JP2015136777A - 切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】切刃がワイパー切刃を有する場合であったとしても、切刃の強度を高めつつ、被削材の仕上げ面粗さを小さくすることが可能な切削インサートが求められている。
【解決手段】本態様の切削インサートは、多角形状の上面、下面、側面および切刃を備えている。切刃は、コーナ切刃およびワイパー切刃を有している。コーナ切刃を通る断面において、上面と側面とが交わる領域には凸曲線形状であって側面に滑らかに接続するように第1のホーニング面が形成されている。ワイパー切刃を通る断面において、少なくとも側面におけるワイパー切刃に連続する上端を含む部分が直線形状であって、上面と側面とが交わる領域には凸曲線形状であって側面と交差するように第2のホーニング面が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法に関する。
金属などの被削材の切削加工に用いられる切削工具として、特許文献1に記載のスローアウェイチップが知られている。特許文献1に記載のチップは、円弧状切れ刃部と直線状切れ刃部とを含む切れ刃を有している。また、切れ刃の強度を高めるため、この切れ刃に沿って連続的に面取り(ホーニング)がされている。特許文献1においては、切れ刃に直交する断面において、切れ刃が形成される領域であるすくい面と逃げ面とが交わる切れ刃稜線が凸曲線形状となるようにホーニング加工が施されている。
国際公開第2012/023325号
円弧形状の切刃のみを用いて切削加工を行なう場合においては、上記のように凸曲線形状となるようにホーニング加工が施されていても特に問題ない。しかしながら、被削材の仕上げ面の面粗さを小さくするために切刃がワイパー切刃を備える場合においては、上記のホーニング加工では課題が生じる。これは、凸曲線形状となるようにホーニング加工を行なうことによって切刃の強度を高めることができるが、一方で切刃の切れ味が低下するからである。切刃の切れ味が低下することによって、ワイパー切刃を良好に機能させることが困難となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、切刃がワイパー切刃を有する場合において、刃先強度を保ちつつ、ワイパー切刃を良好に機能させることのできる切削インサートを提供することにある。
本発明の一態様に基づく切削インサートは、多角形状の上面と、下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面と、前記上面と前記側面とが交差する稜線に設けられた切刃とを備えている。前記切刃は、上面の角部に対応する位置に形成されたコーナ切刃と、該コーナ切刃に隣接するワイパー切刃とを有している。そして、前記上面に直交するとともに前記コーナ切刃を通る断面において、前記上面と前記側面とが交わる領域には凸曲線形状であって前記側面に滑らかに接続するように第1のホーニング面が形成されており、前記上面に直交するとともに前記ワイパー切刃を通る断面において、少なくとも前記側面における前記ワイパー切刃に連続する上端を含む部分が直線形状であって、前記上面と前記側面とが交わる領域には凸曲線形状であって前記側面と交差するように第2のホーニング面が形成されていることを特徴としている。
上記態様の切削インサートにおいては、切刃がコーナ切刃およびワイパー切刃を有しており、コーナ切刃およびワイパー切刃が形成されている領域にそれぞれホーニング加工が施されている。しかしながら、単に一定のホーニング加工が施されているのではなく、コーナ切刃が形成されている領域においては、上面と側面とが交差する部分に凸曲線形状であって側面に滑らかに接続するように第1のホーニング面が形成されており、また、ワイ
パー切刃が形成されている領域においては、少なくとも側面におけるワイパー切刃に連続する上端を含む部分が直線形状であって、上面と側面とが交わる領域に凸曲線形状であって側面と交差するように第2のホーニング面が形成されている。そのため、コーナ切刃の強度を高めつつ、ワイパー切刃の切れ味を良好なものにできる。
本発明の第1の実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートにおける領域Aを拡大した斜視図である。 図2に示す切削インサートの上面図である。 図3に示す切削インサートにおけるB1−B1断面の断面図である。 図3に示す切削インサートにおけるB2−B2断面の断面図である。 図3に示す切削インサートにおけるB3−B3断面の断面図である。 本発明の一実施形態の切削工具を示す斜面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。
<切削インサート>
以下、一実施形態の切削インサートについて、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本発明の切削インサートは、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
