JP2017121034A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリッジの中央にCCDが設けられている構成において、キャリッジのがたつき及び傾きを小さくすることができる画像読取装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】副走査方向に延在する2本のガイドロッドに摺動可能に支持され、筺体4aの上部に載置された原稿を読み取る読取手段40と、読取手段を副走査方向に駆動する1つの駆動手段406とを備えた画像読取装置4であって、読取手段は、2本のガイドロッドを受ける軸受部405と軸受部を付勢する付勢部407を有する。軸受部は、1つの駆動手段に固定され第1ガイドロッド46aを受ける第1軸受405aと、主走査方向に変位可能に設けられ第2ガイドロッド46bを受ける第2軸受405bと、第1軸受と第2軸受の間に介在する中央部分405cから構成され、2本のガイドロッドを主走査方向に互いに相対する方向に軸受部を介して間接的に付勢する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ又はこれらを機能的に組み合わせた複合機等の画像形成装置に搭載される画像読取装置に関する。
一般的な画像読取装置では、図8(a)に示すとおり、原稿の画像を読み取るキャリッジが軸受を介してガイドロッドに摺動可能に取り付けられ、軸受に固定されたタイミングベルトを駆動することにより、キャリッジを副走査方向に移動させつつ原稿を主走査方向に走査して画像読取装置の上部に載置された原稿の画像を読み取る構造となっている。
上記構造において、キャリッジをガイドロッドに沿って摺動させるためには、ガイドロッドと軸受の間に若干の隙間を設けることが設計上避けらない。ところが、軸受をタイミングベルトで引っ張る力の作用線はガイドロッド上にないため、キャリッジには回転モーメントが作用する。その結果、キャリッジには上述隙間の中で図8(a)に示す方向の傾き(スキュー)が生じる。このようにキャリッジが傾いたまま副走査方向に移動して原稿を読み取ると、読み取り結果にドットずれが生じるという問題があった。
この問題を解決するため、前述回転モーメントの発生を最小に抑えるべく、ガイドロッドと軸受けとタイミングベルトからなる軸受機構をキャリッジの主走査方向中央に配置するという方法が考えられる。しかしながら、画像読取装置においては、キャリッジ下面の主走査方向中央にレンズやCCD(Charge Coupled Device)が配置されているのが一般的であるところ、仮に前述軸受機構を図8(b)の点線で示す位置に設けることとすると、いきおい画像読取装置の高さが高くなってしまい、装置が大型化してしまうという別の問題が発生する。
一方、特許文献1には、図9に示すように、画像形成装置においてガイドロッド上を往復移動するキャリッジのがたつきを抑制する目的で、ガイドロッド長手方向に略L字状の弾性付勢部材を少なくとも2本有し、前記付勢部材によってキャリッジをガイドロッドに適切な弾性力で押し付ける構成が開示されている。この構成では、図9(a)に示されるインク吐出ヘッドがキャリッジの下側に設置されており、ガイドロッドをZ軸方向に付勢することにより、キャリッジがZ方向にがたつかない(X軸回りに回転しない)ようになっている。(特許文献1)
また、上記問題(副走査方向すなわちY方向に生じる回転モーメントによる、副走査方向のキャリッジの傾きの問題)とは別に、一般的な画像読取装置には、キャリッジを横から見た図11(b)に示すとおり、主走査方向と垂直の方向すなわちZ方向に生じる回転モーメントによる、主走査方向と垂直の方向のキャリッジの傾きの問題が存在する。
図11(a)に示すような一般的な画像読取装置では、図示しないモータによって軸受に固定されたタイミングベルトを駆動させ、軸受に固定されたキャリッジを副走査方向に走査させて画像を読み取る。つまり、ガイドレールとガイドロッドの2部品でキャリッジの高さ方向の位置が決まる構成が採られている。
ところが、上記構造においてこれら2部品の部品精度・組立精度によるキャリッジの高さの位置決め精度が悪いと、図11(b)に示すとおり、キャリッジに垂直の方向(Z方向)の傾きが生じる。その結果、ガイドロッドとガイドレールの接触状態が不安定になり安定した走査ができなくなり、キャリッジが傾いたことでコンタクトガラスとキャリッジ間で光路長が設計値と異なってしまい、画像品質が悪化するといった問題があった。
この問題を解決するため、走査形式で原稿の読み取りを行うために、読取光学系等を搭載したキャリッジをワイヤ駆動により左右2本ガイド上を往復移動させる画像読取装置において、キャリッジを滑らかに、騒音や振動を発生させずに移動させることを可能とし、構成が簡単な読み取り走査手段を備えた画像読取装置及び該画像読取装置を備えた画像処理装置を提供する目的で、前記ワイヤをキャリッジの重心Gに対して往復移動方向の両側に別々に固定することにより、往復移動の際にキャリッジに連結したワイヤによる駆動力の作用点を異ならせるようにするとともに、キャリッジをガイド上に支持させる支持部をキャリッジの重心に対してキャリッジの移動方向に離して配置することを特徴とする画像読取装置が提唱されている。(特許文献2)
しかしながら、特許文献1の構成では、本発明が必要とする付勢方向とは異なる方向に付勢されているため、問題の解決にはならない。すなわち、特許文献1の構成では、図9(b)に示す通り軸受をZ方向に付勢している。ところが、これとは対照的に図8に示すとおり、画像読取装置のキャリッジについて読取の際のスキュー量を小さくするためにはZ軸回りの回転モーメントによるキャリッジのがたつきを小さくしなければならず、そのためにはガイドロッドに対して、キャリッジに固定された軸受をX方向に付勢する必要がある。しかしながら、特許文献1の構成ではZ方向に付勢しているため、問題は解決しない。
また、特許文献1の構成では、軸受が1本のガイドロッドを付勢する構成となっているが、前述のとおり、画像読取装置の構成上、光電変換素子であるCCDはキャリッジの主走査方向の中央部に配置されているのが一般的であるため、装置の大型化を回避するためには、ガイドロッドはCCDが配置されたキャリッジの中央にCCDに積み上げて配置することはできない。よって、ガイドロッドは、CCDが設けられているキャリッジの中央の位置から多少なりとも離れた位置に設置せざるを得ないため、付勢部材を設置してもキャリッジの若干のがたつきおよび傾きは発生する。従って、軸受が1本のガイドロッドを付勢する特許文献1の構成では、十分な解決とはならない。
さらに、1本のガイドロッドを付勢する構成では、軸受の付勢力の調整および軸受、CCD、その他の部品の大きさ、設置位置の調整を可能にするための空間自由度(設計の自由度)が、構造上十分に確保できないという問題がある。以下その理由を説明する。
上述のとおり、ガイドロッドをCCDに積み上げて設けることが構造上許されないとしても、ガイドロッドはできる限りCCDの近くである必要がある。なぜなら、図8から把握できるとおり、軸受とガイドロッドの間の隙間から生じるキャリッジの傾きを原因とするCCDの正常位置からの変位は、CCDがガイドロッドから遠いほど大きくなってしまうからである。このため、CCDとガイドロッドの間のスペース(図10におけるCCDの左側のスペース)は、いきおい小さくならざるを得ず、空間自由度が犠牲にされ、画像読取装置の設計に大きな制約が課せられることになる。よって、1本のガイドロッドを付勢する特許文献1の構成では、空間自由度を大きくすることとキャリッジのがたつきおよび傾きを小さくすることとは両立できないという問題がある。
また、特許文献2の構成では、主走査方向においてキャリッジの中心として左右に2つのワイヤ(駆動手段)でキャリッジを駆動していると考えられる。これは、仮にワイヤ(駆動手段)が1本だとすると、キャリッジの重心である主走査方向中心に配置しなければ駆動時のモーメントによりキャリッジが大きく傾き、画像読取装置として成り立たない程度に著しく画像品質が悪くなるためである。すなわち、特許文献2の構成では、2つの駆動手段が必要であるが、これでは製造コストの増加、装置の重量化など別の問題が発生してしまう。
また、特許文献2の構成では、駆動方向すなわちキャリッジを引っ張る力がかかる方向において重心とずらした位置に支持部を配置しているため、キャリッジを駆動する際に主走査方向の回転モーメントが発生することを回避できないため、キャリッジの主走査方向の傾き、振動を改善するための解決策は明示できていない。
