JP4609939B2 - 遠心ポンプ用羽根車及びそれを備えた遠心ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、遠心ポンプ用羽根車及びそれを備えた遠心ポンプに関するものである。
従来より、遠心ポンプは、排水設備等の各種設備においてよく用いられている。遠心ポンプは、モータシャフトに連結された羽根車が渦巻形ケーシングの内部に収容されて構成されている。
遠心ポンプの羽根車には、用途に応じて様々な形態のものが使用されている。例えば汚水槽の汚水を排出する用途等においては、汚水に固形物が含まれている場合があるため、詰まりが少なく固形物をそのまま排出できるような羽根車が好ましい。そのような羽根車として、いわゆるノンクロッグタイプの羽根車が知られている。
ノンクロッグタイプの羽根車は、一端に吸込口が形成され、側面に吐出口が設けられた略円筒体からなる。円筒体の内部には、軸方向から見て渦巻き状に形成され、吸込口と吐出口とをつなぐ流路が形成されている。この流路は、1枚の羽根によって区画されている。そのため、ノンクロッグタイプの羽根車の羽根は、回転軸に対して非軸対称な形状となる。したがって、この羽根車は、そのままでは静止時における静的バランスや気中回転時における動的バランス(以下、機械的バランスという)がとれず、組立作業性の低下や、回転時の振動を引き起こすこととなる。そこで、一般的に、この種の羽根車では、重量の大きい箇所を削ること等により、機械的バランスが保たれている。
このようにして削り取られた溝部分には、通常、流体の乱れによる動力損失を削減するために、蓋が設けられている。そのため、この蓋により、溝部分には中空の区画室が形成される。しかし、この区画室を蓋により気密に覆い、外部の水を遮断することとすると、蓋に大きな圧力がかかるため、蓋の強度を高く設定しなければならない。そのため、蓋に大きな圧力がかからないように孔を設け、区画室に水を導入することにより、内外の圧力を均一化する羽根車が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開昭49−105046号公報
しかし、蓋に水の導入孔を設け、この導入孔を通じて区画室の内部に水を導入したとしても、区画室の内部に気泡が残ってしまうことが多い。すなわち、区画室の内部の空気は、全ては排出されず、一部は区画室にとり残されることとなっていた。
ところが、区画室の内部に空気が取り残されると、該空気は羽根車に浮力を及ぼす。そのため、この浮力により羽根車は機械的バランスを崩し、回転時に振動を引き起こす原因となっていた。さらに、羽根車の回転に伴って、取り残された空気が区画室内を頻繁に移動し、振動をさらに増幅させるという問題も生じていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、区画室内の空気の残留を防止し、残留空気に起因する振動の発生を防止した羽根車及びそれを備えた遠心ポンプを提供することにある。
本発明に係る遠心ポンプ用羽根車は、一端に吸込口が形成され且つ他端に軸方向に窪んだ凹部が形成されるとともに、側方に吐出口が形成され、内部に前記吸込口と前記吐出口とをつなぐ内部流路が区画形成された略円筒形状の羽根車本体と、前記凹部を覆うように前記羽根車本体の他端に取り付けられることによって前記凹部との間に区画室を形成し、前記羽根車本体と共に回転する蓋とを備え、前記蓋の回転の中心から半径の1/2以下の位置に、前記区画室の内外を連通する2つ以上の孔が形成されているものである。
上記羽根車によれば、蓋の回転中心側に2つ以上の孔が形成されている。該羽根車が回転すると、蓋と凹部とにより形成される区画室の内部において、水は遠心力を受けて回転中心から外側へ移動し、逆に、水より密度の小さい空気は内側へ移動する。そのため、区画室内の空気は、上記孔の近傍に移動することになる。ここで、上記孔は2つ以上設けられているので、少なくとも1つの孔から区画室内に水が導入されるとともに、他の孔から空気が押し出され、区画室内の空気は円滑に排出されることになる。したがって、浮力を受けて羽根車の機械的バランスが崩れること等がなく、振動の発生を抑制することができる。
前記孔の少なくとも2つは、互いに周方向にずれた位置に形成されていることが好ましい。
このことにより、区画室内の空気は円滑に排出されることになる。
前記孔の少なくとも2つは、回転の中心周りに互いに90°以上離れた位置に形成されていることが好ましい。
このことにより、区画室内の空気は円滑に排出されることになる。
前記孔は、前記凹部の周方向の一端側と他端側とにそれぞれ設けられていることが好ましい。
