JP2017118610A - 制御システム、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システムの出力を制御することが可能な制御システム、制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】制御システム1aは、需要家施設の発電システム2の出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、発電システム2を制御する制御システムである。制御システム1aは、出力抑制情報を取得する第1取得部11と、発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報を取得する第2取得部12と、通信部14と、制御部15と、を備える。制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、制御システム、制御方法及びプログラムに関し、より詳細には、発電システムを制御する制御システム、制御方法及びプログラムに関する。
従来、発電システムとしては、電力会社等が設置した指令所からの出力抑制情報(発電抑制情報)に応じて電力系統への出力を調整可能な太陽光発電システムが知られている(例えば、特許文献1)。出力抑制情報は、太陽光発電システムの出力抑制を指示する情報である。
特開2015−106937号公報
出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システムの出力を制御することが望まれている。
本発明の目的は、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システムの出力を制御することが可能な制御システム、制御方法及びプログラムを提供することにある。
本発明に係る一態様の制御システムは、需要家施設の発電システムの出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、前記発電システムを制御する制御システムであって、前記出力抑制情報を取得する第1取得部と、前記発電システムの属性と前記需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報を取得する第2取得部と、通信部と、前記第1取得部にて取得した前記出力抑制情報と前記第2取得部にて取得した前記関連情報とに基づいて、前記発電システムに対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記通信部から前記発電システムへ送信させる制御部と、を備える。
本発明に係る一態様の制御方法は、需要家施設の発電システムの出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、前記発電システムを制御する制御方法であって、取得した前記出力抑制情報と前記発電システムの属性と前記需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報とに基づいて、前記発電システムに対する発電制御指示を作成し、前記発電制御指示に従って前記発電システムを制御する。
本発明に係る一態様のプログラムは、需要家施設の発電システムの出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、前記発電システムを制御するコンピュータを、取得した前記出力抑制情報と前記発電システムの属性と前記需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報とに基づいて、前記発電システムに対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部から前記発電システムへ送信させる制御部として機能させる。
本発明の制御システム、制御方法及びプログラムは、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システムの出力を制御することが可能となる。
図1Aは、実施形態1の制御システム、発電システム及び電力管理システムを備えた複合システムのシステム構成図である。図1Bは、実施形態1の制御システムの概略構成を示すブロック図である。 図2は、実施形態1の一変形例の制御システムに関し、概略構成を示すブロック図である。 図3Aは、実施形態2の制御システム、発電システム及び電力管理システムを備えた複合システムのシステム構成図である。図3Bは、実施形態2の制御システムの概略構成を示すブロック図である。 図4Aは、実施形態2の変形例の制御システム、発電システム及び電力管理システムを備えた複合システムのシステム構成図である。図4Bは、実施形態2の変形例の制御システムの概略構成を示すブロック図である。 図5Aは、実施形態3の制御システム、発電システム及び電力管理システムを備えた複合システムのシステム構成図である。図5Bは、実施形態3の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
以下に説明する実施形態及び変形例は本発明の一例に過ぎず、本発明は、実施形態及び変形例に限定されることはなく、この実施形態及び変形例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
図1Aは、本実施形態の制御システム1a、発電システム2及び電力管理システム5を備えた複合システムのシステム構成図である。図1Bは、制御システム1aの概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の制御システム1aは、需要家施設(facility)の発電システム2の出力抑制(発電の抑制)に関する出力抑制情報を取得して、発電システム2を制御する制御システムである。制御システム1aは、出力抑制情報を取得する第1取得部11と、発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報を取得する第2取得部12と、通信部14と、制御部15と、を備える。制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、制御システム1aでは、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システム2の出力を制御することが可能となる。
以下、発電システム2及び電力管理システム5について説明した後、制御システム1aについてより詳細に説明する。
発電システム2は、例えば、需要家施設に設けられる少なくとも1つの発電設備3により構成される。「需要家施設」とは、電力の需要家の施設を意味しており、電力会社等の電力事業者から電力の供給を受けることができる施設であり、かつ、当該施設の発電システム2から電力の供給を受けることができる施設である。本実施形態では、戸建住宅を需要家施設の一例として説明する。
発電設備3は、発電装置31と、発電制御装置32と、を備える。
発電装置31は、例えば、需要家施設に設けられる太陽電池アレイである。太陽電池アレイは、複数の太陽電池モジュールを備えている。太陽電池アレイは、戸建住宅の屋根等に設けられ、太陽光を受光することによって発電する。
