する必要があるため、ESPI(Electronic Speckle Pattern Interferometry)とも呼ばれている。ESPIは、1960年代にレーザの発明と同時に提案され、長い歴史があるものの、イメージセンサ技術やコンピュータ解析の発展と共に漸次進化してきたため、現時点でもまだ余り広範囲に採用された技術ではない。
従来のスペックル干渉計(ホログラフィック干渉計)の概念図を図4Aに示す。このスペックル干渉計は、レーザ光源10、レーザ光源10からの光ビームを第1光ビームLB101及び第2光ビームLB102の2つの光ビームに分割するビームスプリッター101、結像光学系130及び撮像装置140から構成されている。結像光学系130の前方焦点に粗面(被対象物面111)を位置させ、結像光学系130の後方焦点に撮像装置140を位置させる。そして、被対象物面111を第1光ビームLB101によって照射する一方、撮像装置140を第2光ビームLB102によって照射する。その結果、撮像装置140において、被対象物面111によって反射・散乱された光LB101’と第2光ビームLB102とが干渉して、撮像装置140上で干渉縞の成分を有するスペックルパターンが形成される。このようなスペックル干渉計(ホログラフィック干渉計)の場合、被対象物面111からの光LB101’と第2光ビームLB102とを同軸に近づける構成とすることができず、波面を合わせることができないため、発生する干渉縞が細か過ぎ、撮像装置で解像することが困難であるといった問題がある。そのため、CCD素子等の電子的な撮像素子を有する撮像装置ではなく、高解像な写真乾板等が主に用いられている。
このような問題を解決するスペックル干渉計として、図4Bに示すようなアウトオブプレーン型スペックル干渉計や、図5に示すようなインプレーン型スペックル干渉計が周知である。尚、結像光学系130及び撮像装置140を結ぶ軸線をZ軸とする。
例えば、Applied Optics, Vol.10(12), pp.2722-2727 (1971),A. Macovski, S. D. Ramsey and L. F. Schaefer,“Time-Lapse Interferometry and Contouring Using Television Systems.”に開示されたアウトオブプレーン型スペックル干渉計は、レーザ光源10、3つのビームスプリッター102,103,104、反射鏡105、結像光学系130及び撮像装置140から構成されている。結像光学系130の前方焦点に粗面(被対象物面111)を位置させ、結像光学系130の後方焦点に撮像装置140を位置させる。そして、被対象物面111を第1光ビームLB103によって照射する一方、撮像装置140を第2光ビームLB104によって照射する。その結果、被対象物面111によって反射・散乱された光LB103’と第2光ビームLB104とが干渉して、撮像装置140上で干渉縞の成分を有するスペックルパターンが形成される。アウトオブプレーン型スペックル干渉計にあっては、ビームスプリッター102,103,104を用いて被対象物面111からの光LB103’と第2光ビームLB104とを同軸に配置することができ、波面が揃い、撮像されるスペックル像の干渉縞間隔が広くなり、CCD素子等の撮像素子を用いた撮像装置の解像度で十分解像することができる。そして、主に、被対象物面111に垂直な方向(Z軸方向)の変位量の測定に用いられる。
また、例えば、Optics and Laser Technology, Vol.8(5), pp.215-219 (1976),R. Jones,“The Design and Application of a Speckle Pattern Interferometer for Total Plane Strain Field Measurement.”に開示されたインプレーン型スペックル干渉計は、レーザ光源10、1つのビームスプリッター106、2つの反射鏡107,108、結像光学系130及び撮像装置140から構成されている。結像光学系130の前方焦点に粗面(被対象物面111)を位置させ、結像光学系130の後方焦点に撮像装置140を位置させる。そして、被対象物面111を第1光ビームLB105及び第2光ビームLB106によって照射する。第1光ビームLB105及び第2光ビームLB106は、XZ平面内において、Z軸に対して対称に被対象物面111を入射角θ’,−θ’にて照射する。2つの光ビームLB105,LB106の光軸がZ軸から外れているので、2つの光ビームLB105,LB106によって生成するスペックルパターンは、互いに相関がなく、単純な強度加算で1つのスペックルパターンになる。そして、Z軸に沿った被対象物面111の変位、XY平面内での被対象物面111の変位ではスペックルパターンに変化が生じないが、2つの光ビームLB105,LB106の光路差が変化する方向(例えば、光ビームの入射する方向)に被対象物面111が変位したとき、スペックルパターンが変化する。このスペックルパターンから得られたスペックル像の変化を解析することで、被対象物面111の変位を計測することができる。
Applied Optics, Vol.10(12), pp.2722-2727 (1971),A. Macovski, S. D. Ramsey and L. F. Schaefer,"Time-Lapse Interferometry and Contouring Using Television Systems." Optics and Laser Technology, Vol.8(5), pp.215-219 (1976),R. Jones,"The Design and Application of a Speckle Pattern Interferometer for Total Plane Strain Field Measurement."
