JP2017113153A - 使い捨ておむつ - Google Patents

Abstract

【課題】使い捨ておむつの後端縁のフィット性を高めて、着用者の背側における漏れを抑制する。
【解決手段】使い捨ておむつ10は、使い捨ておむつの後端縁に配置される腰周り伸縮部85と、腰周り伸縮部に重なって配置されるシート材と腰周り伸縮部とを接合する接合部87が長手方向に間隔を空けて配置される接合部列87Lと、を有する。接合部列は、幅方向に間隔を空けて複数配置される。使い捨ておむつは、腰周り伸縮部の両外側縁から幅方向の内側に向かって延び、接合部列を有しない第１領域R1と、腰周り伸縮部の前端縁から後方に向かって延び、接合部列を有しない第２領域R2と、第１領域よりも幅方向の内側に位置するとともに第２領域よりも後方に位置し、接合部列を有する第３領域R3と、を有する。第１領域は、吸収コアよりも幅方向の外側に位置する。
【選択図】図４

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。

後胴周り域のファスニングテープ間にエンボス列を有する使い捨ておむつが開示されている。エンボス列は、長手方向に沿っており、幅方向に間隔を空けて複数配置されている。

特開２００４−９０９０２号公報

特許文献１の使い捨ておむつにおいて、エンボス列が設けられた領域の剛性は、エンボス列が設けられていない領域の剛性よりも高い。そのため、特許文献１の使い捨ておむつには、エンボス列によって皺が形成される。ファスニングテープ間に皺による凹凸が形成されることにより、使い捨ておむつの後端縁と身体との間に凹凸による隙間が形成される。使い捨ておむつの後端縁と身体との間に隙間が形成されることにより、着用者の背側において排泄物の漏れが発生するおそれがある。

そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、使い捨ておむつの後端縁のフィット性を高めて、着用者の背側における漏れを抑制することを目的とする。

本開示に係る使い捨ておむつ（使い捨ておむつ10）は、前胴周り域（前胴周り域20）と、後胴周り域（後胴周り域30）と、前記前胴周り域と前記後胴周り域との間に位置する股下域（股下域25）と、前記前胴周り域から前記後胴周り域に向かう長手方向（長手方向L）と、前記長手方向と直交する幅方向（幅方向W）と、前記後胴周り域において前記幅方向に沿って延び、前記前胴周り域に止着される一対のファスニングテープ（ファスニングテープ90）と、前記股下域を跨ぎ前記前胴周り域及び前記後胴周り域の少なくとも一方に向かって延びる吸収コア（吸収コア40a）と、前記使い捨ておむつの後端縁に配置され、前記幅方向に伸縮する腰周り伸縮部（腰周り伸縮部85）と、前記腰周り伸縮部に重なって配置されるシート材と、前記腰周り伸縮部と前記シート材とを接合する接合部（接合部87）が長手方向に間隔を空けて配置される接合部列（接合部列87L）と、を有し、前記接合部列は、前記幅方向に間隔を空けて複数配置される、使い捨ておむつであって、前記腰周り伸縮部の両外側縁から幅方向の内側に向かって延び、前記接合部列を有しない第１領域（第１領域R1）と、前記腰周り伸縮部の前端縁から後方に向かって延び、前記接合部列を有しない第２領域（第２領域R2）と、前記第１領域よりも幅方向の内側に位置するとともに前記第２領域よりも後方に位置し、前記接合部列を有する第３領域（第３領域R3）と、を有し、前記第１領域は、前記吸収コアよりも幅方向の外側に位置することを要旨とする。

本開示によれば、使い捨ておむつの後端縁のフィット性を高めて、着用者の背側における漏れを抑制することができる。

本実施形態に係る使い捨ておむつの展開平面図である。 図１に示したF1-F1線に沿った使い捨ておむつの断面図である。 図１に示したF2-F2線に沿った使い捨ておむつの断面図である。 図１に示す使い捨ておむつの後端縁を拡大した展開平面図である。 変形例に係る使い捨ておむつの後端縁を拡大した展開平面図である。

次に、本発明に係る使い捨ておむつ10の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。

したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。

（１）使い捨ておむつの全体概略構成
図１は、本実施形態に係る使い捨ておむつ10の展開平面図である。図２は、図１に示したF1-F1線に沿った使い捨ておむつの断面図である。図３は、図１に示したF2-F2線に沿った使い捨ておむつの断面図である。図４は、図１に示す使い捨ておむつの後端縁を拡大した拡大平面図である。図１及び図４に示す展開図は、使い捨ておむつを構成するトップシート50、サイドフラップ70等の皺が形成されない状態まで、レッグ伸縮部75及びレッグサイド伸縮部80の弾性部材を伸長させた状態の図である。

使い捨ておむつ10は、前胴周り域20と、股下域25と、後胴周り域30とを有する。前胴周り域20は、着用者の前胴周り部（腹部分）と接する部分である。また、後胴周り域30は、着用者の後胴周り部（背部分）と接する部分である。股下域25は、前胴周り域20と後胴周り域30との間に位置する。

使い捨ておむつ10には、一対のレッグ開口部35が形成される。レッグ開口部35は、使い捨ておむつの幅方向の側端部に設けられており、使い捨ておむつが着用者に着用された状態で、着用者の脚周りに沿って配置される部分である。

