JP2017114466A - 車載用電装品の取付け具 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員等との接触等があっても電装品の取付け位置が変化せず、且つ取付け構造がシンプルな取付け具を提供すること
【解決手段】取付け具1は、車両側取付け部20と電装品側取付け部10とからなる。車両側取付け部20は、レール方向に伸びるレール受け23と弾性部30とを有し、弾性部30は、レール方向とは異なる第一の方向に押圧力を生み出す押圧部を有する。電装品側取付け部10は、レール方向に伸びるレール16と、押圧部に対向する被圧部14を有する。車両側取付け部20には、押圧部の押圧力の少なくとも一部を受け止める受止め部22aaと、この押圧力により、受け止め部22aaが生み出す応力の方向は、組合せ方向および第一の方向により定まる仮想平面上に無い第二の方向であり、車両側取付け部20のレール受け23と電装品側取付け部10のレール16とは、押圧力により組み合わされて相互に固定される取付け具である。
【選択図】図6

Description

本発明は、車載用電装品の取付け具、特に車室内のフロントガラスまたはその近傍への取付け具に関するものである。
従来、車両のフロントガラスの車室内側に取り付けて使用する車載用レーダが開発されていた(例えば、特許文献1(図2(a))参照)。
この車載用レーダをフロントガラスへ取り付ける構造としては、例えば、フロントガラスに取付け用の部品を接着等で固定し、その取付け用の部品にバネを用いて車載用レーダを保持する方法などが考えられている。
特開2013−217886号公報
車載用電装品には、レーダのみならずカメラも含まれる。更にレーダとカメラが一体化された電装品も含まれる。これらの電装品は、運転時における車両前方の外部情景とこれに含まれる対象物の位置情報を取得し、運転者に安全運転のための情報を提供する。更に他の電装品は、これに加えて、危険回避のための自動運行を制御する機能等も有する。これらの電装品は、車両前方の情景を撮像等するために、通常車両のフロントガラス裏面またはその近傍に設置される。その場合この外部情景に含まれる対象物の位置情報は、電装品の車両における取付け位置を基準に求められる。従って、この電装品により車両運行が安全であるか否かを正確に判断するためには、この電装品の車両取付け位置が変化しないことが必須となる。特にカメラ等の光軸のズレは、外部情景内に含まれる対象物の位置検出に大きく影響する。一方車室内では、乗員が乗り降りする際に、体の一部や持ち物が、この電装品と接触し、衝突することがある。その際、電装品の取付け位置が変化してはならない。仮にその位置が変化すると、カメラやレーダでは、その光軸や電波発信軸が変化する可能性がある。その結果、車両前方の情景に関する位置情報が、車両に対して大きくずれる。これにより情景情報に含まれる対象物と車両とが衝突するか否かを正しく判断できない場合が生じる。
他方、乗員と電装品との衝突により、乗員の体を傷つけないことも求められる。従って電装品の車両への取付けにおいては、電装品に一定強度以上の衝撃が加わった場合、この電装品が外れることにより、人体への外傷等を防止することも求められる。
そこで車載用電装品を車両に取り付ける際は、乗員等との接触や衝突があっても、電装品取付け位置が変化しないことが求められる。また一定以上の強度で人体の一部が衝突した場合、電装品が外れ、人体への損傷を防止することも求められる。更にかかる取付け具は、製造コストを抑えるためにも、構造がシンプルであるのがよい。具体的には、取付け具は、使用されるバネや弾性部材の数が少ないことが望ましい。