JP2017119949A - 床用板材 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で耐荷重性および耐摩耗性を確保でき、軟質な木材であっても床用の板材として用いることができる床用板材を提供する。
【解決手段】床用板材100は、板本体101を備えている。板本体101は、スギなどの針葉樹を柾目材として板状に形成して構成されている。板本体101の上面には、春目からなる凹部103に対して突出した秋目からなる凸部102が形成されている。凸部102は、板本体101の長手方向Lに沿って連続的に突出して延びるとともに、幅方向Wにおいて複数の凸部102が互いに僅かでかつ略均等な幅の隙間(春目)を介して断続的に形成されている。この凸部102は、浮造り加工によって形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】床用板材100は、板本体101を備えている。板本体101は、スギなどの針葉樹を柾目材として板状に形成して構成されている。板本体101の上面には、春目からなる凹部103に対して突出した秋目からなる凸部102が形成されている。凸部102は、板本体101の長手方向Lに沿って連続的に突出して延びるとともに、幅方向Wにおいて複数の凸部102が互いに僅かでかつ略均等な幅の隙間(春目)を介して断続的に形成されている。この凸部102は、浮造り加工によって形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、木材を板状に形成して床材として用いられる床用板材に関する。
従来から、木材を板状に形成して床材として用いられる床用板材がある。例えば、下記特許文献1には、浮造り加工および樹脂コーティング加工をそれぞれ施した無垢材を合板上に配置した構成の床用板材が開示されている。ここで、浮造り加工とは、木材の表面をブラッシングして、春目(「夏目」とも言う)よりも硬い秋目(「冬目」とも言う)を表面に浮き上がらせる加工法である。
しかしながら、上記特許文献1に開示された床用板材においては、表層が3mm以下の単板で構成されており、床用板材としての耐荷重性は下方の合板によって担われる構成であるため、床用板材の製造に手間と時間が掛かるという問題があった。
一般に、床用板材は、耐荷重性および耐摩耗性が要求されるとともに広範囲に施工されるため、硬質材を板目材または合板に加工して用いられる。ここで、硬質材(「堅木」とも言う)とは、軟質材に対して材質が比較的硬いタモ、ケヤキ、ナラおよびカシなどの樹木であり、主として広葉樹である。
一方、硬質材に対して軟質材(「軟木」ともいう)は、硬質材に対して材質が比較的軟らかいスギ、ヒノキ、ヒバ、マツおよびサワラなどの樹木であり、主として針葉樹である。この軟質材は、軟質であるため加工性が良いが床用板材としては不向きであり、床材として用いるには合板への加工や表面を保護または強化する各種コーティング加工など軟質を補強する付加加工が必要である。また、板目材とは、原木を年輪の接線方向に切り出し、表面の木目が不規則な曲線模様(図6参照)に形成されるものであり、一本の丸太から極めて効率的(歩留まり良く)に板材を得ることができる。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、簡易な構成で耐荷重性および耐摩耗性を確保でき、軟質な木材であっても床用の板材として用いることができる床用板材を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、木材を板状に形成して床材として用いられる床用板材において、複数の秋目が互いに接近した位置に平行に延びる柾目材で構成される板本体と、前記板本体の表面における春目に対して前記秋目が突出した凸部とを備えることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、床用板材は、板本体が複数の秋目が互いに接近した位置に平行に延びる柾目材で構成されるとともに、この板本体の表面に秋目を春目に対して突出させた凸部が形成されているため、床用板材に掛かる荷重を板本体の表面にムラなく均等にかつ高密度で分布する硬質な秋目からなる凸部で受けることができる。すなわち、本発明に係る床用板材は、無垢の木材から柾目材を切り出して表面に凸部を形成すればよいため、簡易な構成で耐荷重性および耐摩耗性を備えた床用板材を得ることができる。また、本発明に係る床用板材は、従来、床用の板材としては用いることが困難であった軟質材を簡単な構成で床用板材として用いることができる。
