JP2017112793A - プロテクタ付ワイヤーハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】端子と当該端子と一体化されたプロテクタとを、それぞれ別の位置である端子の固定先とプロテクタの固定先とに簡単に固定する。
【解決手段】プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、電線束と、突出部を含む端子3と、突出部を収容する凹部を含むプロテクタ2と、溝部に重なるように配設された端子3の突出部が凹部に収容された状態で端子3の少なくとも一部に溝部の反対側から接触可能で、端子3を覆うカバー部5と、を備える。そして、端子3が溝部の延在方向において移動することを可能にする第一隙間81と、端子3が溝部の幅方向において移動することを可能にする第二隙間82と、端子3が溝部の深さ方向において移動することを可能にする第三隙間と、のうち少なくとも1つが形成され、端子3がプロテクタ2に対し移動可能に保持されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、ワイヤーハーネスとワイヤーハーネスを保護するプロテクタとを含むプロテクタ付ワイヤーハーネスに関する。
自動車等の車両に搭載されるワイヤーハーネスが、プロテクタに収容されて保護されることがある。
例えば、特許文献1に示される例では、分岐部を有するワイヤーハーネスがプロテクタに収容されている。特許文献1に示される例では、プロテクタが、ワイヤーハーネスの分岐形状に応じた形状に形成されている。また、ワイヤーハーネスの枝線部の端部には、端子が接続されている。
特開2012−235623号公報
ところで、プロテクタに相手側部材に固定される固定部が設けられることがある。この場合、端子と当該端子と一体化されたプロテクタとは、端子の固定先(端子の接続先)とプロテクタの固定先とにそれぞれ固定される。
ここで、プロテクタに対し端子の位置がきっちりと決められた状態で一体化されていると、別々の固定先に固定するために、端子と一体化されたプロテクタを比較的小さい寸法公差で作る必要がある。この場合、端子及びプロテクタの製造に必要な費用等がかさむことが懸念される。そこで、端子と一体化されたプロテクタをより簡単にそれぞれ別の固定先に固定する技術が求められている。
本発明は、端子と当該端子と一体化されたプロテクタとを、それぞれ別の位置である端子の固定先(端子の接続先)とプロテクタの固定先とに簡単に固定することを目的とする。
第1態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、複数の電線により構成される電線束と、前記電線束の少なくとも一部の前記電線に接続される電線接続部と、第一固定先へ固定可能な接点部と、外方へ突出する突出部と、を含む端子と、前記電線束が配設される溝部と、前記第一固定先とは別の第二固定先へ固定可能な固定部と、前記端子の前記突出部を収容する凹部と、を含むプロテクタと、前記溝部に重なるように配設された前記端子の前記突出部が前記凹部に収容された状態で前記端子の少なくとも一部に前記溝部の反対側から接触可能で、前記端子を覆うカバー部と、を備え、前記凹部に収容された前記突出部と前記凹部との間に設けられ前記端子が前記プロテクタの前記溝部の延在方向において移動することを可能にする第一隙間と、前記凹部に収容された前記突出部と前記凹部との間に設けられ前記端子が前記プロテクタの前記溝部の幅方向において移動することを可能にする第二隙間と、前記突出部が前記凹部に収容された状態で前記カバー部と前記端子の少なくとも一部との間に設けられ前記端子が前記プロテクタの前記溝部の深さ方向において移動することを可能にする第三隙間と、のうち少なくとも1つが形成され、前記端子が前記プロテクタに対し移動可能に保持されている。
第2態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、第1態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一態様である。第2態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスにおいては、前記第一隙間と前記第二隙間と前記第三隙間とが形成されている。
第3態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、第1態様又は第2態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一態様である。第3態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスにおいては、前記突出部は、前記電線接続部から前記接点部へ向かう部分の両側方のうち少なくとも一方の部分から外方へ突出して形成されている。
第4態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、第3態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一態様である。第4態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスにおいては、前記プロテクタは、底部と、前記底部から前記電線束側に突出する一対の側壁部と、含み、前記突出部は、前記電線接続部から前記接点部へ向かう部分の両側方のうち少なくとも一方の部分から前記底部側へ突出して形成され、前記凹部は、前記プロテクタの前記溝部の延在方向において対向し前記突出部の両側から接触可能な第一接触部と、前記突出部の内側の部分に接触可能な第二接触部と、を含む。
第5態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、第4態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一態様である。第5態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスにおいては、前記突出部は、前記電線接続部から前記接点部へ向かう部分の両側方のうち少なくとも一方の部分から前記底部側へ突出して形成された第一突出部と前記第一突出部の先端側の部分から前記第一突出部の延在方向に交差する外方に突出する第二突出部とを含み、前記カバー部は、前記カバー部が前記端子を覆う状態で前記凹部に収容された前記突出部における前記第二突出部に接触可能な第三接触部を含む。