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、乗員等との接触等があっても電装品の取付け位置が変化せず、且つ取付け構造がシンプルな取付け具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る取付け具は、少なくともカメラまたはレーダの何れかが搭載された車載用電装品を、フロントガラスを有する車両に取り付ける取付け具であって、当該取付け具は、車両側取付け部と電装品側取付け部とからなり、前記車両側取付け部は、レール方向に伸びるレール受けと弾性部とを少なくとも有し、前記弾性部は、前記レール方向とは異なる第一の方向に押圧力を生み出す押圧部を有し、前記電装品側取付け部は、前記レール方向に伸びるレールと、前記押圧部に対向し前記押圧力の少なくとも一部を受ける被圧部を有し、前記車両側取付け部には、前記被圧部を介して前記押圧部の前記押圧力の少なくとも一部を受け止める受止め部と、前記押圧力の前記少なくとも一部により、前記受け止め部が生み出す応力の方向は、前記組合せ方向および前記第一の方向により定まる仮想平面上に無い第二の方向であり、前記車両側取付け部の前記レール受けと前記電装品側取付け部の前記レールとは、前記押圧力により組み合わされて相互に固定される取付け具である。
ここで、車載用電装品は、各種の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)を含んだ装置であり、例えば、ミリ波レーダ、レーザレーダ、カメラといった車載用障害物検出装置や、ワイパー装置を自動で制御するためのレインセンサ、エアコン装置を自動で制御するための日射センサといったセンサ類である。
かかる構成によれば、取付け具は、車両側取付け部と電装品側取付け部とが弾性力により組み合わされる際、レールとレール受けによる組合せ方向(レール方向)とは異なる2つの方向から組み合わされる。ここで2つの方向とは、弾性体が生み出す押圧力の方向とこの力を受け止める車両側取付け部の受け止め部の応力の方向である。即ち電装品側取付け部には、弾性力が生み出す方向の押圧力と、この応力に起因して生じる2つの力である、この力を受け止める応力およびレールとレール受けにより導かれる組合せ方向の力が作用する。これらの力は、一つの仮想平面上にはない方向の力である。これらにより、車両側取付け部と電装品側取付け部との組み合わせ部分に隙間があっても、この隙間の状態を固定する与圧が所定方向に加わることで、両者の位置を固定する。そしてこの取付け具により車両に固定された電装品に、外部から衝撃等が加わった場合でも、この隙間状態は維持され、ズレやガタが生じない。加えて本発明によれば、従来の取付け構造よりも使用する部品数が少ないので、製造コストが安価である。
実施形態に係る取付け具を用いて車載用電装品をフロントガラスに取り付けた状態の様子を説明するための図である。 実施形態に係る取付け具に車載用電装品を取り付けた状態の外観斜視図(前方側)である。 実施形態に係る取付け具に車載用電装品を取り付けた状態の外観斜視図(後方側)である。 実施形態に係る取付け具を車載用電装品(電装品側取付け部)から取り外した状態の要部拡大斜視図(前方側)である。 実施形態に係る取付け具を車載用電装品(電装品側取付け部)から取り外した状態の要部拡大側面図である。 実施形態に係る取付け具を車載用電装品(電装品側取付け部)から取り外した状態の要部拡大斜視図(後方側)である。 実施形態に係る取付け具に電装品側取付け部を取り付けた状態の底面図である。 実施形態に係る取付け具に車載用電装品を取り付ける工程を説明するための図であり、図8(a)は第1工程を示し、図8(b)は第2工程を示し、図8(c)は第3工程を示す。 実施形態に係る取付け具の変形例を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、参照する図面において、本発明を構成する部材の寸法は、説明を明確にするために誇張して表現されている場合がある。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
≪実施形態に係る車載用電装品の取付け具≫
