JP2017110153A - 水崩壊性複合材料、及び、立体造形物の製造方法 - Google Patents

水崩壊性複合材料、及び、立体造形物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた水崩壊性を有し、かつ溶融流動性、及び耐湿性が良好な水崩壊性複合材料の提供。
【解決手段】ポリエチレンオキサイドを含み、下記A)〜C)を全て満たす水崩壊性複合材料である。
A)直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、25℃のイオン交換水に浸漬すると、30分間以内で形状が崩壊する。
B)JIS K 7210に記載する方法に従い、温度を190℃、かつ荷重を2.18kgとして測定したときのメルトフローレイトが、0.5g/10分間以上である。
C)直径1.8mm、長さ5.0mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量をAとし、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量をBとして、下記式を満たす。
含水量の増加率=[(B−A)/A]×100≦1%
【選択図】なし

Description

本発明は、水崩壊性複合材料、及び、立体造形物の製造方法に関する。
従来より、使用環境下においては成形された形状を維持し、使用後においては一定量以上の水の存在で水溶液化し、又は崩壊する水崩壊性ポリマー組成物を食品、化粧品、医薬品、トイレタリー用品等の包装材料、各種資材などに用いることが試みられている。
例えば、水崩壊性熱可塑性ポリビニルアルコールと、電解質粉末とを含む水崩壊性ポリマー組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、前記水崩壊性ポリマー組成物は、耐湿性が著しく乏しく、使用環境下によっては吸湿によりべたついてしまい、成形品として使用することが困難な場合がある。
近年、金型フリーで三次元の立体物を造形する技術として、熱溶融積層法(FDM:Fused Deposition Molding)などが知られている。前記熱溶融積層法では、鉛直線から45°を超えるオーバーハング状に立体造形物用の樹脂を積層する場合、溶融させた前記樹脂が重力方向に変形乃至流動する、いわゆる「たれ」などが発生して形状が不安定となるため、水溶性樹脂組成物で支持体を形成し、溶融させた前記樹脂の形状を安定させている。立体造形物を形成した後、前記支持体を除去するため、前記支持体ごと立体造形物を水に浸漬して前記支持体を溶解させることが試みられている。
本発明は、優れた水崩壊性を有し、かつ溶融流動性、及び耐湿性が良好な水崩壊性複合材料を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の水崩壊性複合材料は、ポリエチレンオキサイドを含み、下記A)〜C)を全て満たす。
A)直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、25℃のイオン交換水に浸漬すると、30分間以内で形状が崩壊する。
B)JIS K 7210に記載する方法に従い、温度を190℃、かつ荷重を2.18kgとして測定したときのメルトフローレイトが、0.5g/10分間以上である。
C)直径1.8mm、長さ5.0mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量をAとし、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量をBとして、下記式を満たす。
含水量の増加率=[(B−A)/A]×100≦1%
本発明によると、優れた水崩壊性を有し、かつ溶融流動性、及び耐湿性が良好な水崩壊性複合材料を提供することができる。
図1は、本発明の水崩壊性複合材料を繊維状に成形して製造する製造装置の一例を示す説明図である。 図2Aは、本発明の水崩壊性複合材料を支持体形成材料として用いて造形した立体造形物の一例を示す平面図である。 図2Bは、図2Aの立体造形物のA−A’線断面図である。 図2Cは、図2Aの立体造形物の支持体の除去工程の一例を示す断面概略図である。 図3は、立体造形物の製造装置の一例を示す概略図である。 図4は、立体造形物の製造装置の他の一例を示す概略図である。 図5は、立体造形物の製造装置の更に他の一例を示す概略図である。
(水崩壊性複合材料)
本発明の水崩壊性複合材料は、ポリエチレンオキサイドを含み、無機化合物、結着剤、及び滑剤からなる群から選択される1種以上を更に含むことが好ましく、無機化合物、結着剤、及び滑剤を含むことがより好ましく、更に必要に応じて、その他の成分を含む。
本発明の水崩壊性複合材料は、下記A)〜C)を全て満たす。即ち、前記水崩壊性複合材料は、下記A)〜C)にそれぞれ記載の水崩壊性、溶融流動性、及び耐湿性を有し、後述する成形性、及び屈曲性を更に有することが好ましい。
A)直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、25℃のイオン交換水に浸漬すると、30分間以内で形状が崩壊する。
B)JIS K 7210に記載する方法に従い、温度を190℃、かつ荷重を2.18kgとして測定したときのメルトフローレイトが、0.5g/10分間以上である。
C)直径1.8mm、長さ5.0mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量をAとし、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量をBとして、下記式を満たす。
含水量の増加率=[(B−A)/A]×100≦1%
−水崩壊性複合材料の水崩壊性−
前記水崩壊性複合材料は、前記A)を満たす水崩壊性を有する。
前記水崩壊性複合材料の水崩壊性は、具体的には、直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、50mLのガラスビーカーに入れたイオン交換水40mL中に、水温を25℃に保ちながら30分間浸漬(静置)させたとき、目視によりイオン交換水中の固体物の有無により確認することができる。
−水崩壊性複合材料の溶融流動性−
前記水崩壊性複合材料は、前記B)を満たす溶融流動性を有する。
前記メルトフローレイトは、0.5g/10分間以上であり、1.0g/10分間以上が好ましく、1.2g/10分間以上がより好ましい。前記メルトフローレイトが0.5g/10分間以上であると、前記水崩壊性複合材料の加熱時の粘度が高すぎず、前記水崩壊性複合材料の成形品を作製する際に押出成形機が不具合を発生しにくい点で有利である。
前記メルトフローレイトは、例えば、メルトインデクサー(LMI5000、Dynisco社製、JIS K 7210に準拠)を用いて測定することができる。
−水崩壊性複合材料の耐湿性−
前記水崩壊性複合材料は、前記C)を満たす耐湿性を有する。
