JP2017115170A - めっき装置及びめっき方法 - Google Patents

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下山 正
Tadashi Shimoyama
正 下山
裕二 荒木
Yuji Araki
裕二 荒木
瑞樹 長井
Mizuki Nagai
瑞樹 長井
淳平 藤方
Junpei Fujikata
淳平 藤方
中田 勉
Tsutomu Nakada
勉 中田
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Abstract

【課題】めっき液に添加された添加剤の分解及び変質を抑制するめっき装置及びめっき方法を提供する。【解決手段】本発明によるめっき装置は、めっき液Q1を保持し、不溶解アノード22を収容するアノード槽20と、添加剤を含むめっき液Q2を保持し、基板Wを収容するカソード槽30と、アノード槽20に保持されるめっき液Q1とカソード槽30に保持されるめっき液Q2とを分離する抵抗体42と、カソード槽30に保持されるめっき液Q2を撹拌するパドル32と、を備える。不溶解アノード22と基板Wとは、抵抗体42を介して対向するように配置される。パドル32は、抵抗体42と基板Wとの間に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェハ等の基板にめっきを行うめっき装置及びめっき方法に関する。
従来、半導体ウェハ等の基板の表面に設けられた微細な配線用溝、ホール、又はレジスト開口部に配線を形成したり、基板の表面にパッケージの電極等と電気的に接続するバンプ(突起状電極)を形成したりすることが行われている。この配線及びバンプを形成する方法として、例えば、電解めっき法、蒸着法、印刷法、ボールバンプ法等が知られているが、半導体チップのI/O数の増加、細ピッチ化に伴い、微細化が可能で性能が比較的安定している電解めっき法が多く用いられるようになってきている。
電解めっきを行う装置においては、一般的に、めっき液を収容するめっき槽内にアノードと基板とが対向配置され、アノードと基板とに電圧が印加される。これにより、基板表面にめっき膜が形成される。
電解めっき法によりめっき膜を形成するときに、めっき液に様々な種類の添加剤を混入させることが一般的に行われている。めっき液に添加剤を混入させることにより、例えばめっき膜の成膜速度を促進又は抑制する効果や、めっき膜の膜質を向上させる効果等が得られる。
従来、電解めっき装置で使用されるアノードとして、めっき液に溶解する溶解アノード又はめっき液に溶解しない不溶解アノードが用いられている。不溶解アノードを用いてめっき処理を行った場合、アノードとめっき液との反応により酸素が発生する。めっき液の添加剤はこの酸素と反応して分解される。添加剤が分解されると、添加剤は上述した効果を失い、基板表面に所望の膜を得ることができないという問題がある(たとえば、特許文献1参照)。また、溶解アノードとしてたとえば含リン銅を用いた場合、非電解時にアノードから発生する一価銅との反応により、添加剤、特に促進剤の変質が生じることも知られている。このため、電解めっき装置では、添加剤の分解・変質を抑制することが求められている。
特許第2510422号
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、めっき液に添加された添加剤の分解及び変質を抑制するめっき装置及びめっき方法を提供することである。
本発明の一形態によれば、めっき装置が提供される。このめっき装置は、めっき液を保持し、不溶解アノードを収容するアノード槽と、添加剤を含むめっき液を保持し、基板を収容するカソード槽と、前記アノード槽に保持されるめっき液と前記カソード槽に保持されるめっき液とを分離する抵抗体と、前記カソード槽に保持される前記めっき液を撹拌するパドルと、を備え、前記不溶解アノードは、前記抵抗体を介して前記基板と対向するように配置され、前記パドルは、前記抵抗体と前記基板との間に配置される。
本発明の一形態において、めっき装置は、前記不溶解アノードの表面を前記アノード槽に保持されるめっき液から分離するイオン透過膜を備える。
本発明の一形態において、前記アノード槽及び前記カソード槽に収容されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素とを含む。
本発明の一形態において、 前記アノード槽及び前記カソード槽に収容されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸とを含む。
本発明の一形態において、めっき装置は、前記アノード槽に保持される前記めっき液の液面高さを検知する液面検知センサを有する。
本発明の一形態において、めっき装置は、前記カソード槽からオーバーフローしためっき液を収容する収容槽と、前記収容槽に収容された前記めっき液を前記カソード槽に循環させる第1循環装置と、前記収容槽に収容された前記めっき液に金属イオンを供給する供給装置を備え、前記供給装置は、前記収容槽に収容された前記めっき液を回収する回収部と、前記回収しためっき液を保持するめっき液保持槽と、前記めっき液保持槽に保持される前記めっき液よりも高い金属イオン濃度を有するめっき液を保持し、前記めっき液保持槽とカチオン膜により分離される金属イオン供給槽と、前記めっき液保持槽に保持される前記めっき液を収容槽に供給する供給部と、を備える。
本発明の一形態において、めっき装置は、複数の前記アノード槽を備え、前記アノード槽に保持される前記めっき液を前記アノード槽と他の前記アノード槽との間で循環させる第2循環装置を備える。
本発明の一形態によれば、基板にめっきを行うめっき方法が提供される。このめっき方法は、めっき液を保持するアノード槽の内部に不溶解アノードを配置する工程と、めっき液を保持するカソード槽の内部に基板を配置する工程と、前記アノード槽に保持されるめっき液と前記カソード槽に保持されるめっき液を抵抗体で分離する工程と、前記抵抗体と前記基板との間のめっき液を撹拌する工程と、前記不溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記不溶解アノードの表面を前記アノード槽に保持されるめっき液からイオン透過膜で分離する工程を有する。
本発明の一形態において、前記アノード槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素とを含む。
本発明の一形態において、前記アノード槽及び前記カソード槽に収容されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸とを含む。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記アノード槽に保持されるめっき液の液面高さを検知する工程を有する。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記カソード槽からオーバーフローしためっき液を収容槽で収容する工程と、前記収容槽に収容されためっき液を前記カソード槽に循
環させる工程と、前記収容槽に収容されためっき液に金属イオンを供給する供給工程を有し、前記供給工程は、前記収容槽に収容されためっき液を回収する工程と、前記回収されためっき液をめっき液保持槽で保持する工程と、前記めっき液保持槽に保持されためっき液よりも高い金属イオン濃度を有するめっき液を保持する金属イオン供給槽から、前記めっき液保持槽に保持されためっき液にカチオン膜を介して金属イオンを供給する工程と、前記めっき液保持槽に保持されためっき液を収容槽に供給する工程と、を備える。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記アノード槽に保持されためっき液を前記アノード槽と他のアノード槽と間で循環させる工程を有する。
本発明の一形態によれば、めっき装置が提供される。このめっき装置は、めっき液を保持し、溶解アノードを収容するアノード槽と、添加剤を含むめっき液を保持し、基板を収容するカソード槽と、めっき液を保持し、前記アノード槽と前記カソード槽との間に位置する中間槽と、前記アノード槽に保持されためっき液と前記中間槽に保持されためっき液とを分離するカチオン膜と、前記中間槽に保持されためっき液と前記カソード槽に保持されためっき液とを分離する抵抗体と、を有し、前記溶解アノードと前記基板とは、前記カチオン膜及び前記抵抗体を介して対向するように配置される。
本発明の一形態において、めっき装置は、前記中間槽に保持されるめっき液を、前記中間槽と前記カソード槽との間で循環させる循環装置を有する。
本発明の一形態において、前記中間槽は、その内壁面から水平方向に延在して設けられる誘電体材料を有する。
