JP7325083B2 - 膨張弁及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、膨張弁及びその製造方法に関する。
従来、自動車に搭載される空調装置等に用いる冷凍サイクルについては、設置スペースや配管を省略するために、冷媒の通過量を温度に応じて調整する感温式の温度膨張弁が使用されている。
近年、ハイブリッド車や電気自動車の普及により、自動車の動力系の騒音低減が急速に進んでいる。これに伴い、カーエアコンにあっては、その運転音の低減化要求が更に高まっている。特に、膨張弁内で気泡の破裂に起因する騒音の発生を低減させたいという要請がある。
下記の特許文献1は、高圧の冷媒がオリフィス部で減圧された後にエバポレータに向かう途中の出口通路に、絞り部材を備える膨張弁を開示している。出口通路に絞り部材を備えると、冷媒中の気泡が細分化され、気泡の破裂に起因する騒音の発生を低減することができる。
特開2013-231571号公報
一方、オリフィス部で絞られた冷媒は出口通路で膨張するが、出口通路の前に、容積の大きな膨張室を設けることで、気泡の破裂を抑制して静音化を図ることができる。これを、「マフラー効果」と称す。このようなマフラー効果は、絞り部材を設けない場合でも発揮される。
しかしながら、容積の大きな膨張室を設けることに応じて膨張弁を大型化すると、周囲部品との干渉を招いたり、膨張弁の重量が増大するので好ましくない。そこで、膨張弁を大型化することなく、容積の大きな膨張室を設けることが望まれている。
そこで本発明は、コンパクトでありながら、騒音を低減できる膨張弁及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による膨張弁は、
流体が通過する流路内に配置され、弁座とオリフィス部とを備えた弁本体と、
前記弁座に着座することにより前記流体の通過を制限し、前記弁座から離間することにより前記流体の通過を許容する弁体と、
前記弁体を前記弁座に向かって付勢するコイルばねと、
前記オリフィス部に挿通され、前記弁体に一端を当接させた作動棒と、を有し、
前記弁本体は、前記オリフィス部より下流側に配置された中間室と、前記中間室と外部とを連通する出口側流路と、前記出口側流路と前記中間室との間の境界部とを有し、
前記出口側流路の軸線をX1としたときに、前記中間室の前記軸線X1に直交する断面は、前記境界部の前記軸線X1に直交する断面よりも大きく、
前記軸線X1から上方における前記境界部までの距離D1は、前記軸線X1から上方における、前記境界部に隣接する前記中間室の内周までの距離D2より小さく、
前記軸線X1から上方における前記境界部に隣接する前記中間室の内周までの距離D2は、前記軸線X1から上方における前記出口側流路の内周までの距離より大きい、ことを特徴とする。
本発明の膨張弁の製造方法は、
流体が通過する流路内に配置され、弁座とオリフィス部とを備えた弁本体と、
前記弁座に着座することにより前記流体の通過を制限し、前記弁座から離間することにより前記流体の通過を許容する弁体と、
前記弁体を前記弁座に向かって付勢するコイルばねと、
前記オリフィス部に挿通され、前記弁体に一端を当接させた作動棒と、を有する膨張弁の製造方法であって、
前記弁本体は、前記オリフィス部より下流側に配置された中間室と、前記中間室と外部とを連通する出口側流路と、前記出口側流路と前記中間室との間の境界部とを有し、
前記出口側流路の軸線をX1としたときに、前記中間室の前記軸線X1に直交する断面は、前記境界部の前記軸線X1に直交する断面よりも大きく、
前記軸線X1から上方における前記境界部に隣接する前記中間室の内周までの距離D2は、前記軸線X1から上方における前記出口側流路の内周までの距離より大きく、
第1のドリルを用いて前記弁本体に出口側流路を形成し、
前記第1のドリルの径よりも小径の第2のドリルを用いて、前記出口側流路の底面に仮穴を形成し、
前記仮穴に挿入した切削工具を用いて前記弁本体に対して中ぐり加工を施すことで、前記中間室と前記境界部を形成し、