なお、柾目材の表面に秋目を凸部として突出させる方法の一つとして、浮造り加工がある。浮造り加工とは、木材の表面をブラッシングして、春目(「夏目」とも言う)よりも硬い秋目(「冬目」とも言う)を表面に浮き上がらせる加工法である。
また、本発明の他の特徴は、前記床用板材において、前記板本体は、板本体は、針葉樹で構成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、床用板材は、板本体が針葉樹で構成されているため、スギやヒノキなどの軟質材を合板への加工や表面へのコーティングなどを行うことなく無垢のまま床用板材として用いることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記床用板材において、板本体は、心材で構成された第1板片と辺材によって構成された第2辺材とが平面的に繋がって構成されていることにある。
なお、この場合、心材(「赤身」ともいう)は、樹木の中心に近い赤色系の濃い色の部分である。また、辺材(「白太」ともいう)は、樹木における心材の周辺の白色系の色の淡い部分である。一般に、心材は、辺材に比べて腐り難い、硬い、および変形が少ないなどの特徴を有しており、辺材よりも高価である。また、第1板片と第2板片とを繋ぐ方向は、床用板材の長手方向または長手方向に直交する幅方向がある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、床用板材は、板本体が心材で構成された第1木板片と辺材によって構成された第2木板片とが平面的に繋がって形成されているため、心材からなる第1木板片によって床用板材の反りや変形を抑えつつ辺材からなる第2木板片によって辺材の使用用途を増加させるとともに床用板材を経済的に構成することができる。また、床用板材は、第1木板片に対して原木または原木内での部位の異なる第2木板片を隣接配置するため、両者間で凸部(秋目)のピッチが変化して滑り止め効果を向上させることができる。また、床用板材は、心材、辺材の色の相違によって意匠性を高めることもできる。
また、本発明の他の特徴は、前記床用板材において、板本体は、第1木板片および第2木板片は、板本体の長手方向および同長手方向に直交する幅方向に繋がって構成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、床用板材は、板本体は、第1木板片および第2木板片は、板本体の長手方向および同長手方向に直交する幅方向に繋がって構成されているため、心材からなる第1木板片によって床用板材の反りや変形を抑えつつ辺材からなる第2木板片によって辺材の使用用途を増加させるとともに床用板材を経済的に構成することができる。また、床用板材は、第1木板片に対して原木または原木内での部位の異なる第2木板片を隣接配置するため、両者間で凸部(秋目)のピッチが変化して滑り止め効果を向上させることができる。また、床用板材は、心材、辺材の色の相違によって意匠性を高めることもできる。
また、本発明の他の特徴は、前記床用板材において、板本体は、第1木板片と第2木板片とが長手方向に繋がるとともに、同長手方向に直交する幅方向において前記長手方向に繋がった第1木板片と第2木板片との間に跨った状態で第1木板片または第2木板片が繋がって構成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、床用板材は、板本体が第1木板片と第2木板片とが長手方向に繋がるとともに、同長手方向に直交する幅方向において前記長手方向に繋がった第1木板片と第2木板片との間に跨った状態で第1木板片または第2木板片が繋がって構成、すなわち、第1木板片または第2木板片が千鳥状に配置されている。このため、本発明に係る床用板材は、心材からなる第1木板片によって床用板材の反りや変形を抑えつつ辺材からなる第2木板片によって辺材の使用用途を増加させるとともに床用板材を経済的に構成することができる。また、床用板材は、第1木板片に対して原木または原木内での部位の異なる第2木板片を隣接配置するため、両者間で凸部(秋目)のピッチが変化して滑り止め効果を向上させることができる。また、床用板材は、心材、辺材の色の相違によって意匠性を高めることもできる。なお、床用板材は、第1木板片および第2木板片がそれぞれ全体として実質的に均等配置されていれば、床用板材の強度を全体的に均一化させることができる。
