JP2017114125A - 多層シート及びこれを用いた多層容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】多層間の接着性に優れるという利点を有するとともに、破断分割性に優れる多層容器を与えるという利点を有する多層シート、及びこれを用いてポリエチレン系樹脂層を内層として配置した多層容器を提供する。【解決手段】本発明に係る多層シートは、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層と、ポリオレフィンを含む介在層と、ポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層と、を備える。前記ポリスチレン系樹脂層及び前記ポリエチレン系樹脂層は、前記介在層を介して接着している。前記介在層は、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む。【選択図】図1
Description
本発明は、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層を一方の片面に有し、ポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層を他方の片面に有する多層シート、及びこれを用いて前記ポリエチレン系樹脂層を内層として配置した多層容器に関する。本発明に係る多層シートは、多層間の接着性に優れる。本発明に係る多層容器は、破断分割性が求められる多連状仕様の場合、容器間に刻線を設けることにより、破断分割性に優れる。また、本発明に係る多層容器は、例えば、前記ポリエチレン系樹脂層の成分を選択することにより、食品容器等としての安全衛生性にも優れる。更に、本発明に係る多層シート及び多層容器は、ポリスチレン系樹脂層を発泡層とすることにより、軽量性に優れるとともに、断熱性にも優れる。
ポリスチレン系樹脂を主成分とする容器は、経済性、高剛性、成形性、発泡成形性、断熱性等に優れ、乳飲料やカップ麺等の容器に多用されている。更に、ポリスチレンは破断性に優れるため、ポリスチレン系樹脂を主成分とし、かつ、区画間に罫線状に刻線が設けられた多連状の容器は、容易に破断分割することができる。
しかし、主原料であるポリスチレンは融点をもたない非晶性高分子であり、溶融状態でのヒートシール性に乏しい材料である。また、ポリスチレン系樹脂にはスチレンモノマー、更にはスチレンダイマー及びスチレントリマーが微量に残留しており、過剰のこれらが容器から食品へ移行した場合、摂取者の健康被害が懸念される。
一方、ポリエチレン系樹脂は安全衛生性に優れた容器材料であり、とりわけ樹脂添加剤が無添加のポリエチレンは、昭和26年12月27日厚生省令52号(いわゆる乳等省令)等でも認可されている。また、ポリエチレン系樹脂は耐寒性や衝撃耐性にも優れ、かつ易剥離が可能なフィルム状の蓋材も多く市販されている。
しかしながら、ポリエチレンは、破断強度に優れる反面で、前記のような多連状容器を破断分割するとき、ポリスチレンのようには脆性破断せず、延性破断し易く、容器の分割性が不十分であった。また、ポリエチレン系樹脂容器に断熱性や軽量性を付与するために発泡成形する技術が種々考案されているが、ポリスチレン系樹脂の発泡とは異なり、特殊な発泡装置を必要とするため、一部の製造業者しか成し得ない技術であった。
ポリスチレン系樹脂が有する特長とポリエチレン系樹脂が有する特長とが補完し合った容器を得るには、両樹脂同士を積層した多層シートを用いて容器を作製することが方法として考えられる。両樹脂は互いに非相溶な材料であるため、これらを積層するためには、両樹脂間に接着材料を介在させることが必要である。このような状況の下、ポリスチレンとポリエチレンとを積層する技術が種々考案されている。
特許文献1では、両樹脂の接着材料としてカルボン酸変性ポリオレフィンを用いた発明が考案されている。特許文献2では、接着層として両樹脂の混合物を用いる発明が考案されている。
しかしながら、特許文献1記載の発明において、カルボン酸変性ポリオレフィンによるポリスチレン系樹脂との接着力は両樹脂間の水素結合に依存しているため、高湿度下での容器保管時等に外界からの水分の影響を受けると層間の接着力が低下する。そのため、特許文献1記載の発明は実用化されていないのが現状である。
また、特許文献2記載の発明において、本来、非相溶な樹脂を混練しても微視的には相分離が生じているため、該接着層を有する多層シートを用いて容器成形を行った場合、延伸時に層間に生じる剪断応力によって多層間で剥離が発生してしまう。そのため、特許文献2記載の発明は実用化されていないのが現状である。
本発明の課題は、多層間の接着性に優れるという利点を有するとともに、破断分割性に優れる多層容器を与えるという利点を有する多層シート、及びこれを用いてポリエチレン系樹脂層を内層として配置した多層容器を提供することである。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものである。本発明者らは、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層とポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層との間に、好適な接着性樹脂を介在させることにより、上記の課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層と、ポリオレフィンを含む介在層と、ポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層と、を備える多層シートであって、
前記ポリスチレン系樹脂層及び前記ポリエチレン系樹脂層が、前記介在層を介して接着しており、
前記介在層が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む多層シート。
前記ポリスチレン系樹脂層及び前記ポリエチレン系樹脂層が、前記介在層を介して接着しており、
前記介在層が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む多層シート。
(2) 前記ポリオレフィン系樹脂組成物が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィン2〜40質量%及び軟質ポリオレフィン60〜98質量%を含む混合樹脂を含有する(1)に記載の多層シート。
(3) 前記ポリスチレン系樹脂層が発泡層である(1)又は(2)に記載の多層シート。