これらの従来のホログラフィック干渉計やスペックル干渉計は、被対象物面111である粗面を撮像装置140に結像させる光学構成であるために、即ち、結像光学系130の前方焦点に粗面(被対象物面111)を位置させ、結像光学系130の後方焦点に撮像装置140を位置させるので、これらの光学的配置、特に、被対象物面111の近傍における光学系の配置や構成が複雑になり、また、設計上の制約条件も多い。アウトオブプレーン型スペックル干渉計のように、結像光学系と撮像装置140を照射する第2光ビームとを同軸に合わせようとすると、複雑な光学系を追加する必要があり、干渉計全体のサイズが大きくなるといった問題もある。
従って、本開示の目的は、簡素な構成、構造を有する干渉計を提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様に係る干渉計は、
粗面から構成された参照面、
光源、
分割光学系、
結像光学系、及び、
撮像装置、
を備えた干渉計であって、
分割光学系は、光源から出射された光ビームを、第1光ビーム及び第2光ビームに分割し、第1光ビームによって参照面を照射し、第2光ビームによって被対象物面を照射し、
結像光学系は、参照面で反射・散乱した光及び被対象物面で反射・散乱した光が干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する。
上記の目的を達成するための本開示の第2の態様に係る干渉計は、
粗面から構成された参照面、
光源、
結像光学系、及び、
撮像装置、
を備えた干渉計であって、
光源から出射され、参照面を照射する光の一部は、参照面で反射・散乱され、
参照面を照射する光の残部は、参照面を通過し、被対象物面で反射・散乱されて、参照面を通過し、
結像光学系は、参照面で反射・散乱した光及び被対象物面で反射・散乱した光が干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する。
上記の目的を達成するための本開示の第3の態様に係る干渉計は、
光源、
分割光学系、
結像光学系、及び、
撮像装置、
を備えた干渉計であって、
結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、XZ平面内において、光源から出射された光は、分割光学系によって第1光ビーム及び第2光ビームの2つの光ビームに分けられ、
XZ平面内において、第1光ビームは第1入射角にて被対象物面を照射し、第2光ビームは第2入射角(第1入射角と同じ値であるが、逆の符号であり、第1入射角をθ1、第2入射角をθ2としたとき、θ2=−θ1)にて、第1光ビームが照射する被対象物面の領域を照射し、
結像光学系は、第1光ビームが被対象物面で反射・散乱した光と第2光ビームが被対象物面で反射・散乱した光とが干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する。
本開示の第1の態様〜第3の態様に係る干渉計にあっては、撮像装置上に参照面や被対象物面それ自体の像を結像させるのではなく、参照面や被対象物面に対するフーリエ面に相当する空間像を撮像装置に結像させるので(即ち、被対象物面に光ビームを照射して、被対象物面から離れた面に散乱光によって投影された空間像を撮像装置に結像させるので)、被対象物面の近傍における光学系の配置や構成が複雑になることが無く、干渉計の小型化を図ることができ、設計上の制約条件も少なく、干渉計の構成、構造の簡素化を図ることができる。また、被対象物面における光ビームの照射位置と結像光学系の位置関係を調整するだけでよいので、光軸調整が極めて容易である。しかも、本開示の第1の態様あるいは第2の態様に係る干渉計にあっては、粗面から構成された参照面を用いることで、空間像(例えば、スペックルパターンに相当する像)が得られる領域を拡大することができる。しかも、他の振動成分の影響を受け難い。尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また、付加的な効果があってもよい。
図1A及び図1Bは、実施例1の干渉計及びその変形例の概念図である。 図2A及び図2Bは、実施例2の干渉計及びその変形例の概念図である。 図3A及び図3Bは、実施例3の干渉計及びその変形例の概念図である。 図4A及び図4Bは、それぞれ、従来のスペックル干渉計(ホログラフィック干渉計)の概念図、及び、従来のアウトオブプレーン型スペックル干渉計の概念図である。 図5は、従来のインプレーン型スペックル干渉計の概念図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の第1の態様〜第3の態様に係る干渉計、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の第1の態様に係る干渉計)
3.実施例2(本開示の第2の態様に係る干渉計)
4.実施例3(本開示の第3の態様に係る干渉計)
5.その他
〈本開示の第1の態様〜第3の態様に係る干渉計、全般に関する説明〉
本開示の第1の態様あるいは第2の態様に係る干渉計にあっては、結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸とし、Z軸に沿った参照面から空間像までの距離をZ1、Z軸に沿った参照面から結像光学系までの距離をZ2、参照面を照射する波長λの光ビームの大きさをD1としたとき、
(D1 2/8λ)≦Z1<Z2 (1)
を満足する形態とすることができる。
