JP2017109373A - 三次元造形装置 - Google Patents

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朝浩 桐山
充久 北村
Mitsuhisa KITAMURA
充久 北村
弘志 横山
Hiroshi Yokoyama
弘志 横山
康一 野口
Koichi Noguchi
康一 野口
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Abstract

【課題】プロセスチャンバー内の酸素濃度が造形中に急上昇することを回避して、造形を安定して実施することができる三次元造形装置を提供する。【解決手段】三次元造形装置10は、プロセスチャンバーc及びプロセスチャンバーcに接続したガイド室gcと、ガイド室内に移動可能に設けられたステージ30と、ステージを基準としてプロセスチャンバー側とは反対側となるガイド室内の領域laに設けられたスペーサ手段50と、を有する。スペーサ手段50は、ステージの移動にともなって変形可能である。【選択図】図1

Description

本発明は三次元造形装置に係り、特に移動可能なステージを利用して三次元造形物を造形する三次元造形装置に関する。
AM(Additive Manufacturing)技術に基づく三次元造形を実現する手段として、3Dプリンターとも呼ばれる三次元造形装置が注目を集めている。三次元造形装置を用いることで、比較的複雑な構造を持つ部品を簡単且つ短期間で作ることが可能となる。
例えば特許文献1は、粉末状の造形材料の層状固化によって三次元造形物を製造する装置を開示する。この装置では、垂直方向に移動可能な造形プラットフォーム(ステージ)に粉末層が載せられ、レーザービームが粉末層に照射されて照射箇所の粉末が固化される。そして、造形プラットフォームが下降し、新たな粉末層が造形プラットフォームに載せられ、レーザービームが新たな粉末層に照射される。このような一連の工程が繰り返されることで、三次元造形物が作られる。
また特許文献2は、レーザー光ではなく電子ビームを使用した積層造形技術により、金属物品を製造する方法を開示する。一般に、焼結時に金属材料の酸化が生じると造形物が脆くなる。一方、特許文献2に開示の方法では、アルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気下で焼結が行われ、焼結時の金属酸化を防ぐことができる。
特表2013−526429号公報 特表2015−525290号公報
上述のように造形中に材料が酸化してしまうことは、製造対象の三次元造形物において所望の強度を保証する観点からは好ましくない。その一方で、造形装置内に酸素が存在するか否かは視覚によって認識できない。そこで、三次元造形装置には酸素センサーが設置され、造形中におけるプロセスチャンバー内の酸素濃度が監視される。また、造形中だけでなく造形を開始する前にはパージ工程が実施され、不活性ガスをプロセスチャンバー内に供給することで、プロセスチャンバー内の雰囲気を不活性ガスで置換する。
しかしながら、造形前にプロセスチャンバー内の酸素濃度を十分に低下させていたとしても、造形の進行にともなって酸素濃度が上昇し、造形を継続することができないことが生じた。三次元造形装置での造形は、造形開始から造形終了まで装置操作者の関与を不要として自動的に実施されることを前提としている。したがって、装置操作者は、酸素濃度上昇により造形が中止されたことを、造形の終了予定時に初めて知ることもある。したがって、酸素濃度の上昇により造形が停止されることは、造形コストだけでなく、造形納期にも深刻な影響を与える。
本件発明は、このような点を考慮してなされたものであり、造形中におけるプロセスチャンバー内での酸素濃度の急上昇を回避することで、造形を安定して実施することができる三次元造形装置を提供すること目的とする。
本件発明者らは、鋭意研究を重ね、プロセスチャンバー内の酸素濃度が造形中に上昇する原因を推定し、この推定された原因に対処することで、前述の課題を解決するにいたった。より具体的には、まず、本件発明者らは、造形中に酸素濃度が上昇する主たる原因の一つとして、酸素が、造形前のパージ工程で完全に置換されることなく、三次元造形装置内に滞留し得ることに着目した。とりわけ、本件発明者らは、ガイド室内におけるステージの背面側領域に、酸素が局所的に滞留しやすくなることに着目した。そして、本件発明者らは、ステージ背面側領域の酸素が、造形中におけるステージの移動にともなって拡散され、プロセスチャンバーへ流入することが、造形中における酸素濃度上昇の主たる原因となっていることを知見した。本件発明は、本件発明者らのこのような知見に基づくものである。
本発明による三次元造形装置は、
造形が行われるプロセスチャンバーに接続したガイド室と、
前記ガイド室内に移動可能に設けられたステージと、
前記ステージを基準として前記プロセスチャンバー側とは反対側となる前記ガイド室内の領域に設けられ、前記ステージの移動にともなって変形可能であるスペーサ手段と、を備える。
本発明による三次元造形装置において、前記スペーサ手段は、前記ステージの移動にともなって前記ガイド室内における占有容積を変化させるようにしてもよい。
本発明による三次元造形装置において、前記スペーサ手段は、その内部空間と前記ガイド室内の領域とが気密に保持されている筒状または袋状の区画部材を有するようにしてもよい。
