JP2017116247A - 膨張弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張弁を通過する冷媒によるノイズを低減する。【解決手段】膨張弁1の下流側通路39は、弁孔16および挿通孔34が開口する小径部70と、蒸発器につながる配管を接続するための大径部72とを含む。プレート60は、小径部70の下流端を部分的に覆う遮蔽部64を有する。遮蔽部64は、小径部70の下流端において挿通孔34の開口部の投影位置から小径部70の径方向に少なくとも2mm以上の高さhを有し、かつその高さ範囲において少なくともシャフト33の径以上の幅を有する。プレート60は、小径部70の下流端において少なくとも弁孔16の開口部の投影範囲が遮蔽部64によって覆われないように設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は膨張弁に関し、特に冷凍サイクルに好適な膨張弁に関する。
自動車用空調装置の冷凍サイクルには一般に、循環する冷媒を圧縮する圧縮機、圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮された冷媒を絞り膨張させて霧状にして送出する膨張弁、その冷媒の蒸発潜熱により車室内の空気を冷却する蒸発器が設けられている。膨張弁は、蒸発器を経た冷媒が所定の過熱度を有するよう、蒸発器へ向けて導出する冷媒の流量を制御する。
このような冷凍サイクルでは、例えば低負荷運転を行っているときなどに十分な凝縮が得られない場合がある。それにより、膨張弁に流入する高圧冷媒の状態が気液二相状態となり、液冷媒とガス冷媒が弁部を断続的に通過する現象が生じることがある。このとき、蒸発器と膨張弁とをつなぐ配管のレイアウトによっては、相対的に密度が大きい液冷媒(液相)が流れ難くなる。その結果、配管内の特定箇所に液溜まりが生じ、後続する冷媒がその液溜まりに衝突することでノイズが発生することがある。
このような問題を解決するため、例えば膨張弁における弁部の下流側に絞り通路を配置する構成が提案されている(例えば特許文献1参照)。具体的には、中央に小孔を有するプレートが弁部の下流側通路に設けられる。膨張弁の弁部および絞り通路による2段階の減圧を行うことで冷媒における気泡を細分化し、それにより、冷媒が液溜まりを経る際の気泡の破裂によるノイズ(破裂音)を抑制しようとするものである。
特開2011−245549号公報
しかしながら、発明者らの検証により、弁部の下流側に絞り通路を配置するのみでは、上述したノイズを低減するのに十分ではないことが分かった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、膨張弁を通過する冷媒によるノイズを低減することにある。
本発明のある態様は、冷凍サイクルに設けられ、上流側から流入した冷媒を絞り膨張させて蒸発器へ供給するための膨張弁である。この膨張弁は、上流側から冷媒を導入する導入ポートと、下流側へ冷媒を導出する導出ポートと、導入ポートと導出ポートとを連通させる弁孔と、弁孔と同軸状に形成された挿通孔と、弁孔および挿通孔と直交するように設けられ、弁孔と導出ポートとを連通させる下流側通路と、を有するボディと、弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、ボディに設けられ、弁部を開閉させるための駆動力を発生する駆動部と、挿通孔を摺動可能に貫通し、一端側が駆動部に接続され、他端側が下流側通路および弁孔を横断して弁体に接続され、駆動部の駆動力を弁体に伝達するシャフトと、下流側通路に設けられた壁部材と、を備える。
下流側通路は、弁孔および挿通孔が開口する小径部と、蒸発器につながる配管を接続するための大径部とを含む。壁部材は、小径部の下流端を部分的に覆う遮蔽部を有する。遮蔽部は、小径部の下流端において挿通孔の開口部の投影位置から小径部の径方向に少なくとも2mm以上の高さを有し、かつその高さ範囲において少なくともシャフトの径以上の幅を有する。壁部材は、小径部の下流端において少なくとも弁孔の開口部の投影範囲が遮蔽部によって覆われないように設けられている。
この態様によると、弁孔に連通する下流側通路に壁部材が設けられることにより、小径部の下流端において挿通孔の投影位置付近(シャフトが挿通孔から下通側通路へ露出する基端部の投影位置付近)が覆われる。それにより、仮に弁孔を経た冷媒が気液二相状態であったとしても、液相の塊が配管に直接送出される度合いを抑制できる。すなわち、弁孔を経た冷媒の液相は、シャフトを伝って流れ易く、挿通孔付近で方向を転換して下流側へ導かれるところ、遮蔽部がその液相の少なくとも一部を反射する形で分散し、後続の気相と混ざり易くする。それにより、断続的に流れてくる液相の塊がそのまま下流側に送出されることが抑制される。その結果、下流側の配管内で液溜まりと冷媒とが衝突することによるノイズ(衝突音)の発生が抑制される。後述の実施形態でも述べるように、遮蔽部の範囲を少なくとも高さが2mm以上、幅がシャフトの径以上となるように設定することで、良好な効果を得ることができる。また逆に、小径部の下流端において少なくとも弁孔の開口部の投影範囲が遮蔽されないようにすることで、液相が壁部材と弁孔との間の空間に溜まることが抑制される。すなわち、その液溜まりが後続の冷媒と衝突して衝突音を発生させることが抑制される。この態様によれば、このように膨張弁の内外で衝突音の発生を抑制でき、膨張弁を通過する冷媒によるノイズを低減することができる。
