JP2017123387A - 配線基板の製造方法、配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線となる導体部が微細化したときでも剥離が生じにくく、導体部に高い信頼性を付与できる配線基板の製造方法を提供する。【解決手段】この製造方法では、まず基材12上にポジ型の液状感光性レジスト材14を塗布してレジスト層21を形成する。レジスト層形成工程後、露光及び現像によりレジスト層21に開口部22を形成する。パターン形成工程後、レジスト層21に対してプラズマを処理する。このプラズマ処理工程では、レジスト層21の厚さ方向に沿った断面視において、開口部22の基材12側の底部を含む位置に、当該開口部22の最小幅よりも大きな幅を形成するアンダーカット部25を形成する。この後、レジスト層21の開口部22内に、配線35となる導体部31を形成する。この導体部形成工程では、レジスト層21のアンダーカット部25の断面形状に追従した断面形状の裾野部32を有する導体部31を形成する。【選択図】図6

Description

本発明は、基材上に配線となる導体部が形成された配線基板の製造方法、配線基板に関するものである。
従来、基板に高密度配線を形成する方法として、例えばセミアディティブ法がよく知られている。この方法では、まず、銅めっきを析出させるためのシード層が形成された基材上に、感光性レジスト材の塗布によってレジスト層が形成される(レジスト層形成工程)。次に、レジスト層に対する露光及び現像により、レジスト層における所定位置に開口部が形成される(パターン形成工程)。次に、電解銅めっきを行うことによって、レジスト層の開口部内に配線となる導体部が形成される(導体部形成工程)。そしてこの後、レジスト層が剥離され、シード層のうちレジスト層の剥離により露出する部分が除去されることで、導体部が互いに分離された状態となる(導体部分離工程)。
ところで、パターン形成工程においてレジスト層を露光する場合、シード層に接する側で光が横方向に散乱することにより、感光性レジスト材が裾状に硬化してしまう。このため、現像を行うと、レジスト層の下部に裾引き部が形成されてしまう。このような裾引き部が存在している箇所には銅めっきが付着せず、好ましい形状の導体部が形成できないことから、何らかの方法で裾引き部を除去しておく必要がある。
このような事情のもと、例えば、ネガ型の感光性レジスト材を用いて形成されたレジスト層に対して露光及び現像を行った後、異方性プラズマエッチングを施すことで、レジストパターンの基部に沿って形成された裾引き状部を除去する従来技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。同じく特許文献2においても、露光及び現像を行った後、ドライ処理としてプラズマ処理を施す従来技術が開示されている。
特開2003−45871号公報 特開2001−196740号公報
ところで、レジスト層の裾引き状部をプラズマにより除去する上記従来技術によれば、導体層形成工程にて電解銅めっきを行う際に気泡の抱き込み等によるめっき不良の発生が抑えられるとともに、アンダーカットのない導体部の形成が可能なため接続信頼性に優れた導体部が得られるものと考えられている。
しかしながら、導体部分離工程においてエッチングを行うことで、シード層のうちレジスト層の剥離により露出する部分を除去しようとすると、導体部にアンダーカットが発生してしまう。そのため、導体部が微細化(即ち配線幅が細く)になるに伴い、導体部の剥離が発生しやすくなる。従って、この場合には導体部に高い信頼性を付与することが困難になってしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配線となる導体部が微細化したときでも剥離が生じにくく、導体部に高い信頼性を付与することができる配線基板の製造方法、配線基板を提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段(手段1)としては、基材上に液状感光性レジスト材を塗布してレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、前記レジスト層に対する露光及び現像により、前記レジスト層における所定位置に開口部を形成するパターン形成工程と、前記開口部が形成された前記レジスト層に対してプラズマを処理するプラズマ処理工程と、プラズマ処理された前記レジスト層の前記開口部内に、配線となる導体部を形成する導体部形成工程とを含む配線基板の製造方法において、前記レジスト形成工程では、ポジ型の液状感光性レジスト材を用い、前記プラズマ処理工程では、前記レジスト層の厚さ方向に沿った断面視において、前記開口部の前記基材側の底部を含む位置に、当該開口部の最小幅よりも大きな幅を形成するアンダーカット部を形成するとともに、前記導体部形成工程では、前記レジスト層の前記アンダーカット部の断面形状に追従した断面形状の裾野部を有する前記導体部を形成することを特徴とする配線基板の製造方法、がある。