前記水崩壊性複合材料の耐湿性は、具体的には、まず、直径1.8mm、長さ100mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、熱風乾燥炉により80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量Aを測定する。その後、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量Bを測定する。このように測定した含水量A及びBから、前記水崩壊性複合材料の前記含水量の増加率は、下記式により、算出することができる。前記含水量の増加率は1%以下であり、0%が好ましい。前記含水量の増加率が1%以下であると、耐湿性が良好となる点で有利である。
含水量の増加率(%)=[(B−A)/A]×100
前記含水量は、前記水崩壊性複合材料を水分気化装置により加熱して、カールフィッシャー水分計を用いて測定することができる。
−水崩壊性複合材料の成形性−
前記水崩壊性複合材料の成形性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、繊維状、板状、フィルム状などに成形できることが好ましく、後述する立体造形用フィラメントを作製できる点から、繊維状に成形できることがより好ましい。
前記水崩壊性複合材料の成形性は、例えば、混練押出成形評価試験装置を用いて、溶融混練し、直径1.8mmの繊維状に成形することが可能か否かにより確認することができる。
前記水崩壊性複合材料を溶融混練する溶融混練温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、160℃以上220℃以下が好ましい。
−水崩壊性複合材料の屈曲性−
前記水崩壊性複合材料の屈曲性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、成形品を以下に示す方法により折り曲げて、折り曲げた部分にクラック及び破断の少なくともいずれかが発生しないことが好ましい。
前記水崩壊性複合材料の屈曲性を確認する方法は、まず、直径1.8mm、長さ100mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、長さ方向の中心を360°折り曲げ、折り曲げた部分を指で圧縮した後、逆方向に折り曲げ、同様に折り曲げた部分を圧縮し、次に、クラック及び破断の少なくともいずれかが発生するか否かで確認することができる。
クラック及び破断の少なくともいずれかを確認する方法としては、光学顕微鏡を用いて対物レンズを10倍、接眼レンズを5倍として折り曲げた部分を観察する方法などが挙げられる。
<ポリエチレンオキサイド>
水溶性樹脂としての前記ポリエチレンオキサイド(「ポリエチレンオキシド」と称することもある)は、エチレンオキシドを開環重合させることにより製造され、水溶性と熱可塑性を兼ね備えたポリマーである。
前記ポリエチレンオキサイドの重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、250,000以上1,000,000以下が好ましく、250,000以上400,000以下がより好ましい。前記重量平均分子量が前記好ましい範囲内であると、前記水崩壊性複合材料の粘度が適正となり、前記水崩壊性複合材料の成形性及び水崩壊性が向上する。
前記ポリエチレンオキサイドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、アルコックス(登録商標)R−1000(重量平均分子量:250,000〜400,000)、アルコックス(登録商標)E−30(重量平均分子量:400,000〜550,000)、アルコックス(登録商標)E−45(重量平均分子量:600,000〜1,000,000)(いずれも、明成化学工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水崩壊性及び溶融流動性の点から、アルコックス(登録商標)R−1000が好ましい。
<無機化合物>
本発明の水崩壊性複合材料に前記無機化合物が含まれることにより、ポリエチレンオキサイドが水に溶解する際に前記無機化合物の重みがポリエチレンオキサイドに加えられ、ポリエチレンオキサイドの溶解が早く進行するため、前記水崩壊性複合材料の成形品の形状が速やかに崩壊しやすくすることができる。
前記無機化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、窒化アルミ、アルミナ、カオリン、チタン酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、ベンナイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水崩壊性の点から、酸化チタン、硫酸バリウムが好ましい。
前記無機化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、100質量部以上が好ましく、100質量部以上200質量部以下がより好ましく、100質量部以上150質量部以下が更に好ましい。前記無機化合物の含有量が前記好ましい範囲内であると、水崩壊性が向上し、前記成形品において、折り曲げによるクラックなどが発生しにくい点で有利である。
前記無機化合物の形状としては、粉状、粒状、鱗粉状などが挙げられる。
前記無機化合物は、表面処理剤により表面処理されていてもよい。
前記無機化合物の一次粒子の個数平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましい。前記無機化合物の一次粒子の個数平均粒径が前記好ましい範囲内であると、前記水崩壊性複合材料を溶融させた際の粘度が高くならず、かつ前記無機化合物の分散性が良好となる点で有利である。
<結着剤>
本発明の水崩壊性複合材料に前記結着剤が含まれることにより、ポリエチレンオキサイドの含有量に対する前記無機化合物の含有量が増加しても、前記成形品の屈曲性が低下しないため、折り曲げによるクラックなどを発生しにくくすることができる。
前記結着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、イソプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、シアノエチルセルロース、エチル−ヒドロキシエチルセルロース、でんぷん、デキストリン、プルラン、アラビアゴム、トラガカントゴム、乳糖、セルロース、レシチン、ソルビトール、ショ糖脂肪酸エステル、アルギン酸、リン酸カルシウム、アラビアゴムなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、成形性及び屈曲性の点から、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
前記結着剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下が好ましく、5質量部以上10質量部以下がより好ましい。前記結着剤の含有量が前記好ましい範囲内であると、ポリエチレンオキサイドの含有量に対する前記無機化合物の含有量が増加しても、前記成形品の屈曲性が低下せず、折り曲げによるクラック等を発生しにくくする点で有利である。
