JP2017125580A - ディファレンシャルギヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】変速機の完成検査等のためにデフケースに対して試験装置を相対回転不能に容易に且つ確実に連結できるようにする。【解決手段】デフケース32に設けられたボス部44Rの先端部に正多角形の係合頭部62が設けられているため、その係合頭部62を介して試験装置70の連結軸72を相対回転不能に容易に且つ確実に連結できる。これにより、一対のサイドギヤ30R、30Lに連結軸を連結する場合に比較して、トルク付与装置84や回転速度センサ86等の検査治具を半減でき、試験装置70を簡単且つ安価でコンパクトに構成できる。また、挿通孔42Rの内周面に連結軸を押圧して固定する場合に比較して、連結軸72がスリップしたり挿通孔42Rを疵付けたりする恐れがないとともに、連結軸72を軸線S方向から相対的に接近させるだけで係合頭部62に相対回転不能に連結することが可能で、連結のための構造や装置を簡単で且つ安価に構成できる。【選択図】図3
Description
本発明はディファレンシャルギヤに係り、特に、デフケースを試験装置に相対回転不能に容易に連結できる連結部構造に関するものである。
同一の軸線上に配設された一対のサイドギヤをそれぞれその軸線まわりに回転可能に保持しているデフケースが、その軸線まわりに回転駆動されることにより、ピニオンギヤを介してその一対のサイドギヤに対して差動回転可能に回転を伝達するディファレンシャルギヤが知られている。特許文献1には、このようなディファレンシャルギヤに対して動力伝達する変速機の完成検査(出荷検査)のために、上記一対のサイドギヤに対してそれぞれ相対回転不能に連結される一対の連結軸を備えている試験装置が記載されている。特許文献2には、サイドギヤに対応してデフケースに設けられた一対のボス部の何れか一方の挿通孔内に連結軸を挿入し、流体圧によって拡径させることにより、その連結軸をデフケースに相対回転不能に連結する試験装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の試験装置では、一対の連結軸に対してそれぞれトルク付与装置や回転速度センサ等を設けて試験を行なう必要があるため、試験装置が大掛かりになって高価になるという問題があった。これに対し、特許文献2ではデフケースの一方のボス部に連結するため、トルク付与装置や回転速度センサ等の検査治具が半減し、試験装置を簡単且つ安価でコンパクトに構成できるが、流体圧によって連結軸を挿通孔の内周面に密着させて固定しているため、トルクが大きくなるとスリップしたり挿通孔を疵付けたりする可能性があるなど、未だ改善の余地があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、変速機の完成検査等のためにデフケースに対して試験装置を相対回転不能に容易に且つ確実に連結できるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、同一の軸線上に配設された一対のサイドギヤをそれぞれその軸線まわりに回転可能に保持しているデフケースが、その軸線まわりに回転駆動されることにより、ピニオンギヤを介してその一対のサイドギヤに対して差動回転可能に回転を伝達するディファレンシャルギヤにおいて、(a) 前記デフケースには、前記軸線方向において前記一対のサイドギヤの外側に位置する部分に、それぞれ出力軸を挿通させるための挿通孔を有する一対のボス部が設けられており、(b) その一対のボス部の何れか一方の外周面には、トルク伝達可能なように少なくとも一つの平坦部が設けられていることを特徴とする。
トルク伝達可能な平坦部は、上記軸線と平行、或いはその軸線に対して傾斜している平坦部など、その軸線と平行な方向の成分を有する平坦部で、言い換えれば軸線に対して直角な平面に対して交差する平坦部である。また、軸線は、サイドギヤの軸線、或いはそのサイドギヤを回転可能に支持している支持軸線のことであるが、サイドギヤがデフケースに組み付けられた状態では、そのデフケースの回転軸線やボス部の軸線と一致するため、それ等を区別することなく軸線と表現している。
第2発明は、第1発明のディファレンシャルギヤにおいて、前記平坦部は、前記軸線と平行に設けられているとともに、その軸線を中心とする対称位置に互いに平行に少なくとも一対設けられていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明のディファレンシャルギヤにおいて、(a) 前記ボス部の前記挿通孔には、前記出力軸を回転可能に支持する摺接部が設けられており、(b) 前記軸線方向における前記平坦部の外側端縁および前記摺接部の外側端縁が一致していることを特徴とする。