(第1実施形態に係る床用板材100の構成)
以下、本発明に係る床用板材の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る床用板材100の外観構成の概略を示す平面図である。また、図2は、図1に示す矢印線2から見た床用板材100の外観構成の概略を拡大して示す拡大正面図である。なお、本明細書において参照する図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この床用板材100は、家屋などの建物内において床面を構成する床用の板材として用いられるのである。
以下、本発明に係る床用板材の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る床用板材100の外観構成の概略を示す平面図である。また、図2は、図1に示す矢印線2から見た床用板材100の外観構成の概略を拡大して示す拡大正面図である。なお、本明細書において参照する図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この床用板材100は、家屋などの建物内において床面を構成する床用の板材として用いられるのである。
床用板材100は、板本体101を備えている。板本体101は、無垢の木材を床用の板材として長尺の板状に形成したものである。より具体的には、板本体101は、針葉樹の丸太状の原木を柾目材として切り出したものである。ここで、柾目材とは、原木を年輪に対して直角に切り出し、表面の木目を構成する秋目が縦縞模様状に表れる板材である。
ここで、秋目(「冬目」ともいう)とは、春目とともに木材の年輪を構成する部分であり、樹木の成長の遅い秋冬期に形成される部分である。一方、春目(「夏目」ともいう)とは、秋目とともに木材の年輪を構成する部分であり、樹木の成長の早い春夏期に形成される部分である。一般的に、秋目は、春目に比べて密度が高く硬度が高い形成されている。柾目材は、複数の秋目における互いに隣接する秋目同士が近接した位置で互いに平行に延びて形成される。本実施形態においては、板本体101は、スギ材を長さが950mm、幅(働き幅)が65mm、板厚が12mmの大きさに形成されている。
この板本体101における上面には、凸部102が形成されている。凸部102は、板本体101の上面において長手方向Lに沿って連続的に突出する部分であり、板本体101の幅方向Wに沿って断続的に複数本形成されている。これらの凸部102は、板本体101を構成する木材における前記秋目を前記春目に対して突出させて形成されている。
したがって、凸部102は、板本体101における秋目に対応して板本体101の長手方向Lに沿って連続的に突出して延びるとともに、幅方向Wにおいて複数の凸部102が互いに僅かでかつ略均等な幅の隙間(春目)を介して断続的に形成されている。これらの各凸部102は、後述する浮造り加工によってそれぞれ形成される。また、各凸部102の突出量は、春目の表面である凹部103に対して0.5mm〜2mmの範囲で適宜設定される。なお、図2においては、凸部102を点群によるハッチングで示している。
また、この板本体101における左右の2つの側面には、それぞれ雄実104aおよび雌実104bからなる実加工がそれぞれ施されている。雄実104aおよび雌実104bは、床用板材100を床面に敷き詰める際に、互いに隣り合う床用板材100(板本体101)同士を互いに固定的に連結させるための部分であり、互いに嵌合する。具体的には、雄実104aは、板本体101における2つの側面のうちの一方の側面から長手方向Lに沿って凸状に突出して形成されている。また、雌実104bは、板本体101における2つの側面のうちの他方の側面から長手方向Lに沿って凹状に突出して形成されている。
(床用板材100の製造)
次に、この床用板材100の製造方法について説明する。床用板材100を製造する作業者は、まず、針葉樹からなる丸太材(図示せず)を製材機や帯鋸盤などの加工機(図示せず)を用いて板状に加工した後、この板状体を乾燥させる。次いで、作業者は、乾燥させた板状板をモルダー加工により雄実104aおよび雌実104bを含む最終形状に近い板状に形成する。次いで、作業者は、モルダー加工を施した板状体の表面に浮造り加工を行って凸部102および凹部103をそれぞれ形成する。