本発明による三次元造形装置が、前記区画部材の前記内部空間を拡張させるよう前記区画部材に作用する拡張手段を、さらに備えるようにしてもよい。
本発明による三次元造形装置において、前記拡張手段は、前記区画部材の前記内部空間内に流体を吐出可能なポンプであるようにしてもよい。
本発明による三次元造形装置において、複数の区画部材が設けられていてもよい。
本発明による三次元造形装置において、前記複数の区画部材は少なくとも2つの異なる大きさのものを含むようにしてもよい。
本発明による三次元造形装置において、前記ガイド室を形成する隔壁を通過して、前記区画部材の前記内部空間と、前記プロセスチャンバー及び前記ガイド室の外部となる空間と、を連通させる連通路が設けられていてもよい。
本発明による三次元造形装置が、前記ステージを駆動する駆動装置の少なくとも一部分が収容された駆動室を、さらに備え、
前記連通路は、前記区画部材の前記内部空間と、前記駆動室と、を連通させるようにしてもよい。
本発明による三次元造形装置が、前記ステージに接続した接続部材を有し、前記接続部材を介して前記ステージを駆動する駆動装置を、さらに備え、
前記接続部材は、前記区画部材の前記内部空間から、前記ガイド室を形成する隔壁を通過して、前記ガイド室の外部に延び出していてもよい。
本発明による三次元造形装置において、前記隔壁と前記接続部材との間に、前記区画部材の前記内部空間と、前記プロセスチャンバー及び前記ガイド室の外部となる空間と、を連通させる連通路が設けられていてもよい。
本発明による三次元造形装置において、前記スペーサ手段は、弾性変形可能な弾性体であるようにしてもよい。
本発明によれば、造形中におけるプロセスチャンバー内での酸素濃度の急上昇を効果的に回避して、造形を安定して実施することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、三次元造形装置を示す縦断面図である。 図2は、三次元造形装置の昇降ユニットを示す縦断面図である。 図3は、図2に対応する図であって、三次元造形装置の一変形例を説明するための図である。 図4は、図2に対応する図であって、三次元造形装置の他の変形例を説明するための図である。 図5は、ガイド室内を示す昇降ユニットの横断面図であって、三次元造形装置の更に他の変形例を説明するための図である。 図6は、図5に対応する図であって、三次元造形装置の更に他の変形例を説明するための図である。 図7は、図1に対応する図であって、三次元造形装置の更に他の変形例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、図面においては、便宜上、縮尺及び縦横の寸法比等を実物のそれらから変更されて誇張されている箇所がある。また、本明細書において用いられる形状、幾何学的条件及びそれらの程度を特定する用語や値は、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待しうる程度の範囲を含みうるものとして解釈することとする。また、本明細書において「上方」及び「下方」の用語は、重力が作用する方向を基準とした鉛直方向に基づいて定められている。
図1及び図2は、本発明の一実施の形態を説明するための図である。図1に示すように、三次元造形装置10は、制御部15及び三次元造形機20を有している。制御部15は、三次元造形機20の各構成要素の動作を制御する。制御部15は、操作者等が三次元造形装置10を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボード17や、三次元造形装置10の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ18等の入出力装置と接続されている。また、制御部15は、三次元造形装置10で実行される処理を実現するためのプログラム等が記録された記録媒体16にアクセス可能となっている。記録媒体16は、ROMおよびRAM等の半導体メモリ、ハードディスク、DVD−ROM等のディスク状記録媒体等、既知のプログラム記録媒体から構成され得る。
三次元造形機20は、制御部15からの制御信号に基づき、材料を所定の固化パターンで固化させてなる単位層ulを積層していくことで三次元造形物Oを製造する。図1に示された例において、三次元造形機20は、粉体材料pmの層に所定のパターンでエネルギーを照射することで焼結材料からなる単位層ulを順次形成していき、三次元造形物Oを製造する。ここで、粉体材料pmはチタンや鋼その他の合金も含む金属粉末のほか、ポリアミドまたはポリスチレンなどの合成粉末、PEEK、合成被覆砂またはセラミック粉末を用いることができる。
図1に示すように、三次元造形機20は、筐体21と、筐体21内に設置された隔壁22と、隔壁22によって区画されるガイド室gc内に設けられたステージ30と、ステージ30を駆動する駆動装置35と、を有している。隔壁22は、筐体21内の空間をプロセスチャンバーcと、ガイド室gcと、駆動室dcと、に区画している。水平方向に並べられた三つのガイド室gcが、プロセスチャンバーcの下方に配置されている。ステージ30は、各ガイドgc室内にそれぞれ配置されている。駆動室dcは、ガイド室gcの下方に設けられている。駆動装置35は、少なくともその一部分を駆動室dc内に配置されている。
