JP6630694B2 - 湿度センサの故障判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に吸入される空気である吸気の湿度を表す湿度パラメータを検出する湿度センサの故障判定装置に関する。
一般に、内燃機関に吸入され、燃焼に使用される空気である吸気において、その湿度によって内燃機関の点火時期特性が変化し、それにより、燃費やEGR制御の安定性に影響を与えることが知られている。このため、吸気の湿度を適正に検出することは重要であり、それと同様に、その湿度を検出する湿度センサが適正に作動しているか否か、すなわち故障の有無を判定することも重要である。そのような湿度センサの故障判定装置として、従来、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
この故障判定装置は、湿度センサ装置における自己診断によって、故障の有無を判定するものであり、具体的には、湿度を検出するためのセンサ部と、このセンサ部を加熱するヒータと、このヒータを制御するヒータ制御装置などを備えている。湿度センサ装置の故障の有無を判定する場合にはまず、ヒータによって、所定時間、センサ部を加熱し、そのセンサ部による検出値が、ほぼ0%の相対湿度を表すように、ヒータを制御する。そして、上記の検出値を、所定の判定値と比較することにより、湿度センサ装置の故障の有無を判定している。
また、吸気の湿度を、点火時期の制御に反映させる内燃機関の点火時期制御装置として、例えば特許文献2に記載されたものが知られている。この点火時期制御装置では、内燃機関のノッキング頻度、吸気温度及び大気圧に基づいて吸気の湿度を推定し、この推定湿度に応じて、基本点火時期を補正している。
特開2006−234576号公報 特開2010−190134号公報
特許文献1の湿度センサ装置では、それ自身の本来の機能と無関係のヒータを設ける必要があり、加えて、故障判定を行う際に、そのヒータを昇温制御しなければならない。このため、ヒータを設ける分、湿度センサ装置の製造コストが上昇するとともに、ヒータを昇温制御する分、湿度センサ装置の消費電力が増加してしまう。
また、特許文献2の点火時期制御装置では、内燃機関のノッキング頻度、吸気温度及び大気圧に基づいて、吸気の湿度を推定しているため、例えば、吸気温度及び大気圧がそれぞれほぼ一定である場合、主として、ノッキング頻度によって、吸気湿度が推定されることになる。しかし、ノッキング頻度は、内燃機関の燃焼に用いられる燃料の性状の影響を受けやすいため、ノッキングの状態が変化しても、その変化が湿度によるものか、あるいは燃料の性状によるものかが不明である。そのため、特許文献2では、吸気湿度を適正に推定できないことがあり、加えて、そのこと自体、すなわち、推定された吸気湿度が誤っていることを認識できないおそれもある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、コストの上昇を抑制しながら、湿度センサの故障を適正に判定することができる湿度センサの故障判定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、排気系(本実施形態における(以下、本項において同じ)排気通路7)の排ガスの一部がEGRガスとして吸気系(吸気通路6)に還流される内燃機関3において、内燃機関に吸入される空気である吸気の湿度を表す湿度パラメータ(湿度RH)を検出する湿度センサ22の故障判定装置1であって、内燃機関のノッキング状態を検出するノッキング検出手段(ECU2)と、検出されたノッキング状態に基づき、ノッキングが発生する点火時期の限界値であるノック点火時期IG_NKを、実ノック点火時期IG_NKREとして取得する実ノック点火時期取得手段(ECU2)と、内燃機関に吸入される吸入ガスにおけるEGRガスの割合であるEGR率を表すEGRパラメータ(EGR率REGR)を取得するEGRパラメータ取得手段(ECU2)と、検出された湿度パラメータ及び取得されたEGRパラメータに基づき、内燃機関における燃焼に寄与しない不活性ガスの吸入ガスに対する割合である不活性ガス率を表す不活性ガスパラメータ(不活性ガス率RING)を算出する不活性ガスパラメータ算出手段(ECU2)と、内燃機関で使用される燃料のノッキングのしにくさを表す燃料性状パラメータ(オクタン価RON)を、検出されたノッキング状態に応じて推定する燃料性状パラメータ推定手段(ECU2)と、不活性ガスパラメータと、不活性ガスパラメータに対して得られるべきノック点火時期との関係を、複数の燃料性状パラメータごとに定め、かつ不活性ガスパラメータが大きいほど、ノック点火時期の進角量が大きくなるように設定された所定のノック点火時期モデルを用い、算出された不活性ガスパラメータ及び推定された燃料性状パラメータに応じてノック点火時期モデルから得られるノック点火時期を、推定ノック点火時期IG_NKESとして算出する推定ノック点火時期算出手段(ECU2)と、実ノック点火時期と推定ノック点火時期との偏差(|IG_NKRE−IG_NKES|)が、所定の第1故障判定閾値(故障判定閾値IGREF)よりも大きいときに、湿度センサが故障していると判定する故障判定手段(ECU2、ステップ7〜9)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、内燃機関に吸入される空気である吸気の湿度を表す湿度パラメータを、湿度センサによって検出する。また、EGRパラメータ取得手段により、内燃機関に吸入される吸入ガスにおけるEGRガスの割合であるEGR率を表すEGRパラメータを取得する。