上記の好ましい形態を含む本開示の第1の態様に係る干渉計において、結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、被対象物面は、XY方向において参照面と離間して位置する形態とすることができる。被対象物面と参照面とは同じXY平面内に位置していてもよいし、異なるXY平面内に位置していてもよい。後者の場合、異なるXY平面間の距離(Z軸に沿った参照面から被対象物面までの距離ΔLZ)に、特段の制限は無い。一方、本開示の第2の態様に係る干渉計にあっては、結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、参照面と離間して位置する被対象物面はZ軸に沿って位置している。
以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第1の態様あるいは第2の態様に係る干渉計において、空間像はスペックルパターンに相当する像から成ることが好ましい。
更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第1の態様に係る干渉計において、第1光ビーム及び第2光ビームの可干渉距離は、上記のΔLZ以上、具体的には、例えば、1mm以上であることが好ましい。
更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第1の態様に係る干渉計において、第1光ビームの中心と第2光ビームの中心との間の距離は、参照面を照射する光ビームの大きさD1の2倍以下であることが好ましい。
以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る干渉計において、参照面の光反射率は、0.5%以上、好ましくは0.5%乃至50%、より好ましくは10%乃至50%であることが望ましい。
更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る干渉計において、参照面を照射する光ビーム及び参照面を通過する光ビームの可干渉距離は、参照面から被対象物面までの距離の2倍(往復)以上であることが好ましい。
更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る干渉計において、Z軸に沿った参照面から被対象物面までの距離に、特段の制限は無い。
本開示の第3の態様に係る干渉計にあっては、Z軸に沿った被対象物面から空間像までの距離をZ1’、Z軸に沿った被対象物面から結像光学系までの距離をZ2’、被対象物面を照射する波長λの光ビームの大きさをD2’としたとき、
(D22/8λ)≦Z1’<Z2’ (2)
を満足することが好ましい。
上記の好ましい形態を含む本開示の第3の態様に係る干渉計において、空間像はスペックルパターンに相当する像から成ることが好ましい。尚、スペックルパターンの平均的な大きさは、撮像装置の解像度よりも大きいことが必要とされる。スペックルパターンの平均的な大きさが撮像装置の解像度よりも小さいのでは、撮像装置によってスペックルパターンを撮像することができないからである。
更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第3の態様に係る干渉計において、第1光ビーム及び第2光ビームの可干渉距離として0.1m以上を例示することができるが、これに限定するものではない。
本開示の第1の態様に係る干渉計にあっては、第1光ビーム及び第2光ビームの光路差が変化する方向における変位量を計測することができる。また、本開示の第2の態様に係る干渉計にあっては、参照面を照射する光の一部と、参照面を通過し、被対象物面を照射する光の残部の光路差が変化する方向における変位量を計測することができる。本開示の第3の態様に係る干渉計にあっては、ビームを照射した垂直な被参照物面の面方向の変位量を計測することができる。
更には、以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第1の態様〜第3の態様に係る干渉計において、光源はレーザ光源から成ることが好ましい。
以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の第1の態様〜第3の態様に係る干渉計(以下、これらを総称して、単に『本開示の干渉計等』と呼ぶ場合がある)において、光源として半導体レーザ素子を例示することができる。光源から出射されるレーザ光の波長λは、本質的に任意であるが、上記の式(1)、式(2)に基づき、適切な波長を選択すればよい。本開示の干渉計等において、結像光学系は周知のレンズ系から構成すればよい。撮像装置は、高速でしかも連続撮影が可能なCCD素子やCMOS素子を撮像素子として備えた周知の撮像装置から構成すればよいが、撮像装置の画素数は、例えば、30画素×50画素程度であればよい。
本開示の第1の態様に係る干渉計において、参照面は、光を透過する必要は無く、例えば、アルミニウム(Al)等の金属あるいは合金をコーティングした粗面から構成することができる。また、本開示の第2の態様に係る干渉計において、参照面は、光を透過させる必要があり、例えば、磨りガラスから構成することができる。参照面の表面粗さRaとして0.4μm乃至10μmを例示することができる。尚、表面粗さRaは、JIS B−610:2001に規定されている。
