JP2017125617A - ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール機能の有無に関わらず、軸受の幅寸法を一定にすることができる転がり軸受を提供すること。【解決手段】ラジアル方向の荷重を受けるための転がり軸受(10)は、軸方向一端に、曲げ加工された内向きフランジ部(22)を有するシェル形外輪(20)と、シェル形外輪の軌道面(21)上を転動する複数の転動体(12)と、シェル形外輪とは別体であり、かつ、内向きフランジ部と対をなすように、シェル形外輪の軸方向他方端の内径面(23a)に固定された後付けフランジ部材(31)とを備える。後付けフランジ部材は、内径部にシールリップ(41)を有する後付けフランジ部材(31A)であってもよい。【選択図】図2

Description

本発明は、ラジアル方向の荷重を受けるための転がり軸受に関し、特に、外輪を備えた転がり軸受に関する。
従来より、外輪を備えた転がり軸受において、シール部材が設けられたものがある。シール部材は、粉塵の侵入防止、グリース漏れ防止、防水対策等、用途に応じて設けられる。
シェル形外輪を有する軸受にシール部材を設けた文献として、特開2004−332856号公報(特許文献1)が存在する。当該文献には、ゴム状のシール部材が、シェル形外輪の両端に設けられた内向きフランジに直接貼り付けられることが開示されている。
特開2004−332856号公報
上記特許文献1の軸受は、ゴム状シール部材がフランジに直接貼り付けられているため、別体シールを設けた軸受よりもコンパクト化することができる。
しかしながら、特許文献1において、ゴム状シール部材は、フランジの外側の側面を覆う膜状の外面覆い部を含んでいる。そのため、シール機能を有さない軸受と比べた場合、外面覆い部の軸方向の厚み分、軸受の幅寸法が増してしまう。
また、特許文献1の軸受は、シェル形外輪の両端の曲げ加工された内向きフランジに、ゴム状シール部材が直接貼り付けられる。そのため、シール部材を貼り付けた後に、シェル形外輪にころを組み入れる工程が行われることになり、シール機能の有無に応じて、軸受の製造工程を変える必要がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的の一つは、シール機能の有無に関わらず、軸受の幅寸法を一定にすることができる転がり軸受を提供することである。
また、シール機能の有無に関わらず、軸受の製造工程を共通化することのできる転がり軸受を提供することも、他の目的とする。
この発明のある局面に従う転がり軸受は、ラジアル方向の荷重を受けるための転がり軸受であって、軸方向一端に、曲げ加工された内向きフランジ部を有するシェル形外輪と、シェル形外輪の軌道面上を転動する複数の転動体と、シェル形外輪とは別体であり、かつ、内向きフランジ部と対をなすように、シェル形外輪の軸方向他方端の内径面に固定された後付けフランジ部材とを備える。
後付けフランジ部材は、内径部にシールリップを有していてもよい。
好ましくは、シェル形外輪に後付けフランジ部材を固定する構造は、軸方向他方端縁を薄肉にし、薄肉部分に後付けフランジ部材を嵌め入れた後に、薄肉部分を縁曲げ加工する構造を含む。
また、後付けフランジ部材の材質は、樹脂であることが望ましい。
この発明の他の局面に従う転がり軸受は、ラジアル方向の荷重を受けるための転がり軸受であって、外輪と、外輪の軌道面上を転動する複数の転動体と、外輪とは別体であり、外輪の軸方向一端の内径面に固定された第1の後付けフランジ部材とを備え、第1の後付けフランジ部材は、内径部に第1のシールリップを有する。
好ましくは、外輪とは別体であり、外輪の軸方向他方端の内径面に固定された第2の後付けフランジ部材をさらに備える。
第2の後付けフランジ部材は、内径部に第2のシールリップを有していてもよい。
シェル形外輪を備えた転がり軸受によれば、シェル形外輪とは別体の後付けフランジ部材を備えるため、シール機能の有無に関わらず、軸受の幅寸法を一定にすることができる。したがって、シール機能を有する軸受においても、軸受の幅寸法をコンパクト化することができる。
別の観点からすれば、シール機能の有無に関わらず、軸受の製造工程を共通化することができる。
さらに別の観点からすれば、外輪とは別体の後付けフランジ部材の内径部にシールリップを有することで、後付けフランジ部材自体を、シール部材として機能させることができる。したがって、後付けフランジ部材を、ソリッド形外輪に適用することもできる。
