JP2017119384A - シート束綴じ処理装置及びこれを備えた画像形成システム - Google Patents

シート束綴じ処理装置及びこれを備えた画像形成システム Download PDF

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Abstract

【課題】針なし綴じ処理したシート束を圧着歯から容易に引き剥がすことができるシート束綴じ処理装置を提供する。【課題手段】処理トレイ24上に集積したシート束Sbのコーナー部Scを針なし綴じ装置51の圧着歯54,55間で圧着変形させて綴じ処理した後、針なし綴じ装置51を処理トレイ24の支持面を含む平面内で回転させる。これにより、針なし綴じ装置の圧着歯とシート束の綴じ部PB間にひねり作用が生じるので、該綴じ部を圧着歯から容易に引き剥がすことができる。【選択図】図10−1

Description

本発明は、例えば画像形成装置から送られた複数のシートを束状にして、自動で針なし綴じ処理するためのシート束綴じ処理装置に関し、更にかかるシート束綴じ処理装置を備えた画像形成システムに関する。
従来、複数枚のシートを重ね合わせ、1対の凹凸形状の圧着歯の間に挟んで強圧することにより、金属針を用いないで、シート同士を圧着してシート束を綴じる針無し綴じ装置が使用されている。ところが、このような針無し綴じ装置には、圧着歯を離間する際にシート束が一方の圧着歯に張り付いてしまう、という問題がある。
特許文献1にはシート束を処理トレイ上で搬出方向と直交する向きに揃えて整合させるためのサイド整合部材を用いて、側方から綴じ処理したシート束をキック、即ち繰り出すことによって針無し綴じ手段の加圧面から引き剥がすようにしたシート束綴じ処理装置が開示されている。このサイド整合部材は整合モータに駆動されて、シート側縁と係合する位置から離れた位置まで一旦バックスイング移動した後、シートセンター側に移動してシート束をキックする。
特開2015−20339号公報
上記特許文献1では、シート束を一定の直線方向に繰り出すので、針なし綴じ手段の圧着歯の凹凸な加圧面からシート束を引き剥がすことが困難になる虞がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シート束綴じ処理装置又は該シート束綴じ処理装置を備えた画像形成システムにおいて、針なし綴じ処理したシート束を圧着歯から容易に剥がすことができるようにすることにある。
本発明のシート束綴じ処理装置は、上記目的を達成するためになされたものであって、複数のシートを針なし綴じ処理するために、
複数のシートを集積支持するためのシート支持面を有する処理トレイと、
処理トレイ上の複数のシートを1つのシート束に針なし綴じ処理するための1対の圧着歯を有する綴じ処理装置と、
針なし綴じ処理によって圧着歯に密着しているシート束の綴じ部を該圧着歯から引き剥がすために、処理トレイの前持面を含む平面内で、針なし綴じ処理後のシート束を支持する処理トレイに関して綴じ処理装置を回転させる引き剥がし機構と、
引き剥がし機構の動作を制御する制御部とを備える、ことを特徴とする。
この引き剥がし機構による綴じ処理装置の回転動作は、シート束の綴じ部を、それが密着していた圧着歯に対してひねるように作用するので、該綴じ部を圧着歯から比較的簡単に引き剥がすことができる。そのため、大きな引き剥がし力を必要としないので、大型の引き剥がし機構や強力な駆動手段を設ける必要が無い。しかも、引き剥がし処理に要する追加のスペースは、シートの平面寸法に拘わらず、綴じ処理装置の回転動作範囲に限定されるので、小さく抑制することが可能である。従って、装置全体の大型化、重量化又は高コストを回避することができる。
或る実施形態では、制御部が、引き剥がし機構を制御して、綴じ処理装置を、圧着歯が平面内で処理トレイ上のシート束に関して外側へ変位するように回転させる。これによって、シート束は、綴じ処理装置の回転動作によって、シートの剛性に拘わらず面内で弛みを生じることがない。
また、或る実施形態では、針なし綴じ処理後のシート束を処理トレイ上で搬出方向に搬送するための搬送部材と、シート束を処理トレイ上で搬出方向に直交する向きに規制するための整合部材とを更に有し、制御部が、搬送部材及び/又は整合部材を制御して、シート束を処理トレイ上の所定位置に保持しつつ、綴じ処理装置を回転させるように、引き剥がし機構を制御する。これにより、シート束は、綴じ処理装置の回転動作によって移動したり回転する虞が無く、圧着歯からの引き剥がし処理をより簡単にかつ確実に行うことができる。特に搬送部材及び整合部材でシート束を保持する場合、シート束がより多くの位置で支持されることになるので、引き剥がし処理の際にシート束が受け得るダメージをより小さくかつ少なくすることができる。
別の実施形態では、針なし綴じ処理後のシート束を処理トレイ上で搬出方向に搬送するための搬送部材と、シート束を処理トレイ上で搬出方向に直交する向きに規制するための整合部材とを更に有し、制御部が、搬送部材及び/又は整合部材を制御して、シート束を処理トレイ上で綴じ処理装置から離隔する向きに移動させつつ、綴じ処理装置を回転させるように、引き剥がし機構を制御する。このように、綴じ処理装置の回転動作に、搬送部材及び/又は整合部材による補助動作を加えることによって、シート束の圧着歯からの引き剥がし処理をより簡単にかつ確実に行うことができる。
また、本発明の別の側面によれば、シート上に画像形成する画像形成ユニットと、該画像形成ユニットから送られた複数のシートを集積して針なし綴じ処理するシート束綴じ処理ユニットと、から構成され、該シート束綴じ処理ユニットが上述した本発明のいずれかのシート束綴じ処理装置である画像形成システムが提供される。