本発明の一形態において、めっき装置は、前記カソード槽に保持された添加剤を含むめっき液を撹拌するパドルを備え、前記パドルは、前記抵抗体と前記基板との間に配置される。
本発明の一形態において、めっき装置は、前記アノード槽に保持されるめっき液に気体を供給する気体供給部を有する。
本発明の一形態において、前記アノード槽に保持されるめっき液の溶質濃度は、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液の溶質濃度よりも低い。
本発明の一形態において、前記アノード槽に保持されるめっき液は、180g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含み、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、を含む。
本発明の一形態において、前記アノード槽に保持されるめっき液は、60g/L以上150g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含み、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸と、を含む。
本発明の一形態において、前記アノード槽に収容されるめっき液のpHが、1.8以下である。
本発明の一形態によれば、基板にめっきを行うめっき方法が提供される。このめっき方法は、めっき液を保持するアノード槽の内部に溶解アノードを配置する工程と、添加剤を含むめっき液を保持するカソード槽の内部に基板を配置する工程と、前記カソード槽と前
記アノード槽との間に、めっき液を保持する中間槽を設ける工程と、前記アノード槽に保持されるめっき液と前記中間槽に保持されるめっき液とを、カチオン膜で分離する工程と、前記中間槽に保持されるめっき液と前記カソード槽に保持されるめっき液とを、抵抗体で分離する工程と、前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記中間槽に保持されるめっき液を、前記中間槽と前記カソード槽との間で循環させる工程を有する。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記中間槽の内壁面に水平方向に延在するように誘電体材料を設ける工程を有する。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記抵抗体と前記基板との間を撹拌する工程を、有する。
本発明の一形態において、めっき方法は、前記アノード槽に保持されるめっき液に気体を供給する工程を有する。
本発明の一形態において、前記アノード槽に保持されるめっき液の溶質濃度は、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液の溶質濃度よりも低い。
本発明の一形態において、前記アノード槽に保持されるめっき液は、180g/L以下の硫酸銅五水和物を含み、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、を含む。
本発明の一形態において、前記アノード槽に保持されるめっき液は、60g/L以上150g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含み、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸と、を含む。
本発明の一形態において、前記アノード槽に収容されるめっき液のpHが、1.8以下である。
本発明の一形態によれば、基板にめっきを行うめっき方法が提供される。このめっき方法は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、所定量の添加剤と、を含むカソードめっき液を準備する工程と、180g/L以下の硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、前記カソードめっき液中に基板を浸漬する工程と、前記アノードめっき液中に溶解アノードを浸漬する工程と、前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する。
本発明の一形態において、前記カソードめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸と、を含む。
本発明の一形態において、前記アノードめっき液は、60g/L以上150g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含む。
本発明の一形態において、前記アノードめっき液のpHが、1.8以下である。
本発明の一形態によれば、基板に銅めっきを行うめっき方法が提供される。このめっき方法は、所定量の添加剤を含むカソードめっき液を準備する工程と、180g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、前記カソードめっき液中に基板を浸漬する工程と、前記アノードめっき液中に溶解アノードを浸漬する工程と、前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する。
本発明の一形態によれば、基板に銅めっきを行うめっき方法が提供される。このめっき方法は、所定量の添加剤を含むカソードめっき液を準備する工程と、180g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、前記カソードめっき液に基板を浸漬する工程と、前記アノードめっき液に溶解アノードを浸漬する工程と、前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有し、前記アノードめっき液のpHが、1.8以下である。
本発明の一形態によれば、基板に銅めっきを行うめっき方法が提供される。このめっき方法は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、所定量の添加剤と、を含むカソードめっき液を準備する工程と、硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、前記カソードめっき液中に基板を浸漬する工程と、前記アノードめっき液中に溶解アノードを浸漬する工程と、前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する。
本発明によれば、めっき液に添加された添加剤の分解及び変質を抑制するめっき装置及びめっき方法を提供することができる。
第1実施形態に係るめっき装置の概略側断面図である。 第2実施形態に係るめっき装置の概略側断面図である。 第3実施形態に係るめっき装置の概略側断面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るめっき装置の概略側断面図である。図示のように、第1実施形態に係るめっき装置10は、めっき液Q1を保持するアノード槽20と、添加剤を含むめっき液Q2を保持するカソード槽30と、カソード槽30からオーバーフローしためっき液Q3を収容する収容槽70と、収容槽70が収容するめっき液Q3に銅イオン等の金属イオンを供給する供給装置50と、収容槽70が収容するめっき液Q3をカソード槽30に循環させる循環装置60(第1循環装置)と、を備える。
アノード槽20には、アノードホルダ21に保持された不溶解アノード22が収容される。カソード槽30には、基板ホルダ31に保持された基板Wが配置される。不溶解アノード22と基板Wとの間には、電源12により電圧が印加される。アノード槽20に保持されるめっき液Q1は、抵抗体ホルダ41に保持された板状又はシート状の抵抗体42に
よってカソード槽30に保持されるめっき液Q2と分離される。
不溶解アノード22は、例えば、酸化イリジウム及び白金でコーティングされたチタン、酸化イリジウムでコーティングされたチタン、白金でコーティングされたチタン、チタン、又は白金から形成される。抵抗体42は、例えばアルミナ等の多孔質セラミックス、中性隔膜、又はカチオン膜等の、少なくとも水素イオンを透過させることができ且つ添加剤の透過を抑制する材料から形成される。抵抗体42が多孔質セラミックスから形成される場合は、多孔質セラミックスが有する孔径は100nm以下が好ましい。また、多孔質セラミックスの気孔率は17%程度が好ましく、その電気抵抗値は水の電気抵抗値の約12.5倍となる。カチオン膜としては、例えばナフィオン(登録商標)等を用いることができる。
したがって、アノード槽20内のめっき液Q1内の水素イオンは、抵抗体42を透過してカソード槽30内のめっき液Q2へ移動することができる。これにより、めっき液Q2に含まれる硫酸銅と水素イオンとが反応して2価の銅イオンが生じる。一方で、カソード槽30内のめっき液Q2に含まれる添加剤は、抵抗体42によりアノード槽20内のめっき液Q1への移動が抑制される。