なお、本実施形態では、前胴周り域20から後胴周り域30に向かう方向を長手方向Lと呼び、長手方向Lと直交する方向を幅方向Wと呼ぶ。

使い捨ておむつ10は、吸収体40を有する。吸収体40は、吸収コア40aとコアラップ40bとを有する。吸収コア40aは、股下域25を跨ぎ、かつ股下域25から前胴周り域20及び後胴周り域30のうち少なくともいずれか一方に向かって延びる。

吸収コア40aは、従来の使い捨ておむつと同様であり、粉砕パルプや高吸収ポリマーなど、公知の部材や材料を用いて適宜構成することができる。吸収コア40aは、シート状のコアラップ40bによって包まれている。コアラップ40bは、吸収コア40aを被覆するシートである。吸収コア40aの後端縁とコアラップ40bの後端縁は、略一致し、吸収コア40aの前端縁とコアラップ40bの前端縁は、略一致する。より詳細には、吸収コア40aの後端縁とコアラップ40bの後端縁との距離は、５ｍｍ以下であり、吸収コア40aの前端縁とコアラップ40bの前端縁との距離は、５ｍｍ以下である。

吸収コア40aには、図４に示すように、吸収コア40aの他の部位よりも吸収材料の目付けが低い低目付領域110が形成されている。低目付領域110は、吸収コア40aの後端縁の幅方向の中央に位置する。幅方向Wにおける低目付領域110の幅は、吸収コア40aの後端縁に向かうに連れて広くなっている。より具体的には、低目付領域110は、使い捨ておむつ10の平面視においてくさび状である。後述する腰周り伸縮部85によって幅方向に収縮した際に、低目付領域110が周囲よりも縮み易く、吸収コア40aの後端部が着用者の臀部に沿うカップ形状となる。

吸収体40の表面側（肌対向面側）には、液透過性のトップシート50が備えられる。また、吸収体40の裏面側（非肌対向面側）には、液不透過性のバックシート60aが備えられる。バックシート60aの裏面側には、外装シート60が備えられる。バックシートの前端縁は、使い捨ておむつの前端縁よりも後方に位置し、バックシートの後端縁は、使い捨ておむつの後端縁よりも前方に位置する。

吸収体40の外側縁（幅方向における外側端）には、サイドフラップ70がそれぞれ備えられる。サイドフラップ70は、前胴周り域20、股下域25、及び後胴周り域30を跨ぎ、かつ吸収体40よりも幅方向の外側に配置される。サイドフラップ70は、１枚または２枚以上の複数枚重ねた不織布によって構成されている。サイドフラップ70は、吸収コア40aよりも肌対向面側に位置し、吸収コア40aよりも幅方向の外側に延びる。

サイドフラップ70には、レッグ開口部35よりも幅方向の内側に配置され、長手方向Lに伸縮可能な一対のレッグ伸縮部75が備えられる。レッグ伸縮部75は、左右のレッグ開口部よりも幅方向内側にそれぞれ配置される。レッグ伸縮部75は、伸縮性シートや糸ゴム等によって構成されている。本実施の形態のレッグ伸縮部75は、左右３本ずつの糸ゴムによって構成されているが、不織布からなる伸縮性シートによって構成されていてもよい。レッグ伸縮部75は、レッグ開口部35を長手方向に伸縮できるように構成されていればよい。

レッグ伸縮部75の幅方向の位置は、変化していてもよい。具体的には、左右一対のレッグ伸縮部の製品幅方向Ｗにおける内側端の間隔は、股下域25から前胴周り域20に向かうに連れて広くなるとともに、股下域25から後胴周り域30に向かうに連れて広くなってよい。股下部にて狭く、前後の胴周りに向かって広がる形状にレッグ伸縮部を配置することで、よりレッグ伸縮部が身体のラインに沿うことが可能となり、着用者の脚周りに好適にレッグ伸縮部が伸長配置されることとなる。

一対のレッグ伸縮部75の幅方向の内側には、長手方向Lに沿って延びる一対のレッグサイド伸縮部80が備えられる。レッグサイド伸縮部80は、サイドフラップ70の幅方向の内側端部に配置され、長手方向に伸縮する弾性部材81を有し、起立性の伸縮ギャザーである。

また、使い捨ておむつ10は、股下域25の吸収体に重なる領域に配置されたクロッチ伸縮部200を備えている。クロッチ伸縮部200は、吸収体40の他の部分よりも、使い捨ておむつの着用時において股下域25の一部に平坦な形状を維持できるように構成されている。クロッチ伸縮部200は、少なくとも長手方向Lまたは幅方向Wに伸縮可能に構成されている。

股下域25の吸収コア40aには、第１切欠き115及び第２切欠き125が形成される。第１切欠き115及び第２切欠き125は、吸収コア40aに形成されたスリットである。スリットは、吸収材料が存在しない部分である。第１切欠き115及び第２切欠き125は、それぞれ吸収コア40aの外側縁から幅方向の内側に向かって延びる切欠き形状である。

ファスニングテープ90は、一対であって、後胴周り域30において幅方向Wに沿って延び、前胴周り域20の非肌対向面に止着されることにより、使い捨ておむつ10を着用者の身体に保持する。ファスニングテープ90は、後胴周り域30に対応するサイドフラップ70の領域に取り付けられている。ファスニングテープ90は、サイドフラップ70に連結された基材シート91と、複数の係合フック（図示せず）が設けられ、基材シート91に固定されたフックシート92と、を備える。フックシート92は、係合フックが設けられた領域である。