上述したように、比較的小さい力でもシート束の綴じ部を圧着歯から比較的簡単に引き剥がすことができ、大型化、重量化又は高コストを回避し得るシート束綴じ処理装置を備えることによって、画像形成システム全体の構成を大型化することなく、画像形成ユニットから集積したシートを連続工程で、揃えた状態でシート束に針なし綴じ処理することができる。
本発明による画像形成システムの全体構成の説明図。 後処理ユニットを装置正面側から見た側面断面図。 後処理ユニットのシート搬入機構の説明図であり、(a)図は処理トレイへの排紙、(b)図は処理トレイ奥側への搬入を示す。 後処理ユニットの処理トレイを紙載面の垂直上方から見た説明図。 シート束搬出機構の説明図であり、(a)図は待機状態、(b)図は搬送状態、(c)図はスタックトレイへの排出状態を示す。 (a)図は針なし綴じ装置の構成を示す説明図、(b)図は針無し綴じ処理したシート束の綴じ部の部分拡大図、(c)図は(b)図のB−B線における拡大断面図。 (a)図は綴じ装置回動機構の平面図、(b)図はそのA−A線における断面図。 図1の画像形成システムの制御構成の説明図。 (a)図〜(c)図は、処理トレイ上に搬入されたシート束を集積して綴じ処理する過程を、処理トレイの紙載面の垂直上方から示す概略説明図。 (d)図、(e)図は、処理トレイ上に搬入されたシート束を集積して綴じ処理する過程を、処理トレイの紙載面の垂直上方から示す概略説明図。 (a)図、(b図)は、シート束を針なし綴じ装置から引き剥がしてスタックトレイへ排出する過程を示す、図9−1と同様の概略説明図。 (c)図、(d)図は、シート束を針なし綴じ装置から引き剥がしてスタックトレイへ排出する過程を示す、図9−2と同様の概略説明図。 (a)、(b)図はそれぞれ引き剥がし動作の変形例の説明図。 綴じ装置回動機構の変形例の部分拡大断面図。 綴じ装置回動機構の別の変形例の部分拡大断面図。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の好適な実施態様を詳細に説明する。尚、添付図面において、本明細書全体を通して類似の構成要素には、同様の参照符号を付して表すこととする。
尚、本明細書中において「シート束のオフセット搬送」とは、排紙口から処理トレイ上に搬入されたシートを集積したシート束を、シート搬送方向と直交(又は交差)する方向に移動(幅寄せ移動)させること、「オフセット量」とはその移動量を言う。また、「シート束の整合」とは、排紙口から処理トレイ上に搬入された複数の異なるサイズのシートを、所定の基準(例えば、処理トレイの、シート搬送方向と直交する向き即ち幅方向の中心位置であるセンター基準、または幅方向の片側に設定される片側基準)に従って位置合わせすることを言う。例えば、「シートを整合した後、オフセットする」とは、異なるサイズの複数のシートを前記基準により位置合わせした後、その状態のままシート全体をシート搬送方向と直交する方向に移動させる、ことを意味する。ここで、直交とは、正確に90°の角度で交差する場合だけでなく、約90°の角度で交差する場合、実質的に又は概ね直交する場合を含むものとする。
本実施態様のシート束綴じ処理装置は、図1に例示する画像形成システムにおいて画像形成された複数のシートを部揃えして集積したシート束を針なし綴じ処理するためのものである。図1の画像形成システムは、画像読取ユニットAと、画像形成ユニットBと、後処理ユニットCと、原稿自動給送ユニットDとで構成されている。尚、本明細書中において、図1の画像形成システムの手前側を装置正面側、奥側を装置後部側と称することとする。
画像読取ユニットAは、原稿画像を読み取るために、透明ガラスで形成されたプラテン1と、該プラテンに沿って往復動する読取キャリッジ2とを有する。原稿自動給送ユニットDが給紙トレイ上の原稿シートを1枚ずつプラテン1に給送し、これを読取キャリッジ2が、原稿幅方向(主走査方向)に配列されたラインセンサー(光電変換素子)を主走査方向と直交する副走査方向に往復移動させることによって、線順位で読み取るようになっている。
画像形成ユニットBは、画像読取ユニットAが読み取った原稿の画像データに基づいてシート上に画像を形成するために、装置ハウジング3に内蔵された給紙部4と、画像形成部5と、排紙部6とを有する。給紙部4は、カセット7から給紙ローラー8により繰り出されたシートを、給紙経路9を介して画像形成部5に、レジストローラー対10によりシートの先端を揃えかつ画像形成部5の画像形成タイミングに応じて給紙する。画像形成部5は、例えば静電式画像形成機構からなり、感光体(ホトコンダクター)で構成されるドラム11に発光器12で潜画像(静電画像)を形成し、現像器13でトナーインクを付着させ、これを転写チャージャー15でシートに転写し、定着器(加熱ローラー)16で定着させた後、排紙部6に送る。排紙部6は、画像形成されたシートを排紙経路17により案内し、排紙口18から後処理ユニットCに搬出する。
後処理ユニットCは、本実施態様のシート束綴じ処理装置20を備え、画像形成ユニットBから搬出された複数のシートを部揃えしてシート束に集積し、綴じ処理を施して下流側のスタックトレイに収納する機能を有する。尚、本実施態様の後処理ユニットCは、画像読取ユニットA及び画像形成ユニットBから独立したスタンドアロン構造に構成され、これら各ユニット間はネットワークケーブルで接続してシステム化されている。別の実施形態では、画像形成ユニットAの装置ハウジング3に形成された排紙空間にシート束綴じ処理装置をユニットとして内蔵したインナーフィニッシャー構造に後処理ユニットCを構成することもできる。