本発明は、上述した点に鑑み案出されたものであり、キャリッジの中央にCCDが設けられている構成においてキャリッジのがたつきおよび傾きを小さくすることができる画像読取装置およびこれを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、キャリッジの中央にCCDが設けられている構成においてキャリッジの高さ方向の位置精度を向上させることによりキャリッジの傾きを小さくすることができる画像読取装置およびこれを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
第1の構成として、本発明に係る画像読取装置は、装置本体を構成する筺体と、前記筺体内に固定され、副走査方向に延在する2本のガイドロッドと、前記2本のガイドロッドに摺動可能に支持され、前記筺体の上部に載置された原稿を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記副走査方向に駆動する1つの駆動手段とを備えた画像読取装置であって、前記2本のガイドロッドは、前記1つの駆動手段の近傍に設けられた第1ガイドロッドおよび前記第1ガイドロッドと平行に設けられた第2ガイドロッドから構成され、前記読取手段は、前記2本のガイドロッドを受ける軸受部と前記軸受部を付勢する付勢部を有し、前記軸受部は、前記1つの駆動手段に固定され前記第1ガイドロッドを受ける第1軸受と、主走査方向に変位可能に設けられ前記第2ガイドロッドを受ける第2軸受と、前記第1軸受と前記第2軸受の間に介在する中央部分から構成され、前記付勢部は、前記2本のガイドロッドを前記主走査方向に互いに相対する方向に前記軸受部を介して間接的に付勢することを特徴とする。
さらに、第2の構成として、本発明に係る画像読取装置は、装置本体を構成する筺体と、前記筺体内に固定され、副走査方向に延在する1本のガイド部材と、前記1本のガイド部材に摺動可能に支持され、前記筺体の上部に載置された原稿を読み取る読取手段と、前記読取手段を前記副走査方向に駆動する1つの駆動手段と、を備えた画像読取装置であって、前記1本のガイド部材は、前記1つの駆動手段の近傍に設けられ、前記読取手段は、前記読取手段の主走査方向における中央位置から偏した位置において前記1本のガイド部材を受ける軸受部を有し、前記読取手段の重心位置は、前記軸受部の位置にあり、かつ、前記重心位置が、前記読取手段が前記ガイド部材から受ける力の合力の作用線と略一致することを特徴とする。
この第1の構成により、キャリッジの中央にCCDが設けられている構成においてキャリッジのがたつきおよび傾きを小さくすることができる画像読取装置およびこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
さらに、この第2の構成により、キャリッジの中央にCCDが設けられている構成においてキャリッジの高さ方向の位置精度を向上させることによりキャリッジの傾きを小さくすることができる画像読取装置およびこれを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、付勢部材を用いて2つの軸受によって各々のガイドロッドを主走査方向の相対する方向に付勢しているため、ガイドロッドと軸受の間に隙間をなくすことによって、キャリッジの傾きやがたつきを小さくできる。と同時に、キャリッジにおける軸受とCCDの配置の制約が低減されるので、タイミングベルトに近い方の軸受がガイドロッドに接する位置を基準として、より精度良く主走査方向のCCDの位置決めができるようになり、主走査レジスト量(主走査方向のずれ量)を低減することができる。
さらに、本発明によれば、キャリッジの中央にCCDが設けられている構成においてキャリッジの高さ方向の位置精度を向上させることによりキャリッジの傾きを小さくすることができる。すなわち、キャリッジの重心位置は、軸受部の位置にあるので、該重心位置は、キャリッジがガイドレールから受ける力の合力の作用線と略一致している。このため、キャリッジの自重による鉛直方向下向きの力の作用線と、キャリッジがガイドレールから受ける鉛直方向下向きの力の合力の作用線が一致するため、力のモーメントが発生しないので、キャリッジの傾きを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す正面断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における装置本体と原稿搬送装置とのヒンジ結合部の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す下方断面図(a)および側方断面図(b)である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す側方断面図である。 従来技術に係る画像読取装置の概略構成を示す下方断面図(a)および側方断面図(b)である。 従来技術に係る画像形成装置の概略構成を示す斜視図(a)および側方断面図(b)である。 従来技術に係る画像読取装置の概略構成を示す側方断面図である。 従来技術に係る画像形成装置の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す側方断面図である。 従来技術に係る画像形成装置の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略を示す側方断面図と下方断面図である。図14(a)は、本実施形態の構成であり、図14(b)は、従来の構成である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略を示す側方断面図と下方断面図である。 本発明の実施の形態に係る読取手段の概略を示す側方断面図である。図16(a)は、ガイド部材の副走査方向の断面形状がマイナス形状である側方断面図であり、図16(b)および図16(c)は、ガイド部材の副走査方向の断面形状がコの字形状である側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る読取手段の概略を示す側方断面図である。図17(a)は、読取手段副走査方向から見た断面図である。図17(b)、図17(c)および 図17(d)は、各々図17(a)のA−A、B−BおよびC−Cにおける主走査方向から見た断面図である。 本発明の実施の形態に係る読取手段の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る読取手段の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る読取手段の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る読取手段の概略構成を示す側方断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、給紙部2、画像形成部3および画像読取部4を備える装置本体1Mと、装置本体1M上に配置された自動原稿搬送部(ADF)5とを備えたデジタル複合機である。画像読取部4は、画像読取装置を構成している。
図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の概略構成を示す正面断面図である。
給紙部2は、それぞれカットシート状の原稿を積層状態で収納可能な複数段の給紙カセット21A、21B、21Cを有している。各給紙カセット21A、21B、21Cには、例えば複数のシートサイズから予め選択されたシートサイズの原稿(例えば白紙)が、縦又は横の給紙方向に向けて収容されるようになっている。
給紙部2は、給紙カセット21A、21B、21Cに収納された転写紙をそれぞれの最上層側から順次ピックアップして分離給紙する給紙装置22A、22B、22Cを有している。給紙部2には、さらに、各種ローラ23等が設けられており、これらによって、各給紙装置22A、22B、22Cから給紙された転写紙を画像形成部3の所定の画像形成位置まで搬送する給紙経路24が形成されている。
画像形成部3は、露光装置31と、感光体ドラム32K、32Y、32M、32Cと、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)のトナーが充填された現像装置33K、33Y、33M、33Cとを備えている。また、画像形成部3は、一次転写部34と、二次転写部35と、定着部36とを備えている。
露光装置31は、例えば、画像読取部4で読み取った画像に基づいて各色の露光用のレーザ光Lを生成するようになっている。また、露光装置31は、レーザ光を各色の感光体ドラム32K、32Y、32M、32Cを露光して、各感光体ドラム32K、32Y、32M、32Cの表層部に読取画像に対応した各色の静電潜像を形成するようになっている。
現像装置33K、33Y、33M、33Cは、それぞれ対応する感光体ドラム32K、32Y、32M、32Cに薄層状のトナーを近接させるように供給して、静電潜像をトナーにより顕像化する現像を行うようになっている。