ターゲット部95は、前胴周り域20の外装シート60の非肌対向側の面に設けられている。ターゲット部95は、ファスニングテープ90の係合フックが引っ掛かるように構成されており、フックとループの係止システムのループとして機能する。ターゲット部95としては、例えば、エアースルー不織布を用いることができる。なお、使い捨ておむつは、ターゲット部を有さずに、ファスニングテープ90が前胴周り域20の外装シート60に止着するように構成されていてもよい。

使い捨ておむつ10は、幅方向に伸縮可能な腰周り伸縮部を有する。腰周り伸縮部85は、後胴周り域に配置される。腰周り伸縮部85は、幅方向における一対のファスニングテープ90間に配置されており、ファスニングテープ90間を幅方向に収縮する。腰周り伸縮部85の前端縁は、幅方向中心が後方に向かって凹む曲線形状である。

本実施形態において、腰周り伸縮部は、伸縮性シートによって構成されており、例えば、伸縮フィルム、伸縮不織布、及びウレタンを用いることができる。腰周り伸縮部85は、伸縮不織布によって構成されていてよい。伸縮不織布からなる腰周り伸縮部85は、伸縮フィルムからなる腰周り伸縮部と比較して、乳幼児のウエスト周りの通気性を維持し易くなる。なお、腰周り伸縮部は、実質的に幅方向に伸縮する部分であり、伸縮力が発揮されない状態で伸縮性シートが配置された部分を除く概念である。よって、後述する腰周り伸縮部の外側縁は、伸縮シートの外側縁ではなく、伸縮する部分の外側縁である。本実施の形態では、腰周り伸縮部として、目付けが20〜45ｇ/ｍ^２の伸縮性フィルムを用いた。ただし、腰周り伸縮部85は、複数本の糸ゴム等、他の構成によって構成されていてもよい。腰周り伸縮部は、非伸長状態（自然状態）における長さに対する所定倍率に引き延ばされた後、ホットメルト接着剤又は加熱処理等によってバックシート60aに接着される。腰周り伸縮部については、後述にて詳細に説明する。

また、使い捨ておむつには、腰周り伸縮部とシート材とを接合する接合部が複数設けられている。接合部87は、腰周り伸縮部85と、腰周り伸縮部85に重なるシート材と、を接合する。接合部については、後述にて詳細に説明する。

外装シートの後胴周り域の外側縁は、外装シートの前胴周り域の外側縁よりも幅方向の外側に位置する。外装シートの外側縁は、使い捨ておむつにおいてファスニングテープを除いた領域の外側縁である。外装シートの後胴周り域の幅方向の長さは、外装シートの前胴周り域の幅方向の長さよりも長い。よって、ファスニングテープを前胴周り域に止着する際に、後胴周り域の外側縁が着用者の身体の前側に引き寄せ易くなる。後胴周り域の外側縁を着用者の身体の前側に引き寄せることにより、腰周り伸縮部が伸長し、使い捨ておむつの後端縁を着用者の身体にフィットさせることができる。

外装シートの幅方向の長さは、股下域から使い捨ておむつの後端縁に向かって長くなっている。より詳細には、一対のファスニングテープが配置された領域における外装シートの幅方向の長さは、吸収コアの低目付領域よりも前方の領域における外装シートの幅方向の長さよりも長い。ファスニングテープが配置された領域は、幅方向の長さが比較的長いため、腰周り伸縮部によって収縮されてもファスニングテープが吸収コアよりも幅方向外側に位置し易い。吸収コアは、装着時に着用者が載せられる領域である。吸収コアよりも幅方向の外側にファスニングテープが配置されることにより、着用者の身体と吸収コアとの間にファスニングテープが配置されることを防ぎ、ファスニングテープによる肌への刺激を抑制できる。

（２）腰周り伸縮部及び接合部の構成
腰周り伸縮部85は、使い捨ておむつの幅方向の中心から幅方向の両外側に向かって延びており、幅方向に延びる伸縮性シートによって構成されている。本実施形態に係る腰周り伸縮部は、幅方向に伸縮するように構成されているが、腰周り伸縮部が幅方向と長手方向に伸縮するように構成されていてもよい。

腰周り伸縮部85の後端縁は、使い捨ておむつの後端縁に一致している。腰周り伸縮部85の前端縁は、吸収コア40aの後端縁よりも前側、かつコアラップ40bの後端縁よりも前側に位置する。腰周り伸縮部85の少なくとも一部は、使い捨ておむつの平面視において吸収コア40aに重なる。また、腰周り伸縮部85は、吸収コア40aの後端縁及びコアラップ40bの後端縁を跨ぎ、吸収コア40aの後端縁及びコアラップ40bの後端縁よりも前側に延出する。腰周り伸縮部85の外側縁は、ファスニングテープの内側縁（幅方向の内側端）よりも幅方向の内側に位置する。腰周り伸縮部85とファスニングテープ90とは、幅方向において離間している。腰周り伸縮部85とファスニングテープ90とが幅方向において離間していることにより、腰周り伸縮部が伸縮可能な伸びしろを装着者が把握し易くなり、ファスニングテープを操作しやすくなる。