発電制御装置32は、需要家施設に設けられるパワーコンディショナ(Power Conditioning System:PCS)である。このパワーコンディショナは、戸建住宅に設けられる太陽光発電用パワーコンディショナである。発電制御装置32は、電力系統と発電装置31との間に設けられる。したがって、発電制御装置32は、発電装置31で発電した直流電力を所望の交流電力に変換する機能と、発電装置31の出力を制御する機能と、を有する。発電制御装置32は、発電装置31の出力を制御する機能として、例えば、発電装置31から得られる電力を常に最大値に維持する最大電力点追従制御(Maximum Power Point Tracking:MPPT)機能を備えている。
戸建住宅では、当該戸建住宅における電気負荷に電力を供給する電源として、系統電源と、発電システム2と、を利用することができる。系統電源は、商用電源である。電気負荷は、例えば、照明器具、エアコンディショナ、電磁調理器及び冷蔵庫等である。
電力管理システム5では、例えば、電力事業者と需要家施設における契約者との間で系統連系の契約がなされていれば、発電システム2によって発電された交流電力の余剰分又は全電力を電力系統に逆潮流させて電力事業者へ売電することができる。交流電力の余剰分は、発電システム2で発生した交流電力のうち、需要家施設で消費されずに余った電力である。電力管理システム5は、接続箱、買電用の電力量計、売電用の電力量計等を備えているのが好ましい。
電力管理システム5は、コントローラ51と、電力計測システム52と、を備えている。
コントローラ51は、HEMS(Home Energy Management System)コントローラである。コントローラ51は、電力計測システム52から送信された計測値を受信してモニタへ表示したり、計測値に基づいて、HEMS対応機器を制御したりすることができる。HEMS対応機器としては、例えば、エアコンディショナ、給湯器及び電磁調理器等がある。
コントローラ51は、例えば、マイクロコンピュータを主構成とし、マイクロコンピュータのメモリに記録されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)で実行することにより、種々の機能を実現する。プログラムは、予めマイクロコンピュータのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような記録媒体に記録されて提供されたり、電気通信回線を通して提供されたりしてもよい。
コントローラ51は、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8と接続可能となっている。コントローラ51は、ネットワーク7に接続されることで、サーバ装置8との間の通信が可能となる。ネットワーク7は、例えば、インターネットである。コントローラ51とルータ6との間の無線通信の規格としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等を採用することができる。
コントローラ51は、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8等との間で通信可能な通信部を有しており、ルータ6経由でネットワーク7を介してサーバ装置8から出力抑制情報を取得することが可能である。要するに、コントローラ51は、ネットワーク7に接続されたサーバ装置8から出力抑制情報を取得可能である。サーバ装置8は、例えば、電力会社等に設けられたサーバ装置でもよいし、電力アグリゲータのサーバ装置でもよいし、クラウドコンピューティング(Cloud Computing)におけるサーバ装置でもよい。
電力計測システム52は、需要家施設における複数の分岐回路の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測値として計測するシステムである。「分岐回路」とは、需要家施設において、分電盤の分岐ブレーカにより幹線から分岐された回路を意味する。「分岐回路」は、分岐ブレーカの二次側に接続される配線及び電気負荷を含んでいる。
電力計測システム52は、電力計測ユニット521と、第1電流センサと、複数の第2電流センサと、を備えている。第1電流センサ及び複数の第2電流センサの各々は、例えば、貫通形変流器である。第1電流センサ及び各第2電流センサは、貫通形変流器に限らず、例えば、ホール素子、GMR(Giant Magnetic Resistance)素子、シャント抵抗等であってもよい。
電力計測ユニット521は、第1電流センサ及び複数の第2電流センサに電気的に接続されている。第1電流センサは、主幹ブレーカの一次側に設けられ、幹線を流れる電流の値を計測する。複数の第2電流センサは、複数の分岐ブレーカに一対一で対応して設けられ、複数の分岐回路に流れる電流の値をそれぞれ計測する。
電力計測ユニット521は、第1電流センサ及び複数の第2電流センサの出力を利用して、幹線及び複数の分岐回路の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測する。電力計測ユニット521は、分電盤のキャビネット外に配置されたコントローラ51と通信を行う通信アダプタとしての機能を有している。電力計測システム52は、電力計測システム52で計測された計測値を、電力計測システム52の計測値としてコントローラ51に定期的に送信する。電力計測ユニット521は、計測値を含む計測データをコントローラ51へ送信する通信機能を有している。幹線の消費電力及び消費電力量は、需要家施設の消費電力及び消費電力量にそれぞれ相当する。
本実施形態においては、制御システム1aは、図1に示すように、ゲートウェイ(Gateway)10により構成されている。ゲートウェイ10は、ネットワークアダプタ(Network Adaptor)としての機能を有する。
ゲートウェイ10は、コントローラ51及び発電システム2と接続されている。より詳細には、ゲートウェイ10は、コントローラ51及び発電システム2における複数の発電設備3それぞれの発電制御装置32と接続されている。ゲートウェイ10は、コントローラ51との間の通信を可能とする第1通信部13(図1B参照)と、発電システム2との間の通信を可能とする第2通信部19と、を備えている。制御システム1aの第1取得部11は、ゲートウェイ10の第1通信部13により構成されている。制御システム1aの通信部14は、ゲートウェイ10の第2通信部19により構成されている。
コントローラ51は、ゲートウェイ10を介して発電制御装置32との間で通信可能となっている。コントローラ51は、ゲートウェイ10を介して発電制御装置32と通信することで、発電システム2の監視、制御を行うことができる。ここで、複数の発電制御装置32は、それぞれ固有の識別番号があり、識別番号を記憶する記憶部を有している。この識別番号は、例えば、発電設備3ごとに予め割り当てられたID番号(例えば、認定発電設備ID番号)でもよい。
コントローラ51とゲートウェイ10との間の通信に用いられる通信プロトコル(以下、「第1通通信プロトコル」ともいう)には、例えば、ECHONET Lite(登録商標)の通信規格を採用することができる。コントローラ51とゲートウェイ10との間の通信方式は、有線通信でもよいし、無線通信でもよい。有線通信としては、例えば、電力線を用いた電力線通信、LAN(Local Area Network)ケーブル等を用いた有線通信等を採用することができる。無線通信としては、例えば、免許を受けることなく使用できる小電力無線等を採用することができる。この種の小電力無線については、用途等に応じて使用する周波数帯域、空中線電力等の仕様が各国で規定されている。例えば、日本国においては、920MHz帯の電波を使用する小電力無線(特定小電力無線)が規定されており、日本の電波法による免許を受けることなく使用できる。