前記中ぐり加工は、前記切削工具に取り付けられたチップを回転させて、前記出口側流路側の前記仮穴の内周寸法に対しそれより奥側の前記仮穴の内周寸法が大きくなるように前記仮穴の内周面を切削して前記中間室を形成するように行われる、ことを特徴とする。
本発明により、コンパクトでありながら、騒音を低減できる膨張弁及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態における膨張弁1を、冷媒循環システムに適用した例を模式的に示す概略断面図である。 図2は、中間室付近を拡大して示す断面図である。 図3は、図1の膨張弁1をA矢視方向に見た側面図である。 図4は、第2流路と中間室の加工工程を示す拡大断面図である。 図5は、膨張弁の第1変形例にかかる図3と同様な側面図である。 図6は、第1変形例にかかる図2と同様な断面図である。 図7は、膨張弁の第2変形例にかかる図3と同様な側面図である。
以下、図面を参照して、本発明にかかる実施形態について説明する。
(方向の定義)
本明細書において、弁体3から作動棒5に向かう方向を「上方向」と定義し、作動棒5から弁体3に向かう方向を「下方向」と定義する。よって、本明細書では、膨張弁1の姿勢に関わらず、弁体3から作動棒5に向かう方向を「上方向」と呼ぶ。
(膨張弁の概要)
図1を参照して、本実施形態における膨張弁1の概要について説明する。図1は、本実施形態における膨張弁1を、冷媒循環システム100に適用した例を模式的に示す概略断面図である。本実施例では、膨張弁1は、コンプレッサ101と、コンデンサ102と、エバポレータ104とに流体接続されている。膨張弁1の軸線をLとする。
図1において、膨張弁1は、弁室VSを備える弁本体2と、弁体3と、付勢装置4と、作動棒5とを具備する。
弁本体2は、弁室VSに加え、第1流路21と、第2流路22と、中間室221と、戻り流路23とを備える。第1流路21は供給側流路であり、弁室VSには、供給側流路を介して冷媒(流体ともいう)が供給される。第2流路22は排出側流路(出口側流路ともいう)であり、弁室VS内の流体は、オリフィス部27、中間室221及び排出側流路を介して膨張弁外に排出される。
第1流路21と弁室VSとの間は、第1流路21より小径の接続路21aにより連通している。弁室VSと中間室221との間は、弁座20及びオリフィス部27により連通している。中間室221と第2流路22との境界に絞り部222が形成され、流路断面積を絞っている。
ここで、中間室221の機能について説明する。開弁時に、気泡を含んだ冷媒が、断面積が小さいオリフィス部27を通過した後、中間室221で膨張して通過音が発生する。この通過音は、冷媒の持つエネルギーを有効に吸収することで小さくできるが、そのためには中間室221の容積を極力拡大させて、十分なマフラー効果を発揮させることが望ましい。しかしながら、膨張弁1を大型化することなく中間室221を拡大するためには、以下に述べる課題がある。
図2は、中間室付近を拡大して示す断面図である。膨張弁1において、中間室221は、第2流路22と、膨張弁1を他部品に固定するためのボルト穴26との間に挟まれた位置に設けている。ここで、第2流路22の深さ及び径は、エバポレータ104に接続する配管またはコネクタのサイズに依存する。したがって、第2流路22の深さ及び径を任意に変更することは困難である。
一方、ボルト穴26も、他部品との確実な固定を行うためサイズが決められているため、それを任意に変更することは困難である。このような条件下では第2流路22とボルト穴26との間隔が定まるため、中間室221の深さが制限される。そこで、中間室221を軸線直交方向に拡大して、その容積を稼ぐことが考えられる。
しかしながら、配管接続上の都合により、第2流路22の形状を維持する必要があるため、かかる形状を崩さないよう、中間室221の加工については検討が必要である。そこで本実施形態では、中ぐり加工により中間室221を弁本体2に形成している。
