JP6056427B2 - 筒内圧センサの異常検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、筒内圧センサの異常検出装置に関する。より具体的には、内燃機関の燃焼室内に配置された筒内圧センサの出力異常を検出する装置として好適なものである。
近年、高まる低燃費ニーズから、アイドリングストップや減筒運転など種々の発明がなされている。こうした発明の中には、筒内圧センサの出力から算出される図示トルクなどを用いた制御が多数ある。しかし、筒内圧センサを用いた図示トルクなどは、筒内圧センサが感度ずれを起こした場合に正しく算出されないという課題がある。
このような課題に対して、例えば特許文献1には、内燃機関の気筒に設置された筒内圧センサの出力を補正するための出力補正装置が開示されている。この出力補正装置は、燃焼前の圧縮行程中の第1クランク角における容積V1、第2クランク角における容積V2、比熱比κを含む数式から第1補正値を算出し、第1補正値と筒内圧センサの特性に応じて予め設定された基準補正値との比に基づいて第2補正値を算出し、第2補正値に応じて筒内圧センサの感度を補正する。
尚、出願人は、本発明に関連するものとして、上記の文献を含めて、以下に記載する文献を認識している。
特開2011−157850号公報 特開2010−133329号公報 特開2011−241727号公報
ところで、筒内圧センサの感度ずれの原因には代表的なものとして、筒内圧センサの故障による原因と、デポジット付着による原因がある。上述した特許文献1の出力補正装置では、筒内圧センサの出力が全体的に低下した場合に、感度ずれが生じていることは判定できるものの、その原因が、センサ故障であるのか、デポジット付着であるのかは判別できない。
センサ故障とデポジット付着とでは施される処置が大きく異なる。センサ故障が原因の場合には、筒内圧を補正したり、筒内圧センサを交換したりする必要があるのに対し、デポジット付着が原因の場合には、ノッキング制御やクリーナーによるデポジット洗浄を実行することにより出力の改善が見込める。筒内圧センサの出力を用いた各種制御を好適に実行する上で、筒内圧センサの感度ずれの原因を正しく判別できることが望まれている。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、筒内圧センサに感度ずれが生じた場合に、感度ずれの原因を判別することのできる筒内圧センサの異常検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の燃焼室内に配置された筒内圧センサの異常検出装置であって、
所定クランク角における前記筒内圧センサの出力に基づいて、発熱量に相当する発熱量相当値を算出する発熱量相当値算出手段と、
複数サイクルにおいて前記発熱量相当値算出手段により算出された発熱量相当値の分布に関する分布パラメータ値を算出する分布パラメータ値算出手段と、
前記筒内圧センサに感度ずれが生じた場合であって、予め記憶した前記筒内圧センサの正常時の発熱量相当値に関する分布パラメータ基準値と、前記分布パラメータ値とを比較した比較値の絶対値が、所定値以上である場合に感度ずれの原因が第1の原因であると判定し、該所定値未満である場合に感度ずれの原因が第2の原因であると判定する異常判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記分布パラメータ基準値及び前記分布パラメータ値は、平均値及びばらつきを示す指標値のいずれかであること、を特徴とする。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記第1の原因は、前記筒内圧センサへのデポジット付着であり、
前記第2の原因は、前記筒内圧センサの故障であること、を特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、
前記発熱量相当値算出手段は、1サイクル中において、圧縮行程開始から最大発熱量が生じるまでの間の所定クランク角θにおける前記筒内圧センサの出力に基づいて発熱量相当値Aを算出し、かつ、燃焼行程開始から排気バルブが開弁するまでの間の所定クランク角θにおける前記筒内圧センサの出力に基づいて発熱量相当値Bを算出し、
前記分布パラメータ値算出手段は、複数サイクルにおいて算出された発熱量相当値Aと発熱量相当値Bについて、発熱量相当値Aを発熱量相当値Bで除した値であるA/Bを各サイクルについて算出し、算出されたA/Bの平均値及びばらつきに関する指標値のいずれかを前記分布パラメータ値として算出し、
前記異常判定手段は、前記筒内圧センサに感度ずれが生じた場合であって、予め記憶した前記筒内圧センサの正常時のA/Bに関する分布パラメータ基準値と、前記分布パラメータ値との差の絶対値が、所定値以上である場合に感度ずれの原因が第1の原因であると判定し、該所定値未満である場合に感度ずれの原因が第2の原因であると判定すること、を特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、