このことにより、区画室内の全体にわたって空気が円滑に排出される。
前記蓋は、前記羽根車本体の他端の略全体を覆っていてもよい。
このことにより、羽根車の構成が簡単になる。羽根車本体の他端の略全体を蓋で覆うと、区画室内に空気が残留しやすいが、本羽根車によれば、上述の通り空気の残留を防止することができる。
前記羽根車は、前記蓋の前記凹部側に配置されたバランスウェイトを備え、前記孔の少なくとも一つは、半径方向に関して前記バランスウェイトよりも回転の中心側に形成されていてもよい。
上記羽根車によれば、バランスウェイトを備えているので、機械的バランス及び羽根車の水中回転時におけるバランス(以下、水力的バランスという)を容易に保つことができる。バランスウェイトは、区画室の内部に配置されているので、外側に出っ張ることがない。そのため、流体の乱れによる動力損失を防止することができる。区画室の内部にバランスウェイトを設けると、バランスウェイトの近傍に気泡が滞留するおそれがある。しかし、本羽根車によれば、前記孔の少なくとも一つがバランスウェイトの内側に形成されているので、気泡は当該孔を通じて円滑に排出されることになる。したがって、バランスウェイトを区画室内に配置したにも拘わらず、区画室内の空気の滞留を防止することができる。
前記羽根車本体は、外周面における前記吐出口よりも前記吸込口側部分から前記外周面に沿って外方に突出し、前記吸込口側と前記吐出口側とを仕切るフランジ部と、前記フランジ部よりも前記吐出口側の外周部分の一部を内側に削ったような形状に形成され、前記内部流路と連続し且つ外周面に沿って周回する外部流路を区画する外部羽根と、を備え、前記内部流路は、螺旋状に形成されていてもよい。
上記羽根車では、吸込口から吸い込まれた流体は、螺旋状の内部流路を流れた後、羽根車本体の外周面に沿った外部流路を流れる。そのため、ポンプの性能が向上する。
本発明に係る遠心ポンプは、前記遠心ポンプ用羽根車を備えたものである。
このことにより、羽根車内の空気に起因する振動等の発生を防止することができ、高性能の遠心ポンプを得ることができる。
以上のように、本発明によれば、羽根車の区画室内の空気を円滑に排出することができる。そのため、羽根車の残留空気の浮力による機械的バランスの崩れを回避することができ、また、残留空気が区画室内を頻繁に移動することを未然に防止することができる。したがって、残留空気に起因する羽根車の振動を防止することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、実施形態に係る遠心ポンプは、汚水処理用のターボ式遠心ポンプ10である。このポンプ10は、羽根車11と、羽根車11を覆うポンプケーシング12と、羽根車11を回転させる密閉型の水中モータ13とを備えている。
水中モータ13は、ステータ14及びロータ15からなるモータ16と、モータ16を覆うモータケーシング17とを備えている。ロータ15の中心部分には、上下方向に延びる駆動軸18が設けられている。この駆動軸18は、軸受19,20によって回転自在に支持されている。駆動軸18の下端部は羽根車11に連結されており、水中モータ13の回転駆動力が羽根車11に伝達されるようになっている。
ポンプケーシング12は、羽根車11を覆うとともに、羽根車11から吐出される汚水をポンプ外へ排出する流路50を形成している。ポンプケーシング12の内部には、断面視で半円状に湾曲した側壁12aにより外周側を囲まれたポンプ室26が形成されている。このポンプ室26内には、羽根車11の吐出部28(図3参照)が収容されている。そして、図1に示すように、羽根車11がポンプケーシング12内に配置された状態で、ポンプ室26の一部が前記流路50を構成している。
また、図1に示すように、ポンプケーシング12の下部には、下方に突出した吸込部21が形成されている。この吸込部21には、下方に向かって開口した吸込口22が形成されている。吸込口22は、羽根車11の吸込口29に連通している。一方、ポンプケーシング12の側部には、側方に突出した吐出部23が形成されている。この吐出部23には、側方に向かって開口した吐出口24が形成されている。この吐出口24は流路50の出口になっており、羽根車11から吐出された汚水は吐出口24からポンプ外へ排出されることになる。
図2に示すように、羽根車11の羽根車本体11aには、軸方向の下側から上側に向かって順に、吸込部27と吐出部28とが設けられている。これらの吸込部27及び吐出部28は、いずれも略円筒形状に形成されており、吐出部28は吸込部27よりも大径に構成されている。そして、吐出部28吸込部27との間には、全周にわたってフランジ部40が形成されている。図1に示すように、フランジ部40は、羽根車11の吐出部28と吸込部27とを上下に仕切っている。すなわち、この羽根車11は、吸込部27と吐出部28とがフランジ部40で仕切られたクローズドタイプの羽根車である。