各ステージ30は、対応のガイド室gcを区画する隔壁22の側壁面上を摺動して昇降する。隔壁22の側壁面と対応のステージ30との間には図示しないシーリング部材が設けられ、当該シーリング部材によって隙間が塞がれている。シーリング部材は、粉体材料pmをブロックしてガイド室gcとステージ30との間を粉体材料pmが通過できないように構成される。なお、シーリング部材は、酸素等の気体が隔壁22とステージ30との間を通過できないように構成されることが好ましいが、厳密な気密性能を有することは必ずしも求められない。各ガイド室gcは、対応のステージ30によって、当該ステージ30よりも上方でプロセスチャンバーc側となる上方領域uaと、当該昇降ステージ15よりも下方でプロセスチャンバーc側とは反対側となる下方領域laとに分離される。
各ガイド室gcと当該ガイド室gc内のステージ30とによって、昇降ユニット25が構成される。3つの昇降ユニット25は、ディスペンサーユニット30a、回収ユニット30b、及び、ディスペンサーユニット30aと回収ユニット30bとの間に設けられるビルディングユニット30cに区分される。ディスペンサーユニット25aは、ディスペンサーガイド室(第1のガイド室)gca及びディスペンサーステージ30aを有し、ビルディングユニット25cは、ビルディングガイド室(第3のガイド室)gcc及びビルディングステージ30cを有し、回収ユニット25bは、回収ガイド室(第2の昇降ガイド室)gcb及び回収ステージ30bを有している。
図1に示す例では、図1の右側から左側に向かって、ディスペンサーユニット25a、ビルディングユニット25b及び回収ユニット25cが順次並んで配置される。ディスペンサーガイド室gcaとビルディングガイド室gccとの間、及び、回収ガイド室gcbとビルディング昇降ガイド室gccとの間にはそれぞれ隔壁22が設けられている。相互に隣り合って配置されるディスペンサーガイド室gca、ビルディングガイド室gcc及び回収ガイド室gcbは、隔壁22を介して相互に分離した状態で設けられる。また、図1に示す例では、各昇降ユニット25のガイド室gcと駆動室dcとの間にも隔壁22が設けられている。相互に隣り合って配置されるガイド室gcと駆動室dcは、隔壁22を介して相互に分離した状態で設けられる。
ステージ30は、駆動装置35によって駆動される。各ステージ30(ディスペンサーステージ30a、回収ステージ30b及びビルディングステージ30c)に対して、別個の駆動装置35(ディスペンサー駆動装置35a、回収駆動装置35b及びビルディング駆動装置35c)が設けられている。各駆動装置35は、制御部15の制御下で対応するステージ30を昇降させる。また、ディスペンサーステージ30a、回収ステージ30b及びビルディングステージ30cは相互に連動して昇降され得る。
駆動装置35は、駆動装置本体36と、駆動装置本体36によって一軸方向に駆動される接続部材37と、を有している。接続部材37は、ガイド室gcを形成する隔壁22を通過して、ガイド室の外部に延び出している。図示された例において、駆動装置本体36は、駆動室dcに配置されており、接続部材37は、隔壁22を通過して、ガイド室gcから駆動室へと延びている。接続部材37は、ステージ30に接続しており、駆動装置本体36は、接続部材37を介してステージ35を駆動する。駆動装置30としては、ステッピングモータ等の駆動源と駆動源と接続されたボール螺子機構とを含む装置や、流体圧シリンダー等を例示することができる。
ディスペンサーユニット25a(ディスペンサーガイド室gca及びディスペンサーステージ30a)は粉体材料pmを貯留するためのスペースを形成し、三次元造形物Oの造形に使われる粉体材料pmがディスペンサーステージ30a上に載せられる。ビルディングユニット25c(ビルディングガイド室gcc及びビルディングステージ30c)は三次元造形物Oが造形される箇所であり、ビルディングステージ30c上に載せられた粉体材料pmがエネルギーを照射されることで焼結して三次元造形物Oの単位層(断面層)ulが繰り返し形成されていく。回収ユニット25b(回収ガイド室gcb及び回収ステージ30b)はビルディングガイド室gccに供給された粉体材料pmのうちの余剰分を回収するためのスペースを形成し、余剰の粉体材料pmが回収ステージ30b上に堆積される。
プロセスチャンバーcには、ディスペンサーステージ30a、ビルディングステージ30c及び回収ステージ30bの上方を水平方向へ往復動可能な塗布装置40が設けられる。この塗布装置40の水平移動によって、ディスペンサーガイド室gcaからビルディングガイド室gccに粉体材料pmが供給され、さらに、粉体材料pmの余剰分がビルディングガイド室gccの上方から回収ガイド室gcbに押し出される。すなわちビルディングガイド室gccに所要量の粉体材料pmを供給する場合、まず、ディスペンサーステージ30aが上昇し、ビルディングステージ30cが降下し、回収ステージ30bが降下する。そして、ディスペンサーステージ30aの上方に配置された塗布装置40が、ビルディングガイド室gcc及び回収ガイド室gcbの上方に向かって水平移動する。これにより、ディスペンサーステージ30a上の粉体材料pmの表層部がビルディングガイド室gccに向かって押され、ビルディングガイド室gccに更なる粉体材料pmが供給される。またビルディングガイド室gccに入りきらなかった粉体材料pmの余剰分が、回収ガイド室gcbに向かって押されて回収される。