シート束綴じ処理装置20は、図2に示すように、装置ハウジング21と、該装置ハウジング内に設けられた排紙経路22と、該排紙経路の排紙口23の下流側に配置された処理トレイ24と、更にその下流側に配置されたスタックトレイ25とを備える。上述した後処理ユニットCの機能を実行するために、処理トレイ24には、排紙口23から排出されたシートを処理トレイ24の奥側へ搬入するためのシート搬入機構26と、処理トレイ24上で搬入された複数のシートを束状に集積し、位置合わせするためのシート整合機構27と、位置合わせしたシート束を針無し綴じ処理するための綴じ処理機構28と、綴じ処理したシート束をスタックトレイ25に搬出するシート束搬出機構29とが設けられている。
排紙経路22は、画像形成ユニットBから受け取ったシートを搬入口30から排紙口23まで略水平方向に搬送するために、搬入ローラー対31、排紙ローラー対32等の搬送ローラー対を所定間隔で配置したフィーダー機構とを備える。また、排紙経路22には、搬送されるシートの先端及び/又は後端を検出するためのシートセンサーSe1,Se2が配置されている。
処理トレイ24は、図2に示すように、排紙経路22の排紙口23の下流側に該排紙口から段差dをもって下方に配置されている。処理トレイ24は、排紙口23から排出された複数のシートを上下に積み重ねて束状に即ちシート束に集積するために、該シートの少なくとも一部を支持するための紙載面24aを備える。本実施態様では、シートを搬出方向に沿ってその前側部分をスタックトレイ25で支持し、かつそれと反対側の後側部分を処理トレイ24で支持する構造(所謂ブリッジ支持構造)を採用し、それによってトレイ寸法を全体として搬出(搬入)方向に小型化している。
シート搬入機構26は、排紙口23から段差dを介して排出されるシートを処理トレイ24の奥に向けて正しい姿勢で即ちその左右側縁を搬入方向に対して真直ぐに、かつ円滑に搬送するために、搬送ローラー装置46を備える。搬送ローラー装置46は、処理トレイ24を挟んで上側の搬送ローラー48と下側の従動ローラー49とからなるローラー対を有する。搬送ローラー48は、処理トレイ24の上方に揺動可能に支持された昇降ブラケット50の先端に回動可能に支持され、従動ローラー49は、前記処理トレイの直ぐ下側の固定された位置に回動自在に設けられている。
図3(b)に示すように、排紙口23から排出されたシートShの後端が処理トレイ24上に到達すると、昇降ブラケット50が下向きに回転して上側の搬送ローラー48を処理トレイ上のシート上面に当接させる。次に、搬送ローラー48を駆動モーター(図示せず)により例えばベルト駆動して、図中反時計方向に回転させる。これによって、シートShは、処理トレイ24上を搬入方向即ちスタックトレイ25側とは逆方向に、該シートの先端(図中右端)が規制部材35に突き当たるまで搬送される。規制部材35は、図3(a)、(b)に示すように、断面コ字形のチャネル状部材からなり、その内側に、処理トレイ24上を搬送されるシートの搬入方向先端を当接させて停止させるための規制面35aを有する。
シート搬入機構26は更に、処理トレイ24上を規制部材35まで搬送される際に生じ得るシートのカールやスキューに対応するために、シート先端を規制部材35側に案内するための掻き込み回転体36を備える。掻き込み回転体36は、処理トレイ24の上方かつ規制部材35の手前に、シートの搬入方向に向けて回転可能に配置されたリング形状又は短円筒状のベルト部材で構成される。前記ベルト部材は、処理トレイ24上に積載されている最上位置のシートの上を搬送されてくる新たなシートの上面に係合し、該シートの先端を押圧しながら図中反時計方向に回転して、規制部材35の規制面35aに当接するまで送り込む。
シート整合機構27は、シート端規制部37とサイド整合機構38とから構成される。シート端規制部37は、上述した規制部材35を有し、排紙口23から処理トレイ24上に搬入されたシートの位置を搬入(又は搬出)方向に、該シートの搬入方向先端(又は搬出方向後端)で規制する。サイド整合機構38は、処理トレイ24上のシート及びシート束を搬入(又は搬出)方向に直交する方向即ち幅方向に移動させ、その側端縁で幅方向の位置を規制かつ/又は整合させる。
サイド整合機構38は、図4に示すように、センター基準Sxを挟んで左右に配置された一対のサイド整合部材39,40を有する。サイド整合部材39,40は、互いに内面を対向させて、処理トレイ24の紙載面24aから垂直上方に延出する平板状の部材で構成されている。各サイド整合部材39,40の前記内面は、それぞれ処理トレイ24上のシートShの幅方向の近接する側端縁と係合して、該シートの幅方向位置を規制する規制面39a,40aとして機能する。
各サイド整合部材39,40は、それぞれ処理トレイ24の背面側に配置された可動支持部41,42と、該処理トレイに貫設された幅方向の直線状スリット(図示せず)を介して一体に結合されている。前記各支持部に形成されたラック41a,42aに噛合するピニオン43,44を駆動モーターM1、M2で個別に回動することによって、サイド整合部材39,40は、それぞれ独立して互いに接近又は離反する向きに移動させ、所望の幅方向位置に停止させることができる。これにより、処理トレイ24に搬入されるシートのサイズに応じて各サイド整合部材39,40の位置を個別に設定し、シート束を幅方向に移動(オフセット搬送)させる際に、その位置、移動量及びオフセット量を決定することができる。