従って、手段1に記載の発明によると、プラズマ処理工程によりレジスト層の開口部の最小幅よりも大きな幅を形成するアンダーカット部が形成されるため、導体部形成工程では、レジスト層のアンダーカット部の断面形状に追従した断面形状の裾野部を有する導体部が形成される。そして、このような断面形状の導体部であれば、基材側との接触面積も増えて安定化するため、微細配線化したときでも剥離の発生を回避することができる。よって、配線となる導体部の信頼性を向上させることができる。
上記手段に記載の発明におけるレジスト層形成工程では、基材上に液状感光性レジスト材を塗布してレジスト層を形成する。液状感光性レジスト材としては、露光部分が除去され、非露光部分が残るポジ型の液状感光性レジスト材を使用することが好ましい。ポジ型の液状感光性レジスト材としては特に限定されず、例えばノボラック型のポジ型の液状感光性レジスト材や、化学増幅型のポジ型の液状感光性レジスト材を用いることができる。なお、後者の材料を用いた場合、前者の材料を用いた場合に比べて、光を当てたときの化学反応が進みやすいため、例えば露光時間を短縮すること等ができる。
ここで、レジスト層が形成される「基材」としては、例えば、樹脂やセラミック等からなるコア基板があるほか、表面に樹脂絶縁層が形成された状態のコア基板や、さらにその表面に導電金属からなるシード層が形成された状態のコア基板などがある。上記のシード層とは、電解めっきを行う際の給電用金属層であって、例えば、銅、ニッケル、クロム、コバルト、チタン、タングステン、モリブデン、金、銀等により形成される。
続くパターン形成工程では、レジスト層に対する露光及び現像により、レジスト層における所定位置に開口部を形成する。ポジ型の液状感光性レジスト材を選択した場合、レジスト層を露光する際に、例えば、開口部を形成したい箇所に対応して光透過部孔が設けられたフォトマスク等が使用され、そのフォトマスクを介して光が照射される。なお、このようなフォトマスクを使用する手法のほか、例えば、フォトマスクを使用せずレーザ光を直接描画してレジスト層を露光する手法などを採用することが可能である。そして、露光後に現像することにより、レジスト層における露光部分が除去され、そこに開口部がパターン形成される。なお、この時点では、レジスト層の下部には裾引き部が形成される。
続くプラズマ処理工程では、開口部が形成されたレジスト層に対してプラズマを処理する。そしてこの処理により、レジスト層の厚さ方向に沿った断面視において、開口部の基材側の底部を含む位置に、当該開口部の最小幅よりも大きな幅を形成するアンダーカット部が形成される。
例えば、レジスト層のアンダーカット部における壁面の形状については特に限定されず、凹曲面状、平面状、凸曲面状のいずれであってもよいが、特に凹曲面状であることが好ましい。壁面がこのような形状であると、後の工程で形成される導体部の裾野部を凸曲面状とすることができ、導体部の底部を確実に補強することができる。
レジスト層の厚さ方向に沿った断面視において、アンダーカット部を形成するレジスト層の壁面によって画定されるレジスト層の最小幅は、レジスト層の最大幅の1/2以上の寸法であることがよく、さらには1/2〜9/10の寸法であることがよりよい。このような寸法範囲であると、所望とする形状・大きさを有する好適な裾野部を導体部に容易にかつ確実に形成することができる。なお、レジスト層の最小幅の寸法が、レジスト層の最大幅の1/2未満であると、基材に対してレジスト層が接触する面積が少なくなり、レジスト層が剥離しやすくなる等の不具合が生じるおそれがある。また、導体部同士の絶縁距離が確保されなくなるおそれもある。逆に、9/10超であると、形成されるアンダーカット部が小さくなりすぎてしまい、十分な大きさの裾野部を導体部に形成することができなくなるおそれがある。