腰周り伸縮部は、吸収コア40aよりも非肌対向面側に位置する。本実施形態では、腰周り伸縮部は、外装シート60とバックシート60aとの間に配置されている。腰周り伸縮部の位置は、特に限定されない。また、吸収体が配置されない領域にあっては、サイドフラップ70と、バックシート60a又は外装シート60と、の間に配置されていてもよい。本実施の形態において腰周り伸縮部の肌対向面側に位置する肌面シートは、トップシート50、サイドフラップ70及びバックシート60aを含む。腰周り伸縮部の非肌対向面側に位置する非肌面シートは、外装シート60を含む。

腰周り伸縮部が配置された領域には、接合部が形成されている。接合部は、腰周り伸縮部85が配置された領域に形成される。接合部87は、腰周り伸縮部85と、腰周り伸縮部85に重なるシート材と、をヒートシールによって接合している。なお、接合部は、ヒートシールによって接合された部分のみならず、超音波溶着等の他の溶着方法や接着剤によって接合された部分であってもよい。

シート材とは、具体的には、トップシート50、サイドフラップ70、バックシート60a、及び外装シート60である。トップシート50と腰周り伸縮部とが重なる領域においては、接合部は、トップシート50、腰周り伸縮部、バックシート60a、及び外装シート60を接合する。サイドフラップ70と腰周り伸縮部とが重なる領域においては、接合部は、サイドフラップ70、腰周り伸縮部、バックシート60a、及び外装シート60を接合する。

接合部87は、使い捨ておむつの平面視にて点状である。ヒートシールによって形成された接合部は、フィルム化して、当該部分の通気性が低下する。点状に接合部を配置することにより、接合部の周囲の領域で通気性を確保し、腰周りの通気性の低下を抑制できる。接合部87は、長手方向Lに沿って並んでいる。接合部は、後述する第４領域R4に配置される中央接合部871と、後述する第３領域R3に配置されるサイド接合部872と、を有する。中央接合部871は、幅方向に隣接する中央接合部871に対して長手方向の位置がずれている。すなわち、中央接合部871は、千鳥状に配置されている。接合部が設けられた部分は、接合部が設けられていない部分と比較して、剛性が高く、腰周り伸縮部の伸縮性が低下する。中央接合部871が千鳥状に配置されていることにより、中央接合部871が連続して配置される構成と比較して、幅方向の応力が低下を抑制しつつ長手方向に沿った剛性を向上できる。

サイド接合部872は、幅方向に隣接するサイド接合部872と長手方向の位置が一致している。中央接合部871及びサイド接合部872は、長手方向L及び幅方向Wに間隔を空けて配置されている。中央接合部871の長手方向の間隔D1は、サイド接合部872の長手方向の間隔D2よりも大きい。中央接合部871の幅方向の間隔D3は、サイド接合部872の幅方向の間隔D4よりも大きい。中央接合部871の長手方向の間隔D1は、中央接合部の幅方向の間隔D3と一致する。また、サイド接合部の長手方向の間隔D2は、サイド接合部の幅方向の間隔D4と一致する。

接合部列87Lは、長手方向Lに間隔を空けて配置された複数の接合部の列である。接合部列87Lは、幅方向に間隔を空けて複数設けられている。接合部列87Lの前端縁は、第２領域R2の後端縁に一致する。接合部列87Lの後端縁は、使い捨ておむつの後端縁に配置される。接合部列87Lは、中央接合部871が間隔を空けて配置された中央接合部列871Lと、サイド接合部872が間隔を空けて配置されたサイド接合部列872Lと、を有する。中央接合部列871Lは、幅方向に間隔を空けて複数配列されている。中央接合部列871Lの幅方向の間隔は、サイド接合部列872Lの幅方向の間隔よりも大きい。

使い捨ておむつは、腰周り伸縮部85の両外側縁から幅方向の内側に向かって延びる一対の第１領域R1と、腰周り伸縮部85の前端縁から後方に向かって延びる第２領域R2と、第１領域R1よりも幅方向の内側に位置するとともに第２領域R2よりも後方に位置する複数の第３領域R3と、第３領域R3よりも幅方向の内側において使い捨ておむつの幅方向の中心から幅方向外側に延びる第４領域R4と、第３領域R3と第４領域R4との間に位置する複数の第５領域R5と、を有する。図４において、第１領域R1、第２領域R2、第３領域R3、第４領域R4及び第５領域R5のそれぞれに異なる斜線を付して示す。尚、本実施の形態体の使い捨ておむつは、少なくとも第１領域R1、第２領域R2及び第３領域R3を有していればよい。

第１領域R1は、腰周り伸縮部85の外側縁の長手方向全域に配置され、当該外側縁から幅方向の内側に延びる。第１領域R1の内側縁は、第２領域R2の外側縁と一致し、かつ第３領域R3の外側縁（第３領域R3が複数配置される構成にあっては、最も幅方向外側に位置する第３領域R3の外側縁）と一致する。第１領域R1は、吸収コア40aの外側縁よりも幅方向の外側に位置する。第１領域R1の後端縁は、腰周り伸縮部85の後端縁と一致する。第１領域R1の前端縁は、腰周り伸縮部85の前端縁と一致する。第１領域R1は、吸収コア40aよりも幅方向の外側に位置する。また、第１領域R1には、接合部87が設けられていない。第１領域R1には接合部87が設けられていないため、第１領域R1の腰周り伸縮部85の伸縮性は、維持されている。