ゲートウェイ10と発電制御装置32との間の通信方式は、例えば、有線通信である。ゲートウェイ10と発電制御装置32との間の通信に用いられる通信プロトコル(以下、「第2通信プロトコル」ともいう)には、例えば、RS−485の通信規格を採用することができる。本実施形態においては、第1通信プロトコルと第2通信プロトコルとは、互いに異なる通信プロトコルであり、ゲートウェイ10が、プロトコル変換機能を有している。ゲートウェイ10と発電制御装置32との間の通信方式は、有線通信に限らず、無線通信でもよい。また、第1通信プロトコルと第2通信プロトコルとは、同じ通信プロトコルであってもよい。
第1通信部13は、第1通信プロトコルを用いてコントローラ51と通信する機能を有する通信インタフェースである。
第2通信部19は、第2通信プロトコルを用いて発電制御装置32と通信する機能を有する通信インタフェースである。
制御システム1aは、コントローラ51が第1通信プロトコルを用いて送信した出力抑制情報と、発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報と、に基づいて発電制御指示を作成し、この発電制御指示を、第2通信プロトコルを用いて発電制御装置32へ送信する。
制御部15は、第1取得部11(ここでは、第1通信部13)を介して出力抑制情報を取得する。
制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と、第2取得部12にて取得した関連情報と、に基づいて発電制御指示(発電制御指示情報)を作成する。そして、制御部15は、作成した発電制御指示を通信部14(ここでは、第2通信部19)から発電システム2へ送信させる。
制御システム1aは、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを有するコンピュータを主構成としており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータを制御部15として機能させる。プログラムは、例えば、インターネット等の電気通信回線を通じて、あるいはメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。制御システム1aは、専用のアプリケーションソフトをインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、制御部15としての機能を実現することができる。
制御システム1aは、第1取得部11、第2取得部12、通信部14及び制御部15の他に、記憶部16を更に備えている。記憶部16は、例えば、電気的に書き換え可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。半導体メモリは、一例して、フラッシュメモリである。制御システム1aでは、制御部15が、出力抑制情報及び関連情報等を記憶部16に記憶させて利用することができるようになっている。記憶部16に記憶される出力抑制情報は、第1取得部11が出力抑制情報を取得する度(受け取る度)に、最新の出力抑制情報に更新される。記憶部16に記憶される関連情報は、第2取得部12が関連情報を取得する度(受け取る度)に、最新の関連情報に更新される。制御部15は、記憶部16に記憶されている最新の出力抑制情報及び関連情報に基づいて発電制御指示を作成する。
出力抑制情報は、例えば、電力会社等の電力事業者(又は電力アグリゲータ)のサーバ装置から需要家施設へ送信される情報である。より詳細には、出力抑制情報は、発電システム2に対する発電抑制(出力抑制)に関する情報である。出力抑制情報は、例えば、出力抑制を行う対象期間に関する情報を含んでいる。対象期間に関する情報は、出力抑制の対象日の情報、出力抑制の時間帯(出力抑制の開始時刻、終了時刻)の情報を含む。つまり、対象期間に関する情報は、いわゆるカレンダ情報である。また、出力抑制情報は、需要家施設における発電システム2の出力制御対象容量〔kW〕に対する上限値を含む。発電システム2の出力制御対象容量は、電力会社等の電気事業者との間で契約済みの最大容量〔kW〕であり、例えば、発電システム2の定格容量〔kW〕(定格出力〔kW〕)である。「発電システム2の出力制御対象容量〔kW〕に対する上限値」とは、例えば、出力制御対象容量のうち許容される発電容量〔kW〕(出力電力〔kW〕)の割合〔%〕である。したがって、発電システム2の出力制御対象容量〔kW〕に対する上限値の情報は、例えば、「50%」、「20%」及び「0%」等である。これらにより、発電システム2の出力(発電電力)が抑制される。発電システム2の最大出力は、太陽電池アレイの最大出力、パワーコンディショナの電力変換効率等により決まる。発電システム2の定格出力は、パワーコンディショナの定格出力である。
発電システム2の関連情報としては、例えば、発電システム2の定格出力〔kW〕、複数の発電設備3それぞれの定格出力〔kW〕等がある。
発電制御指示は、出力抑制の時間帯(出力抑制の開始時刻、終了時刻)の情報及び出力抑制対象容量〔kW〕のうち発電設備3において定格出力〔kW〕に対して許容される出力〔kW〕の割合〔%〕である。出力抑制情報が発電システム2に対する出力抑制に関する情報であるのに対し、発電制御指示は、発電設備3の出力を制御するための情報である。
本実施形態の制御システム1aでは、第1取得部11にて取得する出力抑制情報が、発電システム2の出力抑制対象容量に対する上限値を含む。制御部15は、発電システム2に含まれている複数の発電設備3ごとに発電制御指示を作成し、通信部14から発電システム2へ発電制御指示を送信させる。これにより、制御システム1aは、発電システム2に含まれている複数の発電設備3それぞれに発電制御指示を送信することが可能となり、複数の発電設備3を制御することが可能となる。制御システム1aは、発電システム2の複数の発電設備3それぞれに固有の識別情報を定格出力と一対一に対応付けて記憶部16に記憶しており、発電設備3ごとに送信する発電制御指示に識別情報を付加している。これにより、各発電設備3は、自身の識別情報に一致する識別情報が付加された発電制御指示を取得することができる。発電設備3それぞれに固有の識別情報としては、例えば、発電制御装置32それぞれに固有の識別情報を利用することができる。
本実施形態の制御システム1aは、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる制御部15を備える。これにより、制御システム1aでは、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システム2の出力を制御することが可能となる。
本実施形態の制御方法は、需要家施設の発電システム2の出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、発電システム2を制御する制御方法である。本実施形態の制御方法では、取得した出力抑制情報と発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、発電制御指示に従って発電システム2を制御する。したがって、この制御方法によれば、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システム2の出力を制御することが可能となる。
