JP2017106388A - ポンプロータ、および、それを備える排水ポンプ - Google Patents

ポンプロータ、および、それを備える排水ポンプ Download PDF

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Yusaku Fujita
勇作 藤田
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直樹 日下
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Shogo Hamada
正吾 濱田
沙祈子 冨田
Sakiko Tomita
沙祈子 冨田
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Abstract

【課題】排水ポンプにおいて、駆動用モータの仕事量を大に変更することなく、排水ポンプの排出流量を高めることができること。
【解決手段】ポンプロータ12における軸部12Bの突起12bの最下端における一方の撹拌面12b1の角部には、面取り12Sが、その最下端部が薄肉部分となるように所定の角度θで形成されているもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプロータ、および、それを備える排水ポンプに関する。
空調機器においては、ドレンパンに溜まった水等を外部に排出する排水ポンプが設けられている。排水ポンプは、例えば、特許文献1にも示されるように、吸入口を形成する吸入管を中央部下端に有するロアハウジング(特許文献1においてはポンプ室ケースと呼称される)と、ロアハウジングのロータ収容室内に回動可能に配されるロータ(特許文献1においてはインペラと呼称される)と、ロアハウジングの内周部とともにロータ収容室(ポンプ室)を形成するアッパハウジング(特許文献1においては、蓋ケースと呼称される)と、アッパハウジングに支持されロータを駆動する駆動用モータとを主な要素として含んで構成されている。
ロータは、吸入口内に配され互いに十字状に交わる4枚の板状の小羽根を軸嵌合部の下方に有している。
ロアハウジングの内周部は、吸入口を中心として漏斗状に広がるように形成されている。その吸入口の下端の一部が、ドレンパン内の水面下に配されている。これにより、ロータが作動状態とされる場合、吸入口内の小羽根が回転することによってドレンパン内の水等が、吸入口を上昇し遠心力に基づいてロータ収容室に導入される。
また、排水ポンプにおいて、ドレン水の掻き混ぜによる騒音を減少させるべき、例えば、特許文献2にも示されるように、回転方向に対して円弧状の面取部が、小径羽根に形成されるものが提案されている(特許文献2における図8および図15参照)。そのような面取部は、小径羽根の厚さ寸法にほぼ等しい半径を有するものとされる。
特開2012−149529号公報 特開2000−213770号公報
所定の仕向地に適合した所定の定格で設計された空調機器が仕向地で設置される場合、仕向地の環境温度が、空調機器の仕様の範囲内において最低の温度まで下がるとき、駆動用モータの出力が落ち、排水ポンプの排水流量が低下する虞がある。また、仕向地の配電設備においては、駆動用モータへの供給電圧が大きく変動し低下する場合がある。このような場合、供給電圧の低下に伴い駆動用モータの出力が落ち、排水ポンプの排水流量が低下する虞がある。
上述のような環境温度の変化、または、供給電圧の変動による排水流量の低下を抑制する対策としては、排水ポンプにおいて、予め、仕事量の比較的大なる駆動用モータを採用することも考えられる。
しかしながら、仕事量の比較的大なる駆動用モータの価格は、仕事量が大になるにつれた高くなるので排水ポンプの製造コストの面から得策ではない。
以上の問題点を考慮し、本発明は、ポンプロータ、および、それを備える排水ポンプであって、駆動用モータの仕事量を大に変更することなく、排水ポンプの排出流量を高めることができる排水ポンプを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係るポンプロータは、流体が通過する開口と、回転駆動手段により回動されるとき、開口を通じて導入された流体に遠心力を付与する複数の撹拌片が所定の間隔で形成される支持板と、支持板と一体に形成され、一対の撹拌面をそれぞれ有し放射状に突出する複数の突起を有する軸部と、を備え、一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と軸部の最下端の端面とに交わる部分により、撹拌面における流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域が、低減されることを特徴とする。