第１領域R1の少なくとも一部は、レッグ伸縮部75から長手方向に延びる領域に配置される。レッグ伸縮部75から長手方向に延びる領域とは、３本の糸ゴムのうち幅方向の両外側に位置する糸ゴムからそれぞれ長手方向に延びる２本の延長線によって挟まれた領域である。

第２領域R2は、一対の第１領域R1の間に配置される。第２領域R2は、使い捨ておむつの幅方向の中心を跨いで配置されており、使い捨ておむつの幅方向の中心から幅方向外側に延びる。第２領域R2の後端縁は、第３領域R3の前端縁と一致し、第４領域R4の前端縁と一致し、かつ第５領域R5の前端縁と一致する。第２領域R2の前端縁は、腰周り伸縮部85の前端縁と一致する。第２領域R2の少なくとも一部は、吸収コア40aの目付が比較的高い領域（低目付領域以外の領域）及び吸収コア40aの低目付領域110と重なっている。第２領域R2の後端縁を含む第２領域R2の少なくとも一部は、吸収コア40aよりも後方に位置する。第２領域R2の外側縁は、吸収コア40aよりも幅方向の外側に位置する。第２領域R2には、接合部87が設けられていない。第２領域R2には接合部87が設けられていないため、第２領域R2の腰周り伸縮部85の伸縮性は、維持されている。

第３領域R3は、第１領域R1の内側縁から幅方向内側に延びる。第３領域R3の内側縁は、第５領域R5の外側縁と一致する。第３領域R3は、吸収コア40aの外側縁を幅方向において跨っている。第３領域R3の後端縁は、腰周り伸縮部85の後端縁と一致する。第３領域R3の前端縁は、第２領域R2の後端縁と一致する。第３領域R3は、吸収コア40aよりも後方に位置する。第３領域R3には、サイド接合部列872Lが設けられている。腰周り伸縮部85は、サイド接合部872を介してシート材と接合されており、サイド接合部872において伸縮性が低下する。よって、第３領域R3の腰周り伸縮部85の伸縮性は、接合部が設けられていない領域（第１領域R1、第２領域R2、及び第５領域R5）よりも低い。

第４領域R4は、一対の第５領域R5の間に配置される。第４領域R4の外側縁は、第５領域R5の内側縁と一致する。第４領域R4の後端縁は、腰周り伸縮部85の後端縁と一致する。第４領域R4の前端縁は、第２領域R2の後端縁と一致する。第４領域R4は、吸収コア40aよりも後方に位置する。第４領域R4には、中央接合部列871Lが設けられている。第４領域R4の腰周り伸縮部85の伸縮性は、接合部が設けられていない領域（第１領域R1、第２領域R2、及び第５領域R5）よりも低い。

中央接合部871の面積は、サイド接合部872の面積よりも大きい。第３領域R3には、サイド接合部872が設けられており、第４領域R4には、中央接合部871が設けられている。第３領域R3における単位面積当たりの接合部の面積は、第４領域R4における単位面積当たりの接合部の面積よりも高い。すなわち、第３領域R3の接合部の面密度は、第４領域R4の接合部の面密度よりも高い。

第５領域R5は、一対の第３領域R3の間に配置される。第５領域R5の後端縁は、腰周り伸縮部85の後端縁と一致する。第５領域R5の前端縁は、第２領域R2の後端縁と一致する。第５領域R5は、吸収コア40aよりも後方に位置する。第４領域R4及び第５領域R5は、吸収コア40aの外側縁よりも幅方向の内側に位置する。第５領域R5には、接合部87が設けられていない。第５領域R5には接合部87が設けられていないため、第５領域R5の腰周り伸縮部85の伸縮性は、維持されている。

また、腰周り伸縮部85は、伸長率が高い領域と伸長率が低い領域を有する。具体的には、腰周り伸縮部85の幅方向中央に比較的伸長率が高い高伸長領域が配置され、高伸長領域の幅方向外側に比較的伸長率が低い低伸長領域が配置され、低伸長領域の幅方向外側に高伸長領域が配置される。幅方向中央の高伸長領域の外端縁は、第５領域の外端縁である。すなわち、第４領域及び第５領域は、高伸長領域である。低伸長領域の外端縁は、第３領域の外端縁である。すなわち、第３領域は、低伸長領域である。また、第１領域は、高伸長領域である。

腰周り伸縮部の伸長率の違い、及び接合部87の有無によって腰周り伸縮部85の伸縮率が変化する。第１領域と第５領域は、高伸長領域であって、接合部が設けられていないため、最も腰周り伸縮部85の伸縮率が高い。第４領域は、高伸長領域であるが、接合部が設けられており、接合部によって伸縮率が低下しているため、第１領域及び第５領域よりも腰周り伸縮部85の伸縮率が低い。また、第３領域は、低伸長領域であり、接合部が設けられており、接合部によって伸縮率が低下しているため、第４領域よりも伸縮率が低い。

また、第２領域は、接合部が設けられていないため、腰周り伸縮部の伸長率の違いのみによって伸縮率が変化する。具体的には、幅方向中央（第４領域の幅方向の範囲）は、高伸長領域であって、伸縮率が高い。一方、幅方向外側（第３領域と第５領域の幅方向の範囲）は、低伸長領域であって、伸縮率が低い。

