JP6558657B2 - シート処理装置、画像形成システム及び画像形成装置 - Google Patents

シート処理装置、画像形成システム及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、用紙などのシートを処理するシート処理装置、並びに、そのシート処理装置を備えた画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
従来、画像形成システムとして、画像形成装置で画像が形成されたシート束に対して綴じ処理を施すシート綴じ装置が設けられたシート処理装置を備えたものが知られている。
特許文献1に記載のシート処理装置には、金属針を用いずにシート束を一対の凹凸形状を有する圧着部材である圧着歯で強く噛み合わせることによりシートの繊維を絡ませて、シート同士を圧着させることでシート束を綴じる、圧着綴じ方式のシート綴じ装置が設けられている。金属針を用いずに圧着綴じでシート束を綴じることにより、シート束の廃棄時やシュレッターをかけるときに、シート束から金属針をはずす手間を省くことができる。
特許文献1に記載のシート処理装置においては、画像が形成されたシート束が、シート綴じ装置の一方の圧着歯と他方の圧着歯との間に搬送される。次に、一方の圧着歯をシート束側へ移動させ、シート束を一対の圧着歯で加圧してシート束を綴じる。次に、一方の圧着歯を、シート束から離間する方向へ移動させた後、シート束を排紙トレイへ向けて搬送して排紙トレイに排出する。
しかしながら、一対の凹凸形状を有する圧着歯でシート束を強く噛み合わせる際には、強い加圧力が必要である。このため、圧着綴じが施されたシート束が一対の圧着歯のうち、綴じ処理を行った後、シート束から離間する方向へ移動しない他方の圧着歯に張り付いてしまうといった問題が生じる。このように、シートが圧着歯に張り付いてしまった状態で、シート束を排紙トレイへ向けて搬送さると、搬送不良やシートの破損が生じてしまうなどの不具合が発生するおそれがあった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、搬送不良やシートの傷つきを抑制することができるシート処理装置、このシート処理装置を備えた画像形成システムおよび画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の凹凸を有し、互いに噛み合うことでシート束を綴じる一対の圧着部材と、前記一対の圧着部材を移動させる移動手段と、前記一対の圧着部材により綴じられたシート束を搬送する搬送手段とを備え、前記一対の圧着部材によって前記シート束が綴じられた後、前記移動手段は、前記一対の圧着部材が開いた状態で前記複数の凹凸の並ぶ方向に対して傾斜した方向へ前記一対の圧着部材を移動させ、前記搬送手段は、前記移動手段によって前記一対の圧着部材を移動させた後に、前記シート束を搬送することを特徴とするものである。

本発明によれば、シートの傷つきを抑制することができる。
(a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施形態に係る画像形成システムの全体構成の一例を示す概略構成図。 本実施形態に係る画像形成システムの画像形成装置の一構成例を示す概略構成図。 本実施形態に係る画像形成システムの用紙後処理装置の一構成例を示す平面図。 同用紙後処理装置の正面図。 用紙後処理装置に受け入れた用紙を分岐する分岐爪のホームポジションを示す説明図。 用紙後処理装置に受け入れた用紙を分岐路に分岐するときの分岐爪の位置を示す説明図。 歯型が開いた状態の綴じ具及びその駆動機構の一例を示す説明図。 歯型が閉じた状態の綴じ具及びその駆動機構の一例を示す説明図。 (a)及び(b)はそれぞれ、初期化処理が完了した用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、用紙を受け入れているときの用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、用紙の幅方向の位置を位置決めしているときの用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、用紙の後端の位置を位置決めしているときの用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、後続の用紙を受け入れているときの用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、更に後続の用紙を受け入れているときの用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、用紙束の整合処理が完了し綴じ処理が開始する前の用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、綴じ処理が完了した用紙束の排出を開始するときの用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、綴じ処理が完了した用紙束の排出しているときの用紙後処理装置の内部の様子を示す平面図及び正面図。 用紙後処理装置の変形例を示す図。 綴じ具を移動させる移動機構280を示す斜視図。 本実施形態の圧着綴じについて説明する断面図。 本実施形態の圧着綴じについて説明する平面図 圧着綴じ動作のフローチャート。 押さえ機構を設けた用紙後処理の動作を説明する図。 用紙後処理装置における綴じ処理を行うときの制御系の主要部の一構成例を示すブロック図。 用紙束に対して2箇所、綴じ処理を行う場合の動作を説明する図。 用紙束に対して2箇所、綴じ処理を行う場合の変形例を示す図。 用紙束に対して3箇所、綴じ処理を行う場合の動作を説明する図。 用紙後処理装置の第2の変形例を示す図。 2部目以降の処理動作について説明する図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の実施形態に係る画像形成システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。図1(a)の画像形成システム100は、入力画像に基づいてシートとしての用紙に画像を形成する画像形成手段としての画像形成装置101にシート処理装置としての用紙処理装置(以下、「用紙後処理装置」という。)201を組み込んだ構成例である。また、図1(b)の画像形成システム100は、画像形成装置101に用紙後処理装置201を連結した構成例である。