一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と軸部の最下端の端面とに交わる部分は、所定の傾斜角度を有する面取り、または、所定の深さを有する段差部であってもよい。さらにまた、一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と軸部の最下端の端面とに交わる部分が、複数の刻み目を有し所定の傾斜角度を有する直線に沿って延びる階段状部、または、所定の曲率半径を有する円弧状部であってもよい。
本発明に係る排水ポンプは、吸入口および吐出口を有するポンプハウジングと、ポンプハウジングにおけるロータ収容室内に回動可能に配され、吸入口を通じて導入された流体が通過する開口と、回転駆動手段により回動されるとき、開口を通じて導入された流体に遠心力を付与する複数の撹拌片が所定の間隔で形成される支持板と、支持板と一体に形成され、一対の撹拌面をそれぞれ有し吸入口内に延び放射状に突出する複数の突起を有する軸部と、を有するポンプロータとを備え、一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と軸部の最下端の端面とに交わる部分により、撹拌面における前記流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域が、低減されることを特徴とする。
一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と軸部の最下端の端面とに交わる部分は、所定の傾斜角度を有する面取り、または、所定の深さを有する段差部であってもよい。さらにまた、一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と軸部の最下端の端面とに交わる部分が、複数の刻み目を有し所定の傾斜角度を有する直線に沿って延びる階段状部、または、所定の曲率半径を有する円弧状部であってもよい。
本発明に係るポンプロータ、および、それを備える排水ポンプによれば、ポンプロータにおける軸部の突起の一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と軸部の最下端の端面とに交わる部分により、撹拌面における流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域が、低減されるので駆動用モータの仕事量を大に変更することなく、排水ポンプの排出流量を高めることができる。
本発明に係るポンプロータの一例の軸部の端部を部分的に拡大して示す図である。 本発明に係る排水ポンプの一例の要部の構成を概略的に示す断面図である。 本発明に係るポンプロータの一例の外観を示す斜視図である。 図3に示されるポンプロータの動作説明に供される部分断面図である。 図3に示されるポンプロータの動作説明に供される排出流量の特性図である。 本発明に係るポンプロータの他の一例の要部を部分的に拡大して示す部分拡大図である。 図6に示されるポンプロータの動作説明に供される排出流量の特性図である。 本発明に係るポンプロータのさらなる他の一例の動作説明に供される部分断面図である。 本発明に係るポンプロータのさらなる他の一例の動作説明に供される部分断面図である。
図2は、本発明に係る排水ポンプの一例の構成を示す。
図2において、排水ポンプは、吸入口10aを形成する吸入管を中央部下端に有するロアハウジング10と、ロアハウジング10内に回動可能に配されるポンプロータ12と、ロアハウジング10の内周部とともにロータ収容室を形成するアッパハウジング14と、アッパハウジング14に配されポンプロータ12を駆動する駆動用モータ15とを主な要素として含んで構成されている。
ロアハウジング10の吸入管の一端は、例えば、ドレンパン(不図示)に配される。吸入管は、例えば、その下端から約数mm程度の位置が二点鎖線で示されるドレンパン内の水の液面MLと一致するように浸される。吸入口10a内の直径φD2は、例えば、約11.5mm、吸入口10aにおける開口端10eの直径φD1は、例えば、約10mmに設定されている。
ロアハウジング10の内周部は、吸入口10aを中心として漏斗状に広がるように形成されている。また、ロアハウジング10における上部側壁10USの後述する吐出口側には、図2に示されるように、吸入口10aの中心軸線に直交する方向に沿って吐出口10Dが延びている。吐出口10Dは、ロアハウジング10のロータ収容室に連通する小径部10bおよび大径部10cから構成されている。
アッパハウジング14の下端に形成される円筒状部は、Oリング18を介してロアハウジング10における上端部の開口端に接続されている。アッパハウジング14における円筒状部の平坦部14Wの中央部に形成され、ロータ収容室(以下、ポンプ室ともいう)内に連通している貫通孔14aには、駆動用モータ15の出力軸15Sおよび後述するポンプロータ12のハブ部材22が挿入されている。従って、ポンプハウジングは、ロアハウジング10およびアッパハウジング14により形成されることとなる。