ところで、本実施形態の制御方法は、コンピュータを主構成とする制御システム1aにおいて、CPUがプログラムを実行することによって実現される。
したがって、プログラムは、需要家施設の発電システム2の出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、発電システム2を制御するコンピュータを、取得した出力抑制情報と発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる制御部15として機能させる。したがって、このプログラムによれば、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システム2の出力を制御することが可能となる。
制御システム1aでは、制御部15の動作モードとして、第1の動作モードと、第2の動作モードと、があるのが好ましい。第1の動作モードは、出力抑制情報に相当する発電抑制指示を作成して通信部14から送信させる動作モードである。第2の動作モードは、取得した出力抑制情報と発電システム2の関連情報とに基づいて発電システム2に対する発電制御指示を作成して通信部14から送信させる動作モードである。制御部15は、第1の動作モードと第2の動作モードとを切り替える切替部18を更に備えるのが好ましい。これにより、制御システム1aでは、発電抑制指示又は発電制御指示により発電システム2の出力を制御することが可能となる。発電システム2では、制御システム1aから送信された発電抑制情報又は発電制御指示に基づいて発電制御装置32の出力を制御する。制御部15の動作モードは、入力部17で受け付けた操作入力に応じて切り替えるように構成されていてもよい。入力部17は、人の操作を受け付ける機能を有するユーザインタフェースである。入力部17は、メカニカルなスイッチにより構成されているが、これに限らず、例えば、タッチパネルディスプレイ、ポインティングデバイス等により構成されてもよい。
「出力抑制情報に相当する発電抑制指示を作成する」とは、取得した第1通信プロトコルの出力抑制情報を第2通信プロトコルの発電抑制指示にプロトコル変換することを意味する。例えば、取得した出力抑制情報において出力抑制対象容量に対する上限値が「50%」の場合、発電設備3に対して出力の上限値を定格出力の50%とする発電抑制指示を作成して送信する。ここで、発電システム2が複数の発電設備3を有している場合、複数の発電設備3に対して同じ発電抑制指示が送信される。
ところで、需要家施設においては、発電システム2が複数の発電設備3を有し、かつ、導入時期の異なる発電設備3が混在する場合、出力抑制対象の発電設備3と出力抑制非対象の発電設備とが混在することがあり得る。
そこで、制御システム1aでは、第2取得部12にて取得する関連情報が、発電システム2の定格出力〔kW〕、複数の発電設備3それぞれの定格出力〔kW〕の他に、発電設備3が出力抑制対象であるか出力抑制非対象であるかの情報を含むのが好ましい。ここで、制御システム1aでは、関連情報は、発電システム2に含まれている複数の発電設備3のそれぞれについて出力抑制対象であるか出力抑制非対象であるかを表す情報を含むのが好ましい。制御部15は、複数の発電設備3のうち出力抑制対象の発電設備3のみに通信部14から発電制御指示を送信させる。これにより、制御システム1aは、発電システム2における出力抑制対象の発電設備3のみに発電制御指示を送信するので、発電システム2の出力が過度に抑制されるのを防止することが可能となる。「発電システム2に含まれている複数の発電設備3のそれぞれについて出力抑制対象であるか出力抑制非対象であるかを表す情報」は、発電システム2の属性に関する関連情報である。
関連情報は、記憶部16に記憶される。制御システム1aは、記憶部16において発電設備3ごとに定格出力と識別情報と出力抑制対象又は出力抑制非対象を表す情報とを対応付けて記憶する。第2取得部12は、例えば、関連情報を入力可能なタッチパネルディスプレイにより構成されており、入力した関連情報を当該タッチパネルディスプレイの画面で視認することができる。要するに、このタッチパネルディスプレイは、第2取得部12の機能と表示部の機能とを備えている。第2取得部12は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えば、メカニカルなスイッチ等であってもよい。制御システム1aは、第2取得部12と第1通信部13とを別々に備えているが、これに限らず、例えば、制御部15がコントローラ51から第1通信部13を介して関連情報を取得してもよい。この場合、第1通信部13が第1取得部11と第2取得部12とを兼ねている。また、第2取得部12は、発電システム2に含まれている複数の発電設備3のそれぞれについて出力抑制対象であるか出力抑制非対象であるかを表す情報を、記録媒体から読み込む機能を有していてもよい。
ところで、制御システム1aにおける第1取得部11は、ゲートウェイ10の第1通信部13により構成される場合に限らない。言い換えれば、コントローラ51から出力抑制情報を取得する構成に限らない。例えば、第1取得部11は、記録媒体に記録されている出力抑制情報を読み込むことで出力抑制情報を取得する読込部により構成されてもよい。記録媒体は、例えばメモリカード、USBメモリ及びCD−ROM等である。また、コントローラ51は、サーバ装置8から出力抑制情報を取得する通信部を備えた構成に限らず、例えば、記録媒体から出力抑制情報を取得する機能部を備えていてもよい。この場合、コントローラ51は、通信部を備えていなくてもよい。
また、制御システム1aにおける第1取得部11は、制御システム1aとは別体のコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)から出力抑制情報を取得してもよい。
以下、実施形態1の変形例1〜5の制御システムについて説明する。
実施形態1の変形例1の制御システムの基本構成は、実施形態1の制御システム1a(図1参照)と同じである。
ところで、需要家施設においては、発電装置31(図1A参照)を構成する太陽光パネルの容量〔kW〕に比べて発電制御装置32(図1A参照)を構成するパワーコンディショナの設備容量(定格出力)が小さく出力抑制の対象となっていない場合がある。このような状況の需要家施設においては、パワーコンディショナを交換したときに、設備容量の一部が出力抑制の対象となる場合があり得る。例えば、出力抑制のルールが適用される前における発電システム2(図1A参照)に関して、太陽光パネルの容量が4kW、パワーコンディショナの設備容量が3kWの場合、出力抑制のルールが適用されても、出力抑制対象となる設備容量は0kWである。しかしながら、出力抑制のルールが適用された後に、パワーコンディショナを設備容量が4kWのパワーコンディショナに交換すると、出力抑制対象となる設備容量は4kWのうち1kW(=4kW−3kW)である。言い換えれば、出力抑制対象とならない設備容量は、4kWのうち3kWである。
これに対し、変形例1の制御システムでは、関連情報が、発電システム2について出力抑制対象となる設備容量〔kW〕の情報を含む。変形例1の制御システムにおける制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した出力抑制対象となる設備容量〔kW〕の情報とに基づいて発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、変形例1の制御システムでは、発電システム2の出力が過度に抑制されるのを防止することが可能となる。「発電システム2について出力抑制対象となる設備容量〔kW〕の情報」は、発電システム2の属性に関する関連情報である。制御部15は、例えば、下記の(1)式に基づいて発電システム2の許容発電電力を計算する。