本発明の実施の形態1における転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態1における、片側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態1における、両側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図である。 シールリップの形状の変形例1を示す断面図である。 シールリップの形状の変形例2を示す断面図である。 (A)は、本発明の実施の形態1の比較例における転がり軸受を示す断面図であり、(B)は、本発明の実施の形態1の比較例における、片側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図、(C)は、本発明の実施の形態1の比較例における、両側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における、片側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における、両側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態2の比較例における転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態2の比較例における、片側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図である。 本発明の実施の形態2の比較例における、両側にシール機能を設けた転がり軸受を示す断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係る転がり軸受は、シェル形外輪を有する転がり軸受(以下「シェル形軸受」という)である。
はじめに、シール機能を有さないシェル形軸受の構成例について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるシェル形軸受10を示す断面図である。シェル形軸受10は、シール機能を有していない。図1に示される一点鎖線1は、シェル形軸受10の中心軸線に相当する。
図1を参照して、本実施の形態におけるシェル形軸受10は、シェル形外輪20と、シェル形外輪20の軌道面21上を転動する複数の転動体としての針状ころ(以下「ころ」と略す)12と、複数のころ12を保持する保持器13とを含む。シェル形外輪20は、軸方向一端に、曲げ加工された内向きフランジ部22を有している。この内向きフランジ部22は、軸受の製造工程において、シェル形外輪20の素材である平板状の鋼板を、深絞り加工してカップ状に成形された後、カップの底部分を打ち抜くことにより形成される。
ここで、本実施の形態におけるシェル形軸受10は、さらに、シェル形外輪20とは別体であり、かつ、内向きフランジ部22と対をなすように、シェル形外輪20の軸方向他方端の内径面23aに固定された後付けフランジ部材31を含んでいる。後付けフランジ部材31は、軸受の製造工程において、保持器13により保持された複数のころ12をシェル形外輪20内に挿入した後に、シェル形外輪20の軸方向他方端の内径面23aに固定される。
後付けフランジ部材31の材質は、たとえば熱可塑性の樹脂である。
外輪20に後付けフランジ部材31を固定する方法としては、次のような方法がある。シェル形外輪20の軸方向他方端縁を薄肉にし、薄肉部分23に後付けフランジ部材31を嵌め入れた後に、薄肉部分23を縁曲げ加工する方法である。
また、このような縁曲げ加工による固定に加えて、シェル形外輪20の内径面23aと後付けフランジ部材31とを接着(接合)させることにより両者を固定してもよい。たとえば、外輪20の材質である金属と後付けフランジ部材31の材質である樹脂との化学的な結合力で、両者を接合してもよい。または、外輪20の薄肉部分23における内径面23aの凹凸に、樹脂である後付けフランジ部材31を押し込んで、物理的なアンカー効果で接合する方法により実現してもよい。
また、縁曲げ加工による固定は行わずに、シェル形外輪20の内径面23aと後付けフランジ部材31とを接着(接合)させることによる固定だけを実施してもよい。