上記の湿度パラメータ及びEGRパラメータに基づき、内燃機関における燃焼に寄与しない不活性ガス(EGRガス及び水蒸気)の前記吸入ガスに対する割合である不活性ガス率を表す不活性ガスパラメータを算出する。また、燃料性状パラメータ推定手段により、内燃機関で使用される燃料のノッキングのしにくさを表す燃料性状パラメータを、検出されたノッキング状態に応じて推定する。さらに、実ノック点火時期取得手段により、ノッキングが発生する点火時期の限界値であるノッキング点火時期を、実ノック点火時期として取得するとともに、推定ノック点火時期算出手段により、所定のノック点火時期モデルを用いて、推定ノック点火時期を算出する。そして、故障判定手段により、実ノック点火時期と推定ノック点火時期との偏差が、所定の第1故障判定閾値よりも大きいときに、湿度センサが故障していると判定する。
上記のノック点火時期モデルは、不活性ガスパラメータと、その不活性ガスパラメータに対して得られるべきノック点火時期との関係を、複数の燃料性状パラメータごとに定めたものであり、不活性ガスパラメータが大きいほど、ノック点火時期の進角量が大きくなるように設定されている。
このようなノック点火時期モデルを用い、不活性ガスパラメータ及び燃料性状パラメータに応じてそのノック点火時期モデルから得られるノック点火時期を、推定ノック点火時期として算出する場合において、その推定ノック点火時期は、不活性ガスパラメータを算出するためのEGRパラメータに加えて、湿度パラメータも適正である場合、実ノック点火時期とほぼ一致する。これに対し、推定ノック点火時期が、実ノック点火時期に対して比較的大きく異なる場合には、湿度パラメータが適正でなく、したがって、湿度センサが故障していると判定することができる。以上のように、本願発明によれば、従来と異なり、湿度センサを加熱するヒータや昇温制御が不要であるので、コストの上昇を抑制しながら、湿度センサの故障を適正に判定することができる。
請求項2に係る発明は、排気系(排気通路7)の排ガスの一部がEGRガスとして吸気系(吸気通路6)に還流される内燃機関3において、内燃機関に吸入される空気である吸気の湿度を表す湿度パラメータ(湿度RH)を検出する湿度センサ22の故障判定装置1であって、内燃機関のノッキング状態を検出するノッキング検出手段(ECU2)と、検出されたノッキング状態に基づき、ノッキングが発生する点火時期の限界値であるノック点火時期IG_NKを、実ノック点火時期IG_NKREとして取得する実ノック点火時期取得手段(ECU2)と、内燃機関に吸入される吸入ガスにおけるEGRガスの割合であるEGR率を表すEGRパラメータ(EGR率REGR)を取得するEGRパラメータ取得手段(ECU2)と、検出された湿度パラメータ及び取得されたEGRパラメータに基づき、内燃機関における燃焼に寄与しない不活性ガスの吸入ガスに対する割合である不活性ガス率を表す不活性ガスパラメータ(不活性ガス率RING)を算出する不活性ガスパラメータ算出手段(ECU2)と、不活性ガスパラメータと、不活性ガスパラメータに対して得られるべきノック点火時期との関係を、内燃機関で使用される燃料のノッキングのしにくさを表す複数の燃料性状パラメータ(オクタン価RON)ごとに定め、かつ不活性ガスパラメータが大きいほど、ノック点火時期の進角量が大きくなるように設定された所定のノック点火時期モデルを用い、算出された不活性ガスパラメータ及び取得された実ノック点火時期に応じてノック点火時期モデルから得られる燃料性状パラメータを、推定燃料性状パラメータ(推定オクタン価RONES)として算出する推定燃料性状パラメータ算出手段(ECU2)と、内燃機関の1運転サイクルにおいて、EGRパラメータで表されるEGR率が第1所定値(判定値REGRREF)以上のときの不活性ガスパラメータに基づいて算出された推定燃料性状パラメータを、第1推定燃料性状パラメータ(第1オクタン価RON1)として記憶し(ステップ16)、EGR率が第1所定値よりも小さい第2所定値以下のときの不活性ガスパラメータに基づいて算出された推定燃料性状パラメータを、第2推定燃料性状パラメータ(第2オクタン価RON2)として記憶する(ステップ23)推定燃料性状パラメータ記憶手段(ECU2)と、第1推定燃料性状パラメータと第2推定燃料性状パラメータとの偏差(|RON1−RON2|)が、所定の第2故障判定閾値(故障判定閾値RONREF)よりも大きいときに、湿度センサが故障していると判定する故障判定手段(ECU2、ステップ32〜34)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、前記請求項1と同様にして、内燃機関の吸気の湿度を表す湿度パラメータを湿度センサによって検出し、EGRパラメータ取得手段により、内燃機関に吸入される吸入ガスのEGR率を表すEGRパラメータを取得する。上記の湿度パラメータ及びEGRパラメータに基づき、内燃機関における前記不活性ガス率を表す不活性ガスパラメータを算出する。また、実ノック点火時期取得手段により、ノッキングが発生する点火時期の限界値であるノッキング点火時期を、実ノック点火時期として取得する。また、推定燃料性状パラメータ算出手段により、所定のノック点火時期モデルを用いて、推定燃料性状パラメータを算出する。この推定燃料性状パラメータは、内燃機関で使用される燃料のノッキングのしにくさを表す燃料性状パラメータであり、例えばオクタン価である。