図2に示すように、吸込部27の下端には、下方に向かって開口した吸込口29が設けられている。一方、吐出部28の上端には、天井面30(図4参照)が形成されている。
図4に示すように、天井面30には、ボルト孔が形成された突起部61が等間隔に3つ形成されている。天井面30の一部(ここでは、軸方向から見て天井面30の4分の3の部分であり、羽根車11の重量が大きい側)には、下方に窪んだ窪み33が形成されている。この窪み33により、羽根車1は軽量化され、また、機械的バランスがとられ、回転の安定性が向上している。ただし、天井面30の窪み33の大きさや形状は、何ら限定されるものではない。また、窪み33は、必ずしも必要ではなく、天井面30の形状は特に限定されるものではない。
図3に示すように、羽根車本体11aの天井面30上には、中心部分を切り欠いた円形の蓋70がボルト60によって取り付けられている。羽根車本体11aの中心部には、駆動軸18を取り付けるための取付部31が形成されており、蓋70中心部の切り欠き部分には、取付部31が挿入されている。この取付部31の中央には、駆動軸18の先端を挿入するための挿入穴32が形成されている。この蓋70は羽根車本体11aの窪み33を覆っており、蓋70と天井面30とにより区画室51が形成されている(図9〜図16参照)。
図12及び図16に示すように、蓋70の裏面(内部側)には、バランスウェイト80がボルト83によって取り付けられている。このバランスウェイト80により、羽根車11が回転した際に生じる流体力の不釣合が打ち消され、振動の発生が抑制される。本実施形態では、バランスウェイト80は窪み33が最も窪んでいる箇所に位置しているが、バランスウェイト80の位置は何ら限定されるものではない。また、バランスウェイト80の数、大きさ、形状も何ら限定されるものではない。
図3に示すように、蓋70の内側端部には、複数の孔81が形成されている。これら孔81は、蓋70の回転の中心(駆動軸18の軸中心でもある)側に設けられており、具体的には、蓋70の回転の中心から半径の1/2以下の位置に設けられている。孔81は、蓋70の回転の中心近傍に形成されていることが特に好ましく、例えば、回転の中心から半径の2/5以下、あるいは1/3以下の位置に形成されていてもよい。
また、これら孔81は、バランスウェイト80よりも半径方向の内側に形成されている。これら孔81は、周方向に関して互いにずれた位置に形成されており、周方向に関してバランスウェイト80の両側に位置している。これら孔81の少なくとも2つは、回転の中心周りに互いに90°以上離れた位置に形成されている。なお、孔81は、回転の中心を挟んで両側(略点対称の位置)に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、すべての孔81は円周状に配設されているが、少なくとも2つの孔81が半径方向に並んでいてもよい。本実施形態では、羽根車本体11aの窪み33の周方向の一端から中央部にかけて、5つの孔81が形成されている。しかし、図19に示すように、孔81は、窪み33の周方向の一端側及び他端側にそれぞれ形成されていてもよい。もちろん、孔81は窪み33の周方向の一端から他端にわたって設けられていてもよい。孔81は、窪み33の周方向の一端から他端にかけて満遍なく形成されていてもよい。
これらの孔81を通じて、区画室51の内部と外部とが連通され(図10等参照)、孔81から水及び空気が出入りすることとなる。なお、これら孔81から排出された空気は、羽根車11とポンプケーシング12との隙間を通って吐出口24または空気抜きバルブ85(図1参照)を経てポンプ10外へ排出される。
孔81の形状は何ら限定されないが、本実施形態では、孔81は円形状に形成されている。複数の孔81は、互いに形状又は寸法の異なる孔であってもよく、形状又は寸法の等しい孔であってもよい。
図7、図9、図10及び図12に示すように、羽根車11の吐出部28には、側方に向かって開口する吐出口34が形成されている。図6、図7及び図9〜図18に示すように、羽根車11の内部には、吸込部27の吸込口29から吐出口34に至る螺旋状の1次流路35が区画形成されている。すなわち、図17に示すように、吐出口34は、螺旋状の1次流路35の延長方向に向かって開口している。なお、本明細書では、この1次流路35を区画している区画壁を1次羽根36と称する。
