JP2017108546A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサ温度を精度良く推定し、過熱から適切に保護する電力変換装置を提供する。
【解決手段】コンデンサ温度推定部は、コンデンサ温度を、無通電時の温度に相当する環境温度Teと、環境温度からの上昇温度Tdとの合計として定義する。電力変換装置の雰囲気温度Ta、及び、冷却器の冷媒温度Twに基づいて、環境温度の今回値Te_newを推定する。また、環境温度からの上昇温度の前回値Td_oldに、電力変換回路の通電による発熱に比例する発熱項と、環境温度からの上昇温度の前回値に比例する放熱項との差を加算し、環境温度からの上昇温度の今回値Td_newを推定する。環境温度の今回値と環境温度からの上昇温度の今回値とを加算し、コンデンサ温度の今回値Tc_newを推定する。これにより、電力変換回路が高負荷出力を継続し、コンデンサ温度が環境温度から大きく上昇している状況での温度を精度良く推定することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、入力部にコンデンサが設けられた電力変換装置に関する。
従来、インバータ等の電力変換回路を備えた電力変換装置において、電力変換回路の入力部に設けられたコンデンサの温度を推定し、推定されたコンデンサの温度に応じて電力変換回路の出力を制御する技術が知られている。
例えば特許文献1には、ハイブリッド車両のモータジェネレータに電力供給するインバータに設けられるコンデンサの温度を推定するコンデンサ温度推定手段を有するハイブリッド車両用駆動装置が開示されている。
このコンデンサ温度推定手段は、エンジンの冷媒温度と、インバータの冷媒温度と、インバータ出力と、に基づいてコンデンサ温度を推定する。また、エンジンの冷媒温度が取得できない場合、雰囲気温度に、電圧値及び電流値から推定した上昇温度と、車両速度に基づいて推定した下降温度との差を加算することにより、コンデンサの温度を推定する。
特開2012−166593号公報
特許文献1の装置による温度推定では、上昇温度は比較的精度が確保されるのに対し、下降温度は車両速度のみに基づいて推定されるため、精度の確保が難しいと考えられる。仮にコンデンサが過熱状態であるにもかかわらず推定温度が実温度よりも低く、インバータの出力制限をしないと、コンデンサが破損するおそれがある。一方、コンデンサの保護のため推定誤差を安全側で吸収しようとすると、コンデンサ温度が許容範囲にあるときに不要な出力制限をすることとなる。
特にハイブリッド自動車や電気自動車の動力源であるモータジェネレータを駆動するシステムに用いられる電力変換装置では、運転状況による要求出力に応じて大電流の通電が継続する場合がある。したがって、コンデンサの過熱からの保護と、不要な出力制限による車両の商品性低下の防止とを適切に両立することが求められる。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、コンデンサ温度を精度良く推定し、過熱から適切に保護する電力変換装置を提供することにある。
本発明の電力変換装置は、電力変換回路(40)、コンデンサ(3)、ケース(21)、冷却器(24)、駆動制御部(54)、及びコンデンサ温度推定部(51、52)を備える。
電力変換回路は、電源から入力される電力を、複数のパワースイッチング素子の動作により変換して出力する。コンデンサは、電力変換回路の入力部に設けられ、入力電圧を平滑化する。ケースは、電力変換回路及びコンデンサを収容する。冷却器は、通電により発熱した複数のパワースイッチング素子を冷媒の循環により冷却する。
駆動制御部は、複数のパワースイッチング素子を操作し、電力変換回路の駆動を制御する。コンデンサ温度推定部は、コンデンサの温度であるコンデンサ温度(Tc)を所定の演算周期で繰り返し推定する。
コンデンサ温度推定部は、コンデンサ温度を、コンデンサの無通電時の温度に相当する環境温度(Te)と、環境温度からの上昇温度(Td)との合計として定義する。
コンデンサ温度推定部は、電力変換装置の雰囲気温度(Ta)、及び、冷却器の冷媒温度(Tw)に基づいて、環境温度の今回値(Te_new)を推定する。また、環境温度からの上昇温度の前回値(Td_old)に、電力変換回路の通電による発熱に比例する「発熱項」と、環境温度からの上昇温度の前回値に比例する「放熱項」との差を加算し、環境温度からの上昇温度の今回値(Td_new)を推定する。環境温度の今回値と環境温度からの上昇温度の今回値とを加算し、コンデンサ温度の今回値(Tc_new)を推定する。
また、駆動制御部は、コンデンサ温度推定部が推定したコンデンサ温度の今回値が保護閾値以上のとき、電力変換回路の出力を制限する。
本発明では、コンデンサ温度の前回値からの変化量を「発熱量」と「放熱量」との差として捉える。発熱量は電力変換回路の通電に基づく。また、環境温度からの上昇温度が、周囲の環境による受熱量、すなわち、「コンデンサから環境への放熱量」として現れる。
