JP2017119609A - 誘電体磁器組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシター - Google Patents

誘電体磁器組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシター Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、誘電体磁器組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシターに関する。【解決手段】本発明は、第1主成分と第2主成分とを含む母材粉末と、副成分と、を含み、前記第1主成分は(KyNa1−y)(Nb1−zTaz)O3であり、前記第2主成分はBaTiO3であり、前記母材粉末が(1−x)(KyNa1−y)(Nb1−zTaz)O3−xBaTiO3であるときに、前記xは0.05≦x≦0.4であり、前記yは0≦y≦0.7であり、前記zは0≦z≦0.7である誘電体磁器組成物に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、X8R又はX9S温度特性及び信頼性が保証される誘電体磁器組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシターに関する。
一般的に、キャパシター、インダクター、圧電素子、バリスター又はサーミスターなどのセラミック材料を使用する電子部品は、セラミック材料からなるセラミック本体と、セラミック本体の内部に形成された内部電極と、上記内部電極と接続するようにセラミック本体の表面に設置された外部電極と、を備える。
セラミック電子部品のうち、積層セラミックキャパシターは、積層された複数の誘電層と、一つの誘電層を挟んで対向配置される内部電極と、上記内部電極に電気的に接続した外部電極と、を含む。
積層セラミックキャパシターは、小型でありながら高容量が保証され、実装が容易であるという利点から、コンピューター、PDA、携帯電話などの移動通信装置の部品として広く使用されている。
積層セラミックキャパシターは、通常、内部電極用ペーストと誘電層用ペーストをシート法又は印刷法などにより積層し同時焼成して製造される。
近年、自動車における電子制御装置の割合が増加しており、ハイブリッド(Hybrid)自動車及び電気自動車の開発に伴い、150度以上の高温で使用可能な積層セラミックキャパシターに対する要求が徐々に増加している。
現在、還元雰囲気で焼成が可能で、且つ200度保証製品に適用可能な誘電体材料として、C0G系の誘電体があるが、誘電率が30程度と非常に低くて、高容量製品を作製するのが困難であるという問題がある。
BaTiOの場合、誘電率が1000以上と高いが、キュリー温度125度以上で誘電率が急激に低下するという特徴があるため、150度以上の領域である200度までに特性を保証することは不可能である。
BaTiOのキュリー温度を上昇させる方法としては、Ba‐siteにPbを固溶させる方法があるが、Pbの場合、環境規制物質として分類されており、使用上の制約が多い。
その他に、BaTiO材料とBiを含むペロブスカイト(perovskite)材料であるBi(Mg0.5Ti0.5)O、(Bi0.5Na0.5)TiO、Bi(Zn0.5Ti0.5)O、BiScOなどの材料が、キュリー温度を上昇させるとともに安定した高温部の誘電率を具現することが知られているが、このような材料は、空気雰囲気でのみ焼成が可能である。
すなわち、Bi(Mg0.5Ti0.5)O、(Bi0.5Na0.5)TiO、Bi(Zn0.5Ti0.5)O、BiScOなどの材料を用いて、Ni内部電極を含む積層セラミックキャパシターを製造する場合、還元雰囲気で焼成する際に絶縁抵抗が急激に低下して使用が困難であるという問題がある。
還元雰囲気で焼成可能な高温キャパシターの誘電材料としてNa(Nb,Ta)Oが知られているが、Na(Nb,Ta)Oの出発原料であるNb及びTaの値段が非常に高いため大量生産の際に材料費の大きな割合を占めるという欠点があり、BaTiOに比べて絶縁抵抗特性が劣るという問題がある。
その他に、BaTiの場合、キュリー温度が500度程度であることが知られているが、BaTiの場合にも空気雰囲気でのみ焼成が可能であり、耐還元性及び絶縁抵抗が劣るという問題がある。
したがって、還元雰囲気で焼成を行う場合にもBaTiOよりも高いキュリー温度を有し、且つ正常な絶縁抵抗を具現できる誘電体材料の開発が必要とされている。
特開2009−256147号公報
本発明は、還元雰囲気で焼成を行う場合にもBaTiOよりも高いキュリー温度を有し、且つ正常な絶縁抵抗を具現できる誘電体磁器組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシターを提供することを目的とする。