〔許容発電電力〕={〔出力抑制情報における上限値(%)〕}×〔出力抑制対象となる設備容量〕+〔出力抑制対象とならない設備容量〕 (1)式
許容発電電力は、発電システム2に対して出力抑制情報で許容された発電電力である。
実施形態1の変形例2の制御システムの基本構成は、実施形態1の制御システム1a(図1参照)と同じである。
ところで、需要家施設においては、発電システム2が複数の発電設備3を有しているにもかかわらず、一部の発電設備3が故障、メンテナンス等で稼働停止状態のこともある。
これに対し、変形例2の制御システムでは、関連情報が、発電システム2の複数の発電設備3それぞれの状態に関する情報を含む。制御部15は、第2取得部12にて稼働停止状態の発電設備3の情報を取得した場合、稼働状態の発電設備3のみで出力抑制情報による出力抑制の内容を満たすように発電制御指示を作成する。そして、制御部15は、稼働状態の発電設備3のみに通信部14から発電制御指示を送信させる。これにより、変形例2の制御システムでは、発電システム2の出力が過度に抑制されにくくなる。「発電システム2の複数の発電設備3それぞれの状態に関する情報」は、発電システム2の属性に関する関連情報である。発電設備3の状態の情報としては、発電設備3が稼働状態であることを示す情報、発電設備3が稼働停止状態であることを示す情報等がある。第2取得部12は、第2通信部19と電気的に接続されている。これにより、第2取得部12は、第2通信部19を介して関連情報を取得することができる。第2取得部12は、第2通信部19と電気的に接続されている場合に限らず、例えば、第1通信部11と電気的に接続されていてもよく、コントローラ51から第1通信部11を介して関連情報を取得してもよい。
実施形態1の変形例3の制御システムの基本構成は、実施形態1の制御システム1a(図1参照)と同じである。
変形例3の制御システムでは、関連情報が、需要家施設の消費電力〔kW〕と消費電力量〔kWh〕との少なくとも一方に関する情報を含む。制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した関連情報とに基づいて発電制御指示を作成する。そして、制御部15は、発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、変形例3の制御システムでは、需要家施設の電力消費を考慮せずに発電制御指示を作成して送信する場合と比べて、発電システム2の出力が過度に抑制されるのを防止することが可能となる。「需要家施設の消費電力〔kW〕と消費電力量〔kWh〕との少なくとも一方に関する情報」は、需要家施設の電力消費に関する関連情報である。第2取得部12は、第1通信部13と電気的に接続されている。これにより、第2取得部12は、関連情報として、需要家施設の消費電力〔kW〕と消費電力量〔kWh〕との少なくとも一方を取得することができる。変形例3の制御システムは、ゲートウェイ10が第2取得部12と第1通信部13とを別々に備えているが、これに限らず、例えば、制御部15がコントローラ51から第1通信部13を介して関連情報を取得してもよい。この場合、第1通信部13が第1取得部11と第2取得部12とを兼ねている。
切替部18は、第2取得部12にて取得した消費電力と消費電力量との少なくとも一方が対応する閾値を超えたときに制御部15の動作モードを、第1の動作モードから第2の動作モードに切り替え、閾値を下回ったときに第2の動作モードから第1の動作モードに切り替える。変形例3の制御システムでは、切替部18を備えていない構成としてもよい。この場合、制御部15は、第2取得部12にて取得した消費電力と消費電力量との少なくとも一方がそれぞれに一対一で対応する閾値を超えたときに第1の動作モードから第2の動作モードに切り替わり、閾値を下回ったときに第2の動作モードから第1の動作モードに切り替わるように構成されているのが好ましい。
変形例3の制御システムでは、例えば、関連情報は、需要家施設の消費電力に関する情報である。制御部15は、需要家施設側から発電システム2に系統連系している電力系統への逆潮流電力量が出力抑制情報で表される範囲に収まるように、出力抑制情報で許容された発電電力と第2取得部12にて取得した消費電力との和に相当する発電容量を許容する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、変形例3の制御システムでは、発電システム2の出力が過度に抑制されるのを防止することが可能となる。
図2は、実施形態1の変形例4の制御システム1bの概略構成を示すブロック図である。変形例4の制御システム1bに関し、実施形態1の制御システム1a(図1参照)と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
変形例4の制御システム1bでは、出力抑制情報が、出力抑制を行う対象期間に関する情報を含む。変形例4の制御システム1bは、第2取得部12にて取得した関連情報に基づいて対象期間における需要家施設の消費電力量を推定する推定部20を更に備える点が実施形態1の制御システム1aと相違する。そして、制御部15は、出力抑制情報と推定部20で推定した消費電力量の情報とに基づいて発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、変形例4の制御システム1bでは、発電システム2の出力が過度に抑制されるのを防止することが可能となる。推定部20は、所定のアルゴリズムに従って需要家施設の消費電力量を推定する。推定部20は、推定を開始するまでの需要家施設の消費電力のデータの時間変化、今後のコントローラ51によるHEMS対応機器の制御予定、及びその制御予定のHEMS対応機器ごとの予想消費電力等を考慮して需要家施設の消費電力量を推定する。第2取得部12及び推定部20は、ゲートウェイ10が備えているが、これに限らず、例えば、コントローラ51が備えていてもよく、推定部20で推定した消費電力量の情報を、制御部15がコントローラ51から第1通信部13を介して取得してもよい。
変形例4の制御システム1bにおける制御部15は、以下の動作を行うように構成されていてもよい。
制御部15は、需要家施設側から発電システム2に系統連系している電力系統への逆潮流電力量が出力抑制情報で表される範囲に収まるように、出力抑制情報で許容された対象期間における発電電力量と推定部20で推定した消費電力量との和に相当する発電電力量を許容する発電制御指示を作成する。そして、制御部15は、発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、変形例4の制御システム1bでは、発電システム2の出力が過度に抑制されるのを防止することが可能となる。
実施形態1の変形例5の制御システムの基本構成は、実施形態1の制御システム1a(図1参照)と同じである。
