JP2017113830A - 切削インサート - Google Patents

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Abstract

【課題】細い溝のフライス加工に用いられる回転フライス工具においては、切削インサートの強度が不十分となる可能性がある。【解決手段】一態様に基づく切削インサートは、第1主面と、第2主面と、第1主面及び第2主面の間に位置する外周面と、外周面のうち第1外周面と第2外周面とが交わる部分に位置する第1切刃と、第1主面及び第2主面において開口する貫通孔とを備え、第1外周面は、第1傾斜面を有している。第1主面を正面視した場合に、第2外周面から貫通孔の開口領域までの最近距離が、第2外周面から第1傾斜面の下り傾斜の終端までの最近距離よりも長い。【選択図】図1

Description

本態様は、切削加工に用いられる切削インサートに関する。
切削加工物を製造するため被削材を切削加工する際において、切削インサートを備えた切削工具が用いられる。特許文献1には、切削加工の一例である細い溝のフライス加工に用いられる回転フライス工具が開示されている。
細い溝をフライス加工するため、特許文献1に記載の工具における工具本体(ホルダ)は、薄い平板形状となっている。特許文献1においては、切削インサートを備えた工具本体自体を薄い平板形状とするために、切削インサートが溝を有し、この溝に対応する突起を工具本体が有しており、これらが嵌め合わされている例が開示されている。
特表2007−534504号公報
切削インサートには、切刃から下方に向かって切削負荷が加わる。特許文献1に記載された切削インサートにおいては、この切削負荷が加わる方向に溝が位置しており、溝が形成された部分は相対的に厚みが薄いため、強度が不十分となる可能性がある。
本態様は、切削負荷に対する耐久性の高い切削インサートを提供することを目的とする。
一態様に基づく切削インサートは、第1主面と、該第1主面の反対側に位置する第2主面と、前記第1主面及び前記第2主面の間に位置する複数の面からなる外周面と、該外周面のうち第1外周面と第2外周面とが交わる部分に位置する第1切刃と、前記第1主面及び前記第2主面において開口する貫通孔とを備えている。
前記第1外周面は、前記第1切刃から離れるにしたがって下り傾斜である第1傾斜面を有し、前記第1主面を正面視した場合に、前記第2外周面から前記貫通孔の開口領域までの最近距離が、前記第2外周面から前記第1傾斜面の下り傾斜の終端までの最近距離よりも長いことを特徴としている。
本態様の切削インサートは、切削負荷に対する耐久性が高い。
一実施形態の切削インサートを示す第1主面側の斜視図である。 図1に示す切削インサートにおける第2主面側の斜視図である。 図1に示す切削インサートにおける第1主面の正面図である。 図1に示す切削インサートにおける第2主面の正面図である。 図4に示す切削インサートのA1方向からの側面図である。 図4に示す切削インサートのA2方向からの側面図である。 切削インサートの第1変形例を示す第1主面の正面図である。 切削インサートの第2変形例を示す第1主面の正面図である。 切削インサートの第3変形例を示す第1主面の正面図である。 切削インサートの第4変形例を示す第1主面の正面図である。 切削インサートの第5変形例を示す第1主面の正面図である。 一実施形態の切削工具を示す斜視図である。 図12に示す切削工具における反対面側の斜視図である。 図12に示す切削工具における正面図である。 図14に示す切削工具における領域A3の拡大図である。 図14に示す切削工具のA4方向からの側面図である。 図12に示す切削工具におけるホルダの斜視図である。 切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。
以下、一実施形態の切削インサート(以下、単にインサートともいう。)について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、各実施形態を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本発明の切削インサートは、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び寸法比率等を忠実に表したものではない。
本実施形態のインサート1は、図1及び図2に示すように、一対の主面3、外周面5、切刃7及び貫通孔9を備えている。インサート1の材質としては、例えば、超硬合金及びサーメットなどが挙げられる。