なお、本実施形態の画像形成装置101は、電子写真方式でトナー像からなる画像を用紙上に形成するものであるが、インクジェット方式などの他の方式で画像を形成するものであってもよい。また、本実施形態では、画像形成装置101と用紙後処理装置201とを組み合わせた画像形成システムについて説明するが、本発明は、用紙後処理装置201を内蔵した画像形成装置101についても適用できる。
また、本発明は、用紙後処理装置201を、画像形成装置101から独立したシート処理装置として構成した場合にも適用できる。この場合は、綴じ対象のシートがセットされるカセットやトレイ、及び、綴じ処理されたシート束が出力されるトレイなどを、シート処理装置に設けてもよい。
図2は、本実施形態に係る画像形成システム100の画像形成装置101の一構成例を示す概略構成図である。
図2において、画像形成装置101は、中間転写体を用いた間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置である。画像形成装置101のほぼ中央部には、トナー像形成手段としての作像部110が配置されている。作像部110は、所定方向に並ぶように配置された4色(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:ブラック)の作像ステーション111Y,111M,111C,111K(以下、適宜、添え字Y,M,C,Kを省略する。)を有する。
また、画像形成装置101は、作像部110の下方に設けられた記録媒体供給手段としての複数の給紙部である給紙トレイ120を備えている。また、給紙トレイ120でピックアップされた記録媒体としての用紙を2次転写部140及び定着部150に搬送する給紙搬送路(縦搬送路)130を備えている。更に、画像形成装置101は、画像(トナー像)が定着された用紙を用紙後処理装置201側に搬送する分岐排紙経路160と、第一面(表面)に画像が形成された用紙を反転して第二面(裏面)に画像形成させるための両面搬送路170と、を備えている。
また、画像形成装置101は、画像読み取り手段としてのスキャナ部180と原稿供給手段としての自動原稿送り装置(ADF)185とを備えている。スキャナ部180は、原稿台であるガラス面上にセットされた画像読み取り対象物である原稿の画像を読み取って電気信号に変換する。また、自動原稿送り装置(ADF)185は、スキャナ部180で画像が読み取られる複数枚又は1枚の原稿がセットされ、各原稿をスキャナ部180の読み取り位置にあるガラス面上に送るように搬送する。
作像部110は、作像ステーション111のYMCK各色用の像担持体としての感光体ドラムを備えている。各感光体ドラムの周囲には、その外周に沿って、帯電手段としての帯電ユニットと、現像手段としての現像ユニットと、1次転写ユニットと、クリーニングユニットと、除電手段としての除電ユニットとを備えている。また、作像部110は、露光手段としての図示しない光書き込みユニットと、中間転写体としての中間転写ベルト112とを備えている。光書き込みユニットは、各作像ステーション111の下側に配置され、各色ごとに、スキャナ部180の読み取り結果から生成された画像データに基づいて、各感光体ドラムに光を照射して静電潜像を形成する。中間転写ベルト112は、作像ステーション111の上側に配置され、各感光体ドラムに形成された画像(トナー像)が1次転写ユニットによって転写される。
中間転写ベルト112は複数の支持ローラによって回転可能に支持されている。その複数の支持ローラのうちの1つの支持ローラ114は、2次転写部140で中間転写ベルト112を介して2次転写ローラ115と対向している。この2次転写部140で、中間転写ベルト112上の画像(トナー像)が用紙に2次転写される。中間転写ベルト112の上方には、交換可能なトナー収容容器116が配置されている。
なお、上記構成の画像形成装置(間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置)の画像形成プロセスは公知であり、本発明の要旨とは直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
定着部150で定着処理された定着済みの用紙は、搬送ローラ162で搬送され、その搬送方向が搬送路切り換え部材161により切り換えられる。これにより、定着済みの用紙は、分岐排紙経路160又は両面搬送路170に搬送される。
本実施形態の用紙後処理装置201は、画像が形成された用紙を含む複数の用紙の後処理として、複数の用紙からなるシート束としての用紙束を綴じる用紙綴じ手段としての搬送路綴じ機構を備えている。この搬送路綴じ機構は、用紙搬送路内で用紙を重ね合わせ整合する構成と、その重ね合わせた用紙を綴じる綴じ手段としての綴じ具とを有する。
図3及び図4はそれぞれ、本実施形態の画像形成システム100に備えた搬送路綴じ機構を有する用紙後処理装置201の構成例を示す平面図及び正面図である。
用紙後処理装置201は、入口センサ202と入口ローラ203と分岐爪(切換爪)204と排紙ローラ205とシフトリンク206とシフトカム207とシフトカムスタッド208とシフトホームポジションセンサ209と綴じ具210とを備える。
入口センサ202は、画像形成装置101の排紙ローラ102から用紙後処理装置201に搬入された用紙の先端と後端と有無とを検知する。
入口ローラ203は、用紙後処理装置201の入口に位置し、用紙を用紙後処理装置201に搬入する機能を有する。この入口ローラ203のローラニップを使用して用紙の突き当てスキュー補正も可能となっている。入口ローラ203は図示しない制御可能な駆動源で駆動される。この駆動源は後述の制御手段で制御され、これにより、駆動源による入口ローラ203の回転駆動及び停止、並びに入口ローラ203による用紙の搬送量が制御される。なお、制御手段は、画像形成装置101に設けてもよい。