<滑剤>
本発明の水崩壊性複合材料に前記滑剤が含まれることにより、メルトフローレイトの値が高くなり、加熱により溶融流動性が向上するため、特に押出成形する際に強烈な圧力を必要とする場合、押出成形機の過負荷による故障を防ぐことができる。
前記滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硬化ヒマシ油、肪酸アミド、脂肪酸アミン、アルキレンビス脂肪酸アミド、木蝋、カルナウバロウ、鯨ロウ、蜜ロウ、ラノリン、固形ポリエチレングリコール、二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶融流動性の点から、硬化ヒマシ油が好ましい。
前記滑剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましい。前記滑剤の含有量が前記好ましい範囲内であると、メルトフローレイトの値が高くなり、加熱により溶融流動性が向上する点で有利である。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリエチレンオキサイド以外のその他の樹脂、色材、分散剤、可塑剤などが挙げられる。
前記その他の樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記ポリエチレンオキサイドの他の水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレン−アクリル酸、ポリサルコシン、ポリオキシエチレン、ポリN−ビニルピロリドン、ポリビニルアセテートなどが挙げられる。
<用途>
本発明の水崩壊性複合材料の用途としては、特に制限はなく、各種用途に用いることができ、例えば、食品、化粧品、医薬品、香料、肥料等の包装材料などが挙げられる。また、他の用途としては、立体造形物を製造する際に繊維状の立体造形用フィラメントとして用いられる支持体形成用材料などが挙げられる。
<水崩壊性複合材料の製造方法>
本発明の水崩壊性複合材料の製造方法は、押出成形工程と、冷却固化工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記押出成形工程は、ポリエチレンオキサイドと、前記無機化合物と、前記結着剤と、前記滑剤とを混合させて得られた前記水崩壊性複合材料を溶融混練して繊維状に押出成形する工程である。前記押出成形工程は、溶融混練押出し手段により好適に行うことができる。
前記冷却固化工程は、押出成形された繊維状の水崩壊性複合材料を冷却固化する工程である。前記冷却固化工程は、ベルト式搬送機手段により好適に行うことができる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、巻取工程などが挙げられる。
前記巻取工程は、前記冷却固化工程により、冷却固化された水崩壊性複合材料を巻き取る工程である。前記巻取工程は、ワインダーにより好適に行うことができる。
ここで、本発明における水崩壊性複合材料を繊維状に成形して製造する製造装置の一例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の水崩壊性複合材料を繊維状に成形して製造する製造装置の一例を示す説明図である。
図1に示すように、溶融混練押出し機101より吐出された水崩壊性複合材料104は、ドーム105で覆われたベルト式搬送機102に供給される。ベルト式搬送機102のベルトは、繊維状の水溶性崩壊複合材料がスリップしないようにタック性を兼ね備えている。ベルトの基材をステンレス304とし、シリコーン樹脂を表面に塗布後、ベルト表面をカレンダ加工することにより、繊維状の水溶性崩壊複合材料がベルト搬送速度と同様に追従することで任意に延伸させることができ、直径の調整が可能である。
また、ドーム105には、乾燥空気が供給され、前記水崩壊性複合材料が繊維状の形状を保つために、前記水崩壊性複合材料を乾燥空気により冷却固化させる機構が備えられている。なお、前記水崩壊性複合材料ではない樹脂組成物の場合では、繊維状の形状を保つために、水浴により冷却固化されるが、水崩壊性複合材料に同様の処理を行うと直ちに形状を維持することが困難になる。
その後、ワインダー103により繊維状の前記水崩壊性複合材料がコアに巻き取られる。
次に、繊維状の前記水崩壊性複合材料を、立体造形用フィラメントとして用いた立体造形物の製造方法について説明する。
(立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置)
本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の水崩壊性複合材料を用いて立体造形物を製造する方法であり、前記水崩壊性複合材料を用いて立体造形物を製造する工程と、前記立体造形物に水を付与して、その一部を溶解除去する工程とを含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含有してなる。
前記立体造形物の製造装置としては、本発明の水崩壊性複合材料を用いて立体造形物を製造する手段を有し、前記立体造形物に水を付与して、その一部を溶解除去する手段を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明の立体造形物の製造方法は、前記立体造形物の製造装置により好適に実施することができる。
また、本発明の立体造形物の製造方法の他の態様としては、立体造形物及び該立体造形物を支持する支持体を作製する工程と、得られた前記立体造形物及び前記支持体を水に浸漬し、前記支持体を崩壊させて除去する工程とを含み、前記支持体が、本発明の水崩壊性複合材料を用いて形成されるようにしてもよい。
前記立体造形物の製造装置の他の態様としては、前記立体造形物及び該立体造形物を支持する支持体を作製する手段と、得られた前記立体造形物及び前記支持体を水に浸漬し、前記支持体を崩壊させて除去する手段とを有するようにしてもよい。
前記立体造形用フィラメントを用いて、前記立体造形物を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の熱溶融積層(FDM)式の立体造形物の製造装置を選択することができ、例えば、立体造形物の製造装置としての立体造形用プリンタにより、前記立体造形用フィラメントを溶融して走査しながら吐出することで所定の形状の立体造形物形成材料の層、及び支持体形成材料の層を形成し、この操作を繰り返し行うことで積層する方法などが挙げられる。
前記立体造形物の寸法精度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記立体造形物の製造装置により、前記立体造形用フィラメントを用いて、例えば、ISO 175(JIS K 7114)に基づいて縦50mm、横50mm、厚み4mmの造形試験片を製造したとき、寸法精度が±10%以下であることが好ましい。なお、前記立体造形物の寸法は、例えば、ノギスなどを用いて測定することができる。
<立体造形用フィラメント>