前記所定クランク角θは、1サイクル中において、発熱量相当値が最大となるクランク角であり、前記所定クランク角θは、燃焼終了時のクランク角であること、を特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、
前記発熱量相当値算出手段は、燃焼行程開始から排気バルブが開弁するまでの間の所定クランク角θにおける前記筒内圧センサの出力に基づいて発熱量相当値Bを算出し、
前記分布パラメータ値算出手段は、複数サイクルにおいて算出された発熱量相当値Bについて平均値Cを算出し、かつ、平均値Cを発熱量相当値Bで除した値であるC/Bを各サイクルについて算出し、算出されたC/Bのばらつきに関する指標値を前記分布パラメータ値として算出し、
前記異常判定手段は、前記筒内圧センサに感度ずれが生じた場合であって、予め記憶した前記筒内圧センサの正常時のC/Bに関する分布パラメータ基準値と、前記分布パラメータ値との差の絶対値が、所定値以上である場合に感度ずれの原因が第1の原因であると判定し、該所定値未満である場合に感度ずれの原因が第2の原因であると判定すること、を特徴とする。
また、第7の発明は、第6の発明において、
前記所定クランク角θは、燃焼終了時のクランク角であることを特徴とする。
第1の発明によれば、筒内圧センサに感度ずれが生じた場合に、筒内圧センサの出力に基づく発熱量相当値に関する分布パラメータ値と、正常時の分布パラメータ基準値とを比較した比較値から感度ずれの原因を判別する。筒内圧センサにデポジットが堆積する前は、センサに燃焼ガスが触れる/触れないことによるばらつきが大きいが、デポジットが堆積することで、一律に直接触れなくなり、かつ、シリンダヘッドへの放熱性も向上する。この場合、発熱量相当値に関する分布パラメータ値は、その基準値から変化することとなる。よって、第1の発明によれば、筒内圧センサに感度ずれが生じた場合に、上記比較値から感度ずれの原因を判別することができる。
第2の発明によれば、発熱量相当値の平均値及びばらつきを示す指標値のいずれかを、分布パラメータ値として用いて、筒内圧センサに生じた感度ずれの原因を判別することができる。
第3の発明によれば、感度ずれの原因が筒内圧センサへのデポジット付着であるか、筒内圧センサの故障であるかを判別することができる。
第4の発明によれば、圧縮行程開始から最大発熱量が生じるまでの間の所定クランク角θにおける筒内圧センサの出力を用いることでS/N比が高い発熱量相当値Aを算出する。また、燃焼行程開始から排気バルブが開弁するまでの間の所定クランク角θにおける筒内圧センサの出力を用いることで熱歪誤差が大きい発熱量相当値Bを算出する。これらの比A/Bの平均値及びばらつきに関する指標値のいずれかを分布パラメータ値として用いて、筒内圧センサに生じた感度ずれの原因を判別することができる。
第5の発明によれば、所定クランク角θとして、最もS/N比が高い1サイクル中の最大発熱量が生じるクランク角を用い、所定クランク角θとして、最も発熱量相当値のばらつきが最も大きい(S/N比が高い)燃焼終了時を用いることで、より精度高く、比A/Bの分布パラメータ値を算出することができる。
第6の発明によれば、燃焼行程開始から排気バルブが開弁するまでの間の所定クランク角θにおける筒内圧センサの出力を用いることで熱歪誤差が大きい発熱量相当値Bを算出する。複数サイクルにおける発熱量相当値Bの平均値Cを各発熱量相当値Bで除したC/Bのばらつきに関する指標値を分布パラメータ値として用いて、筒内圧センサに生じた感度ずれの原因を判別することができる。このような手法による、第6の発明によれば、遅角燃焼時のように、発熱量相当値の傾向が、最大発熱量が生じた点と燃焼終了点とが同一点である場合においても、筒内圧センサに生じた感度ずれの原因を判別することができる。
第7の発明によれば、所定クランク角θとして、最も発熱量相当値のばらつきが最も大きい(S/N比が高い)燃焼終了時を用いることで、より精度高く、比C/Bの分布パラメータ値を算出することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概念図である。 筒内圧センサ18のセンサ部周辺の構成を説明するための概念図である。 筒内圧センサ18のセンサ部周辺にデポジットが堆積した様子を説明するための概念図である。 筒内圧センサの出力が正常な場合と感度ずれが生じた場合について、クランク角と筒内圧センサの出力との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1における発熱量相当値の熱歪誤差について説明するための図である。 本発明の実施の形態1における、筒内圧センサ18の感度低下の原因と分布パラメータ値との関係を示す図である。 筒内圧センサ18の出力が正常である正常時におけるPVκ値の変化を示すグラフである。 筒内圧センサ18の出力が異常であるデポジット堆積時におけるPVκ値の変化を示すグラフである。 筒内圧センサ18の出力が異常であるセンサ故障時におけるPVκ値の変化を示すグラフである。 図7に対応するセンサ正常時のA/Bの分布を示すグラフである。 