不溶解アノード22と基板Wとは、抵抗体42を介して対向するように配置される。このため、不溶解アノード22から基板Wの被めっき面に印加される電圧(電場)は、抵抗体42の形状により制御される。したがって、抵抗体42は、基板Wの被めっき面に析出する金属膜厚の分布を制御することができる。
めっき装置10は、めっき液Q2を撹拌する棒状のパドル32を備える。パドル32は、カソード槽30の抵抗体42と基板Wとの間に配置され、抵抗体42と基板Wとの間を基板Wの面に沿って水平方向に揺動するように構成される。
めっき装置10は、めっき液Q1の液面高さ(レベル)を検知するための液面検知センサ24と、蒸発によりめっき液Q1の液面高さが低下したときにアノード槽20にDIW(De−Ionized Water)を供給するためのDIW供給部23と、を有する。また、第1実施形態に係るめっき装置10は、図示しない複数のアノード槽20及びカソード槽30を備え、他のアノード槽20及びカソード槽30において同様のめっき処理を行うことができる。めっき装置10は、アノード槽20のめっき液Q1の液面高さの安定確保及びめっき液Q1の組成の安定性を維持する目的で、アノード槽20のめっき液Q1を回収して他のアノード槽へめっき液Q1を移送する回収管26と、他のアノード槽から回収しためっき液をアノード槽20に供給する供給管25とを備える。即ち、回収管26及び供給管25は、アノード槽20内のめっき液Q1をアノード槽20と他のアノード槽との間で循環させる循環装置(第2循環装置)を構成する。
循環装置60は、収容槽70の底部に設けられた排出口61と、カソード槽30の底部に設けられた供給口62と、排出口61と供給口62とを連通する管66とを備える。また、管66上には、管66の入口を開閉する入口弁63と、収容槽70内のめっき液Q3を輸送するためのポンプ64と、管66中のめっき液の温度を調節する温度コントローラ65と、管66中のめっき液をろ過するためのフィルタ67と、管66の出口を開閉する出口弁68と、が設けられる。入口弁63及び出口弁68が開いた状態において、収容槽70内のめっき液Q3は、排出口61から、ポンプ64、温度コントローラ65、フィルタ67、を介してカソード槽30の供給口62に戻される。即ち、カソード槽30からオーバーフローしためっき液は、収容槽70とカソード槽30との間を循環する。これにより、カソード槽30内のめっき液Q2の液面の高さが常に維持される。
カソード槽30に保持されるめっき液Q2としては、例えば、硫酸銅水溶液に硫酸と塩素を混合させ、これに添加剤を添加した溶液が用いられる。めっき液Q2の銅の濃度は、15g/L以上60g/L以下が好ましく、19g/L以上50g/L以下がより好ましい。銅の濃度が15g/Lより低いと電流密度をあげられず、結果的にめっき速度が遅くなる虞があり、銅の濃度が60g/L以下より高いと銅がめっき液中で結晶化してしまい、結晶化した銅塩が被めっき面以外の部分に付着する虞があるからである。
めっき液Q2の硫酸の濃度は、50g/L以上200g/L以下が好ましく、100g/L以上180g/L以下がより好ましい。硫酸の濃度が50g/Lより低いと基板全体に亘って均一な膜が形成されなくなる虞(即ち、面内均一性の低下の虞)があり、硫酸の濃度が200g/Lより高いとレジスト、シード層への悪影響が懸念されるからである。
めっき液Q2の塩素の濃度は、30mg/L以上120mg/L以下が好ましい。塩素の濃度が30mg/Lより低いと添加剤が適切に機能しない虞があり、塩素の濃度が120mg/Lより高いと添加剤の効き方のバランスが崩れてしまい異常な析出が生じてしまう虞があるからである。
アノード槽20に保持されるめっき液Q1は、めっき液Q2と同様に硫酸銅水溶液に硫酸と塩素を混合させた溶液が用いられ、溶液の好ましい濃度はめっき液Q2と同一である。めっき液Q1には抵抗体42を透過しためっき液Q2からの添加剤が微量に含まれ得るが、積極的には添加剤は添加されない点がめっき液Q2とは異なる。
供給装置50は、収容槽70内のめっき液Q3を回収する回収管51(回収部)と、回収管51により回収されためっき液Q4を保持するめっき液保持槽52と、めっき液保持槽52に保持されためっき液Q4を収容槽70に供給するための供給管56(供給部)と、めっき液保持槽52内のめっき液Q4よりも高い金属イオン濃度を有するめっき液Q5を保持する金属イオン供給槽53と、を備える。めっき液保持槽52に保持されるめっき液Q4は、カチオン膜55により金属イオン供給槽53に保持されるめっき液Q5から分離される。
回収管51は、その一端が収容槽70の下部側壁に接続され、他端がめっき液保持槽52に接続される。回収管51は、回収管51の管路を開閉するための弁74と、収容槽70内のめっき液Q3をめっき液保持槽52に輸送するためのポンプ73とを有する。供給管56は、その一端がめっき液保持槽52に接続され、他端が収容槽70の上部側壁に接続される。供給管56は、めっき液保持槽52内のめっき液Q4を収容槽70に輸送するためのポンプ72と、供給管56内を流れるめっき液をろ過するためのフィルタ71と、を有する。
金属イオン供給槽53内のめっき液Q5には、めっき液Q5に金属イオンを供給するための金属イオン供給源54が浸漬されている。めっき装置10において銅めっきを行う場合は、金属イオン供給源54は銅イオンを供給するように構成される。この場合、金属イオン供給源54は、例えば、銅と、空気を噴出する装置から構成される。この金属イオン供給源54は、銅に空気を接触させることで銅の表面に酸化銅を形成する。この酸化銅がめっき液Q5に含まれる硫酸と反応してめっき液Q5に溶解され、めっき液Q5の銅イオンの濃度が増加する。または、金属イオン供給源54は、例えば、球状の銅とこの銅を収容するチタンバスケットと、アノードと、銅に負電圧を印加しアノードに正電圧を印加する電源と、を有してもよい。金属イオン供給源54がこの構成を有する場合は、銅に負電圧を印加することで銅イオンがめっき液Q5に溶解し、めっき液Q5の銅イオンの濃度が増加する。
金属イオン供給源54によってめっき液Q5に金属イオンが供給されることにより、めっき液Q5中の金属イオンの濃度は、めっき液Q4中の金属イオンの濃度より高くなる。これにより、めっき液Q5中の金属イオンは、カチオン膜55を通過してめっき液保持槽52内のめっき液Q4へ移動する。めっき液保持槽52内のめっき液Q4に含まれる金属イオンは、供給管56を通じて収容槽70へ供給される。このようにして、供給装置50は、収容槽70内のめっき液Q3に金属イオンを供給する。この供給装置50によれば、めっき液Q5中の金属イオン濃度と、めっき液保持槽52中のめっき液Q4の循環速度を調節するだけで、収容槽70内のめっき液Q3の金属イオン濃度を調節することができる。
また、めっき液保持槽52内のめっき液Q4は、カチオン膜55により金属イオン供給槽53内のめっき液Q5と分離されている。このため、めっき液Q4に含まれる添加物が、金属イオン供給槽53内のめっき液Q5へ移動することが防止される。したがって、金属イオン供給源54から発生する一価の銅イオンとめっき液Q4中の添加物とが接触することがないので、めっき液Q4中の添加物が変質することがない。
次に、図1に示しためっき装置10を用いて基板Wにめっきを行うめっき方法について説明する。まず、図1に示すように、アノード槽20内に不溶解アノード22が配置され、カソード槽30内に基板Wが配置される。不溶解アノード22と基板Wとは互いに対向するように配置される。
また、図1に示すように、アノード槽20に保持されるめっき液Q1とカソード槽30に保持されるめっき液Q2とが抵抗体42で分離される。不溶解アノード22と基板Wとの間に電源12により電圧が印加されると、不溶解アノード22と基板Wとの間に電流が流れ、基板Wの表面に銅がめっきされる。
ところで、基板Wは、その被めっき表面に例えば銅の薄いシード層を有する。また、基板Wはその外周縁部から電圧が印加される。この場合、基板Wの中央部は、基板Wの外周縁部に比べてシード層が有する電気抵抗の分だけ電気抵抗が大きくなる。このため、基板Wの中央部に印加される電圧は、基板Wの外周縁部に印加される電圧に比べて小さくなる。そこで、第1実施形態のめっき装置10は、水よりも高い電気抵抗値を有する抵抗体42を有するので、抵抗体42がない場合に比べて、不溶解アノード22と基板Wとの間の電気抵抗が増加する。不溶解アノード22と基板Wとの間の電気抵抗が増加することで、全体の電気抵抗値に対する基板Wの中央部と外周縁部との間の電気抵抗値の差の値が小さくなる。このため、基板W上に形成されたシード層の膜厚に依存したターミナルエフェクトによる膜厚分布の差が生じにくくなる。即ち、基板Wが様々な厚みのシード層を有する場合でも、基板Wに均一な膜厚分布のめっき膜を形成することができる。