従来技術の特許文献1に記載された温度算出式には放熱量の計算項が無い。そのため、「発熱量」と「放熱量」との差が大きくなる高温域で実温度と推定温度との乖離が大きくなり、コンデンサ温度を精度良く推定することができなくなると考えられる。
本発明では、コンデンサ温度の推定演算において、環境温度からの上昇温度を放熱項として設定することで、電力変換回路が高負荷出力を継続し、コンデンサ温度が環境温度から大きく上昇している状況での温度を精度良く推定することができる。また、電力変換回路の出力制限を行う領域での温度推定精度が高いため、必要な出力制限を確実に実行し、且つ、不要な出力制限を避けることができる。よって、コンデンサを過熱から適切に保護しつつ、車両等の商品性向上に貢献することができる。
また、本発明は、電源に対し電力変換回路と並列に分岐回路(80)が接続された電力システムに適用され、電力変換装置のケースの内部に、過電流が通電されたとき分岐回路を断線させる分岐回路ヒューズ(81)をさらに備えてもよい。
この構成では、コンデンサ温度推定部は、電力変換装置の雰囲気温度及び冷却器の冷媒温度に加え、電力変換装置の雰囲気温度及び冷却器の冷媒温度に加え、分岐回路ヒューズの発熱の影響による環境温度の上昇量を示す「ヒューズ発熱項(A)」に基づいて、環境温度(Te)を推定する。これにより、ヒューズの発熱の影響を考慮しつつ、コンデンサ温度を精度良く推定することができる。
第1実施形態の電力変換装置が適用される電力システムの全体構成図。 第1実施形態の電力変換装置の模式的な断面図。 第1実施形態のコンデンサ温度推定部のブロック図。 環境温度Teの演算に用いられる係数αを説明する図。 コンデンサ温度の初期値の設定を説明する図。 第1実施形態のインバータ出力制限処理を示すフローチャート。 第2実施形態の電力変換装置が適用される電力システムの全体構成図。 第2実施形態の電力変換装置の模式的な断面図。 第2実施形態のコンデンサ温度推定部のブロック図。 第2実施形態のインバータ出力制限処理を示すフローチャート。
以下、本発明の電力変換装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
各実施形態の電力変換装置は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車の動力源であるモータジェネレータを駆動する電力システムに適用される。第1及び第2実施形態を包括して「本実施形態」という。
(第1実施形態)
第1実施形態の電力変換装置について、図1〜図6を参照して説明する。まず図1に、第1実施形態の電力変換装置201が適用される電力システム901の全体構成を示す。この電力システム901は、バッテリ15の直流電力をインバータ40で三相交流電力に変換し、モータジェネレータ(以下「MG」)60に供給するシステムである。
「電源」としてのバッテリ15は、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池である。なお、電池に代えて、電気二重層キャパシタ等を直流電源として用いてもよい。
バッテリ15の正極とインバータ40の高電位側とを接続する電力経路を高電位ラインLpと記し、バッテリ15の負極とインバータ40の低電位側とを接続する電力経路を低電位ラインLnと記す。
コンデンサ3は、インバータ40の入力部において、高電位ラインLpと低電位ラインLnとの間に接続され、バッテリ15からの入力電圧Vinを平滑化する平滑コンデンサである。大容量の電荷を蓄えることができる平滑コンデンサ3は、一般に発熱しやすい。なお、本実施形態では、フィルタ用コンデンサ等の、平滑コンデンサ以外のコンデンサについて言及しないため、平滑コンデンサを、単に「コンデンサ3」という。
「電力変換回路」としてのインバータ40は、上下アームの6つのパワースイッチング素子41〜46がブリッジ接続されている。
パワースイッチング素子41、42、43は、それぞれU相、V相、W相の上アームのパワースイッチング素子であり、パワースイッチング素子44、45、46は、それぞれU相、V相、W相の下アームのパワースイッチング素子である。パワースイッチング素子41〜46は、例えばIGBTで構成され、低電位側から高電位側へ向かう電流を許容する還流ダイオードが並列に接続されている。
インバータ40は、インバータ制御回路50からのPWM制御等による駆動信号UU、UL、VU、VL、WU、WLに従ってパワースイッチング素子41〜46が動作することで、直流電力を三相交流電力に変換する。そして、インバータ制御回路50が演算した電圧指令に応じた相電圧Vu、Vv、VwをMG60の各相巻線61、62、63に印加することで、MG60の出力を制御する。
また、インバータ40のパワースイッチング素子41〜46の周囲に冷媒を循環させ、通電による発熱したパワースイッチング素子41〜46を冷却する冷却器24が設けられている。冷媒温度センサ74は、冷却器24の冷媒温度Twを検出する。