画像形成部3は、感光体ドラム32K、32Y、32M、32C上に現像されたトナー像を一次転写部34に一次転写し、一次転写部34に近接する二次転写部35でそのトナー像を転写紙に二次転写するようになっている。また、画像形成部3は、原稿に二次転写したトナー像を定着部36により加熱・加圧して溶融させ、転写紙にカラー画像を定着させて記録するようになっている。
画像形成部3は、給紙部2から給紙経路24を経て搬入された転写紙を二次転写部35側に搬送する搬送経路39Aを有している。この搬送経路39Aにおいては、まず、レジストローラ対37において、転写紙の搬送タイミングおよび搬送速度が調整されるようになっている。そして、転写紙は、一次転写部34および二次転写部35でのベルト速度に同期した状態で二次転写部35および定着部36を通過した後、排紙トレイ38上に排紙されるようになっている。
画像形成部3は、手差トレイ25上に載置される転写紙をレジストローラ対37よりも上流側で搬送経路39Aに給紙する手差給紙経路39Bを併有している。
二次転写部35および定着部36の下方には、それぞれ複数の搬送ローラおよび搬送ガイド等からなるスイッチバック搬送路39Cおよび反転搬送路39Dが配設されている。
スイッチバック搬送路39Cは、転写紙の両面に画像を形成する場合に、任意の一面に画像定着が済んだ原稿を一端から進入させた後に、後退(進入時とは逆方向に移動)させるスイッチバック搬送を行うようになっている。
反転搬送路39Dは、スイッチバック搬送路39Cによりスイッチバック搬送された転写紙の表裏を反転させて、レジストローラ対37に再度給紙するようになっている。
これらスイッチバック搬送路39Cおよび反転搬送路39Dにより、一面に対する画像定着処理を終えた転写紙は、その進行方向を逆向きに切り替えられた後に表裏反転されて、再び二次転写ニップに進入する。そして、転写紙は、他面にも画像の二次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ38上に排紙されるようになっている。
画像形成部3は、例えば露光ユニットと、複数の感光体ドラムと、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のトナーを用いる現像装置と、転写ベルト、二次転写部および定着部等とを備えている。この画像形成部3は、画像読取部4で読み取った読取画像又はPC等外部装置から送信される印刷データに基づき、例えば露光ユニットにより各色の感光体ドラムを露光して各感光体ドラム上に静電潜像を形成し、現像装置の各色の現像ユニットで各感光体ドラムの潜像上にトナーを供給して現像する。また、画像形成部3は、各色の感光体ドラム上のトナー像を転写ベルトに一次転写し、二次転写部で記録紙上に重ねて二次転写した後、定着部により記録紙上のトナー像を加熱および加圧して定着させ、カラー画像を形成することができるようになっている。
ADF5は、自動搬送中に原稿の画像を読み取るDFスキャナモード(搬送原稿読取りモード)と、平坦なコンタクトガラス上に載置された原稿の画像を読み取るフラットベッドスキャナモード(載置原稿読取りモード)とに切替え可能に構成されている。
フラットベッドスキャナモードにおいて、画像読取部4は、フラットベッドコンタクトガラス41上に載置された原稿(例えば原稿、厚紙、本等)の画像面に光を照射して、その画像面からの反射光を画像信号に変換することにより原稿の画像を読み取ることができる。
また、DFスキャナモードにおいて、ADF5は、シート載置台である原稿トレイ51上に積載された原稿束から原稿を1枚ずつ分離して、原稿トレイ51の一端に設けられた第1給紙口55aから原稿を搬入し、第1搬送経路56に沿って搬送する。そして、その搬送中、原稿が、その搬送方向の上流側部分から順次部分的に画像読取部4の上面側のDFコンタクトガラス42に対面するようになっている。すなわち、画像読取部4は、ADF5により搬送される原稿の画像を画像読取部4のDFコンタクトガラス42上で順次読取りすることにより、DFスキャナの機能を発揮できるようになっている。
図3に示すように、ADF5は、装置本体1Mの上面側の後部(背面側の部分)にヒンジ等の開閉機構を介して取り付けられている。そして、ADF5は、装置本体1Mに対してフラットベッドコンタクトガラス41上を開放する開位置と、フラットベッドコンタクトガラス41上の原稿を押付け可能な閉位置とを採り得るようになっている。
画像読取部4は、画像形成装置1の装置本体1Mの上部に位置している。画像読取部4は、原稿シートSの搬送経路に位置するDFコンタクトガラス42と、原稿シートSが載置可能なフラットベッドコンタクトガラス41と、原稿シートSの一辺の突当ておよび位置決めが可能な突当部材43aとを有している。また、装置本体1Mは、上部前面側に操作部150を設置している。
操作部150は、スタートボタン151およびタッチパネル152等を有しており、スタートボタン151が押下されると、画像形成装置1に対して印刷またはデータ送信の開始を要求するようになっている。
ADF(自動原稿搬送部)5は、画像形成装置1の装置本体1Mの上部にヒンジ機構1hを介して開閉動作可能に連結され、下面に原稿押え43bが装着されている。ADF5は、画像読取部4におけるDFコンタクトガラス42およびフラットベッドコンタクトガラス41を露出させる開放位置と、DFコンタクトガラス42およびフラットベッドコンタクトガラス41を覆う閉止位置との間で回動操作されるようになっている。
次に、図4以下を参照して、画像読取装置4の構成を説明する。図4(a)は、画像読取装置4の下方断面図であり、図4(b)は、図4(a)の画像読取装置のA−A'側方断面図である。下方から見た断面図を下方断面図、側方から見た断面図を側方断面図とする。
図4に示すとおり、画像読取装置4は、装置本体を構成する筺体4aと、筺体4aに固定され、原稿を走査する主走査方向と直交する副走査方向に延在する2本のガイドロッド46a、46bと、2本のガイドロッド46a、46bに摺動可能に支持され、筺体4aの上部に載置された原稿を読み取るキャリッジ40(読取手段)と、キャリッジ40を2本のガイドロッド46a、46bに沿って摺動させる1つのタイミングベルト406(駆動手段)とを備えている。
2本のガイドロッド46a、46bは、タイミングベルト406の近傍に設けられた第1ガイドロッド46aおよび第1ガイドロッド46aと平行に設けられた第2ガイドロッド46bから構成されている。
キャリッジ40は、2本のガイドロッド46a、46bを受ける軸受部405と、軸受部405を付勢するコイルばね407(付勢部)を有している。
軸受部405は、タイミングベルト406に固定され第1ガイドロッド46aを受ける第1軸受405aと、主走査方向に変位可能に設けられ第2ガイドロッド46bを受ける第2軸受405bと、第1軸受405aと第2軸受405bの間に介在する中央部分405cから構成されている。
第1軸受405aは、中央部分405cと一体に形成され、中央部分405cと第2軸受405bは、連結ばね405dにより互いに主走査方向に並んで連結されている。このため、第2軸受405bは、連結ばね405dが伸縮することにより、2本のガイドロッド46a、46bの長手方向と直交する主走査方向に変位可能になっている。この場合、連結ばね405dは、第2軸受405bが比較的小さい力で主走査方向に変位可能となる程度の弱いばねである。
本実施の形態においては、上記のとおり中央部分405cと第2軸受405bとの連結方法として連結ばね405dを示したが、該連結方法は連結ばね405dに限定されず、第2軸受405bが主走査方向に変位可能に構成されていれば、どのような構成であっても構わない。例えば、中央部分405cと第2軸受405bを互いに主走査方向にスライド可能な機構によって連結してもよい。
軸受部405は、キャリッジ40の下部に設けられ、第1軸受405aと第2軸受405bの間に介在する中央部分405cを有しており、そこにはキャリッジ40を構成する他の部品を設置するスペースが確保されている。本実施例においては中央部分405cにCCD408が設置されているが、中央部405cには、さらに、CCD408に加えてレンズなど他の部品を設置してもよい。
また、第1軸受405aと第2軸受405bのうち少なくともいずれか一方は、自身が受ける第1ガイドロッド46aまたは第2ガイドロッド46bとの接触面が副走査方向から見てL字形を形成している。本実施形態では、第1軸受405aがL字形を形成している例を示している。