上記のノック点火時期モデルは、不活性ガスパラメータと、その不活性ガスパラメータに対して得られるべきノック点火時期との関係を、内燃機関で使用される燃料のノッキングのしにくさを表す複数の燃料性状パラメータごとに定めたものであり、不活性ガスパラメータが大きいほど、ノック点火時期の進角量が大きくなるように設定されている。
また、内燃機関の1運転サイクルにおいて、EGRパラメータで表されるEGR率が第1所定値以上のときの不活性ガスパラメータに基づいて算出された推定燃料性状パラメータを、第1推定燃料性状パラメータとして記憶するとともに、EGR率が第1所定値よりも小さい第2所定値以下のときの不活性ガスパラメータに基づいて算出された推定燃料性状パラメータを、第2推定燃料性状パラメータとして記憶する。そして、故障判定手段により、第1推定燃料性状パラメータと第2推定燃料性状パラメータとの偏差が、所定の第2故障判定閾値よりも大きいときに、湿度センサが故障していると判定する。
前述したノック点火時期モデルを用い、不活性ガスパラメータに応じて算出される燃料性状パラメータは、給油などによって燃料の性状が変化しない限り、同じである。このため、不活性ガスパラメータを算出するためのEGRパラメータに加えて、湿度パラメータも適正である場合、第1推定燃料性状パラメータと第2推定燃料性状パラメータは一致する。これに対し、第1推定燃料性状パラメータと第2推定燃料性状パラメータが、互いに比較的大きく異なる場合には、湿度パラメータが適正でなく、したがって、湿度センサが故障していると判定することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の湿度センサの故障判定装置において、故障判定手段は、EGRパラメータによって表されるEGR率が所定値(判定値REGRREF)以上であるとき(ステップ3、ステップ14:YES)に、湿度センサの故障判定を実行することを特徴とする。
この構成によれば、EGRパラメータによって表されるEGR率が所定値以上であるときに、湿度センサの故障判定を実行する。前述したように、前記ノック点火時期モデルは、不活性ガスパラメータが大きいほど、ノック点火時期の進角量が大きくなるように設定されているので、湿度センサが故障している場合、不活性ガスパラメータが大きいほど、実ノック点火時期と推定ノック点火時期との偏差、又は第1推定燃料性状パラメータと第2推定燃料性状パラメータとの偏差が大きくなる。したがって、上記のように、湿度センサの故障判定を、EGR率が所定値以上のときに実行することにより、その故障判定を精度良く行うことができる。
本発明の一実施形態による湿度センサの故障判定装置を適用した内燃機関を概略的に示す図である。 故障判定装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態による湿度センサの故障判定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による湿度センサの故障判定処理を示すフローチャートである。 推定オクタン価の算出処理を示すフローチャートである。 不活性ガス率とノック点火時期との関係を、燃料の複数のオクタン価ごとのマップを示す。 EGR率による湿度センサの故障判定の可否を説明するための図である。 オクタン価の比較による湿度センサの故障判定の可否を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による湿度センサの故障判定装置1を適用した内燃機関(以下「エンジン」という)3を示している。このエンジン3は、車両(図示せず)に搭載されたガソリンエンジンであり、例えば4つの気筒3a(1つのみ図示)を有している。各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッド3cとの間には、燃焼室3dが形成されている。
各気筒3aには、吸気コレクタ部6aを有する吸気マニホルド6bを介して、吸気通路6が接続されるとともに、排気コレクタ部7aを有する排気マニホルド7bを介して、排気通路7が接続されている。吸気マニホルド6bには燃料噴射弁4(図2参照)が、シリンダヘッド3cには点火プラグ5(図2参照)が、それぞれ気筒3aごとに設けられている。燃料噴射弁4による燃料の噴射量・噴射時期、及び点火プラグ5の点火時期IGは、後述するECU2からの制御信号によって制御される。
吸気通路6の吸気コレクタ部6aよりも上流側には、スロットル弁機構10が設けられている。このスロットル弁機構10は、吸気通路6内に配置されたバタフライ式のスロットル弁10aと、スロットル弁10aを駆動するTHアクチュエータ10bを有している。スロットル弁10aの開度は、THアクチュエータ10bに供給される電流をECU2で制御することによって制御され、それにより、燃焼室3dに吸入される空気の量である吸気量GAIRが調整される。
また、エンジン3には、燃焼室3dから排気通路7に排出された排ガスの一部を、EGRガスとして、吸気通路6に還流させるためのEGR装置11が設けられている。EGR装置11は、EGR通路12と、EGR通路12の途中に設けられたEGR弁機構13及びEGRクーラ14などで構成されている。EGR通路12は、排気通路7の排気コレクタ部7aと吸気通路6の吸気コレクタ部6aとに接続されている。
EGR弁機構13は、EGR通路12内に配置されたポペット式のEGR弁13aと、EGR弁13aを駆動するEGRアクチュエータ13bを有している。EGR弁13aのリフト量(以下「EGR弁開度」という)LEGRは、EGRアクチュエータ13bに供給される電流をECU2で制御することによって制御され、それにより、吸気通路6に還流するEGR量GEGRが調整される。EGRクーラ14は、EGR弁13aの上流側に配置されており、エンジン3の冷却水を利用し、高温のEGRガスを冷却する。