前記立体造形用フィラメントは、立体造形物の製造における、立体造形物形成材料、支持体形成材料(立体造形物の支持用)として用いることができる。これらの中でも、支持体形成材料(立体造形物の支持用)として用いることが好ましい。
前記立体造形用フィラメントは、熱溶融積層法(FDM方式)による立体造形物の製造装置に好適に用いることができる。
前記立体造形用フィラメントの直径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1mm以上5mm以下が好ましく、1.75mm以上3mm以下がより好ましい。
−立体造形用フィラメントの製造方法−
前記立体造形用フィラメントの製造方法としては、前記水崩壊性複合材料を繊維状に成形する方法であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の方法を選択することができる。前記立体造形用フィラメントの直径は、単軸押出機の押出し穴、温度条件、巻取時の張力条件等により制御することができる。また、冷却後、更に過熱しながら、巻取時の張力条件を調整してフィラメントの延伸加工をすることも可能である。
前記溶融混合する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の方法を選択することができ、各成分を二軸押出機、単軸押出機、溶融成形機等により連続的に溶融混合する方法、あるいは、ニーダー、ミキサー等により、バッチ毎に溶融混合する方法などが挙げられる。添加剤を含有しない場合は、溶融混合工程を省略することができる。
図2Aは、本発明の水崩壊性複合材料を支持体形成材料として用いて造形した立体造形物の一例を示す平面図である。図2Bは、図2Aの立体造形物のA−A’線断面図である。図2Cは、図2Aの立体造形物の支持体の除去工程の一例を示す断面概略図である。
立体造形物の形成に非水溶性樹脂の前記立体造形用フィラメントを使用する場合は2個以上の溶融ヘッドを搭載した立体造形用プリンタを使用し、一方の溶融ヘッドには前記立体造形物形成材料を使用し、他方の溶融ヘッドには前記支持体形成材料を使用する。前記立体造形用プリンタを用いて各材料を溶融ヘッドで溶融し吐出することで所定の形状の支持体部位の層と立体造形物部位の層を形成し、この操作を繰り返し行って積層することで、立体造形物50を得ることができる。すなわち、前記立体造形物形成材料によって形成される立体造形物50は、支持体形成材料51の形状の少なくとも一部に対応する形状を有する(図2B参照)。水Wに浸漬させることにより、前記支持体形成材料が崩壊して、立体造形物から容易に除去することができるため、破損及び支持体形成材料の残留の少ない立体造形物が得られる。
以下、本発明の立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置の具体的な実施形態について説明する。
立体造形物形成材料と、支持体形成材料として本発明の立体造形用フィラメントとを用いて、立体造形物を得る。
上述のとおり、立体造形物を得るためには、造形体部分には立体造形物形成材料(以下、「軟質成形体用材料」とも称することがある)を配置し、支持体部分には、支持体形成材料(以下、「硬質成形体用材料」とも称することがある)を配置する。
前記立体造形物の製造装置において、立体造形物形成材料、及び支持体形成材料は、フィラメントの状態で、搬送チューブ内を経由して加熱ヘッドに搬送される。搬送された前記立体造形物形成材料及び支持体形成材料は、前記加熱ヘッドにおいて加熱溶解され、吐出され、立体造形物形成材料層及び支持体形成材料層を形成する。これを繰り返すことにより、立体造形物を積層造形することができる。
前記加熱ヘッドにおける加熱温度としては、立体造形用フィラメントを溶解できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
まず、三次元CADで設計された三次元形状あるいは三次元スキャナやディジタイザで取り込んだ三次元形状のサーフェイスデータあるいはソリッドデータを、STLフォーマットに変換して立体造形物の製造装置に入力する。
この入力されたデータに基づいて、造形しようとする三次元形状の造形方向を決める。造形方向は特に制約ないが、通常はZ方向(高さ方向)が最も低くなる方向を選ぶ。
造形方向を確定したら、その三次元形状のX−Y面、X−Z面、Y−Z面への投影面積を求める。得られたブロック形状に補強のため、X−Y面の上面を除いて、その他の各面を適当量外側に移動させる。移動させる量については、特に制限はなく、形状や大きさや使用液体材料で異なるが、およそ1mm以上10mm以下程度である。これで造形しようとする形状を閉じ込めた(上面は開放されている)ブロック形状が特定される。
このブロック形状を一層の平均厚みでZ方向に輪切り(スライス)にする。前記一層の平均厚みは使用する材料により異なり一概には規定できないが、10μm以上50μm以下が好ましい。
造形しようとする立体造形物が1個の場合は、このブロック形状がZステージ(一層造形毎に一層分ずつ下降する造形物を載せるテーブル)の中央に配置される。また、複数個同時に造形する場合はブロック形状がZステージに配置されるが、ブロック形状を積み重ねることも可能である。これらブロック形状化や輪切りデータ(スライスデータ:等高線データ)やZステージへの配置は、使用する材料を指定すれば自動的に作製することも可能である。
次に、造形工程においては、輪切りデータの最外郭の輪郭線を基準に、内外判定(輪郭線上の位置に、前記立体造形物形成材料及び前記支持体形成材料のいずれかを噴射するかを判定すること)で、立体造形物形成材料を噴射する位置と前記支持体形成材料を噴射する位置が制御される。
噴射の順序としては、支持体層を形成する前記支持体形成材料を噴射してから、造形体層を形成する立体造形物形成材料を噴射させる。
このような順序で噴射させると、先に支持体で溝や堰などの溜部ができて、その中に前記立体造形物形成材料を噴射することになり、立体造形物形成材料として常温で液体の材料を使っても「たれ」の心配がなく、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を幅広く用いることができる。
また、造形時間をより短縮させるには、一体化したインクジェットヘッドの往路及び復路のそれぞれで前記立体造形物形成材料及び前記支持体形成材料を噴射して積層する方法が好ましい。
更に、前記立体造形物形成材料を噴射する加熱ヘッドに活性エネルギー線照射機を隣接させることにより、高速造形が可能である。
また、立体造形した層を平滑化するために、硬化処理を行った直後に、平滑化処理を行う。
前記平滑化処理は、例えば、ローラー、ブレード等の平滑化部材を用い、硬化膜の表面を平滑化するものである。これにより、層ごとの精度が向上し、立体造形物全体を精密に作製することができる。
この際、積層時間を短縮するため、また層の平滑性を向上させるために、前記平滑化部材を紫外線照射機に隣接して配置することが好ましい。
図3は、立体造形物の製造装置の一例を示す概略図である。
