JP2008248784A - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Toshiyuki Miyata
敏行 宮田
Katsunori Ueda
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

【課題】エアフローセンサ等の吸気量検出手段の検出結果に基づいて燃料噴射制御量を調整することで、空燃比を適正化することができるエンジンの燃料噴射制御を提供する。
【解決手段】エンジンの吸気量を検出する吸気量検出手段と、吸気量検出手段の検出結果に基づき筒内充填効率を検出する筒内充填効率検出手段と、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、エンジンの吸気系内の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、回転数検出手段の検出値と吸気圧検出手段の検出値に基づき筒内充填効率の検出値の制限値を演算する制限値演算手段と、筒内充填効率に基づいてエンジンの燃料噴射制御量を演算するとともに、筒内充填効率の検出値が制限値を超えた場合は、制限値に基づいて燃料噴射制御量を演算する燃料噴射制御量演算手段と、を具備するようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、燃料噴射制御量等を適宜変更することで、エンジンに供給する燃料噴射量を調整するエンジンの燃料噴射制御装置に関する。
自動車等の車両のエンジンの吸気通路には、一般的に、吸気通路内の空気の流量(質量流量)を検出するエアフローセンサが設けられ、このエアフローセンサの検出結果に基づいて筒内充填効率(気筒内に流入する空気の質量流量に相当)を検出している。そして、この筒内充填効率に基づいてインジェクタ等の燃料噴射弁から噴射する燃料の量を調整することで常に適切な空燃比が維持されている。通常は、エアフローセンサの検出結果(質量流量)が比較的正確であるため、エアフローセンサの検出結果から求めた筒内充填効率に基づいて燃料の噴射量を調整することで、空燃比を良好な状態に維持することができる。
しかしながら、例えば、スロットル弁が全開の状態では供給される空気に脈動が生じ、この脈動に起因してエアフローセンサが誤検出してしまうという問題がある。すなわち、エアフローセンサによる検出値が実際の空気の質量流量よりも低い値や高い値を示してしまうという問題がある。そして、このような誤検出された検出結果から求めた筒内充填効率に基づいて空燃比(燃料噴射量)を調整すると、空燃比がリーン又はリッチになり過ぎて、いわゆるリーン失火やリッチ失火が発生してしまう等の問題が生じる虞がある。また、例えば、エアフローセンサが検出した空気の質量流量等の情報に基づいてトランスミッション(T/M)や車両システムの制御を行っている場合には、空気の質量流量等の情報が不正確となることで、最悪の場合には車両が破損してしまう等の大きな影響を及ぼす虞もある。
このような問題を解決するための装置としては、例えば、気筒に流入する空気の質量流量(筒内充填効率)を、空気流量検出手段(エアフローセンサ)によって検出した吸気管の絞り弁(スロットル弁)を通過する空気の質量流量、エンジンの回転数、計算によって求めた絞り弁下流の吸気管圧力等、から算出するようにしたものがある(例えば、特許文献1等参照)。
特許第2749226号公報
特許文献1に記載されている装置では、気筒内に流入する空気の質量流量(筒内充填効率)をある程度は正確に取得することができるようになるかもしれない。しかしながら、エアフローセンサが誤検出していれば、計算によって得られる質量流量(筒内充填効率)にも誤差が生じてしまうため、何れにしても、気筒内に流入する空気の質量流量(筒内充填効率)を常に正確に検出することは難しいという問題がある。