エンジン3のクランクシャフト(図示せず)には、クランク角センサ20(図2参照)が設けられている。クランク角センサ20は、クランクシャフトの回転に伴い、所定クランク角(例えば30°)ごとに、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。
また、吸気通路6のスロットル弁10aよりも上流側には、エアフローセンサ21及び湿度センサ22が設けられている。エアフローセンサ21は、例えば熱線式のものであり、エアフローセンサ21を通過する空気の量を、前述した吸気量GAIRとして検出し、その検出信号をECU2に出力する。また、湿度センサ22は、吸気通路6に吸入された空気の湿度(相対湿度)RHを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
また、吸気通路6には、スロットル弁10の上流側に、大気圧センサ23及び吸気温センサ24が設けられている。大気圧センサ23は大気圧PAを検出し、吸気温センサ24は吸気通路6に吸入された空気の温度である吸気温TAを検出し、それらの検出信号をECU2に出力する。
また、吸気コレクタ部6aには、吸気圧センサ25が設けられている。吸気圧センサ25は、スロットル弁10aの下流側における吸気の圧力である吸気圧PBを絶対圧として検出し、その検出信号をECU2に出力する。
さらに、エンジン3のシリンダブロックには、ノッキングの発生状態を検出するノックセンサ26(ノッキング検出手段)が設けられており、その検出信号がECU2に出力される。
ECU2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECU2は、前述した各種のセンサ20〜26の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、エンジン3の点火時期やEGR制御を実行するとともに、湿度センサ22の故障判定処理を実行する。なお、本実施形態では、ECU2が、本発明の実ノック点火時期取得手段、EGRパラメータ取得手段、不活性ガスパラメータ算出手段、推定ノック点火時期算出手段、故障判定手段、推定燃料性状パラメータ算出手段、及び推定燃料性状パラメータ記憶手段に相当する。
次に、図3〜図6を参照して、湿度センサ22の故障判定処理を説明する。図3は、本発明の第1実施形態による故障判定処理を示すフローチャートであり、本処理は、ECU2において、所定の周期で、繰り返し実行される。
この故障判定処理ではまず、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、EGR実行中フラグF_EGRDOが「1」であるか否かを判別する。このEGR実行中フラグF_EGRDOは、EGRが実行中であることを表すものであり、例えばEGR装置11のEGR弁13aが開弁すると「1」にセットされ、EGR弁13aが閉弁すると「0」にリセットされる。ステップ1の判別結果がNOで、EGRが実行されていないときには、本処理をそのまま終了する一方、判別結果がYESで、EGRが実行中のときには、ステップ2に進む。
ステップ2では、EGR率REGRを算出する。このEGR率REGRは、エンジン3の気筒3aに吸入される吸入ガスの全体量(以下「総ガス量GCYL」という)、及びエアフローセンサ21で検出された吸気量GAIRを用い、下式(1)により算出される。
REGR=(GCYL−GAIR)/GCYL×100 ・・・(1)
上記の総ガス量GCYLは、検出された吸気圧PB及びエンジン回転数NEに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって算出される。なお、上記のEGR率REGRを算出する際に、スロットル弁10aの開度やEGR弁開度LEGRなどを用いて補正することにより、より精度良く算出することも可能である。
ステップ2に続くステップ3では、ステップ2で算出されたEGR率REGRが、所定の判定値REGRREF以上であるか否かを判別する。この判定値REGRREFは、EGR率REGRが比較的高く、湿度センサ22の故障判定が適切に実行可能であるか否かを判定するためのものである。ステップ3の判別結果がNOで、REGR<REGRREFのときには、本処理をそのまま終了する一方、判別結果がYESのときには、湿度センサ22の故障判定が可能であるとして、ステップ4に進む。このように、REGR≧REGRREFのときに湿度センサ22の故障判定を実行可能とする理由について、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、エンジン3の所定のエンジン回転数NEにおける不活性ガス率RINGとノック点火時期IG_NKとの関係を、使用される燃料の複数(同図では5つ)のオクタン価RON(96〜84)(燃料性状パラメータ)ごとのマップを示している。不活性ガス率RINGは、吸入ガスにおけるEGR率REGRと吸気の湿度RHとの和として表され、一方、ノック点火時期IG_NKは、エンジン3においてノッキングが発生する点火時期の限界値であり、TDCに対する進角量として表されている。なお、図6に示すオクタン価RONごとのマップが、本発明のノック点火時期モデルに相当する。