分岐爪204は、用紙の後端を分岐路241へ導くために設けた搬送路を切換える回動可能な爪である。また、分岐爪204は、分岐路搬送面に用紙を押圧することが可能な構成となっており、この押圧により用紙を固定可能となっている。
排紙ローラ205は、用紙後処理装置201の出口に位置し、用紙を搬送・シフト・排出する機能を有する。また、排紙ローラ205は、図示しない制御可能な駆動源で駆動される。この駆動源は後述の制御手段で制御され、これにより、駆動源による排紙ローラ205の回転駆動及び停止、並びに排紙ローラ205による用紙の搬送量が制御される。
本実施形態の用紙後処理装置201において用紙を搬送する搬送手段は、例えば、入口ローラ203、排紙ローラ205、及び、それらを駆動する駆動源などで構成される。
シフトリンク206は、排紙ローラ205の軸端に設けられており、シフトの移動力を受ける部位になっている。
シフトカム207は、シフトカムスタッド208を有し、回転をする円盤状の部品である。この部品の回転によってシフトカムスタッド208を介しシフトリンク206の長穴部と連結された排紙ローラ205をシフトさせる。
シフトカムスタッド208は、シフトリンク206の長穴部と連動し、シフトカム207の回転運動を排紙ローラ205の軸方向の直動運動に変える。
シフトホームポジションセンサ209は、シフトリンク206の位置を検出し、この検出したポジションをホームポジション(待機位置)とする。
綴じ具210は、金属針を用いないで、絞り圧着加工により用紙束を綴じる道具又は装置である。本実施形態では、表面に凹凸を有する1対の歯型で用紙束を狭持することで用紙を変形させ繊維を絡める綴じ具210を用いている。この種の綴じ具210としては、例えば実公昭36−013206号公報に開示されているような既知の綴じ具を用いることができる。また、用紙束にU字型の切り曲げを施し、その曲げ元近傍にスリットを同時に開け、切り曲げた先端部を前記スリットに通して解けないようにすることで、金属針を用いないで用紙束を綴じる綴じ具を用いてもよい(例えば、実公昭37−007208号公報参照)。なお、用紙束を綴じる綴じ手段としては、本実施形態の綴じ具に限定されるものではなく、用紙同士を圧着して用紙の繊維を絡ませて綴じる絞り圧着加工によって綴じる機能を有するものであればよい。
用紙端検知手段としての用紙端センサ220は、用紙の側端を検出するセンサである。用紙を揃えるときに、このセンサで検知した検知位置を基準に用紙が揃えられる。
綴じ具ホームポジションセンサ221は、用紙の搬送方向に交差する幅方向に移動可能な綴じ具210の位置を検出するセンサである。最大サイズの用紙が搬送されても邪魔にならない位置に綴じ具210が位置するポジションをホームポジション(待機位置)とし、この位置が綴じ具ホームポジションセンサ221によって検出される。
綴じ具移動ガイドレール230は、綴じ具210が用紙の幅方向に安定して移動可能なように、その移動をガイドするレールである。
搬送路240は、受入れた用紙を搬送排出する通常の経路である。分岐路241は、用紙を重ね合わせて整合するために設けられ、用紙のスイッチバックにより後端側から搬入される搬送路である。
突き当て面242は、綴じ対象の用紙が収容されるシート収容部としての綴じ処理用トレイ(ステープルトレイ)243において用紙の後端を突き当て整合する基準面である。歯型261は、例えば本実施形態では1対の凹凸が噛み合うような形状の歯型であり、用紙を狭持することで用紙を変形させ繊維を絡める。
図5及び図6はそれぞれ用紙後処理装置201に受け入れた用紙を分岐する分岐爪204及びその周辺の詳細な構成例を示す説明図である。図5は分岐爪204のホームポジションを示す説明図である。また、図6は、用紙後処理装置201に受け入れた用紙を分岐路241に分岐するときの分岐爪の位置を示す説明図である。
分岐爪204は、搬送路240と分岐路241とを切り換えるために回動可能に構成されている。図5に示すように、図中の右側より受け入れた用紙が抵抗無く搬送できる回転位置が、分岐爪204のホームポジションとなっている。分岐爪204は、図5に示すようにスプリング251により常時加圧されている。スプリング251は分岐爪可動レバー部204aにかけられている。分岐爪可動レバー部204aにはリンクを介して分岐ソレノイド250も連結されている。また、分岐路241の搬送面と分岐爪204は搬送路内にある用紙を狭持可能に構成されている。搬送路の切換えは、分岐ソレノイド250をONすることで分岐爪204は図6中矢印A1方向に回動し、搬送路240を閉鎖し、分岐路241へ用紙をガイドする。
本実施形態において、綴じ対象の複数の用紙を重ね合わせて用紙束にする手段は、入口ローラ203、排紙ローラ205、分岐爪204、突き当て面242を有する綴じ処理用トレイ243、及び、それらを駆動する駆動源など等によって構成される。
図7及び図8はそれぞれ綴じ具210の構成及び動作の一例を示す説明図である。図7は、歯型261が開いた状態の綴じ具210及びその駆動機構の一例を示す説明図であり、図8は、歯型261が閉じた状態の綴じ具210及びその駆動機構の一例を示す説明図である。なお、綴じ具210の構成は、図7及び図8の構成に限定されるものではない。
図7において、歯型261は上下対となり噛み合う形状をしている。この歯型261は複数に組み合わせたリンク群の端に設置されており、加圧レバー262の回動によって互いに接離するように構成されている。加圧レバー262は、図8中矢印A2方向に回転するカム266により、図8中矢印A3方向に回動する。このカム266は駆動モータ265より駆動力を与えられ回転し、カムホームポジションセンサ267の検知情報に基づき、その検知位置に位置するように制御される。カムホームポジションセンサ267の検知位置をカム266のホームポジション(待機位置)とし、この位置で歯型261は開いた状態となっている。