シール機能を設けていないシェル形軸受10の場合、内向きフランジ部22の内径面22aと、図示しない回転軸の外径面2との間の距離、および、後付けフランジ部材31の内径面31aと外径面2との間の距離は等しい。したがって、シール機能を設けていないシェル形軸受10によれば、後付けフランジ部材31は、曲げ加工により形成される内向きフランジ(後述の図6(A)の内向きフランジ123)と同様の機能を果たすことができる。すなわち、後付けフランジ部材31は、ころ12および保持器13の軸方向外側への離脱を防止することができる。
次に、上記のようなシェル形軸受10に、シール機能を設けた場合の構成例について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における、片側にシール機能を設けたシェル形軸受10Aの断面図である。
図2を参照して、シェル形軸受10Aにおいて、後付けフランジ部材31Aは、内径部に環状のシールリップ41を有している。具体的には、シールリップ41は、後付けフランジ部材31Aの内径面31a(図1)に沿って付着されている。シールリップ41は、弾性体、たとえばゴムまたは樹脂で形成されており、図示しない回転軸の外径面2に弾性的に摺接する。
シールリップ41は、接着剤により後付けフランジ部材31Aに付着されている。なお、接着剤による付着に限定されず、たとえば、加熱融着することによってシールリップ41を後付けフランジ部材31Aに付着させてもよい。また、後付けフランジ部材31Aとシールリップ41との接合は、たとえば、後付けフランジ部材31Aをゴム型にインサートしてゴムをオーバーモールドする工法、あるいは、インサート工法により実現可能である。
なお、後付けフランジ部材31Aとシールリップ41との接合力を高めるために、たとえば、後付けフランジ部材31Aの内径面31aに凹部、シールリップ41の外径側に凸部を設け、両者を嵌合させてもよい。
このようなシェル形軸受10Aでは、内径側にシールリップ41を有する後付けフランジ部材31Aをシェル形外輪20の軸方向一端の内径面23aに固定することで、片側にシール機能を設けることができる。そのため、後付けフランジ部材31Aの内側側面や外側側面に、別体のシール部材を配置する必要がなくなる。その結果、シェル形軸受10Aの幅寸法L2を、図1に示したシール機能を設けていないシェル形軸受10の幅寸法L1と等しくすることができる。
このように、本実施の形態では、シールリップ41無しの後付けフランジ部材31と、シールリップ41付きの後付けフランジ部材31Aを事前に準備しておくことで、後付けフランジ部材を単にフランジとして取付けることも、フランジ兼シール部材として取付けることも可能となる。
なお、シェル形外輪20の内向きフランジ部22側にシール機能を設ける場合にも、後付けフランジ部材31Aの場合と同様に、シールリップを内向きフランジ部22の内径部に設けてもよい。
図3は、本発明の実施の形態1における、両側にシール機能を設けたシェル形軸受10Bの断面図である。
図3を参照して、シェル形軸受10Bにおいては、内向きフランジ部22の内径面22a(図1)に沿って、環状のシールリップ42が付着されている。シールリップ42の材質および機能は、図2に示したシールリップ41と同様である。また、内向きフランジ部22にシールリップ42を付着させる方法についても、後付けフランジ部材31Aにシールリップ41を付着させる方法と同様であってよい。
このように、内向きフランジ部22の内径面22aにもシールリップ42のみを付着させることで、シェル形外輪20の両側にシール機能を持たせる場合でも、シェル形軸受10Bの幅寸法L3を、図1に示したシール機能を設けていないシェル形軸受10の幅寸法L1と等しくすることができる。
なお、後付けフランジ部材31Aや内向きフランジ部22に付着させるシールリップ41、42の形状は、目的や用途に応じて選択すればよい。図2および図3に示したシールリップ41、42は、いわゆる外向き形状の一枚リップである。シールリップ41、42の形状の変形例を、図4および図5に示す。
図4に示したシェル形軸受10Cでは、内向きフランジ部22および後付けフランジ部材31Bに、それぞれ、内向き形状の一枚リップであるシールリップ41A、42Aが付着されている。