超硬合金の組成としては、例えば、WC−Co、WC−TiC−Co及びWC−TiC−TaC−Coが挙げられる。WC−Coは、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成される。WC−TiC−Coは、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したものである。WC−TiC−TaC−Coは、WC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したものである。
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、炭化チタン(TiC)、及び窒化チタン(TiN)などのチタン化合物を主成分としたものが一例として挙げられる。
インサート1を構成する上記の部材の表面は、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)及びアルミナ(Al)などが挙げられる。
一対の主面3は、図1及び図3に示す第1主面3a並びに図2及び図4に示す第2主面3bを有している。第1主面3aと第2主面3bとは、互いに反対側に位置している。一対の主面3の形状は、特定の形状に限定されるものではないが、本実施形態においては多角形状である。具体的には、本実施形態における第1主面3a及び第2主面3bはそれぞれ長方形状である。そのため、第1主面3a及び第2主面3bは、それぞれ2つの長辺及び短辺を有している。
なお、多角形状とは、厳密に多角形の形状であることを意味するものではない。一対の
主面3を構成する第1主面3a及び第2主面3bの角が丸みを帯びた形状であってもよく、また、第1主面3a及び第2主面3bの各辺は直線形状で無くてもよい。
第1主面3aを正面視した図3に示す構成においては、第1主面3aの外周縁及び第2主面3bの外周縁は互いに重なり合っている例を示しているため、第2主面3bの外周縁は表示されていない。なお、一対の主面3の形状は、必ずしも長方形状で無くてもよく、正方形状であってもよい。
長方形状の一対の主面3における長辺の長さは、例えば、5〜20mmである。また、一対の主面3における短辺の長さは、3〜15mmである。また、一対の主面3の間の厚みは、1〜4mmである。
外周面5は、第1主面3a及び第2主面3bの間に位置しており、複数の面によって構成される面である。本実施形態における外周面5は、第1外周面5a(図3における上側の面)、第2外周面5b(図3における左側の面)、第3外周面5c(図3における下側の面)及び第4外周面5d(図3における右側の面)を有している。
第1外周面5aの反対側が第3外周面5cにあたり、第2外周面5bの反対側が第4外周面5dにあたる。図3においては、外周面5が、一対の主面3に対して概ね直交する方向に延びている例を示している。第1外周面5a及び第3外周面5cは、一対の主面3における長辺に位置する面であり、第2外周面5b及び第4外周面5dは、一対の主面3における短辺に位置する面である。
本実施形態における第2外周面5bは、インサート1をホルダに装着した場合にホルダの外周側に位置する面である。そのため、本実施形態においては第2外周面5bを外側面とする。また、本実施形態における第4外周面5dは、インサート1をホルダに装着した場合にホルダの内周側に位置する面である。そのため、本実施形態においては第4外周面5dを内側面とする。内側面は、インサート1をホルダに装着した場合においてホルダに当接する。なお、図3及び図4に示す構成においては、第4外周面5dを外側面とし、第2外周面5b内側面とすることができる。
図3及び図4に示す構成においてインサート1は4つの切刃7を備えている。4つの切刃7は、説明の便宜上、図示に合わせて、第1上切刃7a、第2上切刃7b、第1下切刃7c及び第2下切刃7dと称す。第1上切刃7aは、外周面5のうち第1外周面5aと第2外周面5bとが交わる部分に位置している。第2上切刃7bは、外周面5のうち第1外周面5aと第4外周面5dとが交わる部分に位置している。第1下切刃7cは、外周面5のうち第2外周面5bと第3外周面5cとが交わる部分に位置している。第2下切刃7dは、外周面5のうち第3外周面5cと第4外周面5dとが交わる部分に位置している。
切刃7は、被削材を切削加工するために用いられる部位である。本実施形態における4つの切刃7が同時に被削材の切削加工に用いられることはなく、1つの切削加工においては、4つの切刃7のいずれかが用いられる。
例えば、第3外周面5c及び第4外周面5dを座面として、第1外周面5aの少なくとも一部をすくい面として、第2外周面5bの少なくとも一部を逃げ面としてインサート1をホルダに取り付けた場合には、第1上切刃7aが被削材の切削加工に用いられる。このとき、第1上切刃7aは、ホルダの外周面から突出するように位置する。
また、第1外周面5a及び第2外周面5bを座面として、第3外周面5cの少なくとも一部をすくい面として、第4外周面5dの少なくとも一部を逃げ面としてインサート1を