また、本発明は、還元雰囲気焼成が可能で、且つ高い誘電率、高い絶縁抵抗及び高いキュリー温度のような効果を有することができる誘電体磁器組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシターを提供することを目的とする。
本発明の一実施例に係る誘電体磁器組成物は、第1主成分と第2主成分とを含む母材粉末と、副成分と、を含み、上記第1主成分は(KNa1−y)(Nb1−zTa)Oであり、上記第2主成分はBaTiOであり、上記母材粉末が(1−x)(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−xBaTiOであるときに、上記xは0.05≦x≦0.4であり、上記yは0≦y≦0.7であり、上記zは0≦z≦0.7である。
本発明の他の実施例に係る積層セラミックキャパシターは、誘電層と内部電極とを含むセラミック本体と、上記セラミック本体の外側に配置され、上記内部電極と接続する外部電極と、を含み、上記誘電層は、第1結晶粒と、第2結晶粒と、を含み、上記第1結晶粒は、Ba含有量が10at%未満、Ti含有量が10at%未満である結晶粒であり、上記第2結晶粒は、Ba含有量が10at%以上、Ti含有量が10at%以上である結晶粒であるときに、全面積に対する上記第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%である。
本発明の一実施例に係る誘電体磁器組成物及び積層セラミックキャパシターによると、本発明の目標特性である常温比抵抗1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
第1結晶粒と第2結晶粒からなる微細構造及び各結晶粒内でSTEM/EDS分析によりBa及びTiの含有量を分析する位置P1、P2、P3、P4に対する模式図である。 本発明の一実施形態に係る積層セラミックキャパシターを示す概略的な斜視図である。 図2のIII‐III´に沿って取った積層セラミックキャパシターを示す概略的な断面図である。
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
本発明は、誘電体磁器組成物に関し、誘電体磁器組成物を含む電子部品としては、キャパシター、インダクター、圧電素子、バリスター、又はサーミスターなどがあり、以下では、誘電体磁器組成物及び電子部品の一例として、積層セラミックキャパシターについて説明する。
本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物の母材粉末は、(KNa1−y)(Nb1−zTa)Oで表される第1主成分と、BaTiOで表される第2主成分と、を含む。この際、母材粉末は、(1−x)(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−xBaTiOで表される。
xが0.05〜0.4を満たす場合、本発明の目標特性である常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
また、yは0≦y≦0.7であってもよく、zは0≦z≦0.7であってもよい。
本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物は、EIA(Electronic Industries Association)規格に明示されているX8R(−55℃〜150℃、△C/C±15%)又はX9S(−55℃〜200℃、△C/C±22%)特性を満たすことができる。
より詳細には、本発明の一実施形態によると、積層セラミックキャパシターの内部電極としてニッケル(Ni)を使用し、ニッケル(Ni)が酸化されない還元雰囲気で焼成を行う場合にも絶縁抵抗を維持できる誘電体磁器組成物を提供する。また、これを用いた積層セラミックキャパシターを提供することで、高い誘電率、高い絶縁抵抗及び高いキュリー温度の各効果を同時に具現することができる。
本発明では、誘電率の高いBaTiOとキュリー温度の高い(K,Na)NbOをともに母材粉末として含む。また、(K,Na)NbOのB‐sitedのNbの一部をTaとして適用することで、還元雰囲気下で焼成を行う際に絶縁抵抗を向上させる。
したがって、本発明では、還元雰囲気で焼成可能な誘電体磁器組成物を用いることにより、一つの焼結体内で組成が互いに異なる2種の結晶粒で構成された複合体形態の試料を作製することができ、これらの二つの結晶粒の面積比を制御することにより、本発明の目標特性を具現することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物の各成分についてより具体的に説明する。
a)母材粉末