図8に対応するデポジット堆積時のA/Bの分布を示すグラフである。 図9に対応するセンサ故障時のA/Bの分布を示すグラフである。 A/Bの平均値μ又はばらつきを示す指標値3σの傾向についてまとめた図である。 本発明の実施の形態1のシステムにおいて、ECU50が実行する筒内圧センサの感度低下原因特定ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2のシステムにおいて、遅角燃焼時における筒内圧の変化を示すグラフである。 図15に対応する遅角燃焼時におけるPVκ値の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態2における発熱量相当値の熱歪誤差について説明するための図である。 本発明の実施の形態2における、筒内圧センサ18の感度低下の原因と分布パラメータ値との関係を示す図である。 筒内圧センサ18の出力が正常である正常時におけるC/Bの分布を示すグラフである。 筒内圧センサ18の出力が異常であるデポジット堆積時におけるC/Bの分布を示すグラフである。 筒内圧センサ18の出力が異常であるセンサ故障時におけるC/Bの分布を示すグラフである。 本発明の実施の形態2のシステムにおいて、ECU50が実行する筒内圧センサの感度低下原因特定ルーチンのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概念図である。図1に示すシステムは、内燃機関(以下、単にエンジンとも称する)10を備えている。内燃機関10は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、例えば、過給リーンバーンエンジンである。
図1には1つの気筒のみが描かれているが、車両用の内燃機関10は、一般的に複数の気筒から構成されている。各気筒には、その内部を往復運動するピストンが配置されている。各気筒のピストン上面からシリンダヘッドまでの空間は燃焼室12を形成している。各気筒には、燃焼室12内に燃料を噴射する燃料噴射弁14が取り付けられている。燃料として、例えばガソリンやアルコールが用いられる。また、各気筒には、点火時期に応じて筒内の混合気に点火する点火プラグ16、筒内圧(燃焼圧)Pを検出するための筒内圧センサ(CPS)18が配置されている。なお、ピストンの往復運動は、クランク軸の回転運動に変換される。クランク軸の近傍には、クランク位置、クランク角速度及びエンジン回転数を検出するためのクランク角センサ20が取り付けられている。
内燃機関10には、空気を気筒内に取り込むための吸気通路22と、気筒内から排気ガスを排出するための排気通路24とが接続されている。吸気通路22の入口近傍には、吸気通路22に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ26が取り付けられている。
エンジン10は、排気ガスのエネルギによって過給を行うターボチャージャ28を備えている。エアフローメータ26の下流には、ターボチャージャ28のコンプレッサ28aが配置されている。ターボチャージャ28は、コンプレッサ28aと一体的に連結され排気ガスのエネルギによって回転するタービン28bを備えている。コンプレッサ28aは、タービン28bに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。
コンプレッサ28aの下流には、吸気通路22を流れる空気量を調整するための電子制御式のスロットルバルブ30が設けられている。スロットルバルブ30の近傍にはスロットルバルブ30の開度に応じた信号を出力するスロットル開度センサ32が取り付けられている。スロットルバルブ30の下流には、吸気通路22内の吸気管圧に応じた信号を出力する吸気管圧センサ34が設けられている。吸気通路22の下流端には、吸気通路22と燃焼室12との間を開閉する吸気バルブ36が設けられている。
排気通路24の上流端には、燃焼室12と排気通路24との間を開閉する排気バルブ38が設けられている。排気バルブ38の下流には、排気ガスのエネルギによって回転するタービン28bが配置されている。タービン28bの下流には、排気ガス中の成分を浄化する触媒が設けられている。
また、本実施形態のシステムは、外部EGR(排気再循環)装置を備えている。EGR装置は、排気通路24を流れる排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路22に還流させる。具体的には、タービン28b上流の排気通路24と、スロットルバルブ30下流の吸気通路22とを接続するEGR通路40が設けられている。EGR通路40には、EGRクーラ、EGRバルブが設けられている。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を更に備えている。ECU50は、例えばROM、RAM等を含む記憶回路を備えた演算処理装置により構成されている。ECU50の入力部には、上述した筒内圧センサ18、クランク角センサ20、エアフローメータ26、スロットル開度センサ32の他、内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。