図6に示すように、各マップではいずれも、不活性ガス率RINGが大きいほど、ノック点火時期IG_NKがより大きくなっている。このため、後述する実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NKESとの偏差に基づいて、湿度センサ22の故障判定を行う場合、不活性ガス率RINGが大きいほど、上記偏差が大きくなる。
具体的には、図7に示すように、例えば、湿度センサ22が正常である場合において、EGR率REGRが15%、湿度RHが5%で、不活性ガス率RINGが20%のときには、推定ノック点火時期IG_NKESは、マップ上の●点A1に基づいて算出され、実ノック点火時期IG_NKREとほぼ同じになる。一方、湿度センサ22が故障し、その検出値が0%あるいは適正な湿度に対して5%低く出力される場合において、EGR率REGRが15%、湿度RHが0%で、不活性ガス率RINGが15%のときには、推定ノック点火時期IG_NKESは、マップ上の▲点A2に基づいて算出される。この場合、実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NKESとの偏差は、図7に示すα(=IG_NKRE−IG_NKES)として算出される。
また、湿度センサ22が正常である場合において、EGR率REGRが5%、湿度RHが5%で、不活性ガス率RINGが10%のときには、推定ノック点火時期IG_NKESは、マップ上の●点B1に基づいて算出され、実ノック点火時期IG_NKREとほぼ同じになる。一方、湿度センサ22が前記と同様に故障した場合において、EGR率REGRが5%、湿度RHが0%で、不活性ガス率RINGが5%のときには、推定ノック点火時期IG_NKESは、マップ上の▲点B2に基づいて算出される。この場合、実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NKESとの偏差は、図7に示すβ(=IG_NKRE−IG_NKES)として算出される。
以上のように、湿度センサ22が故障している場合には、不活性ガス率RINGにおけるEGR率REGRの大きい場合の方が小さい場合に比べて、実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NKESとの偏差が大きくなる(α>β)。したがって、EGR率REGRが判定値REGRREF(例えば15%)以上のときに、湿度センサ22の故障判定を実行することにより、EGR率REGRが低いとき(REGR<REGRREF)に実行する場合に比べて、湿度センサ22の故障判定を精度良く行うことができる。
前記ステップ3に続くステップ4において、不活性ガス率RINGを算出する。この不活性ガス率RINGは、ステップ2で算出したEGR率REGRと、湿度センサ22で検出された吸気の湿度RHとの和(=REGR+RH)として算出される。
次いで、ステップ4で算出した不活性ガス率RINGに応じて、推定ノック点火時期IG_NKESを算出する(ステップ5)。具体的には、あらかじめ燃料のオクタン価RONを、エンジン3のノッキングの発生状態に応じて推定しておく。そして、図6に示す複数のマップのうち、推定されたオクタン価RONのマップを用い、不活性ガス率RINGに応じて推定ノック点火時期IG_NKESを算出する。
次いで、実ノック点火時期IG_NKREを取得する(ステップ6)。具体的には、ノックセンサ26の検出結果に基づき、エンジン3においてノッキングが発生する点火時期の限界値であるノック点火時期をECU2で算出し、そのノック点火時期を実ノック点火時期IG_NKREとして取得する。
次いで、ステップ6で取得した実ノック点火時期IG_NKREと、ステップ5で算出した推定ノック点火時期IG_NKESとの偏差の絶対値が、故障判定閾値IGREFよりも大きいか否かを判別する(ステップ7)。前述した図7に例示して説明したように、湿度センサ22が正常である場合には、実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NKESはほぼ同じであるために、両者の偏差はほぼ0であるのに対し、湿度センサ22が故障している場合には、実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NKESが乖離する。したがって、実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NKESとの偏差に基づいて、湿度センサ22の故障判定を行うことができる。
上記のステップ7の判別結果がNOで、|IG_NKRE−IG_NKES|≦IGREFのときには、上記の偏差が小さく、湿度センサ22が正常であるとして、そのことを表すために、湿度センサ故障フラグF_RH_NGを「0」に維持又はセットし(ステップ9)、本処理を終了する。一方、ステップ7の判別結果がYESのときには、上記の偏差が大きく、湿度センサ22が故障しているとして、そのことを表す湿度センサ故障フラグF_RH_NGを「1」にセットし(ステップ8)、本処理を終了する。
以上のように、第1実施形態による湿度センサ22の故障判定処理では、不活性ガス率RINGとノック点火時期IG_NKとの関係を表すマップを用い、実ノック点火時期IG_NKREと推定ノック点火時期IG_NIKESとを比較することにより、湿度センサ22の故障判定を行うことができる。また、EGR率REGRが所定の判定値REGRREF以上のときに、湿度センサ22の故障判定を実行するので、その故障判定を精度良く行うことができる。さらに、従来と異なり、湿度センサ22を加熱するヒータや昇温制御が不要であるので、コストの上昇を抑制しながら、湿度センサ22の故障を適正に判定することができる。