本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物の母材粉末は、(KNa1−y)(Nb1−zTa)O(ただし、yは0≦y≦0.7、zは0≦z≦0.7)で表される第1主成分と、BaTiOで表される第2主成分と、を含む。この際、母材粉末は、(1−x)(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−xBaTiOで表される。
xが0.05〜0.4を満たす場合、本発明の目標特性である常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
第1主成分は、(KNa1−y)(Nb1−zTa)Oで表されることができ、K及びNaの割合によってキュリー温度が相違するが、yが0.5である場合にキュリー温度が400度程度と高い。
第1主成分において、yが0.1以上である場合には、常温誘電率を800以上に向上させることができるが、yが0.7を超える場合には、常温比抵抗が急減し1011Ohm‐cm未満に低下するという問題がある。すなわち、常温誘電率を800以上に向上させ、且つ常温比抵抗を1011Ohm‐cm以上に維持するために、yは0.1〜0.7であってもよい。
また、第1主成分において、zが大きくなるにつれて常温比抵抗を向上させることができるが、zが0.7を超える場合には、常温誘電率が急減し400未満に低下するという問題がある。すなわち、常温比抵抗を増加及び維持し、且つ常温誘電率を400以上に維持するために、zは0〜0.7であってもよい。
すなわち、第1主成分のKとTaは相補的な関係にある。したがって、第1主成分にK及びTaを同時に含むことで、常温比抵抗を1011Ohm‐cm以上に維持し、且つ常温誘電率を800以上に向上させることができる。
第2主成分は、BaTiOで表されることができ、BaTiOは、一般的な誘電体母材に使用される材料であり、キュリー温度が約125度程度である強誘電体材料であってもよい。
第2主成分は、BaTiOで表される成分だけでなく、Ca、Zrなどが一部固溶されて修正された(Ba1−xCa)(Ti1−yCa)O、Ba(Ti1−yZr)Oなどの形態も可能である。
すなわち、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物の母材粉末は、キュリー温度の高い第1主成分と誘電率の高い第2主成分を一定の割合で混合したり固溶させた形態であってもよい。
本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物は、上記のように一定の割合で第1主成分と第2主成分材料を混合して母材粉末を作製し、これを用いることから還元雰囲気焼成が可能である。
図1は第1結晶粒と第2結晶粒からなる微細構造及び各結晶粒内でSTEM/EDS分析によりBa及びTiの含有量を分析する位置P1、P2、P3、P4に対する模式図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物を用いて製造(還元雰囲気、焼成温度:1100〜1150℃)された誘電層の微細構造は、Ba含有量が10at%未満、Ti含有量が10at%未満である第1結晶粒と、Ba含有量が10at%以上、Ti含有量が10at%以上である第2結晶粒と、を含む。
一つの結晶粒において、Ti及びBaの含有量は、P1〜P4の各箇所で、Ti及びBaの各含有量(at%)を測定し、4箇所のデータの平均値から導き出した。
本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物を用いた誘電層及び積層セラミックキャパシターは、高い誘電率、高い絶縁抵抗及び高いキュリー温度の各効果を同時に有することができる。
より詳細には、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物を用いて製造された誘電層及びこれを含む積層セラミックキャパシターは、第2結晶粒の面積比が全面積に対して4.7〜37.9%であることから、本発明の目標特性である常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
また、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物を用いて製造された誘電層及びこれを含む積層セラミックキャパシターは、第2結晶粒の面積比が全面積に対して4.7〜37.9%であることから、EIA(Electronic Industries Association)規格に明示されているX8R(−55℃〜150℃、△C/C±15%)又はX9S(−55℃〜200℃、△C/C±22%)特性を満たすことができる。
第2結晶粒の面積比が全面積に対して4.7%未満である場合には、常温比抵抗が1011Ohm‐cm未満であり、37.9%を超える場合には、X8R(−55℃〜150℃、△C/C±15%)又はX9S(−55℃〜200℃、△C/C±22%)特性を満たすことができないという問題がある。