MG60は、例えば永久磁石式同期型の三相交流モータである。本実施形態では、MG60は、エンジン91を備えたハイブリッド自動車100に搭載される。MG60は、駆動輪95を駆動するトルクを発生する電動機としての機能、及び、エンジン91や駆動輪95から伝達されるトルクを発電によってエネルギー回収する発電機としての機能を兼ね備える。MG60は、例えば変速機等のギア93を介して車軸94に接続されている。MG60が発生したトルクは、ギア93を介して車軸94を回転させることにより駆動輪95を駆動する。
また、エンジン91を冷却するためのエンジン冷却水路92が設けられている。冷媒温度センサ75は、エンジン冷却水路92の冷媒温度Taを検出する。
MG60の三相巻線61、62、63のうち、例えば二相の巻線に接続される電流経路に、相電流を検出する電流センサ76が設けられる。図1には、V相電流Iv及びW相電流Iwを検出する構成を例示する。ただし、どの二相の電流を検出し、他の一相の電流をキルヒホッフの法則により算出してもよく、三相の電流を検出してもよい。或いは、一相の電流を検出し他の二相の電流を推定する技術を用いてもよい。
厳密には、電流検出値Iv、Iwを取得したコンデンサ温度推定部51又は駆動制御部54が、電流検出値Iv、Iwに基づいて実効値を演算したり、dq変換してフィードバック制御に用いたりする。しかし、便宜上、コンデンサ温度推定部51又は駆動制御部54が、「相電流に基づくモータ電流実効値Imを取得する」ものとして記載する。
また、MG60の電気角θは、レゾルバ等の回転角センサ65によって検出される。
インバータ制御回路50は、コンデンサ温度推定部51及び駆動制御部54を含む。
本実施形態のインバータ制御回路(図中「INV制御回路」)50は、例えばハイブリッド自動車におけるMG−ECUに相当し、マイコン等により構成される。インバータ制御回路50は、図示しないCPU、ROM、I/O、及び、これらを接続するバスライン等を内部に備え、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理による制御を実行する。
また、本実施形態では、インバータ制御回路50は、バッテリ15のSOC(すなわち充電量)や充放電許容電力等を管理するバッテリECU10等の他のECUと、CAN通信用のバス18を経由して接続されている。
駆動制御部54は、複数のパワースイッチング素子41〜46を操作し、インバータ40の駆動を制御する。駆動制御部54には、モータ電流実効値Im、電気角θ等の情報が入力される。詳しくは、駆動制御部54は、外部から入力されるトルク指令等に基づき、MG60に要求トルクを出力させるように、フィードバック制御、PWM制御等により、インバータ40へ出力する駆動信号を演算する。一般的なMG制御に関する構成は周知であるため、詳細な説明や信号入出力の図示を省略する。
特に本実施形態の駆動制御部54は、コンデンサ温度推定部51が推定したコンデンサ温度が保護閾値以上であるとき、インバータ40の出力を制限し、コンデンサ3を過熱から保護する。
コンデンサ温度推定部51は、駆動制御部54の動作中に、コンデンサ3の温度(以下「コンデンサ温度Tc」)を所定の演算周期で繰り返し推定する。
コンデンサ温度Tcは、コンデンサ3の無通電時の温度に相当する「コンデンサ環境温度Te」と、「コンデンサ環境温度からの上昇温度Td」との合計として、式(1.1)により定義される。各温度記号は、図3に参照される。
Tc=Td+Te ・・・(1.1)
以下、「コンデンサ環境温度」を略して「環境温度」と記す。「環境温度からの上昇温度Td」は、周囲の環境による受熱量、すなわち、「コンデンサから環境への放熱量」を意味する。
コンデンサ温度推定部51は、環境温度Teの推定に用いる情報として、インバータ冷却器24の冷媒温度センサ74から「冷却器の冷媒温度Tw」を取得する。また、エンジン冷却水路92の冷媒温度センサ75から「エンジン冷却水路の冷媒温度Ta」を取得する。なお、車両の他のECUが別の目的で取得した「エンジン冷却水路の冷媒温度Ta」を援用し、CAN通信で取得してもよい。本実施形態では、「エンジン冷却水路の冷媒温度Ta」を「電力変換装置の雰囲気温度Ta」として扱う。
また、コンデンサ温度推定部51は、環境温度からの上昇温度Tdの推定に用いる情報として、電流センサ76からモータ電流実効値Imを取得する。
こうして取得した各情報に基づく具体的な温度推定方法については後述する。
次に、図2に電力変換装置201の模式的な断面図を示す。
電力変換装置201は、ケース21、冷却器24、コンデンサ3、インバータ40、インバータ制御回路50等を備える。ケース21の内部には、コンデンサ3、インバータ40、冷却器24の一部を構成する複数の冷却管241、インバータ制御回路50が搭載された制御回路基板22等が収容されている。