本実施形態の切削インサート1(以下、単にインサート1ともいう)は、上面3、下面5、側面7、切刃11および貫通孔9を備えている。インサート1の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、あるいはWC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coがある。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であり、具体的には、炭化チタン(TiC)、または窒化チタン(TiN)を主成分としたチタン化合物が挙げられる。
インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)またはアルミナ(Al)などが挙げられる。
上面3は多角形状であり、本実施形態においては略四角形の形状となっている。ここで、多角形状とは、厳密に多角形の形状であることを意味するものではない。例えば、本実施形態での上面3における角部はそれぞれ厳密な角となっておらず、丸みを帯びた形状となっている。また、隣り合う角部を接続するように位置する辺部は、厳密に直線形状とはなっていなくてもよい。例えば、外側に向かってわずかに突出する形状となっていてもよい。
下面5は、上面3とは反対側に位置する面であり、インサート1をホルダに取り付ける際にインサートポケット103への着座面として機能する。本実施形態における下面5は、上面3と同様に多角形状、具体的には略四角形の形状をしている。このとき、下面5は
上面3よりも一回り小さくなるように構成されている。また、本実施形態における下面5は、平坦な面の形状になっている。
なお、上面3および下面5の形状としては、上記の形態に限定されるものではない。本実施形態のインサート1においては上面視した場合の上面3の形状が略四角形であったが、例えば、上面視した場合の上面3の形状が三角形、五角形、六角形または八角形のような多角形状であってもよい。
側面7は、上面3と下面5との間に位置しており、上面3および下面5に接続されている。上記の通り、下面5が上面3よりも一回り小さいことから、特に図示しないが、平面透視した場合に、側面7における上面3と接続する領域が、側面7における下面5と接続する領域よりも外側に位置している。そのため、側面7は上面3に近接する部分から下面5に近接する部分に向かうにしたがって、貫通孔9の中心軸に近づくように傾斜した構成となっている。また、本実施形態において、側面7は中心軸O1に平行な断面において、直線形状となるように形成されている。
本実施形態のインサート1における上面3を上面視した場合の最大幅は6〜25mmである。また、下面5から上面3までの高さは1〜10mmである。ここで、下面5から上面3までの高さとは、上面3の上端と下面5の下端との間における中心軸O1に平行な方向での幅を意味している。
切刃11は上面3と側面7とが交差する稜線に設けられている。切刃11は切削加工において被削材を切削するために用いられる。本実施形態のインサート1は上面3と側面7とが交差する稜線の一部に切刃11が形成された構成であるが、切刃11の構成としては特にこのような形態に限定されるものではない。例えば、上面3と側面7とが交差する稜線の全体に切刃11が形成されていてもよい。
上面3は、すくい面13を有している。すくい面13は、切刃11に沿って設けられている。すくい面13は、切刃11において切削された切屑をすくい取るような役割をしている。そのため、被削材の切屑はすくい面13の表面を流れる。すくい面13は、切屑を良好にすくい取るために、切刃11から離れるに従って下面5からの高さが低くなるように傾斜している。言い換えれば、本実施形態のインサート1においては、すくい面13は、貫通孔9に近づくにつれて下面5に近づくように傾斜する傾斜面である。すくい面13は、中心軸O1に平行な断面において直線形状となるように形成されている。
なお、本実施形態のインサート1においては、図示していないが、上面3がすくい面13以外の構成を備えていても何ら問題ない。例えば、すくい面13を囲むように設けられたランド面(不図示)、あるいは、すくい面13の内側に位置しており、すくい面13から離れるに従って下面5からの高さが高くなるように傾斜している立ち上がり面(不図示)を有していてもよい。
本実施形態のインサート1は、上面3の中心から下面5の中心に向かって形成された貫通孔9を有している。貫通孔9は、インサート1を切削工具のホルダにネジ止め固定する際にネジを挿入するために設けられている。本実施形態における下面5は平坦な面であり、貫通孔9の中心軸O1の伸びる方向、言い換えれば貫通方向は下面5に対して直交している。
切刃11は、図2および3に示すように、コーナ切刃15およびワイパー切刃17を有している。コーナ切刃15は、上面3の角部に対応する位置に形成されている。本実施形態での上面3における角部は丸みを帯びた形状となっている。そのため、コーナ切刃15
は上面視した場合に外側に向かって突出した円弧形状となっている。コーナ切刃15は、被削材を切削加工する際において、主要な切刃11として機能する。なお、図2は、図1に示す切削インサート1における領域Aを拡大した上面図であり、上面3の角部の近傍を拡大した図面となっている。