上記のプラズマ処理としては、具体的には、酸素、窒素、水素、二酸化炭素、四塩化炭素、フッ素化合物、不活性ガスまたはこれらの混合ガスを、反応ガスとして用いたプラズマ処理が挙げられる。これらのなかでは、酸素を用いたプラズマ処理が好ましい。この工程におけるプラズマ処理の条件としては特に限定されないが、例えば、プラズマ放出量を3600W〜4000Wとし、気体供給量を1.2Pa・m/s〜1.5Pa・m/sとし、気体供給圧を18Pa〜22Paとし、処理時間を通常より長めの5分〜20分とすることが好ましい。この範囲内で処理を行うことで、所望とする好適な断面形状のレジスト層を確実にパターン形成することができる。
続く導体部形成工程では、プラズマ処理されたレジスト層の開口部内に、配線となる導体部を形成する。導体部を形成する手法としては特に限定されず、従来公知の任意の手法を採用することができ、例えばめっき法が好適である。具体的には、表面に上記のシード層があらかじめ形成された基材に対し、レジスト層形成工程、パターン形成工程及びプラズマ処理工程を行った後、開口部から露出しているシード層に対する電解めっきにより、銅めっきからなる導体部を形成する。電解めっきとしては特に限定されず、例えば、電解銅めっき、電解ニッケルめっき、電解クロムめっき、電解スズめっき、電解亜鉛めっき、電解金めっき、電解銀めっき等が選択されうるが、コスト性や導電性等の観点から電解銅めっきが特に好ましい。そして、このような導体部形成工程を経ることで、レジスト層のアンダーカット部の断面形状に追従した断面形状の裾野部を有する導体部が形成される。導体部形成工程後には、レジスト層が剥離され、シード層のうちレジスト層の剥離により露出する部分が除去される。
なお、電解銅めっき以外に導体部を形成する手法として、例えば、導電金属粒子を含む導電ペーストを印刷して開口部内に充填する手法を採用してもよい。この場合、従来公知の任意の導電ペーストを使用することができるが、コスト性や導電性等の観点から銅ペーストを用いることが好ましい。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、基材上に配線となる導体部が形成された配線基板であって、前記導体部の厚さ方向に沿った断面視において、前記導体部は、前記基材側の底部を含む位置に、前記導体部の最小幅よりも大きな幅を有する裾野部を有し、前記裾野部が凸曲面状であることを特徴とする配線基板、がある。
従って、手段2に記載の発明によると、凸曲面状という好適な断面形状の裾野部を有する導体部が形成されるため、基材側との接触面積が増えて導体部が安定化する。それゆえ、微細配線化したときでも剥離の発生を回避することができる。よって、配線となる導体部の信頼性を向上させることができる。
本発明を具体化した実施形態の配線基板の製造方法において、基材にシード層を形成した状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、1層めの配線を設けるためのレジスト層を形成した状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、露光時の状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、現像後の状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、プラズマ処理を行った状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、電解銅めっきにより導体部を形成した状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、レジスト層を除去した状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、シード層を除去した状態を示す要部拡大概略断面図。 同配線基板の製造方法において、2層めの配線を形成した状態を示す要部拡大概略断面図。 実施例1にて行った確認試験の結果を示すSEM写真。 実施例2にて行った確認試験の結果を示すSEM写真。
以下、本発明を具体化した実施形態の配線基板の製造方法を図1〜図11に基づき詳細に説明する。
本実施形態の配線基板11の製造方法では、まず、基材12を用意するとともに、その基材12の表面に電解めっき用のシード層13を形成する(図1参照)。ここでは、基材12としてガラスエポキシ製のコア基板を使用している。このコア基板には、例えば表裏面の導通を図るための図示しないめっきスルーホール等が形成されている。また、シード層13としては、無電解めっきにより厚さ0.05μm〜0.5μm程度の銅層が形成されている。なお、無電解めっきの代わりに例えばスパッタリングやCVD等により銅層を形成してもよい。
