JP2017110583A - 内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法 - Google Patents

内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017110583A
JP2017110583A JP2015246162A JP2015246162A JP2017110583A JP 2017110583 A JP2017110583 A JP 2017110583A JP 2015246162 A JP2015246162 A JP 2015246162A JP 2015246162 A JP2015246162 A JP 2015246162A JP 2017110583 A JP2017110583 A JP 2017110583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
internal combustion
combustion engine
nox concentration
humidity
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015246162A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6679917B2 (ja
Inventor
裕章 今原
Hiroaki Imahara
裕章 今原
佐藤 淳一
Junichi Sato
淳一 佐藤
良文 花村
Yoshifumi Hanamura
良文 花村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2015246162A priority Critical patent/JP6679917B2/ja
Publication of JP2017110583A publication Critical patent/JP2017110583A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6679917B2 publication Critical patent/JP6679917B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】大気の湿度の影響を考慮してNOx濃度を算出することができ、NOx濃度の算出精度を向上させることができ、これにより、より正確なNOx濃度の算出値を用いて、内燃機関の排気ガス中のNOx濃度が目標値に追従するよう内燃機関の運転状態をより適切に制御することができる内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法を提供する。【解決手段】エンジン10に対する吸気ガスA+Ge及び排気ガスGの状態に基づいて、NOx濃度の算出値Ncを算出するとともに、エンジン10の吸気通路12に吸気される大気Aの絶対湿度Haに基づいて湿度補正係数Kを算出して、この算出した湿度補正係数Kを用いて、算出したNOx濃度の算出値Ncを補正する制御を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気ガスに含まれるNOx濃度の算出値に基づいて内燃機関の運転状態を制御する内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法に関する。
車両に搭載されるディーゼルエンジン等の内燃機関より排出される排気ガスには、NOx(窒素酸化物)が含まれている。このNOxは人体や大気環境に悪影響を及ぼす懸念があるので、排気ガスに含まれるNOx濃度は、EGRシステム等により、各種法規制値以下になるように制御されている。
近年、このNOx濃度の法規制値は、車両の実走行時を想定して、ますます厳しい値に設定されてきている。なお、この法規制値とは、例えば、WNTE(World harmonized Not To Exceed)のように、多種多様な大気環境条件下で、内燃機関が一定出力以上等の種々の条件を満たす内燃機関の連続的な運転において、排気ガスの各浄化対象成分(NOx、HC、PM等)が予め設定された設定閾値以下であることを検証する試験等で設定される設定閾値のことである。
一方、排気ガスに含まれるNOx濃度は、燃焼に供する大気湿度の影響を大きく受けることが知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、燃焼で生成するNOx濃度を精度よく予測するためには、燃焼条件として湿度を考慮する事がのぞましい。
しかしながら、排気ガスに含まれるNOx濃度を大気の湿度を考慮して算出するための具体的な手段または方法については、未だ確立されておらず、すなわち、NOx濃度の算出精度には未だ向上の余地が残されていた。