ホルダに取り付けた場合には、第2下切刃7dが被削材の切削加工に用いられる。このとき、第2下切刃7dは、ホルダの外周面から突出するように位置する。
本実施形態のインサート1における切刃7が長時間の切削加工によって劣化した場合には、インサート1をホルダから一旦取り外した後に、インサート1の向きを変えて再度ホルダに取り付ければよい。これにより、未使用の他の切刃7を被削材の切削加工に用いることができる。
なお、切刃7は上記の構成に限定されるものではなくインサート1が上記の4つの切刃7以外にも切刃部分を有していてもよい。例えば、第1外周面5aと一対の主面3とが交わる部分であって、第1上切刃7aに連続する部分にも切刃部分を有していてもよい。また、インサート1は、図7に示すように、上記の4つの切刃7のうち第1上切刃7a及び第2上切刃7bの2つのみを有する構成であってもよい。なお、図7に示す変形例においては、第1主面3aにおける下方の辺が直線状である例を示している。
切刃7が形成されている部分には、いわゆるホーニング加工が施されていてもよい。すなわち、第1外周面5aと第2外周面5bとが交わる部分、第1外周面5aと第4外周面5dとが交わる部分、第2外周面5bと第3外周面5cとが交わる部分、及び、第3外周面5cと第4外周面5dとが交わる部分は、それぞれ2つの面が交わることによる厳密な線形状でなくてもよい。上記の部分が線形状であると切刃7の強度が低下する。そのため、これらの部分が曲面形状となるRホーニングを施してもよい。
本実施形態における第1外周面5aは、第1上切刃7aから離れるにしたがって下り傾斜である第1傾斜面11及び第2上切刃7bから離れるにしたがって下り傾斜である第2傾斜面13を有している。切削加工において第1上切刃7aが用いられる場合には、第1傾斜面11をすくい面として用いることができる。なお、下り傾斜であるとは、第1上切刃7aから離れるにしたがって第1外周面5aの反対側に位置する第3外周面5cに近付くように傾斜していることを意味する。以下についても同様である。
また、第2傾斜面13は、第2上切刃7bに沿って位置しており、第2上切刃7bから離れるにしたがって下り傾斜である。切削加工において第2上切刃7bが用いられる場合には、第2傾斜面13をすくい面として用いることができる。なお、下り傾斜において、反対側に位置する面に最も近い部分を下り傾斜の終端と称す。
本実施形態における第3外周面5cは、第1下切刃7cから離れるにしたがって下り傾斜である第3傾斜面15及び第2下切刃7dから離れるにしたがって下り傾斜である第4傾斜面17を有している。切削加工において第1下切刃7cが用いられる場合には、第3傾斜面15をすくい面として用いることができる。また、切削加工において第2下切刃7dが用いられる場合には、第4傾斜面17をすくい面として用いることができる。
本実施形態のインサート1は、第1主面3a及び第2主面3bにおいて開口する貫通孔9を有している。以下、第1主面3aにおいて開口している部分を第1開口領域、第2主面3bにおいて開口している部分を第2開口領域とする。
貫通孔9は、インサート1をホルダに固定するために用いられる部分である。例えば、貫通孔9の第2開口領域からネジを挿入し、ホルダに設けられたネジ穴に係合することによってインサート1をホルダに固定することができる。ネジを外すことによってインサート1をホルダから外すことができる。
本実施形態におけるインサート1は、第1主面3aを正面視した場合に、第2外周面5
bから貫通孔9の第1開口領域までの最近距離L1が、第2外周面5bから第1傾斜面11の下り傾斜の終端までの最近距離L2よりも長い。言い換えれば、貫通孔9の第1開口領域が、第1傾斜面11の終端を第2外周面5bに沿って第3外周面3c側に延ばしたときの仮想直線を超えていない。
本実施形態においては、第1外周面5aが第1傾斜面11を有していることにより、第1傾斜面11における下り傾斜の終端ではインサート1における上下方向の間隔が短くなるものの、この間隔が短くなった部分に第1開口領域が掛かっておらず、厚みが厚く確保されていることから、第1上切刃7aから下方に向かって切削負荷が加わった場合においても高い耐久性を有する。
なお、以下の記載においては、第1主面3aを正面視した場合に、第2外周面5bから貫通孔9の第1開口領域までの最近距離L1が、第2外周面5bから第1傾斜面11の下り傾斜の終端までの最近距離L2よりも長いことを、第1開口領域が第1傾斜面11の終端よりも第2外周面5bから離れて位置しているとも記載する。
