JP2017113751A - 結晶子径を制御された微粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
結晶子径 D=K・λ/(β・cosθ) ・・・Scherrerの式
ここで、KはScherrer定数であり、K=0.9とする。λは使用したX線管球の波長、βは半値幅、θは回折角を用いて算出する。
上記少なくとも2つの処理用面間に導入される原料流体と析出流体との少なくともいずれか一方に関する特定の条件を変化させることにおいて、具体的には、(A)上記原料流体に含まれる被析出物質及び/又は上記析出流体に含まれる上記被析出物質を析出させるための物質の種類の制御と、(B)上記原料流体に含まれる被析出物質及び/又は上記析出流体に含まれる上記被析出物質を析出させるための物質の濃度の制御と、(C)上記原料流体及び/又は上記析出流体のpHの制御と、(D)上記原料流体及び/又は上記析出流体の導入温度の制御と、(E)上記原料流体及び/又は上記析出流体の導入速度の制御とがあり、それぞれの制御方法については、下記の(1)〜(15)を挙げることができる。そして、(1)〜(15)のうちの少なくとも2種を選択し、夫々組合せて実施することができる。
(A)原料流体に含まれる被析出物質及び/又は析出流体に含まれる被析出物質を析出させるための物質の種類の制御
(1)少なくとも1種の原料流体について、被析出物質の種類を変化させる。
(2)少なくとも1種の析出流体について、被析出物質を析出させるための物質の種類を変化させる。
(3)少なくとも1種の原料流体中の被析出物質と、少なくとも1種の析出流体中の被析出物質を析出させるための物質の双方について、種類を変化させる。
(B)原料流体に含まれる被析出物質及び/又は析出流体に含まれる被析出物質を析出させるための物質の濃度の制御
(4)少なくとも1種の原料流体について、被析出物質の濃度を変化させる。
(5)少なくとも1種の析出流体について、被析出物質を析出させるための物質の濃度を変化させる。
(6)少なくとも1種の原料流体中の被析出物質と、少なくとも1種の析出流体中の被析出物質を析出させるための物質の双方について、濃度を変化させる。
(C)原料流体及び/又は析出流体のpHの制御
(7)少なくとも1種の原料流体について、pHを変化させる。
(8)少なくとも1種の析出流体について、pHを変化させる。
(9)少なくとも1種の原料流体と、少なくとも1種の析出流体の双方について、pHを変化させる。
(D)原料流体及び/又は析出流体の導入温度の制御
(10)少なくとも1種の原料流体について、導入温度を変化させる。
(11)少なくとも1種の析出流体について、導入温度を変化させる。
(12)少なくとも1種の原料流体と、少なくとも1種の析出流体の双方について、導入温度を変化させる。
(E)原料流体及び/又は析出流体の導入速度の制御
(13)少なくとも1種の原料流体について、導入速度を変化させる。
(14)少なくとも1種の析出流体について、導入速度を変化させる。
(15)少なくとも1種の原料流体と、少なくとも1種の析出流体の双方について、導入速度を変化させる。
また、本発明は、上記被析出物質の粒子径を変化させず、上記被析出物質の結晶子径のみを変化させるものとして実施することができる。
また、本発明は、上記被析出物質の粒子径と、上記被析出物質の結晶子径とを、ともに変化させるものとして実施することができる。
また、本発明は、少なくとも2種類の被処理流動体を用いるものであり、そのうちで少なくとも1種類の被処理流動体は、被析出物質を少なくとも1種類含む原料流体であり、上記以外の被処理流動体で少なくとも1種類の被処理流動体は、上記被析出物質を析出させるための物質を少なくとも1種類含む析出流体であり、上記の被処理流動体を、対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面の間に出来る薄膜流体中で混合し、結晶子径を制御された被析出物質を析出させる微粒子の製造方法において、上記少なくとも2つの処理用面間に導入される上記原料流体と上記析出流体との少なくとも何れか一方に関する特定の条件を変化させることによって、被析出物質の結晶子径を制御するものであり、上記特定の条件が、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpHと、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入温度と、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入速度とからなる群から選択された少なくとも1種であるものとして実施することができる。
本発明における被析出物質は特に限定されないが、有機物や無機物、有機無機の複合物などが挙げられ、例えば、金属元素や非金属元素の単体、またそれらの化合物などが挙げられる。化合物としては、塩、酸化物、水酸化物、水酸化酸化物、窒化物、炭化物、錯体、有機化合物や、それらの水和物や有機溶媒和物などが挙げられる。これらは単一の被析出物質であっても良く、複数以上が混合された混合物であっても良い。