駆動用モータ15は、例えば、扁平型のDCブラシレスモータとされ、アッパハウジング14の上部に支持されている。また、駆動用モータ15の出力軸15Sの回転数は、所定の最大回転数に維持されている。なお、駆動用モータ15の出力軸15Sの回転数は、吐出流量に応じて図示が省略される制御基板により制御されてもよい。また、アッパハウジング14は、図示が省略されるが、大気連通孔を数箇所に有している。なお、駆動用モータ15は、斯かる例に限られることなく、ACモータであってもよい。駆動用モータ15は、例えば、エンコーダ付きの隈取モータであってもよい。駆動用モータ15の上部には、取付用ブラケット16が設けられている。
ポンプロータ12は、図3に示されるように、例えば、樹脂材料で一体に形成され、流体に遠心力を付与する撹拌体を構成する複数の串形の突起片12ai(i=1〜n,nは正の整数)と、吸入口10a内に挿入される軸部12Bを下端に有し突起片12aiの下端と一体に形成される円錐台状の支持板12Aと、を含んで構成されている。
支持板12Aは、上述の吸入口10a内に挿入される軸部12Bを下端に有している。軸部12Bは、約9mm程度の幅を有し、中心軸線に沿って延びる十字形断面を形成する4個の突起12bを小羽根として有している。軸部12Bの最下端は、吸入管の下端面から所定の距離、例えば、約2〜3mm程度、離隔されている。
4個の突起12bは、互いに同一の構造を有しているので4個の突起12bのうちの1個の突起12bについて説明する。突起12bは、図1に拡大されて示されるように、中心軸線から半径方向に沿って外方に突出するとともに、例えば、1.5mmの厚さで軸部12Bの最下端から支持板12Aの表面に到達するまで延びている。また、突起12bの最下端における一方の撹拌面12b1の角部には、その最下端部が薄肉部分となるように面取り12Sが所定の角度θで形成されている。面取り12Sは、突起12bにおける半径方向の一端から他端まで軸部12Bの中心軸線に向って延びている。撹拌面12b1は、例えば、軸部12Bの回転方向とは逆方向となる面とされる。面取り12Sは、撹拌面12b1から寸法Daだけ離隔した位置から傾斜し延びて撹拌面12b1と交わっている。面取り12Sの角度θは、後述するように、好ましくは、例えば、角度a度から角度f度までの範囲で設定されている。撹拌面12b1に向き合う他方の撹拌面12b2の最下端は、軸部12Bの下端面に直交している。なお、他方の撹拌面12b2の最下端は、薄肉部となるような加工を施しても良い。
支持板12Aの中央部の貫通孔には、駆動用モータ15の出力軸15Sが接続されるハブ部材22が配されている。ハブ部材22は、軸部12Bの中心軸線と共通の中心軸線上に一体に形成され、上述の貫通孔14aを貫通するように突出している。即ち、ハブ部材22は、支持板12Aの支持面に対し略垂直に形成されている。ハブ部材22は、4本の連結片12R1〜12R4により貫通孔の周縁に連結されている。連結片12R1〜12R4は、それぞれ、その円周方向に沿って均等間隔で4箇所に分岐し軸部12Bの端部に一体形成されている。なお、図3において、連結片12R2,12R3は、示されていない。
撹拌片としての突起片12aiは、例えば、樹脂材料で支持板12Aと一体に形成され、矩形断面を有している。突起片12aiは、支持板12Aの貫通孔の周囲に所定の間隔で縦横に形成されている。隣接する突起片12ai相互間には、連通孔12Cが所定の位置に形成されている。なお、ポンプロータは、突起片12aiの代わりに、特許文献2に記載されているような、撹拌片としての大径羽根を支持板に設けた構成にしても良い。
これにより、駆動用モータ15が作動状態の場合、図4における矢印の示す方向に、即ち、時計回り方向に、回動されるポンプロータ12による遠心力により、図2において、矢印の示す方向に沿って吸入口10aから吸い込まれた流体は、ロアハウジング10の内周部およびアッパハウジング14の下端の内周部により形成される空間、即ち、ロータ収容室にポンプロータ12の貫通孔を介して導かれ、小径部10bおよび大径部10cを通じて矢印の示す方向に沿って外部に吐出される。
なお、斯かる例に限られることなく、駆動用モータ15によるポンプロータ12の回転方向は、時計回り方向または反時計回り方向のいずれの方向であってもよく、ポンプロータ12の回転方向が、図4における矢印の示す方向とは逆向きとなる反時計回り方向の場合にあっては、上述の面取りが、撹拌面12b2に形成されればよい。
斯かる構成において、駆動用モータ15の出力軸の回転数が制御されることより、ポンプロータ12の回転数が制御される場合、気液境界面は、作動中のポンプロータ12による遠心力と吐出口からの水頭圧および遠心力に起因したロアハウジング10の内周部からの反作用力との釣り合いにより形成される。
これにより、ロータ収容室内の液体は、遠心力により、ロアハウジング10の内周部およびアッパハウジング14の下端の内周部に導かれ、小径部10bおよび大径部10cを通じて図2に示される矢印が示す経路に沿って外部に吐出される。
図5は、本発明に係る排水ポンプの一例である図2に示される一例を用いて、本願の発明者により、上述のポンプロータ12における排出流量の増大効果について検証された結果を示す。