中間室221を中ぐり加工で形成することにより、図1のA矢視方向(第2流路22の軸線X1の方向)に見た図3において、点線で示す中間室221の軸線X1に直交する断面は、絞り部222の軸線X1に直交する断面よりも、ハッチングで示す領域分、大きくなっている。以下、中間室221の形成手法について説明する。
図4は、第2流路と中間室の加工工程を示す拡大断面図である。図4において、弁本体2にボルト穴26が既に形成されているが、後工程で形成されてもよい。
まず座繰り加工を適宜行った後、図4(a)に示すように、第1のドリルDR1を用いて、軸線X1に沿って所定の深さまで第2流路22を弁本体2に切削加工する。軸線X1は、第2流路22の軸線となる。
続いて、図4(b)に示すように、第1のドリルDR1より小径の第2のドリルDR2を用いて、軸線X1に対して上方にシフトした軸線X2に沿って、所定の深さまで仮穴HLを切削加工する。なお、仮穴HLの径は、絞り部222の内径になる。
さらに、仮穴HL内に中ぐり工具RTを挿入する。中ぐり工具RTには、回転軸RSの先端近傍に、径方向に突出したチップTPが取り付けられている。図4(c)に示すように、回転軸RSを軸線X3回りに回転させつつ奥側に追い込むことで、実線及び点線で示すチップTPが回転しながら切削加工を行って、いわゆる中ぐり加工を行うことができる。
このとき、中ぐり加工を始める(奥側から手前に向かって中ぐり加工を行う場合は終了する)位置を、第2流路22から奥側に追い込んだ位置とすることで、第2流路22と中間室221との間に、中間室221より流路断面積が小さい絞り部222を形成することができる。ただし、図2に点線で示すように、更に流路断面積が小さい小開口を有する絞り部材CKを別部品として形成した上で、第2流路22の底面に取り付けることもできる。
以上の中ぐり加工により、図2に示す、第2流路22の軸線X1を通る断面において、軸線X1から上方に向かい、第2流路22と中間室221との境界部である絞り部222までの距離D1は、軸線X1から上方に向かい、絞り部222に隣接する中間室221の内周面221aまでの距離D2より小さくなる(D1<D2)。これによりボルト穴26に干渉することなく、中間室221を軸線X1に直交する方向に拡大させることができる。
なお、チップTPのスパンが異なる中ぐり工具RTを複数種類準備しておき、チップTPのスパンの短い中ぐり工具RTから切削加工を行うことで、中間室221の径を順次拡大するようにしてもよい。
その後、別工程で作動棒挿通孔28、環状凹部29等が切削加工で形成される。
図1において、中間室221の上方に形成された作動棒挿通孔28は、作動棒5をガイドする機能を有し、作動棒挿通孔28の上方に形成された環状凹部29は、リングばね6を収容する機能を有する。リングばね6は、作動棒5の外周に複数のばね片を当接させて、所定の付勢力を付与するものである。
弁体3は弁室VS内に配置される。弁体3が弁本体2の弁座20に着座しているとき、オリフィス部27の冷媒の流れが制限される。この状態を非連通状態という。ただし、弁体3が弁座20に着座した場合でも、制限された量の冷媒を流すこともある。一方、弁体3が弁座20から離間しているとき、オリフィス部27を通過する冷媒の流れが増大する。この状態を連通状態という。
作動棒5は、オリフィス部27に所定の隙間を持って挿通されている。作動棒5の下端は、弁体3の上面に接触している。
作動棒5は、付勢装置4による付勢力に抗して弁体3を開弁方向に押圧することができる。作動棒5が下方向に移動するとき、弁体3は、弁座20から離間し、膨張弁1が開状態となる。
図1において、付勢装置4は、断面円形の線材を螺旋状に巻いたコイルばね41と、弁体サポート42と、ばね受け部材43とを有する。
弁体サポート42は、コイルばね41の上端に取り付けられており、その上面には球状の弁体3が溶接され、両者は一体となっている。