軸受におけるガイドロッドとの接触面が、L字形のように直行していないと、主走査方向の付勢力に対して力が分解してしまい主走査方向の付勢力が小さくなってしまう。しかし、L字形の形状であれば、主走査方向と副走査方向に延在する部分を有するため、主走査方向に付勢する効果を最大にすることができる。
付勢部を構成するコイルばね407は、以下に説明する仕組みにより、2本のガイドロッド46a、46bを主走査方向に互いに相対する方向に軸受部405を介して間接的に付勢するようになっている。結果として、第1軸受405aと第2軸受405bが、それぞれ第1ガイドロッド46aと第2ガイドロッド46bを主走査方向に押し付けるため、第1軸受405aと第1ガイドロッド46aとの間および第2軸受405bと第2ガイドロッド46bとの間には、図8(b)に示すような隙間が発生することはない。
コイルばね407は、その一端が、第2軸受405bから見て第1軸受405aと反対側の位置においてキャリッジ40に固定され、他端が第2軸受405bに接続されている。このとき、コイルばね407は自然長より短い長さに圧縮されて収容されている。したがって、コイルばね407は、第2軸受405bから第1軸受405aに向かう方向に、第2軸受405bを付勢する。そして、コイルばね407に付勢される第2軸受405bは、第2軸受405bから第1軸受405aに向かう方向に、第2ガイドロッド46bを付勢する。
一方、第1軸受405a、中央部分405c、ばね405dおよび第2軸受405bからなる系により構成される軸受け部405は、主走査方向における外力のつり合いのために、コイルばね407による付勢力と等しい逆方向の力をタイミングベルト406から受けている。したがって、タイミングベルト406に固定されている第1軸受405aは、第1軸受405aから第2軸受405bに向かう方向に、タイミングベルト406からコイルばね407が第2軸受405bを付勢する付勢力と等しい力を受ける。
すなわち、タイミングベルト406は、第1軸受から第2軸受に向かう方向に、第1軸受405aを付勢する。そして、タイミングベルト406から付勢された第1軸受405aは、第1軸受から第2軸受に向かう方向に、第1ガイドロッド46aを付勢する。
このように、コイルばね407(付勢部)は、2本のガイドロッド46a、46bを主走査方向に互いに相対する方向に、軸受部405を介して間接的に付勢している。
本実施の形態では、上述のとおり、コイルばね407が、2本のガイドロッド46a、46bを外側から付勢する構成となっている。ここで「外側」とは、図4における第1ガイドロッド46aと第2ガイドロッド46bによって仕切られる領域の外側という意味である。
なお、本実施の形態では付勢部にはコイルばね407を用いているが、付勢部としては、コイルばね407に限らず、2本のガイドロッド46a、46bを主走査方向に互いに相対する方向に軸受部405を介して間接的に付勢することが出来るものであればどのようなものであっても構わない。
上記の構成において、タイミングベルト406に固定される第1軸受405aは、キャリッジ40が2本のガイドロッド46a、46bに沿って摺動する過程で変形しない程度の硬度を有している。以下その理由を説明する。
タイミングベルト406がキャリッジ40を副走査方向に駆動する際にキャリッジ40が回転することにより力のモーメントが発生するのは前述のとおりである。よって、かかる状態の中でキャリッジ40を2本のガイドロッド46a、46bに沿って副走査方向に直線的に往復運動する際には、キャリッジ40は、当該2本のガイドロッド46a、46bからその力のモーメントに抗する反力を受けることになる。
本実施の形態の構成においては、キャリッジ40はタイミングベルト406によりその一端が引っ張られて回転するので、キャリッジ40の回転の中心点は、キャリッジ40とタイミングベルト406との接点から最も遠い部分、すなわち、図4(a)ではキャリッジ40の右端である。力のモーメントとは作用点に作用する力の大きさと回転の中心点から作用点までの距離の積であるから、キャリッジ40の各部分に働く力のモーメントは、キャリッジ40の回転の中心すなわち、図4(a)におけるキャリッジ40の右端から遠いほど大きくなる。
よって、かかるキャリッジ40に働く力のモーメントに抗してキャリッジ40を2本のガイドロッド4a、46bに沿って摺動させる際には、キャリッジ40の右端からより遠い方の第1軸受405aが第1ガイドロッド46aから受ける反力の方がキャリッジ40の右端からより近い方の第2軸受405bが第2ガイドロッド46bから受ける反力より大きくなる。これが、第1軸受405aに高い硬度が要求される理由である。
なお、図5に示すとおり、第2軸受405bは、板バネなどの弾性部材で構成され、第2軸受け405bが付勢部を兼ねるようにしてもよい。
以上は2本のガイドロッド46a、46bを外側から付勢する構成を説明したが、付勢部は、2本のガイドロッド46a、46bを軸受部405を介して内側から付勢する構成としてもかまわない。ここで「内側」とは、図4における第1ガイドロッド46aと第2ガイドロッド46bによって仕切られる領域の内側という意味である。
具体的には、図6に示すとおり、読取手段40は、図4におけるコイルばね407を設けず、中央部405cと第2軸受405bの間に連結ばね405dに代えてコイルばね409を設ける構成としてもよい。この場合、コイルイばね409は自然長より圧縮された状態で中央部405cと第2軸受405bとの間に押し込められて収容されている。この場合、コイルばね409は、付勢部を構成する。
コイルばね409は、第1軸受405aから第2軸受405bに向かう方向に、第2軸受405bを付勢する。そして、コイルばね409から付勢される第2軸受405bは、第1軸受405aから第2軸受405に向かう方向に、第2ガイドロッド46bを付勢する。
一方、コイルばね409は、第2軸受405bから第1軸受405aに向かう方向に、中央部405cを付勢する。そして、中央部405cと一体に構成されている第1軸受405aは、第2軸受405bから第1軸受405aに向かう方向に、第1ガイドロッド46aを付勢する。
このように、コイルばね409(付勢部)は、2本のガイドロッド46a、46bを主走査方向に互いに相対する方向に、軸受部405を介して間接的に付勢している。
さらに、本実施形態においては、図7に示すとおり、第1軸受405aおよび第2軸受405bが受ける主走査方向の付勢力の作用線は、副走査方向から見て第1軸受405aと第1ガイドロッド46aとの接点および第2軸受405bと第2のガイドロッド46bとの接点を通過するようになっている。
以上のとおり、本実施の形態に係る画像読取得装置4は、装置本体を構成する筺体4aと、筺体4a内に固定され、副走査方向に延在する2本のガイドロッド46a、46bと、2本のガイドロッド46a、46bに摺動可能に支持され、筺体4aの上部に載置された原稿を読み取るキャリッジ40と、キャリッジ40を副走査方向に駆動する1つのタイミングベルト406とを備えた画像読取装置4であって、2本のガイドロッド46a、46bは、1つのタイミングベルト406の近傍に設けられた第1ガイドロッド46aおよび第1ガイドロッド46aと平行に設けられた第2ガイドロッド46bから構成され、キャリッジ40は、2本のガイドロッド46a、46bを受ける軸受部405と軸受部405を付勢するコイルばね407を有し、軸受部405は、1つの駆動手段406に固定され前記第1ガイドロッド46aを受ける第1軸受405aと、主走査方向に変位可能に設けられ第2ガイドロッド46bを受ける第2軸受405bと、第1軸受405aと第2軸受405bの間に介在する中央部分405cから構成され、コイルばね407は、2本のガイドロッド46a、46bを主走査方向に互いに相対する方向に軸受部405を介して間接的に付勢する。
この構成により、キャリッジ40の軸受部405は、筺体4aに固定された2本のガイドロッド46a、46bを互いに相対する方向に付勢するようになっており、また、軸受部405を構成する中央部分405cにはCCD408などの部品を設置できるようになっているので、キャリッジ40の中央にCCD408が設けられている構成においてキャリッジ40のがたつきおよび傾きを小さくすることができる。
また、画像読取得装置4は、第1軸受405aが、キャリッジ40が2本のガイドロッド46a、46bに沿って摺動する過程で変形しない程度の硬度を有してもよい。
この構成により、タイミングベルト406の近傍に設けられた第1のガイドロッド46aを受けるために大きな力を受ける第1軸受405aに、その大きな力に耐えられる硬度を確保することができる。
また、画像読取得装置4は、中央部分405cにCCD408が設置される構成としてもよい。
この構成により、従来の軸受部材とCCD、レンズ等が各々を保持する別のブラケットに別々に取り付けられていた構成と比べて、部品点数を減らすことができ、また、かかる多くの部品の積み上げによる組立て精度の悪化を防止することができる。