次に、シード層13が形成された前記基材12上に液状感光性レジスト材14を従来公知の方法により塗布し、シード層13全体を覆うめっきレジスト層21を均一に形成する(レジスト形成工程;図2参照)。本実施形態では、液状感光性レジスト材14として化学増幅型のポジ型の液状感光性レジスト材を用いている。塗布の方法として例えばカーテンコート法やスピンコート法等が採用され、塗布厚さについては3μm〜7μm程度(ここでは約5μm)に設定されている。
次に、あらかじめ所定のフォトマスク15を用意するとともに、そのフォトマスク15をめっきレジスト層21上に配置する。このフォトマスク15は、板ガラス16の片側面に光不透過層17を形成したものである。光不透過層17には複数の光透過部孔18が設けられている。なお、これら光透過部孔18は、めっきレジスト層21において開口部22を形成したい箇所に対応して配置されている。そして、このようなマスク配置状態でフォトマスク15を介して光L1を照射することにより、めっきレジスト層21の露光処理を行う(レジスト形成工程における露光処理;図3参照)。
次に、露光されためっきレジスト層21を所定の現像液を用いて現像処理する。すると、めっきレジスト層21における露光部分が除去され、そこに開口部22がパターン形成される。なお、この時点では、めっきレジスト層21の下部には、下方に行くに従って徐々に幅広となる裾引き部23が形成される(レジスト形成工程における現像処理;図4参照)。
次に、開口部22が形成されためっきレジスト層21に対して、プラズマを処理する(プラズマ処理工程;図5参照)。本実施形態では、反応ガスとして酸素を用いたプラズマ処理を行っている。ここでは、プラズマ放出量を3600W〜4000W、気体供給量を1.2Pa・m/s〜1.5Pa・m/s、気体供給圧を18Pa〜22Paに設定している。そしてこの処理により、裾引き部23が選択的に除去されるとともに、めっきレジスト層21の厚さ方向に沿った断面視において、開口部22の基材12側の底部を含む位置に、当該開口部22の最小幅W3よりも大きな幅W4を形成するアンダーカット部25が形成される。なお、めっきレジスト層21のアンダーカット部25における壁面24は、図5に示すように凹曲面状を呈したものとなる。また、めっきレジスト層21の最小幅W2は、めっきレジスト層21の最大幅W1の5/10〜8/10程度の寸法となっている。
次に、電解銅めっきを行うことにより、開口部22の底面において露出しているシード層13に対し、銅めっき層からなる導体部31を形成する(導体部形成工程;図6参照)。このとき、めっきレジスト層21のアンダーカット部25の断面形状に追従した断面形状の裾野部32、即ち凸曲面状を呈した裾野部32が、導体部31において基材12側の底部を含む位置に形成される。なお、この裾野部32は、導体部31の最小幅W3よりも大きな幅W4を有したものとなっており、具体的には1.05倍〜1.30倍程度の幅を有したものとなっている。また、導体部31の厚さは3μm〜4μm程度となるように設定されている。導体部31における裾野部32は、厚さが0.2μm〜1.0μm程度であって、シード層13よりも厚く(1.1倍〜3倍程度厚く)なるように形成されている。
次に、専用のレジスト剥離液を用いてめっきレジスト層21を処理することで、めっきレジスト層21を剥離する(レジスト剥離工程;図7参照)。その結果、シード層13のうち、めっきレジスト層21によって覆われていた部分が露出する。
次に、銅を溶解するエッチング液を用いて短時間のエッチング処理を行うことにより、シード層13における露出部分を除去する。その結果、導体部31が互いに分離された状態となり、所望とするパターン形状を有する1層めの配線35が完成する(導体部分離工程;図8参照)。なお、この場合において、導体部31の裾野部32は、導体部31の直下に位置するシード層13をエッチング液から保護する、いわばエッチガードとして機能する。
この後、導体部31に対して粗化処理を行い、導体部31の表面全体に微細な凹凸を形成した後、エポキシ等の絶縁樹脂材料からなる層間絶縁層41を形成する。さらに、レーザ加工によるビア孔42の形成、無電解銅めっきによるシード層13の形成を行った後、上述した諸工程を繰り返すことにより2層めの配線45やビア導体46等を形成する(図9参照)。さらに、3層め以降の配線について同様の工程を実施することにより、本実施形態の配線基板11が完成する。