本発明の別の態様も膨張弁である。この膨張弁は、壁部材として下流側通路の断面を部分的に遮蔽するプレート部材を備える。下流側通路は、大径部と小径部との境界部に環状部を有する。プレート部材は、弁孔の投影が位置する側とは反対側にて外周部が環状部に沿う一方、弁孔の投影が位置する側へ開放される形状を有する。外周部は、環状部の中心に対して弁孔の投影が位置する側にてその環状部に径方向の接触面圧で固定される部分を含む。
この態様によると、プレート部材が設けられることにより、小径部の下流端において挿通孔の投影位置付近が覆われる。それにより、下流側の配管内で液溜まりと冷媒とが衝突することによるノイズの発生が抑制される。また、プレート部材が、弁孔の投影が位置する側へ開放される形状を有することで、液相がプレート部材と弁孔との間の空間に溜まることが抑制される。すなわち、その液溜まりが後続の冷媒と衝突して衝突音を発生させることが抑制される。さらに、プレート部材において環状部の中心よりも弁孔の投影が位置する側にも固定部分が含まれるため、プレート部材の環状部への組み付けを安定に行うことができる。
本発明によれば、膨張弁を通過する冷媒によるノイズを低減することができる。
第1実施形態に係る膨張弁の正面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 壁部材およびその周辺構造を表す図である。 実験対象に用いたプレートの形状を表す図である。 プレートの形状とノイズとの関係を表す図である。 開口部の開口面積と蒸発器の出口温度との関係を表す図である。 第1実施形態の変形例に係るノイズ低減構造を表す図である。 第2実施形態に係る膨張弁の主要部の構成を表す図である。 第2実施形態の変形例に係るノイズ低減構造を表す図である。 第3実施形態に係る膨張弁の断面図である。 プレートおよびその周辺構造を表す図である。 第3実施形態の変形例に係るプレートおよびその周辺構造を表す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。また、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略することがある。
[第1実施形態]
本実施形態は、本発明の膨張弁を自動車用空調装置の冷凍サイクルに適用される温度式膨張弁として具体化している。この冷凍サイクルには、循環する冷媒を圧縮する圧縮機、圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器(室外熱交換器)、凝縮された冷媒を気液に分離する受液器、分離された冷媒を絞り膨張させて霧状にして送出する膨張弁、その霧状の冷媒を蒸発させてその蒸発潜熱により車室内の空気を冷却する蒸発器(室内熱交換器)が設けられている。ここでは便宜上、膨張弁以外については詳細な説明を省略する。
図1は、第1実施形態に係る膨張弁の正面図である。図2は、図1のA−A矢視断面図である。図1に示すように、膨張弁1は、アルミニウム合金からなる素材を押出成形して得た部材に所定の切削加工を施して得られたボディ2を有する。このボディ2は段付角柱状をなし、その内部には冷媒の絞り膨張を行う弁部が設けられている。ボディ2の長手方向の端部には、「駆動部」として機能するパワーエレメント3が設けられている。
ボディ2の下部には、凝縮器から蒸発器へ向かう冷媒が通過する第1の通路13が開口し、上部には蒸発器から圧縮機へ向かう冷媒が通過する第2の通路14が開口している。第1の通路13と第2の通路14との間には、図示しない配管取付用のボルトが挿通される一対の取付孔12が横並びに穿設され、ボディ2を貫通している。
図2に示すように、ボディ2の側部には、受液器側(凝縮器側)から高温・高圧の冷媒を導入する導入ポート6、膨張弁1にて絞り膨張された低温・低圧の冷媒を蒸発器へ向けて導出する導出ポート7、蒸発器にて蒸発された冷媒を導入する導入ポート8、膨張弁1を通過した冷媒を圧縮機側へ導出する導出ポート9が設けられている。本実施形態では、導入ポート6および導出ポート9は、ボディ2の第1側面に開口する。導出ポート7および導入ポート8は、第1側面とは反対側の第2側面に開口する。変形例においては、第1側面と第2側面とが互いに直角をなす面として隣接していてもよい。導入ポート6と導出ポート9との間には、図示しない配管取付用のねじ穴10が形成されている。各ポートには、配管の継手が接続される。
膨張弁1においては、導入ポート6、導出ポート7およびこれらをつなぐ冷媒通路により第1の通路13が構成されている。第1の通路13の中間部には、弁部が設けられている。導入ポート6から導入された冷媒は、その弁部にて絞り膨張されて霧状となり、導出ポート7から蒸発器へ向けて導出される。一方、導入ポート8、導出ポート9およびこれらをつなぐ冷媒通路により第2の通路14が構成されている。第2の通路14は、ストレートに延びており、その中間部がパワーエレメント3の内部と連通している。導入ポート8から導入された冷媒の一部は、パワーエレメント3に供給されて感温される。第2の通路14を通過した冷媒は、導出ポート9から圧縮機へ向けて導出される。