(4) 前記ポリエチレン系樹脂層中の前記ポリエチレン系樹脂が、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)」に規定する基準、及び、「調理中の食品の包装又は入れ物に使用する製品用ポリエチレン基準(FDA CFR21 §177.1520 (c)2.2)」に適合する(1)〜(3)のいずれか1つに記載の多層シート。
(5) 前記ポリエチレン系樹脂層の厚みが、前記多層シートの厚みに対して、5〜30%である(1)〜(4)のいずれか1つに記載の多層シート。
(6) ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層及びポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層が、ポリオレフィンを含む介在層を介して接着している積層体を形成する積層体形成工程を含み、
前記介在層が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む、多層シートの製造方法。
前記介在層が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む、多層シートの製造方法。
(7) (1)〜(5)のいずれか1つに記載の多層シートの成形体である多層容器であって、
前記多層容器が、底及び開口を有する収容凹部を備え、
前記ポリスチレン系樹脂層が外層であり、前記介在層が中層であり、前記ポリエチレン系樹脂層が内層である多層容器。
前記多層容器が、底及び開口を有する収容凹部を備え、
前記ポリスチレン系樹脂層が外層であり、前記介在層が中層であり、前記ポリエチレン系樹脂層が内層である多層容器。
(8)
複数の前記収容凹部と、隣接する少なくとも一組の前記収容凹部の前記開口間を連結する連結部と、を備え、
前記収容凹部と前記連結部とは、前記多層シートから一体として成形されており、
隣接する少なくとも一組の前記収容凹部同士を区画するように、前記連結部には溝部が形成されており、
前記溝部は、前記内層の表面に開口を有し、かつ、前記外層の厚み方向内部に底部を有する(7)に記載の多層容器。
複数の前記収容凹部と、隣接する少なくとも一組の前記収容凹部の前記開口間を連結する連結部と、を備え、
前記収容凹部と前記連結部とは、前記多層シートから一体として成形されており、
隣接する少なくとも一組の前記収容凹部同士を区画するように、前記連結部には溝部が形成されており、
前記溝部は、前記内層の表面に開口を有し、かつ、前記外層の厚み方向内部に底部を有する(7)に記載の多層容器。
(9) 食品用又は医療用である(7)又は(8)に記載の多層容器。
本発明によれば、多層間の接着性に優れるという利点を有するとともに、破断分割性に優れる多層容器を与えるという利点を有する多層シート、及びこれを用いてポリエチレン系樹脂層を内層として配置した多層容器を提供することができる。また、本発明に係る多層容器は、例えば、前記ポリエチレン系樹脂層の成分を選択することにより、食品容器等としての安全衛生性に優れる。更に、本発明に係る多層シート及び多層容器は、ポリスチレン系樹脂層を発泡層とすることにより、軽量性に優れるとともに、断熱性にも優れる。
<多層シート>
本発明に係る多層シートは、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層と、ポリオレフィンを含む介在層と、ポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層と、を備える。前記ポリスチレン系樹脂層及び前記ポリエチレン系樹脂層は、前記介在層を介して接着している。前記介在層は、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む。
本発明に係る多層シートは、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層と、ポリオレフィンを含む介在層と、ポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層と、を備える。前記ポリスチレン系樹脂層及び前記ポリエチレン系樹脂層は、前記介在層を介して接着している。前記介在層は、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む。
上記介在層中の変性ポリオレフィンと上記ポリエチレン系樹脂層中のポリエチレン系樹脂とは、いずれもオレフィン系樹脂である点で同質素材であることから、互いに親和性が高く、上記介在層は上記ポリエチレン系樹脂層との優れた接着性を有する。一方、上記介在層中の上記変性ポリオレフィンは、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされ、この変性ポリオレフィンが有するカルボキシル基は、上記ポリスチレン系樹脂層と水素結合を形成する。その結果、上記変性ポリオレフィンは、上記ポリスチレン系樹脂層と水素結合を形成する極性基をより多く有することとなる。以上の通りにして、上記介在層は上記ポリスチレン系樹脂層との優れた接着性を有する。
[ポリスチレン系樹脂層]
本発明に係る多層シートにおけるポリスチレン系樹脂層について詳細に説明する。ポリスチレン系樹脂層はポリスチレン系樹脂を主成分とする層である。ポリスチレン系樹脂層は、本発明に係る多層容器において、充填物とは接しない外層を形成する。ポリスチレン系樹脂層において、ポリスチレン系樹脂は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、「ポリスチレン系樹脂を主成分とする」とは、ポリスチレン系樹脂層を構成する全成分におけるポリスチレン系樹脂の割合が、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%であることをいう。なお、ポリスチレン系樹脂層において、ポリスチレン系樹脂以外の成分としては、特に限定されず、例えば、充填材、添加剤、顔料等が挙げられる。
本発明に係る多層シートにおけるポリスチレン系樹脂層について詳細に説明する。ポリスチレン系樹脂層はポリスチレン系樹脂を主成分とする層である。ポリスチレン系樹脂層は、本発明に係る多層容器において、充填物とは接しない外層を形成する。ポリスチレン系樹脂層において、ポリスチレン系樹脂は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、「ポリスチレン系樹脂を主成分とする」とは、ポリスチレン系樹脂層を構成する全成分におけるポリスチレン系樹脂の割合が、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%であることをいう。なお、ポリスチレン系樹脂層において、ポリスチレン系樹脂以外の成分としては、特に限定されず、例えば、充填材、添加剤、顔料等が挙げられる。