図3に示すように、立体造形物の製造装置10は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニットを用いて、造形体用材料噴射ヘッドユニット11から前記立体造形物形成材料を、支持体形成材料噴射ヘッドユニット12、13から前記支持体形成材料を噴射し、隣接した紫外線照射機14、15で前記立体造形物形成材料を硬化しながら積層する。
即ち、前記支持体形成材料を加熱ヘッド(支持体用材料噴射ヘッドユニット12、13)から噴射し固化させて溜部を有する第1の支持体層を形成し、その第1の支持体層の溜部に前記立体造形物形成材料をインクジェットヘッド(造形体用材料噴射ヘッドユニット11)から噴射し、前記立体造形物形成材料に活性エネルギー線を照射して硬化させた後、硬化膜に対して平滑化部材(ローラー20、21)を用いて平滑化処理を行い、第1の造形体層を形成する。
次いで、前記第1の支持体層の上に溶融した前記支持体形成材料を噴射し固化させて溜部を有する第2の支持体層を積層し、その第2の支持体層の溜部に前記立体造形物形成材料を噴射し、前記立体造形物形成材料に活性エネルギー線を照射して第1の造形体層の上に第2の造形体層を積層し、更に平滑化処理を行い、立体造形物19を製作する。
マルチヘッドユニットが矢印A方向に移動する時は、基本的に支持体用材料噴射ヘッドユニット12、造形体用材料噴射ヘッドユニット11、紫外線照射機15を用いて、支持体18及び造形体19を造形体支持基板16上に形成する。同時にローラー形状の平滑化部材21で、支持体18及び造形体19を平滑化する。なお、支持体用液体材料噴射ヘッドユニット13、及び紫外線照射機14を補助的に用いてもよい。
ローラー形状の平滑化部材を使用する場合、操作方向に対して、ローラーを逆転させる方向で回転させると平滑化の効果がより有効に発揮される。
また、マルチヘッドユニットが矢印B方向に移動する時は、基本的に支持体用材料噴射ヘッドユニット13、造形体用材料噴射ヘッドユニット11、紫外線照射機14を用いて、支持体18、造形体19を造形体支持基板16上に形成する。同時にローラー形状の平滑化部材20で、支持体18、及び造形体19を平滑化する。なお、支持体用材料噴射ヘッドユニット12、及び紫外線照射機15を補助的に用いてもよい。
更に、材料噴射ヘッドユニット11、12、13及び紫外線照射機14、15と、造形体19及び支持体18とのギャップを一定に保つため、積層回数に合わせて、ステージ17を下げながら積層する。
図4は、立体造形物の製造装置の他の一例を示す概略図である。具体的には、図3のローラー状の平滑化部材20、21をブレード形状の平滑化部材22、23に変更したものである。この図4のブレード状の平滑化部材は、図3で使用するローラー形状の平滑化部材よりも、造形体の表面を削って平滑化するような場合に有用に使用することができる。
図5は、立体造形物の製造装置の更に他の一例を示す概略図であり、図3よりも各層の平滑性を向上できる構成とした立体造形物製造工程の他の一例を示している。基本的な工程は図3と同じであるが、紫外線照射機14、15を造形体用材料噴射ヘッド11と支持体用材料噴射ヘッド12、13との間に配置している点が異なる。
また、本方式の立体造形物装置10では、紫外線照射機14、15は矢印A、Bいずれの方向に移動する際も使用し、その紫外線照射に伴って発生する熱により、積層された支持体形成材料の表面が平滑化され、結果として造形体の寸法安定性が向上する。
また、立体造形物装置10としては、液体回収機構、リサイクル機構などを付加することも可能である。ノズル面に付着した液体材料を除去するブレードや不吐出ノズルの検出機構を具備していてもよい。更に、立体造形時の立体造形物の製造装置内の環境温度を制御することも好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<水崩壊性複合材料の製造>
ポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)R−1000、明成化学工業株式会社製)100質量部、無機化合物としての酸化チタン(R−62N、堺化学工業株式会社製)100質量部、結着剤としてのヒドロキシプロピルセルロース(SSL、日本槽達社製)10質量部、及び滑剤としての硬化ヒマシ油(P-85、花王株式会社製)1質量部を容量2,000mLのプラスチック容器に入れ、ビッグローター(BR-2、アズワン株式会社製)により10rpmで1時間、混合攪拌した。その後、得られた混合物を、混練押出成形評価試験装置(ラボプラストミル:株式会社東洋精機製作所製)を用いて、スクリュー回転数15rpm、シリンダー温度160℃で溶融混練し、直径1.8mmの繊維状に押出成形した。次に、繊維状の押出成形物を、乾燥空気による冷却固化を行いながら延伸搬送を行い、自社作製のワインダーによりコアに巻き取った。以上により、繊維状の水崩壊性複合材料1を得た。
次に、得られた水崩壊性複合材料1について、以下のようにして諸特性を評価した。評価を表1−1に示した。
−成形性評価−
前記混合物を、前記混練押出成形評価試験装置を用いて、スクリュー回転数15rpm、シリンダー温度160℃で溶融混練したときの成形性について以下の基準で評価した。
[評価基準]
○:直径1.8mmの繊維状に成形できた
×:直径1.8mmの繊維状に成形できなかった
−屈曲性評価−
得られた繊維状の水崩壊性複合材料1の長さを100mmに裁断し、長さ方向の中心を360°折り曲げ、折り曲げた部分を指で圧縮した。次に、逆方向に折り曲げ、同様に圧縮した。折り曲げた部分を、光学顕微鏡(BX51、オリンパス株式会社製)を用いて対物レンズを10倍、接眼レンズを5倍として観察し、以下の基準で評価した。
[評価基準]
○:クラック及び破断の少なくともいずれかが確認できない
△:一部微小クラックが確認できるが実使用上問題なし
×:クラック及び破断の少なくともいずれかが確認された
−溶融流動性評価−
得られた繊維状の水崩壊性複合材料1をメルトインデクサー(LMI5000、Dynisco社製、JIS K 7210に準拠)を用いて、温度を190℃、荷重を2.18kgの条件でメルトフローレイトを測定し、以下の基準で評価した。
[評価基準]
○:メルトフローレイトが1.0g/10分間以上
△:メルトフローレイトが0.5g/10分間以上1.0g/10分間未満
×:メルトフローレイトが0.5g/10分間未満
−耐湿性評価−
得られた繊維状の水崩壊性複合材料1を長さ50mmに裁断し、熱風乾燥炉(Vacuum Drying Oven DP300、ヤマト科学株式会社製)を用いて80℃で2時間乾燥を行った後、23℃で50%RHの恒温恒湿室に12時間放置した。次に、放置した繊維状の水崩壊性複合材料を、190℃に設定した水分気化装置(ADP−611、京都電子工業株式会社製)により加熱し、カールフィッシャー水分計(MCK−610、京都電子工業株式会社製)を用いて含水量Aを測定した。その後、更に前記恒温恒湿室で、30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後、再度、190℃に設定した水分気化装置(ADP−611、京都電子工業株式会社製)により加熱し、カールフィッシャー水分計(MCK−610、京都電子工業株式会社製)を用いて含水量Bを測定し、含水量A及びBから、前記水崩壊性複合材料の前記含水量の増加率を下記式により算出し、以下の基準で評価した。