次に、本発明の第2実施形態による湿度センサ22の故障判定処理を説明する。図4は、この故障判定処理を示すフローチャートであり、本処理は、ECU2において、所定の周期で、繰り返し実行される。
この故障判定処理ではまず、ステップ11において、故障判定済みフラグF_DONEが「1」であるか否かを判別する。この故障判定済みフラグF_DONEは、後述するように、湿度センサ22の故障判定が実行されたときに、そのことを表すために、ステップ35において「1」にセットされるものである。また、故障判定済みフラグF_DONEは、エンジン3の1運転サイクルにおいてエンジン3が停止したときに、「0」にリセットされる。ステップ11の判別結果がYESのときには、本処理をそのまま終了する一方、ステップ11の判別結果がNOで、湿度センサ22の故障判定がまだ実行されていないときには、ステップ12に進む。
このステップ12では、前述した第1実施形態のステップ1と同様、EGR実行中フラグF_EGRDOが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、EGRが実行中のときには、ステップ13に進み、第1オクタン価設定済みフラグF_RON1_SETが「1」であるか否かを判別する。この第1オクタン価設定済みフラグF_RON1_SETは、EGRが実行中でかつEGR率REGRが後述する判定値REGRREF以上のときに推定された推定オクタン価RONESが第1オクタン価RON1として設定(記憶)されたときに、そのことを表すために「1」にセットされるものである。
上記のステップ13の判別結果がYESで、第1オクタン価RON1がすでに設定されているときには、後述するステップ14〜17をスキップし、ステップ31に進む。一方、ステップ13の判別結果がNOで、第1オクタン価RON1がまだ設定されていないときには、ステップ14に進む。
ステップ14では、前述した第1実施形態のステップ3と同様、EGR率REGRが判定値REGRREF以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、REGR<REGRREFのときは、故障判定の十分な精度が確保できないとして、後述するステップ15〜17をスキップし、ステップ31に進む。一方、ステップ14の判別結果がYESのときには、ステップ15に進み、推定オクタン価RONES(推定燃料性状パラメータ)を算出する。
図5は、推定オクタン価RONESの算出処理を示している。同図に示すように、本処理ではまず、前述した第1実施形態のステップ4と同様にして、不活性ガス率RINGを算出する(ステップ41)とともに、ステップ6と同様にして、実ノック点火時期IG_NKREを取得する(ステップ42)。そして、ステップ41で算出した不活性ガス率RING及びステップ42で取得した実ノック点火時期IG_NKREに応じ、前述した図6のマップを検索することにより、推定オクタン価RONESを算出する(ステップ43)。なお、図6に示す5つのマップ以外のときには、補間計算により、推定オクタン価RONESが算出される。
図4に戻り、ステップ15に続くステップ16において、ステップ15で算出した推定オクタン価RONESを、第1オクタン価RON1として設定し、そのことを表すために、第1オクタン価設定済みフラグF_RON1_SETを「1」にセットし(ステップ17)、ステップ31に進む。
一方、前記ステップ12の判別結果がNO、すなわちEGRが実行中でないときには、ステップ21に進み、第2オクタン価設定済みフラグF_RON2_SETが「1」であるか否かを判別する。この第2オクタン価設定済みフラグF_RON2_SETは、EGRが実行されていない状態において、推定オクタン価RONESが第2オクタン価RON2として設定(記憶)されたときに、そのことを表すために「1」にセットされるものである。
上記のステップ21の判別結果がYESで、第2オクタン価RON2がすでに設定されているときには、後述するステップ22〜24をスキップし、ステップ31に進む。一方、ステップ21の判別結果がNOで、第2オクタン価RON2がまだ設定されていないときには、ステップ22に進む。
ステップ22では、前記ステップ15と同様にして、推定オクタン価RONESを算出する。次いで、その算出した推定オクタン価RONESを、第2オクタン価RON2として設定し(ステップ23)、そのことを表すために、第2オクタン価設定済みフラグF_RON2_SETを「1」にセットし(ステップ24)、ステップ31に進む。
ステップ31では、第1オクタン価設定済みフラグF_RON1_SET及び第2オクタン価設定済みフラグF_RON2_SETが、いずれも「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、第1オクタン価RON1及び第2オクタン価RON2の少なくとも1つがまだ設定されていないときには、本処理をそのまま終了する。一方、ステップ31の判別結果がYESのときには、第1オクタン価RON1と第2オクタン価RON2との比較による湿度センサ22の故障判定が可能であるとして、ステップ32に進む。
そして、ステップ32において、第1オクタン価RON1と第2オクタン価RON2との偏差が、所定の故障判定閾値値RONREFよりも大きいか否かを判別する。このように、EGR実行中に推定された第1オクタン価RON1と、EGRが実行されていない状態で推定された第2オクタン価RON2との比較によって、湿度センサ22の故障判定が行えるのは以下の理由による。