特開平6−213055号公報
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気ガスに含まれるNOx濃度の算出値に基づいて内燃機関から排出されるNOxの濃度が目標値に追従するように内燃機関の運転状態を制御する内燃機関のNOx濃度制御システムに関し、特に、大気の湿度の影響を考慮してNOx濃度を算出することができ、NOx濃度の算出精度を向上させることができる内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の内燃機関のNOx濃度制御システムは、内燃機関の排気ガスに含まれるNOx濃度の算出値に基づいて内燃機関の運転状態を制御する内燃機関のNOx濃度制御システムにおいて、該NOx濃度制御システムを制御する制御装置が、前記内燃機関に対する吸気ガス及び排気ガスの状態に基づいて、前記NOx濃度の算出値を算出するとともに、前記内燃機関の吸気通路に吸気される大気の絶対湿度に基づいて湿度補正係数を算出して、この算出した湿度補正係数を用いて、前記算出したNOx濃度の算出値を補正する制御を行うように構成される。
ここで、吸気ガスとは、新気(大気)とEGRガスの混合気であり、その状態とは、吸気ガスの温度、圧力等のことである。これらのパラメーター(温度、圧力等)は、吸気通路に備えた各種センサ(吸気温度センサ、吸気圧力センサ等)により検出される。
また、排気ガスとは、気筒(シリンダ)より排気通路に排出されるガスのことであり、その状態とは、排気ガスの空気過剰率等のことである。この空気過剰率は、例えば、排気通路に備えた排気ラムダセンサ等により検出される。
この構成によれば、内燃機関の排気ガス中のNOx濃度を吸気ガス及び排気ガスの状態に基づいて算出した後、このNOx濃度の算出値を大気の絶対湿度により補正するので、すなわち、大気の湿度の影響を考慮してNOx濃度を算出することができるので、NOx濃度の算出精度を向上させることができる。これにより、より正確なNOx濃度の算出値を用いて、内燃機関の排気ガス中のNOx濃度が目標値に追従するよう内燃機関の運転状態をより適切に制御することができる。
また、上記の内燃機関のNOx濃度制御システムにおいて、前記吸気通路に大気の相対湿度を検出するための相対湿度検出装置を備えるとともに、前記制御装置が、前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を、前記相対湿度検出装置の検出値、大気の温度および大気の圧力に基づいて算出する制御を行うように構成される。
この相対湿度検出装置の検出値である大気の相対湿度から絶対湿度を算出する方法としては、例えば、大気の圧力を検出するための大気圧力検出装置および吸気通路に大気の温度を検出するための吸気温度検出装置を備えて、この大気圧力検出装置の検出値(大気の圧力)および吸気温度検出装置の検出値(大気の温度)と相対湿度検出装置の検出値(大気の相対湿度)とを基に、湿り空気線図を用いて、大気の絶対湿度を算出する方法がある。ただし、この大気の絶対湿度の算出方法は一例であり、必ずしも湿り空気線図を用いる必要はなく、その他の方法を用いて、大気の相対湿度から絶対湿度を算出してもよい。
あるいは、上記の内燃機関のNOx濃度制御システムにおいて、前記制御装置が、前記吸気通路に吸気される大気の相対湿度を予め設定される設定相対湿度に設定するとともに、この設定相対湿度と、前記大気の圧力および吸気通路に吸気される大気の温度とを基に、前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を算出する制御を行うように構成される。
この構成によれば、コスト面やレイアウト面の制約により吸気通路に相対湿度検出装置を備えることができない場合でも、大気の相対湿度を実験等により適切な値に予め設定された設定相対湿度に設定することで、大気の相対湿度から絶対湿度を算出することができ、湿度補正係数を算出することができるので、大気の湿度の影響を考慮してNOx濃度を算出することができる。
また、上記の内燃機関のNOx濃度制御システムにおいて、前記制御装置が、前記設定相対湿度を、前記内燃機関を備える車両の走行地点の位置情報および大気の温度に基づいて設定するように構成される。
この構成によれば、設定相対湿度を熱地、寒地、高地、低地等の各走行環境に応じた適切な値に確実に設定することができるので、湿度補正係数の算出精度を向上させることができる。
