JP2017115469A - 車両用ハンドル装置 - Google Patents

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Koichi Nagata
浩一 永田
長谷川 潤
Jun Hasegawa
潤 長谷川
伸和 荒木
Nobukazu Araki
伸和 荒木
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Abstract

【課題】ハンドル支持部材に装着することにより慣性レバーを覆う保護カバー及び慣性レバーを規制位置に保持可能なレバー保持バネの着脱作業が容易な車両用ハンドル装置を提供すること。
【解決手段】 ハンドル21が初期位置から操作位置へ回転するときの連係機構47の動作を妨げない非規制位置と、連係機構の動作を妨げる規制位置と、に回転可能であり、所定方向の慣性力を受けたときに規制位置側に回転する慣性レバー65と、慣性レバーを覆うようにハンドル支持部材23に着脱可能に支持された保護カバー87と、保護カバーに支持され、規制位置に位置する慣性レバーと係合することにより慣性レバーが非規制位置へ回転するのを規制するレバー保持バネ106と、を備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は車両用ハンドル装置に関する。
特許文献1は、車体に対して開閉可能な車両ドアに対して固定されるハンドル装置の一例を示している。
このハンドル装置は、ベース部材であるハンドル支持部材と、ハンドル支持部材の車外側に位置しかつハンドル支持部材によって回転可能に支持されたアウトサイドハンドルと、を備えている。アウトサイドハンドルはハンドル支持部材に対して、初期位置と操作位置との間を回転可能である。
ハンドル支持部材には連係機構が設けられている。この連係機構の一部はアウトサイドハンドルに連係されている。さらに連係機構の別の一部は、他の部材を介して、車両ドアに設けられたロック装置と連係している。
アウトサイドハンドルが初期位置から操作位置へ回転すると連係機構が動作する。すると、アウトサイドハンドルの回転力が連係機構を介してロック装置に伝わり、ロック装置がラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えられる。その結果、車両ドアが車体に対して開閉可能になる。
例えば、上記ハンドル装置を搭載した車両が別の車両と衝突すると、衝突によって当該車両に慣性力が働く。そして、ハンドル装置に働いた慣性力の方向がアウトサイドハンドルの初期位置から操作位置への移動方向と(おおよそ)一致すると、この慣性力によってアウトサイドハンドルが操作位置へ移動し、ロック装置が不意にラッチ状態からアンラッチ状態に切り替わるおそれがある。
この問題に対処するために、上記ハンドル支持部材には慣性レバー(慣性質量が固定されたロッカーアーム)が回転可能に設けられている。
この慣性レバーはハンドル支持部材に対して、連係機構の動作を妨げない非規制位置と、連係機構の動作を妨げる規制位置と、の間を回転可能である。慣性レバーとハンドル支持部材の間にはバネが設けられている。このバネは、慣性レバーを非規制位置に回転付勢している。
さらにハンドル支持部材には、ネジ止めによってレバー保持バネ(弾性ブレード)が固定されている。このレバー保持バネは、非正規位置に位置する慣性レバーとは干渉せず、その一方で規制位置に位置する慣性レバーと係合して慣性レバーを規制位置に保持する。
通常時(ハンドル装置を搭載した車両に衝突などが発生していないとき)は、バネによって慣性レバーは非規制位置に位置決めされるので、慣性レバーは連係機構の動作を妨げない。従って、車両の乗客がアウトサイドハンドルを初期位置から操作位置へ回転させると、この動きに連動して連係機構が動作し、その結果、ロック装置がラッチ状態からアンラッチ状態に切り替わる。
その一方で、車両の衝突に起因して、アウトサイドハンドルの初期位置から操作位置への移動方向と(おおよそ)一致する方向の慣性力がハンドル装置に働くと、この慣性力によって慣性レバーが非規制位置から規制位置へ素早く移動する。即ち、この慣性力を受けたアウトサイドハンドルが初期位置から操作位置へと移動する前に、慣性レバーが非規制位置から規制位置へ移動する。
そのため、アウトサイドハンドルの操作位置への移動に連動した連係機構の動作が、規制位置に位置する慣性レバーによって規制される。
さらに、慣性レバーが規制位置まで回転すると、レバー保持バネによって慣性レバーが規制位置に保持される。従って、仮に慣性レバーが規制位置まで回転した後に、アウトサイドハンドルの操作位置から初期位置への移動方向と(おおよそ)一致する方向の慣性力が発生しても、この慣性力によって慣性レバーが非規制位置へ戻ることはない。
従って、アウトサイドハンドルの初期位置から操作位置への移動方向と(おおよそ)一致する方向の慣性力がハンドル装置に複数回掛かった場合であっても、ロック装置が不意にラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えられるおそれは小さい。
特許第4791464号公報
(発明が解決しようとする課題)
この種のハンドル装置には、二つのタイプが存在する。即ち、特許文献1のようにレバー保持バネを具備する慣性レバー位置保持タイプと、レバー保持バネを具備しない慣性レバー位置非保持タイプと、が存在する。
特許文献1のハンドル装置は慣性レバーがハンドル支持部材の外側に露出している。
そのため、作業者がこのハンドル装置を手で把持しながら車両ドアに対して固定する作業を行うときに、作業者が誤って手で慣性レバーを規制位置まで押してしまうおそれがある。仮に慣性レバーを規制位置まで押してしまうと、レバー保持バネの働きによって慣性レバーは規制位置に保持されたままとなる。そのため、このような状態で製造された車両ドアを備える車両は、通常時(ハンドル装置を搭載した車両に衝突などが発生していないとき)においてもアウトサイドハンドルの操作によってロック装置をラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えることができない。