ECU50の出力部には、上述した燃料噴射弁14、点火プラグ16、スロットルバルブ30の他、内燃機関10の運転状態を制御するための各種アクチュエータが接続されている。ECU50は、各種センサ出力に基づいて、所定のプログラムに従って各種アクチュエータを駆動させることにより、内燃機関10の運転状態を制御する。
図2は、筒内圧センサ18のセンサ部周辺の構成を説明するための概念図である。図3は、筒内圧センサ18のセンサ部周辺にデポジットが堆積した様子を説明するための概念図である。
図2に示す筒内圧センサ18は、そのセンサ部が燃焼室12に突出することなく、内燃機関10のシリンダヘッドに取り付けられている。センサ部近傍にデポジットが堆積する前は、燃焼ガスがセンサ部に触れる/触れないによるセンサ出力のばらつきが大きい。しかしながら、図3に示すように、シリンダヘッドに設けられた孔の内壁面とセンサ部とで形成される凹部にデポジットが堆積すると、燃焼ガスがセンサ部に一律に直接触れなくなり、かつ、シリンダヘッドへの放熱性も向上するため、熱歪誤差が改善し、センサ出力のばらつきが低減する。
特に、図2に示すようにシール位置がセンサ部の上部に有る場合、シリンダヘッドに設けられた孔とセンサ部との側面クリアランスへのガス流入が熱歪誤差を大きく悪化させる要因である。このような場合には、デポジットの堆積によりガス流入が遮断されるため、ばらつきの改善効果はより顕著である。
図4は、筒内圧センサの出力が正常な場合と感度ずれが生じた場合について、クランク角と筒内圧センサの出力との関係を示す図である。なお、本明細書では、感度ずれとして感度低下の例を説明するが、感度ずれは感度上昇も含みうる概念である。
筒内圧センサ18に生じる感度低下の原因には、筒内圧センサ18の故障によるものと、筒内圧センサ18へのデポジット付着によるものがある。図4に示すように、いずれの原因による感度低下であっても正常時に比して筒内圧センサ18の出力が低下する。しかしながら、原因によって対処方法が異なる。すなわち、センサ故障が原因である場合には、感度を補正するか、筒内圧センサ18の交換が必要であるのに対し、デポジット付着が原因である場合には、ノッキング制御やクリーナーによるデポジット洗浄を実行することで出力の改善が見込める。よって、感度低下の原因を判別できることが望まれる。
[実施の形態1における特徴的手法]
本発明の実施の形態1における筒内圧センサの感度低下の原因を判別する手法の概要について図5、図6を用いて説明する。
図5は、本発明の実施の形態1における発熱量相当値の熱歪誤差について説明するための図である。本明細書において、発熱量相当値とは、燃焼室12内で生じた発熱量及び発熱量に相当する値を含む。
実施の形態1では、まず、1サイクル中において、圧縮行程開始から最大発熱量が生じるまでの間の所定のクランク角θにおける発熱量相当値Aと、燃焼行程開始から排気バルブ38が開弁するまでの間の所定のクランク角θにおける発熱量相当値Bとを算出する。発熱量相当値A、Bは、同一運転条件下の複数サイクルにおいて算出される。発熱量相当値は、例えば、クランク角θにおける筒内圧をP、筒内容積をVとし、筒内ガスの比熱比をκとした場合に、κを累乗の指数としてVを累乗した値とPとの乗算値(以下、PVκ値と称する)である。
圧縮行程開始から最大発熱量が生じるまでの間のクランク角θは、他のクランク角区間に比して熱歪誤差が比較的小さい。好ましくは、S/N比が最も高い最大発熱量が生じたクランク角をクランク角θとする。
燃焼行程開始から排気バルブ38が開弁するまでの間のクランク角θは、上述のθに比して熱歪誤差が大きい(図5に示すようにθにおける発熱量相当値B…Bのサイクル間のばらつきが大きい)区間である。好ましくは、S/N比が最も高い燃焼終了時のクランク角をクランク角θとする。例えば、ばらつきが最も大きい排気バルブ38の開弁直前とする。
次に、各サイクル(1,2,…i)における発熱量相当値AとBの比を算出する。具体的には、発熱量相当値Aを発熱量相当値Bで除した値であるA/B,A/B,…A/Bを算出する。
これらの比(A/B)に関して統計的に分布パラメータ値を算出する。分布パラメータ値とは、確率分布を特徴づける数(確率論における母数)に関する値であり、具体的には、A/Bの平均値μやA/Bのばらつきを示す指標値である。ここでは、ばらつきを示す指標値として、標準偏差σに相関する3σを用いる。
図6は、本発明の実施の形態1における、筒内圧センサ18の感度低下の原因と分布パラメータ値との関係を示す図である。
上述したようにデポジット付着により熱歪誤差が改善するため、デポジット付着による感度低下とセンサ故障による感度低下とでは、図6に示す違いが生じる。すなわち、センサ故障による感度低下時にはA/Bの平均値μとばらつきを示す指標値3σは、センサ正常時と比べて変化がないが、デポジット付着時にはA/Bの平均値μとばらつきを示す指標値3σは、正常時と比べて低下する。よって、図5のように発熱量相当値(PVκ値)が変化する場合には、A/Bの平均値μまたはばらつきを示す指標値3σと正常時の基準値とを比較することで感度低下の原因を判別することができる。