ところで、近年、エアフローセンサとしては、検出部の温度変化によって流量を検出する熱線式(ホットワイヤ式)のものが多く採用されており、このような熱線式のエアフローセンサでは、上述したような脈動に起因する誤検出以外にも、例えば、吸気通路に供給される空気に含まれる水分に起因する誤検出が起こる虞がある。例えば、スロットル弁の上流側には、一般的にエアクリーナ設けられており、このエアクリーナを通過して濾過された空気が吸気通路内に供給されるようになっている。このようにエアクリーナを介して吸気通路内に空気を供給する場合、エアクリーナに含まれる水分が空気と共に吸気通路内に供給されてしまうことがある。そして、この水分が熱線式のエアフローセンサに付着してしまうと、エアフローセンサの検出部の温度が大幅に低下して空気の流量を実際の値よりも高い値と誤検出してしまうという問題がある。なお、このような水分に起因するエアフローセンサの誤検出は、脈動のようにスロットル弁が全開の時だけでなく、いわゆるパーシャル領域においても生じてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、エアフローセンサ等の吸気量検出手段の検出結果に基づいて燃料噴射制御量を調整することで、空燃比を適正化することができるエンジンの燃料噴射制御を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、エンジンの吸気量を検出する吸気量検出手段と、該吸気量検出手段の検出結果に基づき筒内充填効率を検出する筒内充填効率検出手段と、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記エンジンの吸気系内の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、前記回転数検出手段の検出値と前記吸気圧検出手段の検出値に基づき前記筒内充填効率の検出値の制限値を演算する制限値演算手段と、前記筒内充填効率に基づいて前記エンジンの燃料噴射制御量を演算するとともに、前記筒内充填効率の検出値が前記制限値を超えた場合は、前記制限値に基づいて前記燃料噴射制御量を演算する燃料噴射制御量演算手段と、を具備することを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置にある。
かかる第1の態様では、燃料噴射制御量を的確に演算して空燃比を最適な状態に制御することができ、走行安定性や操縦性の悪化を抑制できる。例えば、吸気量検出手段が吸気量を誤検出したような事態が生じ、筒内充填効率の検出値が異常に大きくあるいは小さくなった場合であっても、回転数検出手段の検出値と吸気圧検出手段の検出値に基づく制限値により筒内充填効率を制限することで、的確な燃料噴射制御量を演算することができる。また、筒内充填効率等のエンジンからの情報に基づいてトランスミッションや車両システムを良好に制御することができるようになる。
なお、本発明における「検出」は、センサ等を用いて直接検出するもの、あるいは、演算式やマップ等を用いて演算、算出、推定するもの等を含む。
本発明の第2の態様は、前記エンジンの状態に応じて前記制限値を補正する補正手段をさらに具備することを特徴とする第1の態様のエンジンの燃料噴射制御装置にある。
かかる第2の態様では、エンジンの状態に応じて適切に燃料噴射制御量を調整し、空燃比をさらに最適な状態に制御することができるようになる。
本発明の第3の態様は、前記エンジンの吸気温を検出する吸気温検出手段又は吸気系内温度を検出する吸気系内温度検出手段の少なくとも一方をさらに備え、前記補正手段は、前記吸気温検出手段又は前記吸気系内温度検出手段の検出値の少なくとも一方に応じて前記制限値を補正することを特徴とする第2の態様のエンジンの燃料噴射制御装置にある。
かかる第3の態様では、エンジンの状態に応じて適切に燃料噴射制御量を調整し、空燃比をさらに最適な状態に制御することができるようになる。
本発明の第4の態様は、前記エンジンの冷却水温を検出する水温検出手段をさらに備え、
前記補正手段は、前記水温検出手段の検出値に応じて前記制限値を補正することを特徴とする第2又は3の態様のエンジンの燃料噴射制御装置にある。
かかる第4の態様では、エンジンの状態に応じて適切に燃料噴射制御量を調整し、空燃比をさらに最適な状態に制御することができるようになる。
本発明の第5の態様は、カム位相可変機構により吸気弁または排気弁の少なくとも一方の開閉時期を制御するカム位相制御手段をさらに備え、前記補正手段が、前記吸気弁と前記排気弁との位相角変化に応じて前記制限値を補正することを特徴とする第2〜4の何れか一つの態様のエンジンの燃料噴射制御装置にある。
かかる第5の態様では、エンジンの状態に応じて適切に燃料噴射制御量を調整し、空燃比をさらに最適な状態に制御することができるようになる。