シート束搬出機構29は、図5に示すように、コンベア装置45と上述した搬送ローラー装置46とから構成される。コンベア装置45は、駆動モーターM3より駆動される駆動プーリー47aと従動プーリー47bとの間に掛け回され、シートの搬出方向に沿って両方向に周回移動するコンベアベルト47を有する。コンベアベルト47には、処理トレイ24の紙載面24aに沿って移動してシート束Sbを搬出方向に押し出す押出部材としての機能をも有する、規制部材35が固定されている。規制部材35は、図5(a)に示す処理トレイ24の搬出方向後端付近の初期位置と、図5(b)に実線でかつ図5(c)に想像線で示す駆動プーリー47aと従動プーリー47bとの略中間である最大押出位置との間で、両方向に移動可能に設けられている。
搬送ローラー装置46は、搬送ローラー48と従動ローラー49とが、処理トレイ24の搬出方向前端付近でシート束Sbを搬送可能に上下から挟み込むように配置されている。図4に示すように、搬送ローラー装置46は、センター基準Sxを挟んで左右各1組の前記ローラー対が左右対称に配置されている。左右の各搬送ローラー48a,48bをそれぞれ回動可能に支持する左右の昇降ブラケット50が、そのいずれか一方又は双方を選択して揺動可能に支持されている。
綴じ処理したシート束Sbを処理トレイ24からスタックトレイ25に搬出する場合、図5(a)に示すように、該シート束の搬出方向後端に、規制部材35の規制面35aを当接させる。コンベア装置45を駆動して規制部材35を搬出方向に前記最大押出位置まで移動させることにより、シート束Sbは、処理トレイ24上を搬出方向に図5(b)に示す位置まで押し出される。これと同時に、搬送ローラー装置46の昇降ブラケット50を図中反時計方向に回転させて、左右双方の搬送ローラー48a,48bをシート束Sbの上面に圧接させる。
次に、搬送ローラー48を例えば駆動モーター(図示せず)により図中時計方向に回転させてシート束Sbを搬出方向に搬送し、図5(c)に示すように、処理トレイ24上からスタックトレイ25に搬出する。コンベア装置45の規制部材35は、シート束Sbの後端を規制面35aに当接させてその全体を該規制部材の内側に保持するので、比較的高速で駆動することができる。これに対し、搬送ローラー48は、シート束Sbの最上面としか直接接触しないから、比較的低速で回転させて、シート束をスタックトレイ25に向けて徐々に送り出すことが好ましい。他方、規制部材35は、コンベアベルト47を逆方向に移動させることによって、前記初期位置に復帰する。
綴じ処理機構28は、シート束を針無し綴じ処理する針なし綴じ装置51を備える。本実施態様の針なし綴じ装置51は、凹凸面を有する圧着歯の間でシート束を圧着変形させて結束するプレスバインド機構により構成される。針なし綴じ装置51は、図6(a)に示すように、ベースフレーム部材52に可動フレーム部材53が、支軸53aにより揺動可能に支持されている。ベースフレーム部材52には、一方の端部に下部圧着歯54が形設され、可動フレーム部材53には、上部圧着歯55が前記下部圧着歯に対向する位置に形設されている。
図6(a)に拡大して示すように、上部圧着歯55には、歯の並び方向と直交する向きに延長する複数のリブ形状の突条55aと、それに適合する形状の凹溝55bとが交互に形成されている。同様に、下部圧着歯54には、歯の並び方向と直交する向きに延長する複数のリブ形状の突条54aと、それに適合する形状の凹溝54bとが交互に形成されている。上部圧着歯55と下部圧着歯54とは、互いに対向する前記突条と凹溝とが咬合するように整合させて配置されている。
これにより、上部圧着歯55と下部圧着歯54の間に挟圧されたシート束Sbの綴じ部Scを、図6(b)及び(c)に示すように、断面波板形状に変形させて密着させることができる。本実施態様では、図6(b)に示すように、綴じ部Scの前記波板形状がシート束Sbの側辺に関して斜めに形成されるように、上部及び下部圧着歯55、54が、歯の並び方向を処理トレイ24のセンター基準Sxに関して或る角度をもって斜めに配置されている。
可動フレーム部材53には、支軸53aを挟んで上部圧着歯55と反対側の端部にフォロアコロ56が一体に設けられている。ベースフレーム部材52には、下部圧着歯54と反対側の端部に、偏心カムからなるドライブカム57が一体に設けられている。フォロアコロ56は、そのフォロア面がドライブカム57のカム面と係合するように配置されている。
ベースフレーム部材52と可動フレーム部材53の間には、図示しないばね部材が配置されて、前記上部及び下部圧着歯を互いに離間する向きに、従ってフォロアコロ56のフォロア面とドライブカム57のカム面とを常に係合させる向きに付勢している。従って、ドライブカム57を駆動モーターM4により回転させると、前記カム面に従動して可動フレーム部材53が支軸53aを中心に揺動する。これにより、上部圧着歯55と下部圧着歯54とは、互いに咬合して圧接され又は離間するように駆動することができる。
また、ベースフレーム部材52と可動フレーム部材53間に配置された前記ばね部材によって、綴じ処理したシート束を挟圧した状態から前記上部及び下部圧着歯を離間させる動作が、より円滑かつ速やかに行われる。更にベースフレーム部材52には、上部及び下部圧着歯55、54が圧接位置又は離間位置のいずれにあるかを検出するために、図示しないポジションセンサーを配置することができる。前記ポジションセンサーからの前記上部及び下部圧着歯の相対的位置関係を表す信号によって、綴じ処理したシート束の前記圧着歯からの引き剥がし処理をより円滑にかつ効率良く行うことができる。