また、上記の内燃機関のNOx濃度制御システムを搭載した内燃機関は、上記の内燃機関のNOx濃度制御システムと同様の作用効果を奏することができる。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関のNOx濃度制御方法は、内燃機関の排気ガスに含まれるNOx濃度の算出値に基づいて内燃機関の運転状態を制御する内燃機関のNOx濃度制御方法において、前記内燃機関に対する吸気ガス及び排気ガスの状態に基づいて、前記NOx濃度の算出値を算出するとともに、前記内燃機関の吸気通路に吸気される大気の絶対湿度に基づいて湿度補正係数を算出して、この算出した湿度補正係数を用いて、前記算出したNOx濃度の算出値を補正する制御を行うことを特徴とする方法である。
また、上記の内燃機関のNOx濃度制御方法において、前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を、大気の圧力および前記吸気通路に吸気される大気の温度と前記吸気通路に備えた大気の相対湿度を検出するための相対湿度検出装置の検出値に基づいて算出する制御を行うことを特徴とする方法である。
あるいは、上記の内燃機関のNOx濃度制御方法において、前記吸気通路に吸気される大気の相対湿度を予め設定される設定相対湿度に設定するとともに、この設定相対湿度と、前記大気の圧力および前記吸気通路に吸気される大気の温度とを基に、前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を算出する制御を行うことを特徴とする方法である。
また、上記の内燃機関のNOx濃度制御方法において、前記設定相対湿度を、前記内燃機関を備える車両の走行地点の位置情報および大気の温度に基づいて設定することを特徴とする方法である。
これらの方法によれば、上記の内燃機関のNOx濃度制御システムと同様の作用効果を奏することができる。
本発明の内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法によれば、大気の湿度の影響を考慮して、内燃機関の排気ガスに含まれるNOx濃度を算出することができるので、NOx濃度の算出精度を向上させることができ、これにより、より正確なNOx濃度の算出値を用いて、内燃機関の排気ガス中のNOx濃度が目標値に追従するよう内燃機関の運転状態をより適切に制御することができる。
本発明に係る実施の形態の内燃機関のNOx濃度制御システムを備えた内燃機関の構成を模式的に示す図である。 湿り空気線図を簡略化して示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明に係る実施の形態の内燃機関は、本発明に係る実施の形態の内燃機関のNOx濃度制御システムを備えて構成され、後述する内燃機関のNOx濃度制御システムが奏する作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
図1に示すように、本発明に係る実施の形態の内燃機関(以下エンジン)10は、EGRシステム1を備えて構成され、エンジン本体11と吸気通路12と排気通路13とEGR通路14を備えている。このEGR通路14は、排気通路13と吸気通路12とを接続して設けられ、上流側より順に、エンジン冷却水を冷却媒体とするEGRクーラー15、EGRバルブ16が設けられている。
そして、大気から導入される新気Aが、必要に応じて、EGR通路14から吸気マニホールド11aに流入するEGRガスGeを伴って、気筒(シリンダ)11c内の燃焼室に送られ、燃焼室にて燃料噴射装置(図示しない)より噴射された燃料と混合圧縮されて、燃料が燃焼することで、エンジン10に動力を発生させる。そして、エンジン10で燃焼により発生した排気ガスGが、排気マニホールド11bから排気通路13に流出するが、その一部はEGR通路14にEGRガスGeとして流れ、残りの排気ガスGa(=G−Ge)は、排気浄化処理装置(図示しない)により浄化処理された後、マフラー(図示しない)を経由して大気へ放出される。
また、吸気通路12には、大気Aの吸気流量を検出する吸気流量センサ(MAFセンサ)21、吸気ガスA+Geの吸気圧力を検出する吸気圧力センサ22及び吸気温度を検出する吸気温度センサ23が設けられるとともに、排気通路13には、排気の空気過剰率を検出する排気ラムダセンサ24が設けられる。これらのセンサ21〜24の信号は、予め設定された制御時間毎に、後述する制御装置30に送信される。
また、本発明の内燃機関のNOx濃度制御システムのための制御装置30が備えられる。この制御装置30は、センサ21〜24より送信された信号に基づいて、予め設定された制御時間毎に、センサ21〜24の検出値を算出するとともに、必要な検出値のデータ(通常は、最新の検出値のデータ)を記憶する。この制御装置30は、通常は、エンジン10の運転状態全般を制御するエンジンコントロールユニット(ECU)に組み込まれるが、独立して設けてもよい。