また、画像読取得装置4は、コイルばね407(付勢部)が、2本のガイドロッド46a、46bを軸受部405を介して外側から付勢する構成としてもよい。
この構成により、キャリッジ40の軸受部405は、筺体4aに固定された2本のガイドロッド46a、46bを互いに相対する方向に付勢するようになっているので、キャリッジ40のがたつきおよび傾きを小さくすることができる。
また、画像読取得装置4は、コイルばね409(付勢部)が、2本のガイドロッド46a、46bを軸受部405を介して内側から付勢する構成としてもよい。
この構成により、2本のガイドロッド46a、46bを外側からのみならず内側から付勢してもよいので、キャリッジ40のがたつきおよび回転を小さくしつつ、設計の自由度を担保することができる。
また、画像読取得装置4は、第2軸受405bが、板バネなどの弾性部材で構成され、第2軸受け405bが付勢部を兼ねる構成としてもよい。
この構成により、コイルばね407を設ける必要がなくなるため、部品点数を減らすことができ、画像読取装置4の組み立てを容易にすることができる。
また、画像読取得装置4は、第1軸受405aと第2軸受405bのうち少なくともいずれか一方は、自身が受ける第1ガイドロッド46aまたは第2ガイドロッド46bとの接触面が副走査方向から見てL字形を形成している構成としてもよい。
この構成により、主走査方向に付勢する効果を最大にすることができる。すなわち、軸受におけるガイドロッドとの接触面が、L字形のように直行していないと、主走査方向の付勢力に対して力が分解してしまい主走査方向の付勢力が小さくなってしまうが、L字形の形状であれば、主走査方向と副走査方向に延在する部分を有するため、主走査方向に付勢する効果を最大にすることができる。
また、画像読取得装置4は、第1軸受405aおよび第2軸受405bが受ける主走査方向の付勢力の作用線は、副走査方向から見て第1軸受405aと第1ガイドロッド46aとの接点および第2軸受405bと第2のガイドロッド46bとの接点を通過する構成としてもよい。
この構成により、軸受がガイドロッドに作用する作用点(軸受とガイドロッドの接点)が、軸受に主走査方向に作用する付勢力の作用線上にあるので、主走査方向の付勢力の大きさを最大にすることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。第1の実施形態で説明した部分は適宜省略する。
次に、図12以下を参照して、第2の実施形態に係る画像読取装置4の構成を説明する。
図12は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置4の概略構成を示す側方断面図であり、副走査方向の一端から見た側方断面図である。図12に示すとおり、画像読取装置4は、装置本体を構成する筺体4aと、筺体4aに固定され、原稿を走査する主走査方向と直交する副走査方向に延在する1本のガイドレール47(ガイド部材)と、該1本のガイドレール47に摺動可能に支持され、筺体4aの上部に載置された原稿を読み取るキャリッジ40(読取手段)と、キャリッジ40を該1本のガイドレール47に沿って摺動させる1つのタイミングベルト406(駆動手段)とを備えている。
ガイドレール47は、タイミングベルト406の近傍に設けられており、キャリッジ40は、キャリッジ40の主走査方向における中央位置から偏した位置においてガイドレール47を受ける軸受部405を有している。
ここで、キャリッジ40の重心位置は、軸受部405の位置にあり、かつ、該重心位置は、キャリッジ40がガイドレール47から受ける力の合力の作用線と略一致している。
ガイドレール47は、キャリッジ40に設けられた軸受け部405と当接し、キャリッジ40の重量を支える第1キャリッジ支持部47aと第2キャリッジ支持部47bを備える。
第1のキャリッジ支持部47aは、軸受部405と当接する位置である支点1において、軸受部405を介してキャリッジ40の重量を支えている。同様に、第2のキャリッジ支持部47bは、軸受部405と当接する位置である支点2において、軸受部405を介してキャリッジ40の重量を支えている。
したがって、上記構成においては、ガイドレール47がキャリッジ40から受ける力の合力は、ガイドレール47が支点1においてキャリッジ40から受ける力とガイドレール47が支点2においてキャリッジ40から受ける力との合力である。
そして、前述のとおり、キャリッジ40の重心位置は、軸受部405の位置にあるので、該重心位置は、ガイドレール47がキャリッジ40から受ける力の合力の作用線と略一致している。
なお、キャリッジ40においては、前述のとおり、キャリッジ40の主走査方向における中央位置から偏した位置においてガイドレール47を受ける軸受部405を有しているため、すなわち軸受部405が該中央位置を避けているので、キャリッジ40の該中央位置には、CCD、レンズ等の軸受部405以外の部品を配置するスペースが残るようになっている。図12においては、キャリッジ40の中央位置にCCD408が配置されている。
以上説明した構成により、本実施形態に係る画像読取装置4は、キャリッジ40の傾きを抑制することができるとともに、ガイド部材が一本である構成としたことにより、以下の効果を奏する。
(1)組付け効率向上:ガイド部材2本(ガイドロッド・スライドレール)で高さ方向の位置を決めている構成と比較し、本実施形態ではガイドレール1本のみであるため、ガイド部材一本分の組み付け工数を削減できる。
(2)キャリッジの高さ方向の位置精度向上(コンタクトガラスからの距離の誤差の改善・キャリッジの傾き量改善):ガイド部材が2本(例えば、ガイドロッドとスライドレールの2本)である構成では、図13(a)に示すとおり、1本目のガイド部材における位置決め誤差と2本目のガイド部材における位置決め誤差が重複して発生するが、ガイド部材が1本(例えばガイドレール1本のみ)である構成では、図13(b)に示すとおり、1本目のガイド部材における位置決め誤差のみが誤差となるので、2本目のガイド部材における位置決め誤差が発生しない分、ガイド部材の高さ方向の寸法誤差の分位置精度が良くなる。
(3)コスト低減:ガイド部材一本分の材料費、加工費を削減できる。
(4)設計自由度の向上:ガイド部材が2本(例えば、ガイドレールとスライドレールの2本)である構成と比較すると、ガイド部材(スライドレール)1本分のスペースが空き、レイアウトの自由度が向上する。
図14は、本実施の形態に係る画像読取装置4の概略を示す側方断面図と下方断面図である。図14(a)は、本実施形態の構成であり、図14(b)は、従来の構成である。図14(a)に示すとおり、タイミングベルト406がキャリッジ40を駆動する力の合力の作用線は、主走査方向でキャリッジ40の重心位置と略一致している。
この構成により、キャリッジ40の副走査方向の傾きを抑制することが可能である。
すなわち、図14(a)に示すとおり、タイミングベルト406がキャリッジ40を駆動する力の合力の作用線がキャリッジ40の重心位置と略一致するため、走査する際に軸受部405に軸受まわりの回転モーメントが発生しないので、キャリッジ40は副走査方向に傾かない。
仮に、上記構成とは異なり、図14(b)に示すとおりタイミングベルト406がキャリッジ40を駆動する力の合力の作用線がキャリッジ40の重心位置と略一致しない構成であった場合には、走査する際に軸受部405に軸受まわりに回転モーメントが発生してしまい、キャリッジ40が副走査方向に傾いてしまう。
かかるキャリッジ40の副走査方向の傾きを抑制するためには、軸受部405に壁面を設け、回転しようとするキャリッジ40の軸受部405をガイドレール47の壁面で両側から押さえる構成とせざるを得ない。ところが、このような(ガイドレール47を壁面で両側から押さえる)構成にすると、キャリッジ40を主走査方向に走査する際にキャリッジ40の軸受部405とガイドレール47の壁面が互いに衝突し合うこととなり、これにより振動が発生し、画像品質に悪影響を与える。
図14(a)に示すとおり、タイミングベルト406がキャリッジ40を駆動する力の合力の作用線がキャリッジ40の重心位置と略一致する構成とすれば、このような問題は発生しない。
図15は、本実施の形態に係る画像読取装置4の概略を示す側方断面図と下方断面図である。側方断面図としては、副走査方向の一端から見た側方断面図が下方断面図の上に、主走査方向の一端から見た側方断面図が下方断面図の右に示されている。
図15に示すとおり、タイミングベルト406はループ状のベルトであり、かつ、タイミングベルト406の幅方向と主走査方向が一致する向きにタイミングベルト406をはいまわした構成としている。