このようなディファレンシャルギヤにおいては、デフケースに設けられた一対のボス部の何れか一方の外周面には、トルク伝達可能なように少なくとも一つの平坦部が設けられているため、その平坦部を介して試験装置の連結軸等を相対回転不能に容易に且つ確実に連結できるようになる。これにより、特許文献1に記載の技術に比較して、トルク付与装置や回転速度センサ等の検査治具を半減でき、試験装置を簡単且つ安価でコンパクトに構成できる。また、特許文献2に記載の技術に比較して、連結軸がスリップしたり挿通孔を疵付けたりする恐れがないとともに、連結軸を軸線方向から相対的に接近させるだけでデフケースに相対回転不能に連結することが可能で、連結のための構造や装置を簡単で且つ安価に構成できる。
また、例えばボス部の円筒外周面の一部を研削加工等で除去することにより平坦部を設けることができるため、大幅な設計変更が必ずしも必要なく、従来品に対して容易に適用できるとともに、除去によってボス部の肉厚が薄くなるためデフケースの軽量化を図ることができる。
第2発明では、軸線と平行な平坦部が、軸線を中心とする対称位置に互いに平行に少なくとも一対設けられており、軸線まわりの複数箇所でトルク伝達できるため、試験装置の連結軸等を一層確実に相対回転不能に連結することができるとともに、平坦部の長さ寸法を短くしてボス部にコンパクトに設けることができる。
第3発明では、ボス部の挿通孔に設けられた摺接部および平坦部の軸線方向における外側端縁が互いに一致しているため、それ等の摺接部および平坦部の機能が確実に得られる長さ寸法を確保しつつ、軸線方向において両者がラップして設けられることにより、ボス部の長さ寸法を必要最小限に維持してデフケースを軽量で且つコンパクトに構成できる。
本発明のディファレンシャルギヤは、例えばディファレンシャルギヤに対して動力を伝達する変速機と共に共通のケース内に収容されている横置き或いは縦置きの車両用トランスアクスルのディファレンシャルギヤに好適に適用されるが、車両用或いは車両用以外のその他のディファレンシャルギヤに適用することも可能である。一対のサイドギヤに対して動力伝達するピニオンギヤは、一つでも良いが、複数設けることが望ましい。それ等のピニオンギヤおよびサイドギヤは傘歯車にて構成される。デフケースには、入力用の歯車として傘歯車やハイポイドギヤ、或いは円筒歯車などのリングギヤが設けられる。
ボス部は、例えば円筒外周面を有して構成され、その円筒外周面の一部が研削加工や切削加工などで除去されることにより平坦部が設けられるが、円筒外周面の一部が外周側へ突出するように平坦部を設けることも可能である。この平坦部は、例えば軸線(ボス部の軸線)と直角な断面が正三角形や正方形、正六角形等の正多角形を成すように、軸線まわりに3つ以上設けることが望ましい。第2発明では、軸線を中心とする対称位置に互いに平行に少なくとも一対の平坦部が設けられるが、第1発明の実施に際しては、単一の平坦部を設けるだけでも良いし、互いに非平行な複数の平坦部を設けたり、軸線に対して傾斜した平坦部を設けたりすることも可能である。軸線に対して傾斜させる場合、連結軸との連結を容易にする上で、ボス部の先端側へ向かうに従って軸線に接近するように傾斜させることが望ましい。第2発明では、一対の平坦部を設けるだけでも良いが、例えば軸線と直角な断面が正方形或いは正六角形を成すように4つ(2対)或いは6つ(3対)の平坦部を設けることが望ましい。八角形以上の偶数角の正多角形を成すように、8つ以上の偶数個の平坦部を設けることも可能である。
第3発明では、摺接部および平坦部の軸線方向における外側端縁(ボス部の先端側の端縁)が互いに一致しているが、必ずしも完全に一致している必要はなく、数mm程度(例えば3mm以下)のずれがあっても差し支えない。第1発明の実施に際しては、軸線方向において摺接部および平坦部の少なくとも一部が互いにラップするように設けることが望ましいが、例えば摺接部よりも軸線方向の外側に平坦部が設けられても良いなど、種々の態様が可能である。上記摺接部および平坦部は、例えば何れも軸線方向において前記ボス部の外側端縁(先端縁)に達するように設けられるが、その外側端縁に達しないように設けても良い。