変形例5の制御システムでは、関連情報が、発電システム2に含まれている複数の発電設備3について出力抑制対象とする優先順位に関する情報を含む。そして、制御部15は、複数の発電設備3の中から優先順位に基づいて選択される発電設備3に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を優先順位に基づいて選択される発電設備3へ通信部14から送信させる。これにより、変形例5の制御システムは、複数の発電設備3のそれぞれについて、優先順位に応じた発電制御指示を作成して送信することが可能となる。第1例として、変形例5の制御システムは、出力抑制対象とする優先順位が高い発電設備3ほど上限値の低い発電制御指示を作成し、優先順位が低い発電設備3ほど上限値の高い発電制御指示を作成する。また、第2例として、変形例5の制御システムは、出力抑制の要請に対して複数の発電設備3のうちの1つの発電設備3だけでも対応できる場合、例えば、出力抑制対象とする優先順位が高い発電設備3だけに発電制御指示を作成して通信部14から送信させるようにしてもよい。これにより、発電システム2においては、発電制御指示を受信しない発電設備3が、出力抑制することなく稼働可能となる。「発電システム2に含まれている複数の発電設備3について出力抑制対象とする優先順位に関する情報」は、発電システム2の属性に関する関連情報である。
(実施形態2)
以下では、本実施形態の制御システム1cについて図3A及び3Bに基づいて説明する。
本実施形態の制御システム1cを備えた複合システムは、図3Aに示すように、実施形態1の制御システム1aを備えた複合システムにおけるゲートウェイ10(図1A参照)の代わりに、電力計測ユニット521と無線通信を行うエネルギーモニタ9を備え、電力計測ユニット521が発電システム2と有線通信を行うように構成されている。図3Aの複合システムでは、電力計測ユニット521が、制御システム1cを構成している。以下、実施形態1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を適宜省略する。
電力計測システム52は、電力計測ユニット521で計測された計測値を、電力計測システム52の計測値としてエネルギーモニタ9に定期的に送信する。電力計測ユニット521は、計測値を含む計測データをエネルギーモニタ9へ送信する通信機能を有している。電力計測ユニット521で計測される幹線の消費電力及び消費電力量は、需要家施設の消費電力及び消費電力量にそれぞれ相当する。
エネルギーモニタ9は、表示部及び入力部を備えている。エネルギーモニタ9は、タッチパネルディスプレイを搭載したエネルギーモニタであり、タッチパネルディスプレイが表示部及び入力部として機能する。入力部は、顧客(エネルギーモニタ9の所有者)の操作を受け付ける機能を有している。入力部は、表示部に表示される画面上のアイコンに対する種々のタッチ操作により、表示内容を変化させることができる。表示部には、例えば、需要家施設における発電電力、売電電力、全体の使用電力(消費電力)等が適宜表示され、使用電力のアイコンをタッチ操作することにより、需要家施設において負荷回路の負荷が設置されている部屋ごとの使用電力を表示させることもできる。入力部は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えば、ポインティングデバイス、メカニカルなスイッチ等であってもよい。
エネルギーモニタ9は、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8と接続可能となっている。エネルギーモニタ9は、ネットワーク7に接続されることで、サーバ装置8との間の通信が可能となる。ネットワーク7は、例えば、インターネットである。エネルギーモニタ9とルータ6との間の無線通信の規格としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等を採用することができる。
エネルギーモニタ9は、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8等との間で通信可能な第1通信インタフェースを有しており、ルータ6経由でネットワーク7を介してサーバ装置8から出力抑制情報を取得することが可能である。要するに、エネルギーモニタ9は、ネットワーク7に接続されたサーバ装置8から出力抑制情報を取得可能である。エネルギーモニタ9とルータ6との間の通信は無線通信に限らず、有線通信でもよい。
エネルギーモニタ9は、電力計測ユニット521との間で通信可能な第2通信インタフェースを有しており、取得した出力抑制情報を、第2通信インタフェースを介して電力計測ユニット521へ無線通信により送信する。これにより、電力計測ユニット521は、出力抑制情報を取得することができる。
電力計測ユニット521と発電制御装置32との間の通信方式は、例えば、有線通信である。電力計測ユニット521と発電制御装置32との間の通信に用いられる通信プロトコルには、例えば、RS−485の通信規格を採用することができる。電力計測ユニット521と発電制御装置32との間の通信方式は、有線通信に限らず、無線通信でもよい。
電力計測ユニット521は、電力計測部を備える。電力計測部は、第1電流センサ及び複数の第2電流センサの出力を利用して、幹線及び複数の分岐回路の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測する。制御システム1cは、図3Bに示すように、第1取得部11と、第2取得部12と、通信部14と、制御部15と、記憶部16と、を備える。
第1取得部11は、エネルギーモニタ9と通信する機能を有する第1通信部523により構成されている。第1通信部523は、通信インタフェースである。制御部15は、第1取得部11を介して出力抑制情報を取得する。
通信部14は、発電制御装置32と通信する機能を有する第2通信部529により構成されている。第2通信部529は、通信インタフェースである。
制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と、第2取得部12にて取得した関連情報と、に基づいて発電制御指示を作成する。そして、制御部15は、作成した発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。
制御システム1cは、CPU及びメモリを有するコンピュータを主構成としており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータを制御部15として機能させる。プログラムは、例えば、インターネット等の電気通信回線を通じて、あるいはメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。制御システム1cは、専用のアプリケーションソフトをインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、制御部15としての機能を実現することができる。
制御システム1cでは、制御部15が、出力抑制情報、関連情報等を記憶部16に記憶させ、記憶部16に記憶されている出力抑制情報、関連情報等を利用できる。記憶部16に記憶される出力抑制情報は、第1取得部11が出力抑制情報を取得する度(受け取る度)に、最新の出力抑制情報に更新される。制御部15は、記憶部16に記憶されている最新の出力抑制情報及び関連情報に基づいて発電制御指示を作成する。
本実施形態の制御システム1cは、需要家施設の発電システム2の出力抑制(発電の抑制)に関する出力抑制情報を取得して、発電システム2を制御する制御システムである。制御システム1cは、出力抑制情報を取得する第1取得部11と、発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報を取得する第2取得部12と、通信部14と、制御部15と、を備える。制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、制御システム1cでは、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システム2の出力を制御することが可能となる。