斯かる実験においては、排水ポンプの揚程が、水頭圧(揚程)1000mm程度の揚程に維持された状態で、面取り12Sの傾斜角度θがそれぞれ異なる上述のポンプロータ12を排水ポンプにおいて取り替えながら排水ポンプから吐出した流量を計測する。
図5において、縦軸に排出流量の上昇率Q(%)をとり、横軸に面取り12Sの傾斜角度θ(°)をとり、面取り12Sの各傾斜角度に応じた各上昇率Qpをプロットしたグラフである。なお、上昇率Qとは、例えば、θが、角度a〜角度lのそれぞれのときの排出流量Q1とθが、0(零)のときの排出流量Q0との差分を、θが0(零)のときの排出流量Q0で割って得られた値に100を乗じた値とされる。各上昇率Qpは、θ=0°のときを100%(基準排出流量)としてプロットしている。θが0とは、面取り12Sが突起12bに設けられない場合をあらわす。
図5における排出流量の上昇率Qpの変化から明らかなように、傾斜角度θが、角度a度から角度f度までの範囲において、排出流量の上昇率が110(%)以上となり、角度cにおいて、排出流量の上昇率が最大約121(%)まで上昇することが確認された。この理由の一つとしては、図4に示されるように、流体が矢印の示す方向に沿って吸い上げられる場合、突起12bの面取り12S周辺に形成される流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域PEAが、面取り12Sにより比較的小さくなり、流体が、吸入口10a内で有効に通過できる領域(有効通水空間)EPAが拡大する結果と考えられる。従って、駆動用モータ15の仕事量を大に変更することなく、排水ポンプの排出流量が高められる。なお、図5において、例えば、Da=0.25mmのとき、角度a=5度、角度c=15度、角度f=30度となる。
図6に示されるポンプロータの他の一例であるポンプロータ22においては、図3に示されるポンプロータ12においては、軸部12Bの突起12bの最下端における一方の撹拌面12b1の角部に、その最下端部が薄肉部分となるように面取り12Sが所定の角度θで形成されているが、その代わりに、ポンプロータ22の軸部22Bに、段差部22Sが形成されている。
図6において、ポンプロータ22は、例えば、樹脂材料で一体に形成され、流体に遠心力を付与する撹拌体を構成する複数の串形の突起片と、吸入口10a内に挿入される軸部22Bを下端に有し突起片の下端と一体に形成される円錐台状の支持板と、を含んで構成されている。
なお、撹拌片および支持板の構造は、上述のポンプロータ12の突起片12aiおよび支持板12Aの構造と同一とされるのでその重複説明を省略する。ここで、ポンプロータは、突起片12aiの代わりに、特許文献2に記載されている大径羽根60を撹拌片として設けた構成にしても良い。また、後述する他のポンプロータ32,42の突起片および支持板の構造も、上述のポンプロータ12の突起片12aiおよび支持板12Aの構造と同一とされるのでその重複説明を省略する。
軸部22Bは、約9mm程度の幅を有し、中心軸線に沿って延びる十字形断面を形成する4個の突起22bを小羽根として有している。軸部22Bの最下端は、吸入管の下端面から所定の距離、例えば、約2〜3mm程度、離隔されている。
4個の突起22bは、互いに同一の構造を有しているので4個の突起22bのうちの1個の突起22bについて説明する。突起22bは、図6に拡大されて示されるように、中心軸線から半径方向に沿って外方に突出するとともに、例えば、1.5mmの厚さで軸部22Bの最下端から支持板の表面に到達するまで延びている。また、突起22bの最下端における一方の撹拌面22b1の角部には、その最下端部が薄肉部分となるように段差部22Sが形成されている。段差部22Sは、突起22bにおける半径方向に沿って軸部22Bの中心軸線に向って延びている。突起22bにおける厚さ方向の段差部22Sの深さWは、後述する図7に示されるように、AmmからCmmまでの範囲に設定される。段差部22Sは、突起22bにおける中心軸線方向に沿った寸法が、例えば、1.0mmに設定されている。
撹拌面22b1は、例えば、軸部22Bの回転方向とは逆方向となる面とされる。撹拌面22b1に向き合う他方の撹拌面22b2の最下端は、軸部22Bの下端面に直交している。なお、他方の撹拌面22b2の最下端は、薄肉部となるような加工を施しても良い。
図7は、図6に示されるポンプロータ22を用いて、本願の発明者により、上述のポンプロータ22における排出流量の増大効果について検証された結果を示す。
斯かる実験においては、排水ポンプの揚程が、水頭圧(揚程)1000mm程度の揚程に維持された状態で、段差部22Sの深さWがそれぞれ異なる上述のポンプロータ22を排水ポンプにおいて取り替えながら排水ポンプから吐出した流量を計測する。
図7において、縦軸に排出流量の上昇率Q(%)をとり、横軸に段差部22Sの深さWをとり、深さWに応じた各排出流量の上昇率Qpをプロットしたグラフである。なお、Wが0とは、段差部22Sが突起22bに設けられない場合をあらわす。