光ビームの大きさD1,D2’を小さく絞ることで、フーリエ面のスペックル像の粒径サイズが大きくなり、撮像装置で解像し易くなるし、Z1,Z1’の値を小さな値とすることができる。その一方で、光ビームの大きさD1,D2’を小さく絞ると、スペックル干渉計の大きな機能の1つである物体の歪変形が観察し難くなる。それ故、これらを配慮して、光ビームの大きさD1,D2’を決定することが好ましい。
本開示の第1の態様及び第3の態様に係る干渉計において、分割光学系は、例えば、ビームスプリッター及び反射鏡から構成することができる。
本開示の干渉計等は、例えば、生体信号に基づく振動の測定に適用することができる。具体的には、本開示の干渉計等は、被対象物面を脈動によって変位する皮膚の部分とし、この皮膚の部分の変位量を計測することで、脈拍の測定を行うことができる。また、被対象物面を発声によって変位する咽頭に対応する皮膚の部分とし、この皮膚の部分の変位量を計測することで、音声の採取を行うことができる。皮膚の部分の変位量を計測するのであるが故に、他の振動成分(例えば、他の音)の影響を受けることがない。また、被対象物面を口唇とし、口唇の変位量を計測することで、例えば、会話の内容の採取を行うことができる。口唇の変位量を計測するのであるが故に、他の振動成分(例えば、他の音)の影響を受けることがない。また、被対象物面を建物の一部や物体、物品の一部とし、この建物の一部や物体、物品の一部の変位量を計測することにも適用することができる。また、音声等の面振動を計測するアプリケーションにも適用することができる。また、本開示の干渉計等は、ウエアラブル装置、ウエアラブル端末機器に適用することができる。そして、被対象物面の変位に起因して、例えば、スペックルパターンが変化し、この変化を撮像装置によって画像(スペックル像)として捉え、得られた画像(スペックル像)を解析することで、被対象物面の変位量の計測を行うことができる。被対象物面の変位量の解析(具体的には、画像解析)は、より具体的には、例えば、周知の位相シフト法に基づき行うことができる。
実施例1は、本開示の第1の態様に係る干渉計、具体的には、スペックル干渉計(ホログラフィック干渉計)に関する。
概念図を図1Aに示すように、実施例1の干渉計は、
粗面から構成された参照面51、
光源10、
分割光学系、
結像光学系30、及び、
撮像装置40、
を備えた干渉計である。ここで、分割光学系は、ビームスプリッター21及び反射鏡22から構成されている。
そして、実施例1の干渉計において、分割光学系(具体的には、ビームスプリッター21)は、半導体レーザ素子から成る光源10から出射された光ビームLB0を、第1光ビームLB11及び第2光ビームLB12に分割し、第1光ビームLB11によって参照面51を照射し、第2光ビームLB12によって被対象物面61を照射する。焦点距離fのレンズから構成された結像光学系30は、参照面51で反射・散乱した光LB11’(図1Aにおいて、破線で示し、更には、右上から左下に延びるハッチング線を付す)及び被対象物面61で反射・散乱した光LB12’(図1Aにおいて、一点鎖線で示し、更には、左上から右下に延びるハッチング線を付す)が干渉することで生成された空間像SI(図1Aにおいて、点線で示す)を、CCD素子やCMOS素子を撮像素子として備えた撮像装置40に結像させる。そして、こうして得られたスペックル像に基づき、被対象物面61の変位量を計測する。尚、空間像SIは結像光学系30の前方焦点の所に位置し、撮像装置40は結像光学系30の後方焦点の所に位置する。また、結像光学系30の前方焦点から外れた位置に被対象物面61及び参照面51は位置する。即ち、結像光学系30は、ピントのずれた被対象物面61及び参照面51の像を撮像する。
参照面51は、研磨されていない金属粗面、セラミックスや樹脂材料、紙等の高散乱体等から構成されており、表面粗さRaの値は、例えば、5μm乃至10μmである。
実施例1の干渉計にあっては、結像光学系30と撮像装置40とを結ぶ軸線をZ軸とする。そして、Z軸に沿った参照面51から空間像SIまでの距離をZ1、Z軸に沿った参照面51から結像光学系30までの距離をZ2、参照面51を照射する波長λの光ビーム(第1光ビームLB11)の大きさをD1としたとき、
(D1 2/8λ)≦Z1<Z2 (1)
を満足する。具体的には、
1 :50μm
λ :532nm
1 :1mm
2 :1m
f :250mm
とした。尚、Z1の値は、式(1)を満足する限りにおいて、如何なる値であってもよい。被対象物面61を照射する波長λの第2光ビームLB12の大きさD2を、第1光ビームLB11と同じ大きさとした。被対象物面61は、XY方向において参照面51と離間して位置している。空間像はスペックルパターンに相当する像から成る。参照面51と被対象物面61とは同じXY平面内に位置していてもよいし、異なるXY平面内に位置していてもよい。第1光ビームLB11及び第2光ビームLB12の可干渉距離は、1mm以上、好ましくは2mm以上、例えば、10mmであるし、第1光ビームの中心と第2光ビームの中心との間の距離L1は、200μm以下、例えば、150μmである。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例3においては、被対象物面61を、例えば、紙等の振動膜や人体の皮膚の振動面とした。