第1の通路13の中間部には弁孔16が設けられ、その弁孔16の導入ポート6側の開口端縁により弁座17が形成されている。弁座17に導入ポート6側から対向するように弁体18が配置されている。弁体18は、弁座17に着脱して弁部を開閉する球状のボール弁体41と、そのボール弁体41を下方から支持する弁体受け43とを接合して構成されている。
ボディ2の下部には、内外を連通させる連通孔19が形成されており、その上半部により弁体18を収容する弁室40が形成されている。弁室40は、弁孔16に連通し、弁孔16と同軸状に形成されている。弁室40は、また、側部にて上流側通路37を介して導入ポート6に連通している。上流側通路37は、弁室40に向けて開口する小孔42を含む。小孔42は、第1の通路13の通路断面が局部的に狭小化されて形成されている。
弁孔16は、下流側通路39を介して導出ポート7に連通している。すなわち、上流側通路37、弁室40、弁孔16および下流側通路39が、第1の通路13を構成している。上流側通路37と下流側通路39とは互いに平行であり、それぞれ弁孔16の軸線に対して直角方向に延在している。なお、変形例においては、上流側通路37と下流側通路39との互いの投影が直角をなすように(互いにねじれの位置となるように)導入ポート6又は導出ポート7の位置を設定してもよい。下流側通路39には「壁部材」として機能するプレート60が設けられているが、その詳細については後述する。
連通孔19の下半部には、その連通孔19を外部から封止するようにアジャストねじ20が螺着されている。弁体18(正確には弁体受け43)とアジャストねじ20との間には、弁体18を閉弁方向に付勢するスプリング23が介装されている。アジャストねじ20のボディ2への螺入量を調整することで、スプリング23の荷重を調整することができる。アジャストねじ20とボディ2との間には、冷媒の漏洩を防止するためのOリング24が介装されている。
一方、ボディ2の上端部には凹部50が設けられ、凹部50の底部に内外を連通させる開口部52が設けられている。パワーエレメント3は、その下部が凹部50に螺着され、開口部52を封止するようにボディ2に組み付けられている。凹部50とパワーエレメント3との間の空間により、感温室54が形成されている。
パワーエレメント3は、アッパーハウジング26とロアハウジング27との間にダイヤフラム28を挟むように介装し、そのロアハウジング27側にディスク29を配置して構成されている。アッパーハウジング26はステンレス材を有蓋状にプレス成形して得られる。ロアハウジング27は、ステンレス材を段付円筒状にプレス成形して得られる。ディスク29は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、両ハウジングよりも熱伝導率が大きい。
パワーエレメント3は、アッパーハウジング26とロアハウジング27との互いの開口部を突き合わせ、その外縁部にダイヤフラム28の外縁部を挟むようにして組み付け、両ハウジングの接合部に沿って外周溶接が施されることにより容器状に形成されている。パワーエレメント3の内部は、ダイヤフラム28により密閉空間S1と開放空間S2とに仕切られ、その密閉空間S1には感温用のガスが封入されている。開放空間S2は、開口部52を介して第2の通路14に連通する。パワーエレメント3とボディ2との間には、冷媒の漏洩を防止するためのOリング30が介装されている。第2の通路14を通過する冷媒の圧力および温度は、開口部52とディスク29に設けられた溝部53を通ってダイヤフラム28の下面に伝達される。また、冷媒の温度については、主に熱伝導率が大きいディスク29を介してダイヤフラム28に伝達される。
ボディ2の中央部には、第1の通路13と第2の通路14とを離隔する隔壁35を貫通するように挿通孔34が設けられている。この挿通孔34は、小径部44と大径部46とを同軸状に有する段付孔である。小径部44の下端が第1の通路13に向けて開口し、大径部46の上端が第2の通路14に向けて開口する。小径部44は、長尺状のシャフト33を軸線方向に摺動可能に挿通する。大径部46は、後述する防振ばね48を同軸状に収容する取付孔を形成する。
シャフト33は、ステンレス等の硬質材からなるロッドであり、ディスク29と弁体18との間に介装されている。これにより、ダイヤフラム28の変位よる駆動力が、ディスク29およびシャフト33を介して弁体18へ伝達され、弁部が開閉される。シャフト33の一端側は第2の通路14を横断し、ディスク29に接続される。シャフト33の他端側は、第1の通路13および弁孔16を横断するように延出して弁体18に接続される。
大径部46には、シャフト33に軸線方向と直角な方向の付勢力、つまり横荷重(摺動荷重)を付与するための防振ばね48が収容されている。シャフト33がその防振ばね48の横荷重を受けることにより、冷媒圧力の変動によるシャフト33や弁体18の振動が抑制される。