また、ワイパー切刃17は、コーナ切刃15に隣接するように位置している。ワイパー切刃17は、上面視した場合においてほぼ直線形状である。ワイパー切刃17は、被削材の仕上げ面粗さを小さくするために用いられる切刃11であり、切削加工において被削材の仕上げ面に対して概ね平行となるように位置される。
本実施形態においては、一対のワイパー切刃17がそれぞれコーナ切刃15に隣接するように位置している。言い換えれば、一対のワイパー切刃17が、間にコーナ切刃15を挟むように位置している。このように、切刃11が一対のワイパー切刃17を有している場合には、インサート1を右勝手および左勝手のいずれの切削工具においても用いることができる。
上面3と側面7とが交わる領域であって切刃11が形成されている部分には、いわゆるホーニング加工が施されている。すなわち、上面3と側面7とが交差する稜線は、2つの面が交差することによる厳密な線形状ではない。上記の稜線が線形状であると切刃11の強度が低下する。そのため、上面3と側面7とが交わる領域に、この領域が曲面形状となるRホーニングが施される。
本実施形態のインサート1においては、ホーニング加工によってコーナ切刃15が形成されている領域に第1のホーニング面19が形成されている。具体的には、第1のホーニング面19は、上面3に直交するとともにコーナ切刃15を通る断面における上面3と側面7とが交わる領域に形成されている。第1のホーニング面19は、凸曲線形状であって側面7に滑らかに接続している。また、第1のホーニング面19は、すくい面13に対しても滑らかに接続されている。
また、ホーニング加工によってワイパー切刃17が形成されている領域に第2のホーニング面21が形成されている。具体的には、第2のホーニング面21は、上面3に直交するとともにワイパー切刃17を通る断面における上面3と側面7とが交わる領域に形成されている。ワイパー切刃17に直交する断面において、少なくとも側面7におけるワイパー切刃17に連続する上端を含む部分が直線形状であり、第2のホーニング面21は、凸曲線形状であって側面7と交差している。一方、第2のホーニング面21は、すくい面13に対しては滑らかに接続されている。
本実施形態においては、上面3に直交するとともにワイパー切刃17を通る断面において、側面7の上端から下端にかけて全体が直線形状となっているが、側面7の形態としては、このような形態に限られるものではない。第2のホーニング面21が側面7と交差するため、少なくとも側面7におけるワイパー切刃17に連続する上端を含む部分が直線形状であればよい。すなわち、側面7における下面5に接続する下端を含む部分が曲面形状である構成、あるいは、側面7における上端を含む部分と側面7における下端を含む部分との間に段差が設けられた構成であってもよい。
一般的にホーニング加工を行なう場合においては、切刃の稜線が、切刃の各領域において同じ凸曲線形状となるようにホーニング面が形成される。このとき、切刃の強度および切削性を考慮して上記の凸曲線の曲率が設定される。しかしながら、曲率を小さくした場合には、切刃の強度が向上する一方で切削性が低下する。また、曲率を大きくした場合には、切削性が向上する一方で切刃の強度が低下する。そのため、従来は切刃の強度および
切削性のいずれを優先するか選択しなければならなかった。
特に、切刃がワイパー切刃を有する場合においては、ワイパー切刃の切削性を高めるためにより曲率を大きくすることが求められるが、コーナ切刃の強度を高める要求と相反する結果となっていた。
しかしながら、本実施形態のインサート1においては、単に一定のホーニング加工が切刃11に施されているのではない。上記のように、コーナ切刃15が形成されている領域においては、上面3と側面7とが交わる領域に凸曲線形状であって側面7に滑らかに接続するように第1のホーニング面19が形成されている。また、ワイパー切刃17が形成されている領域においては、少なくとも側面7におけるワイパー切刃17に連続する上端を含む部分が直線形状であって、上面3と側面7とが交わる領域に凸曲線形状であって側面7と交差するように第2のホーニング面21が形成されている。このように第1のホーニング面19と側面7との間にはエッジが形成されていない一方で、第2のホーニング面21と側面7との間にはエッジが形成されている。
そのため、第1のホーニング面19によってコーナ切刃15の強度を良好なものにできるとともに、第2のホーニング面21によってワイパー切刃17の切削性を良好なものできる。結果として、切刃11がワイパー切刃17を有する場合であっても、切刃11の強度を高くしつつ被削材の仕上げ面粗さを小さくすることが可能となる。なお、図4は、面3に直交するとともにコーナ切刃15を通る断面の断面図であって、当該断面は貫通孔9の中心軸に対して平行となっている。また、図5および6は、上面3に直交するとともにワイパー切刃17を通る断面の断面図であって、当該断面は貫通孔9の中心軸に対して平行となっている。