また、不溶解アノード22と基板Wに電圧が印加されている間、パドル32は、抵抗体42と基板Wとの間を基板Wの面に沿って水平方向に揺動し、抵抗体42と基板Wとの間のめっき液Q2を撹拌する。抵抗体42は、めっき液Q2のアノード槽20内への移動を抑制し、基板Wの面内方向のめっき液Q2の移動を促進する。このため、抵抗体42が設けられていない場合に比べて、基板Wと抵抗体42との間にあるパドル32によりめっき液Q2を撹拌したときの、基板W表面でのめっき液Q2の流速が速くなる。これにより、めっき液Q2中の銅イオン及び添加剤が基板W表面に対して均一に分散され、めっき膜の厚さをより均一にすることができる。
基板Wに膜が形成されるにつれて、めっき液Q2中の銅イオンが減少する。そこで、供給装置50は、上述した方法で収容槽70内のめっき液Q3に銅イオンを供給する。循環装置60は、収容槽70内のめっき液Q3をカソード槽30に供給する。これにより、カ
ソード槽30には、減少量に対応する量の銅イオンが補給される。
基板Wへの膜の形成と並行して、アノード槽20内のめっき液Q1の液面高さが液面検知センサ24により検知される。アノード槽20内のめっき液Q1が蒸発することにより、めっき液Q1の液面高さが所定の高さまで下降したとき、DIW供給部23によりDIWがアノード槽20に供給される。また、アノード槽20内のめっき液Q1は、供給管25及び回収管26により、アノード槽20と他のアノード槽との間で循環される。
以上で説明したように、第1実施形態に係るめっき装置10は、アノード槽20に保持されるめっき液Q1とカソード槽30に保持されるめっき液Q2とが抵抗体42により分離されているので、カソード槽30内のめっき液Q2に含まれる添加剤がアノード槽20へ移動することが抑制される。したがって、添加剤がアノード槽20内の不溶解アノード22が発生させる酸素と接触することが抑制されるので、添加剤の分解が抑制される。また、第1実施形態に係るめっき装置10は、パドル32が抵抗体42と基板Wとの間に配置されてカソード槽30内のめっき液Q2を撹拌させるので、基板W表面でのめっき液Q2の流速を向上させることができる。これにより、めっき液Q2中の銅イオン及び添加剤が基板W表面に対して均一に分散され、めっき膜の厚さをより均一にすることができる。なお、頑丈なアルミナ等の多孔質セラミックスは、パドル32により撹拌されるめっき液Q2の流れにより変形することがないので、めっき液Q2の流速を向上させる観点からは抵抗体42が多孔質セラミックスであることが好ましい。
また、上述したように、アノード槽20に収容されるめっき液Q1とカソード槽30に収容されるめっき液Q2は、15g/L以上60g/L以下の銅と、50g/L以上200g/L以下の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の塩素とを含む。これにより、被めっき面に均一で健全な膜を形成することができる。
さらに、アノード槽20に収容されるめっき液Q1とカソード槽30に収容されるめっき液Q2は、好ましくは、19g/L以上50g/L以下の銅と、100g/L以上180g/L以下の硫酸とを含む。これにより、被めっき面に均一で健全な膜をより安定して形成することができる。
また、めっき装置10は、アノード槽20内のめっき液Q1の液面高さを検知する液面検知センサ24を有する。これにより、めっき液Q1が蒸発して液面が下がっても、その液面の状況を確実に検知できる。ひいては、DIW供給部23によりDIWを供給して、めっき液Q1の液面を一定以上に保つことができ、不溶解アノード22が空気中に露出されることを防止することができる。
めっき装置10は、アノード槽20を複数備え、図1に示したアノード槽20と他のアノード槽20との間でめっき液Q1を循環させるための供給管25及び回収管26(第2循環装置)を備える。これにより、めっき液Q1の液面高さの変動及び組成の変動を抑制することができる。
めっき装置10は、収容槽70内のめっき液Q3に金属イオンを供給する供給装置50を備える。供給装置50は、収容槽70から回収しためっき液に、カチオン膜55を介して金属イオン(銅イオン)を供給するように構成される。このため、収容槽70から回収しためっき液に含まれる添加剤が、金属イオン供給槽53内の金属イオン供給源54と接触しないので、添加剤が変質することを抑制することができる。
<第2実施形態>
図2は、本発明の第2実施形態に係るめっき装置80の概略側断面図である。第2実施
形態に係るめっき装置80は、第1実施形態に係るめっき装置10と比べて、不溶解アノード22の表面に中性隔膜又はカチオン膜等の陽イオンを通過させるイオン透過膜27が設けられている点が異なる。第2実施形態のめっき装置80の他の構成は、第1実施形態と同一の構成であるので、説明を省略する。なお、図2においては、便宜上、図1に示したDIW供給部23、液面検知センサ24、供給管25及び回収管26が省略されているが、第2実施形態のめっき装置80は、第1実施形態のめっき装置10と同様に、これらを備える。
図2に示すように、第2実施形態のめっき装置80では、アノード槽20内に配置された不溶解アノード22の表面、即ち基板Wと対向する面が、中性隔膜又はカチオン膜等の陽イオンを通過させるイオン透過膜27により、アノード槽20内に保持されるめっき液Q1から分離される。このイオン透過膜27は膜ホルダ28により保持される。イオン透過膜27、膜ホルダ28、及びアノードホルダ21により画定される空間に保持されるめっき液Q6は、アノード槽20に保持されるめっき液Q1と、イオン透過膜27により分離される。したがって、不溶解アノード22付近で発生する水素イオンは、イオン透過膜27及び抵抗体42を通過して、カソード槽30内のめっき液Q2中の硫酸銅分子と反応し、2価の銅イオンが生じる。
一方で、イオン透過膜27は、添加剤をほぼ透過させない。このため、めっき液Q2に含まれる添加剤が抵抗体42を透過してアノード槽20に入り込んだとしても、イオン透過膜27により添加剤がめっき液Q6に入り込むことが抑制される。ひいては、添加剤が不溶解アノード22により発生する酸素と接触することが抑制される。したがって、第2実施形態のめっき装置80は、第1実施形態のめっき装置10に比べて、より添加剤の分解を抑制することができる。
<第3実施形態>
図3は、本発明の第3実施形態に係るめっき装置100の概略側断面図である。図示のように、第3実施形態に係るめっき装置100は、めっき液Q7(アノードめっき液)を保持するアノード槽120と、添加剤を含むめっき液Q8(カソードめっき液)を保持するカソード槽130と、めっき液Q8と同じ成分を有するめっき液Q9(カソードめっき液)を保持し、アノード槽120とカソード槽130との間に位置する中間槽140と、カソード槽130及び中間槽140からオーバーフローしためっき液Q10を収容する収容槽170と、収容槽170が収容するめっき液Q10をカソード槽130及び中間槽140に循環させる循環装置160(循環装置)と、を備える。
アノード槽120には、アノードホルダ121に保持された溶解アノード122が収容され、めっき液Q7に浸漬される。カソード槽130には、基板ホルダ131に保持された基板Wが収容され、めっき液Q8に浸漬される。溶解アノード122と基板Wとの間には、電源112により電圧が印加される。アノード槽120に保持されるめっき液Q7と中間槽140に保持されるめっき液Q9とは、カチオン膜144により分離される。中間槽140に保持されるめっき液Q9は、さらに、抵抗体ホルダ141に保持された板状又はシート状の抵抗体142によってカソード槽130に保持されるめっき液Q8と分離される。図示の例では、抵抗体ホルダ141が中間槽140の壁面の一部を構成する。
溶解アノード122は、例えば、銅又は含リン銅から形成される。抵抗体142は、例えばアルミナ等の多孔質セラミックス、中性隔膜、又はカチオン膜等の、少なくとも金属イオン(銅イオン)を透過させることができ且つ添加剤の透過を抑制する材料から形成される。抵抗体142が多孔質セラミックスから形成される場合は、多孔質セラミックスが有する孔径は100nm以下が好ましい。また、多孔質セラミックスの気孔率は17%程度が好ましく、その電気抵抗値は水の電気抵抗値の約12.5倍となる。抵抗体142が
カチオン膜である場合は、例えばナフィオン(登録商標)等を用いることができる。また、アノード槽120と中間槽140とを分離するカチオン膜144としても、同様にナフィオン(登録商標)等を用いることができる