本実施形態における貫通孔9は、貫通孔9における第1主面3aの側に環状の段差部19を有している。インサート1における貫通孔9に段差部19を有しているとき、ホルダにおいて、段差部19に対応する部分に突起を設ければ、ホルダにおけるネジ穴深さを深く確保できる。これにより、特にホルダが薄い平板形状である場合には、ホルダにおけるインサート1を固定するためのネジ穴の深さを安定して確保し易くなる。このように、段差部19をインサート1が有していれば、ホルダが薄い平板形状であっても、インサート1を安定して固定ができる。また、安定した固定ができるため、切刃7を長く取ることができる。
本実施形態における段差部19は、平らな底面19aを有している。段差部19が平坦な底面19aを有している場合には、この底面19aをホルダに当接させることが可能になる。
また、本実施形態における段差部19は、底面19aから第1主面3aに向かって径が拡がるテーパ面19bを有している。テーパ面19bを有しているときには、インサート1をホルダに取り付け易くなる。
貫通孔9における段差部19の形状は、特定の構成に限定されるものではない。また、第1開口領域の構成は、これに限らず、例えば図8〜図10に示すような構成であってもよい。なお、図8〜図10は、それぞれ第1主面3aを正面から視た正面図であり、本実施形態のインサート1の変形例を示す図面である。なお、図8〜図10においては、いずれも段差部19を有しているものであるため、第1開口領域の輪郭は、段差部19の輪郭と同じであり、符号19を付している。
図8に示すインサート1においては、第1開口領域が第1外周面5aから第3外周面5cにかけて延びた溝形状となっている。このように第1開口領域が第1傾斜面11の終端よりも第2外周面5bから離れて位置しているのであれば、第1開口領域は図8に示すように溝形状であってもよい。
ただし、第1開口領域は、第1外周面5a及び第3外周面5cから離れていることが好ましい。第1上切刃7aを切削加工に用いる場合においては、インサート1には第1外周面5aの側から第3外周面5cの側に向かって切削負荷が加わる。この切削負荷に対する耐久性を高めるためには、ホルダへの座面となる第3外周面5cの面積を大きく確保することが望ましい。第1開口領域が第3外周面5cから離れている場合には、第3外周面5
cの面積を大きく確保できる。
また、図9に示すように、第1開口領域の輪郭は、四角形状であってもよい。しかしながら、ホルダへのインサート1の取り付けの容易性の観点からは、第1主面3aを正面視した場合に第1開口領域の輪郭は曲線形状であることが好ましい。さらには、例えば図10に示すように楕円形状であるよりも、ホルダへのインサート1の取り付けの容易性の観点からは、図3に示す第1開口領域の輪郭のように円形状であることが好ましい。
本実施形態における第1外周面5aは、第1傾斜面11の終端から立ち上がる凸部を有している。図3においては、第1傾斜面11及び第2傾斜面13の間に第1凸部21を有している例を示している。第1凸部21は、第1外周面5aにおいて、貫通孔9から離れる方向に向かって突出した形状である。
第1凸部21は、第1上切刃7a又は第2上切刃7bを切削加工に用いた場合において、切屑を湾曲させるブレーカ壁面として用いられる。また、図3においては、第3外周面5cに第2凸部23を有している例を示している。第2凸部23は、第1下切刃7c又は第2下切刃7dを切削加工に用いた場合において、切屑を湾曲させるブレーカ壁面として用いられる。
例えば図11に示すように第1凸部21及び第2凸部23を有さない構成であってもよいが、第1凸部21及び第2凸部23を有している場合には、切屑を安定して湾曲させることができる。
また、本実施形態における第1凸部21は、第1主面3aを正面視した場合に曲線形状である。第1下切刃7c又は第2下切刃7dを用いて切削加工を行う場合においては、第1外周面5aがホルダに対して座面となる。このとき、第1凸部21が曲線形状であることによってホルダからインサート1に加わる負荷を広い範囲に分散させ易くなる。そのため、インサート1を安定してホルダで保持することができる。第2凸部23についても同様である。
また、既に述べたように本実施形態における一対の主面3は、それぞれ長方形状であり、第2外周面5bと第4外周面5dとの間隔が、第1外周面5aと第3外周面5cとの間隔よりも大きくなっている。一対の主面3が上記の構成である場合には、第1開口領域を第2外周面5b及び第4外周面5dから離れた構成にし易くなる。そのため、第1開口領域の形状の設計の自由度を高めつつ、インサート1の耐久性を高めることができる。
本実施形態のインサート1は、貫通孔9の中心軸の周りで180°回転対称の形状となっている。そのため、例えば、第1上切刃7aを貫通孔9の中心軸を基準として180°回転させた場合には、第2下切刃7dと重なり合う。また、例えば、第1凸部21を貫通孔9の中心軸を基準として180°回転させた場合には、第2凸部23と重なり合う。
<切削工具>