図2及び図5〜図18に示すように、吐出部28の外周面上の一部には、当該外周面に沿って延びるように内側に窪んだ2次流路37が形成されている。図17に示すように、この2次流路37は、吐出口34において、羽根車11内に形成された1次流路35の下流側と連続している。そして、2次流路37は、羽根車11の半周以上の長さにわたって吐出部28を周回している。2次流路37の下流端は、吐出口34の近傍にまで延びている。なお、2次流路37の長さは、半周以上且つ1周未満が好ましいが、特に限定されるものではない。
すなわち、2次流路37は、非螺旋状の流路であり、その流路中心は羽根車11の軸線と直交する直交面上に位置している。この2次流路37を区画している区画壁を2次羽根38と称すると、2次羽根38はいわゆる半径流形の羽根であり、この2次羽根38によって汚水は外周側(径方向外側)に吐出される。
このポンプ10では、汚水は、以下のようにして搬送される。すなわち、水中モータ13によって羽根車11が回転し、この回転によって、羽根車11の1次羽根36が下側の吸込口29から汚水を上方へ向かって吸い込む。そして、吸い込まれた汚水は、羽根車11内の螺旋状の1次流路35を通過し、吐出口34及び2次羽根38によって外周側に吐出される。吐出された汚水は、羽根車11を覆うポンプケーシング12によって受け止められ、流路50を流通した後、吐出口24からポンプ外へ排出される。
ポンプ10を水中に浸漬させると、羽根車11の区画室51に水が流れ込み、区画室51内の空気の大部分は、流れ込んだ水によって押し出される。しかしながら、ポンプ10を水中に浸漬させた後であっても、区画室51の内部にある程度の気泡が残留することがある。
すなわち、ポンプ10を水中に浸漬すると、区画室51内部の空気は比重が小さいため、蓋70の孔81を通じて、あるいは羽根車本体11aと蓋70との隙間から、空気が少しずつ抜けていく。一方、区画室51内の空気の減少に伴い、外部の水が上記孔81又は上記隙間から区画室51内へ流入する。このような水と空気の移動により、区画室51内の空気は水に置換されていく。しかし、区画室51内の空気は、全ては排出されず一部は区画室51内に取り残される。
ところが、本実施形態では、以下に説明するように、羽根車11の回転(言い換えると、水中ポンプ10の運転)に伴って、残留空気は孔81を通じて排出される。すなわち、羽根車11の回転を開始すると、区画室51内部の水は遠心力をうけて回転中心から外側へ移動し、水より比重の小さな空気は回転中心の内側へ移動していく。そして、区画室51内に取り残された空気は、蓋70の回転中心側に設けられた孔81に到達したところで、孔81から外部へ排出される。一方、区画室51内の空気の排出に伴い、他の孔81から水が区画室51内に流入し、空気と水の円滑な置換が行われることとなる。なお、羽根車11の区画室51から排出された空気は、羽根車11とポンプケーシング12との隙間を通って吐出口24または空気抜きバルブ85(図1参照)を経てポンプ11外へ排出されることとなる。
以上のように、本実施形態によれば、区画室51内部の空気は全て排出され、区画室51内は水で充満される。したがって、本実施形態に係る羽根車11によれば、空気の浮力により羽根車11の機械的バランスが崩されることがなく、振動の発生を防止することができる。また、羽根車11の回転に伴って空気が区画室51内で頻繁に移動することがなく、この点においても振動の発生を防止することができる。
また、本実施形態に係る羽根車11の蓋70は、孔81を二つ以上有している。これにより、空気の排出と水の導入とを別々の孔81を通じて行うことができる。したがって、孔81が一つしかない場合と異なり、空気の排出が水の流入により阻害されることがなく、空気と水とを円滑に置換することができる。
さらに、本実施形態では、蓋70の孔81はいずれも内側端部に設けられており、蓋70の回転の中心から半径の1/2よりも外側には、孔81は設けられていない。そのため、遠心力を受けて回転の外側へ移動した水が区画室51から排出されることはない。したがって、区画室51内の水は外側に集まりやすく、逆に、区画室51内の空気は内側に集まりやすくなる。そのため、空気を区画室51の内側に集中させることができ、内側に設けた孔81を通じて、区画室51内の空気を効率的に排出することができる。
また、本実施形態に係る羽根車11の蓋70には、バランスウェイト80が取り付けられている。そのため、羽根車11が回転するとバランスウェイト80に遠心力が働き、この遠心力は、羽根車11が受ける流体力の不釣合を打ち消すように作用する。したがって、羽根車11の水力的バランスを保つことができ、羽根車11の振動の発生を防止することができる。