なお、上昇率Qとは、例えば、深さWが、深さA〜深さCのそれぞれのときの排出流量Q1と深さWが、0(零)のときの排出流量Q0との差分を、深さWが0(零)のときの排出流量Q0で割って得られた値に100を乗じた値とされる。また、排出流量の上昇率は、W=0のときを100%(基準排出流量)としてプロットしている。
図7における排出流量の上昇率Qpの変化から明らかなように、深さWが、AからCまでの範囲において、排出流量が110(%)以上となり、深さBおよびCにおいて、排出流量が最大約124(%)となることが確認された。この理由の一つとしては、流体が吸い上げられる場合、突起22bの段差部22S周辺に形成される流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域が、段差部22Sにより比較的小さくなり、流体が、吸入口10a内で有効に通過できる領域が拡大する結果と考えられる。従って、駆動用モータ15の仕事量を大に変更することなく、排水ポンプの排出流量が高められる。なお、本実施例の図7において、例えば、A=0.25mm、B=0.5mm、C=0.75mmとなる。
さらに、ポンプロータは、図1および図6に示される例に限られることなく、例えば、図8に示されるように、ポンプロータ32の軸部32Bにおける突起32bの最下端における一方の撹拌面32b1の角部には、その最下端部が薄肉部分となるように細かい刻み目からなる階段状部32Sが形成されてもよい。
ポンプロータ32の軸部32Bは、約9mm程度の幅を有し、中心軸線に沿って延びる十字形断面を形成する4個の突起32bを小羽根として有している。軸部32Bの最下端は、吸入管の下端面から所定の距離、例えば、約2〜3mm程度、離隔されている。
4個の突起32bは、互いに同一の構造を有しているので4個の突起32bのうちの1個の突起32bについて説明する。突起32bは、軸部32Bの中心軸線から半径方向に沿って外方に突出するとともに、例えば、1.5mmの厚さで軸部32Bの最下端から支持板の表面に到達するまで延びている。また、突起32bの最下端における一方の撹拌面32b1の角部には、その最下端部が薄肉部分となるように細かい刻み目からなる階段状部32Sが形成されている。階段状部32Sは、図8において、軸部32Bの端面に対し所定の勾配で交わる直線に沿って右斜め上方に延びている。また、階段状部32Sは、突起32bの一端から他端まで軸部32Bの半径方向に沿ってその中心軸線に向って延びている。
撹拌面32b1は、例えば、軸部32Bの回転方向とは逆方向となる面とされる。撹拌面32b1に向き合う他方の撹拌面32b2の最下端は、軸部32Bの下端面に直交している。なお、他方の撹拌面32b2の最下端は、薄肉部となるような加工を施しても良い。
斯かる構成においても、流体が矢印の示す方向に沿って吸い上げられる場合、突起32bの階段状部32S周辺に形成される流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域PEAが、階段状部32Sにより比較的小さくなり、流体が、吸入口10a内で有効に通過できる領域EPAが拡大する結果として排出流量が増大することとなる。
さらにまた、ポンプロータは、図9に示されるように、図1、図6、および、図8に示される例に限られることなく、例えば、ポンプロータ42の軸部42Bにおける突起42bの最下端における一方の撹拌面42b1の角部には、その最下端部が薄肉部分となるように円弧状部42Rが形成されてもよい。
ポンプロータ42の軸部42Bは、約9mm程度の幅を有し、中心軸線に沿って延びる十字形断面を形成する4個の突起42bを小羽根として有している。軸部42Bの最下端は、吸入管の下端面から所定の距離、例えば、約2〜3mm程度、離隔されている。
4個の突起42bは、互いに同一の構造を有しているので4個の突起42bのうちの1個の突起42bについて説明する。突起42bは、中心軸線から半径方向に沿って外方に突出するとともに、例えば、1.5mmの厚さで軸部42Bの最下端から支持板の表面に到達するまで延びている。また、突起42bの最下端における一方の撹拌面42b1の角部には、その最下端部が薄肉部分となるように、例えば、曲面、好ましくは、所定の曲率半径を有する円弧状部42Rが形成されている。円弧状部42Rは、突起42bにおいて軸部42Bの半径方向に沿ってその中心軸線に向って延びている。
撹拌面42b1は、図9において、例えば、矢印の示す軸部42Bの回転方向とは逆方向となる面とされる。撹拌面42b1に向き合う他方の撹拌面42b2の最下端は、軸部42Bの下端面に直交している。なお、他方の撹拌面42b2の最下端は、薄肉部となるような加工を施しても良い。
斯かる構成においても、流体が矢印の示す方向に沿って吸い上げられる場合、突起42bの円弧状部42R周辺に形成される流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域PEAが、円弧状部42Rにより比較的小さくなり、流体が、吸入口10a内で有効に通過できる領域EPAが拡大する結果として排出流量が増大することとなる。