より具体的に、図7〜図13を用いて、筒内圧センサ18の感度低下の原因毎のPVκ値およびA/Bの分布パラメータ値について説明する。図7〜図13は、同一運転条件の下、複数サイクルにおいて計測した結果を描画したグラフである。
図7〜図9はそれぞれ、筒内圧センサ18の出力が正常である正常時、異常であるデポジット堆積時、センサ故障時におけるPVκ値の変化を示すグラフであり、グラフ中の0°CAは圧縮上死点である。図10〜図12はそれぞれ、図7〜図9に対応するグラフであり、正常時、デポジット堆積時、センサ故障時におけるA/Bの分布を示している。
図10〜図12に示すように、A/Bの平均値μは、センサ故障時は正常時と同等であるのに対し、デポジット堆積時は正常時に比して低下する。同様に、A/Bのばらつきを示す指標値3σは、センサ故障時は正常時と同等であるのに対し、デポジット堆積時は正常時に比して低下する。
図13は、図7〜図12に示されたA/Bの平均値μ又はばらつきを示す指標値3σの傾向についてまとめた図である。センサ故障時は、平均値μ及びばらつきを示す指標値3σは、初期値(正常時)と同等である。これに対して、デポジット堆積時は、平均値μ及びばらつきを示す指標値3σは、初期値(正常時)に比して低下する傾向にある。
(感度低下原因特定ルーチン)
次に、このような分布パラメータ値の傾向を用いた、本発明の実施の形態1における筒内圧センサの感度低下の原因を特定するルーチンについて説明する。
図14は、ECU50が実行する筒内圧センサの感度低下原因特定ルーチンのフローチャートである。ECU50は、筒内圧センサ18の正常時におけるモータリング時の最大出力値を記憶している。また、ECU50は、運転条件毎のA/Bの分布パラメータ基準値、すなわち、平均値μ及びばらつきを示す指標値3σの基準値であるμ1_refと3σ1_refをマップに記憶している。
図14に示すルーチンでは、まず、ECU50は、筒内圧センサ18の感度低下を検出する(ステップS100)。具体的には、筒内圧センサ18により検出されたモータリング時の最大出力値と、ECU50に予め記憶されたセンサ正常時のモータリング時の最大出力値とを比較する。検出時の最大出力値が正常時よりも所定値以上低下している場合に、筒内圧センサ18に感度低下が生じていると判断する。
次に、ECU50は、同一運転条件の複数サイクルにおける、上述したクランク角θとクランク角θとにおける筒内圧センサ18の出力を運転履歴から取得し、各サイクルにおける発熱量相当値(PVκ値)Aと発熱量相当値Bとを算出する(ステップS110、S120)。好ましくは、クランク角θを最大発熱量が生じたクランク角とし、クランク角θを燃焼終了時(例えば、排気バルブ38の開弁直前)のクランク角とする。
続いて、ECU50は、各サイクルにおけるA/Bを算出し、A/Bの平均値μとばらつきを示す指標値3σを算出する(ステップS130)。
また、ECU50は、上述のマップから現運転条件に応じた、センサ正常時のA/Bの平均値μ1_refとばらつきを示す指標値3σ1_refを、分布パラメータ値の基準値として取得する(ステップS140)。
ECU50は、分布パラメータ値の基準値と検出値との差が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS150)。具体的には、ECU50は、平均値に関してμ1_ref−μ1が所定値以上であるか否か、又は、ばらつきを示す指標値に関して3σ1_ref−3σ1が所定値以上であるか否かを判定する。μ1_ref−μ1が所定値以上(又は、3σ1_ref−3σ1が所定値以上)であると判定された場合には、ステップS160の処理が実行される。
ステップS160では、ECU50は、感度低下の原因が、筒内圧センサ18へのデポジット付着によるものと判定して、デポジット付着を示す規定の原因特定信号を出力する。その後、本ルーチンの処理が終了される。
一方、ステップS150において、μ1_ref−μ1が所定値未満(又は、3σ1_ref−3σ1が所定値未満)であると判定された場合には、ステップS170の処理が実行される。ステップS170では、ECU50は、感度低下の原因が筒内圧センサ18の故障によるものと判定して、センサ故障を示す規定の原因特定信号を出力する。その後、本ルーチンの処理が終了される。
以上説明したように、図14に示す感度低下原因特定ルーチンによれば、筒内圧センサに感度ずれが生じた場合に、発熱量相当値に関する分布パラメータ値を用いて、感度ずれの原因を特定することができる。感度ずれの原因を特定することができるため、本実施形態のシステムでは、上述したように原因に応じて適切な制御(感度の補正制御、ノッキング制御)・処置を実行することが可能となる。また、本発明では、異常検出のために故意に点火時期や噴射時期を操作することなく、筒内圧センサ18へのデポジット付着とセンサ故障による感度低下を切り分けることができるため、燃費やドラビリの悪化を引き起こさない点においても有利な効果を有する。