このように、独立に変位する被対象物面61と参照面51とを隣接して設置し、波長λの高コヒレントな光源10からの光ビームLB0を分割光学系21,22で分岐(分割)して参照面51及び被対象物面61を照射する。参照面51及び被対象物面61は、照射する光ビームLB11,LB12に対して粗面であるが故に、参照面51及び被対象物面61を照射する光ビームLB11,LB12の間隔L1が十分に短ければ、参照面51を照射し、反射・散乱された光LB11’、及び、被対象物面61で反射・散乱された光LB12’が、或る距離だけ離れた空間でそれぞれ空間像として干渉し合い、スペックルパターンに相当する像から成る空間像SIを形成する。このスペックルパターンに相当する像から成る空間像SIを結像光学系30を介して撮像装置40に結像させることで、スペックル像を得ることができる。そして、取得したスペックル像を解析することで、被対象物面61の変位量を見積もることができる。
取得したランダムな画像(スペックル像)を解析して変位量に相当する位相成分を抽出する方法は、位相シフト法による解析方法の応用例として確立している。例えば、被対象物面61が時間を経て変形する過程を、実施例1のスペックル干渉計で撮像した4枚の画像(スペックル像)を用いて位相を計算する方法等が一般的である(例えば、文献:Katherine Creath, “Phase-shifting speckle interferometry”, Applied Optics, Vol. 24, Issue 18, pp. 3053-3058 (1985) を参照)。このような解析手法を用いることで、例えば、被対象物面61の光軸方向(Z軸方向)の変位を計測することができる。
図1Aに示した実施例1の干渉計では、被対象物面61と結像光学系30との間に位置する空間像SIを撮像装置40に結像させる光学設計としたが、このような光学設計には限定されず、図1Bに示すように、結像光学系30に対して被対象物面61の反対側の虚像を結像する設計とすることもできる。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例3の干渉計にあっては、撮像装置上に参照面及び被対象物面それ自体の像を結像させるのではなく、参照面及び被対象物面に対するフーリエ面に相当する空間像を撮像装置に結像させるので、即ち、結像光学系の前方焦点から外れた位置に位置する被対象物面及び参照面の空間像(空間像は結像光学系の前方焦点に位置する)を、撮像装置に結像させればよいので、被対象物面の近傍における光学系の配置や構成が複雑になることが無く、干渉計の小型化を図ることができ、設計上の制約条件も少なく、干渉計の構成、構造の簡素化を図ることができる。また、被対象物面における光ビームの照射位置と結像光学系の位置関係を調整するだけでよいので、光軸調整が極めて容易である。しかも、実施例1あるいは後述する実施例2の干渉計にあっては、粗面から構成された参照面を用いることで、スペックルパターンが得られる領域を拡大することができる。
実施例2は、本開示の第2の態様に係る干渉計、具体的には、スペックル干渉計(アウトオブプレーン型スペックル干渉計)に関する。
概念図を図2Aに示すように、実施例2の干渉計は、
粗面から構成された参照面52、
光源10、
結像光学系30、及び、
撮像装置40、
を備えた干渉計である。
そして、実施例2の干渉計において、半導体レーザ素子から成る光源10から出射され、参照面52を照射する光ビームの一部LB21は、参照面52で反射・散乱される。また、参照面52を照射する光ビームの残部LB22は、参照面52を通過し、被対象物面62で反射・散乱されて、参照面52を通過する。焦点距離fのレンズから構成された結像光学系30は、参照面52で反射・散乱した光LB21’(図2Aにおいて、破線で示し、更には、右上から左下に延びるハッチング線を付す)及び被対象物面62で反射・散乱した光LB22’(図2Aにおいて、一点鎖線で示し、更には、左上から右下に延びるハッチング線を付す)が干渉することで生成された空間像SI(図2Aにおいて、点線で示す)を、CCD素子やCMOS素子を撮像素子として備えた撮像装置40に結像させる。そして、こうして得られたスペックル像に基づき、被対象物面62の変位量を計測する。尚、空間像SIは結像光学系30の前方焦点の所に位置し、撮像装置40は結像光学系30の後方焦点の所に位置する。また、結像光学系30の前方焦点から外れた位置に被対象物面62及び参照面52は位置する。即ち、結像光学系30は、ピントのずれた被対象物面62及び参照面52の像を撮像する。
参照面52の光反射率は0.5%乃至50%であることが好ましい。具体的には、参照面52の光反射率は10%である。参照面52は、磨りガラスから構成されており、表面粗さRaの値は、例えば、3μmである。
実施例2の干渉計にあっては、結像光学系30と撮像装置40とを結ぶ軸線をZ軸とし、Z軸に沿った参照面52から空間像SIまでの距離をZ1、Z軸に沿った参照面52から結像光学系30までの距離をZ2、参照面52を照射する波長λの光ビームの大きさをD1としたとき、
(D1 2/8λ)≦Z1<Z2 (1)
を満足する。具体的には、
1 :10μm
λ :532nm
1 :0.1mm
2 :1mm
f :0.5mm
とした。尚、Z1の値は、式(1)を満足する限りにおいて、如何なる値であってもよい。被対象物面62を照射する波長λの光ビームLB22の大きさは、光ビームLB21とほぼ同じ大きさである。被対象物面62は、XY方向において参照面52と離間して位置している。空間像はスペックルパターンに相当する像から成る。参照面52を照射する光ビームLB21及び被対象物面62を照射する光ビームLB22の可干渉距離は、0.1mm以上、具体的には、例えば、0.5mmであるし、Z軸に沿った参照面52から被対象物面62までの距離L2は、0.1mm以下、具体的には、例えば、0.05mmである。