アノード槽120のめっき液Q7に浸漬された溶解アノード122から、金属イオンがめっき液Q7に溶解する。めっき液Q7中の金属イオンは、カチオン膜144を透過して中間槽140内のめっき液Q9に移動する。また、めっき液Q9に移動した金属イオンは、抵抗体142を透過してカソード槽130内のめっき液Q8へ移動する。めっき液Q9が中間槽140からオーバーフローして収容槽170に流入し、収容槽170内のめっき液Q10が循環装置160によりカソード槽130に循環されることによっても、同様に、金属イオンがカソード槽130内のめっき液Q8へ移動する。一方で、中間槽140内のめっき液Q9に含まれる添加剤は、カチオン膜144によりアノード槽120内のめっき液Q7への移動が抑制される。
溶解アノード122と基板Wとは、カチオン膜144及び抵抗体142を介して対向するように配置される。このため、溶解アノード122から基板Wの被めっき面に印加される電圧(電場)は、カチオン膜144及び抵抗体142の形状により制御される。したがって、カチオン膜144及び抵抗体142は、基板Wの被めっき面に析出する金属膜厚の分布を制御することができる。
カソード槽130は、めっき液Q8を撹拌する棒状のパドル132を備える。パドル132は、抵抗体142と基板Wとの間に配置され、抵抗体142と基板Wとの間を基板Wの面に沿って水平方向に揺動するように構成される。
めっき装置100は、アノード槽120のめっき液Q7の液面高さ(レベル)を検知するための液面検知センサ124と、蒸発により液面高さが低下したときにアノード槽120にDIWを供給するためのDIW供給部123と、を有する。また、めっき装置100は、アノード槽120内のめっき液Q7に空気又は窒素等の気体を供給してバブリングにより撹拌するための気体供給部129を有する。
第3実施形態に係るめっき装置100は、図示しない複数のアノード槽120、中間槽140、及びカソード槽130を備え、他のアノード槽、中間槽、及びカソード槽において同様のめっき処理を行うことができる。めっき装置100は、アノード槽120のめっき液Q7の液面高さの安定確保及びめっき液Q7の組成の安定性を維持する目的で、アノード槽120のめっき液Q7を回収して他のアノード槽へめっき液Q7を移送する回収管126と、他のアノード槽から回収しためっき液をアノード槽120に供給する供給管125とを備える。即ち、回収管126及び供給管125は、アノード槽120内のめっき液Q7をアノード槽120と他のアノード槽との間で循環させる循環装置を構成する。
循環装置160は、収容槽170の底部に設けられた排出口161と、カソード槽130の底部に設けられた供給口162と、排出口161と供給口162とを連通する管166とを備える。また、管166上には、収容槽170内のめっき液Q10を輸送するためのポンプ164と、管166中のめっき液の温度を調節する温度コントローラ165と、管166中のめっき液をろ過するためのフィルタ167と、管166の出口を開閉する出口弁168と、が設けられる。また、管166のフィルタ167と出口弁168との間には、分岐管163の一端が接続される。分岐管163の他端は、中間槽140の内部に通じる。分岐管163上には、分岐管163を開閉するための弁169が設けられる。
出口弁168及び弁169が開いた状態において、収容槽170内のめっき液Q10は、排出口161から、ポンプ164、温度コントローラ165、フィルタ167を介して
カソード槽30の供給口162、及び中間槽140内部に戻される。即ち、カソード槽130及び中間槽140からオーバーフローしためっき液は、収容槽170、カソード槽130、及び中間槽140の間を循環する。これにより、カソード槽130内のめっき液Q8及び中間槽140内のめっき液Q9の液面の高さが常に維持される。
カソード槽130に保持されるめっき液Q8は、例えば、硫酸銅水溶液に硫酸と塩素を混合させ、これに添加剤を添加した溶液が用いられる。めっき液Q8の銅の濃度は、15g/L以上60g/L以下が好ましく、19g/L以上50g/L以下がより好ましい。銅の濃度が15g/Lより低いと電流密度をあげられず、結果的にめっき速度が遅くなる虞があり、銅の濃度が60g/L以下より高いと銅がめっき液中で結晶化してしまい、被めっき面以外で結晶化した銅塩が被めっき面に付着する虞があるからである。
めっき液Q8の硫酸の濃度は、50g/L以上200g/L以下が好ましく、100g/L以上180g/L以下がより好ましい。硫酸の濃度が50g/Lより低いと基板全体に亘って均一な膜が形成されなくなる虞(即ち、面内均一性の低下の虞)があり、硫酸の濃度が200g/Lより高いとレジスト、シード層への悪影響が懸念されるからである。
めっき液Q8の塩素の濃度は、30mg/L以上120mg/L以下が好ましい。塩素の濃度が30mg/Lより低いと添加剤が適切に機能しない虞があり、塩素の濃度が120mg/Lより高いと添加剤の効き方のバランスが崩れてしまい異常な析出が生じてしまう虞があるからである。
中間槽140に保持されるめっき液Q9は、上述したように、オーバーフローして収容槽170に流入し、カソード槽130からオーバーフローしためっき液と収容槽170において混合される。収容槽170に保持されるめっき液Q10は、循環装置160により中間槽140及びカソード槽130に流入する。したがって、中間槽に保持されるめっき液Q9は、カソード槽130に保持されるめっき液Q8と同一の組成を有する。
アノード槽120に保持されるめっき液Q7は硫酸銅水溶液であり、180g/L以下の硫酸銅五水和物を含むことが好ましい。硫酸銅五水和物の濃度が180g/Lより高いと、溶解アノードから溶解した銅イオンによりアノード槽の銅イオンの濃度が上昇しすぎてしまい、アノード槽内で銅が結晶化することにより、被めっき面以外に銅塩が析出する虞があるからである。また、めっき液Q7は、60g/L以上150g/L以下の硫酸銅五水和物を含むことがより好ましい。硫酸銅五水和物の濃度が60g/Lより低いと電気抵抗が上がって通電しにくくなるので、電圧が上がってカチオン膜をイオンが透過しにくくなる虞があり、硫酸銅五水和物の濃度が180g/Lより高いとアノード槽内での銅の結晶化がより顕著になる虞があるからである。
なお、硫酸をアノード槽120のめっき液Q7に混合させると、水素イオンが増加して、水素イオンが優先的にカチオン膜144を通過し、銅イオンがカチオン膜144を通過し難くなる。したがって、硫酸がめっき液Q7に含まれると、アノード槽120内で銅イオン濃度が高くなり、銅が析出する恐れがある。このため、カソード槽130のめっき液Q8と中間槽140のめっき液Q9とは異なり、アノード槽120のめっき液Q7には硫酸は混合させない。
アノード槽120のめっき液Q7にはカチオン膜144を透過しためっき液Q9からの添加剤が微量に含まれ得るが、積極的には添加剤は添加されない点がカソード槽130のめっき液Q8及び中間槽140のめっき液Q9とは異なる。また、アノード槽120のめっき液Q7には、カソード槽130のめっき液Q8と中間槽140のめっき液Q9とは異なり、塩素は混合されない。塩素は、基板Wに形成された銅めっき膜と反応して塩化銅を
形成し、添加剤と基板Wとの反応を促進させるためのものであり、アノード槽120のめっき液Q7には不要であるからである。
上述したように、アノード槽120のめっき液Q7には硫酸及び塩素が含まれていないので、アノード槽120のめっき液Q7の濃度は、中間槽140内のめっき液Q9及びカソード槽130のめっき液Q8の濃度よりも低い。この濃度差に起因して、アノード槽120のめっき液Q7の水分子は、カチオン膜144を介して濃度の高い中間槽140側へ移動する。その結果アノード槽120内のめっき液Q7の水位が低下する。第3実施形態に係るめっき装置100は、アノード槽120内のめっき液Q7の水位の低下を抑制するために、アノード槽120とカソード槽130との間に中間槽140を設けている。
中間槽140に保持されるめっき液Q9は、カチオン膜144によりアノード槽120に保持されるめっき液Q7と分離され、且つ抵抗体142によりカソード槽130に保持されるめっき液Q8と分離されているので、中間槽140が保持するめっき液Q9の水位を独立して調節することができる。第3実施形態に係るめっき装置100では、中間槽140に保持されるめっき液Q9の水位を、アノード槽120内のめっき液Q7の水位よりも予め高くしている。中間槽140のめっき液Q9とアノード槽120のめっき液Q7との水位差に起因する水圧が、中間槽140のめっき液Q9とアノード槽120のめっき液Q7の濃度差に起因する浸透圧と対抗することにより、アノード槽120から中間槽140へのカチオン膜144を介しての水分子の移動を抑制し、アノード槽120内のめっき液Q7の水位の低下を抑制することができる。
