JP2015188949A - 切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホルダに安定して保持されることが可能な切削インサートが求められていた。【解決手段】一態様の切削インサートは、軸線方向の後端側から先端側に向かって延びる本体部および本体部の先端側に位置する切削部を備え、切削部は、上面および前側面が交差する稜線に設けられた切刃を有し、本体部は、軸線方向に沿った方向に延び、先端側および上方に開口する溝部と、溝部を間に挟むように軸線方向に沿った方向に延びる一対の上端面とを有し、上端面が切刃よりも上方に位置するとともに、溝部の溝底が切刃よりも下方に位置している。【選択図】図1

Description

本発明は、切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法に関する。
従来、被削材の旋削加工に用いられる切削インサートとして、特許文献1に記載の切削インサートが知られている。特許文献1に記載の切削インサートは、インサート本体の上面と切削部の上面との間に上方に突出する突起部を有している。このような突起部を切削インサートが有していることによって切削インサートをホルダにクランプ保持して切削加工を行なう際に、ホルダの上顎部の先端に被削材の切屑が接触する可能性を小さくしている。
特開2007−210051号公報
切削インサートが上記の突起部を有していることによって、ホルダの上顎部の先端に被削材の切屑が接触する可能性が小さくなる。しかしながら、突起部が設けられていることによって、切削インサートをホルダにクランプ保持する際に、切刃からホルダの上顎部までの距離が長くなる。このように、上顎部によるクランプ位置が切刃から遠ざかってしまうと、クランプ保持する際のクランプ力が低下する可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ホルダに安定して保持されることが可能な切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に基づく切削インサートは、軸線方向の後端側から先端側に向かって延びる本体部、および該本体部の先端側に位置する切削部を備えている。前記切削部は、上面と、下面と、前記上面および前記下面の間であって先端側に位置する前側面と、前記上面および前記前側面が交差する稜線に設けられた切刃とを有している。前記本体部は、前記軸線方向に沿った方向に延び、先端側および上方に開口する溝部と、該溝部を間に挟むように前記軸線方向に沿った方向に延びる一対の上端面とを有している。そして、該上端面が前記切刃よりも上方に位置するとともに、前記溝部の溝底が前記切刃よりも下方に位置している。
上記態様の切削インサートにおいては、ホルダの上顎部に当接する溝部の溝底が切刃よりも下方に位置している。ホルダの上顎部の先端が溝部の溝底に当接することから、突起部を設けなくても、切削インサートをホルダにクランプ保持する際において、上顎部の先端に被削材の切屑が接触する可能性を小さくできる。また、突起部が設けられていないため、上顎部によるクランプ位置を切刃に近付けることができる。したがって、ホルダに安定して保持することが可能となる。
本発明の一実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートの上面図である。 図1に示す切削インサートの先端側からの側面図である。 図1に示す切削インサートの横側面の側からの側面図である。 図2に示す切削インサートにおけるA1断面の断面図である。 図2に示す切削インサートにおけるA2断面の断面図である。 本発明の一実施形態の切削工具を示す斜視図である。 図7に示す切削工具の先端部分を拡大した斜視図である。 図8に示す切削工具の横側面の側からの側面図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す斜視図である。
<切削インサート>
以下、一実施形態の切削インサート1(以下、単にインサート1ともいう)について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明の切削インサートは、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
本実施形態のインサート1は、図1〜6に示すように、1つの本体部3および2つの切削部5を有している。本体部3は、中心軸Oに沿って、後端側から先端側に向かって延びる棒形状である。以下、中心軸Oに沿った方向を軸線方向という。本体部3は、上側に位置してホルダの上顎部に当接する上側面7と、下側に位置してホルダの下顎部に当接する下側面9とを有している。
上側面7は、第1の溝部11および第1の溝部11を間に挟む位置する一対の上端面13を有している。第1の溝部11は、軸線方向に沿った方向に延びており、先端側、後端側および上方にそれぞれ開口している。一対の上端面13も第1の溝部11と同様に軸線方向に沿った方向に延びている。 なお、一対の上端面13は必ずしも本体部3の先端か