すなわち、全面積に対する第2結晶粒の面積比が4.7%〜37.9%を離脱する場合、本発明の目標特性の一部を具現することができない。
上記母材粉末は、特に制限されるものではないが、粉末の平均粒径は、300nm以下であってもよい。
b)第1副成分
本発明の一実施形態によると、上記誘電体磁器組成物は、第1副成分としてLiを含む酸化物又は炭酸塩をさらに含むことができ、好ましくは、LiCOをさらに含むことができる。第1副成分は、母材粉末100molに対して0.25mol〜5.0mol含まれることができる。
すなわち、第1副成分の含有量は、母材粉末100molに対して含まれるLiCOのうち、Li元素の含有量が0.5mol〜10.0molを満たすように含まれることができる。
第1副成分は、誘電体磁器組成物が適用された積層セラミックキャパシターの常温比抵抗及び高温耐電圧特性を向上させる役割をする。
第1副成分が母材粉末100molに対して0.25mol未満である場合には、焼結密度が低くて常温比抵抗及び高温耐電圧が非常に低いという問題が発生し、第1副成分が母材粉末100molに対して5.0molを超える場合には、高温耐電圧が50V/μm未満と低くなるという問題が発生し得る。
したがって、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物は、第1副成分の含有量が母材粉末100molに対して0.25〜5.0molである場合に、上述のすべての特性の同時具現が可能である。このときにも、全面積に対する第2結晶粒の面積比が4.7%〜37.9%を満たすことが分かる。
c)第2副成分
本発明の一実施形態によると、上記誘電体磁器組成物は、第2副成分として、Mn、V、Cr、Fe、Ni、Co、Cu及びZnの原子価可変アクセプター(Variable Valence Acceptor)元素の酸化物或いは炭酸塩からなる群から選択される一つ以上をさらに含むことができ、好ましくは、MnO又はVをさらに含むことができる。
上記第2副成分として、Mn、V、Cr、Fe、Ni、Co、Cu及びZnのうち少なくとも一つ以上を含む酸化物或いは炭酸塩は、上記母材粉末100molに対して0.1mol〜3.0molの含有量で含まれることができる。
すなわち、第2副成分の含有量は、第2副成分に含まれる原子価可変アクセプター元素の含有量が、母材粉末100molに対して0.1mol〜3.0molを満たすように含まれることができる。
若しくは、2種以上の第2副成分を含む場合、第2副成分に含まれる原子価可変アクセプター元素の全含有量が、母材粉末100molに対して0.1mol〜3.0molを満たすように含まれることができる。
上記第2副成分は、誘電体磁器組成物が適用された積層セラミックキャパシターの常温比抵抗及び高温耐電圧特性を向上させる役割をする。
第2副成分に含まれる原子価可変アクセプター元素の全含有量が0.1mol未満である場合には、常温比抵抗及び高温耐電圧特性が低下する可能性がある。
第2副成分に含まれる原子価可変アクセプター元素の全含有量が3.0molを超える場合にも常温比抵抗及び高温耐電圧特性が低下する可能性がある。
特に、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物は、第2副成分に含まれる原子価可変アクセプター元素の全含有量が、母材粉末100molに対して0.1mol〜3.0molを満たすように含むことができ、これにより、低温焼成が可能となり、高い高温耐電圧特性を得ることができ、上述のすべての特性の同時具現が可能である。
このときにも、全面積に対する第2結晶粒の面積比が4.7%〜37.9%を満たすことが分かる。
d)第3副成分
本発明の一実施形態によると、上記誘電体磁器組成物は、Si元素の酸化物、Si元素の炭酸塩及びSi元素を含むガラスからなる群から選択される一つ以上を含む第3副成分を含むことができ、好ましくは、SiOをさらに含むことができる。
上記第3副成分は、上記母材粉末100molに対して、0.1〜5.0mol含まれることができる。すなわち、第3副成分の含有量は、母材粉末100molに対して含まれるSiOのうちSi元素の含有量が0.1mol〜5.0molを満たすように含まれることができる。
上記第3副成分の含有量が、上記母材粉末100molに対して0.1mol未満である場合には、焼結密度が低くて常温比抵抗及び高温耐電圧が低下する可能性があり、5.0molを超えて含まれる場合にも二次相生成などの問題によって高温耐電圧が低くなる可能性がある。
このときにも、全面積に対する第2結晶粒の面積比が4.7%〜37.9%を満たすことが分かる。
図2は本発明の一実施形態に係る積層セラミックキャパシター100を示す概略的な斜視図であり、図3は図2のIII‐III´に沿って取った積層セラミックキャパシター100を示す概略的な断面図である。