用紙を綴じるときは、図8に示すように動作する。一対の歯型261が開いた状態で、その間に用紙Pを挿入し、駆動モータ265の回転によってカム266を図8中矢印A2方向へ回転させる。そのカム面の変位によって加圧レバー262は図中矢印A3方向に回動する。その回転力は、てこを利用したリンク群を介して力を増し、その端部の歯型261に伝わる。カム266が一定量だけ回転した時点で歯型261は噛み合い、用紙Pを狭持する。この狭持によって、用紙Pは変形加圧され、隣接した用紙同士の繊維が絡み合い綴じられる。その後、駆動モータ265は逆回転し、カムホームポジションセンサ267の検知位置で停止する。また、加圧レバー262はバネ性を有しており過負荷が加わったときは撓み、その過負荷を逃がすようになっている。
上記図7及び図8で示す構成の綴じ具210において、用紙Pを変形加圧するように挾持する歯型261が噛み合う力である綴じ力が変化し、用紙同士の繊維が絡み合って用紙束が綴じられるときの綴じ強度が変化する。歯型261が噛み合うときの綴じ力は、カム266を介して加圧レバー262を回動させるときの回転力(トルク)、すなわち、駆動モータ265で発生するトルク(力のモーメント)によって変化する。駆動モータ265で発生するトルクは、駆動モータ265に供給されるモータ電流に応じて変化する。従って、駆動モータ265に供給されるモータ電流を制御することにより、本綴じモード及び仮綴じモードなどの綴じモードに応じて、綴じ具210の綴じ力を変更し、用紙束の綴じ強度を変更することができる。
次に、用紙後処理装置201の綴じ動作の一例について説明する。
図9〜図17は本例の綴じ動作を実行しているときの用紙後処理装置201の平面図及び正面図である。図9〜図17それぞれにおいて、分図(a)は用紙後処理装置201の平面図であり、分図(b)は用紙後処理装置201の正面図である。
まず、図9(a)及び(b)において、画像形成装置101から用紙の出力が開始されると、各部はホームポジションに移動し、初期化処理(イニシャル処理)を完了する。
次に、図10(a)及び(b)において、画像形成装置101から出力される用紙Pが用紙後処理装置201に搬入される前に、用紙後処理装置201は、動作モードの情報と用紙Pの情報を受け取り、それらの情報に基づき、受入れ待機状態になる。なお、本実施形態における動作モードは、ストレートモード、シフトモード及び綴じモードであるが、これに限定されるものではない。
ストレートモードの受入れ待機状態では、画像形成装置101の排紙ローラ102が図中矢印A4方向に回転することにより、画像形成装置101から排出された用紙Pが用紙後処理装置201に送り込まれる。用紙後処理装置201では、受け入れた用紙Pを所定の搬送方向(図中の左方向)に搬送するように、入口ローラ203及び排紙ローラ205がそれぞれ所定の回転方向(図中のA5方向及びA6方向)の回転を開始する。複数の用紙Pが順次搬送・排出され、最終紙が排出されると、各ローラ203、205は停止する。
シフトモードの受入れ待機状態では、まず、ストレートモードと同様に、受け入れた用紙Pを所定の搬送方向(図中の左方向)に搬送するように、入口ローラ203及び排紙ローラ205がそれぞれ所定の回転方向の回転を開始する。シフト排紙動作は、用紙Pを受入れ搬送し、用紙Pの後端が入口ローラ203を抜けたところで、シフトカム207が一定量回転し、排紙ローラ205が軸方向に移動する。このとき、用紙Pも排紙ローラ205の移動とともに移動する。また、用紙Pが排出されるとシフトカム207はホームポジションに復帰するべく回転し、次の用紙にそなえる。この排紙ローラ205の動作を同じ「部」の用紙が排出されるまで繰り返す。次の「部」の用紙が搬入された場合は、シフトカム207は先程とは逆回転方向に回転し、用紙は反対側に移動して排出される。
綴じモードの受入れ待機状態では、入口ローラ203は停止し、受け入れた用紙Pを所定の搬送方向(図中の左方向)に搬送するように、排紙ローラ205が図中矢印A6方向の回転を開始する。また、綴じ具210は用紙Pの幅方向端部より一定量退避した待機位置(ホームポジション)に移動して待機する。
その後、用紙Pが用紙後処理装置201に搬入されると、その用紙Pの先端が入口センサ202で検知される。この検知されたタイミングから一定距離(用紙Pの先端が入口ローラ203のニップに突き当たって一定量の撓みを生じさせる距離)だけ用紙Pが搬送される。その搬送の後、入口ローラ203が回転し始める。これにより、用紙Pのスキューが補正される。
次に、図11(a)及び(b)において、用紙Pの後端を検知した入口センサ202の検知情報を基準にして用紙Pの搬送量がカウントされ、その用紙Pの位置情報が把握されている。用紙Pの後端が入口ローラ203のニップを通過したら、入口ローラ203は次の用紙受入れのために停止する。それと同時期に、シフトカム207が図11(a)中の矢印A7方向(時計方向)に回転し、用紙Pとともに排紙ローラ205は軸方向に移動を開始する。すると、用紙Pは図11(a)中の矢印A8方向に斜行しながら搬送される。その後、綴じ具210に併設または組込まれた用紙端センサ220が用紙Pを検知すると、シフトカム207は停止した後、逆転する。このシフトカム207の逆回転は、用紙端センサ220が非検知状態になったときに停止する。以上の動作が完了し、用紙Pの後端が分岐爪204の先端を通過した所定の位置で、排紙ローラ205の図中矢印A9方向の回転が停止する。
次に、図12(a)及び(b)において、分岐爪204が図12(b)中の矢印A10方向(時計方向)に回転し、搬送路が切り換えられる。その後、排紙ローラ205が図中矢印A11方向(反時計方向)に逆回転し、用紙Pの後端部が分岐路241に搬入されるように用紙Pが図中矢印A12に搬送される。この搬送により、用紙Pが綴じ処理用トレイ243の突き当て面242に突き当てられて揃えられ、排紙ローラ205が停止する。ここで、排紙ローラ205は、用紙Pが突き当たるとスリップするように弱い搬送力となるように設定されている。
次に、図13(a)及び(b)において、分岐爪204が図13(b)中の矢印A13方向(反時計方向)に回転し、分岐路241にある用紙Pの後端が分岐爪204の接触面で強力に押さえられ、待機する。後続の用紙P’が画像形成装置101から出力されてくると、1枚目の用紙Pと同様に、入口ローラ203で用紙P’のスキュー補正を行なう動作をする。また、入口ローラ203の回転が開始するのと同時期に、用紙を搬送する回転方向(図中A6方向)に排紙ローラ205も回転を開始する。