ら後端までの全体に渡って形成されている必要はない。下側面9は、第2の溝部15および第2の溝部15を間に挟む位置する一対の下端面17を有している。第2の溝部15は、軸線方向に沿った方向に延びており、先端側、後端側および下方にそれぞれ開口している。一対の下端面17も第2の溝部15と同様に軸線方向に沿った方向に延びている。
このような第1の溝部11および第2の溝部15を有していることによって、インサート1をホルダに安定して固定することができる。具体的には、第1の溝部11がホルダの上顎部に当接するとともに第2の溝部15がホルダの下顎部に当接することによって、ホルダの上顎部および下顎部によってインサート1が挟持される。
本体部3の大きさとしては特に限定されるものではないが、例えば、軸線方向に沿った長さは5〜80mm程度に設定できる。また、上面視した場合において軸線方向に直交する方向の幅は、例えば2〜20mm程度に設定できる。また、側面視した場合において軸線方向に直交する方向の幅は、例えば2〜15mm程度に設定できる。
切削部5としては、少なくとも本体部3の先端側に1つ位置していればよいが、本実施
形態における切削部5は本体部3の先端側および後端側に1つずつ位置している。本体部3および切削部5は、別々に形成されていてもよいが、一体的に形成されていてもよい。本実施形態のインサート1においては、本体部3および切削部5は一体的に形成されている。
インサート1を構成する部材の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、あるいはWC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coがある。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であり、具体的には、炭化チタン(TiC)、または窒化チタン(TiN)などのチタン化合物を主成分とした焼結複合材料が挙げられる。
インサート1を構成する上記の部材の表面は、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)またはアルミナ(Al)などが挙げられる。
本実施形態のインサート1を用いて切削加工を行なう際には、2つの切削部5のいずれか一方が用いられる。本体部3の後端側に位置する切削部5を用いる場合には、本体部3の先端側と後端側とを反転させてインサート1をホルダに取り付ければ良い。本体部3の先端側に位置する切削部5と本体部3の後端側に位置する切削部5とは同じ形状である。そのため、以下では、切削部5として本体部3の先端側に位置するものについて説明する。
切削部5は、上面19、下面21、前側面23、横側面25、コーナ側面27、前切刃29、横切刃31およびコーナ切刃33を具備している。上面19および下面21は、それぞれ後端側から先端側に向かって延びている。上面視した場合における上面19の形状は概ね長方形である。上面19の外周のうち後端側に位置する短辺において切削部5は本体部3に連続している。下面視した場合における下面21の形状は、上面19と同様に概ね長方形である。
切削部5の下面21には、後端から先端に向かって軸線方向に沿った方向に延びる溝が形成されている。この溝は、その後端において本体部3の第2の溝部15に連続している。そのため、本体部3の第2の溝部15および切削部5の下面21の溝がホルダの下顎部に当接することになる。
前側面23は、上面19および下面21の間に位置する側面のうち先端側に位置する部分である。前側面23は先端側から側面視した場合において略四角形の形状となっている。側面における前側面23と隣り合う部分には一対の横側面25が位置している。一対の横側面25は、それぞれ後端側から先端側に向かって延びている。前側面23と横側面25とは互いに略直交しており、前側面23と横側面25との間にはコーナ側面27が位置している。前側面23および横側面25は略平坦な面であるが、コーナ側面27は、前側面23および横側面25を滑らかに接続するため、曲面形状となっている。
本実施形態のインサート1においては、中心軸Oは、2つの切削部5のそれぞれの前側面23の中心を通るように位置している。前側面23は先端側から側面視した場合において略四角形であり、前側面23の対角線の交点を前側面23の中心としている。
前側面23、横側面25およびコーナ側面27は、それぞれ被削材を切削加工する際に
おいて逃げ面として機能する。そのため、側面視した場合に、前側面23、横側面25およびコーナ側面27は、それぞれ上面19の側から下面21の側に向かうにつれて切削部5の内側に向かうように形成されている。また、側面が上記のように構成されていることから、下面21は上面19と比較して一回り小さい大きさとなっている。
切削部5の大きさとしては特に限定されるものではないが、例えば、軸線方向に沿った長さは3〜8mm程度に設定できる。
上面19と前側面23とが交差する稜線には、前切刃29が設けられている。上面19と横側面25とが交差する稜線には、横切刃31が設けられている。また、上面19とコーナ側面27とが交差する稜線には、コーナ切刃33が設けられている。本実施形態のインサート1を用いて切削加工を行なう際には、主として前切刃29が用いられる。