ところで、実施例1において説明した干渉計では、被対象物面62によって反射・散乱された光LB12’を撮像装置40に結像させる光学系の軸(Z軸と平行な軸線)と、参照面51によって反射・散乱された光LB11’を撮像装置40に結像させる光学系の軸(Z軸と平行な軸線)とによって、干渉縞の間隔が決められるが、発生する干渉縞の間隔の値がスペックルの粒径サイズよりも狭い場合には、スペックルの形状に縞構造が重畳する状態でパターンが形成される。このような微細構造(間隔の狭い干渉縞)がスペックルパターン内に存在すると、解析の難易度が上がる一方、解析結果の精度が低下する。従って、出来る限り干渉縞の間隔の値を、スペックル粒径のサイズ以上となるように、2つの光学系の軸を合わせる必要がある。被対象物面61を照射する波長λの光ビーム(第2光ビームLB12)の大きさをD2としたとき、スペックルの粒径δは、
δ=λ・Z1/D2
で表される。また、発生する干渉縞の間隔Γの値は、
Γ=λ・Z1/L1
で表されるので、スペックル粒径δよりも干渉縞の間隔Γの値が大きくなる条件は、
2>L1
となる。以上の結果から、第1光ビームLB11によって照射される領域と、第2光ビームLB12によって照射される領域とは、ほぼ重なっていることが要求されることが判る。
実施例2の干渉計にあっては、参照面52を照射する光学系の軸と、被対象物面62を照射する光学系の軸とが、概ねZ軸として重なっている。被対象物面62を照射する光ビームLB22と、参照面52を照射する光ビームLB21とは、1本の光ビームでよく、参照面52を照射し、反射・散乱された光LB21’、及び、参照面52を透過し、被対象物面62で反射・散乱された光LB22’が、或る距離だけ離れた空間でそれぞれ空間像として干渉し合い、スペックルパターンに相当する像から成る空間像SIを形成する。このスペックルパターンに相当する像から成る空間像SIを結像光学系30を介して撮像装置40に結像させることで、スペックル像を得ることができる。取得した画像(スペックル像)を解析して変位量に相当する位相成分を抽出する方法は、前述した位相シフト法の応用例を用いることで解析できる。こうして光軸方向(Z軸方向)の変位を高精度に求めることができる。
図2Aに示した実施例2の干渉計では、参照面52と結像光学系30との間に位置する空間像SIを撮像装置40に結像させる光学設計としたが、このような光学設計には限定されず、図2Bに示すように、結像光学系30に対して被対象物面62の反対側の虚像を結像する設計とすることもできる。
実施例3は、本開示の第3の態様に係る干渉計、具体的には、スペックル干渉計(インプレーン型スペックル干渉計)に関する。
概念図を図3Aに示すように、実施例3の干渉計は、
光源10、
分割光学系、
結像光学系30、及び、
撮像装置40、
を備えた干渉計である。ここで、分割光学系は、ビームスプリッター23及び反射鏡24から構成されている。
そして、実施例3の干渉計において、結像光学系30と撮像装置40とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、XZ平面内において、半導体レーザ素子から成る光源10から出射された光LB0は、分割光学系(具体的には、ビームスプリッター23)によって第1光ビームLB31及び第2光ビームLB32の2つの光ビームに分けられる。XZ平面内において、第1光ビームLB31は第1入射角(θ1)にて被対象物面63を照射し、第2光ビームLB32は第2入射角(θ2であり、θ2=−θ1)にて、第1光ビームLB31が照射する被対象物面63の領域を照射する。焦点距離fのレンズから構成された結像光学系30は、第1光ビームLB31が被対象物面63で反射・散乱した光LB3’(図3Aにおいて、破線で示す)と第2光ビームLB32が被対象物面63で反射・散乱した光LB3’(図3Aにおいて、破線で示す)とが干渉することで生成された空間像SI(図3Aにおいて、点線で示す)を、CCD素子やCMOS素子を撮像素子として備えた撮像装置40に結像させる。そして、こうして得られたスペックル像に基づき、被対象物面63の変位量を計測する。尚、空間像SIは結像光学系30の前方焦点の所に位置し、撮像装置40は結像光学系30の後方焦点の所に位置する。また、結像光学系30の前方焦点から外れた位置に被対象物面63は位置する。即ち、結像光学系30は、ピントのずれた被対象物面63の像を撮像する。
実施例3の干渉計にあっては、Z軸に沿った被対象物面63から空間像SIまでの距離をZ1’、Z軸に沿った被対象物面63から結像光学系30までの距離をZ2’、被対象物面63を照射する波長λの光ビームの大きさをD2’としたとき、
(D22/8λ)≦Z1’<Z2’ (2)
を満足する。具体的には、
2’:50μm
λ :532nm
1’:1mm
2’:1m
f :250mm
とした。尚、Z1’の値は、式(2)を満足する限りにおいて、如何なる値であってもよい。空間像はスペックルパターンに相当する像から成る。第1光ビームLB31及び第2光ビームLB32の可干渉距離は、0.1m以上、好ましくは0.3m以上、具体的には、例えば、0.5mである。