次に、図14(a)及び(b)において、2枚目以降の用紙P’’、・・・についても、前述の図11及び図12の動作を実施し、順次用紙を狙いの位置に移動させ重ね合わせることで整合状態の用紙束Psを搬送路内にスタックする。
次に、図15(a)及び(b)において、最終紙を整合状態の用紙束Psに重ね合わせる動作が完了したら、用紙束Psを一定量だけ搬送させるように排紙ローラ205が図15(b)中の矢印A14方向(時計方向)に回転して停止する。この排紙ローラ205の動作により、用紙の後端を突き当て面242に突き当てたときに発生した撓みを無くすことができる。その後、分岐爪204は図15(b)中の矢印A15方向(時計方向)に回転して先端の向きが切り換えられ、用紙束Psにかけていた押さえ力が開放される。
次に、図16(a)及び(b)において、排紙ローラ205が図矢印A16方向に回転することにより、綴じ具210の歯型261の位置と用紙の加工位置(綴じ位置)とが一致する距離分だけ用紙束Psが搬送され停止する。これにより、用紙搬送方向における綴じ具210の歯型261の位置と用紙の加工位置(綴じ位置)とが合せられる。また、綴じ具210の歯型261の位置と用紙の加工位置とが一致する距離分だけ、綴じ具210が図16(a)中の矢印A17方向に移動して停止する。これにより、用紙幅方向における綴じ具210の歯型261の位置と用紙の加工位置(綴じ位置)とが合わせられる。このとき、分岐爪204は図16(b)中の矢印A18方向(反時計方向)に回転して先端の向きが切り換えられ、用紙受入れ状態に復帰する。その後、綴じ具210の駆動モータ265がONされ、歯型261によって用紙束Psが加圧されて絞りが行われることで、各用紙Pの繊維が互いに絡んで用紙同士が結合され、用紙束Psが綴じられる。
次に、図17(a)及び(b)において、排紙ローラ205が図中矢印A16方向に更に回転すると、綴じた用紙束Psが排出される。そして、用紙束Psの排出後に、シフトカム207が図中A19方向に回転してホームポジションに復帰し、綴じ具210が図中矢印A20方向に移動してホームポジションに復帰する。以上により、用紙束Psの綴じ処理の動作を完了する。
図18は、用紙後処理装置の変形例を示す図である。
図18に示すように、綴じ具210を、用紙搬送方向に対して45°傾かせ、用紙搬送方向に対して45°傾いた方向に移動するように構成してもよい。
図19は、綴じ具210を移動させる移動機構280を示す斜視図である。図19(a)は、綴じ具210が、綴じ位置にあるときの様子を示す斜視図であり、図19(b)は、綴じ具210が、ホームポジションにあるときの様子を示す斜視図である。
図に示すように、移動機構280は、偏心カム282と、アーム部材281とを有している。アーム部材の一端は、偏心カム282に取り付けられており、アーム部材の他端は、綴じ具210に取り付けられている。綴じ具210は、綴じ具移動ガイドレール230にスライド移動可能に支持されている。
不図示の移動モータを駆動させて、偏心カム282を図中矢印B方向に回転させることで、綴じ具210が、綴じ具移動ガイドレール230に沿って図19(a)に示す綴じ位置から図19(b)に示すホームポジションへ移動する。
次に、本実施形態の特徴点について説明する。
先の図17を用いて説明したように、排紙ローラ20を回転させて、綴じ処理が行われた用紙束Psを排出する際、歯型261は、用紙束Psと対向する位置(用紙綴じを行った位置)にある。そして、用紙束Psを搬送後、綴じ具を図中矢印A20方向に移動させて、ホームポジションに戻している。かかる構成において、搬送不良が生じる不具合が発生した。かかる不具合について、本発明者らが鋭意研究した結果、次のことが判明した。一対の歯型261で用紙束を強く噛み合わせる際には、強い加圧力が必要であるため、圧着綴じが施された用紙束の用紙が歯型に張り付く。このように、用紙が下歯型261bに張り付いた状態で、用紙束Psを排紙ローラ20によって搬送するため、用紙が下歯型261bに引っ掛かり、搬送不良が発生することが判明したのである。
そこで、本実施形態においては、一対の歯型261を、用紙束Psと対向する位置から、用紙束Psと対向しない退避位置へ移動させて、歯型に張り付いた用紙を剥がした後に、排紙ローラ20を回転させて、用紙束Psを搬送するようにした。以下、図面を用いて具体的に説明する。
図20は、本実施形態の圧着綴じについて説明する断面図であり、図21は、本実施形態の圧着綴じについて説明する平面図である。また、図22は、圧着綴じ動作のフローチャートである。
図21(a)に示すように、本実施形態においては、綴じ具210のホームポジションは、歯型261が用紙束Psと対向しない退避位置であり、用紙束Psに綴じ処理を行うとき以外は、この退避位置に綴じ具210は位置している。
綴じ処理を行うときは、図20(a),図21(b)に示すように、退避位置から綴じ具210を移動させて、綴じ具210を綴じ位置まで移動させる。図22のフローに示すように、綴じ具210が綴じ位置まで移動(S1のYES)したら、綴じ処理を実行する(S2)。具体的には、図20(b)に示すように、上歯型261aを動かし、上歯型261aと下歯型261bとを用紙束Psを挟み込むように噛み合わせて用紙束Psに圧力を掛け、用紙束Psの綴じを行う。綴じ処理が終了したら、上歯型261aを用紙束Psから離間する方向へ動かして図20(c)に示すように、歯型を開く。このとき、所定の位置に固定されている下歯型261bに用紙が張り付いた状態となっている場合がある。一対の歯型261で用紙束を強く噛み合わせる際には、強い加圧力が必要であるため、圧着綴じが施された用紙束が歯型に張り付く。一対の歯型261のうち、上歯型261aは、圧着綴じを施した後、用紙束Psから離間する方向へ動くため、用紙のコシなどにより上歯型261aから剥がれる。一方、下歯型261bは、圧着綴じを施した後もその場に留まっているため、歯型を開いた後も、下歯型261bに用紙が張り付いた状態のままとなる。この図20(c)に示す状態で、用紙束Psを搬送すると、用紙束Psが下歯型261bに引っかかって搬送されてしまい、搬送不良や用紙の傷つきが発生するおそれがある。