なお、上記の被析出物質は、出発原料として用いられる被析出物質と、後述する析出流体との混合によって析出される被析出物質の状態は同じであっても異なっていてもよい。例えば、出発原料として用いられる被析出物質が金属化合物であって、後述する析出流体との混合によって析出される被析出物質が上記金属化合物を構成する金属単体であってもよく、出発原料として用いられる被析出物質が複数種の金属化合物の混合物であって、後述する析出流体との混合によって析出される被析出物質が、出発原料として用いられる被析出物質である複数種の金属化合物と析出流体に含まれる被析出物質を析出させるための物質とが反応した反応物質であってもよい。さらに、出発原料として用いられる被析出物質が金属単体であって、後述する析出流体との混合によって析出される被析出物質も同じ金属単体であってもよい。
本発明における原料流体や析出流体に用いる溶媒としては特に限定されないが、イオン交換水やRO水、純水や超純水などの水や、メタノールやエタノールのようなアルコール系有機溶媒や、エチレングリコールやプロピレングリコール、トリメチレングリコールやテトラエチレングリコール、またはポリエチレングリコールやグリセリンなどのポリオール(多価アルコール)系有機溶媒、アセトンやメチルエチルケトンのようなケトン系有機溶媒、酢酸エチルや酢酸ブチルのようなエステル系有機溶媒、ジメチルエーテルやジブチルエーテルなどのエーテル系有機溶媒、ベンゼンやトルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶媒、ヘキサンや、ペンタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶媒などが挙げられる。また上記アルコール系有機溶媒やポリオール系有機溶媒を溶媒として用いた場合には、溶媒そのものが還元剤としても働く利点がある。上記溶媒はそれぞれ単独で使用しても良く、複数以上を混合して使用しても良い。特に、析出流体に関しては、上述の通り、上記溶媒を単独で析出流体として用いることも可能である。言い換えると、上記溶媒は単独であっても被析出物質を析出させるための物質となりうる。
本発明においては、少なくとも1種類の被析出物質を含む原料流体と、被析出物質を析出させるための、少なくとも1種類の物質を含む析出流体との混合を、接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面の間にできる、薄膜流体中で均一に攪拌・混合する方法を用いて行うことが好ましく、例えば、本願出願人による、特許文献5に示される装置と同様の原理の装置を用いて混合する事によって微粒子を析出させることが好ましい。このような原理の装置を用いる事によって、均一且つ均質に結晶子径が制御された微粒子を作製する事が可能である。
この鏡面研磨の面粗度は、特に限定されないが、好ましくはRa0.01〜1.0μm、より好ましくはRa0.03〜0.3μmとする。
このように、3次元的に変位可能に保持するフローティング機構によって、第2処理用部20を保持することが望ましい。
P=P1×(K−k)+Ps
なお、図示は省略するが、近接用調整面24を離反用調整面23よりも広い面積を持ったものとして実施することも可能である。
この凹部13の先端と第1処理用面1の外周面との間には、凹部13のない平坦面16が設けられている。
さらに、第1、第2流体等の被処理流動体の温度を制御したり、第1流体と第2流体等との温度差(即ち、供給する各被処理流動体の温度差)を制御することもできる。供給する各被処理流動体の温度や温度差を制御するために、各被処理流動体の温度(処理装置、より詳しくは、処理用面1,2間に導入される直前の温度)を測定し、処理用面1,2間に導入される各被処理流動体の加熱又は冷却を行う機構を付加して実施することも可能である。
本発明においては、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の被処理流動体の導入速度を変化させる事によって、得られる被析出物質の微粒子の結晶子径を制御する事が可能である。原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の被処理流動体の導入速度を変化させることによって、原料である被析出物質に対する被析出物質を析出させるための物質の混合比を容易に制御できる利点があり、結果として作製される微粒子の結晶子径を容易に制御できるため、これまでのように複雑な処方検討を必要とせず、目的に応じた結晶子径の微粒子を作りわけることが可能である。
また、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入速度と、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入速度以外の、処理用面1,2間に導入される原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方に関する特定の条件を構成する群から選択された少なくとも1種とを、組み合わせて実施することができる。