第6態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、第1態様から第5態様のいずれか1つに係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一態様である。第6態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスにおいては、前記電線束は、本線部と枝線部とを備え、前記溝部には、前記電線束における前記本線部が配設され、前記端子は、前記枝線部の端部に接続され、前記端子と前記本線部との間に介在し、前記端子と前記本線部とを仕切る仕切部をさらに備える。
第7態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、第6態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一態様である。第7態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスにおいては、前記プロテクタは、底部と、前記底部から前記本線部側に突出する一対の側壁部と、前記仕切部と前記一対の側壁部の一方とを繋ぎ、前記一対の側壁部の一方に対し前記仕切部を回動可能に連結する第一ヒンジ部と、を含み、前記底部と前記一対の側壁部とが、前記溝部を成す。
第8態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、第7態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一態様である。第8態様に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスにおいては、前記プロテクタは、前記カバー部と前記一対の側壁部の他方とを繋ぎ、前記一対の側壁部の他方に対し前記カバー部を回動可能に連結する第二ヒンジ部を含む。
上記の各態様において、プロテクタ付ワイヤーハーネスには、第一隙間、第二隙間及び第三隙間のうちの少なくとも1つが形成される。この場合、第一隙間、第二隙間及び第三隙間のうちのいずれかが形成されることで、端子を、上記隙間分だけ少し移動させることが可能となる。即ち、端子がプロテクタに対し移動可能に保持される。このため、端子の接点部とプロテクタの固定部とを別々の固定先へ固定する際に、プロテクタに対する端子の位置を変えることができ、端子とプロテクタとをより簡単に別々の固定先へ固定することが可能となる。
また、第2態様では、第一隙間、第二隙間及び第三隙間の全てが形成されているため、プロテクタに対する端子の位置を三方向において変えることが可能となる。このため、端子とプロテクタとをより簡単に別々の固定先へ固定することが可能となる。
また、第3態様では、突出部は、電線接続部から接点部へ向かう部分の両側方のうち少なくとも一方の部分から外方へ突出して形成されている。この場合、突出部が、電線と端子との接続作業及び接点部と第一固定先との固定作業を邪魔し難い。
また、第4態様では、端子の突出部が収容される凹部は、溝部の延在方向において対向し突出部の両側から接触可能な部分と、突出部の内側の部分に接触可能な部分と、を含む。この場合、端子の突出部が凹部に収容された状態で、端子が溝部の延在方向及び幅方向においてある程度移動可能にしつつ、端子をある程度位置決めすることが可能となる。また、突出部は、端子から底部側に垂下して形成されているため、端子が幅広化することを抑制できる。その結果、上記端子を含むプロテクタ付ワイヤーハーネスの省スペース化を図ることができる。
また、第5態様では、接触部は、第二突出部に接触可能な部分である。この場合、第二突出部に接触部が接触することで、突出部側の部分が浮き上がることを抑制しつつ端子をある程度位置決めすることが可能となる。
また、第6態様では、仕切部によって端子と本線部とが接触することが抑制される。これにより、本線部を構成する電線が傷つくことを抑制できる。
また、第7態様では、第一ヒンジ部によって仕切部がプロテクタと連結されているため、プロテクタ付ワイヤーハーネスの部品点数が増大することが抑制される。
また、第8態様では、第二ヒンジ部によってカバー部がプロテクタと連結されているため、プロテクタ付ワイヤーハーネスの部品点数が増大することが抑制される。
実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの斜視図である。 実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一部の斜視図である。 実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一部の平面図である。 実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一部の断面図である。 実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一部の一部分解平面図である。 実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一部の拡大平面図である。 実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一部の一部省略平面図である。 実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスの一部の断面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<実施形態>
図1〜8を参照しつつ、実施形態に係るプロテクタ付ワイヤーハーネス100について説明する。プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、電線束1とプロテクタ2と端子3とカバー部5とを備える。なお、本実施形態においては、プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、電線束1の一部と端子3との接触を抑制する仕切部4をさらに備えている。プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、例えば、自動車等の車両に搭載される。