本実施態様では、シート束の針無し綴じ処理を行う綴じ処理位置Epが、図4に示すように、処理トレイ24の搬入方向奥側で、装置後部側即ち図中左側の角部24bの直ぐ外側に、該処理トレイと重ならないように設定されている。針なし綴じ装置51は、綴じ処理位置Epに対応して、処理トレイ24の角部24bの直ぐ外側に配置されている。従って、処理トレイ24上に搬入されたシート束Sbは、搬入方向奥側で装置後部側のコーナー部が綴じ部として針無し綴じ処理される。
本実施形態のシート束綴じ処理装置20は、綴じ処理したシート束の前記圧着歯からの引き剥がし処理するために、針なし綴じ装置51を綴じ処理位置から移動させる引き剥がし機構を更に備えている。針なし綴じ装置51は、前記引き剥がし機構を作動させることによって、図4に示す綴じ処理位置から、処理トレイ24の支持面を含む平面内で回転させて移動させることができる。図4では、針なし綴じ装置51の回転中心RCが、綴じ処理位置Ep付近で、シート束Sbの装置後部側の側端縁側に配置されている。
図7(a)、(b)は、針なし綴じ装置51を前記平面内で回転させる綴じ装置回動機構71の構成を概略的に示している。綴じ装置回動機構71は、シート束綴じ処理装置20又は後処理ユニットC側に固定された支持板72と、該支持板の上面に配置された回転板73とを有する。回転板73は、その下面に取り付けられた複数の回転支持コロ74によって、支持板72上面を移動可能に支持されている。
回転板73の回転中心73aには、該回転板から垂直下向きに延出して、支持板72を回動自在に貫通する回動軸75が一体に突設されている。これにより、回転板73は、支持板72上面で回動軸75を中心にいずれの方向にも回転することができる。回転板73の上面には、針なし綴じ装置51が所定位置に位置決めして固定される。回転支持コロ74は、回転板73を均等に支持するように、回動軸75を中心に分散させて配置される。尚、このように回転板73を支持板72上に回動自在に支持するために、回転支持コロ74以外に、公知の様々な構造を採用し得ることは言うまでもない。
回動軸75には、回転板73と支持板72との間に配置された被動歯車76が一体に回動可能に装着されている。被動歯車76には、同様に回転板73と支持板72との間に配置された中間歯車77が噛合している。支持板72の下側には、従動プーリー78が、中間歯車77と同軸にかつ一体に回動可能に設けられている。更に支持板72の下側には、従動プーリー78よりも下方位置に駆動モーター79が配置され、その上向きに突出する出力軸80の先端には、支持板72の下側に配置された駆動プーリー81が一体に回動可能に装着されている。
駆動プーリー81と従動プーリー78とは、伝動ベルト82によって動力伝達可能に連結されている。これにより、針なし綴じ装置51は、駆動モーター79を回転駆動することによって、回動軸75及び回転板73を回転させ、その回転中心73aを中心として回転させることができる。尚、本実施形態では、針なし綴じ装置51が駆動モーター79の回転方向と逆向きに回転するように構成されているが、駆動プーリー81と被動歯車76との間の動力伝達機構を変更することによって、前記駆動モーターと同じ向きに回転させることができる。
針なし綴じ装置51の回転動作範囲は、圧着綴じ処理するシート束の平面寸法に拘わらず、一定のスペースに限定される。従って、前記針なし綴じ装置の回転させるために要する追加のスペースを小さく抑制することが可能である。その結果、装置全体の大型化、重量化を回避することができる。
図8は、図1の画像形成システムの制御構成を概略的に示している。本実施態様の画像形成システムは、画像形成ユニットBを制御する本体制御部60と、後処理ユニットCを制御する綴じ処理制御部61とを備える。
本体制御部60は、印字制御部62と、給紙制御部63と、コントロールパネル64に接続された入力部65とを備える。入力部65は、前記コントロールパネルを介して画像形成モード及び後処理モードの設定を行うことができる。画像形成モードでは、カラー/モノクロ印刷、両面/片面印刷等のモード設定、シートサイズ、シート紙質、印刷部数、拡大/縮小印刷、等の画像形成条件を設定する。
後処理モードでは、例えばプリントアウトモードか綴じ処理モードかを選択して設定する。プリントアウトモードは、排紙口23から排出されたシートを綴じ処理せずに、処理トレイ24を介してスタックトレイ25に収容する。この場合、排紙口23からのシートを処理トレイ24に重ね合わせて集積し、本体制御部60からのジョグ終了信号で集積後のシート束をまとめてスタックトレイ25に搬出することができる。
綴じ処理モードでは、排紙口23から排出された所定枚数のシートを処理トレイ24に重ね合わせてシート束に集積し、綴じ処理した後にスタックトレイ25に搬出する。本体制御部60は、後処理モードが選択されたこと、綴じ処理するシート束のシート枚数、作成するシート束の部数、及び画像形成するシートの厚さ等の情報を綴じ処理制御部61にデータ転送する。更に本体制御部60は、各シートへの画像形成を終了する毎、ジョブ終了信号を綴じ処理制御部61に転送する。
綴じ処理制御部61は、本体制御部60の入力部65から入力された後処理モードの設定に応じて後処理ユニットCを動作させる。本実施態様の綴じ処理制御部61は、制御手段として制御CPU66で構成され、該制御CPUには、ROM67及びRAM68が連結されている。後処理ユニットCによるシート束の綴じ処理動作、圧着歯の引き剥がし処理及び排紙動作は、ROM67に記憶された制御プログラム、及びRAM68に記憶された制御データに基づいて実行される。そのため、制御CPU66には、針なし綴じ装置51及び綴じ装置回動機構71が接続されると共に、後処理ユニットCに搭載された全駆動モータの起動、停止及び正逆転制御を行うように、前記各駆動モータの駆動回路に連結されている。