図5に示したシェル形軸受10Dでは、内向きフランジ部22および後付けフランジ部材31Cに、それぞれ、2枚リップであるシールリップ41B、42Bが付着されている。
(比較例)
ここで、本実施の形態におけるシェル形軸受10、10A、10Bと、一般的なシェル形軸受とを比較する。
図6(A)は、本発明の実施の形態1の比較例における、シール機能を有さないシェル形軸受110を示す断面図、図6(B)は、片側にシール機能を設けたシェル形軸受110Aを示す断面図、図6(C)は、両側にシール機能を設けたシェル形軸受110Bを示す断面図である。
図6(A)を参照して、実施の形態1の比較例におけるシェル形軸受110は、軌道面121を有するシェル形外輪120を備えている。したがって、シェル形外輪120は、一般的な製造方法によって製造されているため、両端に内向きフランジ部122、123を含んでいる。このシェル形軸受110は、シール機能を有していないため、幅寸法L101は、図1に示したシェル形軸受10の幅寸法L1とほぼ等しい。
これに対し、図6(B)に示されるシェル形軸受110Aは、図6(A)に示した一方の内向きフランジ部123の軸方向内側に、シール部材141が設けられている。そのため、図6(A)のシェル形外輪120よりも、図6(B)のシェル形外輪120Aの方が、軸方向の長さが長い。つまり、シェル形軸受110Aの幅寸法L102は、シール機能を有していないシェル形軸受110の幅寸法L101よりも大きい。
また、図6(C)に示されるシェル形軸受110Bでは、図6(A)に示した他方の内向きフランジ部122の内側にも、シール部材142が設けられている。そのため、図6(B)のシェル形外輪120Aよりも、図6(C)のシェル形外輪120Bの方が、軸方向の長さがさらに長い。つまり、シェル形軸受110Bの幅寸法L103は、シール機能を片側に設けたシェル形軸受110Aの幅寸法L102よりもさらに大きい。
このような一般的なシェル形軸受によれば、シール機能を設けるか否か、および、シール機能は片側のみか否か(以下「シール機能の数」という)により、シェル形外輪の軸方向の長さを変えなくてはならない。そのため、シール機能の有無およびシール機能の数に応じて、シェル形外輪を別工程で製造する必要がある。
これに対し、本願の実施の形態1に係るシェル形軸受10、10A、10Bによれば、シール機能の有無およびシール機能の数に関わらず、シェル形外輪20の軸方向の長さを等しくすることができる。その結果、シール機能の有無およびシール機能の数に関わらず、軸受の内部設計を変更する必要がないので、シェル形外輪20を流用可能にできる。また、シェル形外輪20に組み込まれるころ12および保持器13も、流用可能とすることで、定格荷重を等しくすることができる。
また、後付けフランジ部材31、31Aの材質を樹脂とすることで、後付けフランジ部材31、31Aに着色が可能となる。したがって、後付けフランジ部材31、31Aと内向きフランジ部22との識別が容易になる。その結果、軸受の取り付け方向の識別、および、異物混入防止や近似品との識別を容易にすることができる。なお、後付けフランジ部材31、31Aは、鉄などの金属製としてもよいため、使用条件によって材質を選別可能である。
また、シールリップ41、42に着色することもできるため、後付けフランジ部材31、31Aを金属製とした場合でも、たとえば一方のシールリップのみを着色することにより、軸受の取り付け方向の識別、および、異物混入防止や近似品との識別を容易にすることができる。
なお、本実施の形態では、複数のころ12の内径側には回転軸(図示せず)が配置されることとして説明したが、シェル形軸受10、10A、10Bは、内輪(図示せず)を有していてもよい。
また、本実施の形態では、複数のころ12は、保持器13により保持されることとして説明したが、保持器13を有さない総ころタイプのシェル形軸受であってもよい。
また、転動体は、針状ころとして説明したが、他の種類のものであってもよい。
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2に係る転がり軸受は、ソリッド形外輪を有する転がり軸受(以下「ソリッド形軸受」という)である。
一般的に、ソリッド形外輪を有するソリッド形軸受(以下「ソリッド軸受」)において、シール機能を持たせる場合、外輪の軸方向一端または両端の内径面に、シール部材が接着される。したがって、上述の特許文献1(特開2004−332856号公報)では、シェル形外輪の両端の内向きフランジに、ゴム状シール部材を貼り付ける構成であるため、当該文献の構成をソリッド形軸受に適用することができない。