プロセスチャンバーcには、さらに、ガス供給部41、ガス排出部42、照射装置44及び酸素センサー45が設置される。
ガス供給部41は、アルゴンガスや窒素ガスなどの不活性ガスをプロセスチャンバーcに供給する。図1に示す例では、ガス供給部41として、ビルディングユニット25c(ビルディングガイド室gcc及びビルディングステージ30c)の上方に設けられる吹き出し口41aが設けられている。吹き出し口41aは、ビルディングステージ30c上に配置されている粉体材料pmや三次元造形物Oに対して実質的な影響を及ぼさないように、ビルディングユニットの上方の空間に不活性ガスを吹き出す。なお、不活性ガスを供給することができるのであれば、ガス供給部41の具体的な構成や設置位置は特に限定されない。
ガス排出部42は、プロセスチャンバーcと連通し、プロセスチャンバーcから筐体21の外部にガスを排出する役割を果たす。ガス排出部42は、単なる配管であってもよいし、排出方向にのみ通気を可能にする配管であってもよい。さらに、ガス排出部42は、プロセスチャンバーcから積極的に吸気することにより、排気する機能を有していてもよい。ガス供給部41が、不活性ガスをプロセスチャンバーcに供給しながら、ガス排出部42からプロセスチャンバーc内の雰囲気を排出することにより、プロセスチャンバーc内の雰囲気を不活性ガスで置換することができる。
照射装置44は、粉体材料pmにエネルギーを照射する装置として構成されている。図示された例において、照射装置44は、レーザー光や電子ビーム等を射出するエネルギー源と、射出されたエネルギーの進路を調節する走査装置と、を有している。光路を調整する走査装置としては、ガルバノミラーやMEMSを用いることができる。
酸素センサー45は、プロセスチャンバーc内に設置され、酸素濃度を検出する。なお酸素センサー45の設置位置は特に限定されないが、ガス供給部41から供給される不活性ガスと酸素との比重関係に基づいて酸素センサー45の設置位置が決められることが好ましい。例えば不活性ガスよりも酸素の比重が軽い場合には、プロセスチャンバーc内の比較的高い位置に酸素センサー45が設置されることが好ましく、不活性ガスよりも酸素の比重が重い場合には、プロセスチャンバーc内の比較的低い位置に酸素センサー45が設置されることが好ましい。
三次元造形機20の各部の動作は、制御部15によって、制御される。例えば、制御部15は、昇降装置35を用いてステージ30の昇降を制御し、塗布装置40の水平移動を制御し、照射装置44によるエネルギーの照射を制御し、ガス供給部41からの不活性ガスの供給を制御する。また、制御部15は、酸素センサー45による検出結果を受信し、酸素センサー45が所定の閾値を上回る酸素濃度を検出した際には、三次元造形機20による三次元造形物Oの造形作業を中断して、操作者に対して表示や音声を介してエラーを発する。
ところで、図1及び図2に示すように、ガイド室gc内におけるステージ30を基準としてプロセスチャンバーc側とは反対側となる領域(下方領域)laに、スペーサ手段50が設けられている。なお、図1に示された例において、スペーサ手段50は、各ガイド室gc内の下方領域laにそれぞれ設けられている。三つのスペーサ手段50は、互いに同一に構成され得る。
スペーサ手段50は、ガイド室gc内におけるステージの背面側領域、図示された例ではガイド室gc内における下方領域laに設けられている。スペーサ手段50は、ガイド室gc内における下方領域laの容積を埋めることで、当該下方領域la内に滞留し得る気体(例えば酸化の原因となる酸素)の量を減じることができる。また、スペーサ手段50は、ステージ30の移動にともなって、変形可能となっている。これにより、スペーサ手段50は、ガイド室gc内における下方領域laに配置されながらも、ステージ30の移動を妨げない。したがって、スペーサ手段50は、ガイド室gc内においてステージ30が移動する範囲内に配置され得る。また、とりわけ図示された例において、スペーサ手段50は、ステージ30の移動にともなってガイド室gcにおける占有容積を変化させることができる。すなわち、スペーサ手段50は、ガイド室gc内において、拡張および収縮可能となっている。
図1及び図2に示された例において、スペーサ手段50は、ガイド室gc内に配置された区画部材51を有している。区画部材51は、開口51bを有した袋状の部材であり、内部空間51aを画成する。区画部材51は、その内部空間51aを周囲環境から気密にしている。すなわち、区画部材51は、その内部空間51aと周囲環境とを遮断し、内部空間51aを密封している。
図2に示された区画部材51は、その開口51bの周縁をガイド室gcの底面に気密に固定されている。一方、ガイド室gcを形成する隔壁22に、連通路23が形成されている。連通路23の一端は、区画部材51の内部空間51aに向けて開口している。連通路23の他端は、駆動室dcに開口している。すなわち、連通路23は、区画部材51の内部空間51aと駆動室dcとを連通させている。したがって、連通路23を介して、区画部材51の内部空間51aと駆動室dcとを気体が移動することができる。これにより、その内部空間51aがガイド室gcの他の空間から気密に維持されている区画部材51を、ガイド室gc内において拡張および収縮させることができる。なお、図1に示すように、駆動室dcは、フィルタ材58を介して、筐体21の外部と連通している。フィルタ材58の設置により、駆動室dc内の雰囲気は、清浄に保たれている。