コイルばね41の下端を支持するばね受け部材43は、弁本体2に対して螺合可能となっていて、弁室VSを密封する機能と、コイルばね41の付勢力を調整する機能とを有する。
弁本体2の上端に設けられたパワーエレメント8は、栓81と、上蓋部材82と、ダイアフラム83と、ストッパ部材84と、受け部材86とを有する。
略円錐形状の上蓋部材82の頂部には開口82aが形成され、栓81により封止可能となっている。
ダイアフラム83は、同心円の凹凸形状を複数個形成した薄い板材からなり、上蓋部材82及び受け部材86の外径とほぼ同じ外径を有する。
上部が円錐形状に広がった略円筒形状の受け部材86は、その下端外周に雄ねじ86aを有している。
ストッパ部材84は、円盤部84aと、円盤部84aの下面に同軸に接合された円筒部84bとを有する。円筒部84bの下端中央には、嵌合孔84cが形成されている。
パワーエレメント8の組み立て手順を説明する。上蓋部材82と、ダイアフラム83と、受け部材86のそれぞれ外周部を重ね合わせた状態で、当該外周部を例えばTIG溶接やレーザ溶接、プラズマ溶接等により周溶接して一体化する。
続いて、上蓋部材82に形成された開口82aから、上蓋部材82とダイアフラム83とで囲われる空間(圧力作動室POという)内に作動ガスを封入した後、開口82aを栓81で封止し、更にプロジェクション溶接等を用いて、栓81を上蓋部材82に固定する。
このとき、圧力作動室POに封入された作動ガスにより、ダイアフラム83は受け部材86側に張り出す形で圧力を受けるため、ダイアフラム83と受け部材86とで囲われる下部空間LSに配置されたストッパ部材84の上面と当接して支持される。なお、ストッパ部材84の円盤部84aは、受け部材86の内面により保持されるため、ストッパ部材84がパワーエレメント8から抜け出ることはない。
以上のようにアッセンブリ化したパワーエレメント8を、弁本体2に組み付けるときは、受け部材86の下端外周の雄ねじ86aを、弁本体2の戻り流路23に連通する凹部2aの内周に形成した雌ねじ2bに螺合させる。雄ねじ86aを雌ねじ2bに対して螺進させてゆくと、受け部材86の下端が弁本体2の上端面に当接する。これによりパワーエレメント8を弁本体2に固定できる。
このとき、パワーエレメント8と弁本体2との間には、パッキンPKが介装され、弁本体2にパワーエレメント8を取り付けた際の凹部2aからの冷媒のリークを防止する。かかる状態で、パワーエレメント8の下部空間LSは戻り流路23と連通し、すなわち同じ内圧となる。
(膨張弁の動作)
図1を参照して、膨張弁1の動作例について説明する。コンプレッサ101で加圧された冷媒は、コンデンサ102で液化され、膨張弁1に送られる。また、膨張弁1で断熱膨張された冷媒はエバポレータ104に送り出され、エバポレータ104で、エバポレータの周囲を流れる空気と熱交換される。エバポレータ104から戻る冷媒は、膨張弁1(より具体的には、戻り流路23)を通ってコンプレッサ101側へ戻される。このとき、エバポレータ104を通過することで、第2流路22内の流体圧は、戻り流路23の流体圧より大きくなる。
膨張弁1には、コンデンサ102から高圧冷媒が供給される。より具体的には、コンデンサ102からの高圧冷媒は、第1流路21を介して弁室VSに供給される。
弁体3が、弁座20に着座しているとき(非連通状態のとき)には、弁室VSからオリフィス部27、中間室221及び第2流路22を通ってエバポレータ104へ送り出される冷媒の流量が制限される。他方、弁体3が、弁座20から離間しているとき(連通状態のとき)には、弁室VSからオリフィス部27、中間室221及び第2流路22を通って、エバポレータ104へ送り出される冷媒の流量が増大する。膨張弁1の閉状態と開状態との間の切り換えは、パワーエレメント8に接続された作動棒5によって行われる。
本実施の形態によれば、膨張弁1の小型化を図りながらも、中ぐり加工により中間室221の容積を拡大したので、オリフィス部27を通過した冷媒のエネルギーを有効に吸収でき、静音化を図ることができる。