インバータ40の各パワースイッチング素子41〜46は、チップが樹脂モールド部でパッケージされたパワーモジュール47の形態で制御回路基板22に搭載されている。図2には、6個のパワーモジュール47のうち3個の各相上アームのパワーモジュール47を図示している。パワーモジュール47には、IGBT等のスイッチング素子及び還流ダイオードの他、ゲート信号をオンオフするドライバ回路のFETが組み込まれてもよい。
パワーモジュール47の制御端子471は制御回路基板22に接続されている。また、パワーモジュール47のp側の主電極端子472は、高電位ラインLpを構成するバスバー等のp側接続回路231に接続されている。なお、MG60へ接続されるモータ端子の図示を省略する。図示しない各相下アームのパワーモジュールは、n側の主電極端子が低電位ラインLnを構成するn側接続回路232に接続されている。なお、図2では、便宜上、p側端子とn側端子とを並べて図示する。
コンデンサ3は、ケース21の内部において比較的大きな空間を占有するように設けられている。コンデンサ3の正極端子31は、p側接続回路231を介して高電位ラインLpに接続されており、負極端子32は、n側接続回路232を介して低電位ラインLnに接続されている。
冷却器24は、ケース21の内部で複数のパワーモジュール47と共に積層された複数の冷却管241と、ケース21の外部で冷却水等の冷媒が循環する冷媒循環路242とを含む。冷媒循環路242を経由して冷媒が冷却管241を流れることにより、通電により発熱した複数のパワーモジュール47が冷却される。
図1及び図2に示すように、冷却器24の冷媒温度センサ74が検出した冷却器の冷媒温度Tw、及び、エンジン冷却水路92の冷媒温度センサ75が検出した電力変換装置の雰囲気温度Taは、インバータ制御回路50に取得される。
次に図3を参照し、コンデンサ温度推定部51の詳細な演算構成について、複数の演算ブロックに分けて説明する。各演算ブロックの符号は、第1、第2実施形態共通に、最初の2桁を「53」とする3桁の数字で表す。また、以下の演算式に用いられる各物理量について、自明のものを除き、初出の記載において物理量の次元を[ ]で示す。
上記式(1.1)の各温度Tc、Td、Teは、時々刻々変化する。本実施形態では、演算周期Δt毎に、「環境温度からの上昇温度Td」及び「環境温度Te」の各前回値に演算周期Δtでの温度変化分を加算して今回値を演算する。すなわち、漸化式の考え方を用いて、最新の値を繰り返し演算する。式(1.1)の各温度の前回値に「_old」、今回値に「_new」の添え字を付して示すと、式(1.2)で表される。
Tc_new=Td_new+Te_new ・・・(1.2)
そこで、コンデンサ温度推定部51は、大きく分けて、環境温度からの上昇温度の今回値Td_newを推定する演算ブロック群531、532、533と、環境温度の今回値Te_newを推定する演算ブロック群534、537とを有する。
まず、環境温度からの上昇温度の今回値Td_newを推定する演算ブロック群531、532、533について説明する。
ブロック531では、モータ電流実効値Im[Arms]の二乗に、損失演算係数Kc[W/Arms2]、及び、熱抵抗Rc[℃/W]の積を乗算する。
ブロック532では、ブロック531で算出した発熱項から、環境温度からの上昇温度の前回値Td_oldを減算する。
ブロック533では、ブロック532の演算結果に、熱時定数τd[sec]に対する演算周期Δt[sec]の比、すなわち(Δt/τd)を乗じる。さらに、環境温度からの上昇温度の前回値Td_oldを加算すると、環境温度からの上昇温度の今回値Td_newが得られる。今回値Td_newは、最終演算ブロック538に送られると共に、遅延素子Z-1を通して、前回値Td_oldとして次回の演算に用いられる。
ここで、環境温度からの上昇温度Tdに係るコンデンサ3の熱時定数τdは数百〜数千secであるため、演算周期Δtは、通常のモータ制御の演算周期とは異なり、数sec以上のオーダーで十分である。
ブロック531、532、533を総合すると、環境温度からの上昇温度の今回値Td_newは、式(2)で表される。
Figure 2017108546
式(2)における「Im2×(Kc×Rc)×(Δt/τd)」の部分が発熱項に相当し、「Td_old×(Δt/τd)」の部分が放熱項に相当する。
次に、環境温度の今回値Te_newを推定する演算ブロック群534、537について説明する。
ブロック534では、電力変換装置の雰囲気温度Taから冷却器の冷媒温度Twを差し引いた温度差に係数αを乗じた値に、冷却器の冷媒温度Twを加算する。
係数αは、コンデンサ温度Tcの飽和温度と、冷却器の冷媒温度Tw及び電力変換装置の雰囲気温度Taとの関係を示す指標であり、冷却器24の冷却特性等によって決まる。
図4に、「α≒0.5」の例での各温度の関係を示す。冷却器の冷媒温度Twは、一定の目標値を維持している。初期に冷媒温度Twよりも低温であったコンデンサ温度Tcが徐々に上昇し、冷媒温度Twを上回った後、冷媒温度Twと雰囲気温度Taとの間の温度Tc_satで飽和する。このときの、「冷媒温度Twと雰囲気温度Taとの温度差」に対する「冷媒温度Twとコンデンサ温度の飽和温度Tc_satとの温度差」の比が係数αに相当する。