含水量の増加率(%)=[(B−A)/A]×100
[評価基準]
○:含水量の増加率が1%以下
×:含水量の増加率が1%を超える
−立体造形物の寸法精度評価−
立体造形用フィラメントとして得られた繊維状の水崩壊性複合材料1を用いて、ノズル温度を220℃、ベッド温度を30℃に設定した3Dプリンタ(PRN3D、マイクロファクトリー株式会社製)によりISO 175(JIS K 7114)に基づいて縦50mm、横50mm、厚み4mmの造形試験片1を製造した。得られた造形試験片1を3Dプリンタから取り出してノギスで寸法を測定し、以下の基準で評価した。
[評価基準]
○:寸法精度が±10%以下
×:寸法精度が±10%を超える
−水崩壊性評価−
得られた繊維状の水崩壊性複合材料1の長さを50mmに裁断し、裁断した繊維状の水崩壊性複合材料を50mLビーカーにイオン交換水を40mL注ぎ、水温を25℃としたイオン交換水に浸漬して30分間静置した後、目視により以下の基準で評価した。
[評価基準]
○:固体が確認されず完全に形状の崩壊が確認された
×:固体が確認された
(実施例2)
実施例1において、酸化チタンを100質量部から150質量部に変え、硬化ヒマシ油を1質量部から2質量部に変え、溶融混練温度を160℃から170℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例3)
実施例1において、酸化チタンを100質量部から200質量部に変え、硬化ヒマシ油を1質量部から2質量部に変え、溶融混練温度を160℃から180℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例3の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例4)
実施例1において、酸化チタン(R−62N、堺化学工業株式会社製)100質量部を硫酸バリウム(B−54、堺化学工業株式会社製)150質量部に代え、硬化ヒマシ油を1質量部から3質量部に変え、溶融混練温度を160℃から170℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例5)
実施例1において、ポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)R−1000、明成化学工業株式会社製)をポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)E−30、明成化学工業株式会社製)に代え、溶融混練温度を160℃から190℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例6)
実施例5において、酸化チタンを100質量部から150質量部に変え、硬化ヒマシ油を1質量部から2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例6の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例7)
実施例5において、酸化チタンを100質量部から200質量部に変え、硬化ヒマシ油を1質量部から3質量部に変え、溶融混練温度を190℃から200℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例7の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例8)
実施例1において、ポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)R−1000、明成化学工業株式会社製)をポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)E−45、明成化学工業株式会社製)に代え、溶融混練温度を160℃から210℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例8の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例9)
実施例8において、酸化チタンを100質量部から150質量部に変え、硬化ヒマシ油を1質量部から2質量部に変えた以外は、実施例8と同様にして、実施例9の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例10)
実施例8において、酸化チタンを100質量部から200質量部に変え、硬化ヒマシ油を1質量部から3質量部に変え、溶融混練温度を210℃から220℃に変えた以外は、実施例8と同様にして、実施例10の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例11)
実施例1において、ヒドロキシプロピルセルロースを加えなかった以外は、実施例1と同様にして、実施例11の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例12)
実施例1において、硬化ヒマシ油を加えなかった以外は、実施例1と同様にして、実施例12の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。立体造形物の寸法精度評価においては溶融粘度が高く、樹脂の吐出速度が遅くなり造形が困難であったが、使用環境や製造条件によっては使用可能である。
(比較例1)
実施例1において、酸化チタンを加えずに、溶融混練温度を160℃から150℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(比較例2)
実施例1において、ポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)R−1000、明成化学工業株式会社製)をポリビニルアルコール(デンカポバール(登録商標)B−05、デンカ株式会社製)に代え、溶融混練温度を160℃から210℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例2の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(比較例3)
比較例2において、酸化チタンを100質量部から150質量部に変えた以外は、比較例2と同様にして、比較例5の繊維状の水崩壊性複合材料を作製しようとしたところ、混練押出成形評価試験装置(ラボプラストミル、株式会社東洋精機製作所製)を用いてスクリュー回転数を15rpm、210℃で溶融混練したが、水崩壊性複合材料の粘度が高かったため、トルクオーバーにより軸ピンが折れ、繊維状の水崩壊性複合材料を作製することができなかった。
(比較例4)