次に、一実施形態の切削工具101について図12〜図16を用いて説明する。図12〜図16は、インサート1がホルダ103のポケット105にネジ107によって取り付けられた状態を示している。なお、図12、図13、図16及び図17における二点鎖線は、切削工具101の回転軸Oを示している。
本実施形態の切削工具101は、インサート1、ホルダ103及びネジ107を備えている。本実施形態における切削工具101は、細い溝を形成するためのフライス加工に用いられる工具である。ホルダ103は厚みの薄い円板形状となっており、平面部分に直交
する方向に延びる回転軸Oを有している。
円板形状のホルダ103の外周部分には、インサート1が取り付けられるポケット105が設けられている。すなわち、本実施形態の切削工具101は、外周部分に位置するポケット105を有するホルダ103と、ポケット105に位置するインサート1とを備えた構成である。本実施形態におけるホルダ103は、複数のポケット105を有している。各ポケット105にインサート1が取り付けられる。すなわち、本実施形態の切削工具101は複数のインサート1を有している。
本実施形態における複数のポケット105は、第1ポケット105a及び第2ポケット105bによって構成されている。第1ポケット105aは、ホルダ103における一方の主面の外周側に位置している。第2ポケット105bは、ホルダ103における他方の主面の外周側に位置している。本実施形態におけるホルダ103は、複数の第1ポケット105a及び複数の第2ポケット105bを有しているが、1つのみの第1ポケット105a及び1つのみの第2ポケット105bを有する構成であってもよい。
インサート1は、切刃7がホルダ103の外周面よりも外方に突出するようにポケット105に取り付けられる。第1ポケット105aに取り付けられるインサート1は、第1上切刃又は第2下切刃のいずれか一方がホルダ103の外周面よりも外方に突出するようにポケット105に取り付けられる。第2ポケット105bに取り付けられるインサート1は、第2上切刃又は第1下切刃のいずれか一方がホルダ103の外周面よりも外方に突出するようにポケット105に取り付けられる。
本実施形態におけるインサート1は、第1上切刃7a、第2上切刃7b、第1下切刃7c及び第2下切刃7dを有している。そのため、第1ポケット105a及び第2ポケット105bに同一形状のインサート1を取り付けることができる。すなわち、第1ポケット105aに取り付けるインサート1及び第2ポケット105bに取り付けるインサート1として、別々の種類のインサート1を用意する必要がない。
本実施形態におけるホルダ103には、インサート1の第1凸部21又は第2凸部23が当接する部分に第1凸部21及び第2凸部23の形状に対応する窪みが形成されている。また、インサート1にはネジ107が挿入される貫通孔9(ネジ穴)が形成されている。
本実施形態においてインサート1は、ネジ107によって、ポケット105に固定されている。すなわち、インサート1の貫通孔9にネジ107を挿入し、このネジ107の先端をポケット105に形成されたネジ孔に挿入して、ネジ107をネジ孔に固定させることによって、インサート1がホルダ103に固定されている。なお、ホルダ103としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの材質の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
<切削加工物の製造方法>
次に、切削加工物の製造方法について図18〜図20を用いて説明する。図18〜20は、切削加工物の製造方法を示している。なお、図18〜図20の二点鎖線は、切削工具の回転軸を示している。切削加工物は、被削材201を切削加工することによって作製される。本実施形態における切削方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)上記実施形態に代表される切削工具101を回転させる工程と、
(2)回転している切削工具101におけるインサート1を被削材201に接触させる工程と、
(3)切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
より具体的には、まず、図18に示すように、切削工具101を回転軸の周りで回転させながら被削材201に相対的に近付ける。次に、図19に示すように、インサート1の切刃を被削材201に接触させて、被削材201を切削する。そして、図20に示すように、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける。