また、EGR通路14の分岐点より下流側の排気通路13に、NOx濃度センサ(NOx濃度検出装置)20が設けられる。このNOx濃度センサ20の信号も、センサ21〜24の信号と同様に、予め設定された制御時間毎に、制御装置30に送信され、制御装置30は、センサ20より送信された信号に基づいて、センサ20の検出値を算出するとともに、必要検出値のデータ(通常は、最新の検出値のデータ)を記憶する。
本発明に係る実施の形態の内燃機関のNOx濃度制御システムは、エンジン10の排気ガスGに含まれるNOx濃度の算出値Ncに基づいてエンジン10の運転状態を制御するシステムである。
より詳細には、EGRシステム1のEGRバルブ16の開度を制御して、吸気通路12に還流されるEGRガスGeの流量を制御すること等により、NOx濃度の算出値Ncが、エンジン回転数及び燃料噴射量等のエンジン運転状態に基づいて算出されるNOx濃度の目標値Ntになるようにして、エンジン10の運転状態を制御するシステムである。
そして、制御装置30が、エンジン10に対する吸気ガスA+Ge及び排気ガスGの状態に基づいて、NOx濃度の算出値Ncを算出するとともに、エンジン10の吸気通路12に吸気される大気Aの絶対湿度Haに基づいて湿度補正係数Kを算出して、この算出した湿度補正係数Kを用いて、この算出したNOx濃度の算出値Ncを補正して、NOx濃度の補正値Nccを算出する制御を行うように構成する。すなわち、Ncc=K×Ncで表される式に、湿度補正係数KとNOx濃度の算出値Ncを代入して、NOx濃度の補正値Nccを算出する。そして、このNOx濃度の補正値NccがNOx濃度の目標値Ntになるように、エンジン10の運転状態を制御する。
ここで、吸気ガスA+Geの状態とは、吸気ガスA+Geの温度、圧力等のことである。吸気ガスA+Geの圧力、温度は、それぞれ、吸気圧力センサ22、吸気温度センサ23により検出される。
また、排気ガスGの状態とは、排気ガスGの空気過剰率等のことである。この空気過剰率は、例えば、排気通路13に備えた排気ラムダセンサ24等により検出される。
また、大気Aの絶対湿度Haから湿度補正係数Kを算出する方法については、例えば、K=15.698×Ha/1000+0.832で表される式に、実際の大気Aの絶対湿度Ha(g/kg(DA))を代入して、湿度補正係数Kを算出する方法がある。
また、大気Aの絶対湿度Haの算出方法については、吸気通路12に大気Aの相対湿度Hrを検出するための相対湿度センサ(相対湿度検出装置)25を備える場合と備えない場合とで、その方法は異なる。
吸気通路12に相対湿度センサ25を備える場合は、制御装置30が、湿度補正係数Kを算出するための大気Aの絶対湿度Haを、大気Aの温度および大気Aの圧力と、相対湿度センサ25の検出値Hrに基づいて算出する制御を行うように構成する。
より詳細には、大気圧力を検出するための大気圧力検出センサ(図示しない)および吸気通路12に大気Aの温度Tを検出するための大気用吸気温度検出センサ(図示しない)を備えて、この大気圧力検出センサの検出値(大気の圧力)および大気用吸気温度検出センサの検出値(大気の温度)Tと相対湿度センサ25の検出値(大気の相対湿度)Hrとを基に、図2に示すような湿り空気線図を用いて、大気Aの絶対湿度Haを算出する。例えば、大気Aの温度T=T1で、相対湿度Hr=50(%RH)であるときは、大気Aの絶対湿度Ha=Ha1となる。この湿り空気線図は予め制御装置30に記憶させておく。なお、この大気Aの絶対湿度Haの算出方法は一例であり、必ずしも図2に示すような湿り空気線図を用いる必要はなく、その他の方法を用いて、大気Aの相対湿度Hrから絶対湿度Haを算出してもよい。
この相対湿度センサ25を用いて大気Aの絶対湿度Haを算出する場合は、大気Aの絶対湿度Haの算出精度を向上させることができるので、排気ガスGに含まれるNOx濃度を大気Aの湿度を考慮して補正するための湿度補正係数Kの算出精度も向上させることができる。
一方、吸気通路12に相対湿度センサ25を備えない場合は、例えば、制御装置30に図2に示すような湿り空気線図を記憶させておく。そして、制御装置30が、吸気通路12に吸気される大気Aの相対湿度Hrを予め設定される設定相対湿度Hr1に設定するとともに、この設定相対湿度Hr1と、大気Aの圧力および吸気通路12に吸気される大気Aの温度Tとを基に、制御装置30に記憶させた湿り空気線図を用いて、湿度補正係数Kを算出するための大気Aの絶対湿度Haを算出する制御を行うように構成する。吸気通路12に吸気される大気Aの温度Tには、例えば、上記した大気用吸気温度検出センサの検出値を用いる。また、大気Aの圧力には、例えば、上記した大気圧力検出センサの検出値を用いる。