防振ばね48は、小径部44と同軸状に固定され、シャフト33が同軸状に挿通するようにそのシャフト33を支持する。防振ばね48は、シャフト33を半径方向内向きに付勢して摺動抵抗を与える。
本実施形態では、挿通孔34とシャフト33との間のクリアランスを小さくして第1の通路13から第2の通路14への冷媒の漏れを抑制するクリアランスシールが実現されている。変形例においては、挿通孔34とシャフト33との間にOリング等のシールリングを介装し、第1の通路13から第2の通路14への冷媒の漏れを防止するようにしてもよい。
以上のように構成された膨張弁1は、蒸発器から導入ポート8を介して戻ってきた冷媒の圧力及び温度をパワーエレメント3が感知してダイヤフラム28が変位する。このダイヤフラム28の変位が駆動力となり、ディスク29およびシャフト33を介して弁体18に伝達されて弁部を開閉させる。一方、受液器から供給された液冷媒は、導入ポート6から導入され、弁部を通過することにより絞り膨張されて、低温・低圧の霧状の冷媒になる。その冷媒は導出ポート7から蒸発器へ向けて導出される。
次に、弁部周辺に設けられたノイズ抑制構造について詳細に説明する。
図3は、壁部材およびその周辺構造を表す図である。図3(A)は図2のB部拡大図であり、図3(B)は図3(A)のC方向矢視図である。図3(C)はプレート60を表す正面図である。
図3(A)および(B)に示すように、下流側通路39は、小径部70および大径部72を有する段付円孔状をなし、小径部70において弁孔16および挿通孔34と直交している。弁孔16は小径部70の下面に開口し、挿通孔34は小径部70の上面に開口している。小径部70は、その奥方がさらに小径化し、弁孔16の下流側に奥穴を形成する空間74を有している。一方、大径部72は、蒸発器につながる配管(継手)が接続される部分であり、その開口部に導出ポート7が設けられている。下流側通路39が弁室40およびねじ穴10に干渉しないよう、小径部70の軸線と大径部72の軸線とが互いに上下に平行にずらされている。
シャフト33は、下流側通路39において縮径する段差部76を有し、その段差部76に弁孔16に対向するテーパ状の対向面78が形成されている。段差部76の先端側である小径部80が弁孔16を横断して弁体18に接続されている。ボール弁体41は、シャフト33の先端と当接している。なお、本実施形態では、弁孔の直径が2.6mm、シャフト33の直径が1.6〜2.4mmに設定されている。
大径部72の底部に環状の嵌合凹部82が設けられ、金属性のプレート60が圧入嵌合されている。すなわち、プレート60は、大径部72と小径部70との境界部に配置されている。図3(C)にも示すように、プレート60は、円板状の本体61に弓形状(円弧と円弧の両端をつないだ形状、円弧とその弦をつないだ形状)の開口部62を有する。開口部62の上辺(弦部分)がシャフト33の軸線に対して直角に延び、フラットな形状とされている。開口部62の円弧部分の直径は、小径部70の下流端の内径とほぼ等しい。
そのため、図3(A)および(B)にも示すように、プレート60は、小径部70の下流端の上部を覆う遮蔽部64を有する。遮蔽部64は、小径部70の下流端において挿通孔34の開口部の投影位置から径方向(下方)に高さhを有し、その高さ範囲においてシャフト33の投影位置を遮蔽している。一方、小径部70の下流端においてその他の領域は遮蔽されない構成とされている。なお、ここでいう「投影位置」は、下流側通路39の軸線方向への投影であって、図3(A)におけるC方向矢視でみた場合の位置関係(つまり、図3(B)に示される位置関係)を意味する。
後述のように、高さhは2mm以上となるように設定されている。また、下流側通路39は、シャフト33の軸線位置とプレート60との距離L1よりも、シャフト33の軸線位置と小径部70の先端位置との距離L2のほうが大きくなるように構成されている。すなわち、導出ポート7の側からみた奥穴が深くなるように構成されている。それにより、弁孔16の下流側において遮蔽部64よりも上流側の空間を大きくすることができ、その空間内で冷媒の気相と液相とが混ざりやすくされている。
以上のような構成により、図中太線矢印にて示すように、開弁時に上流側から導入された冷媒は、弁孔16と小径部80との間隙(オリフィス通路)を通過することにより霧状の冷媒となり、下流側通路39に導出される。このとき、仮に弁孔16を経た冷媒が気液二相状態であったとすると、その冷媒の液相はシャフト33の表面を伝って流れ易く(実線矢印)、挿通孔33付近で方向を転換して下流側へ導かれる。一方、その冷媒の気相は空間74内に充満されつつ下流側へ導かれ易い(点線矢印)。このとき、遮蔽部64がその液相の一部を反射する形で分散し、遮蔽部64と弁孔16との間の空間(空間74を含む)に後続で流れてくる冷媒の気相と混ざり易くなる。それにより、上流側から断続的に流れてくる液相の塊がそのまま下流側に送出されることが抑制される。その結果、後述のように、下流側の配管内での衝突音の発生が抑制される。