このため、本実施形態においては、図20(d),図21(c)に示すように、綴じ位置から、ホームポジションである退避位置へ綴じ具210を移動させる(S3)。綴じ具210を退避位置へ移動させることにより、下歯型261bに張り付いていた用紙が剥がれる。そして、綴じ具210が、退避位置へ移動(S3のYES)したら、排紙ローラ205の駆動を開始(S4)して、用紙束Psを搬送する。
このように、本実施形態においては、綴じ処理を実行した後、一対の歯型を、退避位置へ移動させて、歯型に張り付いた用紙を剥がす処理を行ってから、シート束が搬送される。よって、用紙束Psが下歯型261bに引っかかって搬送されるのを防止することができる。これにより、搬送不良を防止することができる。また、本実施形態においては、綴じ具210を綴じ位置から退避位置へ移動する際、用紙束Psの綴じ具210の近傍は、排紙ローラ205対により押さえられている。従って、下歯型261bに引っ付いた状態の用紙が綴じ具210とともに、退避位置へ移動せずに歯型261から剥がれる。よって、綴じ具210を、綴じ位置から退避位置へ移動するときに、下歯型261bに張り付いた用紙が綴じ具210とともに、退避位置へ移動して、用紙にシワや破れが発生するのを防止することができる。すなわち、この実施形態では、排紙ローラ対205が、押さえ手段として機能し、排紙ローラ対205と移動機構280とで、下歯型261bに張り付いた用紙を剥がす剥がし手段として機能している。
また、例えば、綴じ対象の用紙が収容されるステープルトレイ243上の用紙束に対して、綴じ処理を行うように構成した場合のように、装置の構成によっては、綴じ具210と排紙ローラ205との位置が離れている場合がある。この場合、排紙ローラ205の押さえが十分に働かず、歯型261に引っ付いた状態の用紙が綴じ具210とともに、退避位置へ移動してしまうおそれがある。このような場合は、用紙束を押さえる押さえ機構を設けてもよい。
図23は、押さえ機構270を設けた用紙後処理の動作を説明する図である。
図23に示すように、押さえ機構270は、綴じ具210と排紙ローラ205との間に設けられている。押さえ機構270は、押さえ部材271と、押さえレバー272と、押さえスプリング273と、押さえソレノイド274とを備えている。
押さえ部材271の綴じ具210側端部には、用紙束Psを押さえる押さえ部271aが用紙束Ps側へ突出するように設けられている。押さえ部材の排紙ローラ205側端部には、押さえレバー272の一端が取り付けられている。押さえレバー272は、押さえスプリング273により中央部付近を綴じ具210側へ付勢せしめられている。押さえレバー272の他端には、押さえソレノイド274が取り付けられている。
図23(a)に示すように、通常時は、押さえソレノイド274は、ONとなっており、押さえ部材271は、用紙束Psから離間した押さえ解除位置に位置している。また、この図23に示す構成においては、綴じ具210が、ステープルトレイ243の突き当て面242を備えたスタックガイド275上に退避している。
図23(b)に示すように、用紙束Psの綴じ処理が行われる際には、押さえソレノイド274をOFFにする。すると、押さえレバー272が、押さえスプリング273の付勢力により図中反時計回りに回動する。そして、押さえ部材271の押さえ部271aが、ステープルトレイ243上の用紙束Psに接触して、用紙束Psをステープルトレイ243に押さえつける。
押さえ部材271で用紙束Psを押さえたら、図23(c)に示すように、スタックガイド275上に退避している綴じ具210を用紙束Psと対向する綴じ位置へ移動させる。綴じ具210を綴じ位置へ移動させたら、図23(d)に示すように、綴じ具210の上歯型261aと下歯型261bとを用紙束Psを挟み込むように噛み合わせて用紙束Psに圧力を掛け、用紙束Psの綴じを行う。
用紙束Psの綴じを行ったら、図23(e)に示すように、歯型261a,261bを用紙束Psから離間させる。次に、図23(f)に示すように、綴じ具210を、スタックガイド275上の退避位置へ移動させる。この際、押し部材271により用紙束Psの綴じ箇所近傍を押さえているので、歯型261に引っ付いた状態の用紙が、綴じ具210が移動する際に剥がれる。これにより、歯型261に引っ付いた状態の用紙が綴じ具210とともに、退避位置へ移動するのを防止することができ、用紙のしわや破れが発生するのを抑制することができる。
そして、綴じ具210が退避位置へ移動したら、図23(g)に示すように、押さえソレノイドをONにして、押さえスプリング273の付勢力に抗して、押さえ部材271を図中時計回りに回転させる。これにより。押さえ部材271が用紙束Psから離間して、押さえ解除位置へ移動し、用紙束Psの押さえが解除される。押さえ部材271が押さえ解除位置へ移動したら、排紙ローラ205を図中反時計回りに回動して、ステープルトレイ243上の用紙束Psを排紙する。
この図23に示す装置においては、排紙ローラ205から、綴じが施された用紙後端部までの距離が長い。このため、排紙ローラ205を回転駆動させて、用紙束Psを搬送する際に、装置に振動など生じた際に用紙後端部が図中上側や下側へ移動するおそれがある。このとき、綴じ具210を退避位置へ退避させていない場合、用紙が、歯形に引っかかり、搬送不良が生じるおそれがある。しかし、本実施形態においては、綴じ具210を退避位置へ退避させているので、用紙束搬送時に用紙後端部が撓んでも、歯型に引っかかることなく、搬送することができる。これにより、歯型に引っかかることによる搬送不良を防止することができる。
図24は、用紙後処理装置における綴じ処理を行うときの制御系の主要部の一構成例を示すブロック図である。
制御手段としての制御部300は例えばCPU、RAM、ROM、I/Oインターフェースなどで構成されている。また、制御部300は、不図示のI/Oインターフェースを介して、移動機構280、押さえ機構270、綴じ具ホームポジションセンサ221、綴じ具210、排紙ローラ205を駆動する駆動源などを備えた搬送手段290等が接続されている。制御部300は、ROMなどに記憶されたプログラムに基づいて、移動機構280、押さえ機構270、綴じ具210、搬送手段290等を制御し、上述したように綴じ処理を実行する。