したがって、コンデンサ温度の飽和温度Tc_satは、式(3)で表される。
Tc_sat=α(Ta−Tw)+Tw ・・・(3)
冷却特性が高いほどαは低くなり、コンデンサ温度の飽和温度Tc_satは、冷却器の冷媒温度Twに近づく。積極的に冷却を実施した場合、α≒0.1〜0.2となることが見込まれる。
ブロック537では、ブロック534の演算結果に、熱時定数τe[sec]に対する演算周期Δt[sec]の比、すなわち(Δt/τe)を乗じる。さらに、環境温度の前回値Te_oldを加算すると、環境温度の今回値Te_newが得られる。今回値Te_newは、最終演算ブロック538に送られると共に、遅延素子Z-1を通して、前回値Te_oldとして次回の演算に用いられる。
環境温度Teに係るコンデンサ3の熱時定数τeも数百〜数千secであり、環境温度からの上昇温度Tdに係る熱時定数τdよりも長い。すなわち、「Te>Td」の関係にある。
ブロック534、537を総合すると、環境温度の今回値Te_newは、式(4)で表される。
Figure 2017108546
そして、最終演算ブロック538では、式(1.2)により、環境温度からの上昇温度の今回値Td_newと環境温度の今回値Te_newとを加算して、コンデンサ温度の今回値Tc_newを演算する。
このように、本実施形態では、各温度の前回値に演算周期Δtでの温度変化分を加算して今回値を演算するという「漸化式」の思想に基づいて、コンデンサ温度の今回値Tc_newを推定する。そこで次に、漸化式演算を開始するとき必要となる初期値の設定について説明する。
例えば、高電圧バッテリ15の電源投入前に低圧電源すなわち補機バッテリとの接続がある場合には、電源投入までの温度上昇を推定できる可能性がある。しかし、低圧電源がオフ、すなわち補機バッテリとの接続がなく、低圧電力が供給されない状態では、電源投入までの温度推定演算は不可能であるため、コンデンサ初期温度を推定することが困難である。そのため、何らかの値を初期温度として設定する必要がある。
上昇温度Tdの初期値は0であるため、コンデンサ温度の初期値Tc_startは、環境温度の初期値Te_startに等しい。また、環境温度の初期値Te_startは、式(5)で表される。
Figure 2017108546
式(5)のTa_startは、電力変換装置の雰囲気初期温度である。また、Tw_startは、冷却器の冷媒初期温度である。本実施形態では、コンデンサ3の保護を最優先し、コンデンサ3の過熱に関して最悪の状況を想定して初期値を設定する。
具体的には、コンデンサ温度Tcが最も上昇する状況として、山岳登坂路等を最大負荷で走行後に数分間停車した状況、いわゆるデッドソークを想定する。このとき、冷却系統が停止することで、エンジンコンパートメント内が高温になる。そこで、この状況における電力変換装置の雰囲気初期温度Ta_start、及び、冷却器の冷媒初期温度Tw_startの最高温度に基づいて、コンデンサ温度の初期値Tc_startを式(5)により設定する。
ここで、コンデンサの初期温度Tc_startを想定し得る最高温度で見込むことの是非について図5を参照する。図5で、Tc_actは実温度、Tc_estは推定温度を示す。図5(a)、(b)は初期値の設定のみが異なり、それ以後の温度推定の方法は、いずれも上述の漸化式によるものである。
図5(a)は、実温度の初期値を直接検出、又は推定することが可能な状況を仮定し、推定温度の初期値Tc_start_estを実温度の初期値Tc_start_actに合わせて設定した場合のコンデンサ通電に伴う温度変化を示す。この場合、推定温度Tc_estと実温度Tc_actとは、通常開始時からずっと一致したまま上昇する。
一方、図5(b)は、推定温度の初期値Tc_start_estを、想定し得る最高温度で見込んだ場合のコンデンサ通電に伴う温度変化を示す。
ただし、現実の走行シーンでは、車両電源投入直後からコンデンサ熱時定数τeに到達するまでの間に、加減速を繰り返す等の高負荷運転を継続することは、ほぼ考えにくい。しかし、全く可能性が無いわけではないため、安全側で設定する。
この場合、通電開始時において、推定温度の初期値Tc_start_estと実温度の初期値Tc_start_actとは乖離している。しかし、コンデンサ熱時定数τeが経過した時点以後、コンデンサ推定温度Tc_estが飽和し、保護閾値Tc_thとの比較により出力制限の要否が判断される領域では、推定温度Tc_estと実温度Tc_actとは精度良く一致する。
要するに、想定し得る最高温度に基づいてコンデンサ温度の初期値Tc_startを設定することにより、いかなる状況においてもコンデンサ3を過熱から適切に保護することができる。その上で、出力制限の要否が判断される領域でのコンデンサ温度Tcを精度良く推定することができるため、不要な出力制限を回避することができる。