これに対し、上記実施の形態1で説明した後付けフランジ部材は、ソリッド形軸受にも適用可能である。以下に、ソリッド形軸受に対する、後付けのフランジ部材の適用例について説明する。
はじめに、シール機能を有さないソリッド形軸受の構成例について説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1におけるシェル形外輪10、10A、10Bと異なる部分についてのみ詳細に説明する。
図7は、本発明の実施の形態2におけるソリッド形軸受60を示す断面図である。このソリッド形軸受60は、シール機能を有していない。
図7を参照して、本実施の形態におけるソリッド形軸受60は、ソリッド形外輪70と、ソリッド形外輪70の軌道面71上を転動する複数のころ(針状ころ)62と、複数のころ62を保持する保持器63とを含む。なお、図7においても、一点鎖線1は、ソリッド形軸受60の中心軸線を示しており、破線2は、図示しない回転軸の外径面を示している。
本実施の形態では、ソリッド形外輪70は、軸方向両端側の内径面70a、70bにそれぞれ固定された後付けフランジ部材81、82を含んでいる。後付けフランジ部材81、82にはいずれもシールリップが付着されていないため、後付けフランジ部材81、82は、フランジとしての機能のみを果たす。
なお、ソリッド形外輪70は、たとえば削り出し加工により形成されるため、実施の形態1で説明した接着(接合)等による方法で、後付けフランジ部材81、82とソリッド形外輪70とが固定される。
次に、上記のようなソリッド形軸受60に、シール機能を設けた場合の構成例について説明する。
図8は、本発明の実施の形態2における、片側にシール機能を設けたソリッド形軸受60Aを示す断面図である。
図8を参照して、ソリッド形軸受60Aにおいて、一方の後付けフランジ部材81Aは、内径部にシールリップ91を有している。具体的には、後付けフランジ部材81Aの内径面81a(図7)に沿って、環状のシールリップ91が付着されている。
図8に示されるように、片側にシール機能を持たせたい場合、ソリッド形外輪70の、シール機能を持たせる側の内径面70aに、予めシールリップ91が付着された後付けフランジ部材81Aを固定する。これにより、ソリッド形軸受60Aは、片側にシール機能を設けることができる。
このように、本実施の形態では、シールリップ91無しの後付けフランジ部材82と、シールリップ91付きの後付けフランジ部材81Aとを事前に準備しておくことで、後付けフランジ部材を単にフランジとして取付けることも、フランジ兼シール部材として取付けることも可能となる。その結果、シール機能の有無に関わらず、ソリッド形軸受60、60Aの製造工程を共通化することが可能となる。
図9は、本発明の実施の形態2における、両側にシール機能を設けたソリッド形軸受60Bを示す断面図である。
図9を参照して、ソリッド形軸受60Bにおいては、シールリップ91、92をそれぞれ内径部に有する後付けフランジ部材81A、82Aが、ソリッド形外輪70の両端の内径面70a、70bに固定されている。
このように、両側にシール機能を持たせたい場合は、ソリッド形外輪70の両側の内径面70a、70bに、予めシールリップ91、92が付着された後付けフランジ部材81A、82Aを固定する。これにより、後付けフランジ部材81A、82Aの両方を、フランジ兼シール部材として機能させることができる。
(比較例)
ここで、本実施の形態におけるソリッド形軸受60、60A、60Bと、一般的なソリッド形軸受とを比較する。
図10は、本発明の実施の形態2の比較例における、シール機能を有さないソリッド形軸受160を示す断面図である。図11は、片側にシール機能を設けたソリッド形軸受160Aを示す断面図である。図12は、両側にシール機能を設けたソリッド形軸受160Bを示す断面図である。
図10を参照して、実施の形態2の比較例におけるソリッド形軸受160は、軌道面171を有するソリッド形外輪170を備えている。ソリッド形外輪170には、軸方向両端に、内径方向を向くフランジ172、173が含まれる。図10の例では、フランジ172、173は、ソリッド形外輪170とは別体であり、ソリッド形外輪170の両端側の内径面170a、170bに嵌め込まれた形態が示されている。