第1のホーニング面19は凸曲線形状であるが、具体的には、たとえば円弧形状あるいは楕円弧形状、放物線形状とすることができる。また、同様に、第2のホーニング面21は凸曲線形状であるが、具体的には、たとえば円弧形状あるいは楕円弧形状、放物線形状とすることができる。本実施形態においては、第1のホーニング面19および第2のホーニング面21がそれぞれ円弧形状である。
本実施形態のインサート1においては、第1のホーニング面19と第2のホーニング面21とで側面7に接続する部分の構成が互いに異なるが、上面視した場合において、第1のホーニング面19および第2のホーニング面21のホーニング幅Wが一定である。ホーニング幅とは、上面視した場合における第1のホーニング面19および第2のホーニング面21の外縁と内縁との間の間隔を意味している。そのため、切刃11に直交する断面においては、ホーニング幅は、ホーニング面の外縁から内縁にかけての貫通孔9の中心軸O1に直交する方向の幅として評価することもできる。
上記のように、第1のホーニング面19および第2のホーニング面21のホーニング幅が一定である場合には、インサート1における第2のホーニング面21の下方に位置する部分での上下方向の厚みを確保することができる。そのため、ワイパー切刃17の刃先強度も良好に確保することができる。
また、第1のホーニング面19および第2のホーニング面21のホーニング幅が一定である場合には、コーナ切刃15およびワイパー切刃17からすくい面13までの距離が一定となる。そのため、コーナ切刃15およびワイパー切刃17で切削された切屑が同時にすくい面13に流れることになる。そのため、コーナ切刃15で切削された切屑の流れとワイパー切刃17で切削された切屑の流れとが互いに阻害することなくすくい面13に流れるので、切屑の流れが良好なものになる。
本実施形態においては、第1のホーニング面19および第2のホーニング面21がそれぞれ円弧形状である。このように第1のホーニング面19が円弧形状である場合には、第1のホーニング面19を過度に大きくすることなく、第1のホーニング面19の強度を高めることができる。
また、本実施形態においては、図4と図5とを対比すると明らかであるように、円弧形状である第2のホーニング面21の曲率半径r2が円弧形状である第1のホーニング面19の曲率半径r1よりも大きい。また、図5と図6とを対比すると明らかであるように、第2のホーニング面21の曲率半径r2は第1のホーニング面19から離れるにつれて大きくなるように設定されている。このように第2のホーニング面21が第1のホーニング面19から離れるにつれて曲率半径r2が大きくなる部分を有している。これにより、第2のホーニング面21を第1のホーニング面19と同様に円弧形状とするとともに第1のホーニング面19および第2のホーニング面21のホーニング幅を一定にすることが可能となっている。
また、ワイパー切刃17は、上面3に直交するとともにワイパー切刃17を通る断面において、第2のホーニング面21における側面7に接続する端部の接線Lと側面7とが直角に交差している部分を有している。側面7と第2のホーニング面21とが鋭角に交差している場合には、切れ味が良好になる一方で切刃強度が低下する可能性がある。また、側面7と第2のホーニング面21とが鈍角に交差している場合には、切刃強度が良好になる一方で切れ味が低下する可能性がある。側面7と第2のホーニング面21とが直角に交差している場合には、切れ味および切刃強度の両方を良好なものにできる。
<切削工具>
次に、本発明の一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削工具101は、図7に示すように、先端側にインサートポケット103を有するホルダ105と、切刃11がホルダ105の先端から突出するようにインサートポケット103に装着された上記の切削インサート1とを備えている。
ホルダ105は、細長く伸びた棒形状をなしている。そして、ホルダ105の先端側には、インサートポケット103が1つ設けられている。インサートポケット103は、切削インサート1が装着される部分であり、ホルダ105の先端面に対して開口している。このとき、インサートポケット103がホルダ105の側面に対しても開口していることによって、切削インサート1の装着を容易に行うことができる。具体的には、インサートポケット103は、ホルダ105の下面に対して平行な着座面と、着座面に対して傾斜する拘束側面とを有している。
インサートポケット103にはインサート1が装着される。インサート1は、切刃11がホルダ105の先端側に突出するように装着される。本実施形態においては、インサート1は、固定ネジ107によって、ホルダ105に装着されている。すなわち、インサート1の貫通孔に固定ネジ107を挿入し、この固定ネジ107の先端をインサートポケット103に形成されたネジ孔に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、インサート1がホルダ105に装着されている。
ホルダ105としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法について図面を用いて説明する。