ポリスチレン系樹脂層におけるポリスチレン系樹脂としては、特に限定されず、いずれのグレードのポリスチレン系樹脂であってもよい。例えば、ポリスチレン系樹脂には、「GPPS」とよばれる透明で剛性の高いグレードと、「HIPS」とよばれる乳白色で衝撃耐性を有するグレードがある。ポリスチレン系樹脂層にはどちらのグレードを用いても構わない。また、ポリスチレン系樹脂層は、GPPSとHIPSとの混合物からなる単層構造であっても、GPPSからなる層とHIPSからなる層とが積層して構成された多層構造であっても構わない。
ポリスチレン系樹脂層に用いるポリスチレン系樹脂のMFR(メルトフローレート)は、好ましくは1〜12g/10分であり、より好ましくは2〜10g/10分である。上記MFRが1g/10分以上では、軟化点以上に加熱してシーティングを行う際の粘性が著しく高くはなりにくく、安定した押出し成形条件を得やすく、また、後述の発泡シーティングを行う場合にも十分に発泡したシートが得られやすく好ましい。一方、上記MFRが12g/10分以下であると、シーティング時に「ドローダウン」とよばれるシートが軟化して垂れ下がる現象や、「ネックイン」とよばれる現象(Tダイより押出された溶融シート状の樹脂のフィルム幅が、当該樹脂における溶融張力と弾性回復とのバランスから、狭くなる現象)が大きくなりにくく好ましい。
ポリスチレン系樹脂層は、例えば、ポリスチレン系樹脂シート加工で常用されているTダイを用いて、180〜280℃に加熱して軟化したポリスチレン系樹脂を押出してシーティングすることにより製造することができる。ポリスチレン系樹脂層の好ましい厚みは400〜800μmである。400μm以上では、成形した容器が薄くなりにくく、剛性が不十分となりにくいため好ましい。一方、800μm以下であると、過剰な重量と剛性を有する容器となりにくいため環境面からも好ましい。
ポリスチレン系樹脂層は、軽量化、断熱性、製造原価の圧縮、燃焼時の負荷低減等の観点から、発泡層であることが好ましい。また、廃棄時等に圧縮による減容化が可能である点でも、ポリスチレン系樹脂層は発泡層であることが好ましい。発泡層であるポリスチレン系樹脂層の形成方法としては、特に限定されず、化学発泡であっても、物理発泡であってもよい。例えば、Tダイを備えた押出機にポリスチレン系樹脂、炭酸水素ナトリウムや炭酸ナトリウム等の炭酸塩、及びクエン酸等のカルボン酸を混和投入し、炭酸ガスの臨界温度及び臨界圧力以上に維持した状態で混練することにより、押出機内の超臨界条件下で発生した炭酸ガスが、Tダイから外界へ吐出される際に急減圧することで、多数の微細な気泡を有する発泡シート(発泡層)が得られる(化学発泡の例)。他の形成方法としては、上述のような化学発泡剤を使用しないで、ガスを直接注入する物理発泡法が挙げられる。物理発泡法は、化学残留物を発生させないため、食品向けには更に好ましい。物理発泡法の中でも、二酸化炭素ガスや窒素ガスのような不活性ガスを超臨界状態にして直接樹脂に混入し発泡させる方法が特に好ましい。
[介在層]
本発明に係る多層シートにおける介在層について詳細に説明する。介在層はポリオレフィンを含む層である。介在層は、本発明に係る多層容器において、中層を形成する。介在層において、ポリオレフィンは、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明に係る多層シートにおける介在層について詳細に説明する。介在層はポリオレフィンを含む層である。介在層は、本発明に係る多層容器において、中層を形成する。介在層において、ポリオレフィンは、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
介在層は、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む。ポリオレフィン系樹脂組成物は、例えば、ポリオレフィン系樹脂組成物を構成する成分を溶融混練して得ることができる。
上記変性ポリオレフィンは、ポリオレフィンと不飽和ジカルボン酸無水物とを、例えば、グラフト反応等に供して生成することができる。ポリオレフィンとしては、特に限定されず、例えば、低圧ポリエチレン、中圧ポリエチレン、高圧ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ポリプロピレン;ボリブテン;エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」ともいう。)等が挙げられる。不飽和ジカルボン酸無水物としては、特に限定されず、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水メサコン酸、無水フマル酸等が挙げられる。上記変性ポリオレフィンとしては、特に限定されず、公知のものが挙げられ、市販品を用いてもよい。
不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンとしては、特に限定されず、入手性、ハンドリングのし易さ等の観点から、ポリプロピレン又はポリエチレンに不飽和ジカルボン酸無水物をグラフト重合させたグラフト共重合体が好ましい。不飽和ジカルボン酸無水物の例としては、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水メサコン酸、無水フマル酸等を挙げることができ、その中でもハンドリングのし易さ、耐熱性等の観点から常用されている無水マレイン酸と無水フタル酸が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂組成物としては、前記ポリスチレン系樹脂層及び前記ポリエチレン系樹脂層が前記介在層を介して接着する際の接着力の点で、特に、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィン2〜40質量%及び軟質ポリオレフィン60〜98質量%を含む混合樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物が好ましい。
上記混合樹脂中の上記変性ポリオレフィンの含有量は、2〜40質量%であり、好ましくは5〜20質量%である。上記含有量が2質量%未満では、隣接するポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層との接着性が不十分となりやすく好ましくない。一方、上記含有量が40質量%を超えると、後述する他の接着寄与成分の配合率が少なくなりやすく、ポリスチレン系樹脂層との十分な接着性が発現しにくくなる。