この構成により、図12に示すようにタイミングベルト406を軸受部405の外側面に配置する構成に比べて、タイミングベルト406と軸受部405との接触が安定するため、キャリッジ40の傾き・振動が少なく、より安定したキャリッジ40の走行を実現しつつ、省スペース化を図ることができる。
さらに、この構成を実現すると、必然的に、図15に示されるようにガイドレール47の主走査方向(水平方向)の幅がタイミングベルト406のベルト幅を収容できる程度に広くなる。このため、支点1と支点2の間隔がより広くなることとなり、ガイドレール47が軸受部405を介してキャリッジ40を支持する支持機構の安定性が高まるという効果も生じる。
図16は、本実施の形態に係る画像読取装置4の概略を示す側方断面図である。図16(a)は、ガイドレール47の副走査方向の断面形状がマイナス形状である側方断面図であり、図16(b)および図16(c)は、ガイドレール47の副走査方向の断面形状がコの字形状である側方断面図である。
前述のとおり、タイミングベルト406による「駆動力の合力の作用線」がキャリッジ40(読取手段)の重心位置と一致しているため、理論上ではキャリッジ40に回転モーメントは発生しないので、キャリッジ40の軸受部405をガイドするための壁面をガイドレール47に設ける必要はない。これは、かかる設計上の制約(キャリッジ40の軸受部405をガイドするための壁面をガイドレール47に設ける必要があるという制約)がない分、ガイドレールの設計の自由度が高まることを意味する。
図16は、かかる設計の自由度を活かして、ガイドレール47の形状に工夫を凝らした例である。例えば、ガイドレール47の副走査方向の断面形状は、コの字形状もしくはマイナス形状とすることができるため、以下のようなメリットがある。
例えば、図16(a)に示すとおり、ガイドレール47の副走査方向断面形状をマイナス字形状として、マイナス形状の板状のガイドレール47に軸受部405を載置する構成にすることができる。これにより、ガイドレール47の形状を単純化することができるので、ガイドレール47の部品コストをさらに抑えることができる。
例えば、図16(b)に示すとおり、ガイドレール47の副走査方向断面形状を下向きコの字形状とすれば、高さ方向の位置決め基準を、下方に突き出たコの字先端2部分とすることができる。この場合は、図16(a)に示すマイナス形状にしてガイドレール47下面全体を高さ方向の位置決め基準とする構成に比べ、より少ない面積を基準として位置決めすることが可能になるため、位置決め精度を向上させることができる。
さらに、例えば、図16(c)に示すとおり、ガイドレール47の副走査方向断面形状を上向きコの字形状とすれば、走査中のキャリッジ40の傾きを防ぐために、キャリッジ走査の際のガイドの効果が付加されることになる。また、ガイドレール47の副走査方向断面形状をかかる上向きコの字形状にすることでタイミングベルト406をコの字の左右の壁面内に収納することができ、省スペース化を図ることもできる。
また、キャリッジ40に備えられた軸受部405の副走査方向の断面形状がコの字形状であってもよい。
この構成により、コの字の先端部分でキャリッジを支持し、かつ高さ方向の位置決めをしやすくでき、また、キャリッジ40およびガイドレール47をコの字壁面内に収納することで省スペース化できる。さらに、コの字の壁面でキャリッジ40のガイドをすることができる。
図17(a)は、キャリッジ40の副走査方向から見た断面図である。図17(b)、図17(c)および 図17(d)は、各々図17(a)のA−A、B−BおよびC−Cにおける主走査方向から見た断面図である。
図17(c)に示すとおり、軸受部405は、副走査方向に互いに離隔し、軸受部405の各端部を含む第1ガイド当接部405eと第2ガイド当接部405fにおいてガイドレール47と当接している。
この構成により、キャリッジ40に固定された軸受部405は、第1ガイド当接部405eと第2ガイド当接部405fの2か所においてガイドレール47と当接することで、キャリッジ40の走査時に慣性力等でキャリッジ40が副走査方向に傾くようなモーメントがかかった際に踏ん張ることができ、キャリッジ40が傾きにくくなる。
さらに、図17(b)に示すとおり、軸受部405とタイミングベルト406を互いに固定する位置であるのベルト固定位置は、副走査方向におけるキャリッジ40の重心位置と略一致する構成となっている。
この構成により、副走査方向においてキャリッジ40の自重によるモーメントの発生を防ぐことができ、このため振動や傾きを抑制することができる。
図18は、本実施の形態に係るキャリッジ40の概略構成を示す側方断面図である。
ガイドレール47の軸受部405との接触部分形状は、図18(a)に示すとおり、平面であってもよく、図18(b)に示すとおり、丸みを帯びた形状であってもよく、または、その組み合わせである構成としてもよい。
図18(a)に示すとおり、ガイドレール47の軸受部405との接触部分形状が平面である場合は、接触面積が大きいためキャリッジ40の繰り返し走査による削れに強く、部品消耗を抑えることができるというメリットがある。
図18(b)に示すとおり、ガイドレール47の軸受部405と接触部分形状が丸みを帯びた形状である場合は、接触部分が実質的に点になるため、高さ方向の精度を高めることができるというメリットがある。さらに、ガイドレール47が金属製の場合、耐摩耗性が高く削れに強いというメリットがある。
図19は、本実施の形態に係るキャリッジ40の概略構成を示す側方断面図である。
図19に示すとおり、キャリッジ40は、1本のガイドレール47を受ける軸受部405と該軸受部405を付勢するコイルばね407(付勢部)を有し、軸受部405は、タイミングベルト406に固定された状態でガイドレール47を受ける第1軸受405aと、主走査方向に変位可能に設けられた状態でガイドレール47を受ける第2軸受405bから構成され、コイルばね407は、ガイドレール47を主走査方向に互いに相対する方向に軸受部405を介して間接的に付勢する構成となっている。
この構成は、キャリッジ40走査の際におけるガイドレール47によるガイドの効果を強化したものである。その理由を説明するに、コイルばね407を含まず軸受部405が1部品から成る構成では、ガイドレール47と軸受部405の壁面間に隙間(ガタ)ができることが避けられない。しかし、図19に示すとおり、コイルばね407(付勢部)を含み軸受部405が第1軸受405aと第2軸受405bの2部品から成る構成では、ガイドレール47と軸受部405との間の隙間(ガタ)をなくすことができるため、その分キャリッジ40が安定し、スキュー量を減らすことができ、画像品質がより向上する。
なお、第1軸受405aは、キャリッジ40がガイドレール47に沿って摺動する過程で変形しない程度の硬度を有している。以下その理由を説明する。
タイミングベルト406がキャリッジ40を副走査方向に駆動する際にキャリッジ40が回転することにより力のモーメントが発生するのは前述のとおりである。よって、かかる状態の中でキャリッジ40を1本のガイドレール47に沿って副走査方向に直線的に往復運動する際には、キャリッジ40は、当該1本のガイドレール47からその力のモーメントに抗する反力を受けることになる。
本実施の形態の構成においては、キャリッジ40はタイミングベルト406によりその一端が引っ張られて回転するので、キャリッジ40の回転の中心点は、キャリッジ40とタイミングベルト406との接点から最も遠い部分、すなわち、図19ではキャリッジ40の右端である。力のモーメントとは作用点に作用する力の大きさと回転の中心点から作用点までの距離の積であるから、キャリッジ40の各部分に働く力のモーメントは、キャリッジ40の回転の中心すなわち、図19におけるキャリッジ40の右端から遠いほど大きくなる。
よって、かかるキャリッジ40に働く力のモーメントに抗してキャリッジ40を1本のガイドレール47に沿って摺動させる際には、キャリッジ40の右端からより遠い方の第1軸受405aがキャリッジ40の右端からより近い方の第2軸受405bがガイドレール47から受ける反力より大きくなる。これが、第1軸受405aに高い硬度が要求される理由である。
図20は、本実施の形態に係るキャリッジ40の副走査方向の一端から見た側方断面図であり、キャリッジ40の概略構成を示す。図20に示すとおり、付勢部409が第2軸受405bを介してガイドレール47を外側から付勢する構成となっている。
この構成により、走査時におけるキャリッジ40のブレを抑制し、キャリッジ40をガイドレール47に沿って直線的に往復運動させることができる。
図20に示すとおり、コイルばね409が、第2軸受405bから見て第1軸受405aの反対側に設けられ、第2軸受405bを第1軸受405aに向かう方向に付勢する構成となっている。