図1は、本実施形態のプロテクタ付ワイヤーハーネス100の全体図である。図1には、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の固定先である第一相手側部材91と第二相手側部材92とが仮想線(二点鎖線)で描かれている。なお、第一相手側部材91は、端子3の接点部33が固定される第一固定先である。また、第二相手側部材92は、プロテクタ2の固定部29が固定される第二固定先である。本実施形態では、プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、それぞれ別の固定先である第一固定先及び第二固定先へ固定される。即ち、端子3の接点部33が第一固定先に固定され、また、プロテクタ2の固定部29が第二固定先へ固定されることで、プロテクタ付ワイヤーハーネス100が第一相手側部材91及び第二相手側部材92に固定される。ここで、それぞれ別の固定先である第一固定先及び第二固定先とは、固定先の位置が異なることを意味する。従って、プロテクタ付ワイヤーハーネス100が、第一相手側部材91及び第二相手側部材92に固定される場合の他に、一の相手側部材における2箇所の固定先にそれぞれ端子3の接点部33及びプロテクタ2の固定部29が固定されることで、一の相手側部材に固定される場合も考えられる。
図2は、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の一部を説明する斜視図である。図3は、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の一部を説明する平面図である。図4は、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の一部を説明する断面図である。図4は、図3のIII−III線に沿って切断した断面図である。図5は、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の一部を説明する一部分解平面図である。図5では、カバー部5が開けられた状態のものが示されている。図6は、図5の一部を拡大した拡大図である。図7は、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の一部を説明する一部省略平面図である。図7では、電線束1及び端子3が省略されたプロテクタ付ワイヤーハーネス100が示されている。図8は、プロテクタ2の断面図である。図8は、図1のII−II線に沿って切断した断面図である。
はじめに、本実施形態のプロテクタ2の概略について説明する。本実施形態のプロテクタ2は、長尺状に形成された長尺部20と、長尺部20の一端側の部分で長尺部20から側方へ斜めに延びる第一側方部291と、長尺部20の他端側の部分で長尺部20から側方へ斜めに延びる第二側方部292と、を備える。
本実施形態では、固定部29は、第一側方部291と第二側方部292とにそれぞれ設けられている。また、ここでは、長尺部20が、底部21と底部21から一方の主面側に突出する一対の側壁部22と、を備える。底部21と一対の側壁部22とは、後述する複数の電線10により構成される電線束1の本線部11が配設される溝部23を成している。
第一側方部291は、長尺部20と同様、電線10を配設可能な溝部を有している。ここでは、第一側方部291の溝部は、長尺部20の溝部23に繋がって形成されている。即ち、ここでは、第一側方部291の長尺部20側に対し反対側の開口から電線10が引き込まれ、長尺部20の溝部23内に配設される。また、図1に示されるように、第一側方部291の底部のうち電線10が配設される側の反対側には、プロテクタ2を第二相手側部材92へ固定することを可能にする固定部29が設けられている。
なお、ここでは、図1に示されるように、第一側方部291の溝部を覆う第一側方部用カバー部299が設けられている。第一側方部用カバー部299は、第一側方部291の溝部に配設された電線10が、溝部から飛び出すことを防止する部分である。
一方、第二側方部292は、第一側方部291と異なり、電線10を配設可能な溝部が形成されていない。なお、図1に示されるように、ここでは、第二側方部292にも、第一側方部291と同様、底部に固定部29が設けられている。
本実施形態においては、図8に示されるように、固定部29が、第二相手側部材92の固定用の孔に挿入されて弾性変形することで固定されるクランプ形状に形成されている。この場合、固定部29を第二相手側部材92の固定用の孔に押し込むことで、プロテクタ2を第二相手側部材92に固定することができる。なお、別の態様として、固定部が、ネジ留めによって第二相手側部材92に固定される構造等であってもよい。
本実施形態のプロテクタ2においては、第一側方部291及び長尺部20に電線10が配設される。そして、第一側方部291及び第二側方部292に設けられた固定部29によって第二相手側部材92に固定可能である。なお、第二相手側部材92は、例えば、車体を構成する金属パネル又はエンジン等の部材であることが考えられる。
プロテクタ2の長尺部20の詳細な構造については後述する。
次に、電線束1及び端子3について説明する。電線束1は、複数の電線10により構成されている。図2に示されるように、電線10は、例えば、銅又はアルミニウム等の金属である芯線101と、芯線101の周囲を覆う絶縁被覆102と、を備える絶縁電線であることが考えられる。
そして、本実施形態においては、複数の電線10により構成される電線束1が、本線部11と枝線部12とを備えている。
本線部11は、プロテクタ2内に配設される。本線部11は、1つ若しくは2つ以上の電線10により構成されている。なお、枝線部12との分岐部の直前部分の本線部11では、少なくとも2つ以上の電線10により構成されていることが考えられる。
枝線部12は、本線部11から分岐した部分である。ここでは、図2に示されるように、枝線部12は、1つの電線10により構成されている。しかしながら、枝線部12が2つ以上の電線10により構成されていてもよい。
また、本実施形態では、図2に示されるように、枝線部12は、プロテクタ2内に配設された本線部11に重なるようにして配設される。
以下、プロテクタ2に配設される電線束1の詳細について説明する。ここでは、図1に示されるように、プロテクタ2内には、計4つの電線10が配設される。4つの電線10は、プロテクタ2の第一側方部291の溝部に配設され、その4つのうち1つが長尺部20の一端側へ向かって配設され、残りの3つの電線10が長尺部20の他端側へ向かって配設される。そして、本実施形態においては、長尺部20の他端側に向かって配設される3つの電線10が、電線束1を構成する。