そのため、慣性レバー位置保持タイプのハンドル装置において、ハンドル支持部材に保護カバーを装着し、この保護カバーによって慣性レバーを覆うことがある。
このようにすれば、作業者がハンドル装置を手で把持しながら車両ドアに対して固定する作業を行うときに、作業者が誤って手で慣性レバーを規制位置まで押してしまうおそれはなくなる。従って、上記の問題は発生しなくなる。
一方、慣性レバー位置非保持タイプのハンドル装置は、レバー保持バネを具備しないので、当然ながら保護カバーも具備しない。
即ち、保護カバーを備える慣性レバー位置保持タイプのハンドル装置と慣性レバー位置非保持タイプのハンドル装置の構造上の相違点は、レバー保持バネ及び保護カバーの有無にある。
従って、基本構造が同じであるハンドル装置を慣性レバー位置非保持タイプと慣性レバー位置保持タイプとの間で設計変更するためには、レバー保持バネ及び保護カバーをハンドル装置に対して着脱すればよい。
しかし、ハンドル支持部材にレバー保持バネを固定しかつハンドル支持部材に保護カバーを装着する上記ハンドル装置の場合は、慣性レバー位置非保持タイプと慣性レバー位置保持タイプとの間で構造を変更する作業が難しくなってしまう。
本発明は、ハンドル支持部材に装着することにより慣性レバーを覆う保護カバー及び慣性レバーを規制位置に保持可能なレバー保持バネの着脱作業が容易な車両用ハンドル装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、車両ドアに固定されたハンドル支持部材と、前記ハンドル支持部材に回転可能に支持され、初期位置から操作位置へ回転することにより前記車両ドアに設けられたロック装置をラッチ状態からアンラッチ状態に移行させるハンドルと、前記ハンドルと前記ロック装置との間に設けられた、前記ハンドルが前記初期位置から前記操作位置へ回転するときの回転力を前記ロック装置に伝達して該ロック装置を前記ラッチ状態から前記アンラッチ状態へ移行させる連係機構と、前記ハンドルが前記初期位置から前記操作位置へ回転するときの前記連係機構の動作を妨げない非規制位置と、前記連係機構の前記動作を妨げる規制位置と、に回転可能であり、所定方向の慣性力を受けたときに前記規制位置側に回転する慣性レバーと、前記慣性レバーを覆うように前記ハンドル支持部材に着脱可能に支持された保護カバーと、前記保護カバーに支持され、前記規制位置に位置する前記慣性レバーと係合することにより前記慣性レバーが前記非規制位置へ回転するのを規制するレバー保持バネと、を備える。
本発明の車両用ハンドル装置では、規制位置に位置する慣性レバーと係合することにより慣性レバーが非規制位置へ回転するのを規制するレバー保持バネが保護カバーに支持されている。そのため、保護カバーをハンドル支持部材に支持させればハンドル装置は慣性レバー位置保持タイプ(レバー保持バネによって慣性レバーを規制位置に保持可能なタイプ)となり、その一方で、保護カバーをハンドル支持部材から取り外せばハンドル装置は慣性レバー位置非保持タイプ(慣性レバーを規制位置に保持できないタイプ)となる。
従って、レバー保持バネをハンドル支持部材に取り付けるタイプのハンドル装置と比べて、保護カバー及びレバー保持バネの着脱作業が容易である。換言すると、ハンドル装置を慣性レバー位置保持タイプと慣性レバー位置非保持タイプとに変更するのが容易である。
前記保護カバーが、前記ハンドル支持部材から離脱したときに前記レバー保持バネを仮保持する仮保持部を備え、前記ハンドル支持部材が、前記保護カバーが前記ハンドル支持部材に支持されたときに、前記保護カバーとの間で前記レバー保持バネを挟み込むことにより前記レバー保持バネを前記保護カバーに対して固定するバネ挟持部を備えてもよい。
このように構成すると、レバー保持バネを保護カバーに対してネジ止めしたり或いは熱溶着したりする必要がなくなる。しかも、保護カバーをハンドル支持部材に支持すれば、レバー保持バネは保護カバーに対して固定される。
従って、レバー保持バネを保護カバーに対して簡単に固定することが可能である。
前記保護カバーが、カバー側係合部及び被案内部を備え、前記ハンドル支持部材が、前記カバー側係合部と係合したときに、前記レバー保持バネを前記非規制位置に位置する前記慣性レバーと干渉させずに前記保護カバーを前記ハンドル支持部材に支持させるハンドル側係合部と、前記被案内部が接触したときに、前記カバー側係合部を前記ハンドル側係合部と係合する位置へ移動案内する案内部と、を備えてもよい。
このように構成すると、保護カバーをハンドル支持部材に装着するときに、保護カバーの被案内部をハンドル支持部材の案内部に接触させると、カバー側係合部とハンドル側係合部とが自動的に係合する。そして、その結果、レバー保持バネを非規制位置に位置する慣性レバーと干渉させることなく保護カバーがハンドル支持部材に支持される。
即ち、レバー保持バネを非規制位置に位置する慣性レバーと干渉させることなく、保護カバーをハンドル支持部材に容易に支持させることが可能である。
前記保護カバーと前記ハンドル支持部材の一方が係止孔を備え、前記保護カバーと前記ハンドル支持部材の他方が、前記係止孔と係合することにより、前記ハンドル支持部材による前記保護カバーの支持状態を保持する係止突起を備え、前記カバー側係合部と前記ハンドル側係合部とが係合したときに、前記係止突起と前記係止孔とが互いに係合してもよい。
このように構成すると、保護カバーをハンドル支持部材に装着するときに、保護カバーの被案内部をハンドル支持部材の案内部に接触させると、カバー側係合部とハンドル側係合部とが自動的に係合する。そして、ハンドル支持部材の係止突起と保護カバーの係止孔とが互いに係合し、その結果ハンドル支持部材による保護カバーの支持状態が保持される。
即ち、ハンドル支持部材による保護カバーの支持状態を容易に保持可能である。
前記ハンドル支持部材が支持軸を備え、前記慣性レバーが、前記支持軸の一方の端部側から前記支持軸に対して回転可能に嵌合可能かつ前記一方の端部側から前記支持軸に対して離脱可能な支持孔を備え、前記保護カバーが、前記ハンドル支持部材に支持されたときに前記支持孔が前記支持軸に嵌合した前記慣性レバーと対向することにより、前記支持孔が前記一方の端部側から前記支持軸に対して離脱するのを規制する離脱規制部を備えてもよい。