図2及び図3を参照すると、本発明の他の実施例に係る積層セラミックキャパシター100は、誘電層111と第1及び第2内部電極121、122が交互に積層されたセラミック本体110を有する。セラミック本体110の両端部には、セラミック本体110の内部に交互に配置された第1及び第2内部電極121、122とそれぞれ導通する第1及び第2外部電極131、132が形成されている。
セラミック本体110の形状は、特に制限されないが、一般的に六面体の形状であってもよい。また、その寸法も特に制限されず、用途に応じて適切な寸法にしてもよく、例えば(0.6〜5.6mm)×(0.3〜5.0mm)×(0.3〜1.9mm)であってもよい。
誘電層111の厚さは、キャパシターの容量設計に応じて任意に変更することができるが、本発明の一実施例において、焼成後の誘電層の厚さは、1層当たり好ましくは0.1μm以上であってもよい。
薄すぎる厚さの誘電層は、1層内に存在する結晶粒の数が少なく信頼性に悪い影響を及ぼすため、誘電層の厚さは0.1μm以上であってもよい。
第1及び第2内部電極121、122は、各端面がセラミック本体110の対向する両端部の表面に交互に露出するように積層されている。
上記第1及び第2外部電極131、132は、セラミック本体110の両端部に形成され、交互に配置された第1及び第2内部電極121、122の露出端面に電気的に連結されることで、キャパシター回路を構成する。
第1及び第2内部電極121、122に含有される導電性材料は、特に限定されないが、本発明の一実施形態に係る誘電層111は、本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物を用いて形成される。
本発明の一実施形態に係る誘電体磁器組成物の母材粉末は、(KNa1−y)(Nb1−zTa)O(ただし、yは0≦y≦0.7、zは0≦z≦0.7)で表される第1主成分と、BaTiOで表される第2主成分と、を含む。この際、母材粉末は、(1−x)(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−xBaTiOで表され、xが0.05〜0.4を満たす。
第1及び第2内部電極121、122の厚さは、用途などに応じて適宜決定することができ、特に制限されるものではないが、例えば、0.1〜5μm又は0.1〜2.5μmであってもよい。
上記第1及び第2外部電極131、132に含有される導電性材料としては、特に限定されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、又はこれらの合金を用いてもよい。
上記第1及び第2外部電極131、132の厚さは、用途などに応じて適宜決定することができ、特に制限されるものではないが、例えば、10〜50μmであってもよい。
以下、実施例及び比較例により本発明をより詳細に説明するが、これは、発明の具体的な理解を助けるためのものであって、本発明の範囲は実施例により限定されるものではない。
下記の表1、表3及び表5に明示されている組成でエタノールとトルエンを溶媒とし、分散剤とともに混合した後、バインダーを混合してセラミックシートを作製した。
主成分母材としては、平均粒径が300nmである(K,Na)(Nb,Ta)OとBaTiO粉末を使用した。
成形されたセラミックシートにニッケル(Ni)電極を印刷し21層積層してアクティブシートを作製し、アクティブシートの上部及び下部に位置するカバーとしてカバー用シート(10〜13μm)を25層に積層し圧着して圧着バー(bar)を作製した。
その後、圧着バー(bar)を切断機を用いて3.2mm×1.6mmサイズのチップに切断した。
切断したチップを脱バインダーのためにか焼した後、還元雰囲気(N雰囲気)下で1100〜1150℃で焼成を行い、焼成したチップにCuペーストで外部電極を形成した。
上記のように完成されたプロトタイプ積層セラミックキャパシター(Proto‐type MLCC)試験片に対して、常温静電容量及び誘電損失(DF)はLCR meter用いて1kHz、AC0.5V/μmの条件で容量を測定した。
静電容量と積層セラミックキャパシターの誘電体の厚さ、内部電極の面積、積層数から積層セラミックキャパシターの誘電体の誘電率を計算した。
常温絶縁抵抗は、10個ずつサンプルを取り、DC10V/μmを印加した状態で60秒経過後に測定した。
温度による静電容量の変化は、−55℃から200℃の温度範囲で測定された。
高温IR昇圧実験は、200℃で電圧段階を5V/μmずつ増加させながら抵抗劣化挙動を測定し、この際、各段階の時間は10分であり、5秒間隔で抵抗値を測定した。
高温IR昇圧実験から高温耐電圧を導き出したが、高温耐電圧とは、200℃で誘電体の単位厚さ当たり5V/μmのDC電圧を10分間印加し、電圧ステップを増加し続けながら測定したときに、IRが10Ω以上になる電圧を意味する。
RC値は、AC 0.5V/μm、1kHzで測定した常温容量値とDC10V/μmで測定した絶縁値を乗算した値である。