また逆に、小径部70の下流端において弁孔16の開口部の投影範囲が遮蔽されない構成であるため、冷媒の液相がプレート60と弁孔16との間の空間に溜まることが抑制される。その結果、後述のように、プレート60の上流側で液溜まりが後続の冷媒と衝突して衝突音を発生させることが抑制される。すなわち、本実施形態によれば、膨張弁1の内外で衝突音の発生を抑制でき、膨張弁1を通過する冷媒によるノイズを低減できる。
次に、遮蔽部の構成および配置によるノイズ低減効果の違いを表す実験結果について説明する。図4は、実験対象に用いたプレートの形状を表す図である。図4(A)は本実施形態の構成を示し、図4(B)は比較例1の構成を示す。図中の破線は小径部70を示す。
図4(A)に示すように、本実施形態では、プレート60の開口部62を弓形状(半月状、半円状等)としている。小径部70の下流端においては、遮蔽部64が挿通孔34の開口部の投影位置から径方向にh(mm)の高さ範囲を遮蔽し、それ以外は遮蔽されない構成とされている。一方、比較例1では、プレート160の中央に開口部162(円孔)が設けられ、その半径方向外側が遮蔽される構成とされている。
図5は、プレートの形状とノイズとの関係を表す図である。図5(A)は、空調装置における蒸発器の出口付近(車室内の吹き出し口付近)にて検出されたノイズ(主として液溜まりと冷媒との衝突音)の大きさ(dB)を示す。同図には、本実施形態および比較例1のほか、比較例2の結果が示されている。比較例2は、プレートそのものを配置しない構成を示す。図5(B)は、本実施形態において遮蔽部64の高さhを変化させた場合のノイズの大きさの変化を示す。同図の横軸は高さh(mm)を示し、縦軸はノイズの大きさ(dB)を示す。なお、この実験では、比較例1の開口部162を直径6mmの円孔とし、本実施形態の開口部62の面積をその円孔の面積と等しくした。
図5(A)に示すように、比較例1は比較例2よりもノイズが低減されている。これは、プレート160による絞り通路の形成が、気液二相冷媒が導入されたときの圧力変動を抑制し、膨張弁の下流側での冷媒の衝突音の発生を抑制したものと考えられる。そしてさらに、本実施形態では、比較例1よりもノイズが低減されている。これは、本実施形態において遮蔽部64の高さhが十分に大きくされ、かつ開口部62が小径部70の下流端において弁孔16の開口部の投影位置近傍に大きく開放されることによるものと考えられる。膨張弁1を図2に示すような縦置きに設置した場合、開口部62は、小径部70に対して重力方向下方に大きく開放されることになる。すなわち、遮蔽部64の高さhを大きくすることにより、そのすぐ上流側で液相と気相とを適度に混合させることができ、液相が塊のまま送出されることが抑制される。さらに、膨張弁1が縦置きに設置されると、開口部62が重力方向下方に大きく開放されることにより、液相がプレート60と弁孔16との間の空間に溜まることが抑制される。すなわち、その液溜まりが後続の冷媒と衝突して衝突音を発生させることが抑制される。その結果、このように膨張弁1の内外で衝突音の発生を抑制でき、膨張弁1を通過する冷媒によるノイズを低減できると考えられる。そして特に、図5(B)に示すように、遮蔽部64の高さhとしては、2mm以上に設定することで、上述した衝突音の低減効果が良好に得られている。
図6は、開口部62の開口面積と蒸発器の出口温度との関係を表す図である。
上述の実験結果によれば、開口部62の遮蔽部64をある程度大きくすることが、ノイズ低減に有効であることが分かった。しかし、遮蔽部64を大きくすることは開口部62の開口面積を小さくすることになり、それが膨張弁1の制御に如何なる影響を与えるかを確かめておく必要がある。そこで、開口部62の開口面積を92mmから徐々に小さくし、蒸発器の出口温度(吹き出し口の温度)を測定した。その結果、40mmを下回るあたりから、その出口温度が目標温度より大きく上昇する傾向があることが分かった。そして、20mmを下回ると、出口温度と目標温度との温度差が0.5℃を超えてしまい、当業者からみて空調装置としての冷力が不足すると判断される。また、開口部62の開口面積を必要以上に小さくすると、冷媒が通過するときのノイズ(風切音)が大きくなる。このため、開口部62の開口面積は20mm以上、好ましくは40mm以上とするのがよい。
[変形例]
図7は、第1実施形態の変形例に係るノイズ低減構造を表す図である。図7(A)は第1変形例を示し、図7(B)は第2変形例を示す。図7(A)に示す第1変形例では、プレート91が三日月状(U字状又はV字状)の開口部63(弧状スリット)を有する。このような構成によれば、シャフト33付近の投影位置を覆う遮蔽部65の高さhを大きくとることができる一方、シャフト33の投影位置から離れた箇所の開口を大きくすることができる。具体的には、小径部70の下流端において弁孔16の投影が位置する側の周縁が半円弧以上にわたって遮蔽部65に覆われないように構成されている。それにより、小径部70の内周に沿って開口部63を大きく開口させることができる。このため、膨張弁を横置きに設置したとしても、プレート91の上流側に液溜まりが生じ難くでき、冷媒の衝突音の発生を抑制できるといったメリットがある。