ディファレンシャルギヤ、および該ディファレンシャルギヤに対して動力を伝達する変速機が共通のケース内に収容されている車両用トランスアクスルの試験装置に関しては、例えば(a) 前記車両用トランスアクスルを一定の姿勢で保持するワーク保持装置と、(b) 前記車両用トランスアクスルが前記ワーク保持装置に保持された状態において前記デフケースの前記軸線と同心に配設され、該デフケースの前記一方のボス部に対して相対的に接近離間可能な連結軸と、を有し、且つ、(c) 該連結軸には、前記一方のボス部の外周側に嵌合される嵌合穴が設けられているとともに、該嵌合穴には、前記平坦部にトルク伝達可能に係合させられる平坦な係合部が設けられているものが、好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は説明のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたディファレンシャルギヤ10の要部を示す断面図である。このディファレンシャルギヤ10は、例えば図4に示す車両用駆動装置12の車両用トランスアクスル14に配設されているものである。車両用駆動装置12は、走行用駆動力源として用いられる内燃機関等のエンジン16と、車両用トランスアクスル14と、一対のドライブシャフト18R、18Lと、一対の駆動輪20R、20Lとを備えている。車両用トランスアクスル14は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両等の横置き型で、エンジン16の回転を有段または無段階で変速してディファレンシャルギヤ10に伝達する変速機22を備えている。変速機22は、遊星歯車式等の有段変速機、ベルト式等の機械式無段変速機、或いは複数のモータジェネレータおよび遊星歯車装置等の差動機構を有する電気式無段変速機などであり、ディファレンシャルギヤ10と共に共通のトランスアクスルケース24内に収容されている。トランスアクスルケース24は、必要に応じて複数の部材に分割して構成される。
ディファレンシャルギヤ10は、同一の軸線S(図1参照)上に配設された一対のサイドギヤ30R、30Lをそれぞれその軸線Sまわりに回転可能に保持しているデフケース32が、その軸線Sまわりに回転駆動されることにより、複数のピニオンギヤ36を介して一対のサイドギヤ30R、30Lに対して差動回転可能に回転を伝達するもので、軸線Sが車両の幅方向と略平行で且つ略水平になる姿勢でトランスアクスルケース24内に配設されている。デフケース32は、図1に示されるように有底円筒形状の第1デフケース32Rと、その第1デフケース32Rの開口側を閉塞するようにボルト等により一体的に固設される第2デフケース32Lとを備えており、有底円筒形状の第1デフケース32Rの内部にピニオンシャフト38を介してピニオンギヤ36が回転可能に支持されている。このデフケース32には、入力歯車として円筒歯車のリングギヤ40が一体的に固定されており、そのリングギヤ40を介して変速機22の出力回転が伝達されることにより、軸線Sまわりに回転駆動される。
第1デフケース32Rおよび第2デフケース32Lには、軸線S方向(軸線Sと平行な方向で、図1、図4における左右方向)において一対のサイドギヤ30R、30Lの外側に位置する部分に、それぞれ前記ドライブシャフト18R、18Lを挿通させるための挿通孔42R、42Lを有する一対のボス部44R、44Lが、軸線Sと同心に設けられている。ボス部44R、44Lの軸線はデフケース32の回転軸線と同じで、且つ、サイドギヤ30R、30Lが組み付けられた状態では軸線Sと一致するため、それ等を区別することなく軸線Sと表現する。挿通孔42R、42Lの内周面には、その長手方向すなわち軸線S方向の略全長に亘って螺旋状に2条の油溝が設けられており、ドライブシャフト18R、18Lを潤滑しつつ相対回転可能に支持する摺接部として機能するようになっている。ドライブシャフト18R、18Lは、それぞれスプライン嵌合によってサイドギヤ30R、30Lに相対回転不能に連結され、変速機22からデフケース32に伝達された回転が、ピニオンギヤ36から一対のサイドギヤ30R、30Lおよびドライブシャフト18R、18Lを介して左右の駆動輪20R、20Lに差動回転可能に伝達される。
デフケース32は、上記ボス部44R、44Lの外周側に配設されたベアリング46を介してトランスアクスルケース24により軸線Sまわりに回転可能に支持されている。また、トランスアクスルケース24には、ドライブシャフト18R、18Lを挿通させる挿通孔48が軸線Sと同心に設けられているとともに、その挿通孔48にはドライブシャフト18R、18Lとの間をシールするオイルシール50が設けられている。図1では、右側のベアリング46、オイルシール50が記載されているだけであるが、左側も実質的に同様に構成されている。本実施例では、ドライブシャフト18R、18Lが出力軸に相当する。