このように構成すると、保護カバーをハンドル支持部材に支持させることにより、慣性レバーの支持孔がハンドル支持部材の一方の端部側から支持軸に対して離脱するのを規制できる。
そのため、保護カバーとは別体の離脱規制手段によって慣性レバーの支持孔の支持軸からの離脱を防止する場合と比べて、ハンドル装置の構造が簡単になる。
本発明の一実施形態の車両ドアの車外側から見た側面図である。 慣性レバー位置保持タイプとして構成されたハンドル装置の車内側から見た側面図である。 ハンドル装置の車内側から見た斜視図である。 保護カバーを取り外したときのハンドル装置の車内側から見た側面図である。 保護カバーを取り外したときのハンドル装置の車内側から見た斜視図である。 図4のVI−VI矢線に沿う断面図である。 保護カバーを取り外しかつ慣性レバー及び捩じりコイルバネをハンドル支持部材から分離したときのハンドル装置の車内側から見た斜視図である。 一体化した慣性レバー及び捩じりコイルバネの下方から見た斜視図である。 捩じりコイルバネと一体化した慣性レバーをハンドル支持部材に装着作業中の様子を示す、ハンドル支持部材及び慣性レバーを水平面に沿って切断した断面図である。 慣性レバー及び捩じりコイルバネをハンドル支持部材に装着したときの図9と同様の断面図である。 保護カバーの車内側から見た斜視図である。 保護カバーの車外側から見た斜視図である。 (a)は保護カバーをハンドル支持部材に接近させたときのハンドル支持部材、慣性レバー及び保護カバーの被案内部を通る水平面で切断した断面図であり、(b)は保護カバーをハンドル支持部材に装着したときの(a)と同様の断面図である。 (a)は保護カバーをハンドル支持部材に接近させたときのハンドル支持部材、慣性レバー及び保護カバーの係止突起を通る水平面で切断した断面図であり、(b)は保護カバーをハンドル支持部材に装着したときの(a)と同様の断面図である。 (a)は保護カバーをハンドル支持部材に接近させたときのハンドル支持部材、慣性レバー及び保護カバーのレバー保持バネを通る水平面で切断した断面図であり、(b)は保護カバーをハンドル支持部材に装着したときの(a)と同様の断面図である。 図2のXVI−XVI矢線に沿う断面図である。 連係機構、慣性レバー及びレバー保持バネを示す平面図である。 車両用ハンドルを搭載した車両が別の車両と衝突したときの図3と同様の斜視図である。 車両用ハンドルを搭載した車両が別の車両と衝突したときの図6と同様の断面図である。 慣性レバー位置非保持タイプとして構成されたハンドル装置の図16と同様の断面図である。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明中の方向は図面に記載された矢印の方向である。
図1に示す車両ドア10は、車体(図示略)に対して上下方向の回転軸まわりに回転可能として支持されており、車体の側面に形成された開口部を開閉可能である。本実施形態の車両ドア10は右側のサイドドアである。
車両ドア10の下半部を構成するドア本体11の車外側面は金属板からなるアウタパネル12により構成されている。
車両ドア10の内部には、その一部が車両ドア10の後端面において露出するロック装置13が設けられている。このロック装置13は、ラッチやポールを備える周知の構造である。ロック装置13は、車両ドア10の車内側面を構成するトリム(図示略)の上端面に上下方向にスライド自在に設けられたロックノブ14と連係している。さらにロック装置13は、アウタパネル12に回転可能に支持されたアウトサイドハンドル21を具備するハンドル装置20と連係している。
周知のように、車両ドア10が車体の開口部を閉じている場合にロックノブ14がロック位置(図示略)に位置するときは、ロック装置13はラッチが車体に固定されたストライカ(図示略)を把持するラッチ状態となる。この場合は、アウトサイドハンドル21を初期位置(図1に示す位置)から回転操作しても、ロック装置13はラッチ状態を維持する。一方、ロックノブ14がアンロック位置(図1の位置)に位置する場合は、アウトサイドハンドル21を初期位置から車外側へ回転させて操作位置(図示略)へ移動させると、ロック装置13はラッチがストライカを解放するアンラッチ状態となる。従って、車両ドア10を車体に対して開方向に回転させることが可能になる。
続いてハンドル装置20の詳しい構造について説明する。
ハンドル装置20は大きな構成要素としてアウトサイドハンドル21(ハンドル)、ハンドル支持部材23、ハンドル支持アーム45、連係機構47、慣性レバー65、捩じりコイルバネ81及び保護カバー87を具備している。
硬質樹脂製のハンドル支持部材23は、図2乃至図5及び図7等に示すように前後方向に延びる一体成形品である。
ハンドル支持部材23は、その車外側面を構成する車外側壁24と、車外側壁24の上縁部と下縁部からそれぞれ車内側に向かって突出する天井壁25及び底部壁26と、を備えている。
ハンドル支持部材23の後部には、車外側壁24を車幅方向(車内外方向)に貫通するアーム用貫通孔28が形成されている。図示は省略してあるが、アウトサイドハンドル21の車内側面の前部には車内側に向かって延びる連係アームが突設されている。この連係アームはアーム用貫通孔28を車幅方向に相対移動可能に貫通している。
底部壁26の上面には円柱形状の下側支持軸30が上向きに突設されている。車外側壁24の車内側面には、下側支持軸30の直上に位置しかつ車内側に向かって突出する支持突片31が設けられている。支持突片31の上面には、下側支持軸30と同軸をなす円柱形状の上側支持軸32が上向きに突設されている。
底部壁26の上面及び車外側壁24の車内側面には、下側支持軸30より前方に位置するバネ受け壁34が突設されている。図示するように、バネ受け壁34の上部は下部に比べて一段車外側に後退している。このバネ受け壁34の上部は支持部材側係合部35を構成している。図9及び図10等に示すように、支持部材側係合部35の車内側面は、鉛直方向に見たときに前後方向及び車幅方向に対して傾斜する傾斜面36となっている。
天井壁25の上面と底部壁26の下面には、互いに同軸をなす係止突起37がそれぞれ突設されている。