図1に示すように、取付け具1は、電装品側取付け部10と車両側取付け部20とが組み合せられることより構成される。この取付け具1は、車両のフロントガラスまたはその近傍の車室側に車載用電装品2を取り付けるために使用される。ここで、車載用電装品2は、各種の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)を含んだ装置であり、例えば、ミリ波レーダ、レーザレーダ、カメラといった車載用障害物検出装置である。本実施形態では、図2に示すように、車載用電装品2として、ミリ波レーダ2aおよびカメラ2bを筺体2c内に具備した複合センサを想定している。車載用電装品2は、ミリ波レーダ2aにおける電波の発射方向(図2の矢印α)およびカメラ2bの撮像方向(図2の矢印β)が車両の進行方向(正面)を向くように取付け具1を用いて固定される。
<電装品側取付け部>
図3に示すように、車載用電装品2の筺体2cの上部後方には、車両側取付け部20に取り付けられる凸状の電装品側取付け部10がある。電装品側取付け部10は、筺体2cと同一材質で連続した状態で構成された一体成型構造を有してもよいし、筺体2cと別部材として構成され、相互に接合されてもよい。本実施形態では、電装品側取付け部10と筺体2cとが別部材として構成されて、接合されているものとする。以下では、まず、電装品側取付け部10の説明を行う。
図4に示すように、電装品側取付け部10は、車載用電装品2の上面に配置され、上方に向かって凸形状を有している。この電装品側取付け部10は、上面11が傾斜している形状を有する。ここで上面11は、下面12に対して角度θ(°)だけ傾斜している。この傾斜角度θは、車両のフロントガラスの傾斜角度に対応させている。つまり、傾斜角度θは、取り付ける車両のフロントガラスの傾斜角度により、適宜選択する。一般に車両のフロントガラスの傾斜角度は、車種や車両メーカによって異なる。それぞれの傾斜角度に対応する傾斜を有する電装品側取付け部をあらかじめ準備し、取付け時点で選択して用いることで、車種に関係なく電装品を所定角度で設置することができる。
図4に示すように、電装品側取付け部10の左右両方の側面15,15には、それぞれ側方に突出したレール16,16が設けられている。このレール16は、車両側取付け部20に電装品側取付け部10を取り付ける際に、取付け位置に案内するためのものである。レール16は、後記する車両側取付け部20のレール受け23に対応する形状を有している。ここでは、レール16は、縦長の形状であり、長さ方向の中心軸が上面11に対して直交(前面13および後面14に平行)している。
<車両側取付け部>
車両側取付け部20は、電装品側取付け部10を支持して車載用電装品2(図2参照)をフロントガラスに固定するものである。車両側取付け部20は、図5に示すように、弾性部30を有している。
車両側取付け部20は、図6に示すように、板状の天板部21と、天板部21の外周縁の半分の範囲に形成される壁部22と、この壁部22の両端に形成される一対のレール受け23,23と、を備えて構成されている。車両側取付け部20は、例えば、合成樹脂からなり、天板部21、壁部22およびレール受け23は、同一材料により連続した状態で一体的に成形されている。
天板部21は、上方から見た形状(平面視)が略矩形の板材である(図4参照)。天板部21の上面21aには、図示しない接着シートが設置され、この接着シートを用いてフロントガラスの車室側に固定される。なお、天板部21の上面21aには、接着シートに代えてペースト状または液状の接着剤が塗布されてもよい。一方車両の天井下面に設置される場合は、例えば天板部21が車両の天井にビス止め等により固定される。また、電装品側取付け部10が車両側取付け部20に取り付けられた場合において、天板部21の下面21bは、電装品側取付け部10の上面11に、押圧力が作用している状態で、その少なくとも一部が接して固定されている。以下、「押圧力が作用している状態で、その少なくとも一部が接して固定されている」ことを「当接」という用語で説明する。天板部21の下面21bは、第1当接面である。
図6に示す通り、車両側取付け部20の壁部22は、天板部21の下面21b前方から直角方向に突出する前壁22aと、前壁22aと連続して天板部21の下面21b左右側にそれぞれ形成される側壁22b,22bとからなる。前壁22aの厚さは、左前方で薄く、右前方で厚くなっている。これに伴って、前壁22aの内面22aaは傾斜している。これに対応して図4および図7に示す通り、電装品側取付け部10の前面13は前後方向に傾斜している。つまり電装品取付け部10の左側端部の前後方向の長さは、その右側端部の前後方向の長さより長くなっている。そして図7に示す通り、電装品側取付け部10が車両側取付け部20に取り付けられた場合において、前壁22aの傾斜した内面22aaは、電装品側取付け部10の傾斜した前面13に当接している。