より詳細には、図2に示すように、横軸に大気Aの温度Tを、縦軸に大気Aの絶対湿度Haを設定した湿り空気線図を制御装置30に記憶させる。また、この湿り空気線図上に、設定相対湿度Hr1を示す設定相対湿度線L(図2ではHr1=50(%RH))を設定する。そして、設定相対湿度線Lにおいて、実際の大気Aの温度Tに対応する大気Aの絶対湿度Haを算出する。例えば、実際の大気Aの温度T=T1のときは、大気Aの絶対湿度Ha=Ha1となる。なお、このような図を大気圧ごと用意し、大気Aの圧力を引数として大気Aの絶対湿度を求める。
この相対湿度センサ25を用いることなく、大気Aの絶対湿度Haを算出する場合は、コスト面やレイアウト面の制約により吸気通路12に相対湿度センサ25を備えることができない場合でも、大気Aの相対湿度Hrを実験等により適切な値に設定された設定相対湿度Hr1に設定することで、大気Aの相対湿度Hrから絶対湿度Haを算出することができ、湿度補正係数Kを算出することができるので、大気Aの湿度の影響を考慮してNOx濃度を算出することができる。
なお、吸気通路12に相対湿度センサ25を備えている場合で、相対湿度センサ25が故障しているときにも、大気Aの相対湿度Hrを設定相対湿度Hr1に設定することで、湿度補正係数Kを算出することができるので、大気Aの湿度の影響を考慮してNOx濃度を算出することができる。
また、吸気通路12に相対湿度センサ25を備えない場合の大気Aの絶対湿度Haの算出方法として、湿り空気線図を用いた方法を一例として上記しているが、設定相対湿度Hr1を設定することができれば、上記の湿り空気線図を用いた方法に限定されない。
また、相対湿度センサ25を用いることなく、大気Aの絶対湿度Haを算出する場合において、制御装置30が、この設定相対湿度線Lを、エンジン10を備える車両の走行地点の位置情報および大気Aの温度Tに基づいて設定するように構成すると、設定相対湿度Hr1を熱地、寒地、高地、低地等の各走行環境に応じた適切な値に確実に設定することができるので、大気Aの絶対湿度Haの算出精度を向上させることができ、湿度補正係数Kの算出精度を向上させることができる。
なお、この設定相対湿度線Lで示す設定相対湿度Hr1は、絶対湿度算出の誤差による運転状態のばらつきを管理する観点から、40%RH〜60%RHの範囲内で設定することが好ましい。また、車両の走行地点の位置情報とは、車両の走行地点における過去の気象履歴や未来の気象予報(例えば、湿度予報の情報等)等のことであり、この位置情報は、車両の走行地点に対して、予め制御装置30内に設定した値を読み出すことや、最寄の地域気象局から制御装置30に対し、通信されることで取得される。
以上のように、上記の内燃機関のNOx濃度制御システムを基にした、本発明の内燃機関のNOx濃度制御方法は、内燃機関10の排気ガスGに含まれるNOx濃度の算出値Ncに基づいて内燃機関10の運転状態を制御する内燃機関のNOx濃度制御方法において、この内燃機関10に対する吸気ガスA+Ge及び排気ガスGの状態に基づいて、NOx濃度の算出値Ncを算出するとともに、内燃機関10の吸気通路12に吸気される大気Aの絶対湿度Haに基づいて湿度補正係数Kを算出して、この算出した湿度補正係数Kを用いて、算出したNOx濃度の算出値Ncを補正する制御を行うことを特徴とする方法である。
また、上記の内燃機関のNOx濃度制御方法において、湿度補正係数Kを算出するための大気Aの絶対湿度Haを、大気Aの温度及び大気Aの圧力と、吸気通路12に備えた大気Aの相対湿度を検出するための相対湿度センサ25の検出値Hrに基づいて算出する制御を行うことを特徴とする方法である。
あるいは、上記の内燃機関のNOx濃度制御方法において、吸気通路12に吸気される大気Aの相対湿度Hrを予め設定される設定相対湿度Hr1に設定するとともに、この設定相対湿度Hr1と、大気Aの圧力および吸気通路12に吸気される大気Aの温度とを基に、図2に示すような湿り空気線図を用いて、湿度補正係数Kを算出するための大気Aの絶対湿度Haを算出する制御を行うことを特徴とする方法である。
また、上記の内燃機関のNOx濃度制御方法において、設定相対湿度Hr1を、内燃機関10を備える車両の走行地点の位置情報および大気Aの温度Tに基づいて設定することを特徴とする方法である。
上記の内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関10、及び内燃機関のNOx濃度制御方法によれば、大気Aの湿度の影響を考慮して、内燃機関10の排気ガスGに含まれるNOx濃度を算出することができるので、NOx濃度の算出精度を向上させることができ、これにより、より正確なNOx濃度の算出値を用いて、内燃機関の排気ガス中のNOx濃度が目標値に追従するよう内燃機関の運転状態をより適切に制御することができる。
10 エンジン(内燃機関)
11 エンジン本体
12 吸気通路
13 排気通路
25 相対湿度センサ(相対湿度検出装置)
30 制御装置
Nc NOx濃度の算出値
K 湿度補正係数
Ha 大気の絶対湿度
Hr 大気の相対湿度