また、本実施形態に係る羽根車11によれば、バランスウェイト80は、蓋70の裏側、すなわち羽根車本体11aの窪み33の側に配置されている。そのため、蓋70の表側にバランスウェイト80による出っ張りがなくなり、流体の乱れによる動力損失を抑制することができる。また、本実施形態では、孔81はバランスウェイト80の内側に設けられている。また、孔81は、バランスウェイト80の近傍に設けられている。そのため、バランスウェイト80付近に空気が留まることがなく、空気は効率よく排出される。
本実施形態によれば、羽根車本体11aの軸方向の一端には、単一の窪み33が設けられ、蓋70は羽根車本体11aの一端の略全体を覆っている。また、蓋70は、単一の部材からなっている。したがって、羽根車11の構成が簡単になる。羽根車本体11aの一端の略全体を蓋70で覆うと、区画室51の内部に空気が残留しやすくなるおそれがある。しかし、本実施形態によれば、上述の通り、区画室51の空気は円滑に排出される。したがって、羽根車11の残留空気に起因する振動等を防止することができるので、羽根車11の構成を簡単化することができる。
なお、本実施形態に係る羽根車11の1次流路35は螺旋状であったが、回転軸方向から視て渦巻き状であればよく、螺旋状に限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、遠心ポンプ用羽根車及びそれを備えた遠心ポンプについて有用である。
遠心ポンプの断面図である。 羽根車を下方から見た斜視図である。 羽根車を上方から見た斜視図である。 蓋を取り除いた状態の羽根車の平面図である。 図4のA方向矢視図である。 図4のB方向矢視図である。 図4のC方向矢視図である。 図4のD方向矢視図である。 図4のNN線断面図である。 図6のMM線断面図である。 図4のLL線断面図である。 図7のKK線断面図である。 図4のJJ線断面図である。 図8のII線断面図である。 図4のHH線断面図である。 図5のGG線断面図である。 図5のEE線断面図である。 図5のFF線断面図である。 孔の配置を変更した変形例に係る図4相当図である。
符号の説明
10 遠心ポンプ
11 羽根車
11a 羽根車本体
27 吸込部
28 吐出部
29 吸込口
33 窪み
34 吐出口
35 1次流路
36 1次羽根
37 2次流路
38 2次羽根
40 フランジ
51 区画室
70 蓋
80 バランスウェイト
81 孔

Claims (8)

  1. 一端に吸込口が形成され且つ他端に軸方向に窪んだ凹部が形成されるとともに、側方に吐出口が形成され、内部に前記吸込口と前記吐出口とをつなぐ内部流路が区画形成された略円筒形状の羽根車本体と、
    前記凹部を覆うように前記羽根車本体の他端に取り付けられることによって前記凹部との間に区画室を形成し、前記羽根車本体と共に回転する蓋とを備え、
    前記蓋の回転の中心から半径の1/2以下の位置に、前記区画室の内外を連通する二つ以上の孔が形成されている遠心ポンプ用羽根車。
  2. 前記孔の少なくとも二つは、互いに周方向にずれた位置に形成されている請求項1に記載の遠心ポンプ用羽根車。
  3. 前記孔の少なくとも二つは、回転の中心周りに互いに90°以上離れた位置に形成されている請求項2に記載の遠心ポンプ用羽根車。
  4. 前記孔は、前記凹部の周方向の一端側と他端側とにそれぞれ設けられている請求項1〜3のいずれか一つに記載の遠心ポンプ用羽根車。
  5. 前記蓋は、前記羽根車本体の他端の略全体を覆っている請求項1〜4のいずれか一つに記載の遠心ポンプ用羽根車。
  6. 前記蓋の前記凹部側に配置されたバランスウェイトを備え、
    前記孔の少なくとも一つは、半径方向に関して前記バランスウェイトよりも回転の中心側に形成されている請求項1〜5のいずれか一つに記載の遠心ポンプ用羽根車。
  7. 前記羽根車本体は、
    外周面における前記吐出口よりも前記吸込口側部分から前記外周面に沿って外方に突出し、前記吸込口側と前記吐出口側とを仕切るフランジ部と、
    前記フランジ部よりも前記吐出口側の外周部分の一部を内側に削ったような形状に形成され、前記内部流路と連続し且つ外周面に沿って周回する外部流路を区画する外部羽根と、を備え、
    前記内部流路は、螺旋状に形成されている請求項1〜6のいずれか一つに記載の遠心ポンプ用羽根車。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の遠心ポンプ用羽根車を備えた遠心ポンプ。
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