（３）使い捨ておむつの製造方法
次に、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法の一例について説明する。なお、本実施形態において説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。また、以下に説明する製造方法は、一例であり、他の製造方法によって製造することもできる。吸収性物品の製造方法は、構成部品形成工程と、構成部品載置工程と、接合部形成工程と、脚周り形成工程と、切断工程とを少なくとも含む。

構成部品形成工程では、吸収性物品を構成する構成部品を形成する。具体的には、例えば、吸収材料を積層して吸収体40を成型したり、ファスニングテープ90を形成したりする。

構成部品載置工程では、バックシートを構成するウェブ上に、腰周り伸縮部85を構成する伸縮性シートや、トップシートを構成するウェブ等の他のウェブ、防漏シート、吸収体、レッグ伸縮部75等の使い捨ておむつ10を構成する構成部品を載置する。構成部品載置工程では、腰周り伸縮部85を構成する伸縮シートを配置する。構成部品載置工程によって構成部品を載置することにより、使い捨ておむつが長手方向に連続した連続体が形成される。

なお、腰周り伸縮部85の伸長率を変化させる方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。腰周り伸縮部85をバックシート60a等に貼り合わせる前に、腰周り伸縮部85を幅方向においてギアによって延伸する。当該ギアによって延伸する際に、伸長率を低くする領域（例えば、第２領域）のギア延伸を弱くする。伸長率を高くする領域（例えば、第１領域及び第３領域）のギア延伸を強くする。ギア延伸の強弱は、ギアの凸部の深さ、ギアの凸部のピッチ、ギア延伸の回数を変更することにより、調整することができる。強く延伸された領域の伸長率は、比較的高くなり、弱く延伸された領域の伸長率は、比較的低くなる。

接合部形成工程では、ヒートシールによって接合部を形成する。

脚周り形成工程は、トップシート50、外装シート60、及びバックシート60aを切断する。これにより、着用者の脚周りに配置されるレッグ開口部35が形成される。なお、脚周り形成工程の後に、接合部形成工程を行ってもよい。

切断工程では、トップシート50、バックシート60a、吸収体40等が配置された連続体を幅方向Wに沿って一製品の大きさに切断する。これにより、前胴周り域20に前腰周り伸縮部が配置されるとともに、後胴周り域30に腰周り伸縮部が配置され、使い捨ておむつ10が製造される。

（４）作用・効果
第３領域R3の接合部列によって比較的剛性が高い部分が長手方向に沿って形成され、且つ接合部列が配置された領域が腰周り伸縮部85によって幅方向に収縮するため、長手方向に延びる皺が幅方向に間隔を空けて複数設けられる。長手方向に延びる皺が形成されるため、幅方向に延びる皺が形成されにくくなる。幅方向に延びる皺が形成されると、幅方向に延びる曲げ起点が形成され、おむつの後端縁が浮き上がって排泄物の漏れが生じることがある。しかし、幅方向に延びる皺が形成され難いため、おむつの後端縁が浮き上がることを抑制できる。

また、長手方向に延びる皺が形成されるため、幅方向に間隔を空けて複数の曲げ起点が形成され、腰周りの丸みに沿って配置され易い。また、長手方向に延びる皺によって凹凸が形成されるが、腰周り伸縮部85によって凹凸を身体にフィットさせることができるため、凹凸による隙間が形成されず、着用者の背側における漏れを抑制できる。また、使い捨ておむつの後端縁に腰周り伸縮部が配置されているため、使い捨ておむつの後端縁の剛性を高めることができ、使い捨ておむつの後端縁が意図せずにめくれることを防ぐことができる。

吸収コア40aの幅方向外側に位置する第１領域R1は、着用者の脇の腰骨に当たる位置に配置される。第１領域R1は、接合部列が設けられてなく、腰周り伸縮部の伸縮力が維持されているため、接合部列が設けられた第３領域R3と比較して伸縮力が高い。着用者の脇の腰骨に第１領域R1によって強めにフィットすることにより、腰周りのフィット性が高める。体と使い捨ておむつの間のすき間を少なくし、排泄物の漏れを抑制できる。

第２領域R2は、接合部87が設けられてなく、腰周り伸縮部85の伸縮力が維持されているため、接合部列が設けられた第３領域R3と比較して伸縮力が高い。第２領域R2が比較的伸縮し易く、吸収コア40a側からの変形を第２領域R2で吸収し、吸収コア40aの変形が第３領域R3や使い捨ておむつの後端縁に伝播することを抑制できる。よって、使い捨ておむつの後端縁のフィット性を維持できる。

接合部列87Lの後端縁は、使い捨ておむつの後端縁に配置されてよい。使い捨ておむつの後端縁に長手方向に延びる皺が到達することにより、使い捨ておむつの後端縁やその近傍に幅方向に延びる折り起点が形成され難い。そのため、幅方向に延びる折り起点によって使い捨ておむつの後端縁が浮き上がることを防止できる。

第２領域R2の少なくとも一部は、吸収コア40aよりも後方に配置されてよい。第２領域R2の少なくとも一部は、第３領域R3と吸収体の間に配置される。吸収コア40aの後方に位置する領域は、吸収体と共に変形せず、吸収体の変形が直接伝播し難い。吸収コア40a側からの変形を第２領域R2によって吸収し、吸収コア40aの変形を第３領域R3に伝播することを効果的に抑制できる。