軟質ポリオレフィンは、ポリエチレン系樹脂に対する親和性が高いため、上記介在層に対し、上記ポリエチレン系樹脂層との優れた接着性を付与するのに寄与する。軟質ポリオレフィンとしては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、EVA、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体等のエチレン−アクリル酸C1−6アルキルエステル共重合体)、オレフィン系ゴム(エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)等が挙げられ、上記接着性の点で、低密度ポリエチレン、EVA、又はこれらの組み合わせが好ましい。なお、本明細書において、EVAとしては、特に限定されず、市販のものを使用できる。
上記混合樹脂中の軟質ポリオレフィンの含有量は、60〜98質量%であり、好ましくは80〜98質量%である。上記含有量が60質量%未満では、隣接するポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層との接着性が不十分となりやすく好ましくない。一方、上記含有量が98質量%を超えると、他の接着寄与成分の配合率が少なくなりやすく、ポリスチレン系樹脂層との十分な接着性が発現しにくくなる。
上記ポリオレフィン系樹脂組成物は、本発明の特徴を損なわない範囲で、他の樹脂や添加剤等のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、例えば、水添スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマー、脂環族飽和炭化水素樹脂、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物等が挙げられる。水添スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマーとしては、特に限定されず、市販のものを使用できる。上記ブロックコポリマーは、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層との接着性の向上に寄与する。脂環族飽和炭化水素樹脂としては、特に限定されず、市販のものを使用できる。脂環族飽和炭化水素樹脂は、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層との接着性の向上に寄与する。上記エポキシ化合物としては、特に限定されず、市販のものを使用できる。上記エポキシ化合物は、上記変性ポリオレフィンとの反応性、ポリスチレン系樹脂層との接着性等の向上に寄与する。上記エポキシ化合物としては、特に限定されず、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂肪酸エステルが挙げられる。上記脂肪酸エステルとしては、例えば、エポキシ化大豆油やエポキシ化アマニ油等のエポキシ化植物油が挙げられる。ポリスチレン系樹脂層との接着性等の観点から、水添スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマーの含有量は、上記混合樹脂中、例えば、10質量%以下であり、2〜10質量%でもよく、4〜8質量%でもよい。ポリスチレン系樹脂層との接着性等の観点から、脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量は、上記混合樹脂100質量部に対して、例えば、10質量部以下であり、0.5〜10質量部でもよく、1〜5質量部でもよい。上記変性ポリオレフィンとの反応性、ポリスチレン系樹脂層との接着性等の観点から、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂肪酸エステルの含有量は、上記混合樹脂100質量部に対し、例えば、5質量部以下であり、0.05〜5質量部でもよく、0.5〜2質量部でもよい。
[ポリエチレン系樹脂層]
本発明に係る多層シートにおけるポリエチレン系樹脂層について詳細に説明する。ポリエチレン系樹脂層はポリエチレン系樹脂を主成分とする層である。ポリエチレン系樹脂層は、本発明に係る多層容器において、内層を形成する。ポリエチレン系樹脂層において、ポリエチレン系樹脂は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、「ポリエチレン系樹脂を主成分とする」とは、ポリエチレン系樹脂層を構成する全成分におけるポリエチレン系樹脂の割合が、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%であることをいう。なお、ポリエチレン系樹脂層において、ポリエチレン系樹脂以外の成分としては、特に限定されず、例えば、充填材、添加剤、顔料等が挙げられる。ポリエチレン系樹脂層がポリエチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂以外の成分との混合物からなる場合、この混合物全体として、後述の基準に適合することが好ましい。
本発明に係る多層シートにおけるポリエチレン系樹脂層について詳細に説明する。ポリエチレン系樹脂層はポリエチレン系樹脂を主成分とする層である。ポリエチレン系樹脂層は、本発明に係る多層容器において、内層を形成する。ポリエチレン系樹脂層において、ポリエチレン系樹脂は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、「ポリエチレン系樹脂を主成分とする」とは、ポリエチレン系樹脂層を構成する全成分におけるポリエチレン系樹脂の割合が、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%であることをいう。なお、ポリエチレン系樹脂層において、ポリエチレン系樹脂以外の成分としては、特に限定されず、例えば、充填材、添加剤、顔料等が挙げられる。ポリエチレン系樹脂層がポリエチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂以外の成分との混合物からなる場合、この混合物全体として、後述の基準に適合することが好ましい。
ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンのいずれか、又はこれらの少なくとも2種の混合物が挙げられる。