さらにハンドル支持部材23の前部の車内側面には、車外側に向かって凹んだ上下一対の突起受容凹部39が凹設されている。上下の突起受容凹部39の後面には、前方に向かって延びかつ円柱形状をなす係止突起40がそれぞれ突設されている。さらに図4、図5及び図14に示すように、上下の係止突起40の車内側端部には傾斜面40aが形成されている。さらに上下の突起受容凹部39の車内側端部の直後には、車内側に向かって突出する突起である第一ハンドル側係合部40bがそれぞれ設けられている。
さらに図4及び図13に示すように、上側の突起受容凹部39の直下及び下側の突起受容凹部39の直上には、車内側から車外側に向かって凹んだ嵌合凹部41がそれぞれ形成されている。さらに上下の嵌合凹部41の車内側端部の前縁部は、平面視において前後方向及び車幅方向に対して傾斜する平面である案内部42によって構成されている。さらに上下の嵌合凹部41の車内側端部の直後には、車内側に向かって突出する突起である第二ハンドル側係合部43がそれぞれ設けられている。
図4、図5及び図15等に示すように、ハンドル支持部材23の車内側面の略中央部にはハンドル収納空間44が凹設されている。さらにハンドル収納空間44の前端部は、ハンドル支持部材23に形成された収納空間仕切壁44aによって規定されている。
図2乃至図4及び図7に示すように、ハンドル支持部材23の前端部の上下両面には、上下一対のハンドル支持アーム45が支持されている。具体的には、上下のハンドル支持アーム45の一端がそれぞれ、上下方向に延びる回転軸46を介してハンドル支持部材23に回転可能に支持されている。
上下のハンドル支持アーム45の他端に対してはアウトサイドハンドル21の車内側面の前端部に突設された接続部(図示略)を着脱可能である。
ハンドル支持部材23の後部には連係機構47が設けられている。連係機構47は主な構成要素としてベルクランク48、捩じりコイルバネ57及び連結レバー62を備えている。
ベルクランク48は樹脂製のベース部49と、連結軸53と、金属製のカウンターウェイト55と、を備えている。
ベース部49の一部は、その軸線が前後方向に延びる回転中心軸50によって構成されている。回転中心軸50は、ハンドル支持部材23に対してその軸線まわりに回転可能に支持されている。
さらにベース部49は入力アーム51及び出力部52を備えている。入力アーム51は下方に延びており、その先端部はアーム用貫通孔28内に位置しかつアーム用貫通孔28内でアウトサイドハンドル21の連係アームと連係している。出力部52は回転中心軸50の上方に位置している。出力部52には、出力部52を前後方向に貫通する連結軸53が固定されている。連結軸53の前端部は、出力部52の前端面から前方に突出する当接端部54によって構成されている。
ベルクランク48の上端部は、出力部52に固定された金属製のカウンターウェイト55によって構成されている。このカウンターウェイト55の構成材料の比重はベース部49及び連結軸53より大きい。そのためベルクランク48の重心は、回転中心軸50よりも上方(カウンターウェイト55側)に位置している。
連係機構47の入力アーム51はアウトサイドハンドル21の連係アームと連係しているため、ベルクランク48はアウトサイドハンドル21と連動して回転する。即ち、アウトサイドハンドル21が初期位置に位置するときは、ベルクランク48は図2乃至図5の初期位置に位置し、アウトサイドハンドル21が操作位置に位置するときは、図14に示す操作位置に位置する。また、ベルクランク48が初期位置から操作位置に回転すると、当接端部54はその車幅方向位置を殆ど変えずに、ベルクランク48が初期位置に位置するときと比べて下方に位置する。
ベース部49の回転中心軸50には捩じりコイルバネ57が装着されている。捩じりコイルバネ57は、回転中心軸50の周囲に配設された螺旋状かつ軸線が前後方向に延びる筒状の本体部58と、本体部58の両端に突設された第一係合片59及び第二係合片60を備えている。第一係合片59はハンドル支持部材23に係合しており、第二係合片60は連結軸53に係合している。さらに本体部58は自由状態から弾性変形しているため、捩じりコイルバネ57は常に弾性力をベルクランク48に付与する。
捩じりコイルバネ57の弾性力は、ベルクランク48を上記初期位置に向けて回転付勢する方向の力である。さらに、上述したように、ベルクランク48の重心は回転中心軸50よりも上方(カウンターウェイト55側)に位置している。従って、アウトサイドハンドル21及びベルクランク48に対して捩じりコイルバネ57以外の外力を付与しないとき、捩じりコイルバネ57の付勢力及びベルクランク48のカウンターウェイト55によって、アウトサイドハンドル21及びベルクランク48はいずれも上記初期位置に保持される。
連結軸53の後端部は出力部52の後端面から後方に突出している。そして連結軸53の後端部には上下方向に延びる連結レバー62の上端部が固定されている。連結レバー62の下端部は図示を省略したアウトサイドオープンレバーと連係している。このアウトサイドオープンレバーはロック装置13と連係している。ベルクランク48が上記初期位置に位置するとき、連結レバー62は図2乃至図5の初期位置に位置し、ベルクランク48が操作位置に位置するとき、連結レバー62は図14に示す操作位置に位置する。連結レバー62が初期位置に位置するとき、ロック装置13はラッチ状態を維持する。一方、ロックノブ14がアンロック位置(図1の位置)に位置する場合に連結レバー62が操作位置に移動すると、ロック装置13はアンラッチ状態となる。
慣性レバー65は樹脂製のレバー本体66を備えている。レバー本体66は、その中央部を構成する基部67と、基部67から後方と前方にそれぞれ延びる第一アーム68及び第二アーム69と、基部67から下方に延びかつ下面が開放された円筒状の回転軸70と、を一体的に備えている。
第一アーム68の先端部にはストッパ部71が設けられている。さらに第一アーム68の先端部には、第一アーム68を上下方向に貫通しかつ後面が開放された凹部72が形成されている。
第二アーム69の先端部には、略三角柱形状のストッパ突起69aが一体的に設けられている。
基部67の下端部には、回転軸70の外周側に位置しかつ互いに離間した第一係合部73及び第二係合部74が設けられている。基部67の上下方向の中央部には、基部67を車幅方向(レバー本体66の厚み方向)に貫通する受容孔75が形成されている。また、基部67の上端部には、上面及び車内側面が開放した上端凹部76が形成されている。受容孔75と上端凹部76との間には水平板状の仕切壁77が形成されている。さらに仕切壁77には、仕切壁77を上下方向に貫通する断面円形の回転支持孔78が形成されている。