この構成により、図19に示す構成よりも第1軸受405a、第2軸受405bおよびガイドレール47の設計の自由度が高くなる。
さらに、ここで第2軸受405bは、付勢部を兼ねる構成としてもよい。例えば、第2軸受405bは、ガイドレール47を付勢する板バネなどの弾性部材で構成され、第2軸受405bが付勢部を兼ねるようにしてもよい。
この構成により、コイルばね409を設ける必要がなくなるため、図20に示す構成よりも第1軸受405a、第2軸受405bおよびガイドレール47の設計の自由度が高くなる。
また、第1軸受405aと第2軸受405bのうち少なくともいずれか一方は、ガイドレール47との接触面が前記副走査方向から見てL字形を形成している構成としてもよい。図20では、第1軸受405aとガイドレール47との接触面が副走査方向から見てL字形を形成しているが、第2軸受405bとガイドレール47との接触面が副走査方向から見てL字形を形成している構成としてもよく、また、第1軸受405aと第2軸受405bがともにガイドレール47との接触面が副走査方向から見てL字形を形成している構成としてもよい。
L字形の形状を有する接触面は、主走査方向と副走査方向に延在する部分を有するため、主走査方向に付勢する効果を最大にすることができる。L字形のように直交していないと主走査方向の付勢力に対して力が分解してしまい主走査方向の付勢力が小さくなってしまうからである。
なお、ガイドレール47は金属部品であり、軸受部405は樹脂部品である構成であってもよい。
この構成により、軸受部405が含まれるキャリッジ40をなるべく軽くすることで慣性力等をなるべく小さくし、キャリッジ40の振動等を小さくできる。さらに、ガイドレール47の疲労強度を高くできるためキャリッジ40の繰り返し走査による撓み量を少なくし、部品としての耐久性を向上させることができる。
ここで、軸受部405は金属製であり、ガイドレール47は樹脂と金属との組み合わせであり、かつ、ガイドレール47との接触部が樹脂製である構成としてもよい。
この構成により、キャリッジ40をなるべく軽くすることで慣性力等をなるべく小さくし、振動等を小さくできる。さらに、ガイドレール47の疲労強度を高くし、かつ、軸受部405の摩擦を小さくすることでキャリッジ40の繰り返し走査による撓み量を少なくするとともに摺動負荷を低減できるためキャリッジ40の振動を抑制することができる。
また、軸受部405およびガイドレール47は共に金属部品であり、かつ、軸受部405とガイドレール47との接触部に対して、該金属部品より摩擦係数の低い薄膜状のシート部材を軸受部405およびガイドレール47の少なくとも一方に貼りつける構成としてもよい。
この構成により、疲労強度を高くできるためキャリッジ40の繰り返し走査による撓み量が少なく、かつ、摺動面の材料を金属より摩擦係数の低い材料にすることで摺動負荷を低減し、キャリッジ40の振動が抑制できる。
なお、キャリッジ40の筺体を構成するハウジング410は、単一の材料で構成され、かつ、ハウジング410の厚さが、ハウジング410の主走査方向中央部からハウジング410の主走査重心の位置に向かう方向に厚くなっている構成としてもよい。
この構成により、キャリッジ40の重心位置をキャリッジ40の中央部分に配置されるCCD408、レンズ等の部品の略中央位置と異なる位置にすることで画像読取装置4の高さを高くすることなく1本のガイドレール47でキャリッジ40を支持するため、重心の位置を中心からずらす必要がある。そのために、キャリッジ40のハウジング410の厚さを、ハウジング410の主走査方向中央部からハウジング410の主走査方向の重心の位置に向かう方向に厚くする。この構成は、同一材料のため組立性・コスト等が良い。
また、図21に示すとおり、キャリッジ40の筺体を構成するハウジング410は、複数の材料で構成され、かつ、ハウジング410の主走査重心の位置からより近いキャリッジ40の一端部までの部分のうち一部または全体を構成する材料の比重が、重心位置からより遠いキャリッジ40の他端部までの部分に用いられている材料の比重よりも大きい構成としてもよい。
前述のとおり、キャリッジ40(読取手段)の走査時における傾きを抑制するためにキャリッジ40の重心位置は軸受部405の位置と一致する必要がある。一方、キャリッジ40の主走査方向中央部にはCCD,レンズ等の部品が配置されている。よって、画像読取装置4の高さが高くなること(装置の大型化)を回避すべく軸受部405の位置をCCD,レンズ等の位置すなわちキャリッジ40の略中央位置とは異なる位置にすることを可能にするためには、キャリッジ40の重心位置をキャリッジ40の中央部分からずらす必要がある。そのためにキャリッジ40を構成する複数の材料のうち、より比重が大きいものを主走査重心の位置からより近いキャリッジ端部までの部分に用いる。このような構成にすることにより、キャリッジ40のハウジング410の厚さが均一となるため、レイアウトの自由度が高まる。
さらに、キャリッジ40の主走査方向の重心位置は、主走査方向のキャリッジ40の長さの略中央部の近傍にある構成としてもよい。
キャリッジ40の重心を主走査方向の略中央部からずらす方法として、片側に錘を載せる、片側の肉厚を薄くする/厚くする等の方法がある。しかし、いずれの方法によっても何らかの懸念が生じる。すなわち、片側に錘を載せる方法においては、重心位置が中央から離れるほど錘の重さを重くする必要があり、装置の重量がより増加する。片側の肉厚をより厚くする方法においては、レイアウトの自由度がより小さくなる。また、片側の肉厚をより薄くする方法において、限界曲げ応力がさらに低下する。このため、画像読取装置としての特性が悪化する。しかし、上記構成によれば、キャリッジ40の重心位置の中央位置からのずれを小さくすることができるので、画像読取装置としての特性の悪化を抑えることができる。
さらに、図22に示すとおり、高さ方向において、軸受部405の下端部とガイドレール47の下端部が略一致する構成としてもよい。
この構成により、製造コストの削減とガイドレール47のガイド性を両立することができる。製造コストの削減としては、仮に軸受端部405の高さ方向の長さがガイドレール47より長いと材料費が増加するが、上記構成によればかかる無駄な材料費の増加がない。また、ガイド性としては、ガイドレール47と軸受部405の接触面積を最大にすることによってガイドレール47と軸受部405が互いに他方から受ける力を最大にすることができ、ガイド性が向上する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
以上説明したとおり、本発明によれば、キャリッジの中央にCCDが設けられている構成においてキャリッジのがたつきおよび傾きを小さくすることができる画像読取装置およびこれを搭載した画像形成装置を提供することができ、本発明はプリンタ・複写機・ファクシミリなどの画像読取装置および、画像形成装置の分野において有用な発明である。
1 画像形成装置
4 画像読取部(画像読取装置)
4a 筐体
40 キャリッジ(読取手段)
46 ガイドロッド(ガイド部材)
46a 第1ガイドロッド
46b 第2ガイドロッド
47 ガイドレール(ガイド部材)
47a 第1キャリッジ支持部
47b 第2キャリッジ支持部
405 軸受部
405a 第1軸受
405b 第2軸受
405c 中央部分
405e 第1ガイド当接部
405f 第2ガイド当接部
406 タイミングベルト(駆動手段)
407 コイルばね(付勢部)
408 CCD
409 コイルばね(付勢部)
410 ハウジング
特開2010−221635号公報 特開2001−92040号公報

Claims (32)

  1. 装置本体を構成する筺体と、
    前記筺体内に固定され、副走査方向に延在する2本のガイドロッドと、
    前記2本のガイドロッドに摺動可能に支持され、前記筺体の上部に載置された原稿を読み取る読取手段と、
    前記読取手段を前記副走査方向に駆動する1つの駆動手段とを備えた画像読取装置であって、
    前記2本のガイドロッドは、前記1つの駆動手段の近傍に設けられた第1ガイドロッドおよび前記第1ガイドロッドと平行に設けられた第2ガイドロッドから構成され、
    前記読取手段は、前記2本のガイドロッドを受ける軸受部と前記軸受部を付勢する付勢部を有し、
    前記軸受部は、前記1つの駆動手段に固定され前記第1ガイドロッドを受ける第1軸受と、主走査方向に変位可能に設けられ前記第2ガイドロッドを受ける第2軸受と、前記第1軸受と前記第2軸受の間に介在する中央部分から構成され、