綴じ処理制御部61は、綴じ処理モードが指定されると、処理トレイ24上にシートが搬入される前に、針なし綴じ装置51側の左サイド整合部材39を綴じ処理位置Epに近接した、図4に実線で示す待避位置に移動させる。更に綴じ処理制御部61は、反対側の右サイド整合部材40を、処理トレイ24上に搬入されるシートの移動を妨げないように、センター基準Sxから装置正面側に十分に離れた待避位置に移動させる。
この待機状態から処理トレイ24にシート束を集積して綴じ処理するまでの過程を、図9−1(a)〜(c)及び図9−2(d)、(e)を用いて説明する。図9−1(a)に示すように、装置ハウジング21の排紙口23から処理トレイ24上にシートShが排出されると、これを綴じ処理制御部61が排紙センサーSe1,Se2からの信号で検知して、シート搬入機構26の搬送ローラー48を回転させる。これにより、処理トレイ24上のシートShは、スタックトレイ25への搬出方向とは反対方向に、即ち処理トレイ24の奥へと搬入される。そして、図9−1(b)に示すように、シートの搬入方向先端が規制部材35の規制面35aに当接して停止するまで、掻き込み回転体36の回転によって搬送される。
シートの搬入が規制部材35によって停止すると、綴じ処理制御部61は、図9−1(b)の待避位置にある左右サイド整合部材39,40を、シートShを両側から挟み込むように内側に移動させる。サイド整合部材39,40は、それぞれ規制面39a,40aがシートShの両側端縁に係合し、前記両規制面の離隔距離がシートShの幅寸法と一致する位置まで移動させる。これにより、各シートShは、図9−1(c)に示すように、その幅方向中心が処理トレイ24のセンター基準Sxに一致する。この後、綴じ処理制御部61は、左右サイド整合部材39,40をそれぞれ図9−1(a)の前記待避位置に復帰させる。
1つのシート束として綴じられる所定枚数のシートが処理トレイ24上に、上述したように位置を整合させて集積されるまで、図9−1(a)〜(c)の上記過程を繰り返す。所定枚数のシートShが処理トレイ24上に位置合わせして集積されると、綴じ処理制御部61は、左右サイド整合部材39,40を前記待避位置に復帰させず、図9−2(d)に示すように、前記シートを1つのシート束Sbとして両側から挟んだまま、幅方向に綴じ処理位置Ep側に向けてオフセット移動させる。左右サイド整合部材39,40は、シート束Sbの装置後部側の側端縁がその幅方向に綴じ処理位置Epを少し越えた位置で停止させる。
図9−2(d)の位置で、シート束Sbの装置後部側の側端縁は、離間された針なし綴じ装置51の上部及び下部圧着歯55,54の間に、該圧着歯から十分に離隔して配置されている。この状態で、綴じ処理制御部61は、シート束搬出機構29のコンベア装置45を駆動して、押出部材である規制部材35を搬出方向に移動させ、シート束Sbを搬出方向に押し出して、所定の距離だけオフセット移動させる。規制部材35は、搬出方向にシート束Sbの側端縁を綴じ処理位置Epより少し手前の位置で停止させる。これにより、図9−2(e)に示すように、綴じようとするシート束Sbのコーナー部Scが綴じ処理位置Epに位置決めされる。
次に、綴じ処理制御部61は、コマンド信号を発信して針なし綴じ装置51を駆動し、針なし綴じ処理を実行させる。これにより、針なし綴じ装置51は、咬合する上部及び下部圧着歯55,54間でシート束Sbのコーナー部Scを、図6(c)に示す断面波形形状に圧着変形させて結束させる。綴じ処理後、針なし綴じ装置51は、上部及び下部圧着歯55,54を離間させると共に、綴じ処理制御部61に処理エンド信号を発信する。
針なし綴じ装置51から処理エンド信号を受信した綴じ処理制御部61は、離間させた圧着歯55,54の一方に密着しているシート束Sbのコーナー部Scを引き剥がすための引き剥がし処理を行う。図10−1(a)、(b)、図10−2(c)、(d)は、シート束Sbを引き剥がし処理し、処理トレイ24上を搬送してスタックトレイ25へ排出するまでの過程を示している。
先ず、綴じ処理制御部61は、図10−1(a)に示すように、左右サイド整合部材39,40をシート束Sbの幅方向の両側端縁に係合させ、かつ規制部材35をシート束Sbの装置後部側即ち搬出方向上流側の側端縁に係合させた状態で、昇降アーム50を下降させて、左右両方の搬送ローラー48a,48bをシート束Sbの搬出方向先端側即ち下流側の上面に圧接させる。これにより、シート束Sbは、搬出方向に沿って前後左右に移動が制限される。
綴じ処理制御部61は、綴じ装置回動機構71の駆動モーター79を駆動して、針なし綴じ装置51を処理トレイ24の支持面を含む平面内即ちシート束Sbの面内方向に回転させる。図4に関連して上述したように、針なし綴じ装置51の回転中心RC即ち回転板73の回転中心73aが、シート束Sbの装置後部側の側端縁側に配置されているので、針なし綴じ装置51は、図10−1(b)に示すように、図中時計方向に、即ちシート束Sbの中心側ではなく外側に向けて、引き剥がし位置まで所定の角度回転する。