さらに慣性レバー65は、第二アーム69の先端部に固定された金属製のカウンターウェイト79を備えている。カウンターウェイト79は、その軸線が上下方向に延びる棒状体である。カウンターウェイト79の構成材料の比重はレバー本体66より大きい。そのため慣性レバー65の重心は、回転軸70よりも前方(カウンターウェイト79側)に位置している。
慣性レバー65に着脱可能に装着された金属製の捩じりコイルバネ81は、本体部82、第一係合片83及び第二係合片84を一体的に備えている。本体部82は螺旋状に延びており、その全体形状は軸線が上下方向に延びる円筒形状である。第一係合片83及び第二係合片84は、本体部82の両端部からそれぞれ直線的に延びている。
慣性レバー65及び捩じりコイルバネ81は互いに一体化された状態でハンドル支持部材23に装着される。
捩じりコイルバネ81を慣性レバー65に装着するには、まず本体部82に対して上から回転軸70を遊嵌する。次いで、図7乃至図9に示すように、第一係合片83と第二係合片84を第一係合部73と第二係合部74に対してそれぞれ係合させる。すると、本体部82が自由状態から弾性変形し、第一係合片83と第二係合片84を第一係合部73と第二係合部74に対してそれぞれ押し付ける方向の回転付勢力を発生する。従って、捩じりコイルバネ81の慣性レバー65に対する相対回転は規制される。
このようにした互いに一体化された慣性レバー65及び捩じりコイルバネ81をハンドル支持部材23に取り付けるには、まず図7及び図9に示すように捩じりコイルバネ81を車内側からハンドル支持部材23の中央部に対して接近させて、受容孔75に支持突片31及び上側支持軸32を挿入する。すると、図10に示すように、回転軸70が下側支持軸30の直上に位置しかつ回転軸70及び下側支持軸30が互いに同軸をなす。さらに、慣性レバー65が図9の位置から図10の位置へ移動する間に、捩じりコイルバネ81の第二係合片84がハンドル支持部材23の支持部材側係合部35の傾斜面36に対して車内側から接触する。この状態から慣性レバー65を図10の位置まで移動させると、第二係合片84は傾斜面36に接触したまま、本体部82の回転付勢力に抗して第二係合部74から車内側へ離間する。
続いて、この状態から慣性レバー65及び捩じりコイルバネ81を下方に移動させて、図5に示すように、回転軸70の下端開口部を通して下側支持軸30を回転軸70の内部(支持孔)に回転可能に嵌合し、さらに回転支持孔78(支持孔)に対して上側支持軸32を下方から回転可能に嵌合する。
このようにして慣性レバー65をハンドル支持部材23に対して取り付けると、慣性レバー65はハンドル支持部材23に対して図2乃至図6及び図17に示す非規制位置と、図18及び図19に示す規制位置と、の間を回転可能となる。図6及び図19に示すように車外側壁24の車内側面の一部にはストッパ面24aが形成されている。慣性レバー65の非規制位置は、ストッパ部71の車外側端部(図6及び図19には図示されていない)がストッパ面24aに当接することにより規定される。さらに、捩じりコイルバネ81の第一係合片83が慣性レバー65の第一係合部73に係合しかつ第二係合片84がハンドル支持部材23の支持部材側係合部35の傾斜面36に係合するので、捩じりコイルバネ81の回転付勢力がハンドル支持部材23と慣性レバー65とに及ぶ。このときの捩じりコイルバネ81の回転付勢力は、慣性レバー65をハンドル支持部材23に対して平面視で反時計方向に回転させる方向である。そのため、慣性レバー65に対して捩じりコイルバネ81の回転付勢力以外の外力を及ぼさないとき、慣性レバー65は非規制位置に保持される。
また、図3及び図5に示すように、慣性レバー65が非規制位置に位置する場合は、ベルクランク48が初期位置と操作位置との間の中間位置又は当該中間位置と操作位置との間のいずれかの位置に位置するときは、ベルクランク48の当接端部54とレバー本体66の凹部72の車幅方向位置は一致する。一方、図18及び図19に示すように、慣性レバー65が規制位置に位置する場合は、ベルクランク48が初期位置と操作位置との間のいずれの位置に位置するときも、ベルクランク48の当接端部54とレバー本体66のストッパ部71の車幅方向位置は一致する。
ハンドル支持部材23の車内側面には、樹脂製の保護カバー87が着脱自在に装着されている。
図11及び図12に示すように保護カバー87は、側面形状が略矩形をなす基板部88と、基板部88の上下両縁部から車外側にそれぞれ突出する上側係合部89及び下側係合部90と、を一体的に備えている。
さらに上側係合部89と下側係合部90には、車外側に向かって突出する突片91、92がそれぞれ設けられている。また、基板部88の前縁部には車外側に向かって突出する突片93、94がそれぞれ設けられている。さらに突片91、92、93、94には、それぞれ係止孔91a、92a、93a、94aが形成されている。
図12及び図13に示すように、基板部88の車外側面の上端部の後部には、離脱規制部96が車外側に向けて突設されている。
さらに図11乃至図13に示すように、保護カバー87の突片93と突片94との間に位置する二箇所には、車外側に向かって突出する突起である被案内部97がそれぞれ設けられている。
保護カバー87の車外側面には、突片93、94、及び被案内部97の直後に位置しかつ突片93、94、及び被案内部97との間に隙間からなるカバー側係合部99を形成する前壁部98が突設されている。前壁部98の上端は突片93より上方に位置しておりかつ前壁部98の下端は突片94より下方に位置している。
前壁部98の上下方向の中央部はバネ支持部100によって構成されている。図15に示すように、バネ支持部100の車内側端部と基板部88との間にはバネ挿通用孔101が形成されている。さらに基板部88の車外側面にはバネ挿通用孔101の直後に位置するバネ仮保持突起102が突設されている。さらに図11に示すように、バネ支持部100の前面には、上下一対の円柱形状をなすバネ仮保持突起103が設けられている。