より具体的には、長尺部20の他端側に向かって配設された3本の電線10は、長尺部20の他端までに2つの分岐部を有する。そして、1つ目の分岐部では、3本の電線10のうち1つが残りの2つの電線10の上方に重なるように配設される。即ち、1つ目の分岐部では、2本の電線10により構成される本線部11と、1つの電線10により構成される枝線部12と、が含まれる。次に2つ目の分岐部では、2本の電線10のうちの1つが、残りの1つの電線10の上方に重なるように配設される。即ち、2つ目の分岐部では、1つの電線10により構成される本線部11と、1つの電線10により構成される枝線部12がと、が含まれる。なお、2つ目の分岐部から長尺部20の他端までの間には、1つの電線10が配設されている。
そして、端子3は、枝線部12の端部に接続されている。ここでは、図2に示されるように、長尺部20の溝部23に配設された本線部11に重なるようにして枝線部12が配設されている。このため、枝線部12に接続された端子3も、プロテクタ2の溝部23に重なるようにして配設されている。
端子3は、銅等の金属を主成分とする部材である。端子3は、電線束1の少なくとも一部の電線10に接続される電線接続部31と、第一固定先(第一相手側部材91)へ固定可能な接点部33と、外方へ突出する突出部34と、を含む。なお、ここでは、端子3は、接点部33と電線接続部31とを繋ぐ部分である中間部32もさらに備えている。
ここでは、枝線部12を構成する電線10は、先端の絶縁被覆102が除去されて芯線101が露出している。このため、電線接続部31は、枝線部12における電線10の絶縁被覆102に接続される被覆接続部311と先端の露出した芯線101に接続される芯線接続部312とを備える。なお、本実施形態では、枝線部12が1つの電線10によって構成されているため、電線接続部31は1つの電線10に接続可能な構成である。しかしながら、枝線部12が2つ以上の電線10により構成されている場合において、電線接続部31が2つ以上の電線10に一括して接続される構成であってもよい。
ここでは、被覆接続部311は、枝線部12の電線10の絶縁被覆102に圧着可能な圧着片を含む。枝線部12に端子3が接続された状態において、被覆接続部311の圧着片は、電線10の絶縁被覆102の周囲を覆う状態でかしめられている。
また、ここでは、芯線接続部312も、被覆接続部311と同様の構成を有している。即ち、芯線接続部312は、枝線部12の電線10の先端の芯線101に圧着可能な圧着片を含む。枝線部12に端子3が接続された状態において、芯線接続部312の圧着片は、電線10の先端の芯線101の周囲を覆う状態でかしめられている。なお、芯線接続部312が、電線10の芯線101と超音波溶接等の溶接によって接続される場合も考えられる。この場合、芯線接続部312は、例えば、平板状に形成されていることが考えられる。
中間部32は、電線接続部31と接点部33とを繋ぐ部分であり、ここでは、平板状に形成されている。なお、図2に示されるように、中間部32は、電線接続部31と段差を介して繋がっている。即ち、本実施形態においては、中間部32と電線接続部31との間には折り曲げられた部分が存在している。しかしながら、別の態様として、中間部32と電線接続部31とが面一で形成されている場合ももちろん考えられる。
接点部33は、この端子3の接続相手である第一相手側部材91と接続可能な部分であり、ここでは、接続孔331が形成されている。接続孔331は、接点部33の一方の主面から他方の主面を貫通する貫通孔である。接点部33は、例えば、棒状に形成された第一相手側部材91とボルト締結によって固定されることが考えられる。
また、ここでは、図1,3,4に示されるように、接点部33は、中間部32から起立するように曲げられている。より具体的には、接点部33は中間部32に直交するように折り曲げられている。なお、接点部33に接続される第一相手側部材91との接続位置の関係によっては、接点部33が中間部32に対し斜めになるように曲げられている場合、若しくは、接点部33が中間部32と面一で構成されている場合ももちろん考えられる。
プロテクタ付ワイヤーハーネス100において、突出部34は、電線接続部31から接点部33へ向かう部分(ここでは中間部32)の両側方のうち少なくとも一方の部分から溝部23の底部21側へ突出して形成された第一突出部341を含む。なお、ここでは、端子3の中間部32の両側方の部分それぞれに突出部34が設けられている。即ち、ここでは、端子3が2つの突出部34を備えている。そして、ここでは、2つの突出部34が異なる構成とされている。以下、必要に応じ、中間部32に設けられた2つの突出部34を、一方突出部34A及び他方突出部34Bと区別して称する。
本実施形態においては、端子3の一方突出部34Aは、さらに第一突出部341の先端側の部分から第一突出部341の延在方向に交差する方向に沿って外方に突出する第二突出部342を含む。即ち、一方突出部34AはL字状に形成されている。これに対し、端子3の他方突出部34Bは、第一突出部341のみを含む構成である。
突出部34における第一突出部341は、後述する凹部26の第一接触部261及び第二接触部262と接触可能な部分である。また、一方突出部34Aにおける第二突出部342は、後述するカバー部5の第三接触部53と接触可能な部分である。詳細について後述する。
次に、プロテクタ2の詳細、仕切部4及びカバー部5について説明する。なお、プロテクタ2、仕切部4及びカバー部5は、同じ樹脂で一体成形により得られる部材であることが考えられる。
プロテクタ2は、電線束1が配設される溝部23と、第一固定先とは別の第二固定先(第二相手側部材92)へ固定可能な固定部29と、端子3の突出部34を収容する凹部26と、を含む。ここでは、上述のように固定部29は、第一側方部291及び第二側方部292に形成されている。また、プロテクタ2における長尺部20が、底部21と一対の側壁部22とにより成された溝部23を含んでいる。
また、本実施形態において、プロテクタ2の長尺部20は、底部21及び一対の側壁部22の他に、第一ヒンジ部24、第二ヒンジ部25及び凹部26をさらに含む。また、ここでは、一対の側壁部22の一方には、係止凸部27が形成されている。
底部21及び一対の側壁部22が成す溝部23には、電線束1における本線部11が配設される。また、枝線部12及び枝線部12に接続された端子3は、本線部11の上方に重なるようにして配設される。即ち、端子3は、溝部23に重なるように配設されている。