図1において、パワーエレメント8の内部には、ダイアフラム83により仕切られた圧力作動室POと下部空間LSとが設けられている。このため、圧力作動室PO内の作動ガスが液化されると、作動棒5は上方向に移動し、液化された作動ガスが気化されると、作動棒5は下方向に移動する。こうして、膨張弁1の開状態と閉状態との間の切り換えが行われる。
更に、パワーエレメント8の下部空間LSは、戻り流路23と連通している。このため、戻り流路23を流れる冷媒の圧力に応じて、圧力作動室PO内の作動ガスの体積が変化し、作動棒5が駆動される。換言すれば、図1に記載の膨張弁1では、エバポレータ104から膨張弁1に戻る冷媒の圧力に応じて、膨張弁1からエバポレータ104に向けて供給される冷媒の量が自動的に調整される。
(第1変形例)
図5は、第1変形例にかかる膨張弁1Aを示す図3と同様な側面図である。本変形例において、点線で示す中間室221Aの、第2流路22の軸線X1(図6)に直交する断面は、絞り部222Aの軸線X1に直交する断面よりも、ハッチングで示す領域分、大きくなっている。以下、第1変形例の中ぐり加工について説明する。
図6は、第2変形例にかかる図2と同様な断面図であるが、中ぐり加工の工程を模式的に示している。本変形例において用いる中ぐり工具RT’は、チップTPを先端に取り付けた回転軸RSの後端と、太陽軸SSとを、アームAMで連結している。回転軸RSはアームAMに対して相対回転可能であるのに対し、アームAMは太陽軸SSに固定され、太陽軸SSの回転と共にその周囲を回動するようになっている。それ以外の構成は上述した実施形態と同様であるので、同じ符号を付して重複説明を省略する。
図4(b)と同様に弁本体2Aに仮穴HLを形成した上で、図6に示すように、チップTPを仮穴HL内に挿入し、回転軸RSを軸線X3回りに回転させるとともに、軸線X3に対してシフトした軸線X4回りに、太陽軸SSを回転させる。これにより、回転軸RSが自転しつつ、太陽軸SSの周りを公転することとなる。回転軸RSが元の公転位置に戻ったら、回転軸RSを奥側に追い込んだ上で、同様に自転及び公転を続行する。
このような中ぐり加工により、仮穴HLの径、すなわち絞り部222Aの内径が小さいにも関わらず、大きな内径を有する中間室221Aを形成できる。本変形例によれば、中間室221Aの容積に対して、絞り部222Aの内径を更に小さくできるので、別個の絞り部材を設けなくても絞り効果が一層高まり、冷媒の通過音をより減少させることができる。
(第2変形例)
図7は、第2変形例にかかる膨張弁1Bを示す図3と同様な側面図である。本変形例は、中ぐり工具のチップTP(図4)のスパンを小さくし、例えば第2のドリルの直径の半分として中ぐり加工した例である。点線で示すように、中間室221Bは弁本体2B内で絞り部222Bに対して上方に向かってのみ拡張しており、中間室221Bの下方側は図7の方向に見て絞り部222Bの形状に一致する。それ以外の構成は上述した実施形態と同様であるので、同じ符号を付して重複説明を省略する。
本変形例でも、第2流路22の軸線X1(図4)の方向に見て、中間室221Bの軸線X1に直交する断面は、絞り部222Bの軸線X1に直交する断面よりも、ハッチングで示す領域分、大きくなっている。
以上の実施形態及び変形例では、回転する中ぐり工具を用いて回転対称形状の中間室を形成したが、NC加工機などを用いて回転非対称形状の中間室を形成することもできる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されない。本発明の範囲内において、上述の実施形態の任意の構成要素の変形が可能である。また、上述の実施形態において任意の構成要素の追加または省略が可能である。
1、1A、1B :膨張弁
2、2A、2B :弁本体
3 :弁体
4 :付勢装置
5 :作動棒
6 :リングばね
8 :パワーエレメント
20 :弁座
21 :第1流路
22 :第2流路
221、221A、222B :中間室
222、222A、222B :絞り部