なお、このとき前側面23、横側面25およびコーナ側面27と上面19とが交差する稜線は、2つの面が交わることによる厳密な線形状ではない。これらの側面と上面19とが交差する稜線が鋭角に尖っていると、切刃の耐久性が低下する。そのため、上面19と上記の側面とが交差する部分には、いわゆるホーニング加工が施されており、この部分がわずかに曲面形状となっている。
本実施形態における前切刃29は、側面視した場合において下面21の下端を通り中心軸Oに平行な仮想平面を基準として、この仮想平面に対して平行かつ中心軸Oに直交する方向に向かって延びている。そのため、前切刃29は、下面21に対して平行な仮想平面上に位置している。コーナ切刃33は、前切刃29と同じ高さに位置している。そのため、コーナ切刃33も上記の仮想平面上に位置している。一対の横切刃31は、上面視において、前切刃29から離れるにしたがって互いの間隔が狭くなるように設けられている。
本実施形態のインサート1においては、本体部3の上端面13が前切刃29よりも上方に位置するとともに、第1の溝部11の溝底11aが前切刃29よりも下方に位置している。前切刃29が被削材を切削することによって生じる切屑は、前切刃29から後端側に向かって進行するとともに上方に向かって湾曲する。第1の溝部11の溝底11aが前切刃29よりも下方に位置していることから、切削インサート1をホルダにクランプ保持して切削加工を行なう際に、第1の溝部11の溝底11aに当接するホルダの上顎における先端部分に切屑が接触する可能性を小さくできる。
また、本体部3の上端面13が前切刃29よりも上方に位置していることから、第1の溝部11の溝深さを確保することができる。これにより、第1の溝部11の溝底11aを前切刃29よりも過度に低くすることなく、第1の溝部11の内面の面積を確保することができる。したがって、ホルダに安定して保持することが可能となる。第1の溝部11の深さとしては特に限定されるものではないが、例えば、側面視において軸線方向に直交する方向で示される深さは0.1〜3mm程度に設定できる。
本実施形態における切削部5の上面19は、すくい面35、立ち上がり面37、凹部39および隆起部41を有している。すくい面35は、前切刃29において切削された切屑をすくい取るような役割をしている。そのため、被削材の切屑はすくい面35の表面を流れる。そのため、すくい面35は、前切刃29に沿って設けられており、前切刃29から離れるにしたがって下方に向かって傾斜している。
立ち上がり面37は、すくい面35の上を流れてきた切屑を湾曲させる役割をしている。そのため、立ち上がり面37は、すくい面35よりも後端側に位置しており、すくい面35から離れるにしたがって上方に向かって傾斜している。また、凹部39は、上面19
の後端から先端側に向かって延びている。このとき、凹部39は、その後端において本体部3の第1の溝部11に連続している。
本体部3の上側面7に形成される第1の溝部11の溝底11aが前切刃29よりも上方に位置している場合には、ホルダの上顎部が切屑に接触することを防止するために、上顎部の先端部分を第1の溝部11における先端側の開口部よりも後端側に位置させなければならない。しかしながら、本実施形態のインサート1においては、第1の溝部11の溝底11aが前切刃29よりも下方に位置しており、さらに、切削部5の上面19が、上記する凹部39を有している。
このような凹部39を有している場合には、この凹部39内に上顎部の先端部分を位置させることができる。すなわち、第1の溝部11の開口部のみならず本体部3自体の先端よりも上顎部の先端部分を前切刃29に近い領域に位置させることができる。そのため、より安定してインサート1をホルダでクランプ保持することが可能になる。
さらに、凹部39は、上面視において、すくい面35には位置しておらず立ち上がり面37内に位置している。すくい面35は前切刃29から離れるにしたがって下方に向かって傾斜している。そのため、すくい面35の上を流れる切屑は、後端側かつ下方に向かって進行する。このとき、凹部39がすくい面35の上にまで形成されていると、切屑が凹部39内に入ってくる可能性がある。そのため、切屑が上顎部の先端部分に接触する可能性が高くなる。
一方、立ち上がり面37は前切刃29から離れるにしたがって上方に向かって傾斜している。そのため、立ち上がり面37の上を流れる切屑は、後端側かつ上方に向かって進行する。そのため、立ち上がり面37の内に位置して立ち上がり面37よりも低位な凹部39には、切屑が入り込みにくい。したがって、凹部39内に上顎部の先端部分が位置する場合であっても、上顎部の先端部分に切屑が接触する可能性を小さくできる。
上述の通り、前切刃29で生じた切屑は、すくい面35および立ち上がり面37の上を進行する。そのため、第1の溝部11の溝底11aは、すくい面35の下端よりも下方に位置していることが好ましい。具体的には、切屑は、すくい面35の上を流れる際に下方に向かって進行し、立ち上がり面37の上を流れる際に上方に向かって進行する。このとき、第1の溝部11の溝底11aが、すくい面35の下端よりも下方に位置していることによって、上顎部の先端部分をより確実に切屑よりも下方に位置させることができる。そのため、切屑が上顎部の先端部分に接触する可能性をさらに小さくできる。