仕切部4は、端子3と本線部11との間に介在し、端子3と本線部11とを仕切る部分である。仕切部4により、端子3と本線部11とが接触することが抑制される。また、本実施形態では、図2に示されるように、仕切部4は平板状に構成されている。ここでは、図7に示されるように、仕切部4は、端子3のうち中間部32と電線接続部31との境界部分(段差部分)から電線接続部31に亘る部分と本線部11との間に介在し、端子3と本線部11とが接触することを防止している。ちなみに、ここでは、中間部32と電線接続部31との間に段差が形成されていることから、中間部32から接点部33側の部分は本線部11と接触し難くなっていることが考えられる。しかしながら、本線部11と端子3との接触をより確実に防止するため、仕切部4がさらに中間部32から接点部33側の部分と本線部11との間に介在する構成であっても良い。
また、本実施形態において、仕切部4は、一対の側壁部22の一方と第一ヒンジ部24を介して連なって形成されている。即ち、第一ヒンジ部24は、仕切部4を一対の側壁部22の一方に対し回動可能に連結する部分である。このため、第一ヒンジ部24は、例えば、プロテクタ2におけるその他の部分(側壁部22等)よりも薄く形成された部分であることが考えられる。仕切部4が第一ヒンジ部24によってプロテクタ2と連結されている場合、仕切部4とプロテクタ2とを一体化することができ、部品点数を削減できる。また、仕切部4は溝部23に対し開閉可能なため、本線部11を溝部23に配設する作業を邪魔しない。
カバー部5は、端子3の仕切部4側に対し反対側から端子3を覆う部分である。ここでは、カバー部5は、第二ヒンジ部25によって一対の側壁部22のうちの他方に連なって形成されている。第二ヒンジ部25は、カバー部5を一対の側壁部22の他方に対し回動可能に連結する部分である。このため、第二ヒンジ部25は、例えば、プロテクタ2におけるその他の部分(側壁部22等)よりも薄く形成された部分であることが考えられる。カバー部5が第二ヒンジ部25によってプロテクタ2と連結されている場合、カバー部5とプロテクタ2とを一体化することができ、部品点数を削減できる。また、カバー部5は、溝部23に対し開閉可能なため、本線部11を溝部23に配設する作業を邪魔しない。また、カバー部5は、溝部23に重なるように配設された端子3の突出部34が凹部26に収容された状態で端子3の少なくとも一部に溝部23の反対側から接触可能な第三接触部53を含んでいる。なお、ここでは、図1〜3,5に示されるように、カバー部5は、さらに、係止孔51及び挟持部52をさらに備えている。
本実施形態において、係止孔51は、プロテクタ2の一対の側壁部22の一方に設けられた係止凸部27に係止可能な孔である。
なお、プロテクタ2における係止凸部27は、一対の側壁部22の上部(底部21に対し反対側の部分)に設けられている。また、係止凸部27は、カバー部5が第二ヒンジ部25によって閉じられたときに、カバー部5の係止孔51に挿通される位置に設けられている。
本実施形態においては、カバー部5が閉じられる際に、係止孔51の内周縁部に係止凸部27が接触し、係止凸部27が弾性変形する。そして、係止凸部27のうちプロテクタ2の底部21側の部分が係止孔51を通過後、係止凸部27が元の形状へ復帰し、係止凸部27のうちプロテクタ2の底部21側の部分と係止孔51の周縁部とが接触し係止することでカバー部5がプロテクタ2の溝部23を閉じた状態が維持される。
また、ここでは、カバー部5は、係止孔51と係止凸部27とが係止した状態で、一対の側壁部22の一方を内側面側と外側面側とから挟む挟持部52をさらに備えている。図2に示されるように、挟持部52は、係止孔51をはさんで対向する壁状の部分を含んでいる。挟持部52は、係止孔51と係止凸部27とが係止した状態で、一対の側壁部22の一方を内側と外側とから挟み、一対の側壁部22の一方が変形し係止状態が解除されることを抑制する。
次に、凹部26及びカバー部5の第三接触部53の詳細について説明する。凹部26は、端子3の突出部34を収容可能な部分である。そして、プロテクタ付ワイヤーハーネス100においては、凹部26に収容された突出部34と凹部26との間に設けられ、端子3がプロテクタ2の溝部23の延在方向において移動することを可能にする第一隙間81と、凹部26に収容された突出部34と凹部26との間に設けられ、端子3がプロテクタ2の溝部23の幅方向において移動することを可能にする第二隙間82と、後述する第三隙間83と、のうちの少なくとも1つが形成される。そして、プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、端子3がプロテクタ2に対し移動可能に保持されている。なお、ここでは、第一隙間81、第二隙間82及び第三隙間83全てが形成された事例について説明する。
本実施形態において、凹部26は、突出部34に接触可能な第一接触部261と第二接触部262とを含む。ここでは、凹部26は、プロテクタ2の長尺部20の一対の側壁部22の両方にそれぞれ設けられている。なお、ここでは、端子3の一方突出部34Aが収容される凹部26と他方突出部34Bが収容される凹部26とが異なる構成とされている。以下、必要に応じ、端子3の一方突出部34Aが収容される凹部26を一方凹部26Aと称し、他方突出部34Bが収容される凹部26を他方凹部26Bと称する。
本実施形態においては、図2,4に示されるように、一方凹部26Aは、一対の側壁部22の一方側に設けられている。一方凹部26Aには、第一突出部341と第二突出部342とを含む一方突出部34Aが収容される。このため、第一突出部341のみを含む他方突出部34Bが収容される他方凹部26Bに比べ、一方凹部26Aは幅広に形成されていることが考えられる。
凹部26は、第一接触部261と第二接触部262とを含む。第一接触部261は、プロテクタ2の溝部23の延在方向において対向し第一突出部341の両側から接触可能な部分である。第二接触部262は、第一突出部341の内側の部分に接触可能な部分である。
ここでは、図2,6に示されるように、第一接触部261は、プロテクタ2の長尺部20の溝部23の延在方向において対向する一対の壁状の部分を含む。そして、第一接触部261と突出部34との間には隙間が生じており、この隙間が第一隙間81である。第一接触部261は、端子3がプロテクタ2の長尺部20の溝部23の延在方向において移動する際に接触し、端子3の上記方向における移動を規制する部分である。即ち、端子3は、第一隙間81の分だけ溝部23の延在方向において移動可能である。