ところで、上述した実施の形態1のシステムにおいては、ばらつきを示す指標値として3σを用いているが、この指標値はこれに限定されるものではない。例えば、σや2σを用いることとしてもよい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
また、上述した実施の形態1におけるシステム構成は、図1に示すようにターボチャージャ、EGR装置を備える構成としているが、システム構成はこれに限定されるものではない。ターボチャージャ、EGR装置の一方あるいは両方を備えないシステムであってもよい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
本発明が適用されるエンジンは、上述の実施の形態のような筒内直噴エンジンには限定されない。ポート噴射式のエンジンにも本発明の適用は可能である。また、火花点火式のエンジンに限らず、圧縮自着火式のエンジンにも本発明を適用することができる。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
尚、上述した実施の形態1においては、筒内圧センサ18が前記第1の発明における「筒内圧センサ」に相当している。
また、ここでは、ECU50が、上記ステップS110及びS120の処理を実行することにより前記第1又は第4の発明における「発熱量相当値算出手段」が、上記ステップS130の処理を実行することにより前記第1又は第4の発明における「分布パラメータ値算出手段」が、上記ステップS100、S140〜S170の処理を実行することにより前記第1又は第4の発明における「異常判定手段」が、それぞれ実現されている。
更に、実施の形態1においては、上記ステップS110において算出されるPVκ値が前記第1の発明における「発熱量相当値」に、上記ステップS130において算出されるA/Bの平均値μまたはばらつきを示す指標値3σが、前記第1、第2又は第4の発明における「分布パラメータ値」に、筒内圧センサ18へのデポジット付着が、前記第1又は第3の発明における「第1の原因」に、筒内圧センサ18の故障が、前記第1、第3の発明における「第2の原因」に、それぞれ対応している。
実施の形態2.
[実施の形態2のシステム構成]
次に、図15〜図22を参照して本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態における筒内圧センサ18の異常検出装置は、図1に示す構成において、ECU50に後述する図22のルーチンを実施させることで実現することができる。
図15は、遅角燃焼時における筒内圧の変化を示すグラフである。図16は、図15に対応するグラフであり、遅角燃焼時におけるPVκ値の変化を示すグラフである。グラフ中の0°CAは圧縮上死点である。
図15に示すように、遅角燃焼時における筒内圧は、圧縮上死点による極大点と、燃焼による極大点とを有する。結果として、PVκ値は、図16に示すように燃焼終了時まで右上がりのグラフになる。この場合、最大発熱量が生じた点と燃焼終了点とが同一点となる。AとB点が同一になるため、実施の形態1で説明した手法では、感度低下の原因が、デポジット付着であるのかセンサ故障であるのかを正しく判別できないこととなる。本発明の実施の形態2では、図16に示すような場合であっても、感度低下の原因を判別できる手法を提供する。
[実施の形態2における特徴的手法]
本発明の実施の形態2における筒内圧センサ18の感度低下の原因を特定する手法の概要について図17、図18を用いて説明する。
図17は、本発明の実施の形態2における発熱量相当値の熱歪誤差について説明するための図である。本明細書において、発熱量相当値とは、燃焼室12内で生じた発熱量及び発熱量に相当する値を含む。
実施の形態2では、まず、燃焼行程開始から排気バルブ38が開弁するまでの間の所定のクランク角θにおける発熱量相当値Bを算出する。発熱量相当値Bは、同一運転条件下の複数サイクルにおいて算出される。発熱量相当値は、例えば、クランク角θにおける筒内圧をP、筒内容積をVとし、筒内ガスの比熱比をκとした場合に、κを累乗の指数としてVを累乗した値とPとの乗算値(以下、PVκ値と称する)である。
燃焼行程開始から排気バルブ38が開弁するまでの間のクランク角θは、他のクランク角区間に比して熱歪誤差が大きい(図17に示すようにθにおける発熱量相当値B…Bのサイクル毎のばらつきが大きい)区間である。好ましくは、S/N比が最も高い燃焼終了時のクランク角をクランク角θとする。例えば、ばらつきが最も大きい排気バルブ38の開弁直前とする。
次に、各サイクル(1,2,…i)における発熱量相当値B…Bの平均値Cを算出する。そして、発熱量相当値B…Bの各点と平均値Cの比を算出する。具体的には、平均値Cを発熱量相当値Bで除した値であるC/B,C/B,…C/Bを算出する。
これらの比(C/B)に関して統計的に分布パラメータ値を算出する。分布パラメータ値とは、確率分布を特徴づける数(確率論における母数)に関する値であり、具体的には、C/Bのばらつきを示す指標値である。ここでは、ばらつきを示す指標値として、標準偏差σに相関する3σを用いる。