実施例3の干渉計にあっては、高コヒレントな光源10からの光ビームLB0を分岐(分割)して、被対象物面63の法線に対称な2方向の光ビームLB31,LB32で被対象物面63を照射する。被対象物面63が照射する光ビームLB31,LB32に対して粗面であれば、被対象物面63を照射した光ビームLB31,LB32は反射・散乱され、或る距離だけ離れた空間でそれぞれ空間像として干渉し合い、スペックルパターンに相当する像から成る空間像SIを形成する。このスペックルパターンに相当する像から成る空間像SIを結像光学系30を介して撮像装置40に結像させることで、スペックル像を得ることができる。そして、このような光学系で被対象物面63を撮影した一連のランダムなスペックルパターンのフレーム間の2枚の画像(スペックル像)を解析することで、被対象物面63がどのくらい変位しているかを調べることができる。具体的には、2枚のランダムな画像(スペックル像)の差分画像の明暗の変化の数(変化の周期数)N(明→暗→明を一周期とする)が、被対象物面63の光軸に垂直な面方向の変位
ξ=Nλ/(2sin(θ1))
に換算される。こうして、第1光ビームLB31及び第2光ビームLB32の干渉状態が変化することで面方向(例えば、XYZ方向の3入射成分を有する光ビームの入射方向)における被対象物面63の変位を高精度に求めることができる。
図3Aに示した実施例3の干渉計では、被対象物面63と結像光学系30との間に位置する空間像SIを撮像装置40に結像させる光学設計としたが、このような光学設計には限定されず、図3Bに示すように、結像光学系30に対して被対象物面63の反対側の虚像を結像する設計とすることもできる。
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示の干渉計はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した干渉計の構成、構造は例示であり、適宜、変更することができることは云うまでもない。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《干渉計・・・第1の態様》
粗面から構成された参照面、
光源、
分割光学系、
結像光学系、及び、
撮像装置、
を備えた干渉計であって、
分割光学系は、光源から出射された光ビームを、第1光ビーム及び第2光ビームに分割し、第1光ビームによって参照面を照射し、第2光ビームによって被対象物面を照射し、
結像光学系は、参照面で反射・散乱した光及び被対象物面で反射・散乱した光が干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する干渉計。
[A02]結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸とし、Z軸に沿った参照面から空間像までの距離をZ1、Z軸に沿った参照面から結像光学系までの距離をZ2、参照面を照射する波長λの光ビームの大きさをD1としたとき、
(D1 2/8λ)≦Z1<Z2 (1)
を満足する[A01]に記載の干渉計。
[A03]結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、被対象物面は、XY方向において参照面と離間して位置する[A01]又は[A02]に記載の干渉計。
[A04]空間像はスペックルパターンに相当する像から成る[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の干渉計。
[A05]第1光ビーム及び第2光ビームの可干渉距離は、1mm以上である[A01]乃至[A04]のいずれか1項に記載の干渉計。
[A06]第1光ビームの中心と第2光ビームの中心との間の距離は、参照面を照射する光ビームの大きさD1の2倍以下である[A01]乃至[A05]のいずれか1項に記載の干渉計。
[B01]《干渉計・・・第2の態様》
粗面から構成された参照面、
光源、
結像光学系、及び、
撮像装置、
を備えた干渉計であって、
光源から出射され、参照面を照射する光の一部は、参照面で反射・散乱され、
参照面を照射する光の残部は、参照面を通過し、被対象物面で反射・散乱されて、参照面を通過し、
結像光学系は、参照面で反射・散乱した光及び被対象物面で反射・散乱した光が干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する干渉計。
[B02]結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸とし、Z軸に沿った参照面から空間像までの距離をZ1、Z軸に沿った参照面から結像光学系までの距離をZ2、参照面を照射する波長λの光ビームの大きさをD1としたとき、
(D1 2/8λ)≦Z1<Z2 (1)
を満足する[B01]に記載の干渉計。
[B03]空間像はスペックルパターンに相当する像から成る[B01]又は[B02]に記載の干渉計。
[B04]参照面の光反射率は0.5%乃至50%である[B01]乃至[B02]のいずれか1項に記載の干渉計。
[B05]参照面を照射する光ビーム及び参照面を通過する光ビームの可干渉距離は、参照面から被対象物面までの距離の2倍(往復)以上である[B01]乃至[B04]のいずれか1項に記載の干渉計。
[C01]《干渉計・・・第3の態様》
光源、
分割光学系、
結像光学系、及び、
撮像装置、
を備えた干渉計であって、
結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、XZ平面内において、光源から出射された光は、分割光学系によって第1光ビーム及び第2光ビームの2つの光ビームに分けられ、
XZ平面内において、第1光ビームは第1入射角にて被対象物面を照射し、第2光ビームは第2入射角(第1入射角と同じ値であるが、逆の符号である)にて、第1光ビームが照射する被対象物面の領域を照射し、