換言すれば、図5に示されるように、一方凹部26Aにおいて、第一接触部261に含まれる一対の壁状の部分の間の間隔は、一方突出部34Aの幅寸法よりも大きく設定されている。また、同様に、他方凹部26Bにおいても、第一接触部261に含まれる一対の壁状の部分の間の間隔は、他方突出部34Bの幅寸法よりも大きく設定されている。これにより、一方凹部26A及び他方凹部26Bにおいて、一方突出部34A及び他方突出部34Bと第一接触部261に含まれる一対の壁状の部分との間に第一隙間81が形成される。その結果、端子3が、第一接触部261に含まれる一対の壁状の部分間をある程度移動することができる。即ち、端子3は、溝部23の延在方向において、ある程度移動可能とされる。
なお、ここでは、一方凹部26Aにおける第一接触部261は、主に一方突出部34Aの第一突出部341の両側面及び第二突出部342の両側面に接触可能な壁状に形成されている。また、他方凹部26Bにおける第一接触部261は、主に他方突出部34Bの第一突出部341の両側面に接触可能な壁状に形成されている。
次に第二接触部262について説明する。ここでは、第二接触部262は、第一突出部341の内側に存在する壁状に形成されている。第二接触部262は、第一接触部261における一対の壁状の部分間に設けられている。そして、第二接触部262と第一突出部341との間には、隙間が生じており、この隙間が第二隙間82である。第二接触部262は、端子3が、プロテクタ2の長尺部20の溝部23の幅方向において移動する際に接触し端子3の上記方向における移動を規制する部分である。即ち、端子3は、第二隙間82の分だけ溝部23の幅方向において移動可能である。なお、一方凹部26Aにおいて、第一突出部341の内側とは、第一突出部341のうち第二突出部342側に対する反対側である。また、他方凹部26Bにおいて、第一突出部341の内側とは、第一突出部341のうち一方凹部26A側である。
即ち、本実施形態においては、図4に示されるように、一方突出部34Aの第一突出部341の内側面と他方突出部34Bの第一突出部341の内側面との間の寸法が、一方凹部26Aの第二接触部262の外側の面と他方凹部26Bの第二接触部262の外側の面との間の寸法よりも大きく設定されている。これにより、一方凹部26Aにおける第二接触部262と一方突出部34Aの第一突出部341との間及び他方凹部26Bにおける第二接触部262と他方突出部34Bの第一突出部341との間に、隙間が形成され、これらの隙間が第二隙間82を成している。この場合、端子3が溝部23の幅方向において、ある程度移動可能とされる。
また、本実施形態では、図2,4に示されるように、一方凹部26Aは、一方凹部26Aに一方突出部34Aが収容された状態で、第二突出部342のうちプロテクタ2の底部21側の面に接触して支持する支持部分269を含む。ここでは、第一接触部261と第二接触部262とが、支持部分269と直交するように、支持部分269から溝部23の上部側へ突出して形成されている。
ここで、一方凹部26Aは、第一接触部261、第二接触部262及び支持部分269によって囲まれた凹部であり、4つの面によって囲まれた窪みである。即ち、支持部分269をはさんで第二接触部262側に対する反対側の部分には、壁状の部分が形成されていない。このような一方凹部26Aにおいては、第二接触部262に対向し、一方突出部34Aの外側を覆う壁状の部分を含んでいないため、プロテクタ2の長尺部20の幅方向における寸法を小さくすることができる。なお、別の態様として、一方凹部26Aが、第二接触部262に対向し、一方突出部34Aの外側を覆う壁状の部分を含む場合ももちろん考えられる。
また、ここでは、図2,4に示されるように、一方凹部26Aにおける第一接触部261の外方側の縁部が、プロテクタ2の溝部23の上部側から底部21側に向かうにつれ徐々に外方に向かって突出するように傾斜して形成されている。即ち、ここでは、一方凹部26Aは、一方凹部26Aの下部が一方凹部26Aの上部よりも外方に向かって突出した形状に形成されている。これにより、例えば、一方凹部26Aにおける上部の外寸を小さくすることができる。
一方、図4に示されるように、他方凹部26Bは、他方突出部34Bが他方凹部26Bに収容されたときに、第一突出部341の先端部分に対向する他方凹部底部268を有する。ここでは、他方凹部底部268と第一突出部341との間に隙間が形成されているが、第一突出部341の先端部分に他方凹部底部268が接触する構成であってもよい。
また、他方凹部26Bは、一方凹部26Aと異なり、第二接触部262に対向し、第一突出部341の外側を覆う部分を含んでいる。しかしながら、他方凹部26Bが、一方凹部26Aと同様、第二接触部262に対向し、第一突出部341の外側を覆う部分を含まない場合も考えられる。
また、ここでは、一方凹部26Aは、一対の側壁部22の一方から溝部23側に凹む形状で設けられている。即ち、図4に示されるように、溝部23に配設された本線部11の上方に一方凹部26Aが重なる構成とされている。この場合、プロテクタ2の長尺部20の幅方向における寸法を小さくすることができる。
一方、他方凹部26Bは、一方凹部26Aと異なり、一対の側壁部22の他方から溝部23側に凹む形状で設けられていない。しかしながら、他方凹部26Bが、一方凹部26Aと同様、一対の側壁部22の他方から溝部23側に凹む形状で設けられた構成であることも考えられる。即ち、他方凹部26Bが本線部11の上方に重なる位置に設けられた構成であることも考えられる。
次に、カバー部5の第三接触部53について説明する。本実施形態において、第三接触部53は、カバー部5が端子3を覆う状態でプロテクタ2の凹部26(ここでは一方凹部26A)に収容された突出部34(ここでは一方突出部34A)における第二突出部342に接触可能な部分である。ここでは、第三接触部53は、カバー部5における裏側において凸状に形成されている。なお、カバー部5の裏側とは、カバー部5が端子3を覆う状態において端子3側を向く側を意味する。
また、図4に示されるように、カバー部5が端子3を覆う状態において、第三接触部53の先端と一方突出部34Aの第二突出部342との間には、隙間が形成されている。また、カバー部5の裏側の部分と端子3の中間部32との間にも隙間が形成されている。そして、これらの隙間が、第三隙間83である。この場合、端子3が溝部23の深さ方向において、第三隙間83の分だけ移動することが可能となる。
また、本実施形態のように、カバー部5の裏側の部分及び第三接触部53の2点で端子3に接触可能な構成である場合、端子3の姿勢が安定する。なお、第三接触部53は、端子3の一方突出部34A側の部分が他方突出部34B側の部分に対し過剰に浮き上がることを抑制する。また、別の態様として、カバー部5が1点で端子3に接触可能な構成であってもよい。