かかる本発明の燃料噴射制御装置では、通常は、吸気量センサの検出結果から検出される筒内充填効率に基づいて燃料噴射制御量を演算しているが、吸気量センサの検出結果に基づく筒内充填率が異常に大きくあるいは小さくなった場合には、エンジンの回転数と吸気圧とに基づいて演算した制限値に基づいて燃料噴射制御量を演算するようにした。これにより、空燃比を常に適切に制御することができるので、エンジンの失火を回避できる、走行安定性や操縦性の悪化を抑制できる等の効果を奏する。また、筒内充填効率等のエンジンからの情報に基づいてトランスミッションや車両システムを良好に制御することができるようになる。
以下、実施形態に基づいて本発明について説明する。
図1は、本発明に係る燃料噴射制御装置を含むエンジンシステムの概略構成を示す図である。以下、本実施形態では、この燃料噴射制御装置を吸気管噴射型ガソリンエンジンに適用した場合を例に採って説明する。
図1に示すガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11は、吸気管噴射型(Multi Point Injection)のガソリンエンジンであり、シリンダヘッド12とシリンダブロック13とを有している。シリンダブロック13の各シリンダ14内には、ピストン15が往復移動自在に収容されている。そして、このピストン15とシリンダ14とシリンダヘッド12とで燃焼室16が形成されている。ピストン15は、コンロッド17を介してクランクシャフト18に接続されている。ピストン15の往復運動は、コンロッド17を介してクランクシャフト18に伝達される。
シリンダヘッド12には吸気ポート19が形成されている。この吸気ポート19には吸気マニホールド20が接続されており、吸気マニホールド20には吸気管21が接続されている。吸気ポート19には吸気弁22が設けられており、この吸気弁22によって吸気ポート19が開閉されるようになっている。また吸気マニホールド20には、例えば、電磁式の燃料噴射弁(インジェクタ)23が設けられ、この燃料噴射弁23には、燃料バルブを介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示なし)が接続されている。さらに、本実施形態では、このような吸気系に、吸気系内の吸気圧を検出する吸気圧検出手段が設けられている。具体的には、吸気マニホールド20に、吸気マニホールド20内の圧力(インマニ圧)を検出するための吸気圧センサ(吸気圧検出手段)24が設けられている。
シリンダヘッド12には、さらに排気ポート25が形成されている。この排気ポート25には排気マニホールド26の一端が接続され、排気マニホールド26の他端には排気管27が接続されている。なお、排気ポート25には排気弁28が設けられており、吸気ポート19における吸気弁22と同様、排気ポート25はこの排気弁28によって開閉されるようになっている。
またシリンダヘッド12には、各気筒毎に点火プラグ29が取り付けられており、点火プラグ29には高電圧を出力する点火コイル30が接続されている。
なお、吸気マニホールド20の上流側には、本実施形態では、ターボチャージャ(T/C)31が設けられている。ターボチャージャ31の上流側には、吸入空気を濾過して空気中の塵や埃を取り除くエアクリーナ32が配されており、このエアクリーナ32の下流側には、エンジン11の吸気量を検出する吸気量センサ(吸気量検出手段)33と、吸気量を調整するスロットル弁34及びスロットル弁34の弁開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)35とが設けられている。さらに本実施形態では、このような吸気系内の吸気温を検出する吸気温センサ36が設けられている。なお、吸気量センサ33は、スロットル弁34を通過する吸気量を検出し、具体的には、例えば、熱線式(ホットワイヤ式)のエアフローセンサ等である。本実施形態では、この吸気量センサ33は、スロットル弁34の上流側に設けられているが、スロットル弁34の下流側近傍に設けられていてもよい。
一方、排気マニホールド26の他端側には、ターボチャージャ31を介して排気管27が接続されている。排気管27には排気浄化用触媒である三元触媒37が介装されている。三元触媒37の下流側の排気管27には、排ガス中の酸素濃度を検出するリアOセンサ38が設けられている。