接合部によって腰周り伸縮部と接合されるシート材は、腰周り伸縮部の肌対向面側に位置する肌面シート（トップシート50、サイドフラップ70、及びバックシート60a）と、腰周り伸縮部の非肌対向面側に位置する非肌面シート（外装シート60）と、を含んでいてよい。肌面シート、腰周り伸縮部、及び非肌面シートは、接合部を介して接合される。肌面シートと非肌面シートの両方に接合部列による皺が形成され、肌面シートがおむつの後端縁で浮きあがったり、非肌面シートがおむつの後端縁で浮き上がったりすることを抑制できる。また、肌面シートを有することにより、乳幼児の肌と接触する面の肌触りを向上できる。

第１領域R1は、レッグ伸縮部から長手方向に延びる領域に配置されてよい。使い捨ておむつを製造する際にレッグ伸縮部を構成する弾性部材を連続した状態で製品長手方向に伸長させ、伸長状態の弾性部材をウェブ（バックシート、外装シート等）に接合して、使い捨ておむつが長手方向に連続した連続体を製造した後に、個々の製品長さ毎に連続体を製品幅方向に沿って切断することが行われる。当該製法によれば、連続体を切断することにより、伸長状態であった弾性部材は、製品長手方向に収縮し、脚周り開口部近傍に接合された部分のみ残る。このような製造方法においては、レッグ伸縮部から長手方向に延びる領域には、製造時にレッグ伸縮部が配置されるが、製品状態においてレッグ伸縮部が配置されず、レッグ伸縮部を挟むウェブ同士が接合されていない。

レッグ伸縮部から長手方向に延びる領域に、比較的伸縮性が高い第１領域R1（接合部を有しないため）が配置されているため、肌面シートと非肌面シートが接合されていない領域を身体にフィットさせて、当該領域における漏れや吸収コアからのＳＡＰの零れを抑制できる。

第５領域R5及び第４領域R4は、吸収コア40aの外側縁よりも幅方向の内側に位置してよい。腰周り伸縮部85の外側縁から幅方向内側に向かって、接合部列を有しない第１領域R1、接合部列を有する第３領域R3、接合部列を有しない第５領域R5、及び接合部列を有する第４領域R4が配置される。伸縮率が高い領域と伸縮率が低い領域とが交互に配置されているため、着用者を締め付け過ぎることを抑制しつつ、フィット性を高めることができる。

より詳細には、使い捨ておむつの装着時にフィット性を高めることができる。使い捨ておむつを装着する際は、使い捨ておむつを展開した状態で、使い捨ておむつの後胴周り域に着用者の身体を載せる。このとき、着用者の身体は、吸収コア40aの全幅を覆うように載せられる。装着者は、着用者の身体が吸収コア40aの全幅に載った状態で、ファスニングテープを引っ張り、前胴周り域に止めようとする。このとき、吸収コア40aよりも幅方向の外側に位置する第１領域R1が幅方向の外側に引っ張られ、伸長する。一方、第１領域R1よりも幅方向の内側に位置する第４領域R4及び第５領域R5は、吸収コア40aの外側縁よりも幅方向内側に位置しており、着用者の体圧が掛かっているため、幅方向にほとんど伸長しない。第３領域R3は、吸収コア40aの外側縁よりも幅方向の内側の部分が伸長せず、吸収コア40aの外側縁より幅方向の外側の部分が伸長する。よって、使い捨ておむつを装着し、着用者を起こす前の状態の腰周り伸縮部は、第１領域R1及び第３領域R3の一部が伸長し、第３領域R3の他の部分、第４領域R4及び第５領域R5がほとんど伸長していない。

使い捨ておむつを装着した後に着用者を起こすと、吸収コア40aに掛かっていた体圧が低減する。よって、第３領域R3の他の部分、第４領域R4及び第５領域R5は、着用者を起こす前の状態と比較して、伸縮し易くなる。このとき、腰周り伸縮部の第１領域R1が既に伸長され、かつ第４領域R4が第５領域R5よりも伸び易いため、第４領域R4は、第５領域R5に引っ張られ、伸長する。その結果、着用者を起した状態の腰周り伸縮部の第４領域R4は、弱い力で着用者の身体にフィットする。また、同様に第３領域R3も弱い力で着用者の身体にフィットする。比較的伸縮率が高い領域と比較的伸縮率が低い領域とが設けられているため、着用者を締め付け過ぎることを抑制しつつ、フィット性を高めることができる。

第２領域R2は、使い捨ておむつの幅方向の中心を跨いで配置されてよい。着用者の背中の中心は、背骨が配置され、左右の部位よりも腹側に凹んでいる。当該凹む部位（ミカエルの菱形）は、仙骨部分の凹みであり、当該凹む部位に第２領域R2が配置される。着用者の凹んだ部位に第２領域R2によって収縮した部分が配置される。よって、着用者の背中の中心と使い捨ておむつとの間に隙間が生じることを抑制し、背側の凹む部位からの漏れをより確実に防ぐことができる。