ここで、上記ボス部44R、44Lは、基本的に内周面、外周面共に円筒形状を成しているが、右側のボス部44Rの外周面には、トルク伝達可能なように少なくとも一つの平坦部60が設けられている。この平坦部60は、円筒形状の外周面の一部を研削加工或いは切削加工によって軸線Sと平行に平坦に除去したもので、第1デフケース32Rの斜視図を示す図2から明らかなように、本実施例では軸線Sに対して直角な断面が略正多角形(角部は円弧)を成すように、複数の平坦部60がボス部44Rの先端すなわち軸線S方向の外側端縁に達するように設けられている。本実施例では、略正六角形を成すように6つの平坦部60が設けられている。言い換えれば、軸線Sを中心とする対称位置に互いに平行に設けられた2つの平坦部60を一対として、軸線Sまわりに60°ずつ隔てて3対の平坦部60が設けられており、全体として外周形状が略正六角形を成す係合頭部62を構成している。図1のボス部44Rに示す二点鎖線は、平坦部60を設ける前の円筒外周面を表している。なお、反対側のボス部44Lに係合頭部62を設けても良いし、一対のボス部44Rおよび44Lの両方に係合頭部62を設けることも可能である。
上記係合頭部62よりも基端側部分は円筒外周面のままで、前記ベアリング46の取付座64とされており、軸線S方向において挿通孔42Rよりも内側寄りの部位にベアリング46が配設されている。すなわち、軸線S方向におけるベアリング46の中心が挿通孔42Rの中心よりも、軸線S方向の内側(ボス部44Rの基端側)になる位置にベアリング46が配設されており、軸線S方向においてベアリング46から外側へ突き出すボス部44Rの先端部分に前記平坦部60すなわち係合頭部62が設けられている。このようにボス部44Rを回転可能に支持するベアリング46が、軸線S方向において摺接部すなわち挿通孔42Rよりも内側寄りの部位に配設されているため、軸線S方向においてベアリング46から外側へ突き出すボス部44Rの先端部分に係合頭部62を設けることが可能で、挿通孔42Rおよび係合頭部62の機能が確実に得られる長さ寸法を確保しつつ、ボス部44Rの長さ寸法を必要最小限に維持してデフケース32を軽量で且つコンパクトに構成できる。言い換えれば、挿通孔42Rが摺接部としての機能を確保できる範囲でボス部44Rの長さ寸法を必要最小限に維持しつつ、ベアリング46の取付座64をボス部44Rの基端側(軸線S方向の内側)へオフセットして設けることにより、そのボス部44Rの先端外周部に所定のトルク伝達が可能な十分な長さ寸法を有する係合頭部62を設けることができるようにしたのである。係合頭部62は多角形状を成しており、軸線Sまわりの複数箇所でトルク伝達が行なわれるため、それだけ係合頭部62の長さ寸法を短くすることが可能で、ボス部44Rの先端部にコンパクトに設けることができる。
この係合頭部62は、図3に示す試験装置70によって行なわれる車両用トランスアクスル14の完成検査を考慮したもので、連結軸72をデフケース32に対して容易に相対回転不能に連結することができる。試験装置70は、車両用トランスアクスル14を一定の姿勢に位置決めして保持するワーク保持装置74を備えており、そのワーク保持装置74によって車両用トランスアクスル14が保持された状態において前記軸線Sと同心に連結軸72が配設されている。連結軸72は、ボス部44Rに対して接近離間可能に配設されており、送りねじ機構やエアシリンダ等の前進後退装置76によって軸線S方向へ直線往復移動させられることにより、ボス部44Rに対して接近離間させられる。車両用トランスアクスル14を保持しているワーク保持装置74を連結軸72に対して接近離間させるようにしても良い。
連結軸72は、挿通孔42Rに相対回転可能に挿入されて心出しする円柱形状のガイド78を備えているとともに、そのガイド78の外周側には円筒形状の嵌合部材80が一体的に固設されている。嵌合部材80の先端内周面には、前記係合頭部62に対応する正六角形状の嵌合穴82が設けられており、係合頭部62の外周側に相対回転不能に嵌合されるようになっている。この嵌合穴82は、軸線Sと平行な6つの平坦な側壁を備えており、それ等の側壁は、係合頭部62の6つの平坦部60にそれぞれトルク伝達可能に係合させられる平坦な係合部として機能する。これ等の係合頭部62と嵌合部材80との嵌合により、デフケース32に対して連結軸72が相対回転不能に連結され、その連結軸72を介して各種の試験を行なうことができる。すなわち、試験装置70は、連結軸72を介してデフケース32に制動トルクや回転トルクを付与するトルク付与装置84や、その連結軸72の回転速度すなわちデフケース32の回転速度を検出する回転速度センサ86等を備えており、変速機22の変速比などの各種の性能検査を行なうことができる。
このように、本実施例のディファレンシャルギヤ10は、デフケース32に設けられたボス部44Rの先端部にトルク伝達可能な正多角形の係合頭部62が設けられているため、その係合頭部62を介して試験装置70の連結軸72を相対回転不能に容易に且つ確実に連結できる。これにより、特許文献1に記載のように一対のサイドギヤ30R、30Lに連結軸を連結する場合に比較して、トルク付与装置84や回転速度センサ86等の検査治具を半減でき、試験装置70を簡単且つ安価でコンパクトに構成できる。また、特許文献2に記載のように挿通孔42Rの内周面に連結軸を押圧して固定する場合に比較して、連結軸72がスリップしたり挿通孔42Rを疵付けたりする恐れがないとともに、連結軸72を軸線S方向から相対的に接近させるだけで係合頭部62に相対回転不能に連結することが可能で、連結のための構造や装置を簡単で且つ安価に構成できる。