以下、本実施形態について行った実施例1,2について説明する。
[実施例1]
実施例1では、上記の手順にてレジスト形成工程を行った後、処理時間をいくつか設定してプラズマ処理を行い(0分(即ちプラズマ処理なし)、1分、5分、10分)、さらに電解銅めっきによる導体部形成工程を行ってから、めっきレジスト層21を剥離した。その後、導体部31のSEM写真を撮影して外観を確認し、比較を行った(図10を参照)。
その結果、プラズマ5分処理区及びプラズマ10分処理区では、導体部31において基材12側の底部を含む位置にテーパ状の部分が発生し、裾野部32が形成されることが確認された(図10中の白抜き矢印を参照)。また、プラズマ5分処理区とプラズマ10分処理区とを比較すると、時間の長い試験区のほうが裾野部32が大きくなることがわかった。これに対して、プラズマ3分処理区ではテーパ状の部分が発生せず、裾野部32が形成されなかった。また、プラズマ無処理区については裾野部32の形成に至らないばかりか、密着性が悪い箇所が部分的に発生していることが確認された。
[実施例2]
実施例2では、上記の手順にてレジスト形成工程、プラズマ処理工程(処理時間10分)、電解銅めっきによる導体部形成工程、レジスト剥離工程を順次行うとともに、工程終了ごとにめっきレジスト層21や導体部31の断面のSEM写真を撮影して外観を確認した(図11を参照)。
その結果、レジスト形成工程後の時点で、めっきレジスト層21の下部に裾引き部23が発生することが確認された。そして、プラズマ処理工程後においては、裾引き部23がなくなり、めっきレジスト層21にアンダーカット部25が形成されることが確認された。さらに、電解銅めっきによる導体部形成工程を行うと、アンダーカット部25の断面形状に追従した断面形状の裾野部32を有する導体部31が形成されることが確認された。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の配線基板11の製造方法では、プラズマ処理工程によりめっきレジスト層21の開口部22の最小幅W3よりも大きな幅W4を形成するアンダーカット部25が形成される。また、導体部形成工程では、めっきレジスト層21のアンダーカット部25の断面形状に追従した断面形状の裾野部32を有する導体部31が形成される。そして、このような断面形状の導体部31であれば、基材12側との接触面積も増えて安定化する。そのため、微細配線化したとき(例えばL/S=5μm/5μm以下としたとき)でも剥離の発生を回避することができる。よって、配線35,45となる導体部31の信頼性を向上させることができる。さらに、導体部分離工程において、裾野部32は、導体部31の直下に位置するシード層13をエッチング液から保護する、いわばエッチガードとして機能する。よって、導体部31における剥離の発生を未然に防ぐことができる。
(2)本実施形態のレジスト層形成工程では、基材12上に化学増幅型のポジ型の液状感光性レジスト材14を塗布してめっきレジスト層21を形成している。ゆえに、光を当てたときの化学反応が進みやすく、露光時間を短縮すること等ができることから、配線基板11を製造する際の生産性向上に寄与することができる。
(3)本実施形態では、めっきレジスト層21のアンダーカット部25を形成する壁面24が凹曲面状であることから、電解銅めっきによる導体部形成工程を行うことで、横方向に張り出した箇所の表面33が凸曲面状の裾野部32を有する導体部31を容易にかつ確実に形成することができる。なお、凹曲面状や平面状の裾野部32に比べて、凸曲面状の裾野部32は横方向に張り出した箇所の体積が大きいものとなることから、その下にあるシード層13を確実に補強することができる。
(4)本実施形態では、めっきレジスト層21の厚さ方向に沿った断面視において、アンダーカット部25を形成するめっきレジスト層21の壁面24によって画定されるめっきレジスト層21の最小幅W2が、めっきレジスト層21の最大幅W1の5/10〜8/10程度の寸法となっている。このため、所望とする形状・大きさを有する好適な裾野部32を導体部31に容易にかつ確実に形成することができる。