ところで、エネルギーモニタ9は、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8から出力抑制情報を取得する第1通信部を備えた構成に限らず、例えば、記録媒体に記録されている出力抑制情報を読み込むことで出力抑制情報を取得する読込部を備えていてもよい。記録媒体は、例えばメモリカード、USBメモリ及びCD−ROM等である。
また、エネルギーモニタ9は、エネルギーモニタ9とは別体のコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)から出力抑制情報を取得してもよい。
図4Aは、実施形態2の変形例の制御システム1d、発電システム2及び電力管理システム5を備えた複合システムのシステム構成図である。図4Bは、制御システム1dの概略構成を示すブロック図である。制御システム1dに関し、実施形態2の制御システム1cと同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
図3Aの複合システムでは、電力計測ユニット521が制御システム1cを構成していたのに対し、図4Aの複合システムでは、エネルギーモニタ9が、制御システム1dを構成している点等が相違する。
エネルギーモニタ9は、ルータ6を含む無線LANを介して電力計測ユニット521と通信可能となっている。また、エネルギーモニタ9は、無線LAN、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8と通信可能となっている。
制御システム1dは、需要家施設の発電システム2の出力抑制(発電の抑制)に関する出力抑制情報を取得して、発電システム2を制御する制御システムである。制御システム1dは、出力抑制情報を取得する第1取得部11と、発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報を取得する第2取得部12と、通信部14と、制御部15と、を備える。制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、制御システム1dでは、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システム2の出力を制御することが可能となる。制御システム1dは、発電制御指示を通信部14から無線LAN及び電力計測ユニット521を介して送信させる。
ところで、エネルギーモニタ9では、第1取得部11が、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8から出力抑制情報を取得する構成に限らず、例えば、記録媒体に記録されている出力抑制情報をルータ6を介して読み込むことで出力抑制情報を取得する構成でもよい。記録媒体は、例えばメモリカード、USBメモリ及びCD−ROM等である。
また、エネルギーモニタ9では、第1取得部11が、エネルギーモニタ9とは別体のコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)からルータ6を介して出力抑制情報を取得してもよい。
(実施形態3)
以下では、本実施形態の制御システム1eについて図5A及び5Bに基づいて説明する。
本実施形態における複合システムは、図5Aに示すように、実施形態1の制御システム1aを備えた複合システムにおけるゲートウェイ10(図1A参照)の代わりに、通信アダプタ25を備えており、コントローラ51が制御システム1eを構成している。以下、実施形態1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を適宜省略する。
コントローラ51は、無線通信により電力計測ユニット521と通信可能となっている。無線通信としては、例えば、920MHz帯の電波を使用する小電力無線を採用することができる。
コントローラ51は、ルータ6を含む有線LANを介して通信アダプタ25と通信可能となっている。
通信アダプタ25と発電制御装置32との間の通信に用いられる通信プロトコルには、例えば、RS−485の通信規格を採用することができる。通信アダプタ25と発電制御装置32との間の通信方式は、有線通信に限らず、無線通信でもよい。
通信アダプタ25は、コントローラ51からの発電制御指示をプロトコル変換して発電システム2へ送信する。
本実施形態の制御システム1eは、需要家施設の発電システム2の出力抑制(発電の抑制)に関する出力抑制情報を取得して、発電システム2を制御する制御システムである。制御システム1eは、出力抑制情報を取得する第1取得部11と、発電システム2の属性と需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報を取得する第2取得部12と、通信部14と、制御部15と、を備える。制御部15は、第1取得部11にて取得した出力抑制情報と第2取得部12にて取得した関連情報とに基づいて、発電システム2に対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部14から発電システム2へ送信させる。これにより、制御システム1eでは、出力抑制に対してよりフレキシブルに発電システム2の出力を制御することが可能となる。制御システム1eは、発電制御指示を通信部14から有線LAN及び通信アダプタ25を介して送信させる。
ところで、コントローラ51では、第1取得部11が、ルータ6及びネットワーク7を介してサーバ装置8から出力抑制情報を取得する第1通信部53により構成され、通信部14が、第2通信部59により構成されているが、これ限らない。例えば、コントローラ51では、第1取得部11が、記録媒体に記録されている出力抑制情報をルータ6を介して読み込むことで出力抑制情報を取得する読込部でもよい。記録媒体は、例えばメモリカード、USBメモリ及びCD−ROM等である。
また、コントローラ51は、コントローラ51とは別体のコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)からルータ6を介して出力抑制情報を取得してもよい。
図5Aの複合システムでは、制御システム1eがコントローラ51により構成されているが、これに限らず、制御システム1eが通信アダプタ25により構成されていてもよい。
上述の実施形態1、実施形態1の変形例1〜5、実施形態2、実施形態2の変形例及び実施形態3の構成は、互いに組み合わせても適用可能である。また、制御システム1a〜1eの各々は、構成要素(例えば、第1取得部11、第2取得部12、通信部14、制御部15、切替部18及び推定部20)を1つの装置に備えていてもよいし、複数の装置に分散して備えていてもよい。また、実施形態1で説明した制御方法及びプログラムについても、実施形態1の変形例1〜5、実施形態2、実施形態2の変形例及び実施形態3で説明した技術と組み合わせて適用可能である。
また、実施形態1、実施形態1の変形例1〜5、実施形態2、実施形態2の変形例及び実施形態3では、戸建住宅を需要家施設の一例として説明しているが、需要家施設は、集合住宅、ビル、事業所、工場、アミューズメント施設、店舗等の非住宅であってもよい。
1a、1b、1c、1d、1e 制御システム
2 発電システム
3 発電設備