さらに図6、図11、図12、図15及び図17に示すように、保護カバー87の前部には金属製の板バネからなるレバー保持バネ106が取り付けられている。
レバー保持バネ106は大きな構成要素として、前後方向と略水平な板状の基部107と、基部107の前端部から車外側に延びる被支持部109と、被支持部109の先端から被支持部109に対して傾斜しながら車外側に延びる弾性変形部111と、を有している。
基部107には係止孔108が穿設されている。被支持部109には上下一対の突起挿入孔110が穿設されている。
保護カバー87にレバー保持バネ106を取り付けるには、まずレバー保持バネ106の基部107を前方からバネ挿通用孔101に挿入する。そして、バネ挿通用孔101の後方に位置させた係止孔108に保護カバー87のバネ仮保持突起102を係合させる。さらに保護カバー87のバネ支持部100の直前に位置する被支持部109の上下の突起挿入孔110に上下のバネ仮保持突起103をそれぞれ嵌合する。
このようにして保護カバー87の前部にレバー保持バネ106を取り付けると、レバー保持バネ106は保護カバー87の仮保持部(バネ支持部100、バネ挿通用孔101、バネ仮保持突起102、バネ仮保持突起103)によって仮保持される。即ち、レバー保持バネ106に外力を加えないときに、レバー保持バネ106が保護カバー87から脱落するおそれは小さい。しかし、例えば意図的にレバー保持バネ106の弾性変形部111を保護カバー87に対して前方に引っ張ると、バネ仮保持突起102と係止孔108の係合状態及びバネ仮保持突起103と突起挿入孔110の係合状態が解除されて、レバー保持バネ106が保護カバー87から脱落するおそれがある。
保護カバー87は、基板部88によって慣性レバー65(の大部分)及び捩じりコイルバネ81を車内側から覆いながら、ハンドル支持部材23に装着される。
保護カバー87をハンドル支持部材23に装着するには、まず図13(a)に示すように、慣性レバー65を非規制位置に位置させながら、保護カバー87の上下一対の被案内部97をハンドル支持部材23の上下の案内部42に対して車内側から対向させる。すると図14(a)に示すように、保護カバー87の突片93及び突片94がハンドル支持部材23の上下の突起受容凹部39に対して車内側からそれぞれ対向する。さらに図15(a)に示すように、レバー保持バネ106の弾性変形部111の先端部が、ハンドル支持部材23の収納空間仕切壁44aと慣性レバー65のストッパ突起69aとの間の隙間に対して車内側から対向する。さらに図示は省略してあるが、保護カバー87の上側係合部89と下側係合部90がハンドル支持部材23の上下の係止突起37に対して車内側から対向する。
この状態から保護カバー87を車内側に移動させると、保護カバー87の上下の被案内部97の車外側端部がハンドル支持部材23の上下の案内部42に接触する(図示略)。すると上下の案内部42の案内作用によって、保護カバー87はハンドル支持部材23に対して僅かに後方に移動しながらさらに車外側へ移動する。
すると図13(b)に示すように上下の被案内部97の先端部が上下の嵌合凹部41の内部に進入する。さらに図15(b)に示すように、レバー保持バネ106の弾性変形部111の先端部がハンドル支持部材23の収納空間仕切壁44a及び慣性レバー65のストッパ突起69aと干渉することなく、収納空間仕切壁44aとストッパ突起69aとの間の隙間を車外側へ通り抜ける。
そして図13(b)及び図14(b)に示すように、ハンドル支持部材23の上下の第二ハンドル側係合部43(ハンドル側係合部)が保護カバー87のカバー側係合部99と係合しかつハンドル支持部材23の上下の第一ハンドル側係合部40b(ハンドル側係合部)がカバー側係合部99と係合する。すると図14(b)に示すように、突片93と突片94の先端部が上下の40の傾斜面40aを車外側に乗り越え、さらに突片93の係止孔93aと突片94の係止孔94aが上下の係止突起40に対してそれぞれ自動的に係合する。さらにハンドル支持部材23の上下の係止突起37が保護カバー87の係止孔91aと係止孔92aとに対してそれぞれ自動的に係合する。
このように保護カバー87の被案内部97とハンドル支持部材23の案内部42とを利用して保護カバー87をハンドル支持部材23に装着するので、保護カバー87をハンドル支持部材23に対して容易に装着することが可能である。さらに保護カバー87をハンドル支持部材23に装着すると、突片91、92、93、94を意図的に弾性変形させることにより、係止突起37、40と係止孔91a、92a、93a、94aとの係合を解除しない限り、保護カバー87がハンドル支持部材23から脱落するおそれは殆どない。
さらに図15(b)に示すように、基部107の被支持部109の前面が収納空間仕切壁44aの後面に対して接触する。換言すると、被支持部109が保護カバー87のバネ支持部100とハンドル支持部材23の収納空間仕切壁44a(バネ挟持部)とによって前後から挟み込まれる。すると収納空間仕切壁44aによって被支持部109の保護カバー87に対する前方移動が規制されるので、バネ仮保持突起102と係止孔108の係合状態及びバネ仮保持突起103と突起挿入孔110の係合状態が解除不能となる。そのため、バネ支持部100及び収納空間仕切壁44aによって、レバー保持バネ106の保護カバー87からの脱落が防止される。換言すると、レバー保持バネ106の基部107及び被支持部109が保護カバー87及びハンドル支持部材23に対して固定される。
さらに、このようにして保護カバー87をハンドル支持部材23に対して装着すると、図16に示すように保護カバー87の離脱規制部96が、ハンドル支持部材23の天井壁25の下面と慣性レバー65の基部67の上端面との間に位置する。そのため、離脱規制部96によって慣性レバー65のハンドル支持部材23(下側支持軸30、上側支持軸32)に対する上方への相対移動が規制される。従って、慣性レバー65がハンドル支持部材23(下側支持軸30、上側支持軸32)から脱落するおそれは殆ど無くなる。
さらに、図6及び図17に示すように、慣性レバー65のストッパ突起69aの車外側に保護カバー87に固定されたレバー保持バネ106の先端部(車外側端部)が位置する。レバー保持バネ106の係合突部112は、回転軸70を中心とするストッパ突起69aの回転軌跡上に位置している。