次に、この床用板材100の製造方法について説明する。床用板材100を製造する作業者は、まず、針葉樹からなる丸太材(図示せず)を製材機や帯鋸盤などの加工機(図示せず)を用いて板状に加工した後、この板状体を乾燥させる。次いで、作業者は、乾燥させた板状板をモルダー加工により雄実104aおよび雌実104bを含む最終形状に近い板状に形成する。次いで、作業者は、モルダー加工を施した板状体の表面に浮造り加工を行って凸部102および凹部103をそれぞれ形成する。
ここで、浮造り加工とは、板本体101の表面をブラッシングすることにより、秋目より軟質な春目を削って硬質な秋目を表面に浮き上がらせる加工法である。これにより、板本体101の表面に凸部102および凹部103が長手方向Lに沿って連続するとともに幅方向Wに沿って近接した位置に断続的にそれぞれ形成されて床用板材100が完成する。
(床用板材100の作動)
次に、上記のように構成した床用板材100の作動について説明する。この床用板材100は、家屋などの建物内における床面を構成する材料として床面の下地材上に敷かれる。より具体的には、床用板材100は、図3および図4にそれぞれ示すように、複数枚の床用板材100が床面の下地材上に平面的に並べて配置されるとともに、互いに隣接する床用板材100における雄実104aおよび雌実104bが互いに嵌合されて連結される。なお、図3および図4においては、床用板材100を幅方向Wに5つ並べた状態を示しているが、床用板材100の使用量は施工する床面積に対応することは当然である。
次に、上記のように構成した床用板材100の作動について説明する。この床用板材100は、家屋などの建物内における床面を構成する材料として床面の下地材上に敷かれる。より具体的には、床用板材100は、図3および図4にそれぞれ示すように、複数枚の床用板材100が床面の下地材上に平面的に並べて配置されるとともに、互いに隣接する床用板材100における雄実104aおよび雌実104bが互いに嵌合されて連結される。なお、図3および図4においては、床用板材100を幅方向Wに5つ並べた状態を示しているが、床用板材100の使用量は施工する床面積に対応することは当然である。
次に、床用板材100が使用される際には、凸部102上に人Hや物品(図示せず)が載置される。この場合、床用板材100は、板本体101の表面に硬質の凸部102が長手方向Lに沿って連続的に形成されるとともに幅方向Wに沿って高密度で断続的に形成されているため、人Hや物(図示せず)からの荷重を凸部102がムラなく均等に受け止めることができる。これにより、床用板材100は、人Hや物品が載置されたことによる変形や摩耗を抑えることができる。なお、図4においては、凸部102を点群によるハッチングで示している。
ここで、本発明に係る床用板材100を板目材で構成した床用板材90について説明する。床用板材90は、図5に示すように、板目材で板本体91を構成するとともにこの板目材からなる板本体91の表面に浮造り加工して秋目からなる凸部92および春目からなる凹部93をそれぞれ形成したものである。この床用板材90においては、板本体91上において秋目からなる凸部92の形成密度に粗の部分SEと密の部分MEとが形成されて凸部102の形成密度にムラが生じるとともに、密の部分MEにおいても凸部92の形成密度は凸部102の形成密度に対して著しく低い。したがって、板目材からなる床用板材90においては、本発明に係る床用板材100における作用効果は期待できず、一つの凸部92および凹部93にそれぞれ掛かる荷重が大きくなって凸部92および凹部93の損傷が激しいものとなる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、床用板材100は、板本体101が複数の秋目が互いに接近した位置に平行に延びる柾目材で構成されるとともに、この板本体101の表面に秋目を春目に対して突出させた凸部102が形成されているため、床用板材100に掛かる荷重を板本体101の表面にムラなく均等にかつ高密度で分布する硬質な秋目からなる凸部102で受けることができる。すなわち、本発明に係る床用板材100は、無垢の木材から柾目材を切り出して表面に凸部102を形成すればよいため、簡易な構成で耐荷重性および耐摩耗性を備えた床用板材100を得ることができる。また、本発明に係る床用板材100は、従来、床用の板材としては用いることが困難であった軟質材を簡単な構成で床用板材100として用いることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例において、上記実施形態と同様の構成部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