(5)本実施形態では、粗化処理により導体部31の表面全体に微細な凹凸を形成した後に層間絶縁層41が形成されることから、導体部31に対する層間絶縁層41の密着性が高くなり、信頼性の向上を図ることができる。また、例えば平面状の裾野部に比べて、凸曲面状の裾野部32は横方向に張り出した箇所の表面積が大きいものとなることから、当該箇所に対する層間絶縁層41の密着性を確実に高くすることができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、シード層13が無電解銅めっき層であったが、これに限定されず、銅以外の導電金属からなる無電解めっき層(例えば無電解ニッケル層など)であってもよい。言い換えると、シード層13を形成する金属材料は、導電部31を形成する金属材料と同種であってもよく、異種であってもよい。また、無電解めっき以外の手法、例えばスパッタリングやCVD等の手法により、シード層13を形成してもよい。
・上記実施形態では、電解めっき法により導体部31を形成したが、例えば、銅ペースト、銀ペースト、ニッケルペースト、タングステンペースト等といった導電ペーストを印刷して開口部22内に充填するという手法を採用してもよい。なお、この場合にはシード層13の形成を省略することができる。
・本実施形態では、めっきレジスト層21のアンダーカット部25を形成する壁面24を凹曲面状とし導体部31の裾野部32を凸曲面状としていたが、これとは逆に、アンダーカット部25を形成する壁面24を凸曲面状とし裾野部32を凹曲面状とすることもできる。
11…配線基板
12…基材
13…シード層
14…液状感光性レジスト材
21…レジスト層としてのめっきレジスト層
22…開口部
24…壁面
25…アンダーカット部
31…導体部
32…裾野部
35,45…配線
W1…レジスト層の最大幅
W2…レジスト層の最小幅
W3…(開口部の)最小幅
W4…幅

Claims (6)

  1. 基材上に液状感光性レジスト材を塗布してレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
    前記レジスト層に対する露光及び現像により、前記レジスト層における所定位置に開口部を形成するパターン形成工程と、
    前記開口部が形成された前記レジスト層に対してプラズマを処理するプラズマ処理工程と、
    プラズマ処理された前記レジスト層の前記開口部内に、配線となる導体部を形成する導体部形成工程と
    を含む配線基板の製造方法において、
    前記レジスト形成工程では、ポジ型の液状感光性レジスト材を用い、
    前記プラズマ処理工程では、前記レジスト層の厚さ方向に沿った断面視において、前記開口部の前記基材側の底部を含む位置に、当該開口部の最小幅よりも大きな幅を形成するアンダーカット部を形成するとともに、
    前記導体部形成工程では、前記レジスト層の前記アンダーカット部の断面形状に追従した断面形状の裾野部を有する前記導体部を形成する
    ことを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記レジスト層の前記アンダーカット部における壁面は凹曲面状であり、前記導体部の前記裾野部は凸曲面状であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記レジスト層の厚さ方向に沿った断面視において、前記アンダーカット部における前記レジスト層の壁面によって画定される前記レジスト層の最小幅は、前記レジスト層の最大幅の1/2以上の寸法であることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記レジスト層形成工程では、導電金属からなるシード層上に前記レジスト層を形成するとともに、
    前記導体部形成工程では、前記開口部から露出している前記シード層に対する電解銅めっきにより、前記導体部を形成し、
    前記導体部形成工程後に、前記レジスト層を剥離して、前記シード層のうち前記レジスト層の剥離により露出する部分を除去する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記レジスト層形成工程では、化学増幅型の前記ポジ型の液状感光性レジスト材を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  6. 基材上に配線となる導体部が形成された配線基板であって、
    前記導体部の厚さ方向に沿った断面視において、前記導体部は、前記基材側の底部を含む位置に、前記導体部の最小幅よりも大きな幅を有する裾野部を有し、前記裾野部が凸曲面状である
    ことを特徴とする配線基板。
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