第３領域R3の接合部の面密度は、第４領域R4の接合部の面密度よりも高くてよい。第３領域R3における単位面積当たりの接合部の面積が第４領域R4における単位面積当たりの接合部の面積よりも高いため、第３領域R3の接合部は、第４領域R4と比較して密に配置される。しかし、第４領域における腰周り伸縮部の伸長率は、第３領域の腰周り伸縮部の伸長率よりも高いため、第４領域R4の腰周り伸縮部の伸縮率は、第３領域R3の腰周り伸縮部の伸縮率よりも高くなる。着用者の仙骨部分に凹みに第４領域によって収縮した部位が配置される。よって、着用者の背中の中心と使い捨ておむつとの間に隙間が生じることを抑制し、背側の凹む部位からの漏れをより確実に防ぐことができる。

（５）変形例
次いで、図５に基づいて変形例に係る使い捨ておむつについて説明する。図５は、変形例に係る使い捨ておむつ10Aの後端縁の拡大平面図である。なお、変形例に係る使い捨ておむつにおいて、実施の形態の使い捨ておむつと同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。変形例に係る使い捨ておむつ10Aは、複数の第３領域R3と複数の第５領域R5を有する。よって、使い捨ておむつの後端縁においては、使い捨ておむつの幅方向中央から外側に向かって、腰周り伸縮部85の伸縮率が比較的低い第４領域R4、伸縮率が比較的高い第５領域R5、伸縮率が比較的低い第３領域R3、伸縮率が比較的高い第５領域R5、伸縮率が比較的低い第３領域R3、及び伸縮率が比較的高い第１領域R1の順に配置される。

当該変形例に係る使い捨ておむつによっても、使い捨ておむつの後端縁に長手方向に延びる皺を形成し、使い捨ておむつの後端縁が浮き上がることを抑制し、背側のフィット性を維持できる。また、腰周り伸縮部によって凹凸を身体にフィットさせることができるため、凹凸による隙間が形成されず、着用者の背側における漏れを抑制できる。また、変形例に係る使い捨ておむつは、レッグサイド伸縮部80の弾性部材81の長手方向の延長線上に第５領域Ｒ５が配置されている。弾性部材81から長手方向に延びる延長線上に接合部が配置されないため、製造時に弾性部材81が接合部によって固定されず、弾性部材81を長手方向に収縮させた状態で配置することができる。

上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。

10…使い捨ておむつ
20…前胴周り域
25…股下域
30…後胴周り域
40…吸収体
40a…吸収コア
40b…コアラップ
50…トップシート（シート材）
60…外装シート（シート材）
60a…バックシート（シート材）
70…サイドフラップ（シート材）
85…腰周り伸縮部
87…接合部
87L…接合部列
871…中央接合部
871L…中央接合部列
872…サイド接合部
872L…サイド接合部列
90…ファスニングテープ
L…長手方向
W…幅方向
R1…第1領域
R2…第２領域
R3…第３領域

Claims (7)

1. 前胴周り域、後胴周り域、及び前記前胴周り域と前記後胴周り域との間に位置する股下域と、
   前記前胴周り域から前記後胴周り域に向かう長手方向、及び前記長手方向と直交する幅方向と、
   前記後胴周り域において前記幅方向に沿って延び、前記前胴周り域に止着される一対のファスニングテープと、
   前記股下域を跨ぎ前記前胴周り域及び前記後胴周り域の少なくとも一方に向かって延びる吸収コアと、
   前記使い捨ておむつの後端縁に配置され、前記幅方向に伸縮する腰周り伸縮部と、
   前記腰周り伸縮部に重なって配置されるシート材と、
   前記腰周り伸縮部と前記シート材とを接合する接合部が長手方向に間隔を空けて配置される接合部列と、を有し、
   前記接合部列は、前記幅方向に間隔を空けて複数配置される、使い捨ておむつであって、
   前記腰周り伸縮部の両外側縁から幅方向の内側に向かって延び、前記接合部を有しない第１領域と、
   前記腰周り伸縮部の前端縁から後方に向かって延び、前記接合部を有しない第２領域と、
   前記第１領域よりも幅方向の内側に位置するとともに前記第２領域よりも後方に位置し、前記接合部列を有する第３領域と、を有し、
   前記第１領域は、前記吸収コアよりも幅方向の外側に位置する、使い捨ておむつ。
2. 前記接合部列の後端縁は、前記使い捨ておむつの後端縁に配置される、請求項１に記載の使い捨ておむつ。
3. 前記第２領域の少なくとも一部は、前記吸収コアよりも後方に配置される、請求項１又は請求項２に記載の使い捨ておむつ。
4. 前記シート材は、前記腰周り伸縮部の肌対向面側に位置する肌面シートと、前記腰周り伸縮部の非肌対向面側に位置する非肌面シートと、を含む、請求項１から請求項３のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
5. 着用者の脚周りに配置され、長手方向に伸縮するレッグ伸縮部を有し、
   前記第１領域の少なくとも一部は、前記レッグ伸縮部から長手方向に延びる領域に配置される、請求項４に記載の使い捨ておむつ。
6. 前記第３領域よりも幅方向の内側において前記使い捨ておむつの幅方向の中心から幅方向外側に延び、前記接合部列を有する第４領域と、
   前記第３領域と前記第４領域との間に位置し、前記接合部を有しない第５領域と、を有し、
   前記第５領域及び前記第４領域は、前記吸収コアの外側縁よりも幅方向内側に位置する、請求項１から請求項５のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
7. 前記第２領域は、前記使い捨ておむつの幅方向の中心を跨いで配置される、請求項１から請求項６のいずれに記載の使い捨ておむつ。

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