また、本発明においては、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpHを変化させることによって、被析出物質の微粒子の結晶子径を容易に制御する事が可能である。具体的には、特に限定されないが、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方に、後述するpH調整物質を含む事によってpHを変化させても良いし、原料流体に含まれる、原料である被析出物質の溶媒への溶解濃度の変更や、析出流体に含まれる被析出物質を析出させるための物質の濃度の変更によって、pHを変化させても良い。さらに、複数種の被析出物質を溶媒に溶解するような方法や、析出流体に複数種の被析出物質を析出させるための物質を含むなどの方法によって、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpHを変化させても実施できる。これらのpH調製によって、微粒子の結晶子径を容易に制御でき、目的に応じた結晶子径の微粒子を作りわけることが可能である。
また、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpHと、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpH以外の、処理用面1,2間に導入される原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方に関する特定の条件を構成する群から選択された少なくとも1種とを、組み合わせて実施することができる。
pHを調製するためのpH調整物質としては、特に限定されないが、塩酸や硫酸、硝酸や王水、トリクロロ酢酸やトリフルオロ酢酸、リン酸やクエン酸、アスコルビン酸などの無機または有機の酸のような酸性物質や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの水酸化アルカリや、トリエチルアミンやジメチルアミノエタノールなどのアミン類などの塩基性物質、また上記酸性物質や塩基性物質の塩などが挙げられる。上記pH調整物質は、それぞれ単独で使用しても良く、複数以上を混合して使用しても良い。原料流体及び/または析出流体への上記pH調整物質の混合量や原料流体及び/または析出流体の濃度を変化させることによって、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpHを変化させることが可能である。
上記pH調整物質は、原料流体もしくは析出流体、またはその両方に含まれていてもよい。また、上記pH調整物質は、原料流体とも析出流体とも異なる第3の流体に含まれていてもよい。
本発明における原料流体及び/または析出流体のpHは特に限定されない。目的や対象となる原料である被析出物質、結晶子径などによって、適宜変更する事が可能である。
また、本発明においては、目的や必要に応じて各種分散剤や界面活性剤を用いる事ができる。特に限定されないが、界面活性剤及び分散剤としては一般的に用いられる様々な市販品や、製品または新規に合成したものなどを使用できる。一例として、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤や、各種ポリマーなどの分散剤などを挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の界面活性剤及び分散剤は、原料流体もしくは析出流体、またはその両方に含まれていてもよい。また、上記の界面活性剤及び分散剤は、原料流体とも析出流体とも異なる第3の流体に含まれていてもよい。
本発明においては、原料流体と析出流体とを混合する際の温度は特に限定されない。出発原料である被析出物質の種類や被析出物質を析出させるための物質の種類、析出対象となる被析出物質の物質種または上記pHなどによって適切な温度で実施することが可能である。
また、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入温度と、処理用面1,2間に導入される、原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入温度以外の、処理用面1,2間に導入される原料流体と析出流体とのうちの少なくともいずれか一方に関する特定の条件を構成する群から選択された少なくとも1種とを、組み合わせて実施することができる。
pH測定には、HORIBA製の型番D-51のpHメーターを用いた。各被処理流動体を流体処理装置に導入する前に、その被処理流動体のpHを室温にて測定した。
電子顕微鏡(TEM)観察には、電子顕微鏡(TEM):日本電子製のJEM-2100を使用し、一次粒子径並びに結晶子径を観察した。測定及び観察条件としては、加速電圧を200kVとし、40万〜80万の倍率で3箇所の平均値を用いた。以下、TEM観察にて確認された一次粒子径を、粒子径とする。
図1に示される装置を用いてイットリア安定化ジルコニア微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で、硝酸酸化ジルコニウム二水和物を11.8wt%となるように、硝酸イットリウムを0.18wt%となるように純水に溶解させたpH=0.12の金属塩の混合液(原料流体)と、水酸化ナトリウムを1wt%となるように純水に溶解させたpH=13.03の塩基性水溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中でイットリア安定化ジルコニアの前駆体微粒子を析出させた。