また、図示された例において、隔壁22を貫通して駆動室dcからガイド室gcに延び入った駆動装置35の接続部材37は、区画部材51内に延び入っている。接続部材37は、区画部材51の開口51bに対面する面(袋状材の底面)を貫通してステージ30に接続している。接続部材37は、気密に区画部材51を貫通しており、好ましくは、貫通個所において区画部材51に対して摺動可能となっている。
区画部材51は、気密材料、例えば軟質塩化ビニール等の樹脂材料やゴムから作製することができる。とりわけ図示された区画部材51は、樹脂製またはゴム製のベローズによって形成されている。
また、三次元造形機20は、区画部材51の容積を変化させるように当該区画部材に作用する手段を、さらに有している。図示された例では、区画部材51の内部空間51aを拡張させるよう区画部材51に作用する拡張手段52が設けられている。拡張手段52は、ステージ30の位置によらず、区画部材51を拡張させるように働く。このような拡張手段52によって、区画部材51が、ガイド室gc内において大きな占有空間を維持するようになる。図示された例において、拡張手段52は、圧縮ばねから構成されている。ただし、拡張手段52は、圧縮ばねに限られることなく、区画部材51の内部空間51aを拡張させる種々の部品、部材、要素、例えば、スポンジやウレタン等の多孔質体、ヒドロゲル発泡体等の高分子材料の塊または当該高分子材料を内方した袋状体を、拡張手段52として用いることができる。
なお、図示された例において、区画部材51は袋状に形成されているが、区画部材51が筒状に形成され、筒状の上方開口の周縁がステージ30の背面に気密に固定され、筒状の下方開口の周縁がガイド室gcの底面に気密に固定されていてもよい。このような例によれば、ステージ30の位置によらず、区画部材51が或る程度拡張した状態に維持され、したがって、拡張手段52を排除することができる。
次に、三次元造形装置10を用いた三次元造形方法について、言い換えると、三次元造形装置10を用いて三次元造形物Oを製造する方法について、説明する。以下に説明する三次元造形方法は、制御部15が記録媒体16に予め記録されたプログラムを読み込むことにより、実施される。
三次元造形方法は、筐体21内の雰囲気を不活性ガスで置換する工程と、その後に実施される三次元造形物Oを造形する工程と、を有している。
筐体21内の雰囲気を不活性ガスで置換する工程では、不活性ガスが、ガス供給部41からプロセスチャンバーc内に供給される。プロセスチャンバーc内の気体は、不活性ガスの供給にともなって、ガス排出部42から三次元造形機20の外部へと排出される。図示された例において、ガス供給部41の吹き出し口41aは、ビルディングユニット30cの近傍に配置されている。したがって、図示された例では、プロセスチャンバーc内のうち、粉体材料pmへの加工が実施される領域の雰囲気から、不活性ガスに置換されていく。酸素センサー45で検出される酸素濃度が予め設定された基準を満たすことで、不活性ガスで置換する工程は終了する。
次に、不活性ガスで置換する工程が終了した後、三次元造形物Oを造形する工程が実施される。この工程では、三次元造形物Oを一方向に沿って多数に分割してなる単位層(断面層)ulを、順次作製していくことで、単位層ulの集合体としての三次元造形物Oが製造される。
三次元造形工程における、三次元造形機20の各構成要素の具体的な動作は、以下のとおりである。まず、ディスペンサー駆動装置35aによって駆動され、ディスペンサーステージ30aが上昇し、また、ビルディングユニット駆動装置35cによって駆動され、ビルディングステージ30cが下降する。なお、ディスペンサーステージ30a上には、使用前の粉体材料pmが保持されている。次に、塗布装置40が水平方向に移動し、一定量の粉体材料pmをディスペンサーステージ30a上から掻き取る。塗布装置40が掻き取った粉体材料pmは、ビルディングステージ30c上に供給され、余分な粉体材料pmは、回収ガイド室gcb内の回収ステージ30b上に回収される。このようにして、ビルディングステージ30c上に粉体材料pmの層が形成される。
次に、照射装置44が、ビルディングステージ30c上の粉体材料pmの層に、制御部15からの制御信号にしたがった所定パターンで、エネルギー(例えば、レーザー光や電子ビーム)を照射する。ビルディングステージ30c上における粉体材料pmの層のうちエネルギーが照射された領域において、粉体材料pmが溶融して結合する。このようにして、粉体材料pmが所定のパターン(二次元形状)で固められてなる単位層ulが形成される。その後、回収ステージ30b及びビルディングステージ30cは所定量だけ降下し、ディスペンサーステージ30aは所定量だけ上昇する。この状態から再び、塗布装置40の動作が開始して、上述したようにして次の単位層ulが形成される。順次形成される単位層ulが互いに溶融結合していくことにより、三次元造形物Oを一体的に形成することができる。