次に、第1実施形態のインバータ出力制限処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。以下のフローチャートの説明で、記号「S」はステップを意味する。この処理ルーチンは、駆動制御部54の動作中、演算周期Δtで繰り返し実行される。
コンデンサ温度推定部51は、S1で、モータ電流実効値Im、電力変換装置の雰囲気温度Ta及び冷却器の冷媒温度Twを取得し、S3で、それらの情報に基づいてコンデンサ温度Tcを推定する。そして、S4で、コンデンサ温度Tcが保護閾値Tc_th以上であるか否か判断する。S4でYESのとき、コンデンサ温度推定部51は、駆動制御部54に対し、要保護信号を送信する。
S4でYESのとき、コンデンサ温度推定部51からの要保護信号を受信した駆動制御部54は、S5で、インバータ出力制限を実施し、コンデンサ3を過熱から保護する。
一方、S4でNOであり、要保護信号を受信しないとき、駆動制御部54は、S6で、通常制御を実施する。通常制御では、例えば電流フィードバック制御によりPI演算された電圧指令をそのまま用いてインバータ40を駆動する。
(効果)
以上のように、第1実施形態では、コンデンサ温度Tcの推定演算において、環境温度からの上昇温度を放熱項として設定することで、インバータ40が高負荷出力を継続し、コンデンサ温度Tcが環境温度Teから大きく上昇している状況での温度を精度良く推定することができる。また、インバータ40の出力制限を行う領域での温度推定精度が高いため、必要な出力制限を確実に実行し、且つ、不要な出力制限を避けることができる。よって、コンデンサ3を過熱から適切に保護しつつ、車両等の商品性向上に貢献することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の電力変換装置について、図7〜図10を参照して説明する。図7、図8、図9、図10は、それぞれ、第1実施形態の図1、図2、図3、図6に対応する。第2実施形態において第1実施形態と実質的に同一の構成、又は、フローチャートの実質的に同一のステップには、同一の符号又はステップ番号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第2実施形態の電力変換装置202が適用される電力システム902では、バッテリ15に対し、インバータ40と並列に分岐回路80が接続されている。分岐回路80は、車両のエアコン用コンプレッサや空調用PTCヒータ等の外部機器88へバッテリ15の高圧電力を直接供給する回路である。また、分岐回路80は、高圧電力を低圧電力に変換し各種低圧補機に出力するDCDCコンバータに接続されてもよい。
電力システム902において、バッテリ15からインバータ40への電力経路を、分岐回路に対し「主回路」という。
主回路の高電位ラインLpと外部機器88との間には、過電流が通電されたとき分岐回路80を断線させる分岐回路ヒューズ81が設けられている。適宜、分岐回路ヒューズを単に「ヒューズ」という。また、ヒューズ81を経由して分岐回路80に流れる直流電流を分岐回路電流Ifuse[Adc]と記す。ここで、第2実施形態では、分岐回路電流Ifuseを直接検出する電流センサは設けられていないものとする。
コンデンサ温度推定部52は、第1実施形態で取得するモータ電流実効値Im、雰囲気温度Ta及び冷却器の冷媒温度Twの情報に加え、入力電圧Vin、バッテリ15からの入力電力Pin[W]及びインバータ出力電力Pout[W]を取得する。ここで、「取得する」とは、外部から最終的な値を取得する場合に限らず、外部から取得した基礎情報に基づいて、コンデンサ温度推定部52内部で最終的な値を算出する場合を含む。
インバータ40及び分岐回路80に共通に印加される入力電圧Vin[V]は、例えばインバータ40の入力部に設けられた電圧センサ73から取得される。
バッテリ15からの入力電力Pinは、例えばバッテリECU10からCANバス18を経由して取得される。CAN通信での情報取得であるため、数msec〜数十msecでの情報更新となる。ただし、コンデンサ3の熱時定数τd、τeが数百〜数千secと十分に長いため、CAN通信の時間は演算精度に影響を与えない。
インバータ出力電力Poutは、例えばトルクと回転数との積により算出される。そのため、コンデンサ温度推定部52は、回転角センサ65から取得した電気角θを微分し、電気角速度ω[rad/s]を算出する。本明細書では、電気角速度ωを換算した回転数[1/s]を略して「回転数ω」と記す。
また、コンデンサ温度推定部52は、三相電流Iu、Iv、Iwをdq変換したdq軸電流Id、Iqに基づき、式(6)によりトルク推定値trq_estを推定する。
trq_est=pm×{Iq×φ+(Ld−Lq)×Id×Iq} ・・・(6)
ただし、
pm:MGの極対数
φ :逆起電圧定数