この針なし綴じ装置51の回転動作は、シート束Sbのコーナー部Scに対して、密着していた前記一方の圧着歯をひねるように作用する。シート束Sbの綴じ部に対する圧着歯の移動距離は、圧着歯の並び方向に回転中心73aから遠い側が大きく、近い側が小さくなる。従って、コーナー部Scの前記上下圧着歯間に挟圧されて波板形状に変形したシート束部分即ち綴じ部PBは、その全体が一気に強い力で引き剥がされるのではなく、回転中心73aから遠い側の圧着歯から順に1つずつ剥がすことが可能になる。それにより、比較的弱い力でも、シート束Sbのコーナー部Sc全体を前記圧着歯から簡単に引き剥がすことができる。前記回転動作の終了後、搬送ローラー48a,48bは、昇降アーム50を上昇させて、元の上方位置に戻す。
シート束Sbには、綴じ部PBと圧着歯との係合即ち食い付きによって、針なし綴じ装置51の回転力が作用し、それと同じ方向に移動させようとする。シート束Sbは、上述したように、左右サイド整合部材39,40、規制部材35及び搬送ローラー48a,48bによって、搬出方向に沿って前後左右に移動が制限されている。従って、針なし綴じ装置51の回転動作によって、シート束Sbが移動又は回転したり、シートの剛性に拘わらず面内で弛みを生じることはない。このようにシート束がより多くの位置で支持されているので、引き剥がし処理の際に針なし綴じ装置51の回転によってシート束が受け得るダメージをより小さくかつ少なくすることができる。
針なし綴じ装置51は、引き剥がし位置まで回転して前記シート束Sbの引き剥がし処理が終了すると、綴じ処理制御部61に処理エンド信号を発信する。上述したように、前記引き剥がし処理の間、シート束Sbは、搬出方向に沿って前後左右に移動が制限されており、その姿勢が搬出方向に関して正しい向きに即ち略真直ぐに配向されている。従って、シート束Sbは、その姿勢を矯正することなく、処理トレイ24からスタックトレイ25搬出することができる。また、左右サイド整合部材39,40を同期させて、シート束Sbを幅方向両側から挟んだままの状態で移動させることによって、シート束Sbを処理トレイ24のセンター基準Sx又は所望のオフセット位置に整合させることができる。
針なし綴じ装置51から引き剥がし処理の処理エンド信号を受信した綴じ処理制御部61は、シート束Sbの搬出処理を行う。シート束Sbのスタックトレイ25への搬出処理は、上述したように、シート束搬出機構29のコンベア装置45の動作と、搬送ローラー装置46の動作とを組み合わせて行う。
先ず、綴じ処理制御部61は、必要に応じて左右サイド整合部材39,40を移動させて、シート束Sbの幅方向位置を調整する。次に、綴じ処理制御部61は、コンベア装置45を駆動して規制部材35を搬出方向に移動させ、図10−2(c)に示すように、シート束Sbを押し出しながら、図5(b)の最大押出位置まで移動して停止する。それと同時に、綴じ処理制御部61は、搬送ローラー装置46の昇降アーム50を下降させて、左右両方の搬送ローラー48をシート束Sbの上面に圧接させる。規制部材35は、図10−1(a)の前記初期位置に復帰させる。
更に綴じ処理制御部61は、両搬送ローラー48を回転させてシート束Sbを搬出方向に搬送し、図10−2(d)に示すように、処理トレイ24上からスタックトレイ25に搬出する。このとき、シート束Sbの最上面のシートが下側のシートに対して滑らないように、搬送ローラー48を比較的低速で回転させ、シート束Sbをスタックトレイ25に向けて徐々に送り出すことが好ましい。
図10−2(c)、(d)に示すように、規制部材35及び両搬送ローラー48は、幅方向にシート束Sbの中心から相当距離ずれた位置にある。しかしながら、シート束Sbは、左右両側端縁が左右サイド整合部材39,40によって規制されているので、規制部材35及び両搬送ローラー48により搬出される間、搬出方向に対して真直ぐな姿勢が維持される。
別の実施形態では、針なし綴じ装置51の回転による圧着歯の引き剥がし処理を、規制部材35及び/又は左右サイド整合部材39,40によって補助することができる。図11(a)は、上記実施形態の綴じ装置回動機構71による圧着歯引き剥がし処理における規制部材35の補助動作を示している。綴じ処理制御部61は、針なし綴じ装置51の回転動作中又は回転動作終了と略同時に、シート束Sbの搬出方向上流側の側端縁に係合している規制部材35を搬出方向に所定の距離移動させる。
これにより、シート束Sbの圧着綴じされた綴じ部PBは、図中想像線で示す位置から搬出方向下流側に、規制部材35の移動距離だけ移動する。図11(a)に示すように、針なし綴じ装置51を回転させただけの場合、圧着歯54,55は、回転中心RCから遠い側では、綴じ部PBから大きく移動しているのに対し、回転中心RCに近い側では、綴じ部PBからの移動距離が小さい。本実施形態によれば、規制部材35によりシート束Sbを移動させることによって、シート束Sbの綴じ部PBに対して、回転中心RCに近い側の圧着歯54,55を相対的に大きく移動させ、綴じ部PBから簡単に引き剥がすことができる。
図11(b)は、同じく綴じ装置回動機構71による圧着歯引き剥がし処理における左右サイド整合部材39,40の補助動作を示している。綴じ処理制御部61は、針なし綴じ装置51の回転動作中又は回転動作終了と略同時に、シート束Sbの幅方向左右両側の側端縁に係合している左右サイド整合部材39,40を幅方向に所定の距離移動させる。これにより、同様にシート束Sbの綴じ部PBに対して、回転中心RCに近い側の圧着歯54,55を相対的に大きく移動させ、綴じ部PBから簡単に引き剥がすことができる。また、当然ながら、規制部材35及び左右サイド整合部材39,40の補助動作を組み合わせて用いることもできる。