また、樹脂等の誘電体材料で構成された電場ガード143が、中間槽140の内壁面から水平方向に延在して設けられる。電場ガード143は、中間槽140の開口を覆う蓋状体である。電場ガード143は、抵抗体142の下端から中間槽140の底面までの距離と略等しい距離だけ抵抗体142の上端から上方に離れた位置に配置される。電場ガード143は、溶解アノード122と基板Wとの間に電圧を印加したときに、中間槽140内の電場が電場ガード143より上方に漏れることを抑制する。これにより、基板Wに対する電場を調節することができ、基板Wにめっきされる膜の厚さを均一化する。
電場ガード143は、比較的小さな開口143aを有する。分岐管163は、中間槽140の電場ガード143の下方の空間にめっき液Q9を供給するように構成される。分岐管163から供給されためっき液Q9は、電場ガード143の開口143aを通過して、中間槽140からオーバーフローし、収容槽170に流入する。分岐管163が中間槽140の電場ガードの下方の空間にめっき液を供給するので、中間槽140の電場ガード143の下方の空間の水圧が上昇する。したがって、中間槽140内のめっき液Q9の水圧が、中間槽140のめっき液Q9とアノード槽120のめっき液Q7の濃度差に起因する浸透圧と対抗する。これにより、アノード槽120から中間槽140へのカチオン膜144を介しての水分子の移動を抑制し、アノード槽120内のめっき液Q7の水位の低下を抑制することができる。
アノード槽120内のめっき液Q7は、カチオン膜144を介して中間槽140のめっき液Q9から水素イオン等の陽イオンが移動する。これにより、アノード槽120内のめっき液Q7のpHは1.8以下に調整される。めっき液Q7のpHが1.8以下であることにより、イオン電導が円滑に行われ、銅イオンがカチオン膜をスムーズに透過することができる。
次に、図3に示しためっき装置100を用いて基板Wにめっきを行うめっき方法について説明する。まず、図3に示すように、めっき液Q7を保持するアノード槽120内に溶解アノード122が配置され、めっき液Q8を保持するカソード槽130内に基板Wが配
置される。また、カソード槽130とアノード槽120との間に、めっき液Q8と同じ成分のめっき液Q9を保持する中間槽140が設けられる。溶解アノード122と基板Wとは互いに対向するように配置される。
また、図3に示すように、アノード槽120に保持されるめっき液Q7と中間槽140に保持されるめっき液Q9とが、カチオン膜144で分離される。中間槽140に保持されるめっき液Q9とカソード槽130に保持されるめっき液Q8とは、抵抗体142で分離される。溶解アノード122と基板Wとの間に電源112により電圧が印加されると、溶解アノード122と基板Wとの間に電流が流れ、基板Wの表面に銅がめっきされる。
基板Wに銅めっきがされている間、中間槽140に保持されるめっき液Q9は、オーバーフローして収容槽170に流入する。また、カソード槽130内のめっき液Q8も同様にオーバーフローして収容槽170に流入する。収容槽170内のめっき液Q10は、循環装置160により中間槽140及びカソード槽130に戻される。したがって、中間槽140に保持されるめっき液Q9は、中間槽140とカソード槽130との間で循環される。このようにして、中間槽140内のめっき液Q9とカソード槽内のめっき液Q10とが同一の成分になるように混合される。
溶解アノード122と基板Wとの間に電圧を印加したときに、電場ガード143が中間槽140内の電場が電場ガード143より上方に漏れることを抑制する。また、基板Wに銅めっきがされている間、循環装置160の分岐管163から、中間槽140内の電場ガード143より下方にめっき液が戻され、中間槽140の電場ガード143の下方の空間の水圧が上昇する。
また、基板Wに銅めっきがされている間、アノード槽120に保持されるめっき液Q7に気体供給部129により空気又は窒素等の気体が供給される。
第3実施形態のめっき装置100は、第1実施形態のめっき装置10と同様に抵抗体142を有するので、抵抗体142がない場合に比べて、溶解アノード122と基板Wとの間の電気抵抗を増加させることができる。このため、基板W上に形成されたシード層の膜厚に依存したターミナルエフェクトによる膜厚分布の差が生じにくくなる。即ち、基板Wが様々な厚みのシード層を有する場合でも、基板Wに均一な膜厚分布のめっき膜を形成することができる。
また、溶解アノード122と基板Wに電圧が印加されている間、パドル132は、抵抗体142と基板Wとの間を基板Wの面に沿って水平方向に揺動し、抵抗体142と基板Wとの間のめっき液Q8を撹拌する。抵抗体142は、めっき液Q8の中間槽140内への移動を抑制し、基板Wの面内方向のめっき液Q8の移動を促進する。このため、抵抗体142が設けられていない場合に比べて、基板Wと抵抗体142との間にあるパドル132によりめっき液Q8を撹拌したときの、基板W表面でのめっき液Q8の流速が速くなる。これにより、めっき液Q8中の銅イオン及び添加剤が基板W表面に対して均一に分散され、めっき膜の厚さをより均一にすることができる。
基板Wへの膜の形成と並行して、アノード槽120内のめっき液Q7の液面高さが液面検知センサ124により検知される。アノード槽120内のめっき液Q7が蒸発することにより、めっき液Q7の液面高さが所定の高さまで下降したとき、DIW供給部123によりDIWがアノード槽120に供給される。また、アノード槽120内のめっき液Q7は、供給管125及び回収管126により、アノード槽120と他のアノード槽との間で循環される。
以上で説明したように、第3実施形態に係るめっき装置100は、アノード槽120とカソード槽130との間に中間槽140が設けられ、アノード槽120内のめっき液Q7と中間槽140内のめっき液Q9とがカチオン膜で分離され、中間槽140内のめっき液Q9とカソード槽130内のめっき液Q8とが抵抗体142により分離される。これにより、カソード槽130内のめっき液Q8及び中間槽140内のめっき液Q9に含まれる添加剤がアノード槽120へ移動することが抑制される。したがって、添加剤がアノード槽120内の溶解アノード122から生じる銅イオンと接触することが抑制されるので、添加剤の変質が抑制される。
また、第3実施形態に係るめっき装置100は、中間槽140を有するので、アノード槽120及びカソード槽130とは独立して中間槽140の水位を調節することができる。この中間槽140の水位を高くすることにより、中間槽140のめっき液Q9とアノード槽120のめっき液Q7との水位差に起因する水圧が、中間槽140のめっき液Q9とアノード槽120のめっき液Q7の濃度差に起因する浸透圧に対抗する。これにより、アノード槽120から中間槽140へのカチオン膜144を介しての水分子の移動を抑制し、アノード槽120内のめっき液Q7の水位の低下を抑制することができる。
めっき装置100は、中間槽140に保持されるめっき液Q9を、中間槽140とカソード槽130との間で循環させる循環装置160を有するので、中間槽140のめっき液Q9とカソード槽130のめっき液Q8とを同一の組成とすることができる。
めっき装置100は、電場ガード143を有するので、中間槽140内の電場が電場ガード143より上方に漏れることを抑制し、基板Wに形成されるめっき膜の膜厚の面内均一性を向上させることができる。
めっき装置100は、パドル132が抵抗体142と基板Wとの間に配置されてカソード槽130内のめっき液Q8を撹拌させるので、基板W表面でのめっき液Q8の流速を向上させることができる。これにより、めっき液Q8中の銅イオン及び添加剤が基板W表面に対して均一に分散され、めっき膜の厚さをより均一にすることができる。なお、頑丈なアルミナ等の多孔質セラミックスは、パドル132により撹拌されるめっき液Q8の流れにより変形することがないので、めっき液Q8の流速を向上させる観点からは抵抗体142が多孔質セラミックスであることが好ましい。
めっき装置100は、アノード槽120に保持されるめっき液Q7に窒素又は空気を供給する気体供給部129を有する。これにより、めっき液Q7が撹拌され、めっき液Q7に含まれる溶解アノード122から溶解した金属イオン(銅イオン)を分散させることができる。ひいては、金属イオンがカチオン膜144及び抵抗体142を適切に通過して、基板Wの被めっき面に均一にめっき膜を形成することができる。なお、溶解アノード122からは、一価の銅イオンと二価の銅イオンが生成される。一価の銅イオンは添加剤を変質させる特性を有するので好ましくない。そこで、気体供給部129から空気が供給される場合は、めっき液Q7中の一価の銅イオンが空気中に含まれる酸素により酸化され、二価の銅イオンを生成する。これにより、一価の銅イオンの量が減少されるので、添加剤の変質を抑制できる。
また、めっき装置100のアノード槽120に保持されるめっき液Q7の溶質濃度は、中間槽140に保持されるめっき液Q9及びカソード槽130に保持されるめっき液Q8の溶質濃度よりも低い。このため、アノード槽120から中間槽140に水分子が移動しやすくなるが、上述したように中間槽140による水圧により水分子の移動を抑制することができる。