図11を参照して、実施の形態2の比較例におけるソリッド形軸受160Aでは、シール機能を持たせる側の軸方向一端には、ソリッド形外輪170Aの内径面170aに、直接シール部材191が付着されている。つまり、図10に示したフランジ172は存在しない。そして、シール機能を必要としない側のフランジは、図11の例では、たとえば削り出し加工により形成されたフランジ173Aが示されている。
図12を参照して、実施の形態2の比較例におけるソリッド形軸受160Bでは、両端にシール機能を持たせるため、ソリッド形外輪170Bの両端の内径面170a、170bに、直接シール部材191,192が付着されている。
このように、一般的なソリッド形軸受では、ソリッド形外輪にシール機能を持たせる場合、フランジに代えて、シール部材が配置される。したがって、シール機能の有無に応じて、軸受の製造工程を変える必要がある。
これに対し、本発明の実施の形態2におけるソリッド形軸受によれば、シールリップを有さない後付けフランジ部材81、82と、予めシールリップ91、92を付着させた後付けフランジ部材81A、82Aとを用意しておけば、シール機能の有無に関わらず、製造工程を共通化することができる。
また、一般的なソリッド形外輪においては、フランジを円筒形外輪部分と一体に形成する場合と別体により形成する場合とがあるが、外輪の両端を必ず後付けフランジ部材とすることで、外輪の形状を統一させることもできる。その結果、シール機能の有無およびシール機能の数に関わらず、ソリッド形外輪70を流用可能にできる。また、ソリッド形外輪70に組み込まれるころ62および保持器63も、流用可能とすることで、定格荷重を等しくすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10A,10B,110,110A,110B シェル形軸受、12,62 針状ころ、13,63 保持器、20,120,120A,120B シェル形外輪、21,121,171 軌道面、22,122,123 内向きフランジ部、31,31A,31B,31C,81,81A,82,82A 後付けフランジ部材、41,41A,41B,42,42A,42B,91,92 シールリップ、60,60A,60B,160,160A,160B ソリッド形軸受、70,170,170A ソリッド形外輪、141,142,191,192 シール部材、172,173,173A フランジ。

Claims (7)

  1. ラジアル方向の荷重を受けるための転がり軸受であって、
    軸方向一端に、曲げ加工された内向きフランジ部を有するシェル形外輪と、
    前記シェル形外輪の軌道面上を転動する複数の転動体と、
    前記シェル形外輪とは別体であり、かつ、前記内向きフランジ部と対をなすように、前記シェル形外輪の軸方向他方端の内径面に固定された後付けフランジ部材とを備える、転がり軸受。
  2. 前記後付けフランジ部材は、内径部にシールリップを有する、請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 前記シェル形外輪に前記後付けフランジ部材を固定する構造は、軸方向他方端縁を薄肉にし、薄肉部分に前記後付けフランジ部材を嵌め入れた後に、前記薄肉部分を縁曲げ加工する構造を含む、請求項1または2に記載の転がり軸受。
  4. 前記後付けフランジ部材の材質は、樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の転がり軸受。
  5. ラジアル方向の荷重を受けるための転がり軸受であって、
    外輪と、
    前記外輪の軌道面上を転動する複数の転動体と、
    前記外輪とは別体であり、前記外輪の軸方向一端の内径面に固定された第1の後付けフランジ部材とを備え、
    前記第1の後付けフランジ部材は、内径部に第1のシールリップを有する、転がり軸受。
  6. 前記外輪とは別体であり、前記外輪の軸方向他方端の内径面に固定された第2の後付けフランジ部材をさらに備える、請求項5に記載の転がり軸受。
  7. 前記第2の後付けフランジ部材は、内径部に第2のシールリップを有する、請求項6に記載の転がり軸受。
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