図1に示される装置を用いてイットリア安定化ジルコニア微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で、硝酸酸化ジルコニウム二水和物を11.8wt%となるように、硝酸イットリウムを0.18wt%となるように純水に溶解させたpH=0.12の金属塩の混合液(原料流体)と、28.0%アンモニアを含むアンモニア水を1wt%アンモニアとなるように純水に溶解させたpH=11.33の塩基性水溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中でイットリア安定化ジルコニアの前駆体微粒子を析出させた。
図1に示される装置を用いてイットリア安定化ジルコニア微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で、硝酸酸化ジルコニウム二水和物を11.8wt%となるように、硝酸イットリウムを0.18wt%となるように純水に溶解させたpH=0.12の金属塩の混合液(原料流体)と、炭酸水素カリウムを1wt%となるように純水に溶解させたpH=8.46の塩基性水溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中でイットリア安定化ジルコニアの前駆体微粒子を析出させた。
具体的には、実施例1と実施例2においては、第1流体に含まれる塩基性物質の物質種を変更し、さらにpHを高くすることによって、結晶子径が大きいイットリア安定化ジルコニア微粒子が得られた。また、実施例1と実施例2においては、第1流体に含まれる塩基性物質の物質種を変更し、さらにpHを高くすることによって、粒子径が大きいイットリア安定化ジルコニア微粒子が得られた。以上のことから、実施例1と実施例2においては、第1流体に含まれる塩基性物質の物質種を変更し、さらにpHを高くすることによって、イットリア安定化ジルコニア微粒子の粒子径と結晶子径とを、ともに変化させることができることが確認できた。
また、実施例3においては、実施例1,2とは異なり、粒子径と結晶子径の大きさが異なるイットリア安定化ジルコニア微粒子が得られた。
図1に示される装置を用いて銅微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で、塩化銅(無水)を2wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=2.35の金属塩溶液(原料流体)と、還元剤としてヒドラジン一水和物を2wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=10.55の還元剤溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中で銅微粒子を析出させた。
図1に示される装置を用いて銅微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で、塩化銅(無水)を6wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=2.11の金属塩溶液(原料流体)と、還元剤としてヒドラジン一水和物を1wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=10.34の還元剤溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中で銅微粒子を析出させた。
図1に示される装置を用いて銅微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で、硝酸銅三水和物を10wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=2.08の金属塩溶液(原料流体)と、還元剤としてヒドラジン一水和物を2wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=10.55の還元剤溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中で銅微粒子を析出させた。
図1に示される装置を用いて銅微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で、塩化銅(無水)を6wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=2.11の金属塩溶液(原料流体)と、還元剤としてヒドラジン一水和物を1wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=10.34の還元剤溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中で銅微粒子を析出させた。
図1に示される装置を用いて銅微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で塩化銅(無水)を6wt%となるように、ベンゾトリアゾールを0.015wt%となるようにそれぞれエチレングリコールに溶解させたpH=1.49の金属塩溶液(原料流体)と、還元剤としてヒドラジン一水和物を1wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=10.34の還元剤溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中で銅微粒子を析出させた。
