JP2017115077A - 両面粘着フィルムの積層構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の両面粘着フィルムの積層構造体は、基材フィルムの一方の面に、主成分としてシリコーン樹脂を架橋させたものからなる再剥離可能な吸着層を積層し、もう一方の面に粘着剤層を積層してなり、前記吸着層と前記粘着剤層を直接接する形で積層、または巻回した状態からなる両面粘着フィルムの積層構造体である。
本発明で使用する基材フィルムは、各種のプラスチックからなるフィルムであれば、特に限定されない。例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等よりなるフィルムが例示されるが、これらに限定されるものではない。シリコーンゴムの熱架橋時の取り扱い性、コストの面からポリエステルフィルムやポリカーボネートフィルムが好ましい。透明性の点では、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。基材の厚みは、用途に応じて適宜選択すればよいが、通常5〜400μm、特に20〜250μmの範囲であるのが好ましい。
本発明の粘着剤層には、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、シリコーン系、ゴム系等の各種粘着剤を使用することができる。なかでも光学系用途に使用する場合に両面粘着フィルムの全光線透過率が80%以上になるような高透明粘着剤が得やすい等の理由から、各種アクリルモノマーおよび/またはオリゴマーを共重合して得られるアクリル系粘着剤やアクリル系高分子粘着剤(エマルションタイプ)などが好適に使用することができる。
本発明の両面粘着フィルムを構成する粘着剤層のゲル分率は、所定の大きさにカットした、基材上に粘着剤層のみが設けられた粘着フィルムを30分間トルエンに浸漬させ、浸漬前後での粘着剤層の重量比として求められる。
本発明の再剥離可能な吸着層に用いるシリコーン樹脂の性状としては、透明性が高く、ゴムのような柔軟性を持っていて被着体の表面に対しても、吸着層の面が被着体表面に沿うことが求められる。さらに剥離の際には、小さい剥離力で、容易に剥離できることが求められる。また、少なくとも厚み10μm以上で、目付け加工の方法を用いることなく、塗工および加熱処理だけで架橋してなる吸着層を設けるためには、シリコーン組成物の架橋反応に際して、白金触媒等のもとで、150℃以下の低温短時間で深部まで架橋し、架橋後は、透明で耐熱性、圧縮永久歪み特性に優れ、かつ低粘度で液状タイプである、1分子中に2個以上のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンと架橋剤としてSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの付加反応により熱架橋する付加反応型液状シリコーン組成物の使用が好ましい。
厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、下記アンカー層塗工液をグラビアコーターで塗工、乾燥して、厚み2.0μmのアンカー層を形成した。
(アンカー層塗工液)
アクリルポリオール樹脂 20部
(東レファインケミカル製、コータックスLH455、固形分:50%)
ポリチオフェン 27部
(信越ポリマー製、セプルジーダOC−SC100、固形分:3%)
MEK 40部
トルエン 13部
前記のアンカー層の上に、表1に記載の吸着層塗工液を、表2に記載の吸着層の厚みとの組み合わせで、ダイコーター塗工にて設けた後、オーブンにて表2に記載の加熱温度、加熱時間で架橋させて、実施例1〜6及び比較例1〜3の吸着層を形成した。
前記の吸着層塗工フィルムの、吸着層が形成された面とは反対側の面に、下記粘着剤層塗工液をダイコーターで塗工し、100℃で2分間加熱・乾燥して、表2に記載の厚みの粘着剤層を形成し、実施例1〜6、比較例1〜3の両面粘着フィルムを得た。
アクリル系粘着剤溶液 100部
(綜研化学製 SK−1811L 固形分:23%)
イソシアネート系架橋剤 0.2部
(綜研化学製 TD−75)
MEK 10部
トルエン 10部
前記の吸着層および粘着剤層が形成された各両面粘着フィルムを25mm幅に切断したものを2枚準備し、1枚の吸着層面と、もう1枚の粘着剤層面を空気を逃がしながら、貼り合わせ面を手で触れないようにして手作業で軽く貼り合わせたのち、2Kgのゴムローラーを1往復させる方式で圧着し、圧着後室温にて24時間放置することで実施例1〜6、および比較例1〜3の両面粘着フィルムの積層構造体を得た。
(吸着層のゲル分率)
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし、実施例1〜6、比較例1〜3の吸着層塗工液を前記基材の片面に塗工し、表2に記載の加熱温度、加熱時間で架橋させて、実施例1〜6、比較例1〜3に提示した厚みの吸着層を形成した。この吸着層のみを設けたフィルムを100mm×100mmの大きさにカットして試験片を作製し、その試験片の重量を測定した。次に前記の各試験片をトルエンに30分浸漬させた後、試験片及びトルエン溶液をろ過した残渣を45℃で24時間乾燥させて、浸漬後の試験片の乾燥後重量およびトルエン溶液をろ過した残渣の乾燥後重量を測定した。その後、乾燥後試験片から吸着層を除去して基材重量を測定した。ゲル分率は以下の式によって算出した。
(トルエン浸漬後の試験片及びろ過残渣の乾燥重量−基材重量)/(トルエン浸漬前の試験片重量−基材重量)(%)
前記実施例1〜6、比較例1〜3の両面粘着フィルムの積層構造体を50℃、Dryの条件で96時間保存した後、室温まで冷却し、吸着層と粘着剤層の界面を剥離速度20cm/secで180°剥離を行い、剥離後の状態を目視で観察し、下記条件にて評価した。
○:吸着層、粘着剤層のフィルムからの脱落や剥がれは見られない。
×:吸着層の一部がフィルムから脱落して粘着剤層へ付着する、または粘着剤層の一部がフィルムから脱落して吸着層へ付着するのが見られる。および/または吸着層、粘着剤層のフィルムからの剥離が視認できる。
前記実施例1〜6、比較例1〜3の両面粘着シートの積層構造体を50℃、Dryの条件で96時間保存した後、室温まで冷却し、吸着層と粘着剤層の界面で剥離した両面粘着フィルムの、吸着層と接していた粘着剤層をSUS304板に貼り付けて2Kgのゴムローラーを1往復させる方式で圧着し、1時間放置後、剥離速度20cm/secで180°剥離を行い、結果を下記条件にて評価した。
○:粘着力が5N/25mm以上。
×:粘着力が5N/25mm未満。
Claims (4)
- 基材フィルムの一方の面に、主成分として少なくとも1種のシリコーンを架橋させたものからなる再剥離可能な吸着層が設けられ、もう一方の面に粘着剤層が設けられた両面粘着フィルムを前記吸着層と前記粘着剤層が直接接するように積層、または巻回したことを特徴とする両面粘着フィルムの積層構造体であって、前記吸着層のゲル分率が85〜98%であることを特徴とする両面粘着フィルムの積層構造体。
- 前記吸着層中に、M単位(R3SiO1/2:Rはメチル基、フェニル基などの1価の有機基)とQ単位(SiO4/2)からなる、MQ型オルガノポリシロキサンレジンを前記吸着層の11.0重量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の両面粘着フィルムの積層構造体。
- 前記粘着剤層がアクリル系粘着剤からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の両面粘着フィルムの積層構造体。
- 前記吸着層の厚みが10〜100μmであり、かつ前記粘着剤層の厚みが5〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両面粘着フィルムの積層構造体。
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