以上のように、本実施形態では、第一接触部261及び第二接触部262と第一突出部341との間に第一隙間81及び第二隙間82が形成されているため、プロテクタ2の長尺部20の溝部23の延在方向及び幅方向において、端子3がある程度移動可能とされている。また、第三接触部53と第二突出部342との間及びカバー部5と中間部32との間に第三隙間83が形成されているため、プロテクタ2の長尺部20の溝部23の深さ方向においても、端子3がある程度移動可能とされている。この場合、端子3の接点部33の固定先(接続先)である第一相手側部材91との固定位置と、プロテクタ2の固定先である第二相手側部材92との固定位置と、の公差を、端子3が移動可能な構成により吸収することができる。これにより、第一相手側部材91及び第二相手側部材92へのプロテクタ付ワイヤーハーネス100を組み付け作業を簡易化することできる。
また、本実施形態では、図1に示されるように、プロテクタ付ワイヤーハーネス100におけるプロテクタ2の長尺部20に4つの端子3が配設される場合の事例が示されている。そして、本線部11と枝線部12との分岐部は、長尺部20の一端側と他端側とに位置する端子3以外の部分に設けられている。即ち、ここでは、長尺部20には2つの分岐部が設けられている。従って、本実施形態においては、例えば、プロテクタ2の長尺部20は、端子3と本線部11とが接触することを抑制するための構造(第一ヒンジ部24、第二ヒンジ部25、凹部26、係止凸部27、仕切部4及びカバー部5)を、少なくとも2つの分岐部にそれぞれ備えていることが考えられる。
<効果>
本実施形態において、プロテクタ付ワイヤーハーネス100には、第一隙間81、第二隙間82及び第三隙間83のうちの少なくとも1つが形成される。この場合、第一隙間81、第二隙間82及び第三隙間83のうちのいずれかが形成されることで、端子3を、上記隙間分だけ少し移動させることが可能となる。即ち、端子3がプロテクタ2に対し移動可能に保持される。このため、端子3の接点部33とプロテクタ2の固定部29とを別々の固定先へ固定する際に、プロテクタ2に対する端子3の位置を変えることができ、端子3とプロテクタ2とをより簡単に別々の固定先へ固定することが可能となる。
また、本実施形態では、第一隙間81、第二隙間82及び第三隙間83の全てが形成されているため、プロテクタ2に対する端子3の位置を三方向において変えることが可能となる。このため、端子3とプロテクタ2とをより簡単に別々の固定先へ固定することが可能となる。
また、本実施形態では、突出部34は、電線接続部31から接点部33へ向かう部分(中間部32)の両側方のうち少なくとも一方の部分から外方へ突出して形成されている。この場合、突出部34が、電線10と端子3との接続作業及び接点部33と第一固定先(第一相手側部材91)との固定作業を邪魔し難い。
また、本実施形態では、端子3の突出部34が収容される凹部26は、溝部23の延在方向において対向し突出部34の両側から接触可能な第一接触部261と、突出部34の内側の部分に接触可能な第二接触部262と、を含む。この場合、端子3を溝部23の延在方向及び幅方向においてある程度移動可能にしつつ、端子3をある程度位置決めすることが可能となる。
また、本実施形態においては、第一突出部341は、端子3から底部21側(仕切部4側)に垂下して形成されている。この場合、突出部が端子の中間部の側方に向かって突出する形状に形成されている場合に比べ、以下の利点を有する。まず、端子が幅方向にある程度移動可能であることを考慮すると、端子が幅方向に移動することで一対の側壁部との接触状態が解除されることを防ぐ必要がある。このため、突出部が端子の中間部の側方に向かって突出する形状に形成されている場合、突出部の突出寸法を比較的大きくする必要が生じ、端子が幅広化することが懸念される。一方、本実施形態のように、第一突出部341が、端子3から底部21側に垂下して形成されている場合、端子3が幅方向に移動しようとしたときに、第一突出部341が一対の側壁部22に引っ掛かり、一対の側壁部22との接触状態が解除することを回避できる。このため、端子3が幅広化することを抑制しつつ、端子3が幅方向に移動することで一対の側壁部22から外れてしまうことも抑制できる。その結果、上記端子3を含むプロテクタ付ワイヤーハーネス100の省スペース化を図ることができる。
また、本実施形態では、カバー部5によって端子3が覆われることで端子3を保護できる。また、第三接触部53は、第二突出部342に接触可能な部分である。この場合、第二突出部342に第三接触部53が接触することで、端子3をある程度位置決めすることが可能となる。
ところで、分岐部を有するワイヤーハーネスを本線部と枝線部とが重ねられた状態でプロテクタ内に配設されるとき、枝線部の端部に端子が接続されていると、本線部と端子とが接触し、本線部を構成する電線が傷つくことが懸念される。しかしながら、本実施形態では、プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、複数の電線10により構成され、本線部11と枝線部12とを備える電線束1と、電線束1における本線部11が配設された溝部23を含むプロテクタ2と、枝線部12の端部に接続された端子3と、端子3と本線部11との間に介在し、端子3と本線部11とを仕切る仕切部4と、を備える。この場合、プロテクタ付ワイヤーハーネス100における仕切部4によって端子3と本線部11とが接触することが抑制される。これにより、例えば、振動等により電線10が動き、比較的軟らかい電線10と比較的硬い端子3とが接触することを抑制できる。即ち、本線部11を構成する電線10が傷つくことを抑制できる。
また、本実施形態においては、プロテクタ2は、底部21と、底部21から本線部11側に突出する一対の側壁部22と、仕切部4と一対の側壁部22の一方とを繋ぎ、一対の側壁部22の一方に対し仕切部4を回動可能に連結する第一ヒンジ部24と、を含み、底部21と一対の側壁部22とが、溝部23を成す。この場合、第一ヒンジ部24によって仕切部4がプロテクタ2と連結されているため、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の部品点数が増大することが抑制される。