図1に示される装置を用いて銅微粒子を以下の手順にて作製した。処理用面1,2間に形成される薄膜流体中で塩化銅(無水)を6wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=2.11の金属塩溶液(原料流体)と、還元剤としてヒドラジン一水和物を1wt%となるようにエチレングリコールに溶解させたpH=10.34の還元剤溶液(析出流体)とを混合し、薄膜流体中で銅微粒子を析出させた。
また、実施例5と実施例7においては、第1流体の導入温度を変化させることによって、実施例5と実施例8においては、第2流体のpHを変化させることによって、実施例5と実施例9においては、第1流体の導入速度を変化させることによって、銅微粒子の結晶子径の大きさを変化させることができることが確認できた。以上のことから、実施例5,7〜9においては、処理用面1,2間に導入される原料流体と析出流体との少なくともいずれか一方に関する特定の条件である、原料流体及び/又は析出流体のpHと、原料流体及び/又は析出流体の導入温度と、原料流体及び/又は析出流体の導入速度とからなる群から選択された少なくとも1種を変化させることによって、銅微粒子の結晶子径を制御することができることが確認できた。また、実施例5と実施例7、実施例5と実施例8においては、上記の特定の条件を変化させることによって、銅微粒子の粒子径と結晶子径とを、ともに変化させることができることが確認でき、実施例5と実施例9においては、上記の特定の条件を変化させることによって、銅微粒子の粒子径を変化させずに、銅微粒子の結晶子径のみを変化させることが確認できた。
さらに、実施例9においては、実施例4〜8とは異なり、粒子径と結晶子径の大きさが異なる銅微粒子が得られた。
2 第2処理用面
10 第1処理用部
11 第1ホルダ
20 第2処理用部
21 第2ホルダ
d1 第1導入部
d2 第2導入部
d20 開口部
Claims (4)
- 少なくとも2種類の被処理流動体を用いるものであり、
そのうちで少なくとも1種類の被処理流動体は、被析出物質を少なくとも1種類含む原料流体であり、
上記以外の被処理流動体で少なくとも1種類の被処理流動体は、上記被析出物質を析出させるための物質を少なくとも1種類含む析出流体であり、
上記の被処理流動体を、対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面の間に出来る薄膜流体中で混合し、結晶子径を制御された被析出物質を析出させる微粒子の製造方法において、
上記少なくとも2つの処理用面間に導入される上記原料流体と上記析出流体との少なくともいずれか一方に関する特定の条件を変化させることによって、上記被析出物質の結晶子径を制御するものであり、
上記特定の条件が、上記原料流体に含まれる少なくとも1種類の被析出物質と上記析出流体に含まれる少なくとも1種類の物質とのうちの少なくともいずれか一方の物質の種類と、上記原料流体に含まれる少なくとも1種類の被析出物質と上記析出流体に含まれる少なくとも1種類の物質とのうちの少なくともいずれか一方の物質の濃度と、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpHと、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入温度と、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入速度とからなる群から選択された少なくとも2種であることを特徴とする、微粒子の製造方法。 - 上記被析出物質の粒子径を変化させず、上記被析出物質の結晶子径のみを変化させることを特徴とする、請求項1に記載の微粒子の製造方法。
- 上記被析出物質の粒子径と、上記被析出物質の結晶子径とを、ともに変化させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の微粒子の製造方法。
- 少なくとも2種類の被処理流動体を用いるものであり、
そのうちで少なくとも1種類の被処理流動体は、被析出物質を少なくとも1種類含む原料流体であり、
上記以外の被処理流動体で少なくとも1種類の被処理流動体は、上記被析出物質を析出させるための物質を少なくとも1種類含む析出流体であり、
上記の被処理流動体を、対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面の間に出来る薄膜流体中で混合し、結晶子径を制御された被析出物質を析出させる微粒子の製造方法において、
上記少なくとも2つの処理用面間に導入される上記原料流体と上記析出流体との少なくとも何れか一方に関する特定の条件を変化させることによって、被析出物質の結晶子径を制御するものであり、
上記特定の条件が、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方のpHと、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入温度と、上記原料流体と上記析出流体とのうちの少なくともいずれか一方の導入速度とからなる群から選択された少なくとも1種である事を特徴とする、微粒子の製造方法。
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