表2、表4、表6は、表1、表3、表5に明示されている組成に該当するニッケル(Ni)内部電極が適用されたプロトタイプ積層セラミックキャパシター(Proto‐type MLCC)の特性を示す。
表1の実施例1〜10は、母材粉末(1−x)(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−xBaTiO(y、z=0.2):100molに対して、第1副成分LiCO:2.5mol、第2副成分MnO:0.5mol、第3副成分SiO:0.5molであるときに、xによる実施例を示すものであり、表2は、表1の実施例1〜10の誘電体磁器組成物を用いて作製した誘電層と、ニッケル(Ni)内部電極と、を含む還元雰囲気で焼成したプロトタイプ積層セラミックキャパシターの特性を示す。
第2主成分BaTiOの組成比xが0.05未満である場合(実施例1及び2)には、常温比抵抗が1011Ohm‐cm未満と低くなり、高温耐電圧が50V/μm未満と低くなるという問題がある。
また、第2主成分BaTiOの組成比xが0.4を超える場合(実施例9及び10)には、高温(150℃)TCC(150℃)±15%を超え、高温(200℃)TCC(200℃)±22%も超えるという問題がある。
すなわち、第2主成分BaTiOの組成比xが0.05〜0.4の範囲を満たす場合(実施例3〜8)に、本発明の常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
本発明の一実施例に係る誘電体磁器組成物を用いて還元雰囲気(N雰囲気)下で、1100℃〜1150℃で焼成を行って誘電層を製造したり、これにニッケル(Ni)内部電極を印刷して積層セラミックキャパシターを製造した場合、誘電層の微細構造は、第1結晶粒と、第2結晶粒と、を含む。
一つの結晶粒内でのP1〜P4の計4箇所のBa及びTiの含有量をSTEM/WDS或いはSTEM/EELSにより分析した。
4箇所のBa及びTi含有量の平均値を用いて計算した結果、第1結晶粒は、「Ba含有量が10at%未満、Ti含有量が10at%未満」である結晶粒と定義され、第2結晶粒は、「Ba含有量が10at%以上、Ti含有量が10at%以上」である結晶粒と定義される。
表1の実施例1〜10を参照すると、本発明の目標特性を達成するために、積層セラミックキャパシターの誘電層は、第1及び第2結晶粒を含み、全面積に対して第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%である必要がある。
すなわち、積層セラミックキャパシターの誘電層の微細構造を観察したときに、単位面積当たり第2結晶粒の面積比が4.7%〜37.9%である場合に、本発明の常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
表3の実施例11〜17は、母材粉末0.9(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−0.1BaTiO(z=0.2):100molに対して、第1副成分LiCO:2.5mol、第2副成分MnO:0.5mol、第3副成分SiO:0.5molであるときに、yによる実施例を示すものであり、表4は、表3の実施例11〜17の誘電体磁器組成物を用いて作製した誘電層と、ニッケル(Ni)内部電極と、を含む還元雰囲気で焼成したプロトタイプ積層セラミックキャパシターの特性を示す。
第1主成分のKの組成比yの値が増加するにつれて常温誘電率が向上することが分かるが、Kの組成比yの値が0.7を超える場合(実施例17)には、常温比抵抗が1011Ohm‐cm未満に減少し、高温耐電圧が50V/μm未満と低くなるという問題が発生する。
すなわち、Kの組成比yの値が0.7以下である場合(実施例11〜16)に、本発明の常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
また、常温誘電率を800以上に向上させるために、Kの組成比yの値は0.1以上であってもよい。yの値が増加するにつれて常温誘電率は増加してから減少する傾向を示し、上述のようにyの値が0.7を超える場合(実施例17)には、常温比抵抗が1011Ohm‐cm未満に減少し、高温耐電圧が50V/μm未満と低くなるという問題が発生する。したがって、常温誘電率を800以上に向上させ、且つ常温比抵抗を1011Ohm‐cm以上に維持させ、高温耐電圧を50V/μm以上に維持させるために、yの値は0.1〜0.7を満たすことができる。
このときにも、全面積に対して第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%の範囲に属することが分かる。