なお、ディスペンサーステージ30aの上昇量、ビルディングステージ30cの下降量、及び回収ステージ30bの下降量は、ビルディングステージ30c上に供給すべき所要量よりも僅かに多量の粉体材料pmがディスペンサーガイド室gcaからビルディングステージ30c上に供給され、且つ、ビルディングガイド室gccに入りきらなかった粉体材料pmの余剰分が回収ガイド室gcbに収容されるように、適宜決められることが好ましい。また、ビルディングステージ30cの降下量は、レーザー光の照射によって焼結する粉体材料pmの層厚に基づいて決められることが好ましい。一例として、一度に、回収ステージ30b及びビルディングステージ30cを0.1ミリメートルだけ降下させつつ、ディスペンサーステージ30aを0.2ミリメートルだけ上昇させることができる。
以上のような、三次元造形物Oを造形する工程は、例えば、数時間から数十時間をかけて実施される。この間、酸素センサー45は、プロセスチャンバーc内の酸素濃度を計測する。しかしながら、本件発明者らが実際に三次元造形を実施したところ、三次元造形工程中に、プロセスチャンバーc内の酸素濃度が基準値を超えることが生じた。基準値を超える酸素濃度雰囲気中での造形は、造形中の三次元造形物Oの酸化を促進することになる。造形中に三次元造形物Oの酸化が進行すると、単位層ul間での結合が不十分となってしまうこともある。したがって、酸素センサー45による酸素濃度検出値が基準値を超えると、三次元造形機20は、通常、三次元造形を中止することになる。造形工程中における酸素濃度の上昇は、安定的な造形を妨げ、造形コストの上昇および造形納期の遅延に繋がる。
一方、本件発明者らは、鋭意検討を重ねた結果として、筐体21内の酸素が、不活性ガスへの置換工程で置換されることなく、三次元造形機20内に滞留していることが、造形中における酸素濃度の上昇を引き起こす主たる原因の一つであることを確認した。とりわけ、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側領域(ガイド室gc内における下方領域)laに、酸素が、置換されることなく滞留しやすくなっていた。このガイド室gc内における下方領域la(ステージ背面側領域)に滞留した酸素は、造形中におけるステージ30の移動にともなって、下方領域laから押し出され、プロセスチャンバーc内へ拡散する。このようにして残留酸素がプロセスチャンバーcへ流入することが、造形中における酸素濃度上昇の主たる原因の一つとなっていた。
そこで、本実施の形態において、三次元造形機20は、ステージ30を基準としてプロセスチャンバーc側とは反対側となるガイド室gc内の領域laに設けられたスペーサ手段50を有している。このスペーサ手段50は、ガイド室gc内におけるガイド室gcを形成する隔壁22とステージ30とによって区画される領域la内の一定容積を占めるようになる。言い換えると、スペーサ手段50は、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域の容積を低減することができる。これにより、ステージ30の背面側となる領域(下方領域)laに滞留し得る酸素量を低減することができる。また、スペーサ手段50は、ステージ30の移動にともなって変形することできるので、ステージ30の移動が阻害されることを回避することができる。したがって、ステージ30の移動にともなって、ガイドgc室内におけるステージ30の背面側となる領域laから滞留した酸素がプロセスチャンバーcに流入することを効果的に防止することができる。結果として、プロセスチャンバーc内の酸素濃度が造形中に上昇して、酸素センサー45からの信号により造形が停止されることを効果的に防止することができ、造形を安定して実施することができる。
また、上述した一実施の形態において、スペーサ手段50は、ステージ30の移動にともなってガイド室gc内におけるスペーサ手段50の占有容積を変化させる。したがって、ステージ30の移動にともなって、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域laから、プロセスチャンバーc内に、気体が流入することを効果的に防止することができる。ガイド室gc内におけるステージ30の背面側に、酸素が滞留していたとしても、この酸素がプロセスチャンバーc内に流入することを効果的に防止することができる。これにより、プロセスチャンバーc内を低酸素状態に安定して維持することができ、造形を安定して継続することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、スペーサ手段50は、その内部空間51aとガイド室gc内とは気密に保持されている筒状または袋状の区画部材51を有している。この区画部材51は、気密素材からなる袋材やベローズ等を利用して、簡素且つ安価に構成することができる。したがって、簡素且つ安価な区画部材51を用いて、スペーサ手段50によって占有されるガイド室gc内の占有容積を変化させることができる。すなわち、簡素且つ安価な構成により、造形を安定して実施することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、三次元造形装置10は、区画部材51の内部空間51aを拡張させるよう区画部材51に作用する拡張手段52を、さらに有している。拡張手段52として、例えば、圧縮ばね、ゴム、弾性力を発揮し得る高分子等の弾性体、区画部材51内に密封された圧縮性の気体等のような簡易且つ安価な構成を採用することができる。この拡張手段52を用いることで、スペーサ手段50によって占有されるガイド室51内の占有容積を積極的に変化させることができ、造形をより安定して実施することができる。また、拡張手段52を積極的に設けることで、区画部材51の固定を容易化することができ、例えば区画部材51をステージ30と隔壁22との両方に固定する必要がなくなる。