上記ポリエチレン系樹脂は、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)」に規定する基準、及び、「調理中の食品の包装又は入れ物に使用する製品用ポリエチレン基準(FDA CFR21 §177.1520 (c)2.2)」に適合することが好ましい。このような基準に適合するポリエチレン系樹脂としては、例えば、無添加のポリエチレン系樹脂、即ち、樹脂添加剤を含まないポリエチレン系樹脂が挙げられる。上記ポリエチレン系樹脂層中の上記ポリエチレン系樹脂が上記基準に適合する場合、本発明に係る多層シートの成形体である本発明に係る多層容器には上記基準に対応した乳製品を収容することが可能である。
[多層シートにおける層比]
本発明に係る多層シートにおける各層の好ましい層比は、上記多層シートの厚みに対して、ポリスチレン系樹脂層40〜85%、介在層5〜30%、ポリエチレン系樹脂層5〜30%である。上記多層シートにおける各層の層比が上記の範囲内であると、得られる多層シートの機械的強度、及び、介在層による接着性を確保しつつ、ポリスチレン系樹脂層及び/又は介在層中の拡散性成分がポリエチレン系樹脂層を透過するのを効果的に抑制することができる。
本発明に係る多層シートにおける各層の好ましい層比は、上記多層シートの厚みに対して、ポリスチレン系樹脂層40〜85%、介在層5〜30%、ポリエチレン系樹脂層5〜30%である。上記多層シートにおける各層の層比が上記の範囲内であると、得られる多層シートの機械的強度、及び、介在層による接着性を確保しつつ、ポリスチレン系樹脂層及び/又は介在層中の拡散性成分がポリエチレン系樹脂層を透過するのを効果的に抑制することができる。
<多層シートの製造方法>
次いで本発明に係る多層シートの製造方法について詳細に説明する。本発明に係る多層シートの製造方法は、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層及びポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層が、ポリオレフィンを含む介在層を介して接着している積層体を形成する積層体形成工程を含み、前記介在層は、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む。上記介在層は、本発明に係る多層シートの説明中で記載した通りである。上記積層体形成工程において、接着は、熱貼合により行われることが好ましい。以下、積層体形成工程について例を挙げて説明する。
次いで本発明に係る多層シートの製造方法について詳細に説明する。本発明に係る多層シートの製造方法は、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層及びポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層が、ポリオレフィンを含む介在層を介して接着している積層体を形成する積層体形成工程を含み、前記介在層は、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む。上記介在層は、本発明に係る多層シートの説明中で記載した通りである。上記積層体形成工程において、接着は、熱貼合により行われることが好ましい。以下、積層体形成工程について例を挙げて説明する。
第一の製造方法において、積層体形成工程は、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂シートとポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂フィルムとを繰り出し、その層間に溶融した上記ポリオレフィン系樹脂組成物(ポリオレフィンを含む接着性樹脂組成物)を溶融押出しながら熱貼合する工程、より具体的には、一般的にサンドイッチラミネート法とよばれる方法に従い、ラミネート機で、予め製膜し又は市販品として入手したポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂シート及びポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂フィルムを各々繰り出し、その層間に溶融した上記ポリオレフィン系樹脂組成物(ポリオレフィンを含む接着性樹脂組成物)を垂下しながら熱貼合する工程である。
第二の製造方法において、積層体形成工程は、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂組成物及び上記ポリオレフィン系樹脂組成物(ポリオレフィンを含む接着性樹脂組成物)を共押出して得られた2層シートに、ポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂フィルムを熱貼合して冷却固化する工程、より具体的には、一般的にサーマルラミネート法とよばれる方法に従い、ラミネート機で、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂組成物及び上記ポリオレフィン系樹脂組成物(ポリオレフィンを含む接着性樹脂組成物)を共押出して得られた2層シート並びにポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂フィルムを熱貼合して冷却固化する工程である。
第三の製造方法において、積層体形成工程は、上記ポリオレフィン系樹脂組成物(ポリオレフィンを含む接着性樹脂組成物)及びポリエチレン樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂組成物を共押出して得られた2層シートの上記ポリオレフィン系樹脂組成物側に、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂シートを熱貼合して冷却固化する工程、より具体的には、一般的にサーマルラミネート法とよばれる方法に従い、ラミネート機で、上記ポリオレフィン系樹脂組成物(ポリオレフィンを含む接着性樹脂組成物)及びポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂組成物を共押出して得られた2層シートの上記ポリオレフィン系樹脂組成物側に、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂シートを熱貼合して冷却固化する工程である。
第四の製造方法において、積層体形成工程は、ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂組成物、上記ポリオレフィン系樹脂組成物(ポリオレフィンを含む接着性樹脂組成物)、及びポリエチレン樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂組成物を共押出して、上記積層体を形成する工程である。
<多層容器>