実施例1において、ポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)R−1000、明成化学工業株式会社製)をブテンジオール・ビニルアルコール共重合樹脂(ゴーセノール(登録商標)8164P、日本合成化学工業株式会社製)に代え、酸化チタンヒドロキシプロピルセルロース、及び硬化ヒマシ油を含有させずに、溶融混練温度を160℃から200℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例4の繊維状の水崩壊性複合材料を作製し、実施例1と同様に評価した。
(比較例5)
比較例4において、ポリエチレンオキサイド(アルコックス(登録商標)R−1000、明成化学工業株式会社製)をポリビニルアルコール(クラレポバール(登録商標)TC253、株式会社クラレ製)に代え、押出成形した形状を繊維状から網状(ストランド状)に変えた以外は、比較例4と同様にして、比較例5のストランド状の水崩壊性複合材料を作製し、比較例4と同様に評価した。
Figure 2017110153
Figure 2017110153
Figure 2017110153
なお、表1−1〜表1−3において、ポリエチレンオキサイドの商品名、製造会社名、及び重量平均分子量Mwについては下記の通りである。
・R−1000:アルコックス(登録商標)R−1000、明成化学工業株式会社製、重量平均分子量Mw300,000
・E−30:アルコックス(登録商標)E−30、明成化学工業株式会社製、重量平均分子量Mw450,000
・E−45:アルコックス(登録商標)E−45、明成化学工業株式会社製、重量平均分子量Mw750,000
表1−1から表1−3の結果から、実施例1〜10においては、ポリエチレンオキサイドに加え、無機化合物と、結着剤と、滑剤とを更に含む本発明の水崩壊性複合材料が、優れた水崩壊性を有し、かつ成形性、屈曲性、溶融流動性、及び耐湿性が比較的良好であることがわかった。実施例11においては、前記結着剤を含有させないと屈曲性の評価結果が「△」となり、実施例1〜10よりも劣ることがわかった。実施例12においては、前記滑剤を含有させないと溶融流動性の評価結果が「△」となり、実施例1〜10よりも劣ることがわかった。
また、比較例1においては、前記無機化合物を含有させないと水崩壊性が実施例1〜12よりも劣ることがわかった。ポリエチレンオキサイドの代わりに他の水溶性樹脂にした比較例2〜5においては、少なくとも耐湿性及び水崩壊性の評価結果が「×」となり、実施例1〜12よりも劣ることがわかった。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> ポリエチレンオキサイドを含み、下記A)〜C)を全て満たすことを特徴とする水崩壊性複合材料である。
A)直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、25℃のイオン交換水に浸漬すると、30分間以内で形状が崩壊する。
B)JIS K 7210に記載する方法に従い、温度を190℃、かつ荷重を2.18kgとして測定したときのメルトフローレイトが、0.5g/10分間以上である。
C)直径1.8mm、長さ5.0mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量をAとし、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量をBとして、下記式を満たす。
含水量の増加率=[(B−A)/A]×100≦1%
<2> 無機化合物、結着剤、及び滑剤からなる群から選択される1種以上を更に含む前記<1>に記載の水崩壊性複合材料である。
<3> 前記無機化合物が、酸化チタン及び硫酸バリウムのいずれかを含む前記<2>に記載の水崩壊性複合材料である。
<4> 前記無機化合物の含有量が、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、100質量部以上である前記<2>から<3>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<5> 前記無機化合物の含有量が、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、100質量部以上200質量部以下である前記<2>から<4>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<6> 前記ポリエチレンオキサイドの重量平均分子量が、250,000以上1,000,000以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<7> 前記ポリエチレンオキサイドの重量平均分子量が、250,000以上400,000以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<8> 前記結着剤の含有量が、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である前記<2>から<7>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<9> 前記結着剤が、ヒドロキシプロピルセルロースである前記<2>から<8>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<10> 前記滑剤の含有量が、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である前記<2>から<9>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<11> 前記滑剤が、硬化ヒマシ油である前記<2>から<10>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<12> 繊維状である前記<1>から<11>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<13> 直径が、1mm以上5mm以下である前記<12>に記載の水崩壊性複合材料である。
<14> 立体造形物を製造するための前記立体造形物の支持用である前記<1>から<13>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<15> ポリエチレンオキサイドを含み、無機化合物、結着剤、及び滑剤からなる群から選択される1種以上を更に含むことを特徴とする水崩壊性複合材料である。
<16> 直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、25℃の水に浸漬すると、30分間以内で形状が崩壊する前記<15>に記載の水崩壊性複合材料である。
<17> JIS K 7210に記載する方法に従い、温度を190℃、かつ荷重を2.18kgとして測定したときのメルトフローレイトが、0.5g/10分間以上である前記<15>から<16>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<18> 直径1.8mm、長さ5.0mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量をAとし、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量をBとすると、次式、