表3の実施例18〜23は、母材粉末0.9(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−0.1BaTiO(y=0.2):100molに対して、第1副成分LiCO:2.5mol、第2副成分MnO:0.5mol、第3副成分SiO:0.5molであるときに、zによる実施例を示すものであり、表4は、表3の実施例18〜23の誘電体磁器組成物を用いて作製した誘電層と、ニッケル(Ni)内部電極と、を含む還元雰囲気で焼成したプロトタイプ積層セラミックキャパシターの特性を示す。
第1主成分のTaの組成比zの値が増加するにつれて常温比抵抗が向上することが分かるが、Taの組成比zの値が0.7を超える場合(実施例23)には、常温誘電率が400未満と低くなるという問題が発生する。
すなわち、Taの組成比zの値が0.7以下である場合(実施例18〜22)に、本発明の常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
このときにも、全面積に対して第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%の範囲に属することが分かる。
上述のように、第1主成分のKとTaは相補的な関係にある。したがって、第1主成分にK及びTaを同時に含み各組成比を適切に調節することで常温比抵抗を1011Ohm‐cm以上に維持し、且つ常温誘電率を800以上に向上させることができる。
表5の実施例24〜30は、母材粉末0.9(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−0.1BaTiO(y、z=0.2):100molに対して、第2副成分MnO:0.5mol、第3副成分SiO:0.5molであるときに、第1副成分LiCOの含有量による実施例を示すものであり、表6は、表5の実施例24〜30の誘電体磁器組成物を用いて作製した誘電層と、ニッケル(Ni)内部電極と、を含む還元雰囲気で焼成したプロトタイプ積層セラミックキャパシターの特性を示す。
第1副成分LiCOの含有量が母材粉末100molに対して0.25mol未満である場合(実施例24)には、焼結密度が低くて常温比抵抗及び高温耐電圧が非常に低いという問題が発生し、第1副成分LiCOの含有量が母材粉末100molに対して5.0molを超える場合(実施例30)には、高温耐電圧50V/μm未満と低くなるという問題が発生する。
すなわち、第1副成分LiCOの含有量が母材粉末100molに対して0.25mol〜5.0molの範囲に属する場合(実施例25〜29)に、本発明の常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
このときにも、全面積に対して第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%の範囲に属することが分かる。
表5の実施例31〜37は、母材粉末0.9(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−0.1BaTiO(y、z=0.2):100molに対して、第1副成分LiCO:2.5mol、第3副成分SiO:0.5molであるときに、第2副成分MnOの含有量による実施例を示すものであり、表6は、表5の実施例31〜37の誘電体磁器組成物を用いて作製した誘電層と、ニッケル(Ni)内部電極と、を含む還元雰囲気で焼成したプロトタイプ積層セラミックキャパシターの特性を示す。
第2副成分MnOの含有量が母材粉末100molに対して0.1mol未満である場合(実施例31)には、常温比抵抗及び高温耐電圧が非常に低いという問題が発生し、第2副成分MnOの含有量が母材粉末100molに対して5.0mol程度と過量の場合(実施例37)にも常温比抵抗及び高温耐電圧が低くなるという問題がある。
すなわち、第2副成分MnOの含有量が母材粉末100molに対して0.1mol〜3.0molの範囲に属する場合(実施例32〜36)に、本発明の常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
このときにも、全面積に対して第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%の範囲に属することが分かる。
表5の実施例38〜44は、母材粉末0.9(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−0.1BaTiO(y、z=0.2):100molに対して、第1副成分LiCO:2.5mol、第2副成分MnO:0.5molであるときに、第3副成分SiOの含有量による実施例を示すものであり、表6は、表5の実施例38〜44の誘電体磁器組成物を用いて作製した誘電層と、ニッケル(Ni)内部電極と、を含む還元雰囲気で焼成したプロトタイプ積層セラミックキャパシターの特性を示す。
第3副成分SiOの含有量が母材粉末100molに対して0.1mol未満である場合(実施例38)には、焼結密度が低くて常温比抵抗及び高温耐電圧が低いという問題が発生し、第3副成分SiOの含有量が母材粉末100molに対して7mol程度と過量の場合(実施例44)にも二次相などの生成によって高温耐電圧が低くなるという問題がある。