なお、上述の例においては、ポンプロータは、4個の突起を有するものとされるが、斯かる例に限られることなく、軸部が、例えば、3個、または、5個以上の突起を有するものであってもよい。また、上述の例における突起の横断面は、軸部の中心から外方に向けて一様な略長方形断面とされるが、斯かる例に限られることなく、例えば、突起の横断面の面積が軸部の中心から外方に向けて漸減するような形状であってもよい。さらに、上述の例における4個の突起は、互いに平行に形成される撹拌面が互いに垂直に交わるように構成されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、互いに平行に形成される撹拌面が湾曲面で形成され、各突起が軸部の中心で互いに交わるように形成されてもよい。
さらにまた、各突起は、幅9mm、厚さ1.5mmを有するものとされるが、斯かる例に限られることなく、その厚さは、適宜変更されてもよい。さらに、上述の例において、ポンプロータが、排水ポンプに適用されているが、斯かる例に限られることなく、他の形式のポンプに適用されてもよいことは勿論である。
10 ロアハウジング
10a 吸入口
14 アッパハウジング
12、22、32、42 ポンプロータ
12B,22B,32B,42B 軸部
12b、22b、32b、42b 突起
12S 面取り
22S 段差部
32S 階段状部
42R 円弧状部

Claims (10)

  1. 流体が通過する開口と、回転駆動手段により回動されるとき、該開口を通じて導入された流体に遠心力を付与する複数の撹拌片が所定の間隔で形成される支持板と、
    前記支持板と一体に形成され、一対の撹拌面をそれぞれ有し放射状に突出する複数の突起を有する軸部と、を備え、
    前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分により、該撹拌面における前記流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域が、低減されることを特徴とするポンプロータ。
  2. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、所定の傾斜角度を有する面取りであることを特徴とする請求項1記載のポンプロータ。
  3. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、所定の深さを有する段差部であることを特徴とする請求項1記載のポンプロータ。
  4. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、複数の刻み目を有し所定の傾斜角度を有する直線に沿って延びる階段状部であることを特徴とする請求項1記載のポンプロータ。
  5. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、所定の曲率半径を有する円弧状部であることを特徴とする請求項1記載のポンプロータ。
  6. 吸入口および吐出口を有するポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングにおけるロータ収容室内に回動可能に配され、前記吸入口を通じて導入された流体が通過する開口と、回転駆動手段により回動されるとき、該開口を通じて導入された流体に遠心力を付与する複数の撹拌片が所定の間隔で形成される支持板と、
    前記支持板と一体に形成され、一対の撹拌面をそれぞれ有し前記吸入口内に延び放射状に突出する複数の突起を有する軸部と、を有するポンプロータとを備え、
    前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分により、該撹拌面における前記流体の流れが表面から剥がれる領域である剥離領域が、低減される
    ことを特徴とする排水ポンプ。
  7. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、所定の傾斜角度を有する面取りであることを特徴とする請求項6記載の排水ポンプ。
  8. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、所定の深さを有する段差部であることを特徴とする請求項6記載の排水ポンプ。
  9. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、複数の刻み目を有し所定の傾斜角度を有する直線に沿って延びる階段状部であることを特徴とする請求項6記載の排水ポンプ。
  10. 前記一対の撹拌面のうち一方の撹拌面と該軸部の最下端の端面とに交わる部分が、所定の曲率半径を有する円弧状部であることを特徴とする請求項6記載の排水ポンプ。
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