本発明に係る多層容器は、本発明に係る多層シートの成形体であり、底及び開口を有する収容凹部を備える。本発明に係る多層シートにおいては、前記ポリスチレン系樹脂層が外層であり、前記介在層が中層であり、前記ポリエチレン系樹脂層が内層である。収容凹部の形状としては、特に限定されず、例えば、円筒形、角筒形等が挙げられる。
本発明に係る多層容器は、本発明に係る多層シートの成形体であり、底及び開口を有する収容凹部を備える。本発明に係る多層シートにおいては、前記ポリスチレン系樹脂層が外層であり、前記介在層が中層であり、前記ポリエチレン系樹脂層が内層である。収容凹部の形状としては、特に限定されず、例えば、円筒形、角筒形等が挙げられる。
本発明に係る多層容器は、複数の収容凹部を有してもよい。このような多層容器としては、例えば、複数の前記収容凹部と、隣接する少なくとも一組の前記収容凹部の前記開口間を連結する連結部と、を備え、前記収容凹部と前記連結部とは、前記多層シートから一体として成形されており、隣接する少なくとも一組の前記収容凹部同士を区画するように、前記連結部には溝部が形成されており、前記溝部は、前記内層の表面に開口を有し、かつ、前記外層の厚み方向内部に底部を有する多層容器が挙げられる。
複数の収容凹部を有する多層容器について、図面を参照しながら説明する。図1(a)は、複数の収容凹部を有する多層容器を模式的に表す平面図であり、図1(b)は、図1(a)のAA断面を表す断面図である。図1(a)に示す通り、多層容器1は、複数の収容凹部2と、隣接する収容凹部2の開口3間を連結する連結部4と、を備える。収容凹部2と連結部4とは、多層シート5から一体として成形されている。多層シート5は、ポリスチレン系樹脂層である外層6と、介在層である中層7と、ポリエチレン系樹脂層である内層8とを備える。隣接する収容凹部2同士を区画するように、連結部4には溝部9が形成されている。溝部9は、内層8の表面に開口10を有し、かつ、外層6の厚み方向内部に底部11を有する。溝部9では、中層7及び内層8が途切れ、外層6のみで形状を維持している。よって、溝部9では、外層6の主成分であるポリスチレン系樹脂の優れた破断性が発現しやすいため、溝部9に沿って、容易に多層容器1を破断分割することができる。なお、外層6における溝部9の深さは、破断分割性や外力に対する安全性等のバランスの観点から、例えば、外層6の厚みの50%以下、好ましくは20%以下である。上記深さの下限としては、溝部9が外層6の厚み方向内部に底部11を有する限り、特に限定されない。上記深さは、例えば、1〜150μm、好ましくは5〜100μmである。
本発明に係る多層容器の用途としては、特に限定されず、例えば、食品用又は医療用が挙げられる。特に、上記ポリエチレン系樹脂層中の上記ポリエチレン系樹脂が、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)」に規定する基準、及び、「調理中の食品の包装又は入れ物に使用する製品用ポリエチレン基準(FDA CFR21 §177.1520 (c)2.2)」に適合する場合、上記多層容器は、食品安全性に厳しい乳製品を収容するのに、特に好適に用いることができる。
<包装体>
本発明に係る包装体は、本発明に係る多層容器と、被収容物と、蓋材と、を備え、前記被収容物は、前記収容凹部に収容されており、前記蓋材は、前記収容凹部とともに前記被収容物を閉塞する。上記被収容物としては、例えば、食品、医薬品等が挙げられ、特に、上記ポリエチレン系樹脂層中の上記ポリエチレン系樹脂が、上述の基準に適合する場合には、食品安全性に厳しい乳製品が好ましい
本発明に係る包装体は、本発明に係る多層容器と、被収容物と、蓋材と、を備え、前記被収容物は、前記収容凹部に収容されており、前記蓋材は、前記収容凹部とともに前記被収容物を閉塞する。上記被収容物としては、例えば、食品、医薬品等が挙げられ、特に、上記ポリエチレン系樹脂層中の上記ポリエチレン系樹脂が、上述の基準に適合する場合には、食品安全性に厳しい乳製品が好ましい
従来、ポリスチレン容器を封止し、かつ、用時に開封するための蓋材には、粘着性を利用したエチレン−酢酸ビニル共重合体や、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体が粘着剤として広く用いられている。これらの粘着剤は「ホットメルト」とよばれ、低分子量かつ低粘度の樹脂からなる。容器封止相当部分に該粘着剤がコーティングされているが、コーティング及び封止工程において、粘着剤が垂れ、容器収容物(例えば、食品)に混入することが懸念されていた。そこで、粘着剤の混入を防止するためにコーティングではなく、フィルム状の熱接着性蓋材が種々考案されているが、いずれもエチレン−酢酸ビニル共重合体や、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を主成分としているため、左記共重合体に固有の臭気が食品に移行することが懸念される。
これに対し、本発明に係る包装体の場合には、粘着剤を使用せずに、多層容器を構成する多層シート中のポリエチレン系樹脂層に蓋材を熱接着することが可能である。特に、蓋材がポリエチレン系樹脂を含む場合、同質素材間での熱接着となるため、接着性に優れる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
<使用した樹脂原料>
PS1:GPPS(MFR9g/10分、密度1040kg/m3)
PS2:HIPS(MFR2.7g/10分、密度1040kg/m3)
AD1:無水マレイン酸グラフトポリエチレン(MFR6g/10分、密度900kg/m3)
AD2:無水マレイン酸グラフトポリプロピレン(MFR3.5g/10分、密度900kg/m3)
LD:低密度ポリエチレン(MFR2.0g/10分、密度919kg/m3)
EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量4.0質量%、MFR2.0g/10分)
SEBS:水添スチレンブタジエンブロックコポリマー(スチレン含有量65質量%)
PR:脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点100℃)
ESO:エポキシ化大豆油
LD1:低密度ポリエチレン(MFR2.0g/10分、密度919kg/m3、樹脂添加剤が添加済)
LD2:低密度ポリエチレン(MFR2.0g/10分、密度919kg/m3、樹脂添加剤が無添加で乳等省令に適合)
PS1:GPPS(MFR9g/10分、密度1040kg/m3)
PS2:HIPS(MFR2.7g/10分、密度1040kg/m3)
AD1:無水マレイン酸グラフトポリエチレン(MFR6g/10分、密度900kg/m3)