一方、両側壁22bの内面22baは、電装品側取付け部10が車両側取付け部20に取り付けられた場合において、電装品側取付け部10の側面15が当接せずに空間があいている。壁部22の高さは、電装品側取付け部10の前面13の高さ方向の寸法よりも小さいことが望ましい。壁部22の高さを、電装品側取付け部10の上面11より小さくしたのは、電装品側取付け部10が車両側取付け部20に取り付けられた場合に、壁部22の先端が車載用電装品2の筺体2c(図2参照)に接触しないようにするためである。また、側壁22b,22bは、本実施形態では全側長の半分の長さである。したがって、レール受け23,23より後側には、側壁22b,22bは形成されていない。
図7に示す通り、両レール受け23,23は、車両側取付け部20の前後方向幅の略中央に、互いに対向する位置に壁部22と連続して配置されている。各レール受け23の内側には、縦溝23a(上下方向の溝)がある。この縦溝23aは、下方から見た形状(底面視)が略コの字状(またはU字状)をなしている。両レール受け23,23は、電装品側取付け部10が車両側取付け部20に組合わされた場合に、電装品側取付け部10の両側面15,15に接すると共に、縦溝23aがレール16,16に接して組み合わせられる。つまり、両レール受け23,23間の距離は、電装品側取付け部10の横幅と同等にするのがよく、縦溝23aの形状や深さは、レール16,16の寸法に合わせるのがよい。これにより、レール受け23,23は、電装品側取付け部10を取付け位置まで導くことができる。
また、各レール受け23の上下方向の高さは、側壁22bよりも大きく、電装品側取付け部10の中央部の高さよりも小さいのが望ましい。レール受け23,23の高さを調整したのは、電装品側取付け部10を取付け位置まで導きやすくすると共に、電装品側取付け部10が車両側取付け部20に取り付けられた場合に、レール受け23,23の先端が車載用電装品2の筺体2c(図2参照)に接触しないようにするためである。
<弾性部>
車両側取付け部20には、図5に示すように、弾性部30が配置されている。弾性部30は、この弾性部30を車両側取付け部20に接合して固定する接合部31と、電装品側取付け部10を弾性力により保持して固定する傾斜部32およびその前方面(内面)32aと、電装品側取付け部10を車両側取付け部20に装着する際に弾性部30を後方に押し広げるための補助部位である端部34とを有する。傾斜部32の傾斜面は、板バネそのものをこの形状に合う様に成型しても良い。あるいは板バネそのものには傾斜面構造を持たせずに、樹脂等で形成された傾斜面を有する三角柱形状の別部材を、板バネに接着固定することで構成しても良い。
接合部31は、車両側取付け部20の天板部21に接合される部分であり、天板部21にどのような手段で接合されていてもよい。例えば、ペースト状または液状の接着剤を用いて接合部31と天板部21とを接合してもよいし、ビス等を用いて接合してもよい。接合部31を天板部21に接合する位置は、車両側取付け部20の取付け位置において、弾性部30の弾性変形によって押圧力を生み出し、傾斜部32の傾斜面である押圧部32aが、電装品側取付け部10の後面の傾斜面である被圧部14を押圧し、その押圧力によって前面13が車両側取付け部20の前壁22aの内面22aa(受け止め部)、および天板部21の下面21bを押圧する位置にする。
端部34は、車両側取付け部20に電装品側取付け部10を装着し、または取り外す場合に、人が弾性部30を後方に押し広げるためのものである。この押し下げ方向は、少なくとも弾性部30が生み出す押圧力とは異なる方向である。この端部34は、前後方向において傾斜部32の最前部の位置と同等か、またはそれより後方に配置されていることが好ましい。端部34を後方に押し広げることによって、傾斜部32と被圧部14との、かみ合わせ状態を解消する。この状態で、電装品側取付け部10を下方に移動させることで、車両側取付け部20から電装品側取付け部10が外れる。