Ld、Lq:d軸インダクタンス、q軸インダクタンス
そして、式(7.1)により、トルク推定値trq_estと回転数ωとの積にインバータ損失Plossを加算してインバータ出力電力Poutを算出する。
Pout=trq_est×ω+Ploss ・・・(7.1)
或いは、インバータ出力電力Poutは、式(7.2)により、各相の電圧と電流との積に基づいて算出されてもよい。
Pout=Vu×Iu+Vv×Iv+Vw+Iw+Ploss ・・・(7.2)
図8に示すように、電力変換装置202のケース21の外壁に、コンプレッサ等の外部機器88へのケーブルが接続される分岐コネクタ86が設けられている。また、電力変換装置202のケース21の内部において底壁部218側に設置された配線板83に、分岐回路ヒューズ81が実装されている。詳しくは、ヒューズ81の一対の端子821、822は、それぞれ、配線板83のヒューズクリップ831、832に取り付けられている。
配線板83のヒューズクリップ831側のランド841は、ワイヤーハーネス851を介してコンデンサ3の正極端子31に電気的に接続されている。ヒューズクリップ832側のランド842は、ワイヤーハーネス852を介して分岐コネクタ86の一方の端子に電気的に接続されている。分岐コネクタ86の他方の端子は、ワイヤーハーネス853を介してコンデンサ3の負極端子32に電気的に接続されている。
例えば、高電圧バッテリ15の体格が大きく、エンジンコンパートメント内に搭載することができない場合、分岐回路80への分岐専用の部品を設けるよりも、この構成のように電力変換装置202内で電力経路を分岐させる方が、体格及びコスト面で有利となる。
このように、コンデンサ3が収容されたケース21の内部にヒューズ81が設けられているため、分岐回路電流Ifuseが流れヒューズ81が発熱すると、その発熱の影響が環境温度Teに及ぶ。このヒューズ81の発熱影響による環境温度Teの上昇量を「ヒューズ発熱項A[℃]」という。言い換えれば、環境温度Teは、ヒューズ発熱項Aに相当する量の熱を受熱する。そこで第2実施形態では、第1実施形態に対し、さらにヒューズ発熱項Aを考慮してコンデンサ温度Tcを推定する。
図9に示すように、コンデンサ温度推定部52は、図3に示す第1実施形態の演算ブロックに加え、ヒューズ発熱項Aを演算するブロック535、及び、環境温度Teの演算においてヒューズ発熱項Aを加算するブロック536を有する。
なお、分岐回路80に電流センサを備えたシステムでは分岐回路電流Ifuseを直接検出し、「抵抗×電流2」の式により、発熱を算出してもよい。ただし、現実には分岐回路80に電流センサを備えない構成が通常であるため、ここでは、分岐回路80の電力と電圧とから電流を算出する例について説明する。
まず、ブロック535では、式(8.1)により、入力電力Pinからインバータ出力電力Poutを差し引いて、分岐回路80への出力電力Pauxが算出される。
Paux=Pin−Pout ・・・(8.1)
次に式(8.2)により、分岐回路80への出力電力Pauxを入力電圧Vinで除して、分岐回路ヒューズ81に流れる分岐回路電流Ifuseが算出される。
Ifuse=Paux/Vin ・・・(8.2)
続いて式(8.3)により、分岐回路電流Ifuseの二乗に係数β[℃/Adc2]を乗じて、ヒューズ発熱項Aが算出される。
A=β×Ifuse2 ・・・(8.3)
ここで、係数βは、ヒューズ81の発熱が環境温度Teに及ぼす影響の程度を示す指標であり、ヒューズ81とコンデンサ3との距離や配置方向、それらの間に介在する部材の位置、大きさ、熱的物性等に応じて決まる。現実的には、実験やシミュレーションによって係数βの値を求める。
ブロック536では、ブロック534の演算結果にヒューズ発熱項Aを加算する。
ブロック534、536、537を総合すると、第2実施形態では、環境温度の今回値Te_newは式(9)で表される。すなわち、第1実施形態の式(4)に対しヒューズ発熱項Aを一つ追加するだけでよい。
Figure 2017108546
図10のフローチャートに、第2実施形態のインバータ出力制限処理を示す。第2実施形態の処理は、図6に示す第1実施形態の処理に対し、入力電圧Vin、バッテリ15からの入力電力Pin、及びインバータ出力電力Poutを取得するS2が追加され、それ以外のステップは同様である。
以上のように、第2実施形態では、インバータ40と並列に分岐回路80が接続された電力システム902に適用される電力変換装置202において、分岐回路ヒューズ81の発熱の影響を考慮しつつ、コンデンサ温度Tcを精度良く推定することができる。
よって、第1実施形態と同様にコンデンサ3を過熱から適切に保護することができる。また、不要な出力制限を回避し、車両等の商品性向上に貢献することができる。
(その他の実施形態)