綴じ装置回動機構71において、針なし綴じ装置51の回転中心RCは、上記実施形態以外の様々な位置に設けることができる。図12の変形例では、針なし綴じ装置51の回転中心RCが、綴じ処理位置Ep付近で、シート束Sbの幅方向の側端縁側に配置されている。この場合、針なし綴じ装置51は、図中反時計方向に、即ち上記実施形態と同様にシート束Sbの中心側ではなく外側に向けて、引き剥がし位置まで所定の角度回転させる。
これにより、針なし綴じ装置51の回転動作がシート束Sbのコーナー部Scに対して圧着歯をひねるように作用するので、同様にシート束Sbのコーナー部Sc全体を前記圧着歯から簡単に引き剥がすことができる。また、シート束Sbは、左右サイド整合部材39,40、規制部材35及び搬送ローラー48a,48bによって搬出方向前後左右に移動が制限されているので、針なし綴じ装置51の回転動作によって移動又は回転したり、シートの剛性に拘わらず面内で弛みを生じることはない。
図13の変形例では、針なし綴じ装置51の回転中心RCが、綴じ処理位置Ep上即ち綴じ処理時の圧着歯54,55上に配置されている。この場合、針なし綴じ装置51は、回転中心RCから圧着歯54,55の並び方向両端までの距離が短いので、図中時計方向及び反時計方向双方に回転させることが好ましい。この変形例では、針なし綴じ装置51の回転動作がシート束Sbのコーナー部Scに対して、上記各実施形態よりもより強いひねり作用を生じる。従って、圧着歯からの引き剥がしがより容易になる。
図12、図13の変形例においても、図11(a)、(b)の規制部材35及び/又は左右サイド整合部材39,40による補助動作を適用することができる。特に図12の変形例では、回転中心RC上の圧着歯54,55が綴じ部PBから移動しないので、前記補助動作は有効である。
以上、本発明を好適な実施態様に関連して説明したが、本発明は上記実施態様に限定されるものでなく、その技術的範囲において、様々な変更又は変形を加えて実施し得ることは言うまでもない。例えば、シート束の綴じ位置及び綴じ装置の位置は、処理トレイに関して異なる位置に設定することができ、その場合にも、綴じ位置から遠い方の搬送ローラーを駆動してシート束に回転動作を付与することによって、同様に圧着歯からの引き剥がし処理を簡単に行うことができる。
Ep 綴じ処理位置
Sb シート束
Sc コーナー部
Se1,Se2 排紙センサ
Sh シート
Sx センター基準
20 シート束綴じ処理装置
21 装置ハウジング
22 排紙経路
23 排紙口
24 処理トレイ
25 スタックトレイ
26 シート搬入機構
27 シート整合機構
28 綴じ処理機構
29 シート束搬出機構
35 規制部材
36 掻き込み回転体
37 シート端規制部
38 サイド整合機構
39,40 サイド整合部材
39a,40a 規制面
45 コンベア装置
46 搬送ローラー装置
48 搬送ローラー
51 針なし綴じ装置
54 下部圧着歯
55 上部圧着歯
60 本体制御部
61 綴じ処理制御部

Claims (5)

  1. 複数のシートを針なし綴じ処理するためのシート束綴じ処理装置であって、
    前記複数のシートを集積支持するためのシート支持面を有する処理トレイと、
    前記処理トレイ上の前記複数のシートを1つのシート束に針なし綴じ処理するための1対の圧着歯を有する綴じ処理装置と、
    前記針なし綴じ処理によって前記圧着歯に密着している前記シート束の綴じ部を該圧着歯から引き剥がすために、前記処理トレイの前記支持面を含む平面内で、前記針なし綴じ処理後の前記シート束を支持する前記処理トレイに関して前記綴じ処理装置を回転させる引き剥がし機構と、
    前記引き剥がし機構の動作を制御する制御部とを備えることを特徴とするシート束綴じ処理装置。
  2. 前記制御部が、前記引き剥がし機構を制御して、前記綴じ処理装置を、前記圧着歯が前記平面内で前記処理トレイ上の前記シート束に関して外方へ変位するように回転させることを特徴とする請求項1に記載のシート束綴じ処理装置。
  3. 前記針なし綴じ処理後の前記シート束を前記処理トレイ上で搬出方向に搬送するための搬送部材と、前記シート束を前記処理トレイ上で搬出方向に直交する向きに規制するための整合部材とを更に有し、
    前記制御部が、前記搬送部材及び/又は前記整合部材を制御して、前記シート束を前記処理トレイ上の所定位置に保持しつつ、前記綴じ処理装置を回転させるように、前記引き剥がし機構を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート束綴じ処理装置。
  4. 前記針なし綴じ処理後の前記シート束を前記処理トレイ上で搬出方向に搬送するための搬送部材と、前記シート束を前記処理トレイ上で搬出方向に直交する向きに規制するための整合部材とを更に有し、
    前記制御部が、前記搬送部材及び/又は前記整合部材を制御して、前記シート束を前記処理トレイ上で前記綴じ処理装置から離隔する向きに移動させつつ、前記綴じ処理装置を回転させるように、前記引き剥がし機構を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート束綴じ処理装置。
  5. シート上に画像形成する画像形成ユニットと、
    前記画像形成ユニットから送られた複数のシートを集積して針なし綴じ処理するシート束綴じ処理ユニットと、から構成され、
    前記シート束綴じ処理ユニットは請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート束綴じ処理装置であることを特徴とする画像形成システム。
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