図7(B)に示す第2変形例では、プレート92が楕円状の開口部69を有する。このような構成であっても、遮蔽部66の高さhを2mm以上とすることにより、ノイズ低減効果が得られる。なお、遮蔽部の形状(つまり開口部の形状)については、このほかにも種々の形状が選択可能である。小径部70の下流端において挿通孔34の開口部の投影位置から径方向(シャフト33の軸線方向)に少なくとも2mm以上の高さを有し、かつその高さ範囲において少なくともシャフト33の径以上の幅を有するように遮蔽部を構成するのがよい。それにより、ノイズ低減効果を良好に得ることができる。
[第2実施形態]
本実施形態の膨張弁は、プレートの形状および取付方法が第1実施形態と相異する。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明し、第1実施形態とほぼ同様の構成については同一の符号を付す等してその説明を省略する。図8は、第2実施形態に係る膨張弁の主要部の構成を表す図である。図8(A)はプレートおよびその周辺構造を表す部分拡大断面図であり、図8(B)は図8(A)のC方向矢視図である。図8(C)はプレートを表す正面図である。
図8(A)および(B)に示すように、大径部72の底部には、環状の嵌合凹部82が設けられ、その所定箇所に嵌合孔284が設けられている。図8(C)にも示すように、プレート260は、弓形状(半円状又は半月状)の本体261を有し、その本体261の片側面に嵌合部263が突設されている。嵌合部263は、いわゆる圧入ピンからなる。
その嵌合部263を嵌合孔284に圧入しながら本体261を嵌合凹部82に嵌合させる。それにより、プレート260が下流側通路39にしっかりと固定される。なお、変形例においては、嵌合部263をいわゆるスプリングピンにて構成してもよい。その場合、嵌合部263は、板ばねを筒状に巻回して構成される。その嵌合部263を嵌合孔284に差し込みながら本体261を嵌合凹部82に嵌合させる。それにより、板ばねの弾性反力により嵌合部263が嵌合孔284に圧入される状態となり、プレート260が下流側通路39にしっかりと固定される。プレート260は、第1実施形態のような孔部(開口部62)を有しておらず、小径部70の下流端において挿通孔34の投影が位置する側に寄られるように配置されている。
このような構成によっても、小径部70の下流端を第1実施形態(図3(B)参照)と同様に遮蔽することができ、同様の効果を得ることができる。また、本実施形態によれば、第1実施形態のように嵌合凹部82に対してプレート260全体を高精度に圧入嵌合させる必要がないため、プレート260の作製が容易であるというメリットがある。
[変形例]
図9は、第2実施形態の変形例に係るノイズ低減構造を表す図である。図9(A)はプレートおよびその周辺構造を表す部分拡大断面図であり、図9(B)は図9(A)のC方向矢視図である。図9(C)は図9(B)のD−D矢視断面図である。
本変形例では、図9(B)に示すように、嵌合孔284の位置をシャフト33の投影位置から片側にずらし、嵌合部263をプレート270において嵌合孔284に対応する位置に設けている。このような構成により、嵌合部263とシャフト33との干渉を回避できる。このため、上記実施形態と比較して嵌合孔284を深くでき、嵌合部263を長くすることができる。その結果、プレート270を下流側通路39に対してより安定的に固定することができる。
[第3実施形態]
本実施形態の膨張弁は、プレート(プレート部材)の形状および取付方法が第1,第2実施形態と相異する。以下では第1,第2実施形態との相異点を中心に説明する。図10は、第3実施形態に係る膨張弁の断面図である。図11は、プレートおよびその周辺構造を表す図である。図11(A)は図10のC方向矢視図である。図11(B)はプレートの構成を表す図であり、上段が正面図、下段が上段のE−E矢視断面図である。図中点線はプレートの下流側通路への固定前の状態を示し、実線は固定後の状態を示す。
図10に示すように、膨張弁301において、プレート360が嵌合凹部82(「環状部」として機能する)の上半部に径方向の圧力(接触面圧)にて固定されている。なお、本実施形態では、下流側通路339の小径部370の深さを小さくしているが、第1実施形態のように深くし、奥穴の空間74を大きくしてもよい。
本実施形態では、アッパーハウジング26に樹脂製の断熱カバー303が取り付けられ、パワーエレメント3がエンジンルーム内の空気の温度に過敏に反応することがないようにしている。
図11(A)に示すように、大径部72の底部に環状の嵌合凹部82が設けられ、大径部72と小径部370との境界部に段差372が形成されている。そして、プレート360の外周部が段差372に係止されつつ、嵌合凹部82に径方向の接触面圧で固定されている。図11(B)の上段にも示すように、プレート360は、半円よりも大きい扇状の本体362と、その本体362の外周に沿って等間隔で設けられた複数の突起364とを有する。突起364は円弧状をなしている。図11(B)の下段に示すように、嵌合凹部82への固定前の状態(点線参照)において、本体362の中央部366が片面側に膨出した形状をなす。中央部366は平坦であり、その周りのテーパ部368(傾斜面)を介して複数の突起364とつながる。