    前記付勢部は、前記2本のガイドロッドを前記主走査方向に互いに相対する方向に前記軸受部を介して間接的に付勢することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記第1軸受は、前記読取手段が前記2本のガイドロッドに沿って摺動する過程で変形しない程度の硬度を有していることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記中央部分にCCDが取り付けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記付勢部は、前記2本のガイドロッドを外側から付勢することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  5. 前記付勢部は、前記2本のガイドロッドを内側から付勢することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  6. 前記付勢部は、前記第2軸受から見て前記第1軸受の反対側に設けられ、前記第2軸受を前記第1軸受に向かう方向に付勢することを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  7. 前記第2軸受は、前記付勢部を兼ねることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  8. 前記第1軸受と前記第2軸受のうち少なくともいずれか一方は、自身が受ける前記第1ガイドロッドまたは前記第2ガイドロッドとの接触面が前記副走査方向から見てL字形を形成していることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  9. 前記第1軸受および前記第2軸受が受ける前記主走査方向の付勢力の作用線が、前記副走査方向から見て前記第1軸受と前記第1ガイドロッドとの接点および前記第2軸受と前記第2のガイドロッドとの接点を通過することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置を搭載した画像形成装置。
  11. 装置本体を構成する筺体と、
    前記筺体内に固定され、副走査方向に延在する1本のガイド部材と、
    前記1本のガイド部材に摺動可能に支持され、前記筺体の上部に載置された原稿を読み取る読取手段と、
    前記読取手段を前記副走査方向に駆動する1つの駆動手段と、を備えた画像読取装置であって、
    前記1本のガイド部材は、前記1つの駆動手段の近傍に設けられ、
    前記読取手段は、前記読取手段の主走査方向における中央位置から偏した位置において前記1本のガイド部材を受ける軸受部を有し、
    前記読取手段の重心位置は、前記軸受部の位置にあり、かつ、前記重心位置が、前記読取手段が前記ガイド部材から受ける力の合力の作用線と略一致することを特徴とする画像読取装置。
  12. 前記駆動手段が前記読取手段を駆動する力の合力の作用線が、前記主走査方向で前記読取手段の重心位置と略一致することを特徴とする請求項11に記載の画像読取装置。
  13. 前記駆動手段がループ状のベルトであり、かつ、前記ベルトの幅方向と主走査方向が一致する向きに前記ベルトをはいまわした構成を特徴とする請求項11または請求項12に記載の画像読取装置。
  14. 前記ガイド部材の副走査方向断面形状がコの字形状もしくはマイナス形状であることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の画像読取装置。
  15. 前記軸受部の副走査方向断面形状がコの字形状であることを特徴とする請求項11から請求項14までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  16. 前記軸受部は、前記副走査方向に互いに離隔し前記軸受部の各端部を含む第1ガイド当接部と第2ガイド当接部において、前記1本のガイド部材と当接することを特徴とする請求項11から請求項15までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  17. 前記軸受部と前記駆動手段を互いに固定する位置であるベルト固定位置は、前記副走査方向における前記読取手段の重心位置と略一致することを特徴とする請求項11から請求項16までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  18. 前記ガイド部材と前記読取手段の接触部分形状が、面、丸みを帯びた形状、またはその組み合わせであることを特徴とする請求項11から請求項17までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  19. 前記読取手段は、前記軸受部を付勢する付勢部をさらに有し、
    前記軸受部は、前記1つの駆動手段に固定され前記ガイド部材を受ける第1軸受と、主走査方向に変位可能に設けられ前記ガイド部材を受ける第2軸受から構成され、
    前記付勢部は、前記1本のガイド部材を前記主走査方向に互いに相対する方向に前記軸受部を介して間接的に付勢することを特徴とする請求項11から請求項18までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  20. 前記第1軸受は、前記読取手段が前記1本のガイド部材に沿って摺動する過程で変形しない程度の硬度を有していることを特徴とする請求項19に記載の画像読取装置。
  21. 前記付勢部は、前記1本のガイド部材を外側から付勢することを特徴とする請求項19または請求項20に記載の画像読取装置。
  22. 前記付勢部は、前記第2軸受から見て前記第1軸受の反対側に設けられ、前記第2軸受を前記第1軸受に向かう方向に付勢することを特徴とする請求項21に記載の画像読取装置。
  23. 前記第2軸受は、前記付勢部を兼ねることを特徴とする請求項21に記載の画像読取装置。
  24. 前記第1軸受と前記第2軸受のうち少なくともいずれか一方は、前記1本のガイド部材との接触面が前記副走査方向から見てL字形を形成していることを特徴とする請求項19から請求項23までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  25. 前記ガイド部材が金属部品であり、前記軸受部が樹脂部品であることを特徴とする請求項11から請求項24までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  26. 前記軸受部は金属製であり、前記ガイド部材は樹脂と金属の組み合わせであり、かつ、前記軸受部と前記ガイド部材との接触部が樹脂製であることを特徴とする請求項11から請求項25までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  27. 前記軸受部および前記ガイド部材は共に金属部品で構成され、かつ、前記軸受部と前記ガイド部材との接触部に対して、該金属部品より摩擦係数の低い薄膜状のシート部材を前記軸受部および前記ガイド部材の少なくとも一方に貼りつけたことを特徴とする請求項11から請求項26までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  28. 前記読取手段の筺体を構成するハウジングは、単一の材料で構成され、かつ、前記ハウジングの厚さが、前記ハウジングの主走査方向中央部から前記ハウジングの主走査重心の位置に向かう方向に厚くなっていることを特徴とする請求項11から請求項27までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  29. 前記読取手段の筺体を構成するハウジングは、複数の材料で構成され、かつ、前記ハウジングの重心位置からより近い前記読取手段の一端部までの部分に用いられている材料の比重が、前記ハウジングの重心位置からより遠い前記読取手段の他端部までの部分に用いられている材料の比重よりも大きいことを特徴とする請求項11から請求項27までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  30. 前記読取手段の重心位置は、前記読取手段の前記主走査方向の長さの中央の近傍にあることを特徴とする請求項11から請求項29までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  31. 高さ方向において、前記軸受の下端部と前記ガイド部材の下端部が略一致することを特徴とする請求項11から請求項29までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置。
  32. 請求項11から請求項31までのいずれかの請求項に記載の画像読取装置を搭載した画像形成装置。
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