特に、上顎部の先端部分は、上下方向の厚みが薄いため強度が低下しやすい。しかしながら、この強度が小さい上顎部の先端部分に切屑が接触する可能性が小さいため、安定してインサート1を保持することが可能となる。
凹部39の形状としては、上記する上顎部の先端部分 に対応する形状であることが好
ましい。これにより、上顎部の先端部分を凹部39に面接触させることができるので、上顎部によるインサート1のクランプ力を高めることができる。
切削部5の上面19には、一対の隆起部41が設けられている。一対の隆起部41は、上面視において軸線方向に沿った方向に延びており、すくい面35から立ち上がり面37にかけて設けられている。このような、一対の隆起部41は、切屑の流れをコントロールするために用いられる。立ち上がり面37にある凹部39は、一対の隆起部41によって挟まれるように位置している。
なお、本実施形態における上面19は、すくい面35、立ち上がり面37および凹部39を有する構成であるが、このような形態に限られない。例えば、前切刃29の強度を向上させるため、前切刃29とすくい面35との間にランド面(不図示)をさらに設けてもよい。
<切削工具>
次に、本発明の一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削工具101は、図8〜10に示すように、先端側にインサートポケット103を有するホルダ105と、少なくとも前切刃がホルダ105の先端から突出するようにインサートポケット103に装着された上記の切削インサート1とを備えている。
本実施形態におけるホルダ105は、細長く伸びた板形状である。細長く伸びている方向はインサート1における軸線方向と一致している。ホルダ105の先端側には、インサートポケット103が1つ設けられている。インサートポケット103は、インサート1が装着される部分であり、ホルダ105の先端面に対して開口している。
ホルダ105は、その先端部分に、インサート1における本体部の上側面を拘束する上顎部107とインサート1における本体部の下側面および切削部の下面を拘束する下顎部109とを有している。上顎部107と下顎部109とが対向する領域によってインサートポケット103が形成されている。インサートポケット103、すなわち上顎部107と下顎部109との間にインサート1の本体部が挿入固定される。このとき、本体部の上側面がホルダ105の上顎部107に当接する。また、本体部の下側面および切削部の下面がホルダ105の下顎部109に当接する。
また、本実施形態においては、インサートの本体部における上端面が前切刃よりも上方に位置しており、インサートの本体部における先端側の端面111よりも上顎部107が後端側に位置している。そのため、立ち上がり面を進行してきた切屑がホルダ105の上顎部107よりも先に端面111に接触し易い。そのため、切屑が上顎部107に接触する可能性を小さくできる。
本体部の上側面が第1の溝部を有していることから、上顎部107における下顎部109に対向する領域には、第1の溝部に当接する第1の突起が設けられている。また、本体部の下側面および切削部の下面が第2の溝部を有していることから、下顎部109における上顎部107に対向する領域には、第2の溝部に当接する第2の突起が設けられている。
本実施形態においては、ホルダ105は、上顎部107に形成された第1のネジ穴(不図示)と、下顎部109におけるネジ穴の下方に形成された第2のネジ穴(不図示)とを有しており、これらのネジ穴に挿入される固定ネジ115によって、インサート1がホルダ105に固定されている。すなわち、上顎部107に形成された第1のネジ穴に固定ネジ115を挿入し、この固定ネジ115の先端を下顎部109に形成された第2のネジ穴に挿入して、ネジと第1のネジ穴および第2のネジ穴とを螺合させている。
ホルダ105としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法について図面を用いて説明する。
切削加工物は、被削材201を切削加工することによって作製される。本実施形態においては、切削加工として内径加工を例示する。本実施形態における切削加工物の製造方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)被削材201を回転させる工程と、
(2)回転している被削材201に上記実施形態に代表される切削工具101の少なくとも前切刃を接触させる工程と、
(3)切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