また、本実施例ではボス部44Rの円筒外周面の一部を研削加工等で除去することにより係合頭部62が設けられているため、大幅な設計変更が必ずしも必要なく、従来品に対して容易に適用できるとともに、除去によってボス部44Rの肉厚が薄くなるためデフケース32の軽量化を図ることができる。
また、本実施例では正六角形の係合頭部62が設けられており、軸線Sと平行な平坦部60を軸線Sを中心とする対称位置に互いに平行に3対備えており、軸線Sまわりの複数箇所でトルク伝達できるため、試験装置70の連結軸72を一層確実に相対回転不能に連結することができるとともに、係合頭部62の長さ寸法を短くしてボス部44Rの先端部にコンパクトに設けることができる。
また、ボス部44Rの挿通孔42Rが全長に亘って摺接部として機能する一方、係合頭部62がボス部44Rの先端縁、すなわち軸線S方向の外側端縁に達するように設けられており、軸線S方向におけるその挿通孔42Rおよび係合頭部62の外側端縁が互いに略一致しているため、摺接部および係合頭部62の機能が確実に得られる長さ寸法を確保しつつ、軸線S方向において両者がラップして設けられることにより、ボス部44Rの長さ寸法を必要最小限に維持してデフケース32を軽量で且つコンパクトに構成できる。
なお、本実施例では硬くて加工が困難なボス部44Rの円筒外周面の一部を研削加工等で除去することにより6つの平坦部60を有する係合頭部62が設けられており、その加工コストが高くなるが、試験装置70のトルク付与装置84や回転速度センサ86等の検査治具を半減できるとともに連結軸72の連結装置を簡略化できることで、全体として完成検査に要するコストを低減できる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ディファレンシャルギヤ 18R、18L:ドライブシャフト(出力軸) 30R、30L:サイドギヤ 32:デフケース 42R、42L:挿通孔 44R、44L:ボス部 60:平坦部 S:軸線
Claims (3)
- 同一の軸線上に配設された一対のサイドギヤをそれぞれ該軸線まわりに回転可能に保持しているデフケースが、該軸線まわりに回転駆動されることにより、ピニオンギヤを介して該一対のサイドギヤに対して差動回転可能に回転を伝達するディファレンシャルギヤにおいて、
前記デフケースには、前記軸線方向において前記一対のサイドギヤの外側に位置する部分に、それぞれ出力軸を挿通させるための挿通孔を有する一対のボス部が設けられており、
該一対のボス部の何れか一方の外周面には、トルク伝達可能なように少なくとも一つの平坦部が設けられている
ことを特徴とするディファレンシャルギヤ。 - 前記平坦部は、前記軸線と平行に設けられているとともに、該軸線を中心とする対称位置に互いに平行に少なくとも一対設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のディファレンシャルギヤ。 - 前記ボス部の前記挿通孔には、前記出力軸を回転可能に支持する摺接部が設けられており、
前記軸線方向における前記平坦部の外側端縁および前記摺接部の外側端縁が一致している
ことを特徴とする請求項1または2に記載のディファレンシャルギヤ。
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- 2016-01-14 JP JP2016005630A patent/JP2017125580A/ja not_active Withdrawn
- 2016-12-30 CN CN201611255490.5A patent/CN107023638A/zh active Pending
Cited By (1)
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US11611253B2 (en) | 2020-01-15 | 2023-03-21 | Huawei Digital Power Technologies Co., Ltd. | Rotor of motor and automobile |
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Publication number | Publication date |
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