以上構成のハンドル装置20は慣性レバー位置保持タイプであり、アウタパネル12に固定される。
このとき、作業者は手でハンドル装置20を把持しながらハンドル装置20をアウタパネル12に固定することになる。しかし図2、図3及び図18に示すように、保護カバー87によって慣性レバー65(の大部分)及び捩じりコイルバネ81が車内側から覆われるので、作業者が誤って手で慣性レバー65を規制位置へ回転させてしまうおそれは殆どない。なお、仮に誤って慣性レバー65を規制位置へ回転させてしまうと、図19に示すようにレバー保持バネ106の係合突部112が車内側から慣性レバー65のストッパ突起69aに係合する。即ち、レバー保持バネ106によって慣性レバー65が規制位置に保持されてしまう。そのため、このような状態で製造された車両ドア10を備える車両は、通常時(ハンドル装置20を搭載した車両に衝突などが発生していないとき)においてもアウトサイドハンドル21の操作によってロック装置13をラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えることができなくなってしまう。
さらにハンドル装置20をアウタパネル12に固定したら、アウトサイドハンドル21の前端部に設けられた接続部を、アウタパネル12に形成された貫通孔を通してアウタパネル12の車内側に位置させかつ上下のハンドル支持アーム45の上記他端に接続する。
車両ドア10に取り付けられたハンドル装置20の慣性レバー65及び捩じりコイルバネ81には以下の働きがある。
例えば、ハンドル装置20(車両ドア10)を搭載した車両が別の車両と衝突したときに、アウトサイドハンドル21の初期位置から操作位置への移動方向と(おおよそ)一致する方向の慣性力がハンドル装置20に働くことがある。この慣性力が捩じりコイルバネ81の回転付勢力を超えると、この慣性力によって慣性レバー65が非規制位置から規制位置側へ回転し、ストッパ突起69aがレバー保持バネ106の弾性変形部111を弾性変形させながら、係合突部112を乗り越える。慣性レバー65にはカウンターウェイト79が設けられているため、慣性力を受けた慣性レバー65は素早く規制位置側へ回転する。即ち、この慣性力を受けたアウトサイドハンドル21及びベルクランク48が初期位置から操作位置へ移動する前に、慣性レバー65が非規制位置から規制位置へ移動する。そして図19に示すように、レバー保持バネ106の係合突部112が車内側から慣性レバー65のストッパ突起69aに係合することにより、レバー保持バネ106によって慣性レバー65は規制位置に保持される。従って、慣性力によって操作位置側へ回転するベルクランク48の当接端部54が慣性レバー65のストッパ部71に対して上方から衝突するので、ベルクランク48及びアウトサイドハンドル21は操作位置まで回転できない。即ち、車両の衝突に起因して、ロック装置13が不意にラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えられるおそれを、慣性レバー65及び捩じりコイルバネ81によって小さくすることが可能である。
さらにレバー保持バネ106によって慣性レバー65は規制位置に保持されるので、仮に慣性レバー65が規制位置まで回転した後に、アウトサイドハンドル21の操作位置から初期位置への移動方向と(おおよそ)一致する方向の慣性力が発生しても、この慣性力によって慣性レバー65が非規制位置へ戻ることはない。
従って、アウトサイドハンドル21の初期位置から操作位置への移動方向と(おおよそ)一致する方向の慣性力がハンドル装置20に複数回掛かった場合であっても、ロック装置13が不意にラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えられるおそれは小さい。
一方、車両が(衝突などが発生していない)通常状態にあるときは、慣性レバー65に対して捩じりコイルバネ81の回転付勢力以外の外力が及ばないため、慣性レバー65は非規制位置に位置する。そのため、この場合に乗客が初期位置に位置するアウトサイドハンドル21を操作位置側に回転させると、当接端部54が凹部72を下方へ通り抜けながら、ベルクランク48が操作位置まで回転する。即ち、慣性レバー65が非規制位置に位置するときは、アウトサイドハンドル21によってロック装置13をアンラッチ状態に意図的に移行させることが可能である。
以上説明したように本実施形態では、規制位置に位置する慣性レバー65と係合することにより慣性レバー65が非規制位置へ回転するのを規制するレバー保持バネ106が保護カバー87に支持(仮保持)されている。
そのため、レバー保持バネ106が仮保持された保護カバー87をハンドル支持部材23に装着すれば、ハンドル装置20は慣性レバー位置保持タイプ(レバー保持バネ106によって慣性レバー65を規制位置に保持可能なタイプ)となる。その一方で、保護カバー87をハンドル支持部材20から取り外せば、ハンドル装置20は慣性レバー位置非保持タイプ(慣性レバー65を規制位置に保持できないタイプ)となる。
従って、レバー保持バネ106を保護カバー87ではなくハンドル支持部材23に取り付けるタイプのハンドル装置と比べて、保護カバー87及びレバー保持バネ106のハンドル装置20への着脱作業が容易である。換言すると、ハンドル装置20を慣性レバー位置保持タイプと慣性レバー位置非保持タイプとに変更するのが容易である。
さらにレバー保持バネ106は保護カバー87に対して、仮保持部(バネ支持部100、バネ挿通用孔101、バネ仮保持突起102、バネ仮保持突起103)によって仮保持されている。換言すると、保護カバー87に対してネジ止めされたり或いは熱溶着されたりしていない。
しかしながら、保護カバー87をハンドル支持部材23に支持すれば、レバー保持バネ106は保護カバー87に対して固定される。
従って、レバー保持バネ106を保護カバー87に対して簡単に固定することが可能である。
なお、図20はハンドル装置20を慣性レバー位置非保持タイプとした場合の一例である。