切削加工物は、被削材201を切削加工することによって作製される。本実施形態における切削加工物の製造方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)被削材201を回転させる工程と、
(2)上記実施形態に代表される切削工具101における切刃11を回転している被削材201に接触させる工程と、
(3)切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
より具体的には、まず、図8(a)に示すように、被削材201を軸O2の周りで回転させるとともに、被削材201に切削工具101を相対的に近付ける。次に、図8(b)に示すように、切削工具101における切刃11を被削材201に接触させて、被削材201を切削する。そして、図8(c)に示すように、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける。
本実施形態においては、軸O2を固定するとともに被削材201を回転させた状態で切削工具101をX1方向に移動させることによって被削材201に近づけている。また、図8(b)においては、回転している被削材201に切削インサート1における切刃11を接触させることによって被削材201を切削している。また、図8(c)においては、被削材201を回転させた状態で切削工具101をX2方向に移動させることによって遠ざけている。
なお、本実施形態の製造方法における切削加工では、それぞれの工程において、切削工具101を動かすことによって、切削工具101を被削材201に接触させる、あるいは、切削工具101を被削材201から離しているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近づけてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、被削材201を回転させた状態を維持して、被削材201の異なる箇所に切削インサート1における切刃11を接触させる工程を繰り返せばよい。
なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、または非鉄金属などが挙げられる。
1・・・切削インサート(インサート)
3・・・上面
5・・・下面
7・・・側面
9・・・貫通孔
11・・・切刃
13・・・すくい面
15・・・コーナ切刃
17・・・ワイパー切刃
19・・・第1のホーニング面
21・・・第2のホーニング面
101・・・切削工具
103・・・インサートポケット
105・・・ホルダ
107・・・ネジ
201・・・被削材

Claims (6)

  1. 多角形状の上面と、下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面と、前記上面と前記側面とが交差する稜線に設けられた切刃とを備えた切削インサートであって、
    前記切刃は、上面の角部に対応する位置に形成されたコーナ切刃と、該コーナ切刃に隣接するワイパー切刃とを有し、
    記上面に直交するとともに前記コーナ切刃を通る断面において、前記上面と前記側面とが交わる領域には凸曲線形状であって前記側面に滑らかに接続するように第1のホーニング面が形成されており、
    前記上面に直交するとともに前記ワイパー切刃を通る断面において、少なくとも前記側面における前記ワイパー切刃に連続する上端を含む部分が直線形状であって、前記上面と前記側面とが交わる領域には凸曲線形状であって前記側面と交差するように第2のホーニング面が形成されていることを特徴とする切削インサート。
  2. 上面視した場合において、ホーニング幅が一定であることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記第1のホーニング面は、前記上面に直交するとともに前記コーナ切刃を通る断面において、円弧形状であることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  4. 前記ワイパー切刃は、前記上面に直交するとともに前記ワイパー切刃を通る断面において、前記第2のホーニング面における前記側面に接続する端部の接線と前記側面とが直角に交差していることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  5. 先端側にインサートポケットを有するホルダと、
    前記切刃が前記ホルダの先端から突出するように前記インサートポケットに装着された、請求項1〜4のいずれか1つに記載の切削インサートとを具備した切削工具。
  6. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材に請求項5に記載の切削工具の前記切刃を接触させる工程と、
    前記切削工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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