より具体的には、まず、図11に示すように、被削材201を軸Dの周りでD1方向に回転させる。また、切削工具101をD2方向に動かすことによって、被削材201に切削工具101を相対的に近付ける。次に、図12に示すように、切削工具101における前切刃を被削材201に接触させて、被削材201を切削する。そして、図13に示すように、切削工具101をD3方向に動かすことによって、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける。
本実施形態においては、軸Dを固定するとともに被削材201を回転させた状態で切削工具101を近付けている。また、図12においては、回転している被削材201に切削インサート1の前切刃を接触させることによって被削材201を切削している。また、図13においては、被削材201を回転させた状態で切削工具101を遠ざけている。
なお、本実施形態の製造方法における切削加工では、それぞれの工程において、切削工具101を動かすことによって、切削工具101を被削材201に接触させる、あるいは切削工具101を被削材201から離しているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近付けてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、切削工具101を回転させた状態を保持して、被削材201の異なる箇所に切削インサート1の切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。
なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、または非鉄金属などが挙げられる。
1・・・切削インサート(インサート)
3・・・本体部
5・・・切削部
7・・・上側面
9・・・下側面
11・・・第1の溝部
11a・・・溝底
13・・・上端面
15・・・第2の溝部
17・・・下端面
19・・・上面
21・・・下面
23・・・前側面
25・・・横側面
27・・・コーナ側面
29・・・前切刃
31・・・横切刃
33・・・コーナ切刃
35・・・すくい面
37・・・立ち上がり面
39・・・凹部
41・・・隆起部
101・・・切削工具
103・・・インサートポケット
105・・・ホルダ
107・・・上顎部
109・・・下顎部
111・・・端面
115・・・固定ネジ
201・・・被削材

Claims (7)

  1. 軸線方向の後端側から先端側に向かって延びる本体部、および該本体部の先端側に位置する切削部を備え、
    前記切削部は、上面と、下面と、前記上面および前記下面の間であって先端側に位置する前側面と、前記上面および前記前側面が交差する稜線に設けられた切刃とを有し、
    前記本体部は、前記軸線方向に沿った方向に延び、先端側および上方に開口する溝部と、該溝部を間に挟むように前記軸線方向に沿った方向に延びる一対の上端面とを有し、
    該上端面が前記切刃よりも上方に位置するとともに、前記溝部の溝底が前記切刃よりも下方に位置している切削インサート。
  2. 前記切削部の前記上面は、前記本体部の前記溝部に連続し、後端から先端側に向かって延びる凹部を有していることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記上面は、前記切刃に沿って設けられ、前記切刃から離れるにしたがって下方に向かって傾斜するすくい面と、該すくい面よりも後端側に位置して、前記すくい面から離れるにしたがって上方に向かって傾斜する立ち上がり面とを有し、
    上面視において、前記凹部は、前記立ち上がり面内に位置していることを特徴とする請求項2に記載の切削インサート。
  4. 前記溝部の前記溝底は、前記すくい面の下端よりも下方に位置していることを特徴とする請求項3に記載の切削インサート。
  5. 上面視において、前記凹部は、先端側に向かうにしたがって前記軸線方向に直交する方向の幅が小さくなっていることを特徴とする請求項2に記載の切削インサート。
  6. 先端側にインサートポケットを有するホルダと、
    前記切刃が前記ホルダの先端側に突出するように前記インサートポケットに装着された、請求項1〜5のいずれか1つに記載の切削インサートとを具備した切削工具。
  7. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材に請求項6に記載の切削工具の前記前切刃を接触させる工程と、前記切削工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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US20110255926A1 (en) * 2010-04-14 2011-10-20 Iscar, Ltd. Cutting Tool and Cutting Insert Therefor
WO2013089064A1 (ja) * 2011-12-15 2013-06-20 株式会社タンガロイ 切削インサートのクランプ機構、切削工具、切削インサートおよびクランプ部材

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