含水量の増加率=[(B−A)/A]×100が、1%以下である前記<15>から<17>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料である。
<19> ポリエチレンオキサイドを含む混合物を溶融混練して繊維状に押出成形する押出成形工程と、
押出成形された繊維状の水崩壊性複合材料を冷却固化する冷却固化工程とを含むことを特徴とする水崩壊性複合材料の製造方法である。
<20> 前記混合物が、無機化合物、結着剤、及び滑剤からなる群から選択される1種以上を更に含む前記<19>に記載の水崩壊性複合材料の製造方法である。
<21> 前記押出成形工程の溶融混練温度が、160℃以上220℃以下である前記<19>から<20>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料の製造方法である。
<22> 前記<1>から<18>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料を用いて立体造形物を製造することを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<23> 前記水崩壊性複合材料を用いて立体造形物を製造する工程と、前記立体造形物に水を付与して、その一部を溶解除去する工程とを含む前記<22>に記載の立体造形物の製造方法である。
<24> 立体造形物及び該立体造形物を支持する支持体を作製する工程と、得られた前記立体造形物及び前記支持体を水に浸漬し、前記支持体を崩壊させて除去する工程とを含み、前記支持体が、前記<1>から<18>のいずれかに記載されている水崩壊性複合材料を用いて形成されることを特徴とする立体造形物の製造方法である。
前記<1>から<18>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料、前記<19>から<21>のいずれかに記載の水崩壊性複合材料の製造方法、及び前記<22>から<24>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
W 水
50 支持体形成材料
51 立体造形物
101 溶融混練押出し機
102 ベルト式搬送機
103 ワインダー
104 繊維状の水崩壊性複合材料
105 ドーム
特開平8−92453号公報

Claims (15)

  1. ポリエチレンオキサイドを含み、下記A)〜C)を全て満たすことを特徴とする水崩壊性複合材料。
    A)直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、25℃のイオン交換水に浸漬すると、30分間以内で形状が崩壊する。
    B)JIS K 7210に記載する方法に従い、温度を190℃、かつ荷重を2.18kgとして測定したときのメルトフローレイトが、0.5g/10分間以上である。
    C)直径1.8mm、長さ5.0mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量をAとし、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量をBとして、下記式を満たす。
    含水量の増加率=[(B−A)/A]×100≦1%
  2. 無機化合物、結着剤、及び滑剤からなる群から選択される1種以上を更に含む請求項1に記載の水崩壊性複合材料。
  3. 前記無機化合物が、酸化チタン及び硫酸バリウムのいずれかを含む請求項2に記載の水崩壊性複合材料。
  4. 前記無機化合物の含有量が、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、100質量部以上である請求項2から3のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  5. 前記ポリエチレンオキサイドの重量平均分子量が、250,000以上1,000,000以下である請求項1から4のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  6. 前記結着剤の含有量が、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である請求項2から5のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  7. 前記滑剤の含有量が、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である請求項2から6のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  8. 繊維状である請求項1から7のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  9. 立体造形物を製造するための前記立体造形物の支持用である請求項1から8のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  10. ポリエチレンオキサイドを含み、無機化合物、結着剤、及び滑剤からなる群から選択される1種以上を更に含むことを特徴とする水崩壊性複合材料。
  11. 直径1.8mm、長さ50mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、25℃のイオン交換水に浸漬すると、30分間以内で形状が崩壊する請求項10に記載の水崩壊性複合材料。
  12. JIS K 7210に記載する方法に従い、温度を190℃、かつ荷重を2.18kgとして測定したときのメルトフローレイトが、0.5g/10分間以上である請求項10から11のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  13. 直径1.8mm、長さ5.0mmの繊維状の水崩壊性複合材料を、80℃で2時間乾燥し、23℃で50%RHの環境下に12時間放置した後の含水量をAとし、更に30℃で50%RHの環境下に72時間放置した後の含水量をBとすると、次式、
    含水量の増加率=[(B−A)/A]×100が、1%以下である請求項10から12のいずれかに記載の水崩壊性複合材料。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の水崩壊性複合材料を用いて立体造形物を製造することを特徴とする立体造形物の製造方法。
  15. 立体造形物及び該立体造形物を支持する支持体を作製する工程と、得られた前記立体造形物及び前記支持体を水に浸漬し、前記支持体を崩壊させて除去する工程とを含み、
    前記支持体が、請求項1から13のいずれかに記載されている水崩壊性複合材料を用いて形成されることを特徴とする立体造形物の製造方法。
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