11 第1取得部
12 第2取得部
14 通信部
15 制御部
18 切替部
20 推定部

Claims (13)

  1. 需要家施設の発電システムの出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、前記発電システムを制御する制御システムであって、
    前記出力抑制情報を取得する第1取得部と、
    前記発電システムの属性と前記需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報を取得する第2取得部と、
    通信部と、
    前記第1取得部にて取得した前記出力抑制情報と前記第2取得部にて取得した前記関連情報とに基づいて、前記発電システムに対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記通信部から前記発電システムへ送信させる制御部と、を備える
    ことを特徴とする制御システム。
  2. 前記出力抑制情報は、前記発電システムの出力抑制対象容量に対する上限値を含み、
    前記制御部は、前記発電システムに含まれている複数の発電設備ごとに前記発電制御指示を作成し、前記通信部から前記発電システムへ前記発電制御指示を送信させる
    ことを特徴とする請求項1記載の制御システム。
  3. 前記関連情報は、前記発電システムに含まれている複数の発電設備のそれぞれについて出力抑制対象であるか出力抑制非対象であるかを表す情報を含み、
    前記制御部は、前記複数の発電設備のうち前記出力抑制対象の発電設備のみに前記通信部から前記発電制御指示を送信させる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の制御システム。
  4. 前記関連情報は、前記発電システムについて出力抑制対象となる設備容量の情報を含み、
    前記制御部は、前記第1取得部にて取得した前記出力抑制情報と前記第2取得部にて取得した前記出力抑制対象となる設備容量の情報とに基づいて前記発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記通信部から前記発電システムへ送信させる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の制御システム。
  5. 前記関連情報は、前記発電システムの複数の発電設備それぞれの状態に関する情報を含み、
    前記制御部は、前記第2取得部にて稼働停止状態の発電設備の情報を取得した場合、稼働状態の発電設備のみで前記出力抑制情報による出力抑制の内容を満たすように前記発電制御指示を作成し、前記稼働状態の発電設備のみに前記通信部から前記発電制御指示を送信させる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の制御システム。
  6. 前記関連情報は、前記需要家施設の消費電力と消費電力量との少なくとも一方に関する情報を含み、
    前記制御部は、前記第1取得部にて取得した前記出力抑制情報と前記第2取得部にて取得した前記関連情報とに基づいて前記発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記通信部から前記発電システムへ送信させる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の制御システム。
  7. 前記関連情報は、前記需要家施設の消費電力に関する情報であり、
    前記制御部は、前記需要家施設側から前記発電システムに系統連系している電力系統への逆潮流電力量が前記出力抑制情報で表される範囲に収まるように、前記出力抑制情報で許容された発電電力と前記第2取得部にて取得した消費電力との和に相当する発電容量を許容する前記発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記通信部から前記発電システムへ送信させる
    ことを特徴とする請求項6記載の制御システム。
  8. 前記出力抑制情報は、出力抑制を行う対象期間に関する情報を含み、
    前記第2取得部にて取得した前記関連情報に基づいて前記対象期間における前記需要家施設の消費電力量を推定する推定部を備え、
    前記制御部は、前記出力抑制情報と前記推定部で推定した消費電力量の情報とに基づいて前記発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記通信部から前記発電システムへ送信させる
    ことを特徴とする請求項6記載の制御システム。
  9. 前記制御部は、前記需要家施設側から前記発電システムに系統連系している電力系統への逆潮流電力量が前記出力抑制情報で表される範囲に収まるように、前記出力抑制情報で許容された前記対象期間における発電電力量と前記推定部で推定した消費電力量との和に相当する発電電力量を許容する前記発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記通信部から前記発電システムへ送信させる
    ことを特徴とする請求項8記載の制御システム。
  10. 前記関連情報は、前記発電システムに含まれている複数の発電設備について出力抑制対象とする優先順位に関する情報を含み、
    前記制御部は、前記複数の発電設備の中から前記優先順位に基づいて選択される発電設備に対する前記発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を前記優先順位に基づいて選択される発電設備へ前記通信部から送信させる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の制御システム。
  11. 前記制御部の動作モードとして、前記出力抑制情報に相当する発電抑制指示を作成して前記通信部から送信させる第1の動作モードと、前記出力抑制情報と前記関連情報とに基づいて前記発電制御指示を作成して前記通信部から送信させる第2の動作モードとがあり、
    前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとを切り替える切替部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の制御システム。
  12. 需要家施設の発電システムの出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、前記発電システムを制御する制御方法であって、取得した前記出力抑制情報と前記発電システムの属性と前記需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報とに基づいて、前記発電システムに対する発電制御指示を作成し、前記発電制御指示に従って前記発電システムを制御する
    ことを特徴とする制御方法。
  13. 需要家施設の発電システムの出力抑制に関する出力抑制情報を取得して、前記発電システムを制御するコンピュータを、
    取得した前記出力抑制情報と前記発電システムの属性と前記需要家施設の電力消費との少なくとも一方に関する関連情報とに基づいて、前記発電システムに対する発電制御指示を作成し、当該発電制御指示を通信部から前記発電システムへ送信させる制御部
    として機能させるためのプログラム。
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