また、上述したように、アノード槽120に保持されるめっき液Q7は、180g/L以下の硫酸銅五水和物を含み、中間槽140に保持されるめっき液Q9及びカソード槽130に保持されるめっき液Q8は、15g/L以上60g/L以下の銅と、50g/L以上200g/L以下の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の塩素と、を含む。これにより、銅がめっき液中で結晶化することを防止し、めっき膜の質を維持しながら適切なめっき速度でめっき処理を行うことができる。
さらに、アノード槽120に保持されるめっき液Q7は、好ましくは60g/L以上150g/L以下の硫酸銅五水和物を含み、中間槽140に保持されるめっき液Q9及びカソード槽130に保持されるめっき液Q8は、19g/L以上50g/L以下の銅と、100g/L以上180g/L以下の硫酸とを含む。これにより、レジストやシード層への悪影響を防止しつつ、膜厚の面内均一性を確保しためっき処理を行うことができる。
また、上述したように、アノード槽120に保持されるめっき液Q7のpHが、1.8以下である。これにより、イオン電導が円滑に行われ、銅イオンがカチオン膜をスムーズに透過することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲及び明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、又は省略が可能である。
10,80,100…めっき装置
20,120…アノード槽
22…不溶解アノード
24,124…液面検知センサ
27…イオン透過膜
30,130…カソード槽
32,132…パドル
42,142…抵抗体
50…供給装置
52…めっき液保持槽
53…金属イオン供給槽
54…金属イオン供給源
55…カチオン膜
60,160…循環装置
122…溶解アノード
123…DIW供給部
129…気体供給部
143…電場ガード
144…カチオン膜
170…収容槽

Claims (39)

  1. めっき液を保持し、不溶解アノードを収容するアノード槽と、
    添加剤を含むめっき液を保持し、基板を収容するカソード槽と、
    前記アノード槽に保持されるめっき液と前記カソード槽に保持されるめっき液とを分離する抵抗体と、
    前記カソード槽に保持される前記めっき液を撹拌するパドルと、を備え、
    前記不溶解アノードは、前記抵抗体を介して前記基板と対向するように配置され、
    前記パドルは、前記抵抗体と前記基板との間に配置される、めっき装置。
  2. 請求項1に記載されためっき装置において、
    前記不溶解アノードの表面を前記アノード槽に保持されるめっき液から分離するイオン透過膜を備える、めっき装置。
  3. 請求項1又は2に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽及び前記カソード槽に収容されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素とを含む、めっき装置。
  4. 請求項3に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽及び前記カソード槽に収容されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸とを含む、めっき装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽に保持される前記めっき液の液面高さを検知する液面検知センサを有する、めっき装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    前記カソード槽からオーバーフローしためっき液を収容する収容槽と、
    前記収容槽に収容された前記めっき液を前記カソード槽に循環させる第1循環装置と、
    前記収容槽に収容された前記めっき液に金属イオンを供給する供給装置を備え、
    前記供給装置は、
    前記収容槽に収容された前記めっき液を回収する回収部と、
    前記回収しためっき液を保持するめっき液保持槽と、
    前記めっき液保持槽に保持される前記めっき液よりも高い金属イオン濃度を有するめっき液を保持し、前記めっき液保持槽とカチオン膜により分離される金属イオン供給槽と、
    前記めっき液保持槽に保持される前記めっき液を収容槽に供給する供給部と、を備える、めっき装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    複数の前記アノード槽を備え、
    前記アノード槽に保持される前記めっき液を前記アノード槽と他の前記アノード槽との間で循環させる第2循環装置を備える、めっき装置。
  8. 基板にめっきを行うめっき方法であって、
    めっき液を保持するアノード槽の内部に不溶解アノードを配置する工程と、
    めっき液を保持するカソード槽の内部に基板を配置する工程と、
    前記アノード槽に保持されるめっき液と前記カソード槽に保持されるめっき液を抵抗体
    で分離する工程と、
    前記抵抗体と前記基板との間のめっき液を撹拌する工程と、
    前記不溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する、めっき方法。
  9. 請求項8に記載されためっき方法において、
    前記不溶解アノードの表面を前記アノード槽に保持されるめっき液からイオン透過膜で分離する工程を有する、めっき方法。
  10. 請求項8又は9に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素とを含む、めっき方法。
  11. 請求項10に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽及び前記カソード槽に収容されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸とを含む、めっき方法。
  12. 請求項8ないし11のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液の液面高さを検知する工程を有する、めっき方法。
  13. 請求項8ないし12のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記カソード槽からオーバーフローしためっき液を収容槽で収容する工程と、
    前記収容槽に収容されためっき液を前記カソード槽に循環させる工程と、
    前記収容槽に収容されためっき液に金属イオンを供給する供給工程を有し、
    前記供給工程は、
    前記収容槽に収容されためっき液を回収する工程と、
    前記回収されためっき液をめっき液保持槽で保持する工程と、
    前記めっき液保持槽に保持されためっき液よりも高い金属イオン濃度を有するめっき液を保持する金属イオン供給槽から、前記めっき液保持槽に保持されためっき液にカチオン膜を介して金属イオンを供給する工程と、
    前記めっき液保持槽に保持されためっき液を収容槽に供給する工程と、を備える、めっき方法。
  14. 請求項8ないし13のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽に保持されためっき液を前記アノード槽と他のアノード槽と間で循環させる工程を有する、めっき方法。
  15. めっき液を保持し、溶解アノードを収容するアノード槽と、
    添加剤を含むめっき液を保持し、基板を収容するカソード槽と、
    めっき液を保持し、前記アノード槽と前記カソード槽との間に位置する中間槽と、
    前記アノード槽に保持されためっき液と前記中間槽に保持されためっき液とを分離するカチオン膜と、
    前記中間槽に保持されためっき液と前記カソード槽に保持されためっき液とを分離する抵抗体と、を有し、
    前記溶解アノードと前記基板とは、前記カチオン膜及び前記抵抗体を介して対向するように配置される、めっき装置。
  16. 請求項15に記載されためっき装置において、
    前記中間槽に保持されるめっき液を、前記中間槽と前記カソード槽との間で循環させる循環装置を有する、めっき装置。
  17. 請求項15又は16に記載されためっき装置において、
    前記中間槽は、その内壁面から水平方向に延在して設けられる誘電体材料を有する、めっき装置。
  18. 請求項15ないし17のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    前記カソード槽に保持された添加剤を含むめっき液を撹拌するパドルを備え、