すなわち、第3副成分SiOの含有量が母材粉末100molに対して0.1mol〜5.0molである場合(実施例39〜43)に、本発明の常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、高温(200度)耐電圧50V/μm以上、TCC(150℃)±15%未満、TCC(200℃)±22%未満、及び常温誘電率400以上のすべての特性の同時具現が可能である。
このときにも、全面積に対して第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%の範囲に属することが分かる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
100 積層セラミックキャパシター
110 セラミック本体
111 誘電層
121、122 第1及び第2内部電極
131、132 第1及び第2外部電極

Claims (9)

  1. 第1主成分と第2主成分とを含む母材粉末と、副成分と、を含み、
    前記第1主成分は(KNa1−y)(Nb1−zTa)Oであり、前記第2主成分はBaTiOであり、
    前記母材粉末が(1−x)(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−xBaTiOであるときに、
    前記xは0.05≦x≦0.4であり、
    前記yは0≦y≦0.7であり、
    前記zは0≦z≦0.7である、誘電体磁器組成物。
  2. 前記yは0.1≦y≦0.7である、請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
  3. 前記副成分は第1副成分を含み、
    前記第1副成分が含まれる場合に、前記第1副成分は、Liを含む酸化物又は炭酸塩から選択されるいずれか一つ以上を含み、
    前記第1副成分の含有量は、母材粉末100molに対してLi元素の含有量が0.5mol〜10.0molである、請求項1又は2に記載の誘電体磁器組成物。
  4. 前記副成分は第2副成分を含み、
    前記第2副成分は、Mn、V、Cr、Fe、Ni、Co、Cu及びZnの原子価可変アクセプター(Variable Valence Acceptor)元素の酸化物或いは炭酸塩からなる群から選択される一つ以上を含み、
    前記第2副成分の含有量は、前記第2副成分に含まれる原子価可変アクセプター元素の含有量が母材粉末100molに対して0.1mol〜3.0molである、請求項1から3のいずれか一項に記載の誘電体磁器組成物。
  5. 前記副成分は第3副成分を含み、
    Si元素の酸化物、Si元素の炭酸塩及びSi元素を含むガラスからなる群から選択される一つ以上を含み、
    前記第3副成分の含有量は、母材粉末100molに対してSi元素の含有量が0.1mol〜5.0molである、請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体磁器組成物。
  6. 誘電層と内部電極とを含むセラミック本体と、
    前記セラミック本体の外側に配置され、前記内部電極と接続する外部電極と、を含み、
    前記誘電層は、第1結晶粒と、第2結晶粒と、を含み、
    前記第1結晶粒は、Ba含有量が10at%未満、Ti含有量が10at%未満である結晶粒であり、前記第2結晶粒は、Ba含有量が10at%以上、Ti含有量が10at%以上である結晶粒であるときに、
    全面積に対する前記第2結晶粒の面積比は4.7%〜37.9%である、積層セラミックキャパシター。
  7. 前記誘電層は、第1主成分と第2主成分とを含む母材粉末と、副成分と、を含み、
    前記第1主成分は(KNa1−y)(Nb1−zTa)Oであり、前記第2主成分はBaTiOであり、
    前記母材粉末が(1−x)(KNa1−y)(Nb1−zTa)O−xBaTiOであるときに、
    前記xは0.05≦x≦0.4であり、
    前記yは0≦y≦0.7であり、
    前記zは0≦z≦0.7である、請求項6に記載の積層セラミックキャパシター。
  8. 前記内部電極はニッケル(Ni)を含む、請求項6又は7に記載の積層セラミックキャパシター。
  9. 常温比抵抗が1011Ohm‐cm以上、
    高温(200度)耐電圧50V/μm以上、
    TCC(150℃)±15%未満、
    TCC(200℃)±22%未満、及び
    常温誘電率400以上を満たす、請求項6から8のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシター。
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