さらに、上述した一実施の形態において、ガイド室gcを形成する隔壁22を通過して、区画部材51の内部空間51aと、プロセスチャンバーc及びガイド室gcの外部となる空間と、を連通させる連通路23が設けられている。すなわち、簡易な構成により、区画部材51の内部空間51aを、ガイド室gc内のその他の空間から気密に隔離しながら、スペーサ手段50によって占有されるガイド室gc内の占有容積を変化させることが可能となる。すなわち、簡素な構成により、造形を安定して実施することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、三次元造形装置10は、ステージ30を駆動する駆動装置35の少なくとも一部分が収容された駆動室dcを、さらに有し、連通路23は、区画部材51の内部空間51aと駆動室dcとを連通させている。通常、駆動室dcには装置外部との連通箇所にフィルタ材58等を設置され、駆動室dcの内部は、或る程度、清浄な状態に維持されている。したがって、連通路23を介して駆動室dcから区画部材51の内部空間51aに異物等が混入することを効果的に防止することができる。これにより、区画部材51およびステージ30の動作を安定させることが可能となる。
さらに、上述した一実施の形態において、三次元造形装置10は、ステージ30に接続した接続部材37を有し且つ接続部材37を介してステージ30を駆動する駆動装置35を、さらに有し、接続部材37は、区画部材51の内部空間51aから、ガイド室gcを形成する隔壁22を通過して、ガイド室gcの外部に延び出している。したがって、可動部となる接続部材37は、区画部材51によって、プロセスチャンバーcに通じるガイド室gcから気密に隔離されることになる。これにより、駆動装置35に起因した異物等がプロセスチャンバーcに混入することを効果的に防止することができ、これにより、造形を安定して実施することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
まず、上述した一実施の形態において、図2に示すように、隔壁22に連通路23が形成され、連通路23が、ガイド室gcと駆動室dcとを連通させる例を示した。ここで、図3に示すように、連通路23が、隔壁22と駆動装置35の接続部材37との間に形成されるようにしてもよい。すなわち、図3に示された例においては、駆動装置35の接続部材37が隔壁22を貫通する孔を、ガイド室gcと駆動室dcとを連通させる連通路23として利用している。図3の例によれば、簡易な構成により、区画部材51の内部空間51aを、ガイド室gc内のその他の空間から気密に隔離しながら、スペーサ手段50によって占有されるガイド室gc内の占有容積を変化させることが可能となる。すなわち、簡素な構成により、造形を安定して実施することができる。また、別の変形例として、連通路23が、ガイド室gcと、筐体21の外部空間と、を連通するようにしてもよい。
また、上述した一実施の形態において、スペーサ手段50の拡張手段52が、弾性体、とりわけ圧縮ばねからなる例を示したが、この例に限られない。図4に示すように、拡張手段52が、連通路23に電磁切替弁55を介して接続されたポンプ53であってもよい。電磁切替弁55は、制御部15からの信号に基づき、ステージ30が上昇する際にポンプ53を連通路23に連通させ、ポンプ53を駆動する。ポンプ53から区画部材51内に例えば気体を供給することで、区画部材51を拡張させることができる。ステージ30が下降する際、電磁切替弁55は、制御部15からの信号に基づいて連通路23を駆動室dc内で開放し、これにより、区画部材51内の気体が駆動室dc内に吐出される。この際、ステージ30は、拡張手段52から反力を受けることはないので、ステージ30の下降を安定して滑らかに行うことができる。
なお、他の変形例として、拡張手段52に加えて又は拡張手段52に代えて、三次元造形機20が、区画部材51の内部空間51aを収縮させるよう区画部材51に作用する収縮手段54を、さらに有するようにしてもよい。例えば、図5に示されたポンプ53が、収縮手段54として機能し、ステージ30の下降時に、連通路23を介して区画部材51の内部空間51aから気体を吸い出すようにしてもよい。この例では、図1及び図2に示された実施の形態のように、区画部材51の内部空間51a内に弾性体からなる拡張手段52を設けるようにしてもよいし、区画部材51の上方部分をステージ30の背面(下面)に固定するようにしてもよい。この変形例によれば、ステージ30の下降時に、ガイド室gc内におけるスペーサ手段50の占有容積を積極的に低減することで、ガイド室gcの下方領域laからプロセスチャンバーcへ流入する気体量を効果的に低減することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、一つの区画部材51がガイド室gc内に配置されている例を示したが、これに限られない。例えば図5に示すように、複数の区画部材が一つのガイド室gc内に設けられていてもよい。複数の区画部材51によれば、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域laのより多くをより効率的に占有することができる。