プレート360は、展性に優れ、塑性変形可能な金属材からなる。プレート360を下流側通路339に固定する際には、プレート360を中央部366が膨出していない側から導出ポート7に挿入し、嵌合凹部82に嵌合させる。その状態で中央部366を下流側通路339の奥方に向けて押圧する(太線矢印参照)。このとき、プレート360の周縁部が段差372により奥方への動きを係止されているため、テーパ部368がその段差372に沿って倒れ込むように塑性変形する。これにより、本体362の周縁部が半径方向外向きにやや押し広げられ、各突起364が嵌合凹部82の内周面に押し付けられる。つまり、プレート360が、嵌合凹部82の内周面に突っ張るようにして径方向の接触面圧で固定される。
すなわち、プレート360は、図11(B)に示すように、片面側に膨出した状態(点線参照)から平坦な状態(実線参照)に変形し、図11(A)に示すように、下流側通路339内に固定される。なお、ここでいう「平坦」は、おおよそ平坦な形状を含む概念である。プレート360は、その上半部が各突起364の位置で嵌合凹部82に接触面圧(押圧反力)で固定される一方、下半部が開放されている。このような構成により、小径部370の下流端の上半部が遮蔽部64により遮蔽され、下半部が開放される。ただし、両端の突起364が嵌合凹部82の中心Oよりも下方に位置するため、プレート360が下流側通路339へ挿入される際に径方向にずれること(脱落すること)が抑制される。
本実施形態によれば、プレート360を半円より大きな扇状としたことにより、第1,第2実施形態と同様に、遮蔽部64の領域(高さh1)を十分に確保できる。また、プレート360の外周部を半円より大きな円弧状としたことにより、嵌合凹部82の半径よりも大きい高さ範囲(高さh2)において固定箇所(圧接箇所)を設けることができる。これにより、プレート360を下流側通路339内に安定に固定することができる。
[変形例]
図12は、第3実施形態の変形例に係るプレートおよびその周辺構造を表す図である。
本変形例では、プレート380における遮蔽部64の高さh1を、第3実施形態のそれ(図11(A)参照)よりも小さくしている。すなわち、プレート380の底辺中央が嵌合凹部82の中心Oに達しない構成とされている。このような構成においても、高さh1は2mm以上に確保されているため、第3実施形態と同様の効果を得ることはできる。
なお、本実施形態および変形例では、プレート360,380の外周部の突起を8つ設ける例を示したが、その個数については適宜変更できる。突起については環状部への押し付け(押圧,圧接)に際して変形可能であれば円弧状に限られず、種々の形状を採用できる。例えばプレートを多角形状とし、その頂点部分にて環状部に固定(圧接)してもよい。また、プレートの外周部を凹凸形状として嵌合凹部82の内周面に散点的に沿わせるのではなく、一つの円弧状に形成して連続的に沿わせてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態では、壁部材としてプレート状の部材を例示したが、例えばブロック状その他の部材を採用してもよい。
上記実施形態では、上述したノイズ抑制構造を温度式膨張弁に適用する例を示した。変形例においては、モータ等を駆動部とする電動膨張弁に対して同様の構成を適用してもよい。その場合、感温機能が不要となるため、その電動膨張弁において第2の通路14を省略してもよい。
上記実施形態の膨張弁は、冷媒として代替フロン(HFC−134a)など使用する冷凍サイクルに好適に適用されるが、本発明の膨張弁は、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いる冷凍サイクルに適用することも可能である。その場合には、冷凍サイクルに凝縮器に代わってガスクーラなどの外部熱交換器が配置される。
上記実施形態では、上記膨張弁を、外部熱交換器を経て流入した冷媒を絞り膨張させて蒸発器(室内蒸発器)へ供給するものとして構成する例を示した。変形例においては、上記膨張弁を、ヒートポンプ式の車両用冷暖房装置に適用し、室内凝縮器(室内熱交換器)の下流側に設置してもよい。すなわち、上記膨張弁を、室内凝縮器を経て流入した冷媒を絞り膨張させて外部熱交換器(室外蒸発器)へ供給するものとして構成してもよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 膨張弁、2 ボディ、3 パワーエレメント、6 導入ポート、7 導出ポート、8 導入ポート、9 導出ポート、13 第1の通路、14 第2の通路、16 弁孔、18 弁体、33 シャフト、34 挿通孔、37 上流側通路、39 下流側通路、40 弁室、60 プレート、62 開口部、63 開口部、64 遮蔽部、65 遮蔽部、66 遮蔽部、69 開口部、70 小径部、72 大径部、74 空間、91 プレート、92 プレート、160 プレート、162 開口部、260 プレート、263 嵌合部、270 プレート、284 嵌合孔、301 膨張弁、339 下流側通路、360 プレート、362 本体、364 突起、366 中央部、368 テーパ部、370 小径部、372 段差、380 プレート。

Claims (9)