また、本実施形態では、プロテクタ付ワイヤーハーネス100は、仕切部4側に対し反対側から端子3を覆うカバー部5をさらに備える。この場合、カバー部5によって端子3が覆われる。このため、端子3の保護が可能となる。また、本実施形態では、プロテクタ2は、カバー部5と一対の側壁部22の他方とを繋ぎ、一対の側壁部22の他方に対しカバー部5を回動可能に連結する第二ヒンジ部25を含む。この場合、第二ヒンジ部25によってカバー部5がプロテクタ2と連結されているため、プロテクタ付ワイヤーハーネス100の部品点数が増大することが抑制される。
<応用例>
カバー部が、プロテクタと別体の部材であり、プロテクタに対し着脱可能に構成された蓋状の部材であってもよい。また、仕切部が、プロテクタと別体の部材であり、プロテクタに対し着脱可能に構成された部材であってもよい。
また、第一側方部291及び第二側方部292に設けられた固定部が、さらに長尺部20に設けられている場合も考えられる。また、第一側方部291及び第二側方部292が省略され、長尺部20のみに第一相手側部材91へ固定可能な固定部が設けられている場合も考えられる。
なお、本発明に係るプロテクタ付ワイヤーハーネスは、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態および応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態および応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1 電線束
10 電線
100 プロテクタ付ワイヤーハーネス
2 プロテクタ
21 底部
22 側壁部
23 溝部
26 凹部
261 第一接触部
262 第二接触部
29 固定部
3 端子
31 電線接続部
32 中間部
33 接点部
34 突出部
341 第一突出部
342 第二突出部
5 カバー部
53 第三接触部
81 第一隙間
82 第二隙間
83 第三隙間
91 第一相手側部材
92 第二相手側部材

Claims (8)

  1. 複数の電線により構成される電線束と、
    前記電線束の少なくとも一部の前記電線に接続される電線接続部と、第一固定先へ固定可能な接点部と、外方へ突出する突出部と、を含む端子と、
    前記電線束が配設される溝部と、前記第一固定先とは別の第二固定先へ固定可能な固定部と、前記端子の前記突出部を収容する凹部と、を含むプロテクタと、
    前記溝部に重なるように配設された前記端子の前記突出部が前記凹部に収容された状態で前記端子の少なくとも一部に前記溝部の反対側から接触可能で、前記端子を覆うカバー部と、を備え、
    前記凹部に収容された前記突出部と前記凹部との間に設けられ前記端子が前記プロテクタの前記溝部の延在方向において移動することを可能にする第一隙間と、前記凹部に収容された前記突出部と前記凹部との間に設けられ前記端子が前記プロテクタの前記溝部の幅方向において移動することを可能にする第二隙間と、前記突出部が前記凹部に収容された状態で前記カバー部と前記端子の少なくとも一部との間に設けられ前記端子が前記プロテクタの前記溝部の深さ方向において移動することを可能にする第三隙間と、のうち少なくとも1つが形成され、
    前記端子が前記プロテクタに対し移動可能に保持されている、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
  2. 請求項1に記載のプロテクタ付ワイヤーハーネスであって、
    前記第一隙間と前記第二隙間と前記第三隙間とが形成されている、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプロテクタ付ワイヤーハーネスであって、
    前記突出部は、前記電線接続部から前記接点部へ向かう部分の両側方のうち少なくとも一方の部分から外方へ突出して形成されている、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
  4. 請求項3に記載のプロテクタ付ワイヤーハーネスであって、
    前記プロテクタは、底部と、前記底部から前記電線束側に突出する一対の側壁部と、含み、
    前記突出部は、前記電線接続部から前記接点部へ向かう部分の両側方のうち少なくとも一方の部分から前記底部側へ突出して形成され、
    前記凹部は、前記プロテクタの前記溝部の延在方向において対向し前記突出部の両側から接触可能な第一接触部と、前記突出部の内側の部分に接触可能な第二接触部と、を含む、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
  5. 請求項4に記載のプロテクタ付ワイヤーハーネスであって、
    前記突出部は、前記電線接続部から前記接点部へ向かう部分の両側方のうち少なくとも一方の部分から前記底部側へ突出して形成された第一突出部と前記第一突出部の先端側の部分から前記第一突出部の延在方向に交差する外方に突出する第二突出部とを含み、
    前記カバー部は、前記カバー部が前記端子を覆う状態で前記凹部に収容された前記突出部における前記第二突出部に接触可能な第三接触部を含む、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプロテクタ付ワイヤーハーネスであって、
    前記電線束は、本線部と枝線部とを備え、
    前記溝部には、前記電線束における前記本線部が配設され、
    前記端子は、前記枝線部の端部に接続され、
    前記端子と前記本線部との間に介在し、前記端子と前記本線部とを仕切る仕切部をさらに備える、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
  7. 請求項6に記載のプロテクタ付ワイヤーハーネスであって、
    前記プロテクタは、底部と、前記底部から前記本線部側に突出する一対の側壁部と、前記仕切部と前記一対の側壁部の一方とを繋ぎ、前記一対の側壁部の一方に対し前記仕切部を回動可能に連結する第一ヒンジ部と、を含み、
    前記底部と前記一対の側壁部とが、前記溝部を成す、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
  8. 請求項7に記載のプロテクタ付ワイヤーハーネスであって、
    前記プロテクタは、前記カバー部と前記一対の側壁部の他方とを繋ぎ、前記一対の側壁部の他方に対し前記カバー部を回動可能に連結する第二ヒンジ部を含む、プロテクタ付ワイヤーハーネス。
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