Hr1 設定相対湿度
L 設定相対湿度線
A 大気(新気)
G、Ga 排気ガス
Ge EGRガス

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気ガスに含まれるNOx濃度の算出値に基づいて内燃機関の運転状態を制御する内燃機関のNOx濃度制御システムにおいて、
    該NOx濃度制御システムを制御する制御装置が、
    前記内燃機関に対する吸気ガス及び排気ガスの状態に基づいて、前記NOx濃度の算出値を算出するとともに、
    前記内燃機関の吸気通路に吸気される大気の絶対湿度に基づいて湿度補正係数を算出して、この算出した湿度補正係数を用いて、前記算出したNOx濃度の算出値を補正する制御を行うように構成される内燃機関のNOx濃度制御システム。
  2. 前記吸気通路に大気の相対湿度を検出するための相対湿度検出装置を備えるとともに、
    前記制御装置が、
    前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を、前記相対湿度検出装置の検出値、大気の温度および大気の圧力に基づいて算出する制御を行うように構成される請求項1に記載の内燃機関のNOx濃度制御システム。
  3. 前記制御装置が、
    前記吸気通路に吸気される大気の相対湿度を予め設定される設定相対湿度に設定するとともに、
    この設定相対湿度と、前記大気の圧力および吸気通路に吸気される大気の温度とを基に、前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を算出する制御を行うように構成される請求項1に記載の内燃機関のNOx濃度制御システム。
  4. 前記制御装置が、
    前記設定相対湿度を、前記内燃機関を備える車両の走行地点の位置情報および大気の温度に基づいて設定するように構成される請求項3に記載の内燃機関のNOx濃度制御システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関のNOx濃度制御システムを備えて構成される内燃機関。
  6. 内燃機関の排気ガスに含まれるNOx濃度の算出値に基づいて内燃機関の運転状態を制御する内燃機関のNOx濃度制御方法において、
    前記内燃機関に対する吸気ガス及び排気ガスの状態に基づいて、前記NOx濃度の算出値を算出するとともに、
    前記内燃機関の吸気通路に吸気される大気の絶対湿度に基づいて湿度補正係数を算出して、この算出した湿度補正係数を用いて、前記算出したNOx濃度の算出値を補正する制御を行うことを特徴とする内燃機関のNOx濃度制御方法。
  7. 前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を、大気の圧力および前記吸気通路に吸気される大気の温度と前記吸気通路に備えた大気の相対湿度を検出するための相対湿度検出装置の検出値に基づいて算出する制御を行うことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関のNOx濃度制御方法。
  8. 前記吸気通路に吸気される大気の相対湿度を予め設定される設定相対湿度に設定するとともに、
    この設定相対湿度と、前記大気の圧力および前記吸気通路に吸気される大気の温度とを基に、前記湿度補正係数を算出するための前記大気の絶対湿度を算出する制御を行うことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関のNOx濃度制御方法。
  9. 前記設定相対湿度を、前記内燃機関を備える車両の走行地点の位置情報および大気の温度に基づいて設定することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関のNOx濃度制御方法。
JP2015246162A 2015-12-17 2015-12-17 内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法 Active JP6679917B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015246162A JP6679917B2 (ja) 2015-12-17 2015-12-17 内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015246162A JP6679917B2 (ja) 2015-12-17 2015-12-17 内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017110583A true JP2017110583A (ja) 2017-06-22