次に、被削材201を固定し、切削工具101を近付けている。また、図18〜図20においては、被削材201を固定し、切削工具101を回転軸の周りで回転させている例を示している。また、図20においては、被削材201から切削工具101を遠ざけている例を示している。なお、上述した説明においては、それぞれの工程において、被削材201を固定し、切削工具101を動かしている例について説明したが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近付けてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、切削工具101を回転させた状態を維持して、被削材201の異なる箇所にインサート1の切刃7を接触させる工程を繰り返せばよい。使用している切刃7が摩耗した際には、インサート1を貫通孔9の中心軸の周りで180°回転させて、未使用の切刃7を用いればよい。なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄又は非鉄金属などが挙げられる。
なお、上記の実施形態においては、切削工具101として細い溝を形成するためのフライス加工に用いられる工具を示したが、本実施形態のインサート1が用いられる切削工具101としては、上記の工具に限定されるものではない。例えば、正面フライス加工用の転削工具、或いは、溝入れ用の旋削工具に本実施形態のインサートを用いてもよい。
1・・・切削インサート(インサート)
3・・・主面
3a・・・第1主面
3b・・・第2主面
5・・・外周面
5a・・・第1外周面
5b・・・第2外周面
5c・・・第3外周面
5d・・・第4外周面
7・・・切刃
7a・・・第1上切刃
7b・・・第2上切刃
7c・・・第1下切刃
7d・・・第2下切刃
9・・・貫通孔
11・・・第1傾斜面
13・・・第2傾斜面
15・・・第3傾斜面
17・・・第4傾斜面
19・・・段差部
19a・・・底面
19b・・・テーパ面
21・・・第1凸部
23・・・第2凸部
101・・・切削工具
103・・・ホルダ
105・・・ポケット
105a・・・第1ポケット
105b・・・第2ポケット
107・・・ネジ
201・・・被削材

Claims (7)

  1. 第1主面と、
    該第1主面の反対側に位置する第2主面と、
    前記第1主面及び前記第2主面の間に位置する複数の面からなる外周面と、
    該外周面のうち第1外周面と第2外周面とが交わる部分に位置する第1切刃と、
    前記第1主面及び前記第2主面において開口する貫通孔とを備え、
    前記第1外周面は、前記第1切刃から離れるにしたがって下り傾斜である第1傾斜面を有し、
    前記第1主面を正面視した場合に、前記第2外周面から前記貫通孔の開口領域までの最近距離が、前記第2外周面から前記第1傾斜面の下り傾斜の終端までの最近距離よりも長いことを特徴とする切削インサート。
  2. 前記貫通孔は、前記第1主面側に環状の段差部を有していることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記第1主面を正面視した場合に、前記第1外周面は、前記第1傾斜面の終端から立ち上がる凸部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の切削インサート。
  4. 前記第1主面を正面視した場合に、前記凸部は、曲線形状であることを特徴とする請求項3に記載の切削インサート。
  5. 前記外周面は、前記第1外周面の反対側に位置する第3外周面と、前記第2外周面の反対側に位置する第4外周面とをさらに有し、
    前記第2外周面と前記第4外周面との間隔が、前記第1外周面と前記第3外周面との間隔よりも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の切削インサート。
  6. 前記外周面は、前記第1外周面の反対側に位置する第3外周面をさらに有し、
    前記外周面のうち前記第3外周面と前記第2外周面とが交わる部分に位置する第2切刃をさらに有し、
    前記第3外周面は、前記第2切刃から離れるにしたがって上り傾斜である第2傾斜面を有し、
    前記第1主面を正面視した場合に、前記第2外周面から前記貫通孔の開口領域までの最近距離が、前記第2外周面から前記第2傾斜面の下り傾斜の終端までの最近距離よりも長いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の切削インサート。
  7. 前記第1主面を正面視した場合に、前記貫通孔の輪郭が円形状であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の切削インサート。
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