他方乗員等は車両への条項時にこの電装品とが衝突した場合、その衝撃力が弾性部30の傾斜部32を押し広げる方向に作用し、電装品側取付け部10が外れる。これにより乗員等の人体への外傷を最小限に抑えることも可能になる。
<取付け具1の構造>
次に、電装品側取付け部10と車両側取付け部20とが組み合せられることより構成される取付け具1の構造について、その後方および前方の構造を順次説明する。
まず取付け具1の後方の構造について説明する。電装品側取付け部10は、弾性部30の傾斜部32の内面32aに接触することで、弾性部30が生み出す押圧力を受ける被圧部14を有している。ここで弾性部30の傾斜角度は、電装品側取付け部10を保持していない状態の場合には、この被圧部14の傾斜より、一層傾いた傾斜、即ち図5において傾斜部32がより前方に傾いている傾斜状態を有しても良い。弾性部30が、電装品側取付け部10を保持した際、弾性変形による押圧力を生み出すためである。そして弾性部30と被圧部14とが組み合わされることで、電装品側取付け部10が車両側取付け部20に装着され、固定された状態では、被圧部14は弾性部30から所定の押圧力を受ける。この時点における押圧力の方向は、電装品側取付け部10を車両側取付け部20に組み合わせて固定する際の組合せ方向(レールおよびレール受けが導く方向)とは異なる方向である。この方向を異ならせることで、後述する車両側取付け部20の受け止め部22aaに作用する応力の方向との相互作用により、電装品側取付け部10を車両側取付け部20にガタなく組み合わせて固定することができる。
次に取付け具1の前方部分の構造について説明する。図4に示す通り、電装品側取付け部10の前面13は前後方向に傾斜している。つまり電装品取付け部10の左側端部の前後方向の長さは、その右側端部の前後方向の長さより長くなっている。これにより、図7の平面図で明らかなとおり、端面13は傾斜面をなしている。これに対応して、車両側取付け部20の前壁22aの厚さは、左前方で薄く、右前方での厚くなっており、これに伴って、前壁22aの内面22aaは傾斜している。電装品側取付け部10が車両側取付け部20と組み合わされ固定された際に、前壁22aのこの傾斜が、電装品取付け部10の前面13の傾斜に沿って押圧力を伴いつつ接触する。即ち、電装品取付け部10は弾性体30の押圧力により前方上方向に押され、この力により、電装品取付け部10の端部13は、車両側取付け部20の前壁22aの内面22aaに向かって押圧される。なお本実施形態では、レール16の前方面とレール受け23との間には隙間があり、弾性体30の押圧力により、電装品取付け部10の前面13の方が先に前壁22aの内面22aaに当接する構造であるとしている。
この押圧力の反力として、電装品取付け部10は車両側取付け部20から応力を受ける。この応力の方向は、この傾斜面に垂直な方向である。従ってこの応力の方向は、電装品側取付け部10を車両側取付け部20に組み合わせる方向(レールおよびレール受けが導く方向)と、電装品側取付け部10の被圧部14が弾性部30から受ける押圧力の方向(第一の方向)とにより定まる仮想平面上に無い方向(第二の方向)である。
以上の説明を整理すると、電装品取付け部10は、弾性部30の弾性力により、これ以外に2つの分力を受ける。一つは、電装品側取付け部10を車両側取付け部20に組み合わせる方向(レールおよびレール受けが導く方向)に導かれる力である。二つ目は、電装品取付け部10の端部14が、車両側取付け部20の前壁22aの内面22aaから受ける応力である。電装品取付け部10に作用するこれら3つの力が、一つの仮想平面上に含まれない状態で作用すると、電装品側取付け部10は、車両側取付け部20に対して、前後、左右、上下方向に与圧がかかることになる。仮に電装品側取付け部10と車両側取付け部20との組み合わせ部分に隙間があっても、この与圧が作用することで、この隙間は所定の状態で固定され、ガタが生じない。