図18は、本発明の実施の形態2における、筒内圧センサ18の感度低下の原因と分布パラメータ値との関係を示す図である。
上述したようにデポジット付着により熱歪誤差が改善するため、デポジット付着による感度低下とセンサ故障による感度低下とでは、図18に示す違いが生じる。すなわち、故障による感度低下時にはC/Bのばらつきを示す指標値3σは、正常時と比べて変化がないが、デポジット付着時にはC/Bのばらつきを示す指標値3σは、正常時と比べて低下する。なお、C/Bの平均値μは正常時、感度低下時に関わらず1となる。よって、図17のように発熱量相当値が変化する場合であっても、C/Bのばらつきを示す指標値3σを正常時の基準値と比較することで感度低下の原因を判別することができる。
より具体的に、図19〜図21を用いて、筒内圧センサ18の感度低下の原因毎のC/Bの分布パラメータ値について説明する。図19〜図21は、同一の運転条件の下、複数サイクルにおいて計測した結果を描画したグラフである。
図19〜図21はそれぞれ、筒内圧センサ18の出力が正常である正常時、異常であるデポジット堆積時、センサ故障時におけるC/Bの分布を示すグラフである。
図19〜図21に示すように、C/Bのばらつきを示す指標値3σは、センサ故障時は正常時と同じであるのに対し、デポジット堆積時は正常時に比して低下する傾向にある。
(感度低下原因特定ルーチン)
次に、このような分布パラメータ値の傾向を用いた、本発明の実施の形態2における筒内圧センサの感度低下の原因を特定するルーチンについて説明する。
図22は、ECU50が実行する筒内圧センサの感度低下原因特定ルーチンのフローチャートである。ECU50は、筒内圧センサ18の正常時におけるモータリング時の最大出力値を記憶している。また、ECU50は、運転条件毎のC/Bの分布パラメータ基準値、具体的には、ばらつきを示す指標値3σの基準値である3σ2_refをマップに記憶している。
図22に示すルーチンでは、まず、ECU50は、筒内圧センサ18の感度低下を検出する(ステップS200)。具体的には、筒内圧センサ18により検出されたモータリング時の最大出力値と、ECU50に予め記憶されたセンサ正常時のモータリング時の最大出力値とを比較する。検出時の最大出力値が正常時よりも所定値以上低下している場合に、筒内圧センサ18に感度低下が生じていると判断する。
次に、ECU50は、同一運転条件の複数サイクルにおける、上述したクランク角θにおける筒内圧センサ18の出力を運転履歴から取得し、各サイクルにおける発熱量相当値(PVκ値)Bを算出する(ステップS210、S220)。好ましくは、クランク角θを燃焼終了時(例えば、排気バルブ38の開弁直前)のクランク角とする。
続いて、ECU50は、各サイクルにおける発熱量相当値Bの平均値Cを算出する(ステップS230)。さらに、ECU50は、各サイクルにおけるC/Bを算出し、C/Bのばらつきを示す指標値3σを算出する(ステップS240)。
また、ECU50は、上述のマップから現運転条件に応じた、センサ正常時のC/Bのばらつきを示す指標値3σ2_refを、分布パラメータ値の基準値として取得する(ステップS250)。
ECU50は、分布パラメータ値の基準値と検出値との差が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS260)。具体的には、ECU50は、ばらつきを示す指標値に関して3σ2_ref−3σ2が所定値以上であるか否かを判定する。3σ2_ref−3σ2が所定値以上であると判定された場合には、ステップS270の処理が実行される。
ステップS270では、ECU50は、感度低下の原因が、筒内圧センサ18へのデポジット付着によるものと判定して、デポジット付着を示す規定の原因特定信号を出力する。その後、本ルーチンの処理が終了される。
一方、ステップS260において、μ2_ref−μ2が所定値未満(又は、3σ2_ref−3σ2が所定値未満)であると判定された場合には、ステップS280の処理が実行される。ステップS280では、ECU50は、感度低下の原因が筒内圧センサ18の故障によるものと判定して、センサ故障を示す規定の原因特定信号を出力する。その後、本ルーチンの処理が終了される。
以上説明したように、図14に示す感度低下原因特定ルーチンによれば、図17に示すように燃焼終了時に最大発熱量が検出される傾向がある場合でも、発熱量相当値に関する分布パラメータ値を用いて、感度ずれの原因を特定することができる。特に、実施の形態2の感度低下原因特定ルーチンによれば、遅角燃焼時に限らず、実施の形態1の図5に示す傾向を有するであっても適用することができる。その他、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
尚、上述した実施の形態2においては、筒内圧センサ18が前記第1の発明における「筒内圧センサ」に相当している。