この例では、ハンドル装置20に保護カバー87及びレバー保持バネ106を装着しない。但し、ハンドル支持部材23(及び保護カバー87)とは別体の離脱規制部材115を、ハンドル支持部材23の天井壁25の下面と慣性レバー65の基部67の上端面との間に挿入する。さらに離脱規制部材115とハンドル支持部材23とを、接着等の手段により互いに固定する。その結果、離脱規制部材115によって慣性レバー65のハンドル支持部材23(下側支持軸30、上側支持軸32)に対する上方への相対移動が規制される。従ってこの場合も、慣性レバー65がハンドル支持部材23(下側支持軸30、上側支持軸32)から脱落するおそれは殆ど無くなる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるべきものではない。
例えば、ハンドル支持部材23から下側支持軸30及び上側支持軸32を省略し、代わりにハンドル支持部材23の天井壁25と底部壁26との間に上下方向に延びる回転軸を設け、この回転軸によって慣性レバー65を回転可能に支持してもよい。
この変形例においてハンドル装置20を慣性レバー位置保持タイプとする場合は、保護カバー87から離脱規制部96を省略可能である。また、ハンドル装置20を慣性レバー位置非保持タイプとする場合は、ハンドル装置20に離脱規制部材115を設ける必要がなくなる。
保護カバー87側に係止突起37、40に対応する係止突起を設けて、ハンドル支持部材23側に係止孔91a、92a、93a、94aに対応する係止孔を設けてもよい。
ハンドル装置をインサイドハンドル装置として実施することも可能である。
スライド式の車両ドアに設けたハンドル装置に本発明を適用してもよい。
10・・・車両ドア、20・・・ハンドル装置、21・・・アウトサイドハンドル(ハンドル)、23・・・ハンドル支持部材、30・・・下側支持軸(支持軸)、32・・・上側支持軸(支持軸)、35・・・支持部材側係合部、36・・・傾斜面、37・・・係止突起、39・・・突起受容凹部、40・・・係止突起、40a・・・傾斜面、40b・・・第一ハンドル側係合部(ハンドル側係合部)、42・・・案内部、43・・・第二ハンドル側係合部(ハンドル側係合部)、44a・・・収納空間仕切壁(バネ挟持部)、65・・・慣性レバー、69a・・・ストッパ突起、
70・・・回転軸(支持孔)、87・・・保護カバー、91a、92a、93a、94a・・・係止孔、96・・・離脱規制部、97・・・被案内部、99・・・カバー側係合部、100・・・バネ支持部(仮保持部)、101・・・バネ挿通用孔(仮保持部)、102・・・バネ仮保持突起(仮保持部)、103・・・バネ仮保持突起(仮保持部)、106・・・レバー保持バネ、108・・・係止孔、109・・・被支持部、110・・・突起挿入孔、111・・・弾性変形部、112・・・係合突部、115・・・離脱規制部材。

Claims (5)

  1. 車両ドアに固定されたハンドル支持部材と、
    前記ハンドル支持部材に回転可能に支持され、初期位置から操作位置へ回転することにより前記車両ドアに設けられたロック装置をラッチ状態からアンラッチ状態に移行させるハンドルと、
    前記ハンドルと前記ロック装置との間に設けられた、前記ハンドルが前記初期位置から前記操作位置へ回転するときの回転力を前記ロック装置に伝達して該ロック装置を前記ラッチ状態から前記アンラッチ状態へ移行させる連係機構と、
    前記ハンドルが前記初期位置から前記操作位置へ回転するときの前記連係機構の動作を妨げない非規制位置と、前記連係機構の前記動作を妨げる規制位置と、に回転可能であり、所定方向の慣性力を受けたときに前記規制位置側に回転する慣性レバーと、
    前記慣性レバーを覆うように前記ハンドル支持部材に着脱可能に支持された保護カバーと、
    前記保護カバーに支持され、前記規制位置に位置する前記慣性レバーと係合することにより前記慣性レバーが前記非規制位置へ回転するのを規制するレバー保持バネと、
    を備える、車両用ハンドル装置。
  2. 請求項1記載の車両用ハンドル装置において、
    前記保護カバーが、前記ハンドル支持部材から離脱したときに前記レバー保持バネを仮保持する仮保持部を備え、
    前記ハンドル支持部材が、前記保護カバーが前記ハンドル支持部材に支持されたときに、前記保護カバーとの間で前記レバー保持バネを挟み込むことにより前記レバー保持バネを前記保護カバーに対して固定するバネ挟持部を備える、車両用ハンドル装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用ハンドル装置において、
    前記保護カバーが、カバー側係合部及び被案内部を備え、
    前記ハンドル支持部材が、
    前記カバー側係合部と係合したときに、前記レバー保持バネを前記非規制位置に位置する前記慣性レバーと干渉させずに前記保護カバーを前記ハンドル支持部材に支持させるハンドル側係合部と、
    前記被案内部が接触したときに、前記カバー側係合部を前記ハンドル側係合部と係合する位置へ移動案内する案内部と、
    を備える、車両用ハンドル装置。
  4. 請求項3項に記載の車両用ハンドル装置において、
    前記保護カバーと前記ハンドル支持部材の一方が係止孔を備え、
    前記保護カバーと前記ハンドル支持部材の他方が、前記係止孔と係合することにより、前記ハンドル支持部材による前記保護カバーの支持状態を保持する係止突起を備え、
    前記カバー側係合部と前記ハンドル側係合部とが係合したときに、前記係止突起と前記係止孔とが互いに係合する、車両用ハンドル装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用ハンドル装置において、
    前記ハンドル支持部材が支持軸を備え、
    前記慣性レバーが、前記支持軸の一方の端部側から前記支持軸に対して回転可能に嵌合可能かつ前記一方の端部側から前記支持軸に対して離脱可能な支持孔を備え、
    前記保護カバーが、前記ハンドル支持部材に支持されたときに前記支持孔が前記支持軸に嵌合した前記慣性レバーと対向することにより、前記支持孔が前記一方の端部側から前記支持軸に対して離脱するのを規制する離脱規制部を備える、車両用ハンドル装置。
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