23 :戻り流路
26 :ボルト穴
27 :オリフィス部
28 :作動棒挿通孔
29 :環状凹部
41 :コイルばね
42 :弁体サポート
43 :ばね受け部材
100 :冷媒循環システム
101 :コンプレッサ
102 :コンデンサ
104 :エバポレータ
VS :弁室

Claims (5)

  1. 流体が通過する流路内に配置され、弁座とオリフィス部とを備えた弁本体と、
    前記弁座に着座することにより前記流体の通過を制限し、前記弁座から離間することにより前記流体の通過を許容する弁体と、
    前記弁体を前記弁座に向かって付勢するコイルばねと、
    前記オリフィス部に挿通され、前記弁体に一端を当接させた作動棒と、を有し、
    前記弁本体は、前記オリフィス部より下流側に配置された中間室と、前記中間室と外部とを連通する出口側流路と、前記出口側流路と前記中間室との間の境界部とを有し、
    前記出口側流路の軸線をX1としたときに、前記中間室の前記軸線X1に直交する断面は、前記境界部の前記軸線X1に直交する断面よりも大きく、
    前記軸線X1から上方における前記境界部までの距離D1は、前記軸線X1から上方における、前記境界部に隣接する前記中間室の内周までの距離D2より小さく、
    前記軸線X1から上方における前記境界部に隣接する前記中間室の内周までの距離D2は、前記軸線X1から上方における前記出口側流路の内周までの距離より大きい、
    ことを特徴とする膨張弁。
  2. 前記出口側流路と前記中間室との間に、流路断面積が絞られる絞り部材を設けた、
    ことを特徴とする請求項に記載の膨張弁。
  3. 流体が通過する流路内に配置され、弁座とオリフィス部とを備えた弁本体と、
    前記弁座に着座することにより前記流体の通過を制限し、前記弁座から離間することにより前記流体の通過を許容する弁体と、
    前記弁体を前記弁座に向かって付勢するコイルばねと、
    前記オリフィス部に挿通され、前記弁体に一端を当接させた作動棒と、を有する膨張弁の製造方法であって、
    前記弁本体は、前記オリフィス部より下流側に配置された中間室と、前記中間室と外部とを連通する出口側流路と、前記出口側流路と前記中間室との間の境界部とを有し、
    前記出口側流路の軸線をX1としたときに、前記中間室の前記軸線X1に直交する断面は、前記境界部の前記軸線X1に直交する断面よりも大きく、
    前記軸線X1から上方における前記境界部に隣接する前記中間室の内周までの距離D2は、前記軸線X1から上方における前記出口側流路の内周までの距離より大きく、
    第1のドリルを用いて前記弁本体に出口側流路を形成し、
    前記第1のドリルの径よりも小径の第2のドリルを用いて、前記出口側流路の底面に仮穴を形成し、
    前記仮穴に挿入した切削工具を用いて前記弁本体に対して中ぐり加工を施すことで、前記中間室と前記境界部を形成し、
    前記中ぐり加工は、前記切削工具に取り付けられたチップを回転させて、前記出口側流路側の前記仮穴の内周寸法に対しそれより奥側の前記仮穴の内周寸法が大きくなるように前記仮穴の内周面を切削して前記中間室を形成するように行われる、
    ことを特徴とする膨張弁の製造方法
  4. 前記第2のドリルの軸線を、前記出口側流路の軸線に対して上方にシフトする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の膨張弁の製造方法
  5. 前記切削工具は、軸線X4回りに回転するアームに対し前記軸線X4からシフトして取り付けられ、前記アームと一体で前記軸線X4回りに公転するとともに自転可能な回転軸を有し、前記チップは前記回転軸から径方向に突出して取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の膨張弁の製造方法
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