ECU(電子コントロールユニット)39は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えている。このECU39により、エンジン11を含めた燃料噴射制御装置10の総合的な制御が行われる。ECU39の入力側には、上述した吸気圧センサ24、吸気量センサ33、TPS35、リアOセンサ38の他、エンジン11のクランク角を検出するクランク角センサ(回転数検出手段)40、エンジン11の水温を検出する水温センサ41等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU39の出力側には、上述の燃料噴射弁23、点火コイル30、スロットル弁34等の各種出力デバイスが接続されている。これら各種出力デバイスには、各種センサ類からの検出情報に基づきECU39で演算された燃料噴射量、燃料噴射時間、点火時期等がそれぞれ出力される。そして、本発明では、以下に詳述するように、吸気圧センサ24、吸気量センサ33、クランク角センサ40、水温センサ41等の検出結果に基づいて燃料噴射制御量を適宜演算している。つまり、燃料噴射弁23から噴射される噴射量を調整することで空燃比を制御している。
このようなエンジン11では、常に最適な空燃比となるように燃料噴射制御量が適宜演算されている。具体的には、吸気量センサ33によって検出した吸気量、つまりスロットル弁34を通過する吸入空気の流量(質量流量)に基づいて筒内充填効率Ecaを演算する(筒内充填効率検出手段)。そして、筒内充填効率Ecaに基づいて、燃料噴射制御量として、例えば、燃料噴射弁23のニードルバルブの移動量(ストローク)等を適宜演算している(燃料噴射制御量演算手段)。すなわち、燃料噴射制御量を適宜演算し、得られた結果に基づいて燃料噴射弁23を作動させ、噴射される燃料噴射量を調整している。なお、筒内充填効率Ecaは、吸気量センサ33の検出結果を適宜補正等することで検出されるが、定常時には、吸気量センサ33によって検出された吸気量が筒内充填効率Ecaに実質的に相当する。このため、定常時には吸気量センサ33の検出結果をそのまま筒内充填効率Ecaとしてもよい。
このように吸気量センサ33の検出結果に基づいて燃料噴射制御量を適宜演算することで、基本的には、走行安定性や操縦性(ドライバビリティ)を向上することができる。ただし、吸気量センサ33として熱線式のものを用いている場合、例えば、エアクリーナ32を通過した空気に含まれる水分が、吸気量センサ33の検出部に付着することで、吸気量センサ33が誤検出を起こすことがある。すなわち、吸気量センサ33の検出結果が異常に増大することがある。特に、本実施形態のように、ターボチャージャ31が搭載されて吸気圧が高くなっているエンジンでは、このような誤検出を起こしやすい。そして、誤検出である吸気量センサ33の検出結果に基づいて筒内充填効率Ecaを演算し、さらに演算した筒内充填効率Ecaに基づいて燃料噴射制御量を演算してしまうと、当然ながら走行安定性や操縦性は低下してしまう。
しかしながら本発明では、吸気量センサ33の検出結果から演算される筒内充填効率Ecaに基づいて燃料噴射制御量を演算すると共に、吸気量センサ33の検出結果から演算される筒内充填効率Ecaが急激に大きくあるいは小さくなって所定の制限値を超えた場合には、演算した筒内充填効率Ecaを用いることなく予め設定した所定の制限値に基づいて燃料噴射制御量を演算するようにしている。例えば、本実施形態では、筒内充填効率Ecaが、所定の制限値、例えば、筒内充填効率Ecaの上限をクリップする値(上限クリップ値Ecp)を超えた場合に、この上限クリップ値Ecpに基づいて燃料噴射制御量を演算するようにしている。
ここで、筒内充填効率Ecaは、クランク角センサ40の検出結果(エンジン回転数)と、吸気圧センサ24の検出結果(インマニ圧)とから推定することができる。そして、筒内充填効率の上限クリップ値Ecpは、例えば、これらクランク角センサ40と吸気圧センサ24との検出結果から演算された筒内充填効率Eca′に不感帯αとしてマージンをプラスした値である(図4参照)。
この筒内充填効率の上限クリップ値Ecpは、例えば、エンジン回転数とインマニ圧とに関連付けられたマップデータとして予めECU37の記憶装置に記憶させておく。具体的には、例えば、エンジンの単体テスト等によって、クランク角センサ40の検出結果と吸気圧センサ24の検出結果とをそれぞれ取得し、これらの検出結果から筒内充填効率Eca′を推定する。そして、推定した筒内充填効率Eca′に基づいて上限クリップ値Ecpを演算により求めてマップデータを作成する。すなわち、上限クリップ値Ecpを、エンジン回転数とインマニ圧とを軸とする二次元のマップデータとし、このマップデータをECU37の記憶装置に記憶させておく。
そして、吸気量センサ33の検出結果から演算される筒内充填効率Ecaが所定の制限値、本実施形態では上限クリップ値Ecpを超えた場合には、この上限クリップ値Ecpに基づいて燃料噴射制御量を演算する。つまり、上限クリップ値Ecpに基づいて燃料噴射量を適宜調整して空燃比を制御する。