例えば、上記実施形態においては、床用板材100は、一つの板本体101で構成した。しかし、床用板材100は、複数枚の小片状の板状体を平面方向(長手方向Lおよび/または幅方向W)に互いに接合して一つの板本体101を構成することもできる。すなわち、床用板材100は、板本体101を集成材で構成することができる。
具体的には、床用板材100は、図6に示すように、長手方向Lに延びる複数(図6においては6枚)の小木板片101aを幅方向Wに沿って接着剤を用いて接合して一枚の板本体101を構成することができる。この場合、前記浮造り加工は、複数の小木板片101aを幅方向Wに接合して一枚の板本体101を得た後に行うとよい。これによれば、床用板材100は、小さい原木でも板本体101を得ることができる。また、床用板材100は、小木板片101aが異なる原木で構成されるため、幅方向Wに配列される各小木板片101a間で凸部102のピッチが変化して滑り止め効果を向上させることができる。なお、床用板材100は、幅方向Wに延びる複数の小木板片101aを長手方向Lに沿って接着剤を用いて接合して一枚の板本体101を構成することもできる。
また、床用板材100は、例えば、図7および図8にそれぞれ示すように、心材で構成された第1木板片110と辺材で構成された第2木板片120とを互いに接合して一枚の板本体101を構成することもできる。
ここで、心材(「赤身」ともいう)は、樹木の中心に近い赤色系の濃い色の部分である。また、辺材(「白太」ともいう)は、樹木における心材の周辺の白色系の色の淡い部分である。一般に、心材は、辺材に比べて腐り難い、硬い、および変形が少ないなどの特徴を有しており、辺材よりも高価である。
これによれば、床用板材100は、板本体101が心材で構成された第1木板片110と辺材によって構成された第2木板片120とが平面的に交互に繋がって形成されているため、心材からなる第1木板片110によって床用板材100の反りや変形を抑えつつ辺材からなる第2木板片120によって辺材の使用用途を増加させるとともに床用板材100を経済的に構成することができる。また、床用板材100は、第1木板片110に対して原木自体または同一原木内での部位の異なる第2木板片120を隣接配置するため、両者間で凸部(秋目)のピッチが変化して滑り止め効果を向上させることができる。また、床用板材100は、心材、辺材の色の相違によって意匠性を高めることもできる。
また、床用板材100は、図9に示すように、第1木板片110と第2木板片120とがそれぞれ長手方向Lおよび幅方向Wにそれぞれ沿って繋がって構成することができる。この場合、床用板材100は、長手方向Lに繋がった第1木板片110と第2木板片120との間に跨った状態で幅方向W側に隣接して第1木板片110または第2木板片120が繋がって構成、すなわち、第1木板片110または第2木板片120を千鳥状に配置して構成することができる。
また、この場合、第1木板片110に対して幅方向W側に隣接する第1木板片110または第2木板片120、または第2木板片120に対して幅方向W側に隣接する第1木板片110または第2木板片120は、それぞれ接着剤で接合することができる。また、第1木板片110または第2木板片120に対して長手方向L側に隣接する第2木板片120または第1木板片110は、フィンガージョイントFによって接着接合することができる。
ここで、フィンガージョイントFは、互いに接合される材料の端部同士を互いに嵌合し合う掌状に形成して互いに嵌合させ合った掌状の端部同士を接着剤で接着する接着方法である。なお、第1木板片110と第2木板片120との接合方法は、フィンガージョイントF以外の方法、例えば、バットジョイント、スカーフジョイントであってもよい。