また、ここでは、ECU50が、上記ステップS210及びS220の処理を実行することにより前記第1又は第6の発明における「発熱量相当値算出手段」が、上記ステップS230及びS240の処理を実行することにより前記第1又は第6の発明における「分布パラメータ値算出手段」が、上記ステップS200、S250〜S280の処理を実行することにより前記第1又は第6の発明における「異常判定手段」が、それぞれ実現されている。
更に、実施の形態2においては、上記ステップS210において算出されるPVκ値が前記第1の発明における「発熱量相当値」に、上記ステップS240において算出されるC/Bのばらつきを示す指標値3σが、前記第1、第2又は第6の発明における「分布パラメータ値」に、筒内圧センサ18へのデポジット付着が、前記第1又は第3の発明における「第1の原因」に、筒内圧センサ18の故障が、前記第1、第3の発明における「第2の原因」に、それぞれ対応している。
10 内燃機関(エンジン)
12 燃焼室
14 燃料噴射弁
16 点火プラグ
18 筒内圧センサ
20 クランク角センサ
22 吸気通路
24 排気通路
28、28a、28b ターボチャージャ、コンプレッサ、タービン
30 スロットルバルブ
36 吸気バルブ
38 排気バルブ
40 EGR通路
50 ECU

Claims (6)

  1. 内燃機関の燃焼室内に配置された筒内圧センサの異常検出装置であって、
    所定クランク角における前記筒内圧センサの出力に基づいて、発熱量に相当する発熱量相当値を算出する発熱量相当値算出手段と、
    複数サイクルにおいて前記発熱量相当値算出手段により算出された発熱量相当値の分布に関する分布パラメータ値を算出する分布パラメータ値算出手段と、
    前記筒内圧センサに感度ずれが生じた場合であって、予め記憶した前記筒内圧センサの正常時の発熱量相当値に関する分布パラメータ基準値と、前記分布パラメータ値とを比較した比較値の絶対値が、所定値以上である場合に感度ずれの原因が第1の原因であると判定し、該所定値未満である場合に感度ずれの原因が第2の原因であると判定する異常判定手段と、を備え、
    前記分布パラメータ基準値及び前記分布パラメータ値は、平均値及びばらつきを示す指標値のいずれかであること、
    を特徴とする筒内圧センサの異常検出装置。
  2. 前記第1の原因は、前記筒内圧センサへのデポジット付着であり、
    前記第2の原因は、前記筒内圧センサの故障であること、
    を特徴とする請求項記載の筒内圧センサの異常検出装置。
  3. 前記発熱量相当値算出手段は、1サイクル中において、圧縮行程開始から最大発熱量が生じるまでの間の所定クランク角θにおける前記筒内圧センサの出力に基づいて発熱量相当値Aを算出し、かつ、燃焼行程開始から排気バルブが開弁するまでの間の所定クランク角θにおける前記筒内圧センサの出力に基づいて発熱量相当値Bを算出し、
    前記分布パラメータ値算出手段は、複数サイクルにおいて算出された発熱量相当値Aと発熱量相当値Bについて、発熱量相当値Aを発熱量相当値Bで除した値であるA/Bを各サイクルについて算出し、算出されたA/Bの平均値及びばらつきに関する指標値のいずれかを前記分布パラメータ値として算出し、
    前記異常判定手段は、前記筒内圧センサに感度ずれが生じた場合であって、予め記憶した前記筒内圧センサの正常時のA/Bに関する分布パラメータ基準値と、前記分布パラメータ値との差の絶対値が、所定値以上である場合に感度ずれの原因が第1の原因であると判定し、該所定値未満である場合に感度ずれの原因が第2の原因であると判定すること、
    を特徴とする請求項1又は2記載の筒内圧センサの異常検出装置。
  4. 前記所定クランク角θは、1サイクル中において、発熱量相当値が最大となるクランク角であり、前記所定クランク角θは、燃焼終了時のクランク角であること、
    を特徴とする請求項記載の筒内圧センサの異常検出装置。
  5. 前記発熱量相当値算出手段は、燃焼行程開始から排気バルブが開弁するまでの間の所定クランク角θにおける前記筒内圧センサの出力に基づいて発熱量相当値Bを算出し、
    前記分布パラメータ値算出手段は、複数サイクルにおいて算出された発熱量相当値Bについて平均値Cを算出し、かつ、平均値Cを発熱量相当値Bで除した値であるC/Bを各サイクルについて算出し、算出されたC/Bのばらつきに関する指標値を前記分布パラメータ値として算出し、
    前記異常判定手段は、前記筒内圧センサに感度ずれが生じた場合であって、予め記憶した前記筒内圧センサの正常時のC/Bに関する分布パラメータ基準値と、前記分布パラメータ値との差の絶対値が、所定値以上である場合に感度ずれの原因が第1の原因であると判定し、該所定値未満である場合に感度ずれの原因が第2の原因であると判定すること、
    を特徴とする請求項1又は2記載の筒内圧センサの異常検出装置。
  6. 前記所定クランク角θは、燃焼終了時のクランク角であること、
    を特徴とする請求項記載の筒内圧センサの異常検出装置。
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