結像光学系は、第1光ビームが被対象物面で反射・散乱した光と第2光ビームが被対象物面で反射・散乱した光とが干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する干渉計。
[C02]Z軸に沿った被対象物面から空間像までの距離をZ1’、Z軸に沿った被対象物面から結像光学系までの距離をZ2’、被対象物面を照射する波長λの光ビームの大きさをD2’としたとき、
(D22/8λ)≦Z1’<Z2’ (2)
を満足する[C01]に記載の干渉計。
[C03]空間像はスペックルパターンに相当する像から成る[C01]又は[C02]に記載の干渉計。
[D01]光源はレーザ光源から成る[A01]乃至[C04]のいずれか1項に記載の干渉計。
10・・・光源、21,23・・・ビームスプリッター、22,24・・・反射鏡、30・・・結像光学系、40・・・撮像装置、51,52・・・参照面、61,62,63・・・被対象物面、LB0,LB11,LB12,LB21,LB22,LB31,LB32・・・光ビーム、LB11’,LB12’,LB21’,LB22’,LB3’・・・反射・散乱された光、SI・・・空間像

Claims (15)

  1. 粗面から構成された参照面、
    光源、
    分割光学系、
    結像光学系、及び、
    撮像装置、
    を備えた干渉計であって、
    分割光学系は、光源から出射された光ビームを、第1光ビーム及び第2光ビームに分割し、第1光ビームによって参照面を照射し、第2光ビームによって被対象物面を照射し、
    結像光学系は、参照面で反射・散乱した光及び被対象物面で反射・散乱した光が干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する干渉計。
  2. 結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸とし、Z軸に沿った参照面から空間像までの距離をZ1、Z軸に沿った参照面から結像光学系までの距離をZ2、参照面を照射する波長λの光ビームの大きさをD1としたとき、
    (D1 2/8λ)≦Z1<Z2 (1)
    を満足する請求項1に記載の干渉計。
  3. 結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、被対象物面は、XY方向において参照面と離間して位置する請求項1に記載の干渉計。
  4. 空間像はスペックルパターンに相当する像から成る請求項1に記載の干渉計。
  5. 第1光ビーム及び第2光ビームの可干渉距離は、1mm以上である請求項1に記載の干渉計。
  6. 第1光ビームの中心と第2光ビームの中心との間の距離は、参照面を照射する光ビームの大きさD1の2倍以下である請求項1に記載の干渉計。
  7. 粗面から構成された参照面、
    光源、
    結像光学系、及び、
    撮像装置、
    を備えた干渉計であって、
    光源から出射され、参照面を照射する光の一部は、参照面で反射・散乱され、
    参照面を照射する光の残部は、参照面を通過し、被対象物面で反射・散乱されて、参照面を通過し、
    結像光学系は、参照面で反射・散乱した光及び被対象物面で反射・散乱した光が干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する干渉計。
  8. 結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸とし、Z軸に沿った参照面から空間像までの距離をZ1、Z軸に沿った参照面から結像光学系までの距離をZ2、参照面を照射する波長λの光ビームの大きさをD1としたとき、
    (D1 2/8λ)≦Z1<Z2 (1)
    を満足する請求項7に記載の干渉計。
  9. 空間像はスペックルパターンに相当する像から成る請求項7に記載の干渉計。
  10. 参照面の光反射率は0.5%乃至50%である請求項7に記載の干渉計。
  11. 参照面を照射する光ビーム及び参照面を通過する光ビームの可干渉距離は、参照面から被対象物面までの距離の2倍(往復)以上である請求項7に記載の干渉計。
  12. 光源、
    分割光学系、
    結像光学系、及び、
    撮像装置、
    を備えた干渉計であって、
    結像光学系と撮像装置とを結ぶ軸線をZ軸としたとき、XZ平面内において、光源から出射された光は、分割光学系によって第1光ビーム及び第2光ビームの2つの光ビームに分けられ、
    XZ平面内において、第1光ビームは第1入射角にて被対象物面を照射し、第2光ビームは第2入射角(第1入射角と同じ値であるが、逆の符号である)にて、第1光ビームが照射する被対象物面の領域を照射し、
    結像光学系は、第1光ビームが被対象物面で反射・散乱した光と第2光ビームが被対象物面で反射・散乱した光とが干渉することで生成された空間像を撮像装置に結像させ、以て、被対象物面の変位量を計測する干渉計。
  13. Z軸に沿った被対象物面から空間像までの距離をZ1’、Z軸に沿った被対象物面から結像光学系までの距離をZ2’、被対象物面を照射する波長λの光ビームの大きさをD2’としたとき、
    (D22/8λ)≦Z1’<Z2’ (2)
    を満足する請求項12に記載の干渉計。
  14. 空間像はスペックルパターンに相当する像から成る請求項12に記載の干渉計。
  15. 光源はレーザ光源から成る請求項1、請求項7又は請求項12に記載の干渉計。
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