また、上述では、用紙束Psに対して、一箇所、綴じ処理を行っているが、複数個所、綴じ処理を行ってもよい。
図25は、用紙束Psに対して2箇所、綴じ処理を行う場合の動作を説明する図である。
図25(a)に示すように、退避位置に位置する綴じ具210を、上述した移動機構280により図25(b)に示す第1綴じ位置へ移動させる。そして、綴じ処理を行って、用紙束Psを綴じた後、図25(c)に示すように、綴じ具210を第2綴じ位置へ移動させ、綴じ処理を行う。用紙束Psが2箇所で綴じられた後、綴じ具210は、図25(d)に示す退避位置へ移動する。退避位置へ移動したら、用紙束Psを搬送する。
図26に示すように、第1綴じ位置と、第2綴じ位置は、離れていてもよいし、図27に示すように、3箇所で綴じてもよい。いずれの場合も、複数個所、綴じ処理を行った後、綴じ具210を退避位置へ戻して、用紙束Psを搬送すれば、用紙束Psが、歯型に引っかかることなく、搬送することができる。また、最初に綴じ具が待機している位置と、退避位置は同じである必要もない。
図28は、用紙後処理装置の第2の変形例を示す図である。
図28に示すように、画像形成装置101から出力された用紙は第2変形例の用紙後処理装置201bに入る。第2変形例の用紙後処理装置201bに入った用紙は、搬送ローラ4、搬送ローラ5で搬送され、用紙の移動力で切換爪9を回動させ、それにより確保された搬送路を通り、搬送ローラ7、搬送ローラ8により整合ユニット18へ搬送される。搬送された用紙は矢印B方向へ自重落下し、後端フェンス11で搬送方向を揃えられる。予め用紙の後端をセンサS2で検知し、用紙搬送方向が揃えられ得る時間の後、整合フェンス10により幅方向が揃えられる。この動作を繰り返す事で多枚数の用紙を1枚ずつ整合する。
最終紙を整合し終わると、整合された用紙束に綴じ具12で圧着綴じを施し、整合ユニット18内の放出ベルト14が矢印C方向に回転し、それに取り付いている放出爪13により整合ユニット18から矢印D方向へ用紙束を放出する。その用紙束は排出ローラ15と従動コロ16とによりトレイ3に排出スタックされる。またトレイ3はスタック枚数に応じ上下移動する機構を持っている。
この従動コロ16は搬送ガイド板17に取り付いており、搬送する用紙束の厚みが変化しても同じ搬送力を得る事が出来るように支点17aを中心に回動可能に構成され、搬送ガイド板17の自重で排出ローラ15に加圧する構成になっている。以上が1部の場合の動作である。
これが2部以上の場合は、画像形成装置101は、先の部の最終紙と次の部の1枚目とのコピー間隔を、その他の場合と同じ間隔でコピーを連続して第2変形例の用紙後処理装置201bに送り込む。
2部目以降の処理動作を、図29(a)、図29(b)、図29(c)、図29(d)で説明する。
図29(a)の矢印方向に搬送ローラ4,5が回転し、2部目の1枚目の用紙が搬送される。センサS2がその用紙の後端を検知し、整合ユニット18が用紙を受け入れる状態ではない場合には、図29(b)の矢印方向に搬送ローラ6,7,8が逆転する。そして、切換爪9によって用紙は図29(b)に示すように搬送され、その用紙の紙端をセンサS2で検知したら停止させる。
図29(c)に示すように搬送ローラ4,5により2部目の2枚目の用紙が搬送され、その先端をセンサS2が検知すると、図29(d)の矢印方向に搬送ローラ6,7,8が回転し、2枚の用紙を重ねた状態で搬送する。このとき、それら用紙の後端をセンサS2で検知したときに、整合ユニット18が用紙を受け入れる状態にある場合は、そのまま用紙を排出する。一方、整合ユニット18が用紙を受け入れる状態ではない場合は、1枚目の用紙と同じ動作を繰り返す。このように、2部目の2枚目以降の用紙に対して、整合ユニット18が用紙を受け入れる状態になるまで、1枚目の用紙と同じ動作を繰り返した後、2枚以上の用紙を重ねた状態で排出する。
以上の動作により、2部以上のステープル処理時に生産性を落とすこと無く、効率よく後処理を行うことができる。
また、この第2変形例の後処理装置201bにおいても、綴じ具12の構成として、上述した綴じ具210と同じ構成を採用することができ、上述と同様の効果を得ることができる。また、この第2変形例の後処理装置201bにおいても、綴じ具12を退避位置へ移動させてから、圧着綴じを行った用紙束を排紙トレイ3へ向けて搬送する。これにより、この第2変形例の後処理装置201bにおいても、用紙束が、綴じ具12の歯型に引っかかることなく、排紙トレイ3へ向けて搬送することができる。
また、上述では、綴じ具を移動機構280により移動させて、綴じ具210を用紙束Psと対向しない退避位置へ移動させているが、用紙束Psを移動させて、綴じ具210を退避させるようにしてもよい。また、綴じ具210と、用紙束の両方を動かして、綴じ具210を退避させたり、綴じ位置に位置させたりしてもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
歯型261などの一対の圧着部材によってシート束を綴じる圧着綴じ方式の綴じ具210などのシート綴じ手段と、シート綴じ手段により綴じられたシート束Psを搬送する搬送手段290とを備えた用紙後処理装置201などのシート処理装置において、シート綴じ手段により前記シート束に対して綴じ処理を行った後、シート束を挟んで一方側の圧着部材と他方側の圧着部材の両方を移動させることにより、圧着部材に張り付いたシートを剥がす剥がし手段(本実施形態においては、移動機構280などで構成)を備え、剥がし手段によるシート剥がし動作が終了した後、シート綴じ手段により綴じられたシート束Psを搬送するよう搬送手段290を制御する制御部300など制御手段とを備えた。
態様1によれば、圧着部材に張り付いたシートをシート剥がし手段によって圧着部材から剥がしてから、綴じ具210などのシート綴じ手段により綴じられた用紙束Psなどのシート束が搬送される。これにより、搬送不良やシートの傷つきを抑制することができる。
(態様2)
(態様1)において、剥がし手段は、シート束を綴じる綴じ位置から退避位置へ、一対の歯型261などの圧着部材をシート束に対して相対的に移動させる移動機構280などの移動手段を備えており、制御部300などの制御手段は、一対の圧着部材が、退避位置へ移動した後、綴じ具210などのシート綴じ手段により綴じられたシート束を搬送するよう搬送手段290を制御する。