JP6679917B2 JP6679917B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=59081787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015246162A Active JP6679917B2 (ja) 2015-12-17 2015-12-17 内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6679917B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6679917B2 (ja) 2020-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8915063B2 (en) Method and device for estimating NOx emissions in combustion engines
RU2605167C2 (ru) Способ управления двигателем (варианты) и система двигателя
US8543317B2 (en) Method for managing the relative humidity in the air path of an internal combustion engine equipped with a low pressure EGR system
US8893546B2 (en) Method and device for adapting signals of an oxygen sensor in the air supply channel of an internal combustion engine
CN102817729B (zh) 用于内燃发动机的控制系统
JP2013515896A5 (ja)
US20110184700A1 (en) Method and device for the dynamic monitoring of a broadband lambda probe
CN104564378A (zh) 在升压发动机系统中稀操作期间egr阀的控制的方法和系统
US6899093B2 (en) Control system for NOx control for cam phaser and/or EGR systems
US9726091B2 (en) Active control of one or more EGR loops
JP2018119403A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2016109031A (ja) 内燃機関の制御装置
US20160169168A1 (en) Exhaust system state detection device
JP6679917B2 (ja) 内燃機関のNOx濃度制御システム、内燃機関、及び内燃機関のNOx濃度制御方法
JP2015190397A (ja) 内燃機関のスート排出量推定装置
JP2017036697A (ja) 内燃機関のegr制御システム、内燃機関、及び内燃機関のegr制御方法
JP2017040174A (ja) 内燃機関のegr制御システム、内燃機関、及び内燃機関のegr制御方法
JP6094743B2 (ja) エンジンの制御装置
JP6890884B2 (ja) 吸入空気量センサの異常判定装置
JP6657633B2 (ja) 内燃機関の制御装置、内燃機関、及び内燃機関の制御方法
JP2017020437A (ja) 内燃機関のegr制御システム、内燃機関、及び内燃機関のegr制御方法
JP6551017B2 (ja) 内燃機関のegr制御システム、内燃機関、及び内燃機関のegr制御方法
EP2466300A1 (en) Method for adapting the signal measured by a lambda probe and corresponding adaptation system
JPH0552152A (ja) 内燃機関制御装置
JP2008248784A (ja) エンジンの燃料噴射制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181129

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20190731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6679917

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150