加えて図5にて模式的に示す通り、弾性部30により被圧部14が受ける押圧力ベクトルPを、電装品側取付け部10を車両側取付け部20に組み合わせる方向(レールおよびレール受けが導く方向)に分解した分力Ptは、これらを組み合わせて固定する方向に向いている。これにより、電装品側取付け部10の抜け止め作用と共に、この分力Ptが、天板部21の下面21bを押すことで、組合せ力としても機能している。
以上説明した通り、本発明においては、一方向のみ作用する弾性体により、電装品側取付け部10は、車両側取付け部20に対して、前後、左右、上下方向に与圧がかかり、且つ状態電装品側取付け部10が抜け落ちない方向で固定される。これにより仮に電装品側取付け部10と車両側取付け部20との間に間隙があっても、これらが本実施形態の弾性体30により一旦固定された後は、この間隙の状態が維持される。仮に電装品側取付け部10に外部から衝撃力が加わった場合でも、この衝撃力が、この隙間の状態を保持している与圧力を越えない限り、この隙間の状態は維持され、結果的に電装品は位置ずれを起こすことが無い。従ってシンプルな弾性体構造により、位置ずれが無く、製造コストが安価な取付け具を実現できる。
≪実施形態に係る取付け具の使用態様≫
図8を参照して、車両側取付け部20を用いた車載用電装品2の取付け方法について説明する。
まず最初に、車載用電装品2の取り付けを行う者(以下では、「取付け者」という。)は、フロントガラスの車室側の所定位置(例えば、バックミラーの前方)に、車両側取付け部20を固定する(図8(a)参照)。この際、車両側取付け部20の向きは、車両の進行方向に対して弾性部30が後方になるようにする。
続いて、取付け者は、レール受け23の縦溝23a(図6参照)に電装品側取付け部10のレール16の位置を合わせる。そして、弾性部30の端部34を弾性力に抗して後方に押し広げると同時に、電装品側取付け部10を車両側取付け部20に下方から上方に向かって縦溝23aに沿って押し込む(図8(b)参照)。
その後、弾性部30の端部34を戻す。その結果、車両側取付け部20は、弾性部30の傾斜部32が弾性変形して電装品側取付け部10を受け入れ、固定される(図8(c)参照)。この図8(c)に示す状態では、傾斜部32が電装品側取付け部10を前方上方向に押圧している。その為、車両が走行することによって振動が発生しても、車載用電装品2は、車両側取付け部20にしっかりと固定されているので、ガタつくことがない。
<まとめ>
以上の通り、本実施形態にかかる取付け具1は、少なくともカメラまたはレーダの何れかが搭載された車載用電装品2を、フロントガラスを有する車両に取り付ける取付け具1であって、当該取付け具は、車両側取付け部20と電装品側取付け部10とからなり、車両側取付け部20は、レール方向に伸びるレール受け23と弾性部30とを少なくとも有し、弾性部30は、レール方向とは異なる第一の方向に押圧力を生み出す押圧部32aを有し、電装品側取付け部10は、レール方向に伸びるレール16と、押圧部32aに対向し前記押圧力の少なくとも一部を受ける被圧部14を有し、車両側取付け部20には、被圧部14を介して押圧部32aの前記押圧力の少なくとも一部を受け止める受止め部22aaと、前記押圧力の少なくとも一部により受け止め部22aaに生じる応力の方向は、組合せ方向および第一の方向により定まる仮想平面上に無い第二の方向であり、車両側取付け部20のレール受け23と電装品側取付け部10のレール16とは、前記押圧力により組み合わされて相互に固定される取付け具1である。
また上記において電装品側取付け部10は、上面11と下面12とを有し、下面12は上面11に対して、図5に示す通り角度θを有して傾斜している。この傾斜角度θは、車両のフロントガラスの傾斜角度に対応させている。これにより、車載用電装品2は、フロントガラスの傾斜角度に依存せず、車両に対して一定の方向に取り付けることが可能になる。通常車両のフロントガラスの傾斜角度は、車両メーカおよび車種により異なる。そこで各車種に対応する傾斜角度の電装側取付け部10を用意し、車種により使い分けることで、複数のフロントガラスの角度を考慮した取付け具を提供することができる。