すなわち、図8に示すように、例えば、湿度センサ22が正常である場合において、EGR率REGRが15%、湿度RHが5%で、不活性ガス率RINGが20%であり、実ノック点火時期IG_NKREが22degであるときには、不活性ガス率RINGと実ノック点火時期IG_NKREに基づき、マップ上の●点C1により、第1オクタン価RON1は90と算出される。一方、湿度センサ22が故障し、その検出値が0%あるいは適正な湿度に対して5%低く出力される場合において、EGR率REGRが15%、湿度RHが0%で、不活性ガス率RINGが15%であり、実ノック点火時期IG_NKREが上記と同じ22degであるときには、不活性ガス率RINGと実ノック点火時期IG_NKREに基づき、マップ上の▲点C2により、第1オクタン価RON1は96と算出される。
また、湿度センサ22が正常である場合において、EGR率REGRが0%、湿度RHが5%で、不活性ガス率RINGが5%であり、実ノック点火時期IG_NKREが7degであるときには、不活性ガス率RINGと実ノック点火時期IG_NKREに基づき、マップ上の●点D1により、第2オクタン価RON2は90と算出される。このように、第1オクタン価RON1と第2オクタン価RON2は、給油などによって燃料の性状が変化しない限り、同じになる。一方、湿度センサ22が前記と同様に故障した場合において、EGR率REGRが0%、湿度RHが0%で、不活性ガス率RINGが0%であり、実ノック点火時期IG_NKREが上記と同じ7degであるときには、不活性ガス率RINGと実ノック点火時期IG_NKREに基づき、マップ上の▲点D2により、第2オクタン価RON2は91と算出される。
以上のことから、湿度センサ22が正常である場合には、第1オクタン価RON1と第2オクタン価RON2は、同じ又はほぼ同じ値に算出される一方、湿度センサ22が故障している場合には、第1オクタン価RON1と第2オクタン価RON2の偏差が大きくなることがわかる。したがって、EGR実行中に推定された第1オクタン価RON1と、EGRが実行されていない状態で推定された第2オクタン価RON2との比較により、湿度センサ22の故障判定が行える。
図4のステップ32において、その判別結果がNOで、|RON1−RON2|≦RONREFのときには、第1オクタン価RON1と第2オクタン価RON2との偏差が小さく、湿度センサ22が正常であるとして、そのことを表すために、湿度センサ故障フラグF_RH_NGを「0」にセットし、ステップ35に進む。一方、ステップ32の判別結果がYESで、第1オクタン価RON1と第2オクタン価RON2との偏差が大きいときには、湿度センサ22が故障しているとして、そのことを表すために、湿度センサ故障フラグF_RH_NGを「1」にセットし、ステップ35に進む。
そして、ステップ35において、湿度センサ22の故障判定を実行したことを表すために、故障判定済みフラグF_DONEを「1」にセットし、本処理を終了する。このステップ35の実行により、本処理の以降のループでは、前記ステップ11の判別結果が常にYESになるため、今回の1運転サイクルの間、湿度センサ22の故障判定は実行されない。
以上のように、第2実施形態による湿度センサ22の故障判定処理では、不活性ガス率RINGとノック点火時期IG_NKとの関係を表すマップを用い、EGR実行中に推定された第1オクタン価RON1と、EGRが実行されていない状態で推定された第2オクタン価RON2とを比較することにより、湿度センサ22の故障判定を行うことができる。また、前述した第1実施形態と同様、ヒータや昇温制御が不要な分、コストの上昇を抑制しながら、湿度センサ22の故障を適正に判定することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、湿度パラメータとして、相対湿度である湿度RHを採用し、それを検出する湿度センサ22について故障判定を行ったが、湿度パラメータとして、他のパラメータ(例えば絶対湿度)を採用することも可能である。また、実施形態では、EGRパラメータとして、EGR率REGRを採用したが、他のパラメータ(例えばEGR量)を採用することも可能である。また、実施形態では、不活性ガスパラメータとして、不活性ガス率RINGを採用したが、他のパラメータ(例えば不活性ガス量)を採用することも可能である。さらに、実施形態では、燃料性状パラメータとして、オクタン価RONを採用したが、燃料のノッキングのしにくさを表す他のパラメータを採用することも可能である。
また、第2実施形態の故障判定処理では、第2オクタン価RON2として、EGRが実行されていない状態において推定した推定オクタン価RONESを採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、EGR率REGRが判定値REGRREFよりも十分に低い場合であれば、EGRの実行中に推定した推定オクタン価RONESを第2オクタン価RON2として採用することも可能である。
さらに、実施形態で示した故障判定装置1や故障判定処理の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 故障判定装置
2 ECU(実ノック点火時期取得手段、EGRパラメータ取得手段、
不活性ガスパラメータ算出手段、推定ノック点火時期算出手段、
故障判定手段、推定燃料性状パラメータ算出手段、
推定燃料性状パラメータ記憶手段)
3 エンジン
5 点火プラグ
6 吸気通路(吸気系)
7 排気通路(排気系)
11 EGR装置
12 EGR通路