態様2によれば、一対の歯型261などの圧着部材を退避位置へ移動させることで、圧着部材に張り付いたシートを剥がすことができる。また、綴じ具210などのシート綴じ手段により綴じられた用紙束Psなどのシート束を搬送するとき、一対の歯型261などの圧着部材は、退避位置に位置している。これにより、綴じ処理されたシート束搬送時に圧着部材に引っ掛かることなく、搬送することができる。
(態様3)
(態様2)において、剥がし手段は、シート束を押さえる押さえ機構270などの押さえ手段を備えており、移動機構280などの移動手段は、一対の歯型261などの圧着部材をシートの面と平行に移動させるものであって、押さえ手段により前記シート束を押さえた状態で、移動手段により前記一対の圧着部材を移動させる。
態様3によれば、一対の歯型261などの圧着部材を退避位置関係へ移動させるときに、圧着部材に張り付いているシートが圧着部材とともに、移動することなく、圧着部材から剥がすことができる。これにより、シートが折れ曲がったり、破れたりするのを抑制することができる。
(態様4)
(態様3)において、用紙束Psなどのシート束の複数の箇所を綴じ具210などの綴じ手段により綴じることができるよう、移動機構280などの移動手段を構成した。
かかる構成を備えることで、綴じ具などの移動手段を移動させるだけで、シート束の複数の箇所に綴じ処理を行うことができる。
(態様5)
用紙などのシートに画像を形成する画像形成装置101と、画像形成装置101で画像が形成されたシートを処理する用紙後処理装置201などのシート処理手段と、を備えた画像形成システムであって、シート処理手段として、(態様1)乃至(態様4)いずれかのシート処理装置を備えた。
かかる構成を備えることで、搬送不良の発生を抑制することができる。
(態様6)
用紙などのシートに画像を形成する画像形成装置であって、画像が形成されたシートを処理するシート処理手段として、(態様1)乃至(態様4)のいずれかのシート処理装置を備えた。
かかる構成を備えることで、搬送不良の発生を抑制することができる。
100 画像形成システム
101 画像形成装置
201 用紙後処理装置
210 綴じ具
222 排紙トレイ
261 歯型
205 排紙ローラ
210 綴じ具
261 歯型
270 押さえ機構
280 移動機構
290 搬送手段
300 制御部
P 用紙
Ps 用紙束
特開2010−274623号公報

Claims (10)

  1. 複数の凹凸を有し、互いに噛み合うことでシート束を綴じる一対の圧着部材と、
    前記一対の圧着部材を移動させる移動手段と、
    前記一対の圧着部材により綴じられたシート束を搬送する搬送手段とを備え、
    前記一対の圧着部材によって前記シート束が綴じられた後、前記移動手段は、前記一対の圧着部材が開いた状態で前記複数の凹凸の並ぶ方向に対して傾斜した方向へ前記一対の圧着部材を移動させ、
    前記搬送手段は、前記移動手段によって前記一対の圧着部材を移動させた後に、前記シート束を搬送することを特徴とするシート処理装置。
  2. 請求項1に記載のシート処理装置において、
    前記搬送手段はローラであることを特徴とするシート処理装置。
  3. 請求項1または2に記載のシート処理装置において、
    前記移動手段は、前記一対の圧着部材をシートの面と平行な方向に移動させることを特徴とするシート処理装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載のシート処理装置において、
    前記一対の圧着部材によって前記シート束が綴じられた後、前記移動手段は、前記一対の圧着部材が開いた状態で、前記シート束に対向しない位置まで前記複数の凹凸の並ぶ方向に対して傾斜した方向へ前記一対の圧着部材を移動させることを特徴とするシート処理装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシート処理装置において、
    前記一対の圧着部材によって前記シート束が綴じられる前に、前記移動手段は、前記複数の凹凸の並ぶ方向に対して傾斜した方向へ前記一対の圧着部材を移動させることを特徴とするシート処理装置。
  6. 請求項5に記載のシート処理装置において、
    前記一対の圧着部材によって前記シート束が綴じられる前に、前記移動手段は、前記一対の圧着部材を前記シート束に対向する位置まで移動させることを特徴とするシート処理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシート処理装置において、
    前記シート束を押さえる押さえ手段を備え、
    前記移動手段は、前記押さえ手段により前記シート束を押さえた状態で、前記一対の圧着部材を移動させることを特徴とするシート処理装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシート処理装置において、
    前記複数の凹凸の並ぶ方向は、前記シート束の辺に対して傾斜した方向であることを特徴とするシート処理装置。
  9. シートに画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置で画像が形成されたシートを処理するシート処理手段と、を備えた画像形成システムであって、
    前記シート処理手段として、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシート処理装置を備えたことを特徴とする画像形成システム。
  10. シートに画像を形成する画像形成装置であって、
    画像が形成されたシートを処理するシート処理手段として、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシート処理装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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