これによれば、床用板材100は、心材からなる第1木板片110によって床用板材の反りや変形を抑えつつ辺材からなる第2木板片120によって辺材の使用用途を増加させるとともに床用板材100を経済的に構成することができる。また、床用板材100は、第1木板片110に対して原木または原木内での部位の異なる第2木板片120を隣接配置するため、両者間で凸部(秋目)のピッチが変化して滑り止め効果を向上させることができる。また、床用板材100は、心材、辺材の色の相違によって意匠性を高めることもできる。なお、床用板材100は、第1木板片110および第2木板片120がそれぞれ全体として実質的に均等配置されていれば、床用板材100の強度を全体的に均一化させることができる。なお、図6、図7および図9においては、各特徴を分かり易くするため凸部102をそれぞれ細線で示している。なお、図8においては、凸部102を点群によるハッチングで示している。
また、上記実施形態においては、床用板材100は、スギ材を長さが950mm、幅(働き幅)が65mm、板厚が12mmの大きさに形成されている。しかし、床用板材100の大きさは、床面を施工する仕様に応じて適宜決定されるものであり、上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記実施形態においては、床用板材100は、スギ材を用いて構成した。しかし、床用板材100を構成する木材は、床面の使用に応じて適宜決定されるものである。したがって、床用板材100は、スギ材以外の木材を用いて構成することができる。この場合、床用板材100は、従来、床用の材料としては使用が困難であった軟質材、具体的には針葉樹で構成することができる。なお、床用板材100は、従来から床用の材料として多用されてきた硬質材、具体的には広葉樹で構成してもよいことは当然である。
また、上記実施形態においては、床用板材100は、スギ材の無垢材のみで構成した。しかし。床用板材100は、スギ材などの無垢材の下方に他の無垢板や合板を接着剤で接合して構成することもできる。また、床用板材100は、板本体101の表面に表面の耐摩耗性、耐荷重性または耐衝撃性などを強化するための表面コーティングを行うこともできる。
L…長手方向、W…幅方向、H…人、SE…凸部の形成密度が粗の領域、ME…凸部の形成密度が密の領域、F…フィンガージョイント、
90…床用板材、91…板本体、92…凸部、93…凹部、
100…床用板材、101…板本体、101…小木板片、102…凸部、103…凹部、104a…雄実、104b…雌実、
110…第1木板片、120…第2木板片。
90…床用板材、91…板本体、92…凸部、93…凹部、
100…床用板材、101…板本体、101…小木板片、102…凸部、103…凹部、104a…雄実、104b…雌実、
110…第1木板片、120…第2木板片。
Claims (5)
- 木材を板状に形成して床材として用いられる床用板材において、
複数の秋目が互いに接近した位置に平行に延びる柾目材で構成される板本体と、
前記板本体の表面における春目に対して前記秋目が突出した凸部とを備えることを特徴とする床用板材。 - 請求項1に記載した床用板材において、
前記板本体は、針葉樹で構成されていることを特徴とする床用板材。 - 請求項1または請求項2に記載した床用板材において、
前記板本体は、
心材で構成された第1木板片と辺材によって構成された第2木板片とが平面的に繋がって構成されていることを特徴とする床用板材。 - 請求項3に記載した床用板材において、
前記板本体は、
前記第1木板片および前記第2木板片は、
前記板本体の長手方向および同長手方向に直交する幅方向に繋がって構成されていることを特徴とする床用板材。 - 請求項3または請求項4に記載した床用板材において、
前記板本体は、
前記第1木板片と前記第2木板片とが長手方向に繋がるとともに、同長手方向に直交する幅方向において前記長手方向に繋がった前記第1木板片と前記第2木板片との間に跨った状態で前記第1木板片または前記第2木板片が繋がって構成されていることを特徴とする床用板材。
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KR20220048583A (ko) * | 2020-10-13 | 2022-04-20 | 주식회사 직지 | 내외장재용 탄소 패널 건축마감재 및 그 제조 방법 |
KR102540674B1 (ko) * | 2020-10-13 | 2023-06-05 | 주식회사 직지 | 내외장재용 탄소 패널 건축마감재 및 그 제조 방법 |
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