13 EGR弁機構
20 クランク角センサ
21 エアフローセンサ
22 湿度センサ
23 大気圧センサ
24 吸気温センサ
25 吸気圧センサ
26 ノックセンサ
NE エンジン回転数
RH 湿度
PA 大気圧
TA 吸気温
PB 吸気圧
IG 点火時期
GAIR 吸気量
GCYL 総ガス量
IG_NK ノック点火時期
IG_NKRE 実ノック点火時期
IG_NKES 推定ノック点火時期
IGREF 故障判定閾値
RING 不活性ガス率
REGR EGR率
REGRREF 判定値
RON1 第1オクタン価
RON2 第2オクタン価
RONES 推定オクタン価
RONREF 故障判定閾値
F_EGRDO EGR実行中フラグ
F_RH_NG 湿度センサ故障フラグ
F_DONE 故障判定済みフラグ
F_RON1_SET 第1オクタン価設定済みフラグ
F_RON2_SET 第2オクタン価設定済みフラグ

Claims (3)

  1. 排気系の排ガスの一部がEGRガスとして吸気系に還流される内燃機関において、当該内燃機関に吸入される空気である吸気の湿度を表す湿度パラメータを検出する湿度センサの故障判定装置であって、
    前記内燃機関のノッキング状態を検出するノッキング検出手段と、
    当該検出されたノッキング状態に基づき、ノッキングが発生する点火時期の限界値であるノック点火時期を、実ノック点火時期として取得する実ノック点火時期取得手段と、
    前記内燃機関に吸入される吸入ガスにおける前記EGRガスの割合であるEGR率を表すEGRパラメータを取得するEGRパラメータ取得手段と、
    前記検出された湿度パラメータ及び前記取得されたEGRパラメータに基づき、前記内燃機関における燃焼に寄与しない不活性ガスの前記吸入ガスに対する割合である不活性ガス率を表す不活性ガスパラメータを算出する不活性ガスパラメータ算出手段と、
    前記内燃機関で使用される燃料のノッキングのしにくさを表す燃料性状パラメータを、前記検出されたノッキング状態に応じて推定する燃料性状パラメータ推定手段と、
    前記不活性ガスパラメータと、当該不活性ガスパラメータに対して得られるべきノック点火時期との関係を、複数の前記燃料性状パラメータごとに定め、かつ前記不活性ガスパラメータが大きいほど、前記ノック点火時期の進角量が大きくなるように設定された所定のノック点火時期モデルを用い、前記算出された不活性ガスパラメータ及び前記推定された燃料性状パラメータに応じて当該ノック点火時期モデルから得られる前記ノック点火時期を、推定ノック点火時期として算出する推定ノック点火時期算出手段と、
    前記実ノック点火時期と前記推定ノック点火時期との偏差が、所定の第1故障判定閾値よりも大きいときに、前記湿度センサが故障していると判定する故障判定手段と、
    を備えることを特徴とする湿度センサの故障判定装置。
  2. 排気系の排ガスの一部がEGRガスとして吸気系に還流される内燃機関において、当該内燃機関に吸入される空気である吸気の湿度を表す湿度パラメータを検出する湿度センサの故障判定装置であって、
    前記内燃機関のノッキング状態を検出するノッキング検出手段と、
    当該検出されたノッキング状態に基づき、ノッキングが発生する点火時期の限界値であるノック点火時期を、実ノック点火時期として取得する実ノック点火時期取得手段と、
    前記内燃機関に吸入される吸入ガスにおける前記EGRガスの割合であるEGR率を表すEGRパラメータを取得するEGRパラメータ取得手段と、
    前記検出された湿度パラメータ及び前記取得されたEGRパラメータに基づき、前記内燃機関における燃焼に寄与しない不活性ガスの前記吸入ガスに対する割合である不活性ガス率を表す不活性ガスパラメータを算出する不活性ガスパラメータ算出手段と、
    前記不活性ガスパラメータと、当該不活性ガスパラメータに対して得られるべきノック点火時期との関係を、前記内燃機関で使用される燃料のノッキングのしにくさを表す複数の燃料性状パラメータごとに定め、かつ前記不活性ガスパラメータが大きいほど、前記ノック点火時期の進角量が大きくなるように設定された所定のノック点火時期モデルを用い、前記算出された不活性ガスパラメータ及び前記取得された実ノック点火時期に応じて当該ノック点火時期モデルから得られる前記燃料性状パラメータを、推定燃料性状パラメータとして算出する推定燃料性状パラメータ算出手段と、
    前記内燃機関の1運転サイクルにおいて、前記EGRパラメータで表されるEGR率が第1所定値以上のときの前記不活性ガスパラメータに基づいて算出された推定燃料性状パラメータを、第1推定燃料性状パラメータとして記憶し、前記EGR率が前記第1所定値よりも小さい第2所定値以下のときの前記不活性ガスパラメータに基づいて算出された推定燃料性状パラメータを、第2推定燃料性状パラメータとして記憶する推定燃料性状パラメータ記憶手段と、
    前記第1推定燃料性状パラメータと前記第2推定燃料性状パラメータとの偏差が、所定の第2故障判定閾値よりも大きいときに、前記湿度センサが故障していると判定する故障判定手段と、
    を備えることを特徴とする湿度センサの故障判定装置。
  3. 前記故障判定手段は、前記EGRパラメータによって表されるEGR率が所定値以上であるときに、前記湿度センサの故障判定を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の湿度センサの故障判定装置。
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