AD2:無水マレイン酸グラフトポリプロピレン(MFR3.5g/10分、密度900kg/m3)
LD:低密度ポリエチレン(MFR2.0g/10分、密度919kg/m3)
EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量4.0質量%、MFR2.0g/10分)
SEBS:水添スチレンブタジエンブロックコポリマー(スチレン含有量65質量%)
PR:脂環族飽和炭化水素樹脂(軟化点100℃)
ESO:エポキシ化大豆油
LD1:低密度ポリエチレン(MFR2.0g/10分、密度919kg/m3、樹脂添加剤が添加済)
LD2:低密度ポリエチレン(MFR2.0g/10分、密度919kg/m3、樹脂添加剤が無添加で乳等省令に適合)
<多層シートの製造>
表1に示す製造方法により、表1に示す構成の多層シートを製造した。得られた多層シートにおいて、ポリスチレン系樹脂層(以下、「PS層」ともいう。)の厚みは600μm、介在層の厚みは50μm、ポリエチレン系樹脂層(以下、「PE層」ともいう。)の厚みは100μmであった。なお、表1の「製造方法」欄において、「E」は、多層シートの製造において、該当する樹脂層を押出成形により作製したことを示し、「S」は、多層シートの製造において、該当する樹脂層として、予め作製しておいた樹脂シートを用いたことを示し、「F」は、多層シートの製造において、該当する樹脂層として、予め作製しておいた樹脂フィルムを用いたことを示す。製造方法の詳細は以下の通りである。
表1に示す製造方法により、表1に示す構成の多層シートを製造した。得られた多層シートにおいて、ポリスチレン系樹脂層(以下、「PS層」ともいう。)の厚みは600μm、介在層の厚みは50μm、ポリエチレン系樹脂層(以下、「PE層」ともいう。)の厚みは100μmであった。なお、表1の「製造方法」欄において、「E」は、多層シートの製造において、該当する樹脂層を押出成形により作製したことを示し、「S」は、多層シートの製造において、該当する樹脂層として、予め作製しておいた樹脂シートを用いたことを示し、「F」は、多層シートの製造において、該当する樹脂層として、予め作製しておいた樹脂フィルムを用いたことを示す。製造方法の詳細は以下の通りである。
表1の「製造方法」欄における「S/E/F」は、上記第一の製造方法を示す。即ち、サンドイッチラミネート法に従い、ラミネート機で、表1の「PS層(発泡層)」欄に示す組成を有する混合物からなるポリスチレン系樹脂シート(厚み:600μm)と、表1の「PE層」欄に示す樹脂からなるポリエチレン系樹脂フィルム(厚み:100μm)とを各々繰り出し、その層間に、表1の「介在層」欄に示す組成を有するポリオレフィン系樹脂組成物の溶融物を垂下しながら、200℃で熱貼合して、上記多層シートを製造した。なお、上記ポリスチレン系樹脂シートは、常法の物理発泡法により得た発泡シートである。
表1の「製造方法」欄における「E/E/F」は、上記第二の製造方法を示す。即ち、サーマルラミネート法に従い、ラミネート機で、表1の「PS層(発泡層)」欄に示す組成を有するポリスチレン系樹脂組成物及び上記ポリオレフィン系樹脂組成物を、それぞれ260℃及び200℃で共押出して得られた2層シートと、上記ポリエチレン系樹脂フィルムとを200℃で熱貼合して冷却固化することで、上記多層シートを製造した。なお、上記共押出の際、常法の物理発泡法により、上記ポリスチレン系樹脂組成物を発泡させた。
表1の「製造方法」欄における「S/E/E」は、上記第三の製造方法を示す。即ち、サーマルラミネート法に従い、ラミネート機で、上記ポリオレフィン系樹脂組成物及び表1の「PE層」欄に示す組成を有するポリエチレン系樹脂組成物をいずれも200℃で共押出して得られた2層シートの上記ポリオレフィン系樹脂組成物側に、上記ポリスチレン系樹脂シートを200℃で熱貼合して冷却固化することで、上記多層シートを製造した。
表1の「製造方法」欄における「E/E/E」は、上記第四の製造方法を示す。即ち、上記ポリスチレン系樹脂組成物、上記ポリオレフィン系樹脂組成物、及び上記ポリエチレン系樹脂組成物を、それぞれ260℃、200℃、及び200℃で共押出して、PS層及びPE層が介在層を介して接着している積層体を形成することで、上記多層シートを製造した。なお、上記共押出の際、常法の物理発泡法により、上記ポリスチレン系樹脂組成物を発泡させた。
<多層間の接着性の評価>
作製した多層シートの接着強度をJIS Z 1707に準じて測定した。以下の基準に従って、測定後における多層間の接着性を評価した。結果を表1に示す。
◎:PS層と介在層との界面(以下、「界面1」ともいう。)及び介在層とPE層との界面(以下、「界面2」ともいう。)のいずれにおいても、剥離が観察されず、接着性は非常に良好であった。
○:界面1及び界面2のいずれにおいても、剥離が観察されず、接着性は、◎で示す場合より劣るものの、良好であり、実用上、問題ないレベルであった。
△:界面1及び界面2の一方において、剥離が観察され、接着性は、不良であり、実用上、問題のあるレベルであった。
×:界面1及び界面2の両方において、剥離が観察され、接着性は、非常に不良であり、実用上、より問題のあるレベルであった。
作製した多層シートの接着強度をJIS Z 1707に準じて測定した。以下の基準に従って、測定後における多層間の接着性を評価した。結果を表1に示す。
◎:PS層と介在層との界面(以下、「界面1」ともいう。)及び介在層とPE層との界面(以下、「界面2」ともいう。)のいずれにおいても、剥離が観察されず、接着性は非常に良好であった。
○:界面1及び界面2のいずれにおいても、剥離が観察されず、接着性は、◎で示す場合より劣るものの、良好であり、実用上、問題ないレベルであった。
△:界面1及び界面2の一方において、剥離が観察され、接着性は、不良であり、実用上、問題のあるレベルであった。
×:界面1及び界面2の両方において、剥離が観察され、接着性は、非常に不良であり、実用上、より問題のあるレベルであった。
<破断分割性の評価>
得られた多層シートを真空圧空成形機(浅野研究所製、FLC-415PCS)により成形して、図1(a)及び図1(b)に模式的に示す多層容器、即ち、区画間に罫線状に刻線が設けられた多連状の多層容器を作製した。刻線は、図1(a)及び図1(b)中の溝部9に該当する。得られた多層容器の刻線に力を加え、刻線に沿って容器を分割できるか否かを試験した。以下の5段階の基準に従って、破断分割性を評価した。結果を表1に示す。
5:相対的に弱い力で分割可であった。
4:相対的に中間の力で分割可であった。
3:相対的に強い力で分割可であった。
2:刻線に沿って多層シートを変形させることはできたが、分割不可であった。