≪変形例≫
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
図6に示すように、実施形態に係る車両側取付け部20では、電装品側取付け部10の左右両方の側面15,15にそれぞれレール16が形成され、レール受け23,23にそれぞれ縦溝23aが形成されていた。ここでの、縦溝23aは、レール16に係合する係合凹部である。これにより、電装品側取付け部10を取付け位置に容易に導くことが可能であった。
しかしながら、図9に示すように、電装品側取付け部10の左右両方の側面15,15にそれぞれ溝部16Aが形成され、レール受け23,23にそれぞれ突起部23Aが形成されていてもよい。ここでの、突起部23Aは、溝部16Aに係合する係合凸部である。この場合でも、電装品側取付け部10を取付け位置に容易に導くことが可能である。なお、車両側取付け部20は、レール受け23,23を具備しない構成であってもよい。
また、実施形態では、取付け具1の材料を特に限定していなかったが、放熱効果がある材料(例えば、アルミニウムや銅などの金属)を用いるのがよい。これにより、車載用電装品2で発生する熱を効率よく外部に逃がすことができる。例えば、車両側取付け部20をアルミニウム等で鋳造してもよいし、樹脂成型後に表面(第1当接面である下面21bおよび第2当接面である内面22aaの内の少なくとも何れかを含む)をめっき加工して製造してもよい。これにより、車載用電装品2で発生する熱は、車載用電装品2や車両側取付け部20から空気中に放熱されると共に、車両側取付け部20を介してフロントガラスに伝達し、フロントガラスで空気中に放熱される。
以上説明した実施形態におけるレールとレール受けは、電装側取付け部10を車両側取付け部20に滑らかに挿入でき、挿入後の位置が確定できればよい。あるいはその逆の、車両側取付け部を電装側取付け具に滑らかに挿入でき、挿入後の位置が確定できればよい。従ってこれらの機能を実現する他の構造、例えばかかるレールおよびレール受けを取り除き、電装側取付け部10の側周面の一部と、車両側取付け部20の側周側に設けられた壁部22の内周の一部とが相互に噛み合い、レールとレール受けと同等の機能を実現している場合も、本発明に含まれる。
上記の観点から、次の構成も、本発明の範囲内である他の実施形態となる。即ち、少なくともカメラまたはレーダの何れかが搭載された車載用電装品2を、フロントガラスを有する車両に取り付ける取付け具であって、当該取付け具は、車両側取付け部20と電装品側取付け部10とが組み合わされた状態の構成を有し、車両側取付け部20と電装品側取付け部10の、何れかの一方には弾性体30および組合せガイド23を、何れかの他方には組合せガイド23を受けるガイド受け16を、それぞれ少なくとも有し、弾性体30は、組合せ方向とは異なる第一の方向に押圧力を生み出す押圧部32aを有し、何れかの他方には、押圧部32aに対向し前記押圧力の少なくとも一部を受ける被圧部14を有し、何れかの一方には、被圧部14を経由した押圧力であって、押圧部32aの押圧力の少なくとも一部を受け止める受止め部22aaを有し、前記押圧力の少なくとも一部により受け止め部22aaに生じる応力の方向は、組合せ方向および第一の方向により定まる仮想平面上に無い第二の方向であり、車両側取付け部20と電装品側取付け部10とは、押圧力により組み合わされて相互に固定される取付け具1である。
また上記において電装品側取付け部10は、上面11と下面12とを有し、下面12は上面11に対して、図5に示す通り角度θを有して傾斜している。この傾斜角度θは、車両のフロントガラスの傾斜角度に対応させている。これにより、車載用電装品2は、フロントガラスの傾斜角度に依存せず、車両に対して一定の方向に取り付けることが可能になる。通常車両のフロントガラスの傾斜角度は、車両メーカおよび車種により異なる。そこで各車種に対応する傾斜角度の電装側取付け部10を用意し、車種により使い分けることで、複数のフロントガラスの角度を考慮した取付け具を提供することができる。