燃料噴射量の具体的な調整手順としては、図2に示すように、まずステップS1で吸気量センサ33及びクランク角センサ40の検出結果をそれぞれ読み込む。次いで、吸気量センサ33の検出結果から筒内充填効率Ecaを演算する(ステップS2)。次に、ステップS2で演算した筒内充填効率Ecaが所定の制限値(本実施形態では、上限クリップ値Ecp)以上であるか否かを判定する(ステップS3)。
ここで、上限クリップ値Ecpは、図3に示すように、クランク角センサ40及び吸気圧センサ24の検出結果を読み込み(ステップS11)、この検出結果に基づいて演算する(ステップS12)。例えば、本実施形態では、クランク角センサ40及び吸気圧センサ24の検出結果と上述したマップデータとから上限クリップ値Ecpを求めている。
なお、例えば、ステップS11で、クランク角センサ40及び吸気圧センサ24の検出結果と共に、水温センサ41及び吸気温センサ36の検出結果を読み込むようにしてもよい。この場合、ステップS12で上限クリップ値Ecpを演算した後、ステップS13でこれら水温センサ41及び吸気温センサ36の検出結果に基づいて上限クリップ値Ecpをさらに補正する(補正手段)。これにより、上限クリップ値Ecpを最適な値に設定することができる。
また、カム位相可変機構により吸気弁又は排気弁の少なくとも一方の開閉時期を制御するカム位相制御手段を備えているエンジンの場合、つまり、可変バルブタイミング機構(VVT)が採用されているエンジンの場合、吸気弁22と排気弁28との位相角変化に応じて筒内充填効率が変化する。このため、例えば、ステップS11で、吸気弁22と排気弁28との位相角変化をさらに検出し、ステップS13でこの検出結果に基づいて上限クリップ値Ecpをさらに補正するようにしてもよい。勿論、このような上限クリップ値Ecpの補正は、必ずしも行う必要はない。
そして、ステップS3で、筒内充填効率Ecaが上限クリップ値Ecpよりも低い値であれば(ステップS3:NO)、吸気量センサ33の検出結果から演算した筒内充填効率Ecaに基づいて燃料噴射制御量を演算する(ステップS4)。そして、演算により得られた燃料噴射制御量に応じて燃料噴射弁23を駆動させ、吸気マニホールド20内に所定量の燃料を噴射する(ステップS5)。一方、筒内充填効率Ecaが上限クリップ値Ecp以上である場合には(ステップS3:YES)、ステップS6で筒内充填効率Ecaをこの上限クリップ値Ecpに置き換え、この置き換えた筒内充填効率Eca(上限クリップ値Ecp)に基づいて燃料噴射制御量を演算する(ステップS4)。そして、演算により得られた燃料噴射制御量に応じて燃料噴射弁23を駆動させ、吸気マニホールド20内に所定量の燃料を噴射する(ステップS5)。
図4は、スロットル弁開度と、インマニ圧と、筒内充填効率(Eca)と、上限クリップ値(Ecp)との関係を示すグラフである。上述のように燃料噴射制御量を適宜演算して空燃比の制御を繰り返すことで、例えば、この図3に太い実線で示すような筒内充填効率Ecaに基づいて演算した燃料噴射制御量によって空燃比が調整されることになる。すなわち、上限クリップ値Ecpを上限とした範囲で、筒内充填効率Ecaに基づいて燃料噴射制御量が演算され、求められた燃料噴射制御量に基づいて燃料噴射弁23が駆動される。これにより、燃料噴射量(空燃比)を常に良好に調整することができる。
例えば、上述したような水分に起因する吸気量センサ35の誤検出が生じた場合には、吸気量センサ35の検出結果から演算される筒内充填効率Ecaは、図3中に点線で示すように異常に増大してしまう。このため、この吸気量センサ35の検出結果から演算される筒内充填効率Ecaに基づいて燃料噴射制御量を演算してしまうと、空燃比が過剰にリッチとなり、リッチ失火等の問題が生じる虞がある。しかしながら、本発明では、このように筒内充填効率Ecaが異常な増大を示す範囲(図3中t1−t2の範囲)においては、上限クリップ値Ecpに基づいて燃料噴射制御量を演算するようにした。このため、スロットル弁が全開領域、パーシャル(中間)領域であるに拘わらず、燃料噴射量(空燃比)を常に良好に調整することができる。さらに、筒内充填効率Ecaに基づいてトランスミッションや車両システムの制御を良好に行うことができ、車両の破損等を生じさせる虞もない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、勿論、このような実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、筒内充填効率の検出値が所定の制限値である上限クリップ値を超えた場合に、上限クリップ値に基づいて燃料噴射制御量を演算するようにしたが、所定の制限値は、必ずしも上限クリップ値である必要はなく、別途決めた値であってもよい。