さらに、図6に示すように、複数の区画部材51が少なくとも二つの異なる大きさのものを含んでいてもよく、複数の異なる大きさの区画部材51によれば、さらに効率的に、ガイド室gc内をスペーサ手段50によって占有することができる。これらの変形例によれば、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域laへの酸素滞留量、及び、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域laからステージ30の移動にともなってプロセスチャンバーcに流入する気体量を効果的に減じることができる。これにより、造形をより安定して実施することができる。
さらに、上述した実施の形態にでは、スペーサ手段50が、ステージ30の移動にともなって変形可能であり且つその内部空間51aを気密に維持する区画部材51を有する例を示したが、この例に限られない。図7に示すように、スペーサ手段50が、弾性変形可能な弾性体56であるようにしてもよい。弾性体56は、弾性変形可能な種々の部材、部品、要素等を用いることができる。弾性体56は、弾性力を発揮し得るとともに容積変化可能な弾性体、例えば、ヒドロゲル発泡体等の高分子材料の塊や当該高分子材料を内方した袋状体であってもよく、この例によれば、簡易な構成のスペーサ手段50を用いながら、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域laへの酸素滞留量、及び、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域laからステージ30の移動にともなってプロセスチャンバーcに流入する気体量を効果的に減じることができる。また、弾性体56は、容積変化しない弾性体、例えば、スポンジやウレタン等の多孔質体であってもよく、この例によっても、ガイド室gc内におけるステージ30の背面側となる領域laへの酸素滞留量を低減することができ、造形をより安定して実施することができる。
さらに、上述した一実施の形態においては、複数のガイド室gcの各々に、スペーサ手段50が設けられている例を示したが、これに限られず、複数のガイド室gcの一以上に、スペーサ手段50が設けられていれば、造形を安定化させることが可能となる。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
c プロセスチャンバー
gc ガイド室
la 下方領域
dc 駆動室
10 三次元造形装置
15 制御部
22 隔壁
23 連通路
30 ステージ
35 駆動装置
37 接続部材
50 スペーサ手段
51 区画部材
52 拡張手段
53 ポンプ
56 弾性体

Claims (12)

  1. 造形が行われるプロセスチャンバーに接続されたガイド室と、
    前記ガイド室内に移動可能に設けられたステージと、
    前記ステージを基準として前記プロセスチャンバー側とは反対側となる前記ガイド室内の領域に設けられ、前記ステージの移動にともなって変形可能であるスペーサ手段と、を備える、三次元造形装置。
  2. 前記スペーサ手段は、前記ステージの移動にともなって前記ガイド室内における占有容積を変化させる、請求項1に記載の三次元造形装置。
  3. 前記スペーサ手段は、その内部空間と前記ガイド室内の領域とが気密に保持されている筒状または袋状の区画部材を有する、請求項2に記載の三次元造形装置。
  4. 前記区画部材の前記内部空間を拡張させるよう前記区画部材に作用する拡張手段を、さらに備える、請求項3に記載の三次元造形装置。
  5. 前記拡張手段は、前記区画部材の前記内部空間内に流体を吐出可能なポンプである、請求項4に記載の三次元造形装置。
  6. 複数の区画部材が設けられている、請求項3〜5のいずれか一項に記載の三次元造形装置。
  7. 前記複数の区画部材は少なくとも2つの異なる大きさのものを含む、請求項6に記載の三次元造形装置。
  8. 前記ガイド室を形成する隔壁を通過して、前記区画部材の前記内部空間と、前記プロセスチャンバー及び前記ガイド室の外部となる空間と、を連通させる連通路が設けられている、請求項3〜7のいずれか一項に記載の三次元造形装置。
  9. 前記ステージを駆動する駆動装置の少なくとも一部分が収容された駆動室を、さらに備え、
    前記連通路は、前記区画部材の前記内部空間と、前記駆動室と、を連通させる、請求項8に記載の三次元造形装置。
  10. 前記ステージに接続した接続部材を有し、前記接続部材を介して前記ステージを駆動する駆動装置を、さらに備え、
    前記接続部材は、前記区画部材の前記内部空間から、前記ガイド室を形成する隔壁を通過して、前記ガイド室の外部に延び出している、請求項3〜9のいずれか一項に記載の三次元造形装置。
  11. 前記隔壁と前記接続部材との間に、前記区画部材の前記内部空間と、前記プロセスチャンバー及び前記ガイド室の外部となる空間と、を連通させる連通路が設けられている、請求項10に記載の三次元造形装置。
  12. 前記スペーサ手段は、弾性変形可能な弾性体である、請求項1に記載の三次元造形装置。
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