以上説明した通り、最初に記載した実施形態、および変形例として記載した他の実施形態における取付け具1の車両側取付け部20を、車両のフロントガラスの車室内側、または車室内に取り付けることができる。この車両は、車室内の所定位置に車載用電装品2を固定することができ、これに備わった運転者支援機能等を確実に実行できる。また各車種に対応する傾斜角度の電装側取付け部10を用意し、車種により使い分けることで、複数のフロントガラスの角度を考慮した取付け具を提供することができる。
1 取付け具
2 車載用電装品
2c 筺体
10 電装品側取付け部
11 上面
13 前面
14 被圧部
16 レール
20 車両側取付け部
21 天板部
21b 下面(第1当接面)
22 壁部
22aa 内面(第2当接面)
23 レール受け
23a 縦溝(係合凹部)
30 弾性部
31 接合部
32 傾斜部
16A 溝部
23A 突起部(係合凸部)


Claims (7)

  1. 少なくともカメラまたはレーダの何れかが搭載された車載用電装品を、フロントガラスを有する車両に取り付ける取付け具であって、
    当該取付け具は、車両側取付け部と電装品側取付け部とからなり、
    前記車両側取付け部は、レール方向に伸びるレール受けと弾性部とを少なくとも有し、
    前記弾性部は、前記レール方向とは異なる第一の方向に押圧力を生み出す押圧部を有し、
    前記電装品側取付け部は、前記レール方向に伸びるレールと、前記押圧部に対向し前記押圧力の少なくとも一部を受ける被圧部を有し、
    前記車両側取付け部には、前記被圧部を介して前記押圧部の前記押圧力の少なくとも一部を受け止める受止め部と、
    前記押圧力の前記少なくとも一部により前記受け止め部に生じる応力の方向は、前記組合せ方向および前記第一の方向により定まる仮想平面上に無い第二の方向であり、
    前記車両側取付け部の前記レール受けと前記電装品側取付け部の前記レールとは、前記押圧力により組み合わされて相互に固定される取付け具。
  2. 少なくともカメラまたはレーダの何れかが搭載された車載用電装品を、フロントガラスを有する車両に取り付ける取付け具であって、
    当該取付け具は、車両側取付け部と電装品側取付け部とが組み合わされた状態の構成を有し、
    前記車両側取付け部と前記電装品側取付け部の、何れかの一方には弾性体および組合せガイドを、何れかの他方には前記組合せガイドを受けるガイド受けを、それぞれ少なくとも有し、
    前記弾性体は、組合せ方向とは異なる第一の方向に押圧力を生み出す押圧部を有し、
    前記何れかの他方には、前記押圧部に対向し前記押圧力の少なくとも一部を受ける被圧部を有し、
    前記何れかの一方には、前記被圧部を経由した押圧力であって、前記押圧部の押圧力の少なくとも一部を受け止める受止め部を有し、
    前記押圧力の前記少なくとも一部により前記受け止め部に生じる応力の方向は、前記組合せ方向および前記第一の方向により定まる仮想平面上に無い第二の方向であり、
    前記車両側取付け部と前記電装品側取付け部とは、前記押圧力により組み合わされて相互に固定される取付け具。
  3. 前記弾性部は板バネで構成される、請求項1または2の何れかに記載の取付け具。
  4. 前記押圧力の前記レール方向に作用する分力は、少なくとも電装品側取付け部を車両側取付け部に押し付け、固定する方向に作用する、
    請求項1から3の何れかに記載の取付け具。
  5. 前記車両側取付け部と前記電装品側取付け部の、何れかの一方は上面と下面を有し、前記下面は前記上面に対して傾斜している、
    請求項1から4の何れかに記載の取付け具。
  6. 前記弾性部は、少なくとも押圧部を含む部位を、押圧力とは異なる方向に弾性変形し、前記電装品側取付け部を前記車両側取付け部から離脱可能な状態にする、
    請求項1から5の何れかに記載の取付け具。
  7. 請求項1から6の何れかに記載した前記取付け具の前記車両側取付け部を、前記車両の前記フロントガラスの車室内側、または前記車室内に取り付けた車両。
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