また、上述の本実施形態では、筒内充填効率の制限値として上限クリップ値のみを設定するようにしたが、勿論、下限クリップ値をさらに設定するようにしてもよい。そして、吸気量センサ33及びクランク角センサ40の検出結果から演算された筒内充填効率が、この下限クリップ値を下回った場合、この下限クリップ値に基づいて燃料噴射制御量を演算するようにしてもよい。これにより、空燃比(燃料噴射量)さらに正確に制御することができるようになる。
また、上述の実施形態では、吸気管噴射型のエンジンを例示して本発明を説明したが、本発明は、例えば、筒内噴射型等、他のタイプのエンジンにも採用することができることは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る空燃比制御装置の概略構成図である。 本発明に係る燃料噴射量の調整手順を示すフローチャートである。 上限クリップ値の演算手順を示すフローチャートである。 本発明の燃料噴射制御で用いる筒内充填効率を説明するグラフである。
符号の説明
10 燃料噴射制御装置
11 エンジン
12 シリンダヘッド
13 シリンダブロック
14 シリンダ
15 ピストン
16 燃焼室
17 コンロッド
18 クランクシャフト
19 吸気ポート
20 吸気マニホールド
21 吸気管
22 吸気弁
23 燃料噴射弁
24 吸気圧センサ
25 排気ポート
26 排気マニホールド
27 排気管
28 排気弁
29 点火プラグ
30 点火コイル
31 ターボチャージャ
32 エアクリーナ
33 吸気量センサ
34 スロットル弁
35 吸気量センサ
36 吸気温センサ
37 三元触媒
38 リアOセンサ
39 ECU
40 クランク角センサ
41 水温センサ

Claims (5)

  1. エンジンの吸気量を検出する吸気量検出手段と、
    該吸気量検出手段の検出結果に基づき筒内充填効率を検出する筒内充填効率検出手段と、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記エンジンの吸気系内の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、
    前記回転数検出手段の検出値と前記吸気圧検出手段の検出値に基づき前記筒内充填効率の検出値の制限値を演算する制限値演算手段と、
    前記筒内充填効率に基づいて前記エンジンの燃料噴射制御量を演算するとともに、前記筒内充填効率の検出値が前記制限値を超えた場合は、前記制限値に基づいて前記燃料噴射制御量を演算する燃料噴射制御量演算手段と、
    を具備することを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 前記エンジンの状態に応じて前記制限値を補正する補正手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 前記エンジンの吸気温を検出する吸気温検出手段又は吸気系内温度を検出する吸気系内温度検出手段の少なくとも一方をさらに備え、
    前記補正手段は、前記吸気温検出手段又は前記吸気系内温度検出手段の検出値の少なくとも一方に応じて前記制限値を補正することを特徴とする請求項2に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 前記エンジンの冷却水温を検出する水温検出手段をさらに備え、
    前記補正手段は、前記水温検出手段の検出値に応じて前記制限値を補正することを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  5. カム位相可変機構により吸気弁または排気弁の少なくとも一方の開閉時期を制御するカム位相制御手段をさらに備え、
    前記補正手段が、前記吸気弁と前記排気弁との位相角変化に応じて前記制限値を補正することを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
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