(1)図1、図7には一つのMGを備えたシステム構成を例示しているが、本発明は、二つ以上のMGを備えたシステムにも同様に適用可能である。具体的には、主に発電機として機能するMG1、及び、主に電動機として機能するMG2を備えたシリーズパラレル方式のハイブリッド自動車等に適用することができる。その場合、MG1、MG2をそれぞれ駆動する二つのインバータが並列に設けられており、入力電圧Vinは、二つのインバータに共通に入力される。また、本発明は、バッテリとインバータとの間に昇圧コンバータを備えるシステムに適用されてもよい。
(2)複数のパワースイッチング素子の動作により電力を変換して出力する電力変換回路は、直流電力を交流電力に変換するインバータに限らず、直流電力を直流電力に変換するDCDCコンバータであってもよい。また、インバータは、三相インバータに限らず、四相以上の多相インバータでもよい。
(3)電力変換回路が電力を出力する負荷は、ハイブリッド自動車や電気自動車の動力源として用いられるモータジェネレータに限らず、電車、昇降機、一般機械等に用いられる回転機であってもよい。また、回転機以外の装置を負荷としてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
15・・・バッテリ(電源)、
201、202・・・電力変換装置、
21・・・ケース、 24・・・冷却器、
3 ・・・コンデンサ、
40・・・インバータ(電力変換回路)、
41〜46・・・パワースイッチング素子、
51、52・・・コンデンサ温度推定部、
54・・・駆動制御部、
80・・・分岐回路、 81・・・ヒューズ、分岐回路ヒューズ。

Claims (5)

  1. 電源(15)から入力される電力を、複数のパワースイッチング素子(41〜46)の動作により変換して出力する電力変換回路(40)と、
    前記電力変換回路の入力部に設けられ、入力電圧を平滑化するコンデンサ(3)と、
    前記電力変換回路及び前記コンデンサを収容するケース(21)と、
    通電により発熱した前記複数のパワースイッチング素子を冷媒の循環により冷却する冷却器(23)と、
    前記複数のパワースイッチング素子を操作し、前記電力変換回路の駆動を制御する駆動制御部(54)と、
    前記コンデンサの温度であるコンデンサ温度(Tc)を所定の演算周期(Δt)で繰り返し推定するコンデンサ温度推定部(51、52)と、
    を備え、
    前記コンデンサ温度推定部は、
    前記コンデンサ温度を、前記コンデンサの無通電時の温度に相当する環境温度(Te)と、前記環境温度からの上昇温度(Td)との合計として定義し、
    前記電力変換装置の雰囲気温度(Ta)、及び、前記冷却器の冷媒温度(Tw)に基づいて、前記環境温度の今回値(Te_new)を推定し、
    前記環境温度からの上昇温度の前回値(Td_old)に、前記電力変換回路の通電による発熱に比例する発熱項と、前記環境温度からの上昇温度の前回値に比例する放熱項との差を加算し、前記環境温度からの上昇温度の今回値(Td_new)を推定し、
    前記前記環境温度の今回値と前記環境温度からの上昇温度の今回値とを加算し、コンデンサ温度の今回値(Tc_new)を推定し、
    前記駆動制御部は、
    前記コンデンサ温度推定部が推定したコンデンサ温度の今回値が保護閾値(Tc_th)以上のとき、前記電力変換回路の出力を制限する電力変換装置。
  2. 前記コンデンサ温度推定部は、
    前記電力変換装置の雰囲気温度及び前記冷却器の冷媒温度の最高温度に基づいて、コンデンサ温度の初期値(Tc_start)を設定する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記電源に対し前記電力変換回路と並列に分岐回路(80)が接続された電力システムに適用され、
    前記ケースの内部に、過電流が通電されたとき前記分岐回路を断線させる分岐回路ヒューズ(81)をさらに備え、
    前記コンデンサ温度推定部(52)は、
    前記電力変換装置の雰囲気温度及び前記冷却器の冷媒温度に加え、前記分岐回路ヒューズの発熱の影響による前記環境温度の上昇量を示すヒューズ発熱項(A)に基づいて、前記環境温度を推定する請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記コンデンサ温度推定部は、
    前記電源からの入力電力(Pin)と前記電力変換回路の出力電力(Pout)との差分を入力電圧(Vin)で除して算出される分岐回路電流(Ifuse)に基づいて、前記ヒューズ発熱項を算出する請求項3に記載の電力変換装置。
  5. エンジン(91)とモータジェネレータ(60)とを備えるハイブリッド自動車(100)に搭載され、
    前記コンデンサ温度推定部は、前記電力変換装置の雰囲気温度として、エンジン冷却水路の冷媒温度を取得する請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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