1:加えた力を除くと多層シートの形状は元に戻り、分割不可であった。
得られた多層シートを真空圧空成形機(浅野研究所製、FLC-415PCS)により成形して、図1(a)及び図1(b)に模式的に示す多層容器、即ち、区画間に罫線状に刻線が設けられた多連状の多層容器を作製した。刻線は、図1(a)及び図1(b)中の溝部9に該当する。得られた多層容器の刻線に力を加え、刻線に沿って容器を分割できるか否かを試験した。以下の5段階の基準に従って、破断分割性を評価した。結果を表1に示す。
5:相対的に弱い力で分割可であった。
4:相対的に中間の力で分割可であった。
3:相対的に強い力で分割可であった。
2:刻線に沿って多層シートを変形させることはできたが、分割不可であった。
1:加えた力を除くと多層シートの形状は元に戻り、分割不可であった。
表1中の「刻線の深さ」は、溝部9の深さに該当し、より具体的には、図2(a)〜図2(c)に示す通りである。刻線の深さが160μmの場合、図2(a)に示す通り、刻線は、ポリエチレン系樹脂層である内層8及び介在層である中層7を貫通し、ポリスチレン系樹脂層である外層の深さ10μmの位置まで達している。これに対し、刻線の深さが80μmの場合、図2(b)に示す通り、刻線は、内層8の一部に設けられているにとどまり、内層8及び中層7のいずれをも貫通していない。また、刻線の深さが120μmの場合、図2(c)に示す通り、刻線は、内層8を貫通し、かつ、中層7の一部に設けられているものの、中層7を貫通してはいない。なお、刻線の深さが0μmの場合、刻線は設けられていない。
<安全衛生性の評価>
(1)「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)」に規定する基準、及び
(2)「調理中の食品の包装又は入れ物に使用する製品用ポリエチレン基準(FDA CFR21 §177.1520 (c)2.2)」
に準じて、溶出試験を行い、以下の基準に従って安全衛生性を評価した。結果を表1に示す。
合格:上記(1)及び(2)のいずれにも適合した場合、安全衛生性は良好であると評価した。
不合格:上記(1)及び(2)の少なくとも一方に適合しなかった場合、安全衛生性は不良であると評価した。
(1)「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)」に規定する基準、及び
(2)「調理中の食品の包装又は入れ物に使用する製品用ポリエチレン基準(FDA CFR21 §177.1520 (c)2.2)」
に準じて、溶出試験を行い、以下の基準に従って安全衛生性を評価した。結果を表1に示す。
合格:上記(1)及び(2)のいずれにも適合した場合、安全衛生性は良好であると評価した。
不合格:上記(1)及び(2)の少なくとも一方に適合しなかった場合、安全衛生性は不良であると評価した。
なお、第一の製造方法に関する実施例2〜10及び19において、第一の製造方法に代えて、第二の製造方法、第三の製造方法、又は第四の製造方法を用いた場合においても、第一の製造方法を用いた場合と同様の結果が得られた。
また、第四の製造方法に関する実施例14〜18及び20〜22において、第四の製造方法に代えて、第一の製造方法、第二の製造方法、又は第三の製造方法を用いた場合においても、第四の製造方法を用いた場合と同様の結果が得られた。
1 多層容器 2 収容凹部 3 開口 4 連結部
5 多層シート 6 外層 7 中層 8 内層
9 溝部 10 開口 11 底部
5 多層シート 6 外層 7 中層 8 内層
9 溝部 10 開口 11 底部
Claims (9)
- ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層と、ポリオレフィンを含む介在層と、ポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層と、を備える多層シートであって、
前記ポリスチレン系樹脂層及び前記ポリエチレン系樹脂層が、前記介在層を介して接着しており、
前記介在層が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む多層シート。 - 前記ポリオレフィン系樹脂組成物が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィン2〜40質量%及び軟質ポリオレフィン60〜98質量%を含む混合樹脂を含有する請求項1に記載の多層シート。
- 前記ポリスチレン系樹脂層が発泡層である請求項1又は2に記載の多層シート。
- 前記ポリエチレン系樹脂層中の前記ポリエチレン系樹脂が、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)」に規定する基準、及び、「調理中の食品の包装又は入れ物に使用する製品用ポリエチレン基準(FDA CFR21 §177.1520 (c)2.2)」に適合する請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層シート。
- 前記ポリエチレン系樹脂層の厚みが、前記多層シートの厚みに対して、5〜30%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層シート。
- ポリスチレン系樹脂を主成分とするポリスチレン系樹脂層及びポリエチレン系樹脂を主成分とするポリエチレン系樹脂層が、ポリオレフィンを含む介在層を介して接着している積層体を形成する積層体形成工程を含み、
前記介在層が、不飽和ジカルボン酸無水物がグラフトされた変性ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を含む、多層シートの製造方法。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層シートの成形体である多層容器であって、
前記多層容器が、底及び開口を有する収容凹部を備え、
前記ポリスチレン系樹脂層が外層であり、前記介在層が中層であり、前記ポリエチレン系樹脂層が内層である多層容器。 - 複数の前記収容凹部と、隣接する少なくとも一組の前記収容凹部の前記開口間を連結する連結部と、を備え、
前記収容凹部と前記連結部とは、前記多層シートから一体として成形されており、
隣接する少なくとも一組の前記収容凹部同士を区画するように、前記連結部には溝部が形成されており、
前記溝部は、前記内層の表面に開口を有し、かつ、前記外層の厚み方向内部に底部を有する請求項7に記載の多層容器。 - 食品用又は医療用である請求項7又は8に記載の多層容器。
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