    前記パドルは、前記抵抗体と前記基板との間に配置される、めっき装置。
  19. 請求項15ないし18のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液に気体を供給する気体供給部を有する、めっき装置。
  20. 請求項15ないし19のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液の溶質濃度は、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液の溶質濃度よりも低い、めっき装置。
  21. 請求項15ないし20のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液は、180g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含み、
    前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、を含む、めっき装置。
  22. 請求項21に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液は、60g/L以上150g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含み、
    前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸と、を含む、めっき装置。
  23. 請求項15ないし22のいずれか一項に記載されためっき装置において、
    前記アノード槽に収容されるめっき液のpHが、1.8以下である、めっき装置。
  24. 基板にめっきを行うめっき方法であって、
    めっき液を保持するアノード槽の内部に溶解アノードを配置する工程と、
    添加剤を含むめっき液を保持するカソード槽の内部に基板を配置する工程と、
    前記カソード槽と前記アノード槽との間に、めっき液を保持する中間槽を設ける工程と、
    前記アノード槽に保持されるめっき液と前記中間槽に保持されるめっき液とを、カチオン膜で分離する工程と、
    前記中間槽に保持されるめっき液と前記カソード槽に保持されるめっき液とを、抵抗体で分離する工程と、
    前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する、めっき方法。
  25. 請求項24に記載されためっき方法において、
    前記中間槽に保持されるめっき液を、前記中間槽と前記カソード槽との間で循環させる
    工程を有する、めっき方法。
  26. 請求項24又は25に記載されためっき方法において、
    前記中間槽の内壁面に水平方向に延在するように誘電体材料を設ける工程を有する、めっき方法。
  27. 請求項24ないし26のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記抵抗体と前記基板との間を撹拌する工程を、有する、めっき方法。
  28. 請求項24ないし27のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液に気体を供給する工程を有する、めっき方法。
  29. 請求項24ないし28のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液の溶質濃度は、前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液の溶質濃度よりも低い、めっき方法。
  30. 請求項24ないし29のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液は、180g/L以下の硫酸銅五水和物を含み、
    前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、を含む、めっき方法。
  31. 請求項30に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽に保持されるめっき液は、60g/L以上150g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含み、
    前記中間槽及び前記カソード槽に保持されるめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸と、を含む、めっき方法。
  32. 請求項24ないし31のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記アノード槽に収容されるめっき液のpHが、1.8以下である、めっき方法。
  33. 基板に銅めっきを行うめっき方法であって、
    15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、所定量の添加剤と、を含むカソードめっき液を準備する工程と、
    180g/L以下の硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、
    前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、
    前記カソードめっき液中に基板を浸漬する工程と、
    前記アノードめっき液中に溶解アノードを浸漬する工程と、
    前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する、めっき方法。
  34. 請求項33に記載されためっき方法において、
    前記カソードめっき液は、19g/L以上50g/L以下の濃度の銅と、100g/L以上180g/L以下の濃度の硫酸と、を含む、めっき方法。
  35. 請求項33又は34に記載されためっき方法において、
    前記アノードめっき液は、60g/L以上150g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含む、めっき方法。
  36. 請求項33ないし35のいずれか一項に記載されためっき方法において、
    前記アノードめっき液のpHが、1.8以下である、めっき方法。
  37. 基板に銅めっきを行うめっき方法であって、
    所定量の添加剤を含むカソードめっき液を準備する工程と、
    180g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、
    前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、
    前記カソードめっき液中に基板を浸漬する工程と、
    前記アノードめっき液中に溶解アノードを浸漬する工程と、
    前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する、めっき方法。
  38. 基板に銅めっきを行うめっき方法であって、
    所定量の添加剤を含むカソードめっき液を準備する工程と、
    180g/L以下の濃度の硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、
    前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、
    前記カソードめっき液に基板を浸漬する工程と、
    前記アノードめっき液に溶解アノードを浸漬する工程と、
    前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有し、
    前記アノードめっき液のpHが、1.8以下である、めっき方法。
  39. 基板に銅めっきを行うめっき方法であって、
    15g/L以上60g/L以下の濃度の銅と、50g/L以上200g/L以下の濃度の硫酸と、30mg/L以上120mg/L以下の濃度の塩素と、所定量の添加剤と、を含むカソードめっき液を準備する工程と、
    硫酸銅五水和物を含むアノードめっき液を準備する工程と、
    前記アノードめっき液と前記カソードめっき液とをカチオン膜で分離する工程と、
    前記カソードめっき液中に基板を浸漬する工程と、
    前記アノードめっき液中に溶解アノードを浸漬する工程と、
    前記溶解アノードと前記基板との間に電圧を印加する工程と、を有する、めっき方法。
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