  1. 冷凍サイクルに設けられ、上流側から流入した冷媒を絞り膨張させて蒸発器へ供給するための膨張弁であって、
    上流側から冷媒を導入する導入ポートと、下流側へ冷媒を導出する導出ポートと、前記導入ポートと前記導出ポートとを連通させる弁孔と、前記弁孔と同軸状に形成された挿通孔と、前記弁孔および前記挿通孔と直交するように設けられ、前記弁孔と前記導出ポートとを連通させる下流側通路と、を有するボディと、
    前記弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記ボディに設けられ、前記弁部を開閉させるための駆動力を発生する駆動部と、
    前記挿通孔を摺動可能に貫通し、一端側が前記駆動部に接続され、他端側が前記下流側通路および前記弁孔を横断して前記弁体に接続され、前記駆動部の駆動力を前記弁体に伝達するシャフトと、
    前記下流側通路に設けられた壁部材と、
    を備え、
    前記下流側通路は、前記弁孔および前記挿通孔が開口する小径部と、前記蒸発器につながる配管を接続するための大径部とを含み、
    前記壁部材は、前記小径部の下流端を部分的に覆う遮蔽部を有するように設けられ、前記遮蔽部が、前記小径部の下流端において前記挿通孔の開口部の投影位置から前記小径部の径方向に少なくとも2mm以上の高さを有し、かつその高さ範囲において少なくとも前記シャフトの径以上の幅を有し、
    前記壁部材は、前記小径部の下流端において少なくとも前記弁孔の開口部の投影範囲が前記遮蔽部によって覆われないように設けられていることを特徴とする膨張弁。
  2. 前記小径部の下流端の開口面積が20mm以上となるように前記壁部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
  3. 前記小径部の下流端において少なくとも前記弁孔の投影が位置する側の周縁が半円弧以上にわたって前記遮蔽部によって覆われないよう、前記壁部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の膨張弁。
  4. 前記壁部材が、前記大径部と前記小径部との境界部に配置されたプレート部材からなり、前記プレート部材の形状および配置により前記遮蔽部が設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膨張弁。
  5. 前記プレート部材は、前記小径部の下流端において前記挿通孔の投影が位置する側に寄せられるように配置されていることを特徴とする請求項4に記載の膨張弁。
  6. 前記下流側通路は、前記シャフトの軸線位置と前記プレート部材との距離よりも、前記シャフトの軸線位置と前記小径部の先端位置との距離のほうが大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の膨張弁。
  7. 前記プレート部材は、
    前記弁孔の投影が位置する側へ開放される形状を有し、
    前記大径部と前記小径部との境界部に形成された環状部に外周部が径方向の接触面圧で固定されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の膨張弁。
  8. 前記プレート部材の外周部は、前記弁孔の投影が位置する側とは反対側にて前記環状部に沿う形状部分を有し、
    前記外周部は、前記環状部の中心に対して前記弁孔の投影が位置する側にて前記環状部に接触面圧で固定される部分を含むことを特徴とする請求項7に記載の膨張弁。
  9. 冷凍サイクルに設けられ、上流側から流入した冷媒を絞り膨張させて蒸発器へ供給するための膨張弁であって、
    上流側から冷媒を導入する導入ポートと、下流側へ冷媒を導出する導出ポートと、前記導入ポートと前記導出ポートとを連通させる弁孔と、前記弁孔と同軸状に形成された挿通孔と、前記弁孔および前記挿通孔と直交するように設けられ、前記弁孔と前記導出ポートとを連通させる下流側通路と、を有するボディと、
    前記弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記ボディに設けられ、前記弁部を開閉させるための駆動力を発生する駆動部と、
    前記挿通孔を摺動可能に貫通し、一端側が前記駆動部に接続され、他端側が前記下流側通路および前記弁孔を横断して前記弁体に接続され、前記駆動部の駆動力を前記弁体に伝達するシャフトと、
    前記下流側通路の断面を部分的に遮蔽するプレート部材と、
    を備え、
    前記下流側通路は、前記弁孔および前記挿通孔が開口する小径部と、前記蒸発器につながる配管を接続するための大径部とを含み、前記大径部と前記小径部との境界部に環状部が形成され、
    前記プレート部材は、
    前記弁孔の投影が位置する側とは反対側にて外周部が前記環状部に沿う一方、前記弁孔の投影が位置する側へ開放される形状を有し、
    前記外周部は、前記環状部の中心に対して前記弁孔の投影が位置する側にて前記環状部